JP2023010310A - 量子デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】接触子の位置ずれを抑制することができる量子デバイスを提供する。【解決手段】量子デバイス1は、量子回路が設けられた量子素子QEと、量子素子QEの端子に接触した接触子47及び接触子47を支持するハウジング45を含むソケット40と、ボード基板55を含むボード50と、を備え、ハウジング45及びボード基板55のうち少なくともいずれか一方は、孔を有し、ハウジング45及びボード基板55のうち他方は、孔の内部に配置された固定部、及び、固定部以外の本体部を含み、固定部及び本体部は、一体成形されている。【選択図】図2

Description

本発明は、量子デバイスに関する。
特許文献1~3には、電子回路ユニットと評価用基板とを接触子(可動ピン)で接続したソケット構造を有する測定装置が記載されている。特許文献4には、量子回路を有する量子デバイスが記載されている。
特開2002-148306号公報 特開2004-335534号公報 特開2004-119945号公報 特開2020-038976号公報
量子コンピュータでは、超電導現象を用いる必要があり、室温から極低温までの安定した電気的接続が必要である。しかしながら、例えば、特許文献1~3の構造で低温にすると、最も熱収縮するソケットハウジングと、ボード等の他の材料との線膨張係数の差により、熱収縮や複数部材の組み合わせによる累積誤差が発生し、電気的接続が外れる場合がある。
量子チップ/インターポーザ及びボードに対し、接触子とのズレ量の最大値を小さくするためには、収縮方向や収縮量の制御が必要となるが、特許文献1~3ではそのような規定はなされていない。
本開示の目的の一つは、このような課題を解決するためになされたものであり、接触子の位置ずれを抑制することができる量子デバイスを提供することにある。
本開示にかかる量子デバイスは、超電導材料を含む超電導素子と、前記超電導素子の端子に接触した接触子及び前記接触子を支持するハウジングを含むソケットと、ボード基板を含むボードと、を備え、前記ハウジング及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、孔を有し、前記ハウジング及び前記ボード基板のうち他方は、前記孔の内部に配置された固定部、及び、固定部以外の本体部を含み、前記固定部及び前記本体部は、一体成形されている。
また、本開示にかかる量子デバイスは、超電導材料を含む超電導素子と、前記超電導素子の端子に接触した接触子及び前記接触子を支持するハウジングを含むソケットと、ボード基板を含むボードと、を備え、前記超電導素子、前記ハウジング、及び、前記ボード基板のうち、少なくともいずれかの一部は、冷却機能を有する冷却ベースに接し、前記ハウジング及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、第1孔を有し、前記ハウジング及び前記ボード基板のうち他方は、前記第1孔の内部に配置された第1固定部、及び、第1固定部以外の第1本体部を含み、前記第1固定部及び前記第1本体部は、一体成形され、前記冷却ベース及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、第2孔を有し、前記冷却ベース及び前記ボード基板のうち他方は、前記第2孔の内部に配置された第2固定部、及び、第2固定部以外の第2本体部を含み、前記第2固定部及び前記第2本体部は、一体成形されている。
本開示によれば、接触子の位置ずれを抑制することができる量子デバイスを提供することができる。
実施形態1に係る量子デバイスの構成を例示した平面図である。 実施形態1に係る量子デバイスの構成を例示した断面図であり、図1のII-II線の断面を示す。 実施形態1に係る量子素子を例示した断面図である。 実施形態1に係る量子素子を例示した分解斜視図である。 実施形態1の別の例に係る固定部を例示した平面図である。 実施形態1の別の例に係る固定部を例示した平面図である。 比較例に係る量子デバイスを例示した平面図である。 比較例に係る量子デバイスを例示した断面図であり、図7のVIII-VIII線の断面を示す。 比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却前の状態を模式的に例示した平面図である。 比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却前の状態を模式的に例示した断面図であり、図9のX-X線の断面を示す。 