JP7290201B2 - 量子デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、量子デバイスに関する。
特許文献1には、量子状態を利用した量子チップをインターポーザにフリップチップ実装した量子デバイスが記載されている。このような量子デバイスを超電導状態で用いるためには、インターポーザの量子チップが実装されていない面を、冷却機能を有する試料台上に固定することが考えられる。この場合には、量子チップは、試料台からインターポーザを介して冷却され、所定の温度に保たれる。
国際公開第2018/212041号
上述した量子デバイスでは、インターポーザの片面を試料台による冷却に使用するため、引き出せる端子数に限界がある。一方で、量子チップを所定の温度に冷却しないと性能が得られないことから、冷却しつつ端子数の増加の両立が必要である。
本開示の目的は、このような課題を解決するためになされたものであり、端子数を確保しつつ、冷却機能を向上させることができる量子デバイスを提供することにある。
本開示にかかる量子デバイスは、量子状態を用いて情報処理を行う量子チップと、前記量子チップが実装されたインターポーザと、を備え、前記量子チップは、冷却機能を有する試料台に形成された凹部の内部に配置され、前記インターポーザの一部は、前記試料台に接する。
本開示によれば、端子数を確保しつつ、冷却効果を向上させることができる量子デバイスを提供することができる。
実施形態1に係る量子デバイスを例示した断面図である。 実施形態1に係る量子デバイスを例示した分解斜視図である。 比較例に係る量子デバイスを例示した断面図である。 実施形態1の変形例1に係る接着層または接合層を例示した断面図である。 実施形態1の変形例2に係る量子チップと凹部の内面との間の空間を例示した断面図である。 実施形態1の変形例3に係る試料台の凹部及び抑え部材を例示した斜視図である。 実施形態1の変形例3に係る試料台の凹部及び抑え部材を例示した平面図である。 実施形態1の変形例4に係る冷却部材及びサーマルビアを例示した断面図である。 実施形態1の変形例5に係る試料台の凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。 実施形態1の変形例5に係る試料台の凹部の底に形成された凹みを例示した平面図である。 実施形態1の変形例6に係る試料台の凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。 実施形態1の変形例7に係る試料台の凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。 実施形態1の変形例8に係る試料台の凹部の底に形成された凹み及びピラーを例示した断面図である。 実施形態1の変形例9に係る試料台の凹部の底に形成された貫通孔を例示した断面図である。 実施形態1の変形例10に係る試料台の凹部を例示した断面図である。 実施形態2に係る量子デバイスを例示した断面図である。 実施形態3に係る量子デバイスを例示した断面図である。 実施形態3に係る試料台の凹部及びザグリを例示した平面図である。 実施形態4に係る量子デバイスを例示した断面図である。 実施形態4の変形例に係るスペーサを例示した断面図である。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
(実施形態1)
実施形態1に係る量子デバイスを説明する。図1は、実施形態1に係る量子デバイスを例示した断面図である。図2は、実施形態1に係る量子デバイスを例示した分解斜視図である。図1及び図2に示すように、量子デバイス1は、量子チップ10と、インターポーザ20と、を備えている。
量子チップ10は、チップ基板15と、配線層16とを含んでいる。チップ基板15は、例えば、シリコン(Si)を含んでいる。なお、チップ基板15は、量子チップ10が量子状態を用いた情報処理を行うことができれば、シリコンを含むものに限らず、サファイアや化合物半導体材料(IV族、III-V族、II-VI族)等の他の電子材料を含んでもよい。また、単結晶である方が望ましいが、多結晶やアモルファスでも構わない。
チップ基板15の形状は、例えば、板状であり、一方の板面及び一方の板面の反対側の他方の板面を有している。一方の板面を第1面11と呼び、他方の板面を第2面12と呼ぶ。したがって、量子チップ10及びチップ基板15は、第1面11と、第2面12とを有している。例えば、第1面11及び第2面12は、矩形である。量子デバイス1において、第1面11は、インターポーザ20側に向いている。第1面11は、インターポーザ20にバンプBPによって実装されている。
配線層16は、チップ基板15の第1面11側に設けられている。配線層16は、例えば、ニオブ(Nb)等の超電導材料を含んでいる。なお、配線層16に用いられる超電導材料は、例えば、ニオブ(Nb)に限らず、ニオブ窒化物、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、鉛(Pb)、錫(Sn)、レニウム(Re)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、及び、これらのうちの少なくともいずれかを含む合金でもよい。
配線層16は、量子回路17を含む。量子回路17には、超電導材料がジョセフソン接合17aによって環状に接続されたループ回路17bを有する共振器17cが形成されている。ジョセフソン接合に用いる材料は、Alが好ましいが、他の超電導材料でもよい。量子回路17は、超電導における量子状態において、共振器17cを用いた情報処理を行う。このように、量子チップ10は、量子回路17を含み、量子状態を用いた情報処理を行う。
配線層16は、バンプBPを介して、インターポーザ20に実装されている。よって、量子チップ10は、インターポーザ20にフリップチップ実装されている。
