JP7295309B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
このようなシャッター装置の制御では、開閉体が多数の光線経路を遮断して障害物感知とみなされることのないように、閉動作する開閉体が二つの光電センサの光線経路を遮る毎に、これら二つの光電センサの下の直近の光電センサ以上の光電センサを障害物感知不能にする。したがって、障害物の感知は、前記直近の光電センサよりも下側の光電センサのみによって行われる。
そして、この後、開閉体を開動作した場合は、その開動作する開閉体が光線経路を解放する毎に、前記障害物感知不能状態を下から上へ順番に解除する。
このため、例えば、開閉体が前記異物よりも上方へ開放した時点で、前記異物以上の空間に障害物が侵入した場合は、この障害物を感知することができず、開閉体が閉動作すれば障害物に接触する可能性がある。また、前記異物よりも下側で閉動作が行われる可能性があるが、比較的低い位置へ閉動作を開始した開閉体に障害物が接触してしまうことが想定される。
そこで、より良好な障害物感知制御を行うことが求められる。
空間を仕切るようにして閉動作する開閉体と、前記開閉体の開閉方向に並ぶ複数の光電センサにより複数の光線経路を形成し、これら光線経路の遮断状態を感知する多光軸センサと、前記開閉体の幅方向端部を囲んで開閉方向へ案内するガイドレールと、前記開閉体の開閉動作を制御する開閉体制御回路と、を備えた開閉装置において、前記ガイドレール
は、開閉体幅方向の片側と逆側に設けられ、前記多光軸センサは、前記片側のガイドレールに沿って開閉体開閉方向へ延設された第一のユニットと、前記逆側のガイドレールに沿って開閉体開閉方向へ延設された第二のユニットとを備え、これら二つのユニット間に、前記複数の光線経路を形成するように構成され、前記第一のユニットは、前記光電センサとしての複数の投光器を有するとともに、電気配線で前記開閉体制御回路に接続され、前記第二のユニットは、前記光電センサとしての複数の受光器を有するとともに、電気配線で前記開閉体制御回路に接続され、前記第二のユニット側の電気配線の長さは、前記第一のユニット側の電気配線の長さよりも短く構成され、前記第二のユニットは、前記受光器の感知信号を処理するセンサ制御回路を備え、このセンサ制御回路は、前記第二のユニットにおける、前記開閉体制御回路寄りに設けられていることを特徴とする開閉装置。
第一の特徴は、空間を仕切るようにして閉動作する開閉体と、閉動作中の前記開閉体が全閉寄り位置に達したことを感知する全閉寄り感知部と、全閉位置から開動作中の前記開閉体が前記全閉寄り位置よりも開放方向側の全開寄り位置に達したことを感知する全開寄り感知部と、制御回路とを備え、前記制御回路は、閉動作中の前記開閉体が前記全閉寄り感知部により感知された後に、前記開閉体の閉動作を禁止にし、この閉動作禁止状態を、開動作中の前記開閉体が前記全開寄り感知部により感知された場合に解除する(図9参照)。
さらに前記多光軸センサは、前記多数の光電センサの光線経路が閉鎖方向側から開放方向側へ順番に遮断状態から復帰して、前記全開寄り感知部の光線経路のみが遮断状態にされた場合には、その遮断時点以降に、前記閉動作禁止信号をONからOFFにする(図9参照)。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下の説明において、「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の開閉体の厚さ方向を意味する。また、「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。また、「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
抜け防止部材14は、開閉体10の端部から横幅方向へ突出し、その突端側に開閉体幅方向へ拡がった部分を一体に有する。
これら塞ぎ部材15,16,17は、開閉体下端側の内部で横幅方向へ連通する空間を遮るように、スラット11a、可動座板13、固定座板12の端部側に、それぞれ、取り付けられている。
したがって、これら塞ぎ部材15,16,17は、同様に機能するようにすれば、単数や二つ、四以上等、図示例以外の態様とすることが可能である。