比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却後の状態を模式的に例示した平面図である。 比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却後の状態を模式的に例示した断面図であり、図11のXII-XII線の断面を示す。 比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却後の状態を模式的に例示した断面図であり、図11のXII-XII線の断面を示す。 比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却後の状態を模式的に例示した平面図である。 比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却後の状態を模式的に例示した断面図であり、図14のXV-XV線の断面を示す。 実施形態1に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却前の状態を模式的に例示した平面図である。 実施形態1に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却前の状態を模式的に例示した断面図であり、図16のXVII-XVII線の断面を示す。 実施形態1に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却前の状態を模式的に例示した平面図である。 実施形態1に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却前の状態を模式的に例示した断面図であり、図18のXVIIII-XVIIII線の断面を示す。 実施形態1の別の例に係る量子デバイスを例示した断面図である。 実施形態1の変形例1に係る量子デバイスの構成を例示した平面図である。 実施形態1の変形例1に係る量子デバイスの構成を例示した断面図であり、図21のXXII-XXII線の断面を示す。 実施形態1の変形例2に係る量子デバイスの構成を例示した断面図である。 実施形態1の変形例2に係る量子デバイスにおいて、量子素子及び冷却ベースを例示した断面図である。 実施形態1の変形例2に係る冷却ベースの凹部及びザグリを例示した平面図である。 実施形態1の変形例3に係る接着層または接合層を例示した断面図である。 実施形態1の変形例4に係る量子チップと凹部の内面との間の空間を例示した断面図である。 実施形態1の変形例5に係る量子デバイスを例示した断面図である。 実施形態1の変形例6に係る冷却ベースの凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。 実施形態1の変形例6に係る冷却ベースの凹部の底に形成された凹みを例示した平面図である。 実施形態1の変形例7に係る冷却ベースの凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。 実施形態1の変形例8に係る冷却ベースの凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。 実施形態1の変形例9に係る冷却ベースの凹部の底に形成された貫通孔を例示した断面図である。 実施形態1の変形例10に係る量子デバイスにおいて、量子素子及び冷却ベースを例示した断面図である。 実施形態1の変形例11に係る量子デバイスにおいて、量子素子及び冷却ベースを例示した断面図である。 実施形態1の変形例12に係る量子デバイスにおいて、量子素子及び冷却ベースを例示した断面図である。
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
(実施形態1)
実施形態1に係る量子デバイスを説明する。本実施形態の量子デバイスは、量子コンピューティング領域における超電導を利用した量子素子、ソケット及びボードを含む。量子コンピューティングとは、量子力学的な現象(量子ビット)を用いてデータを操作する領域である。量子力学的な現象とは、複数の状態の重ね合わせ(量子変数が複数の異なる状態を同時にとる)、もつれ(複数の量子変数が空間または時間に関わらず関係する状態)などである。量子素子には、量子ビットを生成する量子回路が設けられている。
まず、量子デバイスの構成として、<量子素子>、<ソケット>及び<ボード>を説明する。また、量子デバイスを冷却する<冷却ベース>も説明する。次に、<比較例>を説明し、比較例と対比させて、本実施形態の量子デバイスの効果を説明する。