バンプBPは、上述した超電導材料を含んでもよい。バンプBPは、配線層16と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16と異なる超電導材料を含んでもよい。また、バンプBPが複数の金属層を含む場合には、少なくとも1層は、超電導材料を含むことが好ましい。バンプBPは、Nb(量子チップ10の配線表面)/In(Sn、Pb及びこれらのうちの少なくともいずれかを含む合金)/Ti/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよいし、Nb(量子チップ10の配線表面)/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよいし、Nb(量子チップ10の配線表面)/In(Sn、Pb及びこれらのうちの少なくともいずれかを含む合金)/Ta(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよい。また、Al及びInを含むバンプBPの場合には、AlとInとの間の合金化を防ぐために、TiNをバリア層に用いてもよい。その場合には、バンプBPは、Al(量子チップ10の配線表面)/Ti/TiN/In(Sn、Pb及びこれらのうちの少なくともいずれかを含む合金)/TiN/Ti/Al(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよい。ここで、Tiは密着層である。好ましいフリップチップ接続は、Nb(量子チップ10の配線)/In/Ti/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cu、または、Nb(量子チップ10の配線)/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cuである。Cuの厚みを、インターポーザ配線層23の2[μm]厚に、2~10[μm]の範囲で追加してφ100[μm]のバンプを設けることが好ましい。
インターポーザ20は、インターポーザ配線層23及び24と、インターポーザ基板25と、貫通ビア(Though Via、以下、TV26と呼ぶ)を含んでいる。なお、図1では、図が煩雑にならないように、TV26を省略している。
インターポーザ基板25は、例えば、板状である。インターポーザ基板25は、例えば、シリコン(Si)を含んでいる。なお、インターポーザ基板25は、量子チップ10を実装することができれば、シリコンを含むものに限らず、サファイアや化合物半導体材料(IV族、III-V族、II-VI族)、ガラス、セラミックス等の他の電子材料を含んでもよい。インターポーザ基板25の表面は、シリコン酸化膜(SiO、TEOS膜等)で覆われていることが好ましい。インターポーザ基板25及びインターポーザ20は、量子チップ10が実装された実装面21と、実装面21の反対側の反対面22と、を有している。
ここで、量子デバイス1の説明の便宜のため、XYZ直交座標軸を導入している。インターポーザ20の反対面22に平行な面をXY平面とし、反対面22に直交する方向をZ軸方向とする。+Z軸方向を上方とし、-Z軸方向を下方とする。なお、上方及び下方は、説明の便宜のためであり、実際の量子デバイス1を使用する際の配置される方向を示すものではない。
例えば、インターポーザ20の-Z軸方向側に量子チップ10が配置されている。量子チップ10の+X軸方向側に配置された配線層16と、インターポーザ20の-Z軸方向側に配置された実装面21とはバンプBPを介して接続されている。
インターポーザ配線層23は、インターポーザ20の実装面21側、すなわち、インターポーザ20の-Z軸方向側に形成されている。インターポーザ配線層23は、上述した超電導材料を含んでいる。インターポーザ配線層23は、配線層16と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16と異なる超電導材料を含んでもよい。例えば、インターポーザ配線層23は、表面がNb(0.1[μm]厚)、Nbの下にCu(2[μm]厚)、Cuの下にTiを含むことが好ましい。例えば、インターポーザ基板25がシリコンを含む場合には、インターポーザ20の実装面21側は、Nb/Cu/Ti/SiO/Si(インターポーザ基板25)という構成が好ましい。インターポーザ配線層23は、バンプBPを介して、量子チップ10の配線層16に接続されている。
インターポーザ配線層23は、単層でも多層でもよい。インターポーザ配線層23は、磁場印加回路23a及び読み出し部23bを含んでもよい。磁場印加回路23aは、ループ回路17bに印加する磁場を生成する。ループ回路17bに磁場を印加することにより、量子回路17を発信器として機能させることができる。読み出し部23bは、量子回路17から情報を読み出す。
インターポーザ配線層24は、インターポーザ基板25の反対面22側、すなわち、インターポーザ20の+Z軸方向側に形成されている。インターポーザ配線層24は、上述した超電導材料を含んでもよい。インターポーザ配線層24は、配線層16及びインターポーザ配線層23と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16及びインターポーザ配線層23と異なる超電導材料を含んでもよい。また、インターポーザ配線層24は、常電導材料を含んでもよい。常電導材料は、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、及び、これらのうちの少なくともいずれかを含む合金である。例えば、インターポーザ配線層24は、表面がCu、Cuの下にTiを含むことが好ましい。例えば、インターポーザ基板25がシリコンを含む場合には、インターポーザ20の反対面22側は、Cu/Ti/SiO/Si(インターポーザ基板25)という構成が好ましい。
インターポーザ配線層24は、単層でも多層でもよい。インターポーザ配線層24は、量子チップ10から情報を取り出すための端子24aを含んでいる。本実施形態の量子デバイス1では、反対面22は、冷却機能を有する試料台30に接しないようにしてもよい。これにより、反対面22を、情報を取り出すための端子24aに最大限に活用することができる。
TV26は、インターポーザ基板25の実装面21側から反対面22側まで貫通する。インターポーザ配線層23とインターポーザ配線層24とは、TV26によって接続されている。
