JP7296997B2 - リチウムイオン二次電池に用いられるセパレータ、およびリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池に用いられるセパレータ、およびリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に用いられるセパレータ、およびリチウムイオン二次電池に関する。詳しくは、基材と、該基材上に形成された耐熱層を備えるセパレータの、耐熱層の構成に関する。
近年、リチウムイオン二次電池等の二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
上記のような用途の二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)は、典型的には、正極と、負極と、これらの間に介在して両極を離隔するセパレータを有する電極体を備えている。二次電池を安全に使用するために、例えば二次電池の充放電における正負極の短絡を抑制するための工夫が、従来から種々検討されている。特許文献1では、少なくとも負極に対向する面の正極表面を絶縁体で被覆することが提案されている。また、特許文献2では、セパレータに耐熱層を設けることが記載されている。
特開平6-168739号公報 国際公開第2018/037869
ところで、二次電池に、短絡を防止するための従来の工夫を施すと、活物質におけるリチウムイオンの脱離/挿入を阻害することがあり、これは電池性能を低下させる要因となり得た。そのため、電池性能を低下させずに、短絡を防止する技術が要求されている。
本発明は、かかる事情を鑑みて創出されたものであり、電池性能の低下を抑制しつつ、内部短絡の発生を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明者は、リチウムイオン二次電池の短絡の一要因である金属リチウムの析出に着目した。リチウムイオン二次電池の充放電を行うと、一方の電極(例えば負極)において金属リチウムが析出し、これが樹枝状(デンドライト状)に成長すると、セパレータを貫通して他方の電極(例えば正極)に到達し、短絡を引き起こし得る。本発明者は、金属リチウムの析出を抑制すること、あるいは、析出した金属リチウムを再イオン化することについて、鋭意検討を行った。その結果、リチウムイオン二次電池に用いられるセパレータの耐熱層に多環芳香族炭化水素を含ませることによって、電池性能の低下を抑制しつつ、内部短絡の発生を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、ここで開示される技術によると、リチウムイオン二次電池に用いられるセパレータが提供される。このセパレータは、基材と、上記基材上に形成された、耐熱性フィラーを含む耐熱層と、を備えている。ここで、上記耐熱層は、多環芳香族炭化水素を含む。多環芳香族炭化水素は、金属リチウムの析出を抑制、あるいは、析出した金属リチウムを再イオン化することができる。このため、上記構成のセパレータを用いることによって、活物質におけるリチウムイオンの脱離/挿入が阻害されるのを防止できる。リチウムイオン二次電池の電池性能の低下を抑制しつつ、内部短絡の発生を抑制することができる。
好ましい一態様では、上記耐熱層は、前記基材の一の面に形成されている。かかる構成によると、ここで開示される技術の効果を適切に実現することができる。
他の好ましい一態様では、多環芳香族炭化水素として、コロネンまたはクアテリレンを含む。これらの化合物を耐熱層に含ませることによって、ここで開示される技術の効果を適切に実現することができる。
また、ここで開示される技術は、正極活物質層を備える正極、負極活物質層を備える負極、および、上記正極と上記負極との間に介在するセパレータを有する電極体と、非水電解液と、を備えるリチウムイオン二次電池を提供する。このリチウムイオン二次電池は、ここで開示されるセパレータを備えている。上記のとおり、当該セパレータは、二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)の電池性能の低下(例えば容量維持率の低下)を抑制しつつ、該リチウムイオン二次電池における内部短絡の発生を抑制することができる。そのため、ここで開示されるリチウムイオン二次電池では、電池性能の低下、および内部短絡の発生がともに抑制されている。
好ましい一態様では、上記耐熱層は、上記基材の、上記正極活物質層側の面に形成されている。かかる構成のリチウムイオン二次電池では、ここで開示される技術の効果が適切に実現されている。
一実施形態に係るセパレータを用いたリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 一実施形態に係るセパレータを用いたリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式分解図である。 一実施形態に係るセパレータを用いたリチウムイオン二次電池の捲回電極体の積層構造の一部を示す模式図である。
以下、図面を参照しながらここで開示される技術に係る実施の形態を説明する。なお、本明細書において言及していない事柄であってここで開示される技術の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。ここで開示される技術は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイスをいい、いわゆる蓄電池、および電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンにともなう電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。以下、扁平角形のリチウムイオン二次電池を例にして、ここで開示される技術の一実施形態を詳細に説明するが、ここで開示される技術をかかる実施形態に限定することを意図したものではない。