<量子素子>
図1は、実施形態1に係る量子デバイスの構成を例示した平面図である。図2は、実施形態1に係る量子デバイスの構成を例示した断面図であり、図1のII-II線の断面を示す。図1及び図2に示すように、量子デバイス1は、超電導素子、ソケット40、ボード50を備えている。本実施形態において、超電導材料を含み、超電導状態で動作する超電導素子の例として、量子素子QEを用いて説明する。よって、本実施形態において、超電導素子は、量子素子QEである。なお、超電導素子は、超電導材料を含み、超電導状態で動作する素子であれば、量子素子QEに限らない。量子素子QEは、冷却ベース30に接触している。
ここで、量子デバイス1の説明の便宜のために、XYZ直交座標軸を導入する。例えば、冷却ベース30に接触した量子素子QEの下面をXY平面とし、XY平面に直交する方向をZ軸方向とする。+Z軸方向を上方とし、-Z軸方向を下方とする。なお、上方及び下方は、説明の便宜のためであり、実際の量子デバイス1を使用する際の配置される方向を示すものではない。
量子素子QEは、冷却ベース30上に配置されている。量子素子QEの+Z軸方向側の面を端子面QE1と呼ぶ。量子素子QEの端子は、端子面QE1に形成されている。量子素子QEは、1または複数の量子チップを含んでもよいし、1または複数の量子チップ及び1または複数のインターポーザを含んでもよい。量子素子QEが量子チップのみを含む場合には、量子チップは端子面QE1を有する。量子素子QEが量子チップ及びインターポーザを含む場合には、インターポーザは端子面QE1を有してもよい。
量子素子QEには、量子回路が設けられている。例えば、量子チップは、量子回路の少なくとも一部を含んでいる。インターポーザは、量子回路を含まなくてもよいし、量子回路の一部を含んでもよい。量子素子QEは、複数の量子チップを含んでもよいし、複数のインターポーザを含んでもよい。量子素子QEにおいて、複数の量子チップは、Z軸方向に積層してもよいし、XY平面に並んで配置されてもよい。量子素子QEにおいて、複数のインターポーザは、Z軸方向に積層してもよいし、XY平面に並んで配置されてもよい。以下では、量子素子QEが1つの量子チップ及び1つのインターポーザを含む場合を説明する。
図3は、実施形態1に係る量子素子QEを例示した断面図である。図4は、実施形態1に係る量子素子QEを例示した分解斜視図である。図3及び図4に示すように、量子素子QEは、量子チップ10と、インターポーザ20と、を含んでいる。
量子チップ10は、チップ基板15と、配線層16とを含んでいる。チップ基板15は、例えば、シリコン(Si)を含んでいる。なお、チップ基板15は、量子チップ10が量子状態を用いた情報処理を行うことができれば、シリコンを含むものに限らず、サファイアや化合物半導体材料(IV族、III-V族、II-VI族)等の他の電子材料を含んでもよい。また、単結晶である方が望ましいが、多結晶やアモルファスでも構わない。
チップ基板15の形状は、例えば、板状であり、一方の板面及び一方の板面の反対側の他方の板面を有している。一方の板面を第1面11と呼び、他方の板面を第2面12と呼ぶ。したがって、量子チップ10及びチップ基板15は、第1面11と、第2面12とを有している。例えば、第1面11及び第2面12は、矩形である。量子素子QEにおいて、第1面11は、インターポーザ20側に向いている。第1面11は、インターポーザ20にバンプBPによって実装されている。
配線層16は、チップ基板15の第1面11側に設けられている。配線層16は、例えば、ニオブ(Nb)等の超電導材料を含んでいる。なお、配線層16に用いられる超電導材料は、例えば、ニオブ(Nb)に限らず、ニオブ窒化物、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、鉛(Pb)、錫(Sn)、レニウム(Re)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物、及び、これらのうちの少なくともいずれかを含む合金でもよい。
配線層16は、量子回路17を含む。量子回路17には、超電導材料がジョセフソン接合17aによって環状に接続されたループ回路17bを有する共振器17cが形成されている。ジョセフソン接合に用いる材料は、Alが好ましいが、他の超電導材料でもよい。量子回路17は、超電導における量子状態において、共振器17cを利用した構成となる。このように、量子チップ10は、量子回路17を含み、量子状態を用いた動作を行う。