TV26は、上述した超電導材料を含んでもよい。TV26は、配線層16等と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16等と異なる超電導材料を含んでもよい。また、TV26は、上述した常電導材料を含んでもよい。TV26は、インターポーザ配線層24と同じ常電導材料を含んでもよいし、インターポーザ配線層24と異なる常電導材料を含んでもよい。例えば、TV26は、φ50[μm]の貫通孔の側壁にSiO(例えば、熱酸化膜)を形成し、Tiを密着層としてCuを充填されたものである。
試料台30は、冷却機能を有する。例えば、試料台30は、冷凍機によって、10[mK]程度の極温度に冷却可能なコールドステージである。試料台30は、例えば、Cu、Cu合金、Al等の金属を含むことが好ましい。Alを含む試料台30の場合には、アルマイト処理による絶縁化を施してもよい。本実施形態の量子デバイス1は、例えば、量子チップ10の超電導材料として、Nbを含む場合には9.2[K]以下、Alを含む場合には1.2[K]以下の極低温における超電導現象を用いる。このため、このような極温度に冷却可能な試料台30を用いる。
試料台30には、凹部31が形成されている。例えば、試料台30の所定面32には、凹部31が形成されている。所定面32は、例えば、+Z軸方向に面した上面である。凹部31は、+Z軸方向側に開口している。上方から見て、凹部31は、例えば、矩形である。
量子チップ10は、上方からインターポーザ20を透過させて見ると、凹部31よりも小さい。一方、インターポーザ20は、上方から見ると、凹部31よりも大きい。量子チップ10は、冷却機能を有する試料台30に形成された凹部31の内部に配置されている。一方、インターポーザ20の一部は、試料台30に接している。例えば、インターポーザ20の量子チップ10が実装された実装面21の一部は、試料台30の上面に接している。
インターポーザ20の実装面21における試料台30に接した部分は、試料台30との電気的導通を防ぐために、絶縁膜が形成されてもよいし、絶縁性のスペーサが配置されてもよい。また、実装面21の試料台30に接した部分は、インターポーザ配線層23が形成されていなくてもよい。
インターポーザ20の少なくとも一部を試料台30に接触させることにより、インターポーザ20を熱流路として用いることで量子チップ10における量子回路17を極低温に冷却し、超電導現象を利用することができる。また、量子チップ10の第2面12を凹部31の内面に接触させれば、さらに、冷却性能を向上させることができる。量子チップ周囲の温度変化を低減する断熱性を向上させるため、量子チップ10の周囲を真空状態または減圧雰囲気にすることが好ましい。
次に、比較例を説明する。その後で、比較例と対比させることにより、本実施形態の量子デバイス1の効果を説明する。図3は比較例に係る量子デバイスを例示した断面図である。図3に示すように、比較例の量子デバイス101は、量子チップ110及びインターポーザ120を有している。インターポーザ120の実装面121には、バンプBPを介して量子チップ110の第1面111が実装されている。インターポーザ120の反対面122には、試料台130の所定面132が接している。
比較例の量子デバイス101では、量子チップ110は、冷却機能を有する試料台130から、インターポーザ120を介して冷却される。また、量子チップ110の上方は、冷却機能を有する試料台130に囲まれていない。よって、量子チップ110を冷却する冷却性能をある一定程度から向上させることができない。また、インターポーザ120の反対面122を試料台130に接触させているため、端子124aを実装面121に形成しなければならず、反対面122に端子124aを形成することができない。よって、引き出せる端子124aの数に限界がある。
比較例に対して、本実施形態の量子デバイス1では、量子チップ10は、冷却機能を有する試料台30の内部に配置されている。また、量子チップ10の第2面12は、試料台30の凹部31の内面に接している。なお、第2面12の少なくとも一部が、凹部31の内面に接してもよい。このような構成により、量子チップ10を第2面12側から試料台30の熱伝導によって冷却することができ、冷却性能を向上させることができる。よって、量子チップ10における量子回路17を安定動作させることができる。
また、第2面12が凹部31の内面に移動可能に接することにより、極低温への温度変化によって生じる量子チップ10及び試料台30の収縮差による応力及びひずみを抑制することができる。
インターポーザ20の少なくとも一部は、試料台30に接しているので、インターポーザ20を介して量子チップ10を試料台30の熱伝導によって冷却することができ、冷却性能を向上させることができる。
インターポーザ20の反対面22を、量子チップ10から情報を取り出すための端子24aに最大限用いることができる。よって、情報取り出し端子数を増加させることができる。
(変形例1)
次に、実施形態1の変形例1を説明する。本変形例は、量子チップ10と、凹部31の内面との間に、接着層または接合層を有する。図4は、実施形態1の変形例1に係る接着層または接合層を例示した断面図である。図4に示すように、変形例1の量子デバイス1aにおいて、量子チップ10の第2面12の少なくとも一部は、凹部31の内面に接着または接合されてもよい。例えば、第2面12は、ワニス、グリス等の接着層BLによって、試料台30に接着されてもよい。また、第2面12は、チップ基板15と試料台30との間に形成された金属層等の接合層MLによって接合されてもよい。このような構成とすることにより、量子チップ10の設置安定性を向上させ、位置精度を向上させることができる。また、試料台30との熱的接続を向上させることができる。
接着層BLまたは接合層MLは、第2面12全面に配置されてもよいし、第2面12の周辺部または第2面12の中央部等、第2面12の少なくとも一部に配置されてもよい。例えば、上方から見て、量子回路17が形成された領域を避けるように、接着層BLまたは接合層MLを形成してもよい。接着層BLが絶縁材料の場合には、キャパシタとして量子回路17と共振し、全体的なエネルギを損失する恐れが考えられる。量子回路17が形成された領域を避けるように接着層BLを配置することにより、共振を抑制することができる。
