JP4647357B2 - 回転ドアの安全装置 - Google Patents
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Description
そして、このようにすることにより、検知領域を広く確保できて、挟み込みを未然に防止する信頼性の高い回転ドアとすることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、光センサは、ドア体の回転に伴い、該ドア体の外径側端縁部と出入り口部の回転方向先側との距離が予め設定される近接状態になることに基づいて検知可能状態に切り換わるように構成されているものであり、このようにすることにより、ドア体が出入り口部を閉鎖する状態に近付いたときの通行者の回転ドアへの進入が確実に検知できて、挟み込みの未然の防止が一層確実になる。
請求項3の発明は、請求項1または2において、光センサは、投、受光型のものが上下方向に複数設けられる構成とし、これら光センサの投、受光器の少なくとも一方が、出入り口部の左右一側部から外径側に偏寄して配設した支持体に設けられているものであり、このようにすることにより、検知領域を一層広くすることができる。
請求項4の発明は、請求項4において、支持体は、出入り口部におけるドア体の回転方向先側となる一側部の外径側に設けられているものであり、このようにすることにより、回転方向先側部位からの通行者の進入を阻害できて、挟み込みを未然に防止することができる。
請求項5の発明は、請求項3または4において、支持体と、出入り口部の一方の側部とのあいだには進入防止体が設けられているものであり、このようにすることにより、回転方向先側部位からの通行者の進入を回避できて、挟み込みを未然に防止することができる。
請求項6の発明は、請求項3乃至4の何れかにおいて、支持体と、ドア体の移動軌跡とのあいだの距離は、人の進入を許容する寸法に設定されているものであり、このようにすることにより、支持体とドア体とのあいだに挟み込まれることがない。
請求項7の発明は、請求項5または6において、進入防止体と、ドア体の移動軌跡とのあいだには、進入防止を兼用する周回り方向に長い緩衝体が設けられているものであり、このようにすることにより、進入防止体とドア体とのあいだにおいて衝撃吸収が可能となる。
請求項8の発明は、請求項7において、緩衝体は、径方向に積層する第一、第二の緩衝体で構成されているものであり、このようにすることにより、衝撃吸収が一層発揮できる。
請求項9の発明は、請求項8において、内径側の第一緩衝体は、第二緩衝体に覆われる大きさに設定されており、第一緩衝体には接触を検知する高感度の障害物検知センサが設けられ、第二緩衝体には接触を検知する低感度の障害物検知センサが設けられているものであり、このようにすることにより、挟み込みを未然に防止できる。
請求項2の発明とすることにより、閉鎖状態に近付いたときの通行者の回転ドアへの進入検知が確実になって、挟み込みの未然の防止が一層確実になる。
請求項3の発明とすることにより、検知領域を一層広くすることができる。
請求項4の発明とすることにより、回転方向先側部位からの通行者の進入を阻害できて、挟み込みを未然に防止できる。
請求項5の発明とすることにより、回転方向先側部位からの通行者の進入を回避できて、挟み込みを未然に防止できる。
請求項6の発明とすることにより、支持体とドア体とのあいだに挟み込まれることがない。
請求項7の発明とすることにより、進入防止体とドア体とのあいだにおいて衝撃吸収ができる。
請求項8の発明とすることにより、衝撃吸収が一層発揮できる。
請求項9の発明とすることにより、挟み込みを未然に防止できる。
図面において、1は建築物に設けられた回転ドアであって、該回転ドア1を構成する筒壁体2は、床面Fと天井面3とのあいだに支持されて筒状空間を形成しており、該筒壁体2に、径方向に対向する屋内外部位を切り欠くことで屋内外の一対の出入り口部2a、2bが形成され、これら出入り口部2a、2bが、建築物の屋内外を連絡する開口となるように設定されている。
4は筒壁体2で形成される筒状空間を二つに仕切るように配設されるドア体であって、該ドア体4は、上端部に、前記筒状空間に相当する円板状の天井パネル体3aが一体的に設けられており、該天井パネル体3aの外径縁部に設けられたガイドローラ(図示せず)が、天井面3側に設けたリング状のガイドレール(図示せず)のガイドを受けて走行することにより回転作動するように設定されている。そして、ドア体4は、図3の平面図において、中心部Oを回転中心として反時計回り方向に回転するように設定されているが、天井パネル体3aのドア体4支持部の近傍(回転中心近傍)、あるいは、筒壁体2の近傍に設けられた駆動装置(電動式駆動手段)Mの駆動力に基づいて回転するように設定されていること等は、従来通りの構成となっている。