配線層16は、バンプBPを介して、インターポーザ20に実装されている。よって、量子チップ10は、インターポーザ20にフリップチップ実装されている。
バンプBPは、上述した超電導材料を含んでもよい。バンプBPは、配線層16と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16と異なる超電導材料を含んでもよい。また、バンプBPが複数の金属層を含む場合には、少なくとも1層は、超電導材料を含むことが好ましい。バンプBPは、Nb(量子チップ10の配線表面)/In(Sn、Pb及びこれらのうちの少なくともいずれかを含む合金)/Ti/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよいし、Nb(量子チップ10の配線表面)/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよいし、Nb(量子チップ10の配線表面)/In(Sn、Pb及びこれらのうちの少なくともいずれかを含む合金)/Ta(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよい。また、Al及びInを含むバンプBPの場合には、AlとInとの間の合金化を防ぐために、TiNをバリア層に用いてもよい。その場合には、バンプBPは、Al(量子チップ10の配線表面)/Ti/TiN/In(Sn、Pb及びこれらのうちの少なくともいずれかを含む合金)/TiN/Ti/Al(インターポーザ20の配線表面)/Cuを含む層状でもよい。ここで、Tiは密着層である。好ましいフリップチップ接続は、Nb(量子チップ10の配線)/In/Ti/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cu、または、Nb(量子チップ10の配線)/Nb(インターポーザ20の配線表面)/Cuである。Cuの厚みを、インターポーザ配線層23の2μm厚に、2~10μmの範囲で追加してφ100μmのバンプを設けることが好ましい。
インターポーザ20は、インターポーザ配線層23及び24と、インターポーザ基板25と、貫通ビア材(Though Via、以下、TV26と呼ぶ)を含んでいる。なお、図3では、図が煩雑にならないように、TV26を省略している。
インターポーザ基板25は、例えば、板状である。インターポーザ基板25は、例えば、シリコン(Si)を含んでいる。なお、インターポーザ基板25は、量子チップ10を実装することができれば、シリコンを含むものに限らず、サファイアや化合物半導体材料(IV族、III-V族、II-VI族)、ガラス、セラミックス等の他の電子材料を含んでもよい。インターポーザ基板25の表面は、シリコン酸化膜(SiO、TEOS膜等)で覆われていることが好ましい。インターポーザ基板25及びインターポーザ20は、量子チップ10が実装された実装面21と、実装面21の反対側の反対面22と、を有している。
例えば、インターポーザ20の-Z軸方向側に量子チップ10が配置されている。量子チップ10の+X軸方向側に配置された配線層16と、インターポーザ20の-Z軸方向側に配置された実装面21とはバンプBPを介して接続されている。
インターポーザ配線層23は、インターポーザ20の実装面21側、すなわち、インターポーザ20の-Z軸方向側に形成されている。インターポーザ配線層23は、上述した超電導材料を含んでいる。インターポーザ配線層23は、配線層16と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16と異なる超電導材料を含んでもよい。例えば、インターポーザ配線層23は、表面からインターポーザ基板25まで順に、Nb(0.1μm厚)、Cu(2μm厚)、Tiを含むことが好ましい。例えば、インターポーザ基板25がシリコンを含む場合には、インターポーザ20の実装面21側は、Nb/Cu/Ti/SiO/Si(インターポーザ基板25)という構成が好ましい。インターポーザ配線層23は、バンプBPを介して、量子チップ10の配線層16に接続されている。
インターポーザ配線層23は、単層でも多層でもよい。インターポーザ配線層23は、磁場印加回路23a及び読み出し部23bを含んでもよい。磁場印加回路23aは、ループ回路17bに印加する磁場を生成する。ループ回路17bに磁場を印加することにより、量子回路17を発信器として機能させることができる。読み出し部23bは、量子回路17から情報を読み出す。
