JP7298163B2 - 層転写システムおよび層転写装置 - Google Patents

層転写システムおよび層転写装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7298163B2
JP7298163B2 JP2019009274A JP2019009274A JP7298163B2 JP 7298163 B2 JP7298163 B2 JP 7298163B2 JP 2019009274 A JP2019009274 A JP 2019009274A JP 2019009274 A JP2019009274 A JP 2019009274A JP 7298163 B2 JP7298163 B2 JP 7298163B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
sheet
housing
rotating body
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019009274A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020117265A (ja
Inventor
誠之 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2019009274A priority Critical patent/JP7298163B2/ja
Publication of JP2020117265A publication Critical patent/JP2020117265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7298163B2 publication Critical patent/JP7298163B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Labeling Devices (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)

Description

本発明は、層転写装置と、フィルムカートリッジと、層転写装置の筐体にセット可能なクリーニング部材とを備えた層転写システムに関する。また、本発明は、フィルムカートリッジおよびクリーニング部材のいずれか一方をセット可能な層転写装置に関する。
従来、感光体ドラムをクリーニングするための構成を備えた画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、シートのトナー像が形成された面に多層フィルムを重ね、トナー像の上に多層フィルムの少なくとも一層を転写する層転写装置において、例えば、加圧ローラとの間でシートと多層フィルムを挟むヒートローラの表面をクリーニングするための構成を備えた層転写装置は知られていない。
層転写装置を使用する際、外部からの埃、紙粉等がヒートローラに付着した状態で転写を行うと、異物が付着した個所ではヒートローラの表面温度が低くなり、ヒートローラの回転周期ごとにシートの転写面で転写不良が生じる虞がある。
そこで、層転写装置のヒートローラをクリーニングする構成が望まれる。
特開2018-100991号公報
しかしながら、層転写装置のヒートローラをクリーニングするため、特許文献1に開示されたようなクリーニングブレードや、ヒートローラと接触して回転するクリーニングローラ等を設けると、層転写装置が大型化する虞がある。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、ヒータによって加熱される回転体をクリーニングするクリーニング部材を常設する必要がなく、装置が大型化することを抑えることができる層転写装置およびこのような層転写装置を含む層転写システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る層転写システムは、フィルムカートリッジと、層転写装置と、層転写装置の筐体にセット可能なクリーニング部材とを備える。
フィルムカートリッジは、複数の層からなる多層フィルムの一端が固定される供給リールおよび多層フィルムの他端が固定される巻取リールを備える。
層転写装置は、ヒータによって加熱される回転体と、加圧部材と、フィルムカートリッジがセット可能な筐体と、加圧部材によって回転体を加圧する第1位置と、回転体と加圧部材とを離間させる第2位置との間で、回転体を加圧部材に対して相対的に移動させる移動機構と、制御部とを備える。
制御部は、フィルムカートリッジが筐体にセットされており、かつ、クリーニング部材が筐体にセットされていないことを条件として、移動機構によって、回転体を加圧部材に対して第2位置から第1位置に相対的に移動させる処理と、ヒータを加熱する処理と、回転体を回転させる処理と、を実行することにより、回転体と加圧部材との間で、シートのトナー像が形成された面に多層フィルムを重ね、トナー像の上に多層フィルムの少なくとも一層を転写することが可能である。
また、制御部は、フィルムカートリッジが筐体にセットされておらず、かつ、クリーニング部材が筐体にセットされていることを条件として、回転体を回転させる処理を実行することにより、回転体に接触させたクリーニング部材で回転体の表面をクリーニングするクリーニング制御を実行する。
この構成によれば、フィルムカートリッジが装着された場合には層転写制御を、クリーニング部材が装着された場合にはクリーニング制御を実行する。そのため、回転体をクリーニングするクリーニング部材を層転写装置に常設する必要がなく、層転写装置が大型化することを抑えることができる。
前記した層転写システムにおいて、クリーニング部材は、回転体と加圧部材との間で搬送可能なクリーニングシートを含む構成とすることができる。
前記した層転写システムにおいて、層転写装置は、筐体へのフィルムカートリッジの装着の有無を検知する第1検知部材と、クリーニングシートを載置可能なシートトレイと、シートトレイ上のクリーニングシートの有無を検知する第2検知部材と、を備える構成とすることができる。
さらに、制御部は、第1検知部材および第2検知部材からの信号に基づいて、フィルムカートリッジが筐体に装着されておらず、かつ、クリーニングシートがシートトレイに載置されていると判断した場合には、クリーニング制御を実行し、第1検知部材および第2検知部材からの信号に基づいて、フィルムカートリッジが筐体に装着されておらず、かつ、クリーニングシートがシートトレイに載置されていないと判断した場合には、エラーを報知する構成とすることができる。
層転写装置は、通常、フィルムカートリッジが装着されていない場合には、フィルムカートリッジ未装着を意味するエラーを報知する。しかしながら、フィルムカートリッジが装着されていない状態のときにクリーニングシートがシートトレイにセットされていれば、エラーを報知することなくクリーニング制御を実行可能となるので、ユーザが、エラー報知を強制解除する作業をせずに、クリーニング制御を円滑に開始することができる。
前記した層転写システムにおいて、クリーニング部材は、クリーニングシートの一端が固定される供給リールと、クリーニングシートの他端が固定される巻取リールとを備え、筐体は、フィルムカートリッジの供給リールおよびクリーニング部材の供給リールが着脱可能な第1保持部と、フィルムカートリッジの巻取リールおよびクリーニング部材の巻取リールが着脱可能な第2保持部とを備える構成とすることができる。
これによれば、フィルムカートリッジを筐体に着脱するための第1保持部および第2保持部を利用してクリーニング部材を筐体に着脱することができるので、層転写装置が大型化することなく、回転体のクリーニングを行うことができる。
前記した層転写システムにおいて、層転写装置は、第1保持部および第2保持部へのフィルムカートリッジまたはクリーニング部材の装着の有無を検知する第3検知部材を備える構成とすることができる。
さらに、制御部は、クリーニング部材が第1保持部および第2保持部に装着されていることを示す信号を第3検知部材から受けていることを条件として、クリーニング制御を実行可能とすることができる。
これによれば、フィルムカートリッジおよびクリーニング部材を保持する保持部を共用した場合であっても、第3検知部材を用いて、フィルムカートリッジおよびクリーニング部材のどちらが筐体に装着されているかを良好に判断することができる。そのため、層転写装置は、ユーザの判断を待たなくても、層転写制御またはクリーニング制御を実行することができる。
前記した層転写システムにおいて、筐体にセット可能であり、かつ、シートの画像形成範囲を含む範囲の全体にトナーを有する第2クリーニングシートをさらに備える構成とすることができる。
さらに、制御部は、クリーニングシートが筐体にセットされている場合には、クリーニング制御において、ヒータをOFFにし、第2クリーニングシートが筐体にセットされている場合には、クリーニング制御において、ヒータをONにする構成とすることができる。
これによれば、シートの画像形成範囲を含む範囲全体にトナーを有する第2クリーニングシートを用いる場合には、クリーニング制御においてヒータをONにするので、加熱された回転体によって第2クリーニングシートのトナーが溶融され、溶融したトナーによって回転体上の異物を良好に取り除くことができる。
前記した層転写システムにおいて、制御部は、クリーニング制御を実行する際に、移動機構によって回転体を加圧部材に対して第2位置から第1位置に相対的に移動させる構成とすることができる。
前記した層転写システムにおいて、層転写装置は、クリーニング開始ボタンを表示可能な画面を有する操作パネルを備える構成とすることができる。
さらに、制御部は、フィルムカートリッジが筐体にセットされておらず、かつ、クリーニング部材が筐体にセットされていることを条件として、クリーニング開始ボタンを画面に表示し、クリーニング開始ボタンが押されたことを示す信号を操作パネルから受けることを条件として、クリーニング制御を実行可能とすることができる。
これによれば、フィルムカートリッジを筐体から外し、かつ、クリーニング部材を筐体にセットすると、クリーニング開始ボタンが画面に表示されるので、ユーザは、クリーニング作業を円滑に行うことができる。