図1に示されるように、リチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20(以下、単に「電極体20」ともいう。)と非水電解液80とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には、外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に、該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36とが設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液80を注入するための注入口(図示なし)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
電極体20は、図1~3に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータ70を介して重ね合わされて長手方向に回された形態を有する。なお、電極体20の捲回軸方向(即ち、上記長手方向に直交するシート幅方向)の両端から外方にはみ出すように設けられた正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50および負極シート60には、従来のリチウムイオン二次電池に用いられているものと同様のものを特に制限なく使用することができる。典型的な一態様を以下に示す。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54は、少なくとも正極活物質を含有する。正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64は、少なくとも負極活物質を含有する。負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用でき、黒鉛が好ましい。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、ここで開示されるセパレータが使用される。図3に示されるように、セパレータ70は、基材74と、耐熱層72と、を備えている。耐熱層72は、正極シート50、負極シート60、およびセパレータ70の積層方向において、基材74の少なくとも片面に形成されている。耐熱層72を設けることによって、例えばリチウムイオン二次電池100の充放電時における基材74の熱収縮を抑制し、内部短絡の発生を防ぐことができる。図3では、耐熱層72は、基材74の正極活物質層54側の面に形成されている。かかる構成は、耐熱層72による基材74の熱収縮の抑制効果が得られやすくなるため、好ましい。
基材74は、典型的には多孔質樹脂シートである。多孔質樹脂シートを構成する樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等が挙げられる。基材74は、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。
耐熱層72は、耐熱性フィラーと、バインダと、多環芳香族炭化水素を含む。耐熱性フィラーおよびバインダとしては、この種のリチウムイオン二次電池に典型的に用いられる材質のものを特に制限なく使用することができる。耐熱性フィラーとしては、例えば、アルミナ(Al)、マグネシア(MgO)、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)等の金属酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の金属窒化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物が挙げられる。バインダとしては、例えば、アクリル系樹脂等が挙げられる。
ここで開示されるセパレータは、耐熱層が多環芳香族炭化水素を含むことによって特徴づけられている。多環芳香族炭化水素は、複数個の芳香環(例えば六員環)が縮合した構造を有する炭化水素であり、本実施形態において、多環芳香族炭化水素は、六員環を少なくとも4個有する化合物をいう。六員環は、他の環と縮合していてよい。六員環の数を数えるにあたり、例えば、4個の六員環が二次元方向に縮合したテトラセンが有する六員環の数は、4個として数える。また、6個の六員環が環状に縮合して中央部にさらに六員環が形成されているコロネンが有する六員環の数は、7個として数える。
多環芳香族炭化水素は、複数個の芳香環(例えば六員環)が縮合した構造に置換基が導入された化合物を含む。上記置換基は、例えば1個の芳香環(例えば六員環)であってよく、複数の芳香環が縮合した基(例えばナフチル基)であってよい。例えば、3個の六員環が縮合したアントラセンに、2つのナフチル基が結合したジナフトアントラセン(1-ジナフトアントラセン、2-ジナフトアントラセン)が有する六員環の数は、7個として数える。
上記多環芳香族炭化水素の例としては、ピレン(六員環の数4、炭素数16)、クリセン(六員環の数4、炭素数18)、テトラセン(六員環の数4、炭素数18)、トリフェニレン(六員環の数4、炭素数18)、ペリレン(六員環の数5、炭素数20)、ペンタセン(六員環の数5、炭素数22)、ベンゾピレン(六員環の数5、炭素数20)、ベンゾペリレン(六員環の数6、炭素数22)、コランニュレン(六員環の数5、炭素数20)、コロネン(六員環の数7、炭素数24)、1-ジナフトアントラセン(六員環の数7、炭素数34)、2-ジナフトアントラセン(六員環の数7、炭素数34)、ルブレン(六員環の数8、炭素数42)、テリレン(六員環の数8、炭素数30)、オバレン(六員環の数10、炭素数32)、ヘキサベンゾテトラセン(六員環の数10、炭素数40)、クアテリレン(六員環の数11、炭素数40)等が挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。上記多環芳香族炭化水素の六員環の数は5以上(例えば6以上)とすることができ、析出した金属リチウムを再イオン化させる観点、あるいは耐熱層72に含有させる観点から、7以上であることが好ましく、さらには8以上、9以上、あるいは10以上とすることができる。また、特に限定するものではないが、上記多環芳香族炭化水素の六員環の数は、15以下とすることができる。