さらに、ドア体4の外径側端縁部、即ち、外側ドア6の第三パネル体6cは筒壁体2に近接対向しており、ドア体4の外径側端縁部の移動軌跡(回転軌跡)Rは、図3の平面図の二点鎖線により示すように、筒壁体2の内側面に沿うように設定されている。
前記縦部材7、8の外径側面7b、8bには、それぞれ第一、第二支持ポール9、10が一体的に設けられているが、これら各第一、第二支持ポール9、10は、予め設定する高さ(例えば約130センチメートル)に寸法設定されたパイプ材で構成されている。さらに、ドア体4の回転方向先側に位置する縦部材8の近傍であって、該縦部材8よりも出入り口部2a、2bの内側部位で、かつ、外径側部位に位置して第三支持ポール11(本発明の支持体に相当する)が設けられている。そして、回転方向後側に位置する縦部材7側の第一支持ポール9と、回転方向先側の縦部材8から外径側に偏寄して配設された第三支持ポール11とのあいだに、複数の第一挟み込み防止センサ12(本発明の光センサに相当する)が上下方向に並列した状態で設けられている。
これら四つの第一挟み込み防止センサ12を構成する各一対の投、受光器12a、12bのうち、四つの投光器12aは、第三支持ポール11に設けられるが、各投光器12aは、床面Fから所定間隙を存し、かつ、互いのあいだに所定間隙を存する状態で設けられている。尚、最下端に位置する第一挟み込み防止センサ12は、床面Fから15センチメートルの箇所に設けられ、他の三つの第一挟み込み防止センサ12は、それぞれ15センチメートルの間隙を存して配設されている。
一方、これら投光器12aから照射される光軸を受光する受光器12bは、前記各投光器12aに上下方向の位置合せがなされた状態で第一支持ポール9に設けられている。これによって、第一、第三支持ポール9、11とのあいだ、即ち、ドア体4の移動軌跡Rよりも外側位置における出入り口部2a、2bの左右方向一側から他側に至る周回り方向略全域(左右幅略全域)において、複数の高さ位置(四箇所)において第一挟み込み防止センサ12による被検知体(通行者、障害物等)の検知をするように設定されている。ここで、投、受光器12a、12bは、投光器12aが第一支持ポール9に、受光器12bが第三支持ポール11に設けられる構成であってもよく、さらには、一方の支持ポール9または11に、投光器12a、受光器12bを上下方向交互に設け、他方の支持ポール11または9に、受光器12b、投光器12aを交互に設ける構成とする等、投、受光器12a、12bの配設状態は、適宜使用状況に対応して設定することができる。
そして、この場合に、第一挟み込み防止センサ12が出入り口部2a、2bの下方部位の複数箇所を検知するとともに、第二挟み込み防止センサ13が出入り口部2a、2bにおける回転方向先側の近傍部位を検知しており、これによって、非検知領域を限りなく小さくすることができ、閉鎖前状態における出入り口部2a、2bへの通行者の出入りを確実に検知することができ、挟み込みを未然に防止できるように構成されている。
ここで、回転ドア1のドア体4は、筒状部を二つに仕切る構成であり、しかも、第三パネル体6cの周回り方向長さが出入り口部2a、2bの周回り方向長さと略同様に形成されている。このため、第三パネル体6cの先側突出部6dが、出入り口部2a、2bの縦部材8に近付いてドア体4が閉鎖前状態になったとき、出入り口部2a、2bは、前記第三パネル体6cにより略閉鎖されていて、通行者の出入りは、先側突出部6dよりも先側の出入り口部2a、2bにおける回転方向先側に限定され、周回り方向に隣接するコンパートメントX、Yに出入りする通行者はいない。このため、ドア体4が閉鎖前状態になったときに通行者の出入りを検知することにより、通行者の挟み込まれる惧れのある状態での出入りを検知することができ、本発明では、この状態での通行者の出入りを、周回り方向全域を検知する第一挟み込み防止センサ12を用いて検知するようにし、これによって、挟み込みの未然の防止を確実に行えるようにしている。