前記した層転写システムにおいて、筐体は、フィルムカートリッジおよびクリーニング部材が通過可能な開口を有する筐体本体と、開口を開閉するカバーとを備える構成とすることができる。
さらに、制御部は、フィルムカートリッジが筐体にセットされておらず、かつ、クリーニング部材が筐体にセットされ、かつ、カバーが閉じられていることを条件として、クリーニング制御を実行可能とすることができる。
前記した層転写システムにおいて、回転体は、円筒状の加熱ローラとすることができる。
また、前記課題を解決するため、本発明に係る層転写装置は、ヒータによって加熱される回転体と、加圧部材と、加圧部材によって回転体を加圧する第1位置と、回転体と加圧部材とを離間させる第2位置との間で、回転体を加圧部材に対して相対的に移動させる移動機構と、制御部とを備える。
層転写装置は、さらに、複数の層からなる多層フィルムを保持するフィルムカートリッジと、クリーニング部材のいずれか一方をセット可能な筐体を備える。
制御部は、フィルムカートリッジが筐体にセットされており、かつ、クリーニング部材が筐体にセットされていないことを条件として、移動機構によって、回転体を加圧部材に対して第2位置から第1位置に相対的に移動させる処理と、ヒータを加熱する処理と、回転体を回転させる処理と、を実行することにより、回転体と加圧部材との間で、シートのトナー像が形成された面に多層フィルムを重ね、トナー像の上に多層フィルムの少なくとも一層を転写することが可能である。
また、制御部は、フィルムカートリッジが筐体にセットされておらず、かつ、クリーニング部材が筐体にセットされていることを条件として、回転体を回転させる処理を実行することにより、回転体に接触させたクリーニング部材で回転体の表面をクリーニングするクリーニング制御を実行することが可能である。
この構成によれば、フィルムカートリッジが装着された場合には層転写処理を、クリーニング部材が装着された場合にはクリーニング制御を実行するので、回転体をクリーニングするクリーニング部材を層転写装置に常設する必要がなく、層転写装置が大型化することを抑えることができる。
本発明によれば、クリーニング部材を層転写装置に常設する必要がなく、層転写装置が大型化することを抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る層転写装置を示す図である。 層転写装置のカバーを開けた状態を示す図である。 フィルムユニットの説明図であり、フィルムカートリッジをホルダから取り外した状態を示す分解斜視図である。 ホルダに着脱可能な第1クリーニングカートリッジの斜視図(a)と、ホルダに着脱可能な第2クリーニングカートリッジの斜視図(b)である。 層転写装置の筐体本体にある3つの装着検知センサを示す図である。 アクチュエータの動作を説明するため、第1クリーニングカートリッジの軸方向から見た断面図であり、アクチュエータが遮蔽位置にある状態を示す図(a)と、アクチュエータが開放位置にある状態を示す図(b)である。 各センサの判定結果と、検知される対象との関係を示す表である。 層転写装置の操作パネルの表示を示す概略図であり、箔転写制御時の表示例を示す図(a)と、クリーニング制御時の表示例を示す図(b)である。 制御部の動作を示すフローチャートである。 箔転写制御時における制御部の動作を示すフローチャートである。 クリーニング制御時における制御部の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る層転写装置を示す部分拡大図(a)と、第1クリーニング用紙の説明図(b)と、第2クリーニング用紙の説明図(c)である。
本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。以下の説明においては、まず、層転写装置の全体構成を簡単に説明した後、層転写装置と共に層転写システムを構成するフィルムカートリッジおよびクリーニング部材について説明する。
フィルムカートリッジおよびクリーニング部材は、層転写装置の筐体本体に着脱可能であり、筐体本体に装着された状態で筐体にセットされる。
以下の説明において、方向は、図1に示す方向で説明する。すなわち、図1の右側を「前」とし、図1の左側を「後」とし、図1の紙面手前側を「左」とし、図1の紙面奥側を「右」とする。また、図1の上下を「上下」とする。
図1に示すように、層転写装置1は、例えばレーザプリンタ等の画像形成装置でシートSにトナー像を形成した後、シートSのトナー像の上に金箔等の箔を転写するための装置である。層転写装置1は、筐体2と、筐体2の一部を構成するシートトレイ3と、シート搬送部10と、フィルム供給部30と、転写部50と、制御部80とを備えている。
筐体2は、樹脂などからなり、筐体本体21と、カバー22と、シートトレイ3とを備えている。
筐体本体21は、上部に開口21A(図2参照)を有している。開口21Aは、後述するように、ホルダ100に装着された状態で、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400が通過可能な大きさを有している。
また、筐体本体21は、後述するように、ホルダ100に装着された状態のフィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400を着脱可能に保持する第1保持部GD1と第2保持部GD2を有する。詳細には、第1保持部GD1は、後述するボス111Cを保持し、第2保持部GD2は、後述する巻取リール35,335,435の巻取軸部35A,335A,435Aを保持する。第1保持部GD1および第2保持部GD2は、筐体本体21の左右の側壁に設けられたレールであり、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400が装着されたホルダ100を筐体本体21に装着する際に、ボス111Cと巻取軸部35A,335A,435Aをガイドし、ホルダ100が最後まで挿入されると、下端部でボス111Cと巻取軸部35A,335A,435Aを保持するように構成されている。
カバー22は、開口21Aを開閉するための部材である。カバー22の後端部は、筐体本体21に回動可能に支持されている。カバー22は、開口21Aを閉じる閉位置(図1の位置)と、開口21Aを開放する開位置(図2の位置)との間で回動可能となっている。
シートトレイ3は、用紙、OHPフィルム等のシートSが載置されるトレイである。シートトレイ3は、筐体2の後部に設けられている。なお、シートSは、トナー像が形成された面を下向きにしてシートトレイ3上に載置される。
シート搬送部10は、シート供給機構11と、シート排出機構12とを備えている。シート供給機構11は、シートトレイ3上のシートSを一枚ずつ転写部50に向けて搬送する機構である。シート供給機構11は、ピックアップローラと搬送ローラを備えている。
シート排出機構12は、転写部50を通過したシートSを筐体2の外部に排出する機構である。シート排出機構12は、複数の搬送ローラを備えている。
フィルム供給部30は、シート供給機構11から搬送されたシートSに重ねるように多層フィルムFを供給する部分である。フィルム供給部30は、フィルムユニットFUと、モータ等の駆動源を備えている。
フィルムユニットFUは、図2に示すように、後述する供給リール31の軸方向に直交する方向において、開口21Aを通過して筐体本体21に着脱可能となっている。図1に示すように、フィルムユニットFUは、供給リール31と、巻取リール35と、第1案内軸41と、第2案内軸42と、第3案内軸43とを備えている。
多層フィルムFは、複数の層からなるフィルムである。詳しくは、多層フィルムFは、
支持層と、被支持層とを有する。支持層は、高分子材料からなるテープ状の透明な基材であり、被支持層を支持している。被支持層は、例えば、剥離層と、転写層と、接着層とを有する。剥離層は、支持層から転写層を剥離しやすくするための層であり、支持層と転写層との間に配置されている。剥離層は、支持層から剥離しやすい透明な材料、例えばワックス系樹脂を含んでいる。
転写層は、トナー像に転写される層であり、箔を含んでいる。箔とは、金、銀、銅、アルミニウム等の金属であって薄く延された金属である。また、転写層は、金色、銀色、赤色などの着色材料と、熱可塑性樹脂とを含む。転写層は、剥離層と接着層との間に配置されている。
接着層は、転写層をトナー像に接着しやすくするための層である。接着層は、後述する転写部50によって加熱されたトナー像に付着しやすい材料、例えば塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂を含んでいる。
供給リール31は、樹脂などからなり、多層フィルムFが巻回される供給軸部31Aを有している。供給軸部31Aには、多層フィルムFの一端が固定されている。多層フィルムFは、支持層を外側、被支持層(転写層)を内側にして、供給リール31に巻回されている。
巻取リール35は、樹脂などからなり、多層フィルムFを巻き取るための巻取軸部35Aを有している。巻取軸部35Aには、多層フィルムFの他端が固定されている。多層フィルムFは、支持層を外側、被支持層(転写層)を内側にして、巻取リール35に巻回されている。
図3に示すように、巻取リール35は、巻取軸部35Aと、2つのフランジ35Bと、巻取ギヤ35Cとを有している。巻取軸部35Aのうち巻取リール35の軸方向端部は、筐体本体21に形成された第2保持部GD2(図2参照)でガイドされる部位であり、フランジ35Bよりも外側に突出している。巻取ギヤ35Cは、筐体本体21に支持された状態で層転写装置1に設けられる駆動源の駆動力を伝達するギヤと噛み合うことで、駆動力を巻取軸部35Aに伝達するためのギヤである。巻取ギヤ35Cは、軸方向において、フランジ35Bの外側に配置されている。巻取ギヤ35Cは、巻取軸部35Aと同軸に配置されている。駆動力が伝達されて巻取リール35が回転すると、多層フィルムFを巻き取ることができる。
なお、図1等においては、便宜上、供給リール31および巻取リール35の両方に多層フィルムFが最大に巻回された状態を図示することとする。実際には、フィルムユニットFUが新品の状態においては、供給リール31に巻回されたロール状の多層フィルムFの径は最大となっており、巻取リール35には多層フィルムFが巻回されていない、もしくは、巻取リール35に巻回されたロール状の多層フィルムFの径は最小となっている。また、フィルムユニットFUの寿命時(多層フィルムFを使い切ったとき)においては、巻取リール35に巻回されたロール状の多層フィルムFの径は最大となり、供給リール31には多層フィルムFが巻回されていない、もしくは、供給リール31に巻回されたロール状の多層フィルムFの径は最小となる。