ここで開示される技術の効果を効率よく実現させる観点から、上記多環芳香族炭化水素の好適例としては、コロネン(下記式(1))、1-ジナフトアントラセン(下記式(2))、2-ジナフトアントラセン(下記式(3))、ルブレン(下記式(4))、テリレン(下記式(5))、およびクアテリレン(下記式(6))が挙げられる。なかでも、コロネンやクアテリレンを使用することが好ましい。
式(1):
Figure 0007296997000001
式(2):
Figure 0007296997000002
式(3):
Figure 0007296997000003
式(4):
Figure 0007296997000004
式(5):
Figure 0007296997000005
式(6):
Figure 0007296997000006
特に限定するものではないが、例えば以下のようなメカニズムによって、多環芳香族炭化水素の含有は、析出した金属リチウム(Li)を減らすことができる。上記多環芳香族炭化水素は、芳香環(例えば六員環)にリチウムイオンを効果的に配位させることができる。したがって、上記多環芳香族炭化水素をセパレータの耐熱層に含有させると、下記式(A):
Li+PAH→LiPAH・・・(A)
が示すように、多環芳香族炭化水素(PAH)が析出した金属リチウム(Li)と反応してLiをイオンとして引き抜いて、LiとPAHとが配位結合したLiPAHが生成する。
また、上記のように生成したLiPAHは、下記式(B):
LiPAH→Li+PAH・・・(B)
が示すように、非水電解液中で、リチウムイオン(Li)とPAHイオン(PAH)とに解離できる。このように、析出した金属リチウム(Li)が上記のように再イオン化されるため、電池性能の低下を抑制しつつ、内部短絡を抑制することができる。
上記多環芳香族炭化水素は、化合物中に含まれる芳香環(例えば六員環)の数が多くなるほど、金属リチウムからのリチウムイオンの引き抜きが強くなる。即ち、芳香環の数が多くなるほど、電池性能の低下抑制効果および短絡抑制効果が高くなるといえる。一方で、大きな多環芳香族炭化水素は、非水電解液への溶解性が低くなる。そこで、セパレータの耐熱層にこのような化合物を含有させることによって、上好適に記効果を実現させることができる。
電池性能の低下を抑制する観点から、上記多環芳香族炭化水素は、耐熱層72にのみ含有させることが好ましい。これによって、上記多環芳香族炭化水素がセパレータの細孔を塞ぐことを抑制し、電極間のリチウムイオンの移動を円滑に行わせることができる。耐熱層に上記多環芳香族炭化水素を含ませることによって、活物質へのリチウムイオンの脱離/挿入を抑制することなく、析出した金属リチウムを再イオン化し、電池性能の低下を抑制しつつ、短絡の発生を抑制することができる。ただし、上記多環芳香族炭化水素は、ここで開示される技術の効果を実現し得る限り、耐熱層72のほか、基材74に含まれてもよい。なお、上記多環芳香族炭化水素を正極や負極に含ませると、上記多環芳香族炭化水素が正極活物質や負極活物質の表面に配置され、活物質へのリチウムイオンの脱離/挿入が阻害され得る。また、活物質と、該活物質の表面に配置された上記多環芳香族炭化水素との間で電位差が生じて(局所的に電池が形成されて)、正極と負極との間の電池反応が円滑に行われなくなる虞がある。
上記多環芳香族炭化水素をセパレータの耐熱層に含有させる方法としては、特に限定されないが、後述の実施例に記載のとおり、スピンコート法を採用することができる。あるいは、所定量の多環芳香族炭化水素を含む耐熱層形成用スラリーを用いることによって、耐熱層に含有させてもよい。なお、耐熱層72における多環芳香族炭化水素の含有量は、特に限定されず、必要に応じて適宜変更され得る。
セパレータ70(典型的には、耐熱層72)に含まれる上記多環芳香族炭化水素の検出方法は、特に限定されない。一例として、セパレータ試験片を用意して、これをテトラクロロエタン中に浸漬させて、多環芳香族炭化水素を抽出する。次いで、多環芳香族炭化水素の抽出液を濃縮し、この濃縮残渣について、テトラクロロエタン-d4を重溶媒とした1H-NMR測定や、THF懸濁液を用いたMALDI-TOF-MS分析等を行うことによって多環芳香族炭化水素の検出することができる。また、上記式(B)に記載のとおり、非水電解液中には、多環芳香族炭化水素のイオンが存在し得る。このような多環芳香族炭化水素のイオンは、試験対象となる非水電解液を濃縮し、この濃縮残渣について、上記1H-NMR測定やMALDI-TOF-MS分析等を行うことによって検出することができる。
ここで開示されるセパレータは、公知方法に従い、リチウムイオン二次電池に用いることができる。ここで開示されるセパレータをリチウムイオン二次電池に用いることにより、当該リチウムイオン二次電池において、析出した金属リチウムを再イオン化することができる。よって、析出した金属リチウムのデンドライト成長による内部短絡を抑制することができる。また、リチウムイオン二次電池の金属リチウムの析出による電池性能の低下を抑制することができる。