一方、筒状部を三つ以上に仕切るようなドア体では、ドア体を構成する一つのパネル体が、出入り口部におけるドア体の回転方向先側に近付いて任意のコンパートメントを閉鎖しようとしたとき、該コンパートメントの回転方向後側に位置するコンパートメントにおいては、出入り口部を介して通常の(ドア体と出入り口部のあいだに挟まれる惧れのない状態での)出入りがなされている。このため、第二挟み込み防止センサ12を用いた検知では、通常の出入りをしている通行者の検知もしてしまうので、このようなものに採用することはできない。
まず、第一の挟み込み防止手段は、第二、第三支持ポール10、11とを利用して形成した進入防止柵(本発明の進入防止体に相当する)14で構成されている。前記進入防止柵14は、回転方向先側縦部材8に配された第二支持ポール10と、これよりも外径側に偏寄する第三支持ポール11とのあいだの間隙を、パネル体14aにより覆蓋することで構成されており、このように、出入り口部2a、2bの回転方向先側部位を進入防止柵14により塞ぐことで、ドア体4の第三パネル体6cによって閉鎖されつつある回転方向先側から通行者が進入するのを回避できて、ドア体4(第三パネル体6c)と回転方向先側縦部材8とのあいだにおける挟み込みを未然に防止できるようにしている。
尚、進入防止柵14の上下高さは約130センチメートルに設定されるとともに、第三支持ポール11とドア体4の移動軌跡Rとの距離は約40センチメートルと人が入り込める大きさになるように設定されている。これによって、ドア体4と進入防止柵14とのあいだに、通行者が挟まれることがないように構成されている。
また、第三支持ポール11には、回転ドア1を強制的に停止するための非常停止スイッチ15、低速回転切換えスイッチ16が設けられている。また、第三支持ポール11の上端部には信号灯17が設けられており、通行者に進入防止柵14の存在を視覚的に注意喚起し、進入防止柵14を無視して進入することがないようにしているとともに、ドア体4の出入り口部2a、2bの閉鎖状態に基づいて信号灯17を赤、青、黄色に変化させることにより、コンパートメントX、Yへの進入のタイミングを指示するように設定されている。
まず、第一緩衝体18は、回転方向先側縦部材8の出入り口部2a、2b側の端面8cの内径側部位から、該出入り口部2a、2b側に向け、かつ、筒壁体2の内側面に沿う状態で延出するように配設されており、縦部材8の上下方向全域に設けられている。前記第一緩衝体18は、縦部材8に螺子止め固定されるための上下方向を向く筒孔を備えた金属製の基端部18aと、該基端部18aに一体的に設けられるゴム質弾性材で形成された本体部18bと、該本体部18bの先端部に着脱自在に設けられるゴム質弾性材で形成された感知部18cとを備えて構成されている。前記感知部18cは、中空状に形成されており、先端には円筒状の円筒孔18dが別途形成され、該円筒孔18dの上下端部に、投、受光型の光センサで構成された第一障害物検知センサ20(本発明の検知センサに相当する)の投光器20aと受光器20bとがそれぞれ設けられ、検知感度(検知精度)の高い検知をするように設定されている。そして、第一障害物検知センサ20は、円筒孔18d内を照射する光軸が円筒孔18dの変形に基づいて遮られることにより検知作動するように構成されている。さらに、感知部18cは、第一障害物検知センサ20が設けられる先端部が回転中心側に偏寄する状態で設けられるよう、本体部18aに対して所定の角度を存して設けられている。そして、第一障害物検知センサ20は、第一緩衝体18が弾性変形する等して円筒孔18dに変形が生じた場合に、これを障害物(通行者)との当接として検知信号を出力して、駆動装置Mの回転駆動を緊急停止をするように設定されている。
尚、20cは投、受光器20a、20bからそれぞれ引き出されたリード線であって、これらリード線20cは、感知部18cから本体部18bと感知部18cとのあいだの中空部18f側に引き出され、天井面3側の駆動装置Mに接続されている。
また、第一緩衝体18とドア側緩衝体21とが有する弾性変形量(撓み変形量)の和は、これらに設けられた第一障害物検知センサ20あるいはドア側の障害物検知センサ22の何れかが検知作動してドア体4が緊急停止するまでの移動距離よりも大きく設定されており、これによって、検知センサ20、22の検知作動がなされて駆動装置Mを緊急停止した場合では、実際にドア体4が停止するまでのあいだにある程度の移動(回転)があったとしても、第三パネル体6cの先側突出端部6dと縦部材8とが当接することがないように構成され、これによって、挟み込みを未然に防止できるようにしている。