第1案内軸41は、供給リール31から引き出される多層フィルムFの進行方向を変更するための軸である。
第2案内軸42は、第1案内軸41で案内された多層フィルムFの進行方向を変更するための軸である。
第3案内軸43は、第2案内軸42で案内された多層フィルムFの進行方向を変更して巻取リール35に案内する軸である。
フィルムユニットFUが筐体本体21に装着されることで層転写装置1にセットされると、巻取リール35は、筐体2に設けられた駆動源によって図示反時計回りに回転駆動される。巻取リール35が回転すると、供給リール31に巻回された多層フィルムFが引き出され、引き出された多層フィルムFが巻取リール35に巻き取られていく。詳しくは、箔転写中において、後述する加圧ローラ51と加熱ローラ61によって多層フィルムFが送り出されることで、供給リール31から多層フィルムFが引き出される。そして、加圧ローラ51と加熱ローラ61から送り出された多層フィルムFが、巻取リール35に巻き取られていく。
第1案内軸41は、トナー像を下にした状態で搬送されるシートSに対して、供給リール31から引き出された多層フィルムFを下から重ねるように案内している。第1案内軸41は、供給リール31から引き出された多層フィルムFの搬送方向を変えて、シートSの搬送方向と略平行に多層フィルムFを案内する。
第2案内軸42は、転写部50を通過した多層フィルムFと接触し、転写部50を通過した多層フィルムFの搬送方向をシートSの搬送方向とは異なる方向に変更している。転写部50を通過してシートSと重なった状態で搬送された多層フィルムFは、第2案内軸42を通過する際にシートSとは異なる方向に案内され、シートSから剥離される。
転写部50は、シートSと多層フィルムFを重ねた状態で加熱および加圧することで、シートSに形成されたトナー像の上に転写層を転写するための部分である。転写部50は、加圧部材の一例としての加圧ローラ51と、ヒータによって加熱される回転体の一例としての加熱ローラ61とを備えている。転写部50は、加圧ローラ51と加熱ローラ61のニップ部において、シートSと多層フィルムFを重ねて加熱および加圧する。
加圧ローラ51は、円筒状の芯金の周囲をシリコンゴムからなるゴム層で被覆したローラである。加圧ローラ51は、多層フィルムFの上側に配置され、シートSの裏面(トナー像が形成された面と反対側の面)と接触可能となっている。
加圧ローラ51は、両端部がカバー22に回転可能に支持されている。加圧ローラ51は、加熱ローラ61との間でシートSおよび多層フィルムFを挟み、駆動源によって回転駆動されることで加熱ローラ61を従動回転させる。
加熱ローラ61は、円筒状に形成された金属管の内部にヒータを配置したローラであり、多層フィルムFおよびシートSを加熱している。加熱ローラ61は、多層フィルムFの下側に配置され、多層フィルムFと接触している。
本実施形態では、層転写装置1は、加圧ローラ51によって加熱ローラ61を加圧する接触位置(第1位置)と、加熱ローラ61と加圧ローラ51とを離間させる離間位置(第2位置)との間で、加熱ローラ61を加圧ローラ51に対して相対的に移動させる移動機構70を備えている。
移動機構70は、加熱ローラ61を多層フィルムFに対して接触・離間させるため、加熱ローラ61を移動させる。移動機構70は、カバー22を閉じている状態においては、制御部80が後述する箔転写制御やクリーニング制御を行うときに、加熱ローラ61を多層フィルムFまたはクリーニングシート(後述する第1クリーニングシートCS1、第2クリーニングシートCS2)に接触する接触位置に移動させる。また、移動機構70は、カバー22が開けられた場合や、転写部50においてシートSに箔転写を行わない場合には、加熱ローラ61を多層フィルムFから離間する離間位置に位置させる。
制御部80は、CPU,ROM,RAMなどを有し、予め用意されたプログラムに基づいて各種制御を行うように構成される。例えば、ユーザが筐体2のカバー22に設けられた操作パネル85を操作して、シートSに箔転写を行う場合や、加熱ローラ61のクリーニングを行う場合には、制御部80は、操作パネル85からの信号を受けて、後述する箔転写制御やクリーニング制御を行う。
操作パネル85は、後述する箔転写開始ボタン85Aやクリーニング開始ボタン85Bを表示可能な画面を有する(図8参照)。
このように構成された層転写装置1では、箔転写を行う場合、シートSの表面を下向きにしてシートトレイ3に載置されたシートSが、シート供給機構11により一枚ずつ転写部50に向けて搬送される。シートSは、転写部50のシート搬送方向における上流側で、供給リール31から供給された多層フィルムFと重ねられ、シートSのトナー像と多層フィルムFが接触した状態で転写部50に搬送される。
転写部50においては、シートSと多層フィルムFが加圧ローラ51と加熱ローラ61の間のニップ部を通過する際に、加熱ローラ61と加圧ローラ51により加熱および加圧され、トナー像の上に箔が転写される。
箔が転写された後、シートSと多層フィルムFは密着した状態で第2案内軸42まで搬送される。シートSと多層フィルムFが第2案内軸42を通過すると、多層フィルムFの搬送方向がシートSの搬送方向と異なる方向に変わるため、シートSから多層フィルムFが剥離される。
シートSから剥離された多層フィルムFは、巻取リール35に巻き取られていく。一方、多層フィルムFが剥離されたシートSは、シート排出機構12によって、箔が転写された表面を下に向けた状態で、筐体2の外部に排出される。
ところで、カバー22の開閉により外部から進入した埃や、箔転写の間にシートSから発生した紙粉等が加熱ローラ61に付着すると、箔が転写されたシートSに周期的な転写不良が見つかることがある。このような転写不良が見つかった場合、ユーザは加熱ローラ61のクリーニングを行う。
具体的には、筐体本体21からフィルムユニットFUを取り外して、後述するように、フィルムカートリッジ200を第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400と交換する。そして、操作パネル85を操作して、制御部80にクリーニング制御を実行させる。
以下、図3および図4を参照して、フィルムユニットFUと、第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400について説明する。
図3に示すように、フィルムユニットFUは、樹脂などからなるホルダ100と、ホルダ100に着脱可能なフィルムカートリッジ200とを備えている。フィルムカートリッジ200は、前述した多層フィルムF、供給リール31および巻取リール35と、供給ケース32とを備えている。フィルムカートリッジ200は、ホルダ100に取り付けられた状態で、筐体本体21に着脱可能となっている。
供給リール31(詳しくは、供給ケース32)および巻取リール35は、ホルダ100に対して、供給リール31の軸方向に直交する方向に着脱可能となっている。
供給ケース32は、供給リール31を収容する中空のケースである。供給ケース32は、樹脂などからなり、略円筒状の外周壁32Aと、外周壁32Aの両端に設けられる略円板状の2つの側壁32Bとを有する。供給リール31は、供給ケース32の各側壁32Bに回転可能に支持されている。
外周壁32Aには、3つの凹部32Dが供給リール31の軸方向に並んで形成されており、識別子としての当接片P1,P2,P3が各凹部32Dに固定されている。
各側壁32Bは、供給リール31の軸方向から見て長尺状の係合部32Cを有している。各係合部32Cは、後述するホルダ100の着脱ガイドGによってガイドされる部位であり、角丸長方形状に形成されている。
ホルダ100は、ベースフレーム110と、ベースフレーム110に回動可能(移動可能)に支持される規制フレーム120とを有している。
ベースフレーム110は、前述した第1案内軸41と第2案内軸42を回転可能に支持している。また、ベースフレーム110は、第1保持部111と、第2保持部112と、2つの連結部113と、2つの取手114とを有している。
規制フレーム120は、第3案内軸43を回転可能に支持している。
第1保持部111は、供給ケース32を保持する部位である。第1保持部111は、供給ケース32を介して供給リール31を保持している。
第1保持部111の両側壁111Bは、供給ケース32の着脱時に供給ケース32を所定方向にガイドする着脱ガイドGを有している。着脱ガイドGは、各側壁111Bの供給リール31の軸方向内側の面(供給ケース32と供給リール31の軸方向で対面する内面)に形成されている。着脱ガイドGは、係合部32Cが挿入される入り口が狭く形成されている。
また、両側壁111Bの供給リール31の軸方向外側には、ボス111Cが設けられている。各ボス111Cは、フィルムユニットFUの筐体本体21への着脱時において、筐体本体21に形成された第1保持部GD1(図2参照)で保持される部位である。
第2保持部112は、巻取リール35を保持する部位である。詳しくは、第2保持部112は、規制フレーム120とともに、中空のケースを構成しており、中空のケース内に巻取リール35を収容している。
2つの連結部113は、第1保持部111と第2保持部112とを連結する部位である。各連結部113は、供給リール31の軸方向に間隔を開けて配置されている。
このように連結部113が形成されることで、ホルダ100は、供給リール31の軸方向に直交する直交方向に貫通する貫通穴100Aを有する。以下、供給リール31の軸方向に直交する直交方向を、単に「直交方向」と称することがある。
各取手114は、各連結部113の上に配置されている。各取手114は、ホルダ100のうち巻取リール35の軸方向両端にそれぞれ配置されている。
フィルムカートリッジ200をホルダ100から取り外す際は、供給ケース32を前後に少し回転させ、各係合部32Cをホルダ100の着脱ガイドGから引き抜ける角度に合わせた後、直交方向に持ち上げることで、供給ケース32を第1保持部111から引き抜く。また、規制フレーム120を開けて、巻取リール35を直交方向に持ち上げることで、第2保持部112から巻取リール35を引き抜く。