この構成によれば、多光軸センサ40の投光面40a1(又は受光面)を、開閉体10の幅方向の端面によって覆って保護することができ、ひいては、投光面40a1(又は受光面)の汚れや異物の付着、損傷等を防ぐことができる。
この開閉機23には、開閉体10の全閉位置と全開位置にて接点信号を出力する全閉全開感知部23aが設けられる。この全閉全開感知部23aは、開閉機23の回転部分の回転量が所定値になった際に接点信号を出力する機械式カウンター構造のスイッチである。
この開閉体制御回路51及び開閉機23は、収納ケース21内において、開閉体幅方向における一方寄り(図示例によれば左寄り)に配設される。
このガイドレール30は、図2に示すように、開閉体開閉方向へわたって躯体側の不動部位に固定された中空状の固定支柱31と、この固定支柱31に対し着脱可能に接続されたガイドレール本体32と、ガイドレール本体32内で抜け防止部材14を抜け出し不能に係合する内ガイドレール33とを備え、ガイドレール本体32の裏側の固定支柱31内に、ブラケット48によって多光軸センサ40を止着している。
これら第一のユニット40aと第二のユニット40bは、それぞれ、全閉時の開閉体10の当接対象部位G(例えば、下枠や床面、地面等)から開放方向側に所定寸法H離れて位置し、内ガイドレール33及びガイドレール本体32の裏側(固定支柱31内)に固定される。
所定寸法Hは、150~1500mmの範囲内に設定され、より好ましくは、150~500mmの範囲内に設定される。
なお、図示例以外の他例としては、第一のユニット40a及び第二のユニット40bを、開閉体10によって開閉される開口部の全高にわたって設けることも可能である。
そして、これら二つのユニット40a,40bは、上下方向に略一定の間隔を置いた多数の光線経路Rを形成する(図1参照)。
第二のユニット40bの各受光器と、対向する第一のユニット40aの各投光器とは、これらの間に光線経路Rを形成する光電センサを構成する。
センサ制御回路41は、前記受光器による感知信号を処理し、その処理結果としての閉動作禁止信号の出力をONにしたり、この閉動作禁止信号の出力をOFFしたりする。
この閉操作禁止信号がONである場合、開閉体制御回路51は、閉鎖スイッチ等による閉鎖指令があっても、開閉体10を閉動作しない。また、開閉体10の閉動作中に、閉動作禁止信号がONになった場合、開閉体制御回路51は、開閉体10の閉動作を停止する。
特に受光器を有する第二のユニット40b(一方のユニット)は、光線経路Rが遮られることにより障害物を非接触感知した際の信号を、電気配線49により開閉体制御回路51へ伝達するように構成される。そして、この第二のユニット40bは、上記一方寄り(図示の左寄り)に位置するガイドレール30内に配設されている。
この構成によれば、第二のユニット40bから出力される信号を良好に開閉体制御回路51へ伝達することができる。
すなわち、仮に図示とは逆に、第一のユニット40aを受光器側とし、この第一のユニット40aから出力される信号を他方(図示の右側)のガイドレール30内を通じて開閉体制御回路51へ伝送するようにした場合には、電気配線49が比較的長くなるため、電気抵抗の増大等に起因して感知精度が低下する可能性があるが、本実施の形態ではこのような問題を生じ難い。
各光通過孔33b1は、多数の光線経路Rの内の一部である複数(図示例によれば四つ)の光線経路Rを通過させるように上下方向にわたる長孔状に形成されている。
この長尺状の光通過孔33b1によれば、当該光通過孔を円形の孔とした場合と比較し、ゴミ等の異物の詰まりを低減することができる。
また、一つの長孔状の光通過孔33b1に対し複数の光線経路Rを対応させているため、上下方向の光軸合わせが容易であり生産性に優れている。
すなわち、仮に一つの光通過孔33b1に対し一つの光線経路Rを対応させた場合には、多数の光電センサについてそれぞれ光通過孔33b1と光軸を合わせる必要があり、加工精度上の問題等を生じるおそれがあるが、本実施形態によれば、このような問題を軽減して生産性を向上することができる。
すなわち、前記投光器は、光を、所定角度で広がる放射状に出射する。光通過孔33b1は、前記放射状の広がりを適度に保持するように、幅Wを設定している。
また、第二のユニット40b側の光通過孔(図示せず)も、前記光通過孔33b1と略同様に形成される。