インターポーザ配線層24は、インターポーザ基板25の反対面22側、すなわち、インターポーザ20の+Z軸方向側に形成されている。インターポーザ配線層24は、上述した超電導材料を含んでもよい。インターポーザ配線層24は、配線層16及びインターポーザ配線層23と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16及びインターポーザ配線層23と異なる超電導材料を含んでもよい。また、インターポーザ配線層24は、常電導材料を含んでもよい。常電導材料は、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、及び、これらのうちの少なくともいずれかを含む合金である。例えば、インターポーザ配線層24は、表面からインターポーザ基板25まで順に、Cu、Tiを含むことが好ましい。例えば、インターポーザ基板25がシリコンを含む場合には、インターポーザ20の反対面22側は、Cu/Ti/SiO/Si(インターポーザ基板25)という構成が好ましい。
インターポーザ配線層24は、単層でも多層でもよい。インターポーザ配線層24は、量子チップ10からTV26を介して情報を取り出すための端子24aを含んでいる。図2では、1つの端子24aのみ示しているが、複数の端子24aが形成されてもよい。本実施形態の量子デバイス1では、反対面22を、情報を取り出すための端子24aに最大限に活用することができる。量子素子QEの端子面QE1が反対面22である場合には、量子素子QEの端子は、反対面22に形成されている。
TV26は、インターポーザ基板25の実装面21側から反対面22側まで貫通する。インターポーザ配線層23とインターポーザ配線層24とは、TV26によって接続されている。
TV26は、上述した超電導材料を含んでもよい。TV26は、配線層16等と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16等と異なる超電導材料を含んでもよい。また、TV26は、上述した常電導材料を含んでもよい。TV26は、インターポーザ配線層24と同じ常電導材料を含んでもよいし、インターポーザ配線層24と異なる常電導材料を含んでもよい。例えば、TV26は、φ50μmの貫通孔の側壁にSiO(例えば、熱酸化膜)を形成し、Tiを密着層としてCuを充填されたものである。
<ソケット>
図1及び図2に戻り、ソケット40は、量子素子QEに対向して配置されている。例えば、本実施形態では、ソケット40は、量子素子QEの端子面QE1に対向して配置されている。具体的には、ソケット40は、量子素子QEの+Z軸方向側に配置されている。量子素子QEが量子チップ10及びインターポーザ20を含む場合には、端子面QE1は、インターポーザ20の反対面22である。よって、その場合には、ソケット40は、インターポーザ20の反対面22に対向して配置されている。量子素子QEが量子チップ10のみを含む場合には、端子面QE1は、量子チップ10の第1面11である。よって、その場合には、ソケット40は、量子チップ10の第1面11に対向して配置されている。ソケット40は、ハウジング45及び接触子47を含んでいる。なお、図1及び図2では、図が煩雑にならないように、いくつかの符号を省略している。
ハウジング45は、一端面41及び一端面41の反対側の他端面42を有している。また、ハウジング45は、一端面41の周縁と他端面42の周縁とを接続する側面43を有している。一端面41は、例えば、量子素子QE側を向いて下方に面し、他端面42は、上方を向いている。ハウジング45は、接触子47を保持する。ハウジング45は、複数の接触子47を保持してもよい。
ハウジング45は、線膨張係数として、0.5~50×10-6/Kの材料を含むことが好ましい。また、ハウジング45は、絶縁性の材料を含むことが好ましい。ハウジング45は、少なくとも接触子47と接する部分は、絶縁性の材料を含んでいる。また、ハウジング45は、非磁性の材料を含むことが好ましい。さらに、ハウジング45は、インターポーザ20の線膨張係数と同等の材料を含むことが好ましい。
ハウジング45は、石英を含んでもよいし、エンジニアリングプラスチック等のプラスチックを含んでもよい。また、ハウジング45は、酸化アルミニウム(Al、アルミナとも呼ぶ。)、マイカ系マシナブルセラミック、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア(ZrO)、マコール系マシナブルセラミック、ガラス、樹脂を含んでもよく、さらに、シリカフィラーを含んだ低線熱膨張の複合材料を含んでもよいし、接触子47との絶縁が取れるのであれば、超電導材料を含んでもよい。