一方、フィルムカートリッジ200をホルダ100に装着する際は、供給ケース32を第1保持部111に装着し、巻取リール35を第2保持部112に装着する。供給ケース32の装着は、各係合部32Cが着脱ガイドGの入り口を通過できる角度で第1保持部111に挿入した後、供給リール31が外れないように、供給ケース32を少し回転させて、各係合部32Cを着脱ガイドGの奥側に位置させることで行う。巻取リール35の装着は、巻取リール35を第2保持部112に挿入した後、規制フレーム120を閉めることで行う。
このように、フィルムカートリッジ200は、ホルダ100に取り付けられた状態で、筐体本体21に着脱可能となっている。詳細には、供給リール31が供給ケース32およびホルダ100のボス111Cを介して第1保持部GD1に着脱可能であり、巻取リール35が第2保持部GD2に着脱可能となっている。
図4(a)に示すように、第1クリーニングカートリッジ300は、クリーニング部材の一例であり、フィルムカートリッジ200と同様に構成される。第1クリーニングカートリッジ300は、フィルムカートリッジ200の多層フィルムFを第1クリーニングシートCS1に代えただけであり、その他の構成はフィルムカートリッジ200と同じである。なお、第1クリーニングカートリッジ300の各要素を示す参照符号は、フィルムカートリッジ200の各要素に付した参照符号の頭に3を付けて表すものとする。
具体的には、第1クリーニングカートリッジ300は、クリーニングシートの一例である第1クリーニングシートCS1が巻回される供給リールおよび第1クリーニングシートCS1を巻き取るための巻取リール335と、供給ケース332とを備えている。
第1クリーニングシートCS1は、加熱ローラ61と加圧ローラ51との間で搬送可能なクリーニングシートである。第1クリーニングシートCS1は、搬送時に加熱ローラ61の表面に付着した埃、紙粉等を除去する。第1クリーニングシートCS1としては、例えば、箔転写に用いられるシートSの素地よりも表面粗さの粗いシートを用いることができる。第1クリーニングシートCS1は、一端が供給リールに固定され、他端が巻取リール335に固定されている。
第1クリーニングシートCS1は、Bekk平滑度が10未満の用紙種を使用する。一例として、竹尾株式会社製のヴァンヌーボシリーズ(登録商標、Bekk平滑度:6~10)を使用することができる。
供給リール(詳しくは、供給ケース332)および巻取リール335は、ホルダ100に対して、供給リールの軸方向に直交する方向に着脱可能となっている。そして、第1クリーニングカートリッジ300は、ホルダ100に取り付けられた状態で、筐体本体21に着脱可能となっている。詳細には、供給リールが供給ケース332とホルダのボス111Cを介して第1保持部GD1に着脱可能であり、巻取リール335が第2保持部GD2に着脱可能となっている。
外周壁332Aに形成された3つの凹部332Dのうち、供給リールの軸方向両側の2つの凹部332Dには当接片P1,P3が固定されており、中央の凹部332Dには当接片が固定されていない。
図4(b)に示すように、第2クリーニングカートリッジ400は、クリーニング部材の一例であり、フィルムカートリッジ200および第1クリーニングカートリッジ300と同様に構成される。第2クリーニングカートリッジ400は、フィルムカートリッジ200の多層フィルムFを第2クリーニングシートCS2に代えただけであり、その他の構成はフィルムカートリッジ200と同じである。なお、第2クリーニングカートリッジ400の各要素を示す参照符号は、フィルムカートリッジ200の各要素に付した参照符号の頭に4を付けて表すものとする。
具体的には、第2クリーニングカートリッジ400は、クリーニングシートの一例である第2クリーニングシートCS2が巻回される供給リールおよび第2クリーニングシートCS2を巻き取るための巻取リール435と、供給ケース432とを備えている。
第2クリーニングシートCS2は、加熱ローラ61と加圧ローラ51との間で搬送可能なクリーニングシートである。第2クリーニングシートCS2は、一端が第1シートリールの一例である供給リールに固定され、他端が第2シートリールの一例である巻取リール435に固定されている。
第2クリーニングシートCS2は、シートの画像形成範囲を含む範囲の全体にトナーを有しており、例えば、黒色で片面がベタ刷りされたシートを使用する。黒ベタ面は、箔転写に用いられるシートSの素地よりも表面粗さが粗いため、Bekk平滑度は25未満でもよい。一例として、ニーナ社(Neenah INC)製のNeenah Paper/Exact Index (登録商標、Bekk平滑度:17~25(実測値))の片面を黒色でベタ刷りしたものを使用することができる。
供給リール(詳しくは、供給ケース432)および巻取リール435は、ホルダ100に対して、供給リールの軸方向に直交する方向に着脱可能となっている。そして、第2クリーニングカートリッジ400は、ホルダ100に取り付けられた状態で、筐体本体21に着脱可能となっている。詳細には、供給リールが供給ケース432とホルダのボス111Cを介して第1保持部GD1に着脱可能であり、巻取リール435が第2保持部GD2に着脱可能となっている。
外周壁432Aに形成された3つの凹部432Dのうち、右側の凹部432Dには当接片P1が固定されており、中央と左側の2つの凹部332Dには当接片が固定されていない。
第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400のホルダ100への装着とホルダ100からの取り外しは、フィルムカートリッジ200と同様の手順で行うことができる。
第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400は、ホルダ100を介して筐体本体21に装着されることで、層転写装置1にセットされる。
図5に示すように、筐体本体21の前方(装着されたフィルムカートリッジ200側)から見て、筐体本体21は、第1保持部GD1および第2保持部GD2(図2参照)へのフィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400の装着の有無を検知する第3検知部材の一例として、3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3を備えている。装着検知センサAS1,AS2,AS3は、アクチュエータAT1,AT2,AT3と、アクチュエータAT1,AT2,AT3に対応して設けられた透過型の光センサLS(図6(b)に、アクチュエータAT3に対応する光センサLS3のみを図示する)を備える。
光センサLSは、発光素子LEと受光素子を備え、発光素子LMと受光素子の間には、アクチュエータAT1,AT2,AT3が位置している。光センサLSは、受光素子が発光素子LEからの光Lを受光すると、制御部80にLOWを表す信号を送る。また、光センサLSは、受光素子が発光素子LEからの光Lを受光しない場合、制御部80にHIGHを表す信号を送る。
アクチュエータAT1,AT2,AT3は、例えば、フィルムユニットFUが第1保持部GD1および第2保持部GD2に装着された状態で、供給ケース32の外周壁32Aに形成された3つ凹部32Dに対応する位置に配置されている。
各アクチュエータAT1,AT2,AT3は、受光素子が発光素子LEからの光Lを受光しない遮蔽位置(図6(a)参照)と、受光素子が発光素子LEからの光Lを受光する開放位置(図6(b)参照)との間で回動可能となっている。例えば、フィルムカートリッジ200が筐体本体21に装着されると、3つの当接片P1,P2,P3と当接して、すべてのアクチュエータAT1,AT2,AT3が、遮蔽位置から開放位置へと回動する。そして、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400が筐体本体21に装着されると、2つの当接片P1,P3または1つの当接片P1と当接して、一部のアクチュエータAT1,AT3またはAT1のみが遮蔽位置から開放位置へと回動する。
より詳細には、図6(a)および図6(b)に示すように、各アクチュエータAT1,AT2,AT3は同様に構成され、略三角形形状の本体部A1と、本体部A1の一辺に沿って一方向に延びる第1脚部A2と、本体部A1の一辺に沿って第1脚部A2とは異なる方向に延びる第2脚部A3とを有している。
本体部A1は、筐体本体21に回動可能に支持される回動軸A5を有している。第1脚部A2は、対応する当接片P1,P2,P3と当接可能な当接面A7を一端に有している。第2脚部A3は、発光素子LEと受光素子の間を遮る遮蔽面A8を有している。
また、各アクチュエータAT1,AT2,AT3は、バネにより、図6(a)に示す遮蔽位置に付勢されている。
図6(a)に示すように、第1クリーニングカートリッジ300が筐体本体21に装着されると、供給ケース332の外周壁332Aに形成された3つの凹部332Dのうち、中央の凹部332Dには当接片が固定されていないので、アクチュエータAT2は遮蔽位置から回動することはない。
このとき、アクチュエータAT2の遮蔽面A8は、発光素子LEと受光素子の間に位置しており、発光素子LEからの光Lを遮断しているので、受光素子は発光素子LEからの光Lを受光することができない。
一方、図6(b)に示すように、外周壁332Aに形成された3つの凹部332Dのうち、左側の凹部332Dには当接片P3が固定されているので、第1クリーニングカートリッジ300が筐体本体21に装着されると、当接片P3がアクチュエータAT3の当接面A7と当接して、アクチュエータAT3を図示時計回りに回動させる。その結果、アクチュエータAT3が遮蔽位置から開放位置へ回動して、遮蔽面A8で遮蔽されていた発光素子LEからの光Lが受光素子で受光されるようになる。
制御部80は、3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3からの信号を受けることで、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400のどれが筐体本体21に装着されているのか判断することができる。