非水電解液80は、典型的には、非水溶媒および支持塩を含有する。非水溶媒および支持塩としては、この種のリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種の溶媒を特に制限なく使用することができる。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F-DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等のカーボネート類が挙げられる。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下とするとよい。また、非水電解液80は、必要に応じて各種被膜形成剤、増粘剤、分散剤等の従来公知の添加剤を含有してもよい。なお、図1は、電池ケース30内に注入される非水電解液80の量を厳密に示すものではない。
リチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。また、リチウムイオン二次電池100は、小型電力貯蔵装置等の蓄電池として使用することができる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、積層型電極体(すなわち、複数の正極と、複数の負極とが交互に積層された電極体)を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池、ラミネート型リチウムイオン二次電池等として構成することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明を下記実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン二次電池の作製>
下記のとおり、例1~10に係る評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
-例1-
正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=87:10:3の質量比でN-メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、アルミニウム箔に塗布して乾燥することにより、正極活物質層を備える正極シートを作製した。なお、正極活物質層の寸法は、47mm×45mmとした。
負極活物質としての黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、銅箔に塗布して乾燥することにより、負極活物質層を備える負極シートを作製した。なお、負極活物質層の寸法は、49mm×47mmとした。
セパレータ基材として、厚さ12μmの微多孔性ポリプロピレンシートを用意した。無機フィラーとしてのアルミナ粉末と、バインダとしてのPVDFと、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)と、を水中で分散し、耐熱層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、上記微多孔性ポリプロピレンシートの片面に塗布して、厚さ4μmの耐熱層を形成した。次いで、多環芳香族炭化水素としてのコロネンを0.1Mの濃度で含むエチルメチルカーボネートを用意し、耐熱層にスピンコートした。乾燥処理後の耐熱層付きセパレータ基材を、耐熱層が内側になるように袋状に加工した。このようにして、正極シートを収容するセパレータを作製した。なお、セパレータの寸法は、51×49mmとした。
セパレータ基材として、厚さ12μmの微多孔性ポリプロピレンシートを用意した。該微多孔性ポリプロピレンシートを、袋状に加工した。このようにして、負極シートを収容するセパレータを作製した。なお、セパレータの寸法は、51×49mmとした。
正極シートと負極シートとをそれぞれ袋状のセパレータに収容した後、正極活物質層と負極活物質層とが対向するように積層して電極体を作製した。この電極体に集電端子を取り付け、これをラミネートケースに収容した。ラミネートケースに、非水電解液を注液し、ラミネートケースを熱融着して封止することにより、例1に係る評価用リチウムイオン二次電池を得た。なお、上記非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とをEC:EMC:DMC=3:3:4の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.16Mの濃度で溶解させたものを用いた。また、本例においては、多環芳香族炭化水素が上記耐熱層にのみ含まれている。表1では、多環芳香族炭化水素の含有部位(例1では、耐熱層)に「〇」を記載しており、「-」は多環芳香族炭化水素を含有していないことを示している。
-例2~5-
耐熱層に、表1の該当欄に示す濃度のコロネンを含むエチルメチルカーボネートをスピンコートした。それ以外は例1と同様の材料および手順を用いて、例2~5に係る評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
-例6-
多環芳香族炭化水素としてクアテリレンを使用したこと以外は例1と同様の材料および手順を用いて、例6に係る評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
-例7-
上記のとおり作製した正極活物質層を備える正極シートを、多環芳香族炭化水素としてのコロネンを1.0Mの濃度で含むエチルメチルカーボネートに10分間浸漬した。これを乾燥させて使用したこと以外は、例1と同様の材料および手順を用いて、例7に係る評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
-例8-
上記のとおり作製した負極活物質層を備える負極シートを、多環芳香族炭化水素としてのコロネンを1.0Mの濃度で含むエチルメチルカーボネートに10分間浸漬した。これを乾燥させて使用したこと以外は、例1と同様の材料および手順を用いて、例8に係る評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
-例9-