接触子47は、ハウジング45に保持されている。接触子47は、一端及び一端の反対側の他端を有する。接触子47は、Z軸方向に延び、一端は、下方に向き、他端は、上方を向いている。接触子47の一端は、ハウジング45の一端面41から突出してもよい。接触子47の一端は、例えば、端子面QE1の端子に電気的に接触する。接触子47の他端は、他端面42から突出してもよい。接触子47の他端は、ボード50の端子に電気的に接する。このように、ハウジング45は、接触子47の一端が突出した一端面41と、接触子47の他端が突出した他端面42と、を有してもよい。図2では、ハウジング45の一端面41と量子素子QEとの間に空間が形成されているが、接触子47の一端が端子面QE1の端子に接することができれば、空間は形成されなくてもよい。同様に、接触子47の他端がボード50の端子に接することができれば、空間は形成されなくてもよい。
接触子47の一端及び他端は、コイルバネ、板バネ等の弾性手段を挟んで導通状態で接続されてもよい。接触子47における端子面QE1の端子に電気的に接触した一端及び他端のうち、少なくとも、一端は、ハウジング45に対して可動でもよい。接触子47の他端もハウジング45に対して可動でもよい。接触子47の他端は、例えば、外部への入出力となるコネクタが形成されたボード50の端子に電気的に接している。
接触子47は、超電導材料を含んでもよいし、常電導材料を含んでもよい。接触子47は、配線層16等と同じ超電導材料を含んでもよいし、配線層16等と異なる超電導材料を含んでもよい。また、接触子47は、インターポーザ配線層24と同じ常電導材料を含んでもよいし、インターポーザ配線層24と異なる常電導材料を含んでもよい。接触子47は、非磁性材料であることが好ましい。接触子47は、例えば、パラジウム合金、金合金、ベリリウム銅(BeCu)、金(メッキ仕上げ)、ニオブ(Nb)、ニオブチタン(Nb-Ti)、チタン(Ti)を含むことが好ましい。
接触子47が複数設けられている場合には、端子面QEに直交する方向から見て、複数の接触子47の重心は、例えば、量子素子QEの端子面QE1の中心に位置してもよい。これにより、各接触子47と量子素子QEの各端子とのずれを均等にすることができる。
ソケット40は、図示しない位置決めピンを有してもよい。位置決めピンは、ソケット40の配置位置を決めるピンである。位置決めピンは、ハウジング45に保持されている。位置決めピンは、例えば、一端面41から突出した一端を有している。位置決めピンは、端子面QE1の所定の位置に一端を接触させることにより、ソケット40の配置位置を決める。なお、端子面QE1に孔を形成し、位置決めピンを孔に挿入することにより、ソケット40の配置位置を決めてもよい。これにより、ソケット40の位置ずれを抑制することができる。ここで、孔は、貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。貫通孔は、貫通している孔を表す。
ハウジング45は、固定部45A及び固定部45A以外の本体部45Bを有してもよい。本体部45Bは、ハウジング45と同様に一端面41及び他端面42を有している。固定部45Aは、本体部45Bの他端面42から突起した突起形状を有している。固定部45A及び本体部45Bについては後述する。
<ボード>
ボード50は、ソケット40の他端面42に対向して配置されている。具体的には、ボード50は、ソケット40の+Z軸方向側に配置されている。ボード50は、ボード基板55、ボルト56、図示しないコネクタ及び端子を含んでいる。ボード基板55は、例えば、板状であり、上面52及び下面51を有している。ボード基板55の下面51は、ソケット40に対向している。ボード基板55の下面51には端子が設けられている。ボード基板55の上面52には外部への入出力となる図示しないコネクタが形成されている。ボード基板55は、材料として、エポキシ、アクリル、ウレタン、ポリイミド、フェノール、液晶ポリマーなど、を含んでもよく、さらに、そのような材料に、シリカ、有機樹脂、セラミックのフィラーやガラス繊維を含んでいてもよい。また、ボード基板55は、セラミックの粉末を固めたものを含んでもよい。ボード50のコネクタは、ボード50の端子と接続されている。接触子47の他端は、ボード50の端子に電気的に接触している。
外部からの入力及び外部への出力となるコネクタが形成されたボード50は、ソケット40を介して、量子素子QEとの間で、電源及び信号等の入出力を行う。ボルト56は、ボード基板55を貫通した孔を介してハウジング45に形成された孔に締め付けられることにより、ボード基板55とハウジング45とを固定する。