したがって、前記投光器に対向する受光器は、その位置が製造誤差等により、開閉体厚さ方向(図示の幅W方向)へ若干ずれてしまった場合でも、前記投光器から出射される光を受光することになる。
この構成によれば、ブランキング制御の際に、二つの光線経路Rを、開閉体10の幅方向端部によって良好に遮ることができる。
しかも、孔幅が比較的小さいので、この光通過孔33b1に埃等の異物が付着するのを効果的に防ぐことができる。
また、光通過孔33b1の内縁等に、開閉体10の端部側が干渉するようなことを阻み、開閉体10の摺接や引っ掛かり、多光軸センサ40の投光面40a1(受光面)の損傷等を防ぐことできる。
全閉寄り位置B1では、閉動作中の開閉体10の塞ぎ部材15,16,17が、全閉寄り感知部A1を覆う。
全開寄り位置B2では、開動作中の開閉体10の塞ぎ部材15,16,17が、全開寄り感知部A2を覆う。
さらに他例としては、一方のユニットに投光器及び受光器を設け、他方のユニットには反射板を設けて、投光器から発せられる光を反射して受光器に捕捉させるようにしてもよい。
なお、他例としては、この制御回路50を、単数又は三以上の制御回路から構成することも可能である。
センサ制御回路41は、基本的な動作として、開閉体10の閉動作中、多数の光線経路Rのうち、その少なくとも一部(換言すれば一部又は全部)の光線経路Rが略同時に遮断された場合に、閉動作禁止信号をONにし、全部の光線経路Rが遮断されていない場合には、閉動作禁止信号をOFFにする。
センサ制御回路41は、多数の光線経路Rが、一番上のものから下側へ順番に二つずつ遮断されると、その二つずつの遮断毎に、この二つの光線経路R,Rの下側に直近する光電センサと該光電センサよりも上側に位置する全ての光電センサについてその光線経路Rの遮断の有無に拘わらず、閉動作禁止信号をOFFにする。
但し、同センサ制御回路41は、全閉寄り感知部A1である二つの光電センサの光線経路R,Rが開放方向側から閉鎖方向側へ順番に遮断された場合には、その遮断時点から所定時間(例えば約3秒)経過後に、閉動作禁止信号をONにする。
なお、他例としては、前記「所定時間(例えば約3秒)経過後」という条件を、所定距離経過後としてもよい。この場合、前記所定距離は、例えば全閉全開感知部23aにより感知してもよいし、別途設けたセンサにより感知するようにしてもよい。
センサ制御回路41は、多数の光電センサの光線経路Rが、一番下のものから上側へ順番に遮断状態から復帰して、全開寄り感知部A2である二つの光電センサの光線経路R,Rのみが塞ぎ部材15,16,17によって遮断された場合には、その遮断時点で閉動作禁止信号をONからOFFにする。
なお、他例としては、開閉体10の開動作中に、全ての光線経路R,Rが遮断状態から復帰した時点で、閉動作禁止信号をONからOFFにしてもよい。
次に、開閉体10を全開位置と全閉位置の間で閉動作及び開動作した制御例について、図6~図9に示すフローチャート及びタイムチャートに沿って詳細に説明する。
そして、前記障害物や異物等が除去された後に、例えば、閉操作スイッチ等による閉鎖指令があった場合には、開閉体10の閉動作が再開し(図9、P2時点参照)、また、開放操作スイッチ等により開放指令があった場合には、開閉体10が開動作する(図示せず)。
この後、センサ制御回路41は、前記所定時間が経過したことを条件に、閉動作禁止信号をONにする(ステップS3:図9、P5時点参照)。
なお、前記所定時間は、好ましくは開閉体10が全閉寄り感知部A1を通過してから略全閉するまでの時間以上に、予め設定される。この設定後、好ましくは前記所定時間を変更可能にすればよいが、他例としては前記所定時間を変更不能にしてもよい。
次に、センサ制御回路41は、全開寄り感知部A2を構成する光電センサ以外の光電センサについて光線経路Rが復帰したか否かを判断し(ステップS12)、復帰していれば、閉動作禁止信号をOFFにする(ステップS13:図9、P7時点)。
このため、以降、開閉体制御回路51は、閉鎖スイッチ等による閉鎖指令があれば、開閉体10を閉動作させる。
また、開閉体10が全開寄り感知部A2に感知された後(図9、P7時点以降)は、閉動作禁止信号がOFF状態になるため、多数の光線経路R中に異物や障害物等がなければ、閉鎖スイッチ等の操作により開閉体10を閉動作させることができる。
また、全閉位置から開動作した開閉体10が、比較的低い位置(全開寄り位置B2よりも下)から閉動作することもない。