また、接合層MLが金属層のような導電性を有する場合には、量子チップ10のグランド電位を、接合層MLを介して試料台30から取得するようにしてもよく、試料台30で規定している電位を取得してもよい。
(変形例2)
次に、実施形態1の変形例2を説明する。本変形例は、量子チップ10と、凹部31の内面との間に空間を有する。図5は、実施形態1の変形例2に係る量子チップ10と凹部31の内面との間の空間を例示した断面図である。図5に示すように、変形例2の量子デバイス1bにおいて、量子チップ10は、試料台30に接触しなくてもよい。すなわち、量子チップ10の第2面12は、試料台30の凹部31の内面との間に空間を介して配置されてもよい。このような構成とすることにより、極低温への温度変化によって生じる量子チップ10及び試料台30の収縮差による応力及びひずみを抑制することができる。
(変形例3)
次に、実施形態1の変形例3を説明する。本変形例は、試料台30の所定面32上に抑え部材を有する。図6は、実施形態1の変形例3に係る試料台30の凹部31及び抑え部材を例示した斜視図である。図7は、実施形態1の変形例3に係る試料台30の凹部31及び抑え部材を例示した平面図である。図6及び図7に示すように、変形例2の量子デバイス1cにおいて、凹部31は、試料台30の所定面32、例えば、試料台30の上面に形成されている。そして、凹部31の周辺における所定面32上には、複数の抑え部材33が設けられている。例えば、4つの抑え部材33は、所定面32上に設けられている。
インターポーザ20の側面の少なくとも一部は、所定面32上に設けられた抑え部材33に接している。例えば、インターポーザ20は、上方から見て矩形である場合には、複数の抑え部材33は、インターポーザ20における各角部の近傍の側面を平面部分で抑えている。このような構成とすることにより、複数の抑え部材33は、インターポーザ20の側面を対角部分で非連続的かつ平面部分で押さえつけることができる。よって、インターポーザ20または抑え部材33が低温で収縮した場合に、直線状にスライド移動することを可能とし、収縮を均等化することができる。
(変形例4)
次に、実施形態1の変形例4を説明する。本変形例は、インターポーザ20の反対面22上に冷却部材を有するとともに、インターポーザ20の内部にサーマルビアを有する。図8は、実施形態1の変形例4に係る冷却部材及びサーマルビアを例示した断面図である。図8において、図が煩雑にならないように、インターポーザ20のTV26を省略している。図8に示すように、変形例4の量子デバイス1dにおいて、インターポーザ20の反対面22は、冷却部材34に接してもよい。冷却部材34は、冷却機能を有している。例えば、冷却部材34は、試料台30に接続することによって冷却機能を有してもよい。このような構成とすることにより、インターポーザ20の反対面22は、冷却部材34の熱伝導によって冷却することができ、冷却性能を向上させることができる。
また、インターポーザ20は、サーマルビア27を含んでもよい。サーマルビア27は、インターポーザ基板25の実装面21に直交する方向に延びた部材でもよい。例えば、サーマルビア27は、インターポーザ基板25を貫通してもよい。このように、インターポーザ20は、インターポーザ基板25の実装面21側から反対面22側まで貫通したサーマルビア27を含んでもよい。サーマルビア27は、例えば、実装面21に直交する方向に延びた中心軸を有する円柱状または角柱状等の柱状でもよい。サーマルビア27は、実装面21側と反対面22側との間で熱を移動させることができる。
サーマルビア27は、熱伝導性が高い材料を含むことが好ましい。サーマルビア27は、上述の超電導材料を含んでもよい。サーマルビア27は、配線層16等と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16等と異なる超電導材料を含んでもよい。また、サーマルビア27は、上述した常電導材料を含んでもよい。サーマルビア27は、インターポーザ配線層24等と同じ常電導材料を含んでもよいし、インターポーザ配線層24等と異なる常電導材料を含んでもよい。また、サーマルビア27は、窒化アルミニウム等の熱伝導性が高いセラミックを含んでもよい。
サーマルビア27は、冷却部材34に接続させてもよい。このような構成とすることにより、量子デバイス1dの冷却性能を向上させることができる。なお、量子デバイス1dは、サーマルビア27を設けず、冷却部材34のみ設けてもよし、冷却部材34を設けず、サーマルビア27のみ設けてもよい。また、冷却部材34及びサーマルビア27の両方を設けてもよい。
また、図の吹き出しに示すように、サーマルビア27は、実装面21側の径よりも反対面22側の径の方が大きいテーパが形成された部分を含んでもよい。すなわち、サーマルビア27は、反対面22側に向かってビア断面が大きくなる略円錐台状の部分を含んでもよい。テーパ形状を含むことで熱容量を増加させることができ、急激な温度変化を緩和することができる。よって、サーマルビア27の温度に対する安定性を向上させることができる。また、冷却部材34と接触させた場合には、冷却部材34との熱的接合面積が増加する。よって、より効果的に熱移動を促進させることができる。なお、サーマルビア27と貫通孔との界面において、常温から極低温に温度を変化させた場合に、界面の密着力が低下することがあり得る。例えば、熱収縮によりサーマルビア27と貫通孔との界面において密着力以上の力がかかったり、低弾性率の材料を壁面に使用した場合には、極低温下において、弾性率が高くなる(分子が動かなくなる)ので、密着力を失ったりすることで剥離が発生する可能性がある。剥離してしまう場合は、サーマルビア27の位置が動くことが想定されるが、テーパ形状を含むことで、上下の位置が移動しても、サーマルビア27と貫通孔との界面での接触面を維持することができる。サーマルビア27が移動する場合において、冷却部材34との接触を維持させる凸形状をあらかじめ冷却部材34に形成し、冷却部材34とサーマルビア27との接触を維持してもよい。
