JPS5855131Y2 - 包装用函 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内フラツプに対する外フラツプの係合を容易
となし、かつその保合が確実に行えるようにした包装用
面に関する。

周知のように、長方形状の板体の長さ方向に、直列に、
函体の四周壁を構成する４つの片を折曲自在に連設し、
これらの四周壁の上下にそれぞれ内フラツプおよび外フ
ラツプを１つおきに形成した函体においては、その上下
の各内外フラップは函体の組み立て時において、その衝
き合せ縁または重畳部を接着テープによって接合された
り、ボクサー止めによったりしている。

しかし、かかる接合作業は函体の組立作業における時間
のロスの大部分を占め、これが作業性の改善が望まれて
いた。

一方、かかる作業性の悪さを改善すべく、外フラツプの
両角部を、内フラツプの所定部位に設けた、への字状の
切込み内に差し込むごとくしたものが提案されるにも及
んでいるが、上記差し込みによる上記両角部の上記切込
み内への重畳は、三角形状で極めて浅く、その函体運搬
時等に容易に脱抜する事故を避は得なかった。

本考案は、かかる従来の欠点をあまねく取り除き、組み
立ての簡易化と確実化を図った、新規な包装用面を提案
するものであり、以下に、本考案の実施例を図面につい
て説明する。

第１図は本考案にかかる包装用面を構成する板体の平面
図であり、１，２．３および４は函体の四周壁を構成す
る各側壁であり、該各側壁１乃至４間は折線５，６およ
び７が設けられており、また、折線８を介して、糊代９
が上記側壁４に連設されている。

一方、上記の各側壁１乃至４の上下には、折線１０乃至
１７を介して、各一対の外フラツプ１８及至２１および
゛内フラップ２２乃至２５がそれぞれ１つおきに連設さ
れ、上記外フラツプ１８乃至２１には横方向の折線２６
乃至２９が設けられ、さらに、上記外フラツプ１８乃至
２１の折込まれたとき相対向する側の端縁中央部には、
指掛は用のために切り欠かれた凹所３０乃至３３が設け
られている。

さらに、この凹所３０乃至３３を挾んでその両側に、突
片３４乃至４１が設けられている。

なお、この指掛は用の凹所３０乃至３３は折線２６乃至
２９からの長さが指を掛けられる程度の位置に設けられ
ねばならない。

また、４２乃至４９は上記内フラツプ２２乃至２５に穿
設された上記突片３４乃至４１が挿入されるへの字及び
逆への字状の切込みである。

この切込み４２乃至４９を形成することにより、内フラ
ップ２２乃至２５には、第３図に示す如く折線４２ Ｃ
を介して舌片４２ ｂが形ｅ、されることになる。

しかして、かかる構成を有する板体を組み立てるには、
上記各フラップ１８乃至２５を上下にして、上記糊代９
を上記側壁１に接着し、続いて、内フラツプ２２乃至２
５を上記折線１２．１３および１６．１７に沿って折り
返す。

さらに続いて、外フラツプ１８乃至２１を内フラツプ２
２乃至２５上に重ねるように上記折線２６乃至２９に沿
うように折り曲げながら、かつその折線２６乃至２９部
と上記指掛は用の凹所３０乃至３３とに、親指および他
の指をそれぞれ掛けて、上記突片３４乃至４１を上記内
フラツプ２２乃至２５の切込み４２乃至４９にそれぞれ
差し込み挿入する。

この状況を第２図に示す。かかる構成によれば、上記突
片３４乃至４１の長さを必要なだけ延長することにより
、上記切込み４２乃至４９に差し込まれて、内フラツプ
２２乃至２５に対し外フラツプ１８乃至２１が係合した
状態となり外フラップ１８乃至２１の内フラップ２２乃
至２５からの脱抜の危険は確実に防止される。

特に、内フラツプ２２乃至２５の開放方向への反発力が
強い場合でも、従来は容易に脱抜したものを、本考案に
よればこれを完全に防止できる。

以上の構成のはかに、本考案は、第４図に拡大して示す
ように上記突片３４，３５の中腹部に、該突片３４ 、
３５が設けられた方向とは逆方向に切り込まれた略Ｕ字
状の舌片５１，５２がそれぞれ切り込みを行なうことに
より形成されている。

従って、第５図に示すように上記突片３５を上記内フラ
ツプ２２の上記各舌片５２と対応する位置に形成された
への字及び逆への字状切込み４２へ差し込んだ場合には
、上記突片３５が脱抜する方向への移動に対して、上記
舌片５２の上面が上記舌片４２ ｂの下面の下部に挿入
されることとなる。

従って上記舌片４２ ｂは突片３５の内側面と上記舌片
５２の上面との間で挾持されることとなる一方、上記突
片３５も舌片４２ ｂの上面と切込み４２の切込み面と
の間で挟持されることとなる。

従って上記舌片５２と舌片４２ ｂとは強固に係合され
ることとなり、上記内フラツプ２２に対する外フラツプ
１８の保合を確実にすることができる。

このため、函体の組み立て後の包装状態を極めて強固な
ものとすることができる。

また、外フラップ１８，１９，２０．２１には、凹所３
０を形成したので、この凹所３０に指先を掛は止めてこ
れを強制的に上方向に引っ張ることにより、容易に包装
状態から開放状態に移行することができる。

上述のように構成される本考案による包装用函によれば
函体の極めて強固な封滅状態を簡単な構成で確保するこ
とができると共に、外フラツプによる封滅状態から開放
状態への円滑な移行を行なうことができるなどの諸効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる包装用函の素材となる板体の平
面図、第２図はその組立て状態の斜視図、第３図は内フ
ラツプにおける切込み部分を示す平面図、第４図は外フ
ラツプの要部平面図、第５図は外フラツプの突片に形成
した舌片と透孔との係合状態を示す要部断面図である。 １．２，３．４・・・・・・側壁、２２．２３，２４．
２５・・・・・・内フラツプ、２６．２７．２８．２９
・・・・・・外フラツプ、３０，３１．３２．３３・・
・・・・手掛は部となる凹所、３４乃至４１・・・・・
・突片、４２乃至４９・・・・・・切込み、４２・・・
・・・切込み、５１，５２・・・・・・舌片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 函体の四周壁の少なくとも上端にそれぞれ相対向して内
   側に折込まれる一対の内フラツプと相対向して上記内フ
   ラツプ上に折込まれる一対の外フラツプを設けてなる包
   装用面において、上記一対の外フラツプにこれから折込
   まれたとき相対向する側の端縁の略中央部分に形成した
   凹所とこの凹所よりも突出してこの凹所を挾んでその両
   側に形成した突片を設けるとともにこれら突片の中腹部
   にこれら突片が設けられた方向とは逆方向に切り込まれ
   た略Ｕ字状の舌片が切り込み等により形成され、上記一
   対の内フラツプにはそれぞれ上記各突片が挿入されるへ
   の字及び逆への字状の切込みを設けてなる包装用面。