よって、良好な障害物感知制御を行って、開閉体10が障害物に接触する可能性を小さくすることができる。
さらに、この光通過孔33b1の他例としては、切欠き状やスリット状に形成することも可能である。例えば、ガイドレール30を、その開閉体厚さ方向に分割された二部材から構成し、その一方と他方の部材に切欠部を設けて、これら二つの切欠部が合わさることで、光通過孔33b1が構成されるようにしてもよい。
この場合、さらに好ましくは、図10(b)に示すように、この光通過孔33b1の長手方向に適宜間隔を置いて補強材33b2を設ける。この補強材33b2は、上下に隣接する投光面40a1(又は受光面)間で、光通過孔33b1の両長縁部に跨るようにしてガイドレール30に止着される。この構成によれば、ガイドレール30(詳細には内ガイドレール33やガイドレール本体32等)が長尺状の光通過孔33b1によって強度低下するのを、補強材33b2によって軽減することができる。
10:開閉体
15,16,17:塞ぎ部材
20:収納部
30:ガイドレール
40:多光軸センサ
40a:第一のユニット
40b:第二のユニット
41:センサ制御回路
50:制御回路
51:開閉体制御回路
R:光線経路
A1:全閉寄り感知部
A2:全開寄り感知部
B1:全閉寄り位置
B2:全開寄り位置
Claims (6)
- 空間を仕切るようにして閉動作する開閉体と、
前記開閉体の開閉方向に並ぶ複数の光電センサにより複数の光線経路を形成し、これら光線経路の遮断状態を感知する多光軸センサと、
前記開閉体の幅方向端部を囲んで開閉方向へ案内するガイドレールと、
前記開閉体の開閉動作を制御する開閉体制御回路と、
を備えた開閉装置において、
前記ガイドレールは、開閉体幅方向の片側と逆側に設けられ、
前記多光軸センサは、前記片側のガイドレールに沿って開閉体開閉方向へ延設された第一のユニットと、前記逆側のガイドレールに沿って開閉体開閉方向へ延設された第二のユニットとを備え、これら二つのユニット間に、前記複数の光線経路を形成するように構成され、
前記第一のユニットは、前記光電センサとしての複数の投光器を有するとともに、電気配線で前記開閉体制御回路に接続され、
前記第二のユニットは、前記光電センサとしての複数の受光器を有するとともに、電気配線で前記開閉体制御回路に接続され、
前記第二のユニット側の電気配線の長さは、前記第一のユニット側の電気配線の長さよりも短く構成され、
前記第二のユニットは、前記受光器の感知信号を処理するセンサ制御回路を備え、このセンサ制御回路は、前記第二のユニットにおける、前記開閉体制御回路寄りに設けられている
ことを特徴とする開閉装置。 - 前記第二のユニットは、前記第一のユニットよりも開閉体幅方向における前記開閉体制御回路寄りに設けられていることを特徴とする請求項1記載の開閉装置。
- 前記多光軸センサは、前記複数の光電センサのうち、閉鎖方向側に位置する光電センサを、閉動作中の前記開閉体が全閉寄り位置に達したことを感知する全閉寄り感知部として機能させるとともに、前記全閉寄り感知部よりも開放方向側に位置する他の光電センサを、全閉位置から開動作中の前記開閉体が前記全閉寄り位置よりも開放方向側の全開寄り位置に達したことを感知する全開寄り感知部として機能させ、
前記センサ制御回路は、前記全開寄り感知部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の開閉装置。 - 前記センサ制御回路は、前記全閉寄り感知部である二つの光電センサの光線経路が開放方向側から閉鎖方向側へ順番に遮断された場合には、その遮断時点から所定時間経過後または所定距離経過後に、前記開閉体の閉動作を禁止する閉動作禁止信号をONにすることを特徴とする請求項3記載の開閉装置。
- 前記第二のユニットは、全閉時の前記開閉体の当接対象部位Gから開放方向側に所定寸法離れて位置していることを特徴とする請求項1~4何れか1項記載の開閉装置。
- 前記ガイドレールには、前記複数の光線経路を通過させる光通過孔が設けられ、
前記第一のユニット側の前記光通過孔は、前記多光軸センサの前記投光器の投光面の直径よりも大きい幅を有することを特徴とする請求項1~5何れか1項記載の開閉装置。
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