さらに、図の別の吹き出しに示すように、インターポーザ20は、複数のサーマルビア27を接続する共通の接続部材28を含んでもよい。例えば、実装面21に平行な板状の接続部材28で複数のサーマルビア27を接続させてもよい。接続部材28は、熱伝導性が高い材料を含むことが好ましく、サーマルビア27と同様の材料を含んでもよい。接続部材28で接続された複数のサーマルビア27は、熱容量を大きくすることができ、温度変化を抑制することができる。
また、接続部材28で接続された複数のサーマルビア27に、一定の電位を印加してもよい。例えば、グランド電位を印加してもよい。これにより、量子チップ10またはインターポーザ20は、グランド電位をサーマルビア27からとることができる。なお、この場合には、サーマルビア27及び接続部材28は、熱伝導性が高く、導電性の材料を含むことが好ましい。
インターポーザ20において、量子回路17に接続された配線または信号線が実装された領域は、それ以外の領域よりも熱を発生する。よって、そのような領域のサーマルビア27の密度を、それ以外の領域の密度よりも大きくすることが好ましい。例えば、インターポーザ基板25を上方から見て、量子チップ10がインターポーザ20の中央に実装された場合には、中央領域のサーマルビア27の密度を、周辺領域のサーマルビア27の密度よりも大きくする。また、インターポーザ20において、量子回路17からの信号を伝達するTV26の近傍でも、サーマルビア27の密度を、それ以外の領域の密度よりも大きくすることが好ましい。これにより、冷却性能を向上させることができる。
(変形例5)
次に、実施形態1の変形例5を説明する。本変形例は、試料台30の凹部31の底に凹みを有する。図9は、実施形態1の変形例5に係る試料台30の凹部31の底に形成された凹みを例示した断面図である。図10は、実施形態1の変形例5に係る試料台30の凹部31の底に形成された凹みを例示した平面図である。図9及び図10に示すように、変形例5の量子デバイス1eにおいて、凹部31の底には凹み35が形成されている。図10に示すように、上方から見て、凹み35の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きい。よって、量子回路17が形成された領域18は、凹み35の領域に含まれている。量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底に接してもよい。量子チップ10の第2面12の中央部は、凹み35を覆っている。
上方から見て、凹み35の領域は、量子チップ10よりも大きくてもよい。この場合には、量子チップ10の第2面12は、凹部31の底に接しない。
量子デバイス1eでは、上方から見て、凹み35の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きいので、量子回路17が形成された領域18と、金属等を含む試料台30との間の距離を大きくすることができる。これにより、疑似的なキャパシタの生成を抑制し、チップ基板15のシリコン等の主材に発生する共振の影響を低減することができる。よって、量子回路17の動作周波数に与える影響を低減することができる。
(変形例6)
次に、実施形態1の変形例6を説明する。本変形例は、量子チップ10の第2面12の周辺部を凹み35の周囲に接着または接合する。図11は、実施形態1の変形例6に係る試料台の凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。図11に示すように、変形例6の量子デバイス1fでは、量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底に接着層BLによって接着してもよいし、金属層等の接合層MLによって接合してもよい。このような構成とすることにより、共振の影響を低減しつつ、量子チップ10の設置安定性を向上させ、位置精度を向上させることができる。また、試料台30との熱的接続を向上させることができる。
(変形例7)
次に、実施形態1の変形例7を説明する。本変形例は、量子チップ10の第2面12の周辺部と、凹み35の周囲との間に空間を有する。図12は、実施形態1の変形例7に係る試料台の凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。図12に示すように、変形例7の量子デバイス1gでは、量子チップ10の第2面12の周辺部は、試料台30に接触しなくてもよい。すなわち、量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底との間に空間を介して配置されてもよい。このような構成とすることにより、共振の影響を低減しつつ、極低温への温度変化によって生じる量子チップ10及び試料台30の収縮差による応力及びひずみを抑制することができる。
(変形例8)
次に、実施形態1の変形例8を説明する。本変形例は、凹み35にピラーを有する。図13は、実施形態1の変形例8に係る試料台の凹部の底に形成された凹み及びピラーを例示した断面図である。図13に示すように、変形例8の量子デバイス1hにおいて、凹部31の底には凹み35が形成されている。そして、凹み35には、1本または複数のピラー36が設けられている。ピラー36は、第1面11及び第2面12に直交する方向に延びている。ピラー36の一端は、凹み35の底に接続し、ピラー36の他端は、量子チップ10の第2面12に接している。このように、量子チップ10は、凹み35の底から第1面11に直交する方向に延びたピラー36に接している。ピラー36は、円柱でもよいし、柱状でもよい。1本または複数のピラー36と、第2面12とは、接着層BLによって接着されてもよいし、金属層によって接合されてもよい。