ボード基板55は、ボルト56を通す孔とは異なる孔55Cを有してもよい。孔55Cは、ボード基板55を貫通する貫通孔でもよい。孔55Cについては、後述する。
<ハウジングの固定部及び本体部、ボード基板の孔について>
次に、ハウジング45の固定部45A及び本体部45B、並びに、ボード基板55の孔55Cを説明する。ハウジング45及びボード基板55のうちいずれか一方は、孔を有する。例えば、ボード基板55は、孔55Cを有する。孔55Cは、ボード基板55を貫通する貫通孔でもよい。ハウジング45及びボード基板55のうち他方は、孔の内部に配置された固定部及び固定部以外の本体部を含む。例えば、ハウジング45は、ボード基板55の孔55Cの内部に配置された固定部45A及び固定部45A以外の本体部45Bを有する。固定部45Aは、本体部45Bから突起した突起形状を有している。固定部45A及び本体部45Bは、一体成形されている。
固定部45A及び本体部45Bが一体成形されるとは、固定部45A及び本体部45Bが一つの部材からなり、かつ固定部45A及び本体部45Bが一体化されていることを示す。すなわち、固定部45A及び本体部45Bは、例えば、切削加工により成形されたもの、3Dプリンタで一体成形されたもの、金型のキャビティ内で鋳造されたもの等であり、固定部45A及び本体部45Bとの間につなぎ目がないものである。したがって、一体成形は、固定部45Aが本体部45Bに接着剤で接合されたものは含まない。
固定部45A及び孔55Cが複数設けられている場合には、端子面QEに直交する方向から見て、複数の固定部45Aの重心と、複数の接触子47の重心とは、所定の範囲内にある。ここで、所定の範囲は、複数の固定部45Aの重心と、複数の接触子47の重心とが一致する位置を含み、ハウジング45及びボード基板55の変形に接触子47が追従可能な範囲である。一致することが好ましい。これにより、量子素子QE、ソケット40及びボード50間のズレを均等にすることができる。
固定部45Aは、Z軸方向に中心軸を有する円柱形状が好ましい。それに伴い、孔55Cは、Z軸方向に中心軸を有する円筒形状が好ましい。これにより、ドリル等による成形を容易にすることができる。また、熱膨張時の体積変化をXY平面において均等にすることができる。また、固定部は、本体部45B側ほど拡径するテーパを有してもよい。具体的には、固定部45Aは、+Z軸方向ほど径が細くなるテーパがついてもよい。なお、固定部45Aは、円柱形状に限らず、角柱形状でもよいし、底面が楕円の柱状形状でもよい。それに伴い、孔55Cは、円筒形状に限らず、角筒形状でもよいし、底面が楕円の筒状形状でもよい。
図5及び図6は、実施形態1の別の例に係る固定部45Aを例示した平面図である。図5及び図6に示すように、固定部45Aは、端子面QE1に直交するZ軸方向から見て長手方向を有する形状でもよい。例えば、固定部45Aは、長手方向を長軸、短手方向を短軸とする楕円形状でもよい。そして、図5に示すように、量子デバイス1xにおいて、複数の固定部45Aの長手方向は、上述した複数の固定部45A及び複数の接触子47の重心を通ってもよい。または、図6に示すように、量子デバイス1yにおいて、複数の固定部45Aの長手方向に直交する短手方向は、上述した複数の固定部45A及び複数の接触子47の重心を通ってもよい。各部材の膨張及び収縮の大きさの相対変化に応じて、図5または図6のような固定部45Aの形状にする。これにより、各部材間の位置ずれを抑制することができる。また、複数の固定部45Aは、形状にこだわらず、複数の接触子47の重心を挟んで対向する位置に配置されてもよい。そして、対向する位置に配置された1組の固定部45Aの対向する方向は、他の1組の対向する固定部45Aが対向する方向と直交してもよい。具体的には、例えば、Z軸方向から見て、4つの固定部45Aが矩形状の本体部45Bの各角部に配置された場合には、1組の固定部45Aの対向する方向は、他の1組の対向する固定部45Aが対向する方向と直交する。このような配置とすることにより、各部材間の位置ずれを抑制することができる。
<冷却ベース>
冷却ベース30は、冷却機能を有する。例えば、冷却ベース30は、冷凍機によって、10[mK]程度の極温度に冷却可能なコールドステージである。冷却ベース30は、例えば、Cu、Cu合金、Al等の金属を含むことが好ましい。Alを含む冷却ベース30の場合には、アルマイト処理による絶縁化を施してもよい。本実施形態の量子デバイス1は、例えば、量子素子QEの超電導材料として、Nbを含む場合には9.2[K]以下、Alを含む場合には1.2[K]以下の極低温における超電導現象を用いる。このため、このような極温度に冷却可能な冷却ベース30を用いる。