前記第二緩衝体19は、ゴム質弾性材で進入防止柵14と略同様の高さで形成され、衝撃吸収をする緩衝機能を有しているものであるが、該第二緩衝体19は、周回り方向の長さは前記第一緩衝体18よりも長く形成され、基端部が縦部材8に止着される本体部19aと、該本体部19aの先端からドア体4の回転中心側に向けて突出する突出片部19bとを備えて構成されている。さらに、前記突出片部19bは、突出端にゴム質弾性材で形成された感知部19cが一体的に形成されており、該感知部19cに、上下方向に長いテープスイッチで構成された第二障害物検知センサ23が設けられている。尚、前記第二障害物検知センサ23は、感知部19cの変形に伴い検知作動をするものであり、第一障害物検知センサ20よりも感度の低い検知をするように設定されている。
因みに、第二緩衝体感知部19cに設けられた第二障害物検知センサ23は、本体部19aよりも回転中心側に偏寄しており、第一緩衝体感知部18cに設けられた第一障害物検知センサ20と周回り方向に隣接する位置関係で配設されている。
また、第二緩衝体本体部19aには、周回り方向に二箇所において上下方向に長く中空部19h、19iが形成されており、該中空部19h、19iの大きさは、前記第一緩衝体18と同様に、第二緩衝体19の緩衝機能と第二障害物の検知精度との関係から、適宜調整されて形成されている。また、第二障害物検知センサ23から引き出されるリード線23aは、これら中空部19h、19iを経由して駆動装置Mに接続されるように設定されている。
また、支持体は、出入り口部の回転方向後側の側部に設けたり、さらには、出入り口部の両側部に一対のものを設ける構成としてもよく、光センサを、出入り口部におけるドア体の移動軌跡よりも外径側を照射できる位置に設けられれば何れの構成であってもよい。
また、光センサの投、受光器の一方は、出入り口部の一側部から外径側に偏寄して設けられるべく支持体に設けているが、投、受光器の他方は、出入り口部の他側部であれば、前記実施の形態のように支持体に設けるのではなく、出入り口部の他側部に直接的に設けることも可能である。
2 筒壁体
4 ドア体
5 中心側ドア
6 外側ドア
6c 第三パネル体
8 縦部材
9 第一支持ポール
11 第三支持ポール
12 第一挟み込み防止センサ
13 第二挟み込み防止センサ
14 進入防止柵
18 第一緩衝体
18c 感知部
19 第二緩衝体
20 第一障害物検知センサ
23 第二障害物検知センサ
Claims (9)
- 筒状空間を形成する筒壁体と、該筒壁体の径方向対向部位に形成される一対の出入り口部と、前記筒状空間を二つに仕切る状態で回転するドア体とを備えた回転ドアにおいて、前記出入り口部の左右両側部には、光軸が出入り口部におけるドア体の移動軌跡よりも外径側を通って出入り口部の一側から他側に至るよう照射する光センサが設けられている回転ドアの安全装置。
- 請求項1において、光センサは、ドア体の回転に伴い、該ドア体の外径側端縁部と出入り口部の回転方向先側との距離が予め設定される近接状態になることに基づいて検知可能状態に切り換わるように構成されている回転ドアの安全装置。
- 請求項1または2において、光センサは、投、受光型のものが上下方向に複数設けられる構成とし、これら光センサの投、受光器の少なくとも一方が、出入り口部の左右一側部から外径側に偏寄して配設した支持体に設けられている回転ドアの安全装置。
- 請求項3において、支持体は、出入り口部におけるドア体の回転方向先側となる一側部の外径側に設けられている回転ドアの安全装置。
- 請求項3または4において、支持体と、出入り口部の一方の側部とのあいだには進入防止体が設けられている回転ドアの安全装置。
- 請求項3乃至4の何れかにおいて、支持体と、ドア体の移動軌跡とのあいだの距離は、人の進入を許容する寸法に設定されている回転ドアの安全装置。
- 請求項5または6において、進入防止体と、ドア体の移動軌跡とのあいだには、進入防止を兼用する周回り方向に長い緩衝体が設けられている回転ドアの安全装置。
- 請求項7において、緩衝体は、径方向に積層する第一、第二の緩衝体で構成されている回転ドアの安全装置。
- 請求項8において、内径側の第一緩衝体は、第二緩衝体に覆われる大きさに設定されており、第一緩衝体には接触を検知する高感度の障害物検知センサが設けられ、第二緩衝体には接触を検知する低感度の障害物検知センサが設けられている回転ドアの安全装置。
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