量子デバイス1hでは、上方から見て、凹み35の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きいので、量子回路17が形成された領域18と、金属等を含む試料台30との間の距離を大きくすることができる。これにより、チップ基板15のシリコン等の主材に発生する共振の影響を低減することができる。それとともに、ピラー36は量子チップ10の第2面12に接するので、冷却性能を向上させることができる。
(変形例9)
次に、実施形態1の変形例9を説明する。本変形例は、試料台30の凹部31の底に貫通孔を有する。図14は、実施形態1の変形例9に係る試料台30の凹部31の底に形成された貫通孔を例示した断面図である。図14に示すように、変形例9の量子デバイス1iにおいて、凹部31の底には貫通孔37が形成されている。上方から見て、貫通孔37の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きい。よって、量子回路17が形成された領域18は、貫通孔37の領域に含まれている。量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底に接してもよいし、凹部31の底に接着または接合してもよい。量子チップ10の第2面12の中央部は、貫通孔37を覆っている。
量子デバイス1iでは、上方から見て、貫通孔37の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きいので、量子回路17が形成された領域18と、金属等を含む試料台30との間の距離を大きくすることができる。これにより、チップ基板15のシリコン等の主材に発生する共振の影響を低減することができる。よって、量子回路17の動作周波数に与える影響を低減することができる。
(変形例10)
次に、実施形態1の変形例10を説明する。本変形例は、極低温時において、量子チップ10が凹部31に嵌入する。図15は、実施形態1の変形例10に係る試料台30の凹部31を例示した断面図である。図15に示すように、変形例10の量子デバイス1jにおいて、量子チップ10は、極低温時において、凹部31に嵌入する。よって、量子チップ10の側面は、凹部31の内面に接している。これにより、量子チップ10は、側面からの熱伝導により冷却されるので、冷却性能を向上させることができる。
なお、量子デバイス1jを室温から数[mK]の極低温まで冷却する際に、量子チップ10、インターポーザ20及び試料台30は、体積変化を生じる。よって、予め、体積変化を考慮し、極低温時において、量子チップ10の側面が凹部31に接するようにする。また、量子チップ10のグランド電位を、量子チップ10の側面を介して試料台30から取得するようにしてもよい。実施形態1の変形例1~10のいくつかを適宜組み合わせてもよい。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る量子デバイスを説明する。本実施形態の量子デバイスにおいて、インターポーザ20の側面は、凹部31の内面に接している。図16は、実施形態2に係る量子デバイスを例示した断面図である。図16に示すように、本実施形態の量子デバイス2は、量子チップ10と、インターポーザ20と、を備えることは実施形態1と同様である。しかしながら、量子デバイス2では、インターポーザ20の側面の少なくとも一部は、凹部31の内面に接している。
このような構成とすることにより、インターポーザ20の実装面21は、試料台30に接しなくてもよいので、実装面21を最大限に活用することができる。例えば、実装面21に最大限にインターポーザ配線層23を形成することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。また、実施形態1の変形例1~10のいくつかを実施形態2の構成に組み合わせてもよい。
(実施形態3)
次に、実施形態3に係る量子デバイスを説明する。本実施形態の量子デバイスは、凹部31にザグリが形成されている。図17は、実施形態3に係る量子デバイスを例示した断面図である。図18は、実施形態3に係る試料台30の凹部31及びザグリを例示した平面図である。図17及び図18に示すように、量子デバイス3において、試料台30の凹部31は、試料台30の所定面32に形成されている。そして、凹部31の開口部の周囲には、ザグリ38が形成されている。これにより、凹部31の開口部の周囲に所定面32と段差を有する段差面39が形成されている。よって、ザグリ38は、段差面39を含んでいる。
段差面39は、例えば、所定面32に平行である。段差面39は、凹部31の周りに形成されている。段差面39は、凹部31を囲んでいる。量子チップ10は、凹部31の内部に配置されている。インターポーザ20の実装面21の一部は、段差面39に接している。
インターポーザ20における実装面21の段差面39に接した部分は、段差面39との電気的導通を防ぐために、絶縁膜が形成されてもよい。また、実装面21の段差面39に接した部分は、インターポーザ配線層23が形成されていなくてもよい。
図18に示すように、凹部31は、量子チップ10を配置できるように、4辺に空間を有するようにしてもよい。また、凹部31は、4隅にRまたは円形を追加した形状としてもよい。これにより、極低温まで冷却時の体積変化による応力及びひずみの発生を抑制することができる。特に、直角及び鋭角の形状による4隅の応力集中を避けることができる。
本実施形態の量子デバイス3では、インターポーザ20は、ザグリ38の内部に配置されるので、試料台30に囲まれている。よって、冷却性能を向上させることができる。また、インターポーザ20の実装面21の一部は、段差面39に接しているので、これによっても、冷却性能を向上させることができる。また、所定面32と反対面22との段差を小さくすることができるので、量子デバイス3の配置の自由度を向上させることができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1及び2の記載に含まれている。なお、実施形態1の変形例1~10のいくつかを実施形態3の構成に組み合わせてもよい。
(実施形態4)