正極シートを収容するセパレータの耐熱層に、多環芳香族炭化水素のスピンコートを行わなかった以外は、例1と同様の材料および手順を用いて、例9に係る評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
<短絡抑制評価>
上記作製した各評価用リチウムイオン二次電池について、短絡抑制効果を評価した。各評価用リチウムイオン二次電池に対して、3.0Vから4.3Vまで1Cの電流値での定電流充電および4.3Vから3.0Vまで0.5Cでの定電流放電を1サイクルとする充放電を行った。所定サイクル数の充放電を行った時の各評価用リチウムイオン二次電池の電圧を測定し、200mVの電圧低下が確認された場合に、短絡が生じたと判断した。なお、上記充放電サイクル数は、最大100サイクルであった。結果を表1の該当欄に示す。
短絡抑制効果の評価基準は、以下のとおりである。
◎(優れた短絡抑制効果):充放電100サイクル後の短絡なし。
〇(良好な短絡抑制効果):充放電90サイクル後の短絡なし。
×(短絡抑制効果なし):90サイクル未満の充放電サイクルにおいて短絡発生。
<サイクル試験後の容量維持率評価>
上記作製した各評価用リチウムイオン二次電池の容量(初期容量)を測定した。各評価用リチウムイオン二次電池に対して、3.0Vから4.3Vまで1Cの電流値での定電流充電および4.3Vから3.0Vまで0.5Cでの定電流放電を1サイクルとする充放電を、3サイクル行った。その後、各評価用リチウムイオン二次電池の容量を測定し、下記数式(1)を用いて求めた値を、各例の容量維持率(%)とした。結果を表1の該当欄に示す。
数式(1):容量維持率(%)=(サイクル試験後の容量/初期容量)×100
Figure 0007296997000007
表1に示されるように、耐熱層に多環芳香族炭化水素を含むセパレータを備える例1~6に係る評価用リチウムイオン二次電池では、多環芳香族炭化水素を含まない例9に係る評価用リチウムイオン二次電池と比較すると、短絡抑制効果が向上されたことがわかった。また、短絡抑制効果と容量維持率の低下抑制効果とを両立できることがわかった。さらに、多環芳香族炭化水素としてコロネンを含有する例1~5について、多環芳香族炭化水素の濃度依存的に上記効果が実現されることがわかった。また、多環芳香族炭化水素としてクアテリレンを含む例6と、コロネンを含む例2とを比較すると、多環芳香族炭化水素に含まれる六員環の数が多くなると上記効果がよりよく実現され得ることがわかった。
なお、多環芳香族炭化水素を正極のみに含む例7、多環芳香族炭化水素を負極のみに含む例8のそれぞれに係る評価用リチウムイオン二次電池では、短絡抑制効果および容量維持率の低下抑制効果は、いずれも確認されなかった。これらの例では、多環芳香族炭化水素は正極活物質や負極活物質の表面に配置され、活物質におけるリチウムイオンの脱離/挿入が阻害されたことが考えられる。
以上より、ここで開示される技術によると、基材と、該基材上に形成された耐熱層と、を含むリチウムイオン二次電池に用いられるセパレータが提供される。このセパレータの耐熱層は、多環芳香族炭化水素を含む。これによって、当該セパレータを備えるリチウムイオン二次電池において、電池性能の低下を抑制しつつ、内部短絡の発生を抑制することができる。
以上、ここで開示される技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、ここで開示されるセパレータを、リチウムイオン二次電池のセパレータとして上記実施形態を説明したが、これに限定されない。例えば、当該セパレータをナトリウムイオン二次電池のセパレータとして使用してもよい。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータ
72 耐熱層
74 基材
80 非水電解液
100 リチウムイオン二次電池

Claims (5)

  1. リチウムイオン二次電池に用いられるセパレータであって、
    基材と、
    前記基材上に形成された、耐熱性フィラーを含む耐熱層と、
    を備えており、
    ここで、前記耐熱層は、多環芳香族炭化水素を含み、
    前記多環芳香族炭化水素は、
    以下の式(1):
    Figure 0007296997000008
    に示される化合物、
    以下の式(2):
    Figure 0007296997000009
    に示される化合物、
    以下の式(3):
    Figure 0007296997000010
    に示される化合物、
    以下の式(4):
    Figure 0007296997000011
    に示される化合物、
    以下の式(5):
    Figure 0007296997000012
    に示される化合物、
    または、
    以下の式(6):
    Figure 0007296997000013
    に示される化合物である、セパレータ。
  2. 前記耐熱層は、前記基材の一の面に形成されている、請求項1に記載のセパレータ。
  3. 前記多環芳香族炭化水素として、コロネンまたはクアテリレンを含む、請求項1または2に記載のセパレータ。
  4. 正極活物質層を備える正極、負極活物質層を備える負極、および、前記正極と前記負極との間に介在するセパレータを有する電極体と、
    非水電解液と、
    を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記セパレータとして、請求項1~3のいずれか1項に記載のセパレータを備えている、リチウムイオン二次電池。
  5. 前記耐熱層は、前記基材の、前記正極活物質層側の面に形成されている、請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
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