具体的には、図7の表に示すように、アクチュエータAT1に対応する光センサ(第1センサ)と、アクチュエータAT2に対応する光センサ(第2センサ)と、アクチュエータAT3に対応する光センサ(第3センサ)からの信号が、いずれもLOWである場合には、制御部80は、フィルムカートリッジ200が筐体本体21に装着されていると判断する。また、制御部80は、第1センサおよび第3センサからの信号がLOWで、第2センサからの信号がHIGHである場合には、第1クリーニングカートリッジ300が筐体本体21に装着されていると判断する。また、第1センサからの信号がLOWで、第2センサおよび第3センサからの信号がHIGHである場合には、制御部80は、第2クリーニングカートリッジ400が筐体本体21に装着されていると判断する。さらに、第1センサ、第2センサおよび第3センサからの信号がいずれもHIGHである場合には、制御部80は、フィルムユニットFU、第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400のいずれも筐体本体21に装着されていないと判断する。
制御部80は、フィルムカートリッジ200が筐体本体21にセットされており、かつ、第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400が筐体本体21にセットされていないことを条件として、つまり、フィルムカートリッジ200が筐体本体21にセットされていることを示す信号を受けて、操作パネル85の画面に、箔転写を開始するための箔転写開始ボタン85A(図8(a)参照)を表示させる。このとき、制御部80は、後述するクリーニング開始ボタン85Bを操作パネル85の画面に表示させないので、ユーザが誤ってクリーニング制御を実行することはない。
そして、ユーザが層転写装置1のシートトレイ3にシートSをセットした後、操作パネル85の箔転写開始ボタン85Aを押すと、制御部80は、箔転写制御を行う。
具体的には、箔転写制御において、制御部80は、移動機構70によって加熱ローラ61を離間位置から接触位置に移動させる処理を実行して、加熱ローラ61を多層フィルムFと接触させて加熱ローラ61と加圧ローラ51との間で多層フィルムFを挟むとともに、加熱ローラ61のヒータを加熱する処理を実行する。また、制御部80は、加圧ローラ51を回転させることで、加熱ローラ61を従動回転させる処理を実行する。
そして、制御部80は、シート搬送部10、フィルム供給部30および転写部50を連動して駆動することで、加熱ローラ61と加圧ローラ51との間で、シートSのトナー像が形成された面に多層フィルムFを重ね、トナー像の上に多層フィルムFの少なくとも一層を転写することが可能となる。
つまり、制御部80は、フィルムカートリッジ200が第1保持部GD1および第2保持部GD2に装着されていることを示す信号を装着検知センサAS1,AS2,AS3から受けていることを条件として、箔転写制御を実行可能である。
また、制御部80は、フィルムカートリッジ200が筐体本体21にセットされておらず、かつ、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400が層転写装置1の筐体本体21にセットされていることを条件として、つまり、第1クリーニングカートリッジ300が筐体本体21に装着されていることを示す信号または第2クリーニングカートリッジ400が筐体本体21に装着されていることを示す信号を受けて、操作パネル85の画面に、クリーニング制御を開始するためのクリーニング開始ボタン85B(図8(b)参照)を表示させる。このとき、制御部80は、箔転写開始ボタン85Aを操作パネル85の画面に表示させないので、ユーザが誤って箔転写制御を実行することはない。
そして、ユーザが操作パネル85のクリーニング開始ボタン85Bを押すと、制御部80は、クリーニング制御を実行する。
具体的には、制御部80は、クリーニング制御を実行する際に、移動機構70によって加熱ローラ61を離間位置から接触位置に移動させる処理を実行して、加熱ローラ61を第1クリーニングシートCS1または第2クリーニングシートCS2と接触させる。そして、加熱ローラ61を回転させる処理を実行することにより、加熱ローラ61に接触させた第1クリーニングシートCS1または第2クリーニングシートCS2で加熱ローラ61の表面をクリーニングする。
つまり、制御部80は、第1クリーニングカートリッジ300が第1保持部GD1および第2保持部GD2に装着されていることを示す信号または第2クリーニングカートリッジ400が第1保持部GD1および第2保持部GD2に装着されていることを示す信号を装着検知センサAS1,AS2,AS3から受けていることを条件として、クリーニング制御を実行可能である。
制御部80は、第1クリーニングシートCS1によりクリーニング制御を行う場合には、加熱ローラ61のヒータを点灯せずに、表面粗さの粗い面で加熱ローラ61の表面に付着した埃、紙粉等の異物を除去する。
一方、制御部80は、第2クリーニングシートCS2によりクリーニング制御を行う場合には、加熱ローラ61のヒータを点灯して、第2クリーニングシートCS2の表面のトナーを再溶融させることで、加熱ローラ61の表面に付着した異物をトナーに付着させて回収する。
次に、図9から図11を参照して、制御部80の動作を説明する。本実施形態では、制御部80は、図9に示すフローチャートに従って制御を実行する。本制御は、層転写装置1の電源が投入された後、繰り返し実行される。
図9に示すように、制御部80は、まず、カバー22が閉じられているかどうか判断する(S101)。この判断は、例えば、カバー22の開閉を検知する開閉検知センサ24(図1および図2参照)からの信号に基づいて行う。ステップS101においてカバー22が閉じられていないと判断した場合には(No)、制御部80は、本制御を終了する。
ステップS101においてカバー22が閉じられていると判断した場合には(Yes)、制御部80は、3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3からの信号に基づいて、フィルムユニットFUが筐体本体21に装着されているかどうかを判断する(S102)。ステップS102においてフィルムユニットFUが装着されていると判断した場合には(Yes)、制御部80は、操作パネル85に箔転写開始ボタン85Aを表示させる(S103)。
ステップS103の後、制御部80は、ユーザが操作パネル85を操作して、箔転写開始ボタン85Aを押したかどうかを判断する(S104)。ユーザが箔転写開始ボタン85Aを押すと、制御部80は、箔転写開始指令を伝える信号を操作パネル85から受ける。ステップS104において、制御部80が箔転写開始指令を受けると(Yes)、制御部80は、箔転写制御を行う(S105)。
ステップS102においてフィルムユニットFUが装着されていないと判断した場合には(No)、制御部80は、3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3からの信号に基づいて、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400が筐体本体21に装着されているかどうかを判断する(S106)。ステップS106において第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400が装着されていると判断した場合には(Yes)、制御部80は、操作パネル85にクリーニング開始ボタン85Bを表示させる(S107)。
ステップS107の後、制御部80は、ユーザが操作パネル85を操作して、クリーニング開始ボタン85Bを押したかどうかを判断する(S108)。ユーザがクリーニング開始ボタン85Bを押すと、制御部80は、クリーニング開始指令(クリーニング開始ボタン85Bが押されたことを示す信号)を操作パネル85から受ける。ステップS108において、制御部80がクリーニング開始指令を受けると(Yes)、制御部80は、クリーニング制御を行う(S109)。
ステップS106において第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400のいずれも装着されていないと判断した場合には(No)、制御部80は、操作パネル85にカートリッジが装着されていないことを示すエラーを表示して、ユーザにエラーを報知する。
次に、図10のフローチャートを参照して、箔転写制御の手順を説明する。
ステップS105において制御部80が箔転写制御を開始すると、制御部80は、ステップS201において、加熱ローラ61のヒータを点灯させる。そして、制御部80は、ステップS202において、加熱ローラ61の温度が、箔転写に適切な所定温度以上になったかどうかを判断する。ステップS202において、加熱ローラ61の温度が所定温度に達していないと判断すると(No)、制御部80はステップS202を繰り返す。ステップS202において、加熱ローラ61の温度が所定温度以上であると判断すると(Yes)、ステップS203において、制御部80は、シート搬送部10を駆動して、シートトレイ3上に載置されたシートSを転写部50に向けて搬送する。このように、最初にヒータを点灯させることにより、ファーストプリントタイム(First Print Output Time)を短縮することができる。
次に、制御部80は、ステップS204において、シートSの先端が加圧ローラ51と加熱ローラ61のニップ部の直前に到達したかどうかを判断する。具体的には、シートSが搬送され、シート供給機構11の下流側に設けられたシートセンサをシートSの先端が通過すると、制御部80はシートセンサからの信号を受信する。制御部80は、シートセンサからの信号を受信してから、シートSの先端がニップ部の直前に到達するのに要する所定時間が経過するまで、ステップS204を繰り返す。制御部80は、ステップS204において、所定時間が経過してシートSの先端がニップ部の直前に到達したと判断すると(Yes)、ステップS205において、加熱ローラ61を離間位置(第2位置)から接触位置(第1位置)へ移動させて、加熱ローラ61を多層フィルムFと接触させる。その後、ステップS206において、制御部80は、加圧ローラ51を駆動源によって回転駆動させて、加圧ローラ51と多層フィルムFを介して接触する加熱ローラ61を従動回転させるとともに、巻取リール35を駆動する。このように、シートSの先端がニップ部に到達する直前に加熱ローラ61を接触位置(第1位置)へ移動させて、加圧ローラ51と巻取リール35を駆動することにより、多層フィルムFが無駄に巻き出されて消費されることを抑制することができる。