次に、実施形態4に係る量子デバイスを説明する。本実施形態の量子デバイスは、ザグリ38の側面にインターポーザ20が接している。図19は、実施形態4に係る量子デバイスを例示した断面図である。図19に示すように、量子デバイス4において、試料台30の凹部31は、試料台30の所定面32に形成されている。そして、凹部31の開口部の周囲には、ザグリ38が形成されている。これにより、凹部31の開口部の周囲に所定面32と段差を有する段差面39が形成されている。
本実施形態の量子デバイス4において、インターポーザ20の側面の少なくとも一部は、段差面39と所定面32との間のザグリ38の側面に接している。そして、インターポーザ20の実装面21の一部は、段差面39との間に空間を介して配置されている。これにより、インターポーザ20の実装面21は、試料台30に接しなくてもよいので、実装面21を最大限に活用することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1~3の記載に含まれている。なお、実施形態1の変形例1~10のいくつかを実施形態4の構成に組み合わせてもよい。
(変形例)
次に、実施形態4の変形例を説明する。本変形例は、インターポーザ20の実装面21と段差面39との間にスペーサを有する。図20は、実施形態4の変形例に係るスペーサを例示した断面図である。図20に示すように、量子デバイス4aにおいて、インターポーザ20の実装面21の一部は、段差面39との間にスペーサSPを介して配置されている。すなわち、スペーサSPは、実装面21と段差面39との間に配置されている。スペーサSPは、熱伝導性が高い絶縁材料、例えば窒化アルミ、炭化ケイ素、サファイア、シリコン、アルミナなどを含むことが好ましい。
量子デバイス4aは、スペーサSPを有しているので、量子チップ10の設置安定性を向上させ、位置精度を向上させることができる。また、試料台30との熱的接続を向上させることができる。さらに、インターポーザ配線層23を形成することにより、実装面21を最大限に活用することができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、複数の量子チップ10が一つのインターポーザ20に実装された量子デバイスも、本実施形態の技術的思想の範囲に含まれる。また、実施形態1~4及び各変形例の各構成を組み付けたものも、本実施形態の技術的思想の範囲に含まれる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
量子状態を用いた情報処理を行う量子チップと、
前記量子チップが実装されたインターポーザと、
を備え、
前記量子チップは、冷却機能を有する試料台に形成された凹部の内部に配置され、
前記インターポーザの一部は、前記試料台に接した、
量子デバイス。
(付記2)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接した、
付記1に記載の量子デバイス。
(付記3)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接着または接合された、
付記1に記載の量子デバイス。
(付記4)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面は、前記凹部の内面との間に空間を介して配置された、
付記1に記載の量子デバイス。
(付記5)
前記凹部は、前記試料台の所定面に形成され、
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記所定面に接した、
付記1~4のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記6)
前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記所定面上に設けられた複数の抑え部材に接した、
付記5に記載の量子デバイス。
(付記7)
前記インターポーザは、前記実装面に直交する方向から見て矩形であり、
複数の前記抑え部材は、前記インターポーザにおける各角部の近傍の側面を平面部分で抑える、
付記6に記載の量子デバイス。
(付記8)
前記インターポーザは、前記量子チップが実装された実装面と、前記実装面の反対側の反対面と、を有し、
前記反対面は、冷却機能を有する冷却部材に接した、
付記1~7のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記9)
前記インターポーザは、前記量子チップが実装された実装面と、前記実装面の反対側の反対面と、を有し、
前記インターポーザは、インターポーザ基板と、前記インターポーザ基板の前記実装面側から前記反対面側まで貫通したサーマルビアと、を含む、
付記1~8のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記10)
前記サーマルビアは、前記実装面側の径よりも前記反対面側の径の方が大きいテーパが形成された部分を含む、
付記9に記載の量子デバイス。
(付記11)
前記インターポーザは、複数の前記サーマルビアを接続する共通の接続部材をさらに含む、
付記9または10に記載の量子デバイス。
(付記12)
前記量子チップは、超電導材料がジョセフソン接合によって環状に接続されたループ回路を有する共振器が形成された量子回路を含み、
前記凹部の底には凹みが形成され、
前記量子チップの前記インターポーザに実装された第1面に直交する方向から見て、前記量子回路が形成された領域は、前記凹みの領域に含まれた、
付記1~11のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記13)
前記量子チップは、前記凹みの底から前記第1面に直交する方向に延びたピラーに接した、
付記12に記載の量子デバイス。
(付記14)
前記量子チップは、超電導材料がジョセフソン接合によって環状に接続されたループ回路を有する共振器が形成された量子回路を含み、
前記凹部の底には貫通孔が形成され、
前記量子チップの前記インターポーザに実装された第1面に直交する方向から見て、前記量子回路が形成された領域は、前記貫通孔の領域に含まれた、
付記1~11のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記15)