制御部80は、ステップS207において、箔転写が終了したかどうかを判断する。具体的には、制御部80は、シートトレイ3に設けられたシートセンサから、シートトレイ3上にシートSが載置されていないことを示す信号を受信し、かつ、転写部50の下流側に設けられたシートセンサから、シートSの後端が当該シートセンサを通過したことを示す信号を受信したかどうかを判断する。ステップS207において箔転写が終了していないと判断すると(No)、制御部80は、ステップS207に戻って、前述した処理を繰り返す。ステップS207において箔転写が終了したと判断すると(Yes)、制御部80は、ステップS208において終了処理を行う。具体的には、制御部80は、シート搬送部10の駆動停止、加圧ローラ51の駆動停止、巻取リール35の駆動停止、加熱ローラ61のヒータの消灯、移動機構70の離間位置(第2位置)への移動等を行って、本制御を終了する。
次に、図11のフローチャートを参照して、クリーニング制御の手順を説明する。
ステップS109において制御部80がクリーニング制御を開始すると、制御部80は、ステップS301において、加熱ローラ61を離間位置(第2位置)から接触位置(第1位置)へ移動させて、加熱ローラ61をクリーニングシートと接触させる。その後、ステップS302において、制御部80は、ホルダ100を介して筐体本体21に装着されているのが第2クリーニングシートCS2であるかどうかを判断する。
ステップS302において第2クリーニングシートCS2が装着されていると判断した場合には(Yes)、制御部80は、ステップS303において、加熱ローラ61のヒータを点灯させる。そして、ステップS304において、制御部80は、加圧ローラ51を駆動源によって回転駆動させて、加圧ローラ51と第2クリーニングシートCS2を介して接触する加熱ローラ61を従動回転させるとともに、巻取リール435を駆動する。
一方、ステップS302において第1クリーニングシートCS1が装着されていると判断した場合には(No)、制御部80は、加熱ローラ61のヒータを点灯させることなく、ステップS304に進む。そして、ステップS304において、制御部80は、加圧ローラ51を駆動源によって回転駆動させて、加圧ローラ51と第1クリーニングシートCS1を介して接触する加熱ローラ61を従動回転させるとともに、巻取リール335を駆動する。
その後、制御部80は、ステップS305において、所定時間が経過したかどうかを判断する。例えば、制御部80は、所定時間として5秒間経過したかどうかを判断し、所定時間を経過していないと判断した場合には(No)、ステップS305を繰り返す。ステップS305において所定時間を経過したと判断した場合には(Yes)、制御部80は、ステップS306において終了処理を行う。具体的には、制御部80は、加圧ローラ51の駆動停止、巻取リール435または巻取リール335の駆動停止、加熱ローラ61のヒータの消灯、移動機構70の離間位置(第2位置)への移動等を行って、本制御を終了する。
なお、制御部80は、クリーニング制御が終了したことを操作パネル85の画面に表示させてもよい。また、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400を取り外して、フィルムユニットFUを筐体本体21に装着することを操作パネル85の画面に表示させてもよい。
以上によれば、本実施形態において、以下のような効果を得ることができる。
ホルダ100を介して、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300、第2クリーニングカートリッジ400のいずれかを層転写装置1の筐体本体21に装着し、フィルムカートリッジ200がセットされた場合には箔転写制御を、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400がセットされた場合にはクリーニング制御を実行する。そのため、加熱ローラ61をクリーニングするクリーニング部材を層転写装置1に常設する必要がなく、層転写装置1が大型化することを抑えることができる。
さらに、クリーニング制御を実行する間、フィルムユニットFUが層転写装置1にセットされていないので、加熱ローラ61の表面をクリーニングする際に多層フィルムFが巻き出され、無駄に消費されることがなくなる。また、クリーニング部材によって加熱ローラ61の表面をクリーニングする際に、フィルムユニットFUが邪魔になりクリーニングし難くなる虞もない。
ホルダ100を介してフィルムカートリッジ200を筐体本体21に着脱するための第1保持部GD1および第2保持部GD2を利用して、第1クリーニングカートリッジ300と第2クリーニングカートリッジ400を筐体本体21に着脱することができるので、層転写装置1が大型化することなく、加熱ローラ61のクリーニングを行うことができる。
層転写装置1が、第1保持部GD1および第2保持部GD2へのフィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400の装着の有無を検知する3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3を備えることで、第1保持部GD1および第2保持部GD2を共用した場合であっても、装着検知センサAS1,AS2,AS3を用いて、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300、第2クリーニングカートリッジ400のどれが筐体本体21に装着されているかを良好に判断することができる。そのため、層転写装置1は、ユーザの判断を待たなくても、箔転写制御またはクリーニング制御を実行することができる。
第2クリーニングシートCS2を用いる場合には、クリーニング制御においてヒータを点灯するので、加熱された加熱ローラ61によって第2クリーニングシートCS2のトナーTが溶融され、溶融したトナーTによって加熱ローラ61に付着した埃、紙粉等の異物を良好に取り除くことができる。
層転写装置1は、フィルムカートリッジ200が筐体本体21にセットされておらず、かつ、第1クリーニングカートリッジ300または第2クリーニングカートリッジ400が層転写装置1にセットされていると、操作パネル85の画面にクリーニング開始ボタン85Bが表示されるので、ユーザは、クリーニング作業を円滑に行うことができる。このとき、箔転写開始ボタン85Aは操作パネル85の画面に表示されないので、ユーザが誤ってクリーニング制御を実行することはない。
次に、本発明の第2実施形態について、図12を参照して説明する。
前記した実施形態では、クリーニング部材として、第1クリーニングシートCS1と、供給リールと、供給ケース332と、巻取リール335とを備えた第1クリーニングカートリッジ300、第2クリーニングシートCS2と、供給リールと、供給ケース432と、巻取リール435とを備えた第2クリーニングカートリッジ400の2つを例示した。しかしながら、クリーニング部材は、第1クリーニングシートCS1のみで構成してもよく、第2クリーニングシートCS2のみで構成してもよい。例えば、第1クリーニングシートCS1と第2クリーニングシートCS2は、シートトレイ3に載置することで層転写装置1の筐体2にセット可能な用紙としてもよい。
より詳細には、クリーニングシートの一例としての第1クリーニング用紙CS3と、第2クリーニングシートの一例としての第2クリーニング用紙CS4を用いる。
図12(b)に示すように、第1クリーニング用紙CS3は、シートトレイ3に載置することが可能であり、用紙の幅方向一端部にバーコードBC1が印刷されている。バーコードBC1は、用紙が第1クリーニング用紙CS3であることを示す識別情報を含んでいる。
図12(c)に示すように、第2クリーニング用紙CS4は、シートトレイ3に載置することが可能であり、用紙の幅方向一端部にバーコードBC2が印刷されている。第2クリーニング用紙CS4は、シートの画像形成範囲を含む範囲の全体にトナーTを有しており、余白部分にバーコードBC2が印刷されている。バーコードBC2は、用紙が第2クリーニング用紙CS4であることを示す識別情報を含んでいる。
本実施形態では、層転写装置1は、筐体本体21へのフィルムカートリッジ200の装着の有無を検知する第1検知部材の一例として、前記した実施形態で説明した3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3と、シートトレイ3上の第1クリーニング用紙CS3または第2クリーニング用紙CS4の有無を検知する第2検知部材の一例としてのバーコードリーダーBR(図12(a)参照)とを備えている。バーコードリーダーBRは、シートトレイ3にセットされた第1クリーニング用紙CS3のバーコードBC1または第2クリーニング用紙CS4のバーコードBC2を読み取り、制御部80に信号を送るように構成されている。
制御部80は、バーコードリーダーBRからの信号に基づいて、第1クリーニング用紙CS3または第2クリーニング用紙CS4がシートトレイ3に載置されているかどうかを判断する。制御部80は、第1クリーニング用紙CS3を示す信号をバーコードリーダーBRから受けると、シートトレイ3に第1クリーニング用紙CS3がセットされていると判断する。同様に、制御部80は、第2クリーニング用紙CS4を示す信号をバーコードリーダーBRから受けると、シートトレイ3に第2クリーニング用紙CS4がセットされていると判断する。
制御部80は、3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3からの信号およびバーコードリーダーBRからの信号に基づいて、筐体本体21へのフィルムカートリッジ200の装着の有無、シートトレイ3上の第1クリーニング用紙CS3または第2クリーニング用紙CS4の有無を判断する。
制御部80は、フィルムカートリッジ200が筐体本体21に装着されておらず、かつ、第1クリーニング用紙CS3または第2クリーニング用紙CS4がシートトレイ3に載置されていると判断した場合には、制御部80は、クリーニング制御を実行する。
一方、フィルムカートリッジ200が筐体本体21に装着されておらず、かつ、第1クリーニング用紙CS3および第2クリーニング用紙CS4のいずれもシートトレイ3に載置されていないと判断した場合には、制御部80は、操作パネル85にエラーを表示して、ユーザにエラーを報知する。
また、制御部80は、第1クリーニング用紙CS3が層転写装置1のシートトレイ3にセットされている場合には、クリーニング制御において、加熱ローラ61のヒータを消灯させる。そして、第2クリーニング用紙CS4が層転写装置1のシートトレイ3にセットされている場合には、クリーニング制御において、加熱ローラ61のヒータを点灯させる。
なお、第2実施形態に係る層転写装置1においても、制御部80は、前記した実施形態における図9から図11のフローチャートと同様の制御を行う。
より詳細には、図9のステップS106では、バーコードリーダーBRからの信号に基づいてクリーニングシート(第1クリーニング用紙CS3または第2クリーニング用紙CS4)の装着の有無を判断する。図9のその他のステップは、前記した実施形態の各ステップと同じである。図10に示す箔転写制御は、前記した実施形態の各ステップと同じである。
図11に示すクリーニング制御では、ステップS302において、バーコードリーダーBRからの信号に基づいて第2クリーニング用紙SC4の有無を判断する。また、ステップS304において、シート搬送部10の駆動と、加圧ローラ51および巻取リール35の駆動を行う。その他の制御は、前記した実施形態の各ステップと同じである。
層転写装置1は、通常、フィルムカートリッジ200が装着されていない場合には、フィルムカートリッジ200の未装着を意味するエラーを報知する。しかしながら、フィルムカートリッジ200が装着されていない状態のときに、第1クリーニング用紙CS3または第2クリーニング用紙CS4がシートトレイ3にセットされていれば、エラーを報知することなくクリーニング制御を実行可能となるので、ユーザが、エラー報知を強制解除する作業をせずに、クリーニング制御を円滑に開始することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、層転写装置1含む層転写システムは、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300および第2クリーニングカートリッジ400のいずれかをホルダ100に対して着脱可能としたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300、第2クリーニングカートリッジ400をそれぞれホルダと一体として、フィルムユニット、第1クリーニングユニット、第2クリーニングユニットとして構成することもできる。この場合、ユーザはホルダに対して各カートリッジを交換する必要がなくなるので、ユーザの負担を軽減することができる。
また、筐体本体に固定されたホルダに対して、フィルムカートリッジ200、第1クリーニングカートリッジ300、第2クリーニングカートリッジ400を直接着脱する構成とすることもできる。
前記実施形態では、層転写装置1を含む層転写システムは、クリーニング部材として、第1クリーニングカートリッジ300、第2クリーニングカートリッジ400、第1クリーニング用紙CS3、第2クリーニング用紙CS4を例示したが、筐体本体21に着脱可能なクリーニングブレード等をクリーニング部材として使用することもできる。この場合、クリーニングブレード等を、フィルムユニットFUを取り外したスペースに配置するとよい。
前記実施形態では、層転写装置1は、第1検知部材および第3検知部材の一例として、3つの装着検知センサAS1,AS2,AS3が、アクチュエータAT1,AT2,AT3の回動位置に応じて、HIGHまたはLOWの信号を制御部80に送る構成としたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、各装着検知センサAS1,AS2,AS3は、アクチュエータが遮蔽位置にあるときと、開放位置にあるときのいずれか一方で信号を送る構成とすることもできる。
また、フィルムカートリッジ200の供給ケース32、第1クリーニングカートリッジ300の供給ケース332、第2クリーニングカートリッジ400の供給ケース432に設けた識別子を、それぞれ厚さの異なる1つの当接片として設けることもできる。そして、当接片と当接して複数の異なる位置へ回動するアクチュエータを検知することで、1つのアクチュエータのみを備えた1つの検知部材とすることもできる。
前記実施形態では、層転写装置1は、ヒータによって加熱される回転体として、加熱ローラ61を例示し、加圧部材としての加圧ローラ51を例示したが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、回転体は、加熱ローラに巻回されたベルトでもよく、加圧部材は、加圧ローラに巻回されたベルトや、回転しない加圧パッドでもよい。また、加圧ローラ51を回転駆動させ、加熱ローラ61を従動回転させる代わりに、加熱ローラを回転駆動させ、加圧ローラを従動回転させることもできる。
前記実施形態では、層転写装置1は、移動機構70によって加熱ローラ61を移動可能に構成することで、回転体を加圧部材に対して相対的に移動させるようにしたが、加圧部材を移動機構によって移動させたり、回転体と加圧部材の両方を移動機構によって移動させたりすることで、回転体を加圧部材に対して相対的に移動させるようにすることもできる。
前記実施形態では、制御部80は、1つのCPUを備える構成として説明したが、複数のCPUを備える構成、ASIC等の1つ以上のハード回路を含む構成、CPUとハード回路を含む構成とすることもできる。
前記実施形態では、制御部80は、操作パネル85の画面にクリーニング開始ボタン85Bを表示させ、ユーザによりクリーニング開始ボタン85Bが押されたことを条件としてクリーニング制御を実行したが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、制御部80は、フィルムカートリッジ200が筐体本体21にセットされておらず、かつ、クリーニング部材が筐体本体21にセットされている場合、カバー22が閉じられていることを条件として、ユーザからの指示を待たずにクリーニング制御を実行することもできる。
また、クリーニング制御において、第2クリーニングシートCS2と第2クリーニング用紙CS4を加熱する際のヒータの温度は、箔転写制御において加熱ローラ61を加熱するときの温度と同じであっても、これよりも低い温度としてもよい。
また、前記した各実施形態で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
1 層転写装置
2 筐体
31 供給リール
35 巻取リール
51 加圧ローラ
61 加熱ローラ
70 移動機構
80 制御部
200 フィルムカートリッジ
300 第1クリーニングカートリッジ
400 第2クリーニングカートリッジ
CS3 第1クリーニング用紙
CS4 第2クリーニング用紙
F 多層フィルム
S シート

Claims (10)

  1. 層転写システムであって、
    複数の層からなる多層フィルムの一端が固定される供給リールおよび前記多層フィルムの他端が固定される巻取リールを備えたフィルムカートリッジと、
    層転写装置であって、
    ヒータによって加熱される回転体と、
    加圧部材と、
    前記フィルムカートリッジがセット可能な筐体と、
    前記加圧部材によって前記回転体を加圧する第1位置と、前記回転体と前記加圧部材とを離間させる第2位置との間で、前記回転体を前記加圧部材に対して相対的に移動させる移動機構と、
    制御部と、を備えた層転写装置と、
    前記筐体にセット可能なクリーニング部材と、を備え、
    前記制御部は、
    前記フィルムカートリッジが前記筐体にセットされており、かつ、前記クリーニング部材が前記筐体にセットされていないことを条件として、
    前記移動機構によって、前記回転体を前記加圧部材に対して前記第2位置から前記第1位置に相対的に移動させる処理と、
    前記ヒータを加熱する処理と、
    前記回転体を回転させる処理と、を実行することにより、前記回転体と前記加圧部材との間で、シートのトナー像が形成された面に前記多層フィルムを重ね、前記トナー像の上に前記多層フィルムの少なくとも一層を転写することが可能であり、
    前記制御部は、
    前記フィルムカートリッジが前記筐体にセットされておらず、かつ、前記クリーニング部材が前記筐体にセットされていることを条件として、
    前記移動機構によって、前記回転体を前記加圧部材に対して前記第2位置から前記第1位置に相対的に移動させる処理と、
    前記回転体を回転させる処理と、を実行することにより、前記回転体に接触させた前記クリーニング部材で前記回転体の表面をクリーニングするクリーニング制御を実行することを特徴とする層転写システム。
  2. 前記クリーニング部材は、前記回転体と前記加圧部材との間で搬送可能なクリーニングシートを含むことを特徴とする請求項1に記載の層転写システム。
  3. 前記層転写装置は、
    前記筐体への前記フィルムカートリッジの装着の有無を検知する第1検知部材と、
    前記クリーニングシートを載置可能なシートトレイと、
    前記シートトレイ上の前記クリーニングシートの有無を検知する第2検知部材と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1検知部材および前記第2検知部材からの信号に基づいて、前記フィルムカートリッジが前記筐体に装着されておらず、かつ、前記クリーニングシートが前記シートトレイに載置されていると判断した場合には、前記クリーニング制御を実行し、
    前記第1検知部材および前記第2検知部材からの信号に基づいて、前記フィルムカートリッジが前記筐体に装着されておらず、かつ、前記クリーニングシートが前記シートトレイに載置されていないと判断した場合には、エラーを報知することを特徴とする請求項2に記載の層転写システム。
  4. 前記クリーニング部材は、前記クリーニングシートの一端が固定される供給リールと、前記クリーニングシートの他端が固定される巻取リールと、を備え、