前記量子チップの側面は、前記凹部の内面に接した、
付記1~14のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記16)
前記凹部は、前記試料台の所定面に形成され、
前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接した、
付記1~15のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記17)
前記凹部は、前記試料台の所定面に形成され、
前記凹部の開口部の周囲に前記所定面に対して段差を有する段差面が形成され、
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記段差面に接した、
付記1~15のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記18)
前記凹部は、前記試料台の所定面に形成され、
前記凹部の開口部の周囲に前記所定面に対して段差を有する段差面が形成され、
前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記段差面と前記所定面との間の側面に接した、
付記1~15のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記19)
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記段差面との間に空間を介して配置された、
付記18に記載の量子デバイス。
(付記20)
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記段差面との間にスペーサを介して配置された、
付記18に記載の量子デバイス。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j 量子デバイス
2、3、4、4a 量子デバイス
10 量子チップ
11 第1面
12 第2面
15 チップ基板
16 配線層
17 量子回路
17a ジョセフソン接合
17b ループ回路
17c 共振器
18 領域
20 インターポーザ
21 実装面
22 反対面
23 インターポーザ配線層
23a 磁場印加回路
23b 読み出し部
24 インターポーザ配線層
24a 端子
25 インターポーザ基板
26 TV
27 サーマルビア
28 接続部材
30 試料台
31 凹部
32 所定面
33 抑え部材
34 冷却部材
35 凹み
36 ピラー
37 貫通孔
38 ザグリ
39 段差面
101 量子デバイス
110 量子チップ
111 第1面
112 第2面
120 インターポーザ
121 実装面
122 反対面
124a 端子
130 試料台
132 所定面
BL 接着層
BP バンプ
ML 金属層
SP スペーサ

Claims (10)

  1. 量子状態を用いた情報処理を行う量子チップと、
    前記量子チップが実装されたインターポーザと、
    を備え、
    前記量子チップは、冷却機能を有する試料台に形成された凹部の内部に配置され、
    前記インターポーザの一部は、前記試料台に接した、
    量子デバイス。
  2. 前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
    前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接した、
    請求項1に記載の量子デバイス。
  3. 前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
    前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接着または接合された、
    請求項1に記載の量子デバイス。
  4. 前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
    前記第2面は、前記凹部の内面との間に空間を介して配置された、
    請求項1に記載の量子デバイス。
  5. 前記凹部は、前記試料台の所定面に形成され、
    前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記所定面に接した、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の量子デバイス。
  6. 前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記所定面上に設けられた複数の抑え部材に接した、
    請求項5に記載の量子デバイス。
  7. 前記インターポーザは、前記実装面に直交する方向から見て矩形であり、
    複数の前記抑え部材は、前記インターポーザにおける各角部の近傍の側面を平面部分で抑える、
    請求項6に記載の量子デバイス。
  8. 前記インターポーザは、前記量子チップが実装された実装面と、前記実装面の反対側の反対面と、を有し、
    前記反対面は、冷却機能を有する冷却部材に接した、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の量子デバイス。
  9. 前記インターポーザは、前記量子チップが実装された実装面と、前記実装面の反対側の反対面と、を有し、
    前記インターポーザは、インターポーザ基板と、前記インターポーザ基板の前記実装面側から前記反対面側まで貫通したサーマルビアと、を含む、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の量子デバイス。
  10. 前記サーマルビアは、前記実装面側の径よりも前記反対面側の径の方が大きいテーパが形成された部分を含む、
    請求項9に記載の量子デバイス。
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