    前記筐体は、前記フィルムカートリッジの前記供給リールおよび前記クリーニング部材の前記供給リールが着脱可能な第1保持部と、前記フィルムカートリッジの前記巻取リールおよび前記クリーニング部材の前記巻取リールが着脱可能な第2保持部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の層転写システム。
  5. 前記層転写装置は、前記第1保持部および前記第2保持部への前記フィルムカートリッジまたは前記クリーニング部材の装着の有無を検知する第3検知部材を備え、
    前記制御部は、
    前記クリーニング部材が前記第1保持部および前記第2保持部に装着されていることを示す信号を前記第3検知部材から受けていることを条件として、前記クリーニング制御を実行可能であることを特徴とする請求項4に記載の層転写システム。
  6. 前記筐体にセット可能であり、かつ、前記シートの画像形成範囲を含む範囲の全体にトナーを有する第2クリーニングシートをさらに備え、
    前記制御部は、
    前記クリーニングシートが前記筐体にセットされている場合には、前記クリーニング制御において、前記ヒータをOFFにし、
    前記第2クリーニングシートが前記筐体にセットされている場合には、前記クリーニング制御において、前記ヒータをONにすることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の層転写システム。
  7. 前記層転写装置は、クリーニング開始ボタンを表示可能な画面を有する操作パネルを備え、
    前記制御部は、
    前記フィルムカートリッジが前記筐体にセットされておらず、かつ、前記クリーニング部材が前記筐体にセットされていることを条件として、前記クリーニング開始ボタンを前記画面に表示し、
    前記クリーニング開始ボタンが押されたことを示す信号を前記操作パネルから受けることを条件として、前記クリーニング制御を実行可能であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の層転写システム。
  8. 前記筐体は、前記フィルムカートリッジおよび前記クリーニング部材が通過可能な開口を有する筐体本体と、前記開口を開閉するカバーと、を備え、
    前記制御部は、前記フィルムカートリッジが前記筐体にセットされておらず、かつ、前記クリーニング部材が前記筐体にセットされ、かつ、前記カバーが閉じられていることを条件として、前記クリーニング制御を実行可能であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の層転写システム。
  9. 前記回転体は、円筒状の加熱ローラであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の層転写システム。
  10. ヒータによって加熱される回転体と、
    加圧部材と、
    前記加圧部材によって前記回転体を加圧する第1位置と、前記回転体と前記加圧部材とを離間させる第2位置との間で、前記回転体を前記加圧部材に対して相対的に移動させる移動機構と、
    制御部と、を備えた層転写装置であって、
    複数の層からなる多層フィルムを保持するフィルムカートリッジと、クリーニング部材のいずれか一方をセット可能な筐体を備え、
    前記制御部は、
    前記フィルムカートリッジが前記筐体にセットされており、かつ、前記クリーニング部材が前記筐体にセットされていないことを条件として、
    前記移動機構によって、前記回転体を前記加圧部材に対して前記第2位置から前記第1位置に相対的に移動させる処理と、
    前記ヒータを加熱する処理と、
    前記回転体を回転させる処理と、を実行することにより、前記回転体と前記加圧部材との間で、シートのトナー像が形成された面に前記多層フィルムを重ね、前記トナー像の上に前記多層フィルムの少なくとも一層を転写することが可能であり、
    前記制御部は、
    前記フィルムカートリッジが前記筐体にセットされておらず、かつ、前記クリーニング部材が前記筐体にセットされていることを条件として、
    前記移動機構によって、前記回転体を前記加圧部材に対して前記第2位置から前記第1位置に相対的に移動させる処理と、
    前記回転体を回転させる処理と、を実行することにより、前記回転体に接触させた前記クリーニング部材で前記回転体の表面をクリーニングするクリーニング制御を実行することを特徴とする層転写装置。
JP2019009274A 2019-01-23 2019-01-23 層転写システムおよび層転写装置 Active JP7298163B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019009274A JP7298163B2 (ja) 2019-01-23 2019-01-23 層転写システムおよび層転写装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019009274A JP7298163B2 (ja) 2019-01-23 2019-01-23 層転写システムおよび層転写装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020117265A JP2020117265A (ja) 2020-08-06
JP7298163B2 true JP7298163B2 (ja) 2023-06-27

Family

ID=71889856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019009274A Active JP7298163B2 (ja) 2019-01-23 2019-01-23 層転写システムおよび層転写装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7298163B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7432115B2 (ja) * 2020-04-01 2024-02-16 ブラザー工業株式会社 箔転写装置
JP7467634B2 (ja) 2020-07-07 2024-04-15 日本製鉄株式会社 接着積層コア製造方法及び接着積層コア製造装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010185995A (ja) 2009-02-12 2010-08-26 Brother Ind Ltd クリーニングシート、クリーニング方法および画像形成装置
JP2012048453A (ja) 2010-08-26 2012-03-08 Nisca Corp 画像形成装置
JP2013121709A (ja) 2011-12-12 2013-06-20 Konica Minolta Business Technologies Inc 箔画像形成方法及び箔画像形成装置
JP2016090647A (ja) 2014-10-30 2016-05-23 キヤノン株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0744069A (ja) * 1993-07-27 1995-02-14 Canon Inc 画像形成装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010185995A (ja) 2009-02-12 2010-08-26 Brother Ind Ltd クリーニングシート、クリーニング方法および画像形成装置
JP2012048453A (ja) 2010-08-26 2012-03-08 Nisca Corp 画像形成装置
JP2013121709A (ja) 2011-12-12 2013-06-20 Konica Minolta Business Technologies Inc 箔画像形成方法及び箔画像形成装置
JP2016090647A (ja) 2014-10-30 2016-05-23 キヤノン株式会社 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020117265A (ja) 2020-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113552788B (zh) 图像形成装置及图像形成系统
JP7188142B2 (ja) 層転写装置
JP7298163B2 (ja) 層転写システムおよび層転写装置
JP7243231B2 (ja) 層転写装置
JP2019172453A (ja) 層転写装置
JP7298168B2 (ja) 層転写装置
US20220306416A1 (en) Foil transfer film cartridge and foil transfer device
WO1997004967A1 (fr) Original pour realisation de cliches et appareil a realiser les cliches
JP2022014644A (ja) 画像形成装置、及び、画像形成システム
JP7467914B2 (ja) 箔転写装置
JP7283087B2 (ja) 層転写装置
JP7367528B2 (ja) 箔転写装置
JP2022069870A (ja) 箔転写装置
JP2021122963A (ja) 印刷装置
WO2023026349A1 (ja) 画像形成装置
JP7238435B2 (ja) 層転写装置
JP7452073B2 (ja) 画像形成装置
WO2023095729A1 (ja) 箔転写装置
JP5300450B2 (ja) 画像形成装置
US20230026026A1 (en) Foil transfer device
JP7380210B2 (ja) 箔転写装置
JP4604769B2 (ja) 転写装置及びプロセスカートリッジ
JP2022072745A (ja) シート供給装置および箔転写装置
JP2024147114A (ja) ラミネート装置
JP2024147116A (ja) 箔転写装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7298163

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150