量子素子QE、ハウジング45、及び、ボード基板55のうち、少なくともいずれかの一部は、冷却機能を有する冷却ベース30に接触している。図2では、量子素子QEの下面が接触している。
<比較例>
次に、比較例を説明する。図7は、比較例に係る量子デバイスを例示した平面図である。図8は、比較例に係る量子デバイスを例示した断面図であり、図7のVIII-VIII線の断面を示す。図7及び図8に示すように、比較例の量子デバイス101は、量子素子QE、ソケット140、ボード50を備えている。比較例の量子デバイス101において、ソケット140は、ハウジング145及び接触子47を有している。ハウジング145は、固定部145A及び本体部145Bを含んでいる。
比較例において、ボード基板55は、孔55Cを有している。ハウジング145の固定部145Aは、ボード基板55の孔55Cの内部に配置された部分を有している。しかしながら、比較例では、実施形態1と異なり、固定部145A及び本体部145Bは、一体成形されていない。例えば、固定部145A及び本体部145Bは、相互に異なる材料から形成されている。よって、比較例では、固定部145A及び本体部145Bの線膨張係数差による誤差を抑制することができない。よって、量子デバイス101の冷却過程において、ハウジング145が収縮する際に隙間が発生し、接触子47の位置ずれを低減することができない。
図9は、比較例に係るハウジング145の固定部145A及び本体部145B、並びに、ボード基板55の冷却前の状態を模式的に例示した平面図である。図10は、比較例に係るハウジング145の固定部145A及び本体部145B、並びに、ボード基板55の冷却前の状態を模式的に例示した断面図であり、図9のX-X線の断面を示す。図11は、比較例に係るハウジング145の固定部145A及び本体部145B、並びに、ボード基板55の冷却後の状態を模式的に例示した平面図である。図12及び図13は、比較例に係るハウジング145の固定部145A及び本体部145B、並びに、ボード基板55の冷却後の状態を模式的に例示した断面図であり、図11のXII-XII線の断面を示したものである。図14は、比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却後の状態を模式的に例示した平面図である。図15は、比較例に係るハウジングの固定部及び本体部、並びに、ボード基板の冷却後の状態を模式的に例示した断面図であり、図14のXV-XV線の断面を示す。
図9及び図10に示すように、冷却前において、量子デバイス101には、ボード基板55の孔55C及び本体部145Bの孔145Cを含む貫通孔が形成されている。固定部145Aは、貫通孔の内部に配置されている。冷却時には、各部材が収縮するので、貫通孔の内径は小さくなる。また、貫通孔の中心位置がずれる場合がある。そこで、冷却前の室温時には、固定部145Aと貫通孔との間には隙間55Dが形成されている。例えば、冷却時における各部材の材料の収縮の大きさは、(ハウジング145の本体部145B)>(ハウジング145の固定部145A)>(ボード基板55)とされている。
図11~図15に示すように、冷却後において、例えば、本体部145Bの収縮の大きさ及びボード基板55の収縮の大きさの違いにより、貫通孔の中心軸が相互にずれる場合がある。これにより、固定部145Aは、冷却前の状態から傾くことがある。よって、固定部145Aの位置がずれることになる。また、各部材の冷却時における収縮が異なるため、固定部145A毎の傾きに、ばらつきが生じ、ソケット40の中心位置がずれる場合もある。例えば、図12では、固定部145Aは、+Y軸方向側に傾き、図13では、-Y軸方向側に傾き、図14及び図15では、-X軸方向に傾いている。また、ボード基板55に対し、ハウジング145の本体部145Bが固定部145Aと各孔55C(貫通穴)の可動範囲に対応し、反時計回りに回転している。このように、比較例では、貫通孔の中心軸の相互のずれによって、固定部145Aが傾いたり、本体部145Bが回転したりすることにより、位置ずれが発生する。相互のずれの方向によって、固定部145Aの傾きは、X軸方向、Y軸方向、X軸方向成分及びY軸方向成分を組み合わせた方向等をとり得る。
図16は、実施形態1に係るハウジング45の固定部45A及び本体部45B、並びに、ボード基板55の冷却前の状態を模式的に例示した平面図である。図17は、実施形態1に係るハウジング45の固定部45A及び本体部45B、並びに、ボード基板55の冷却前の状態を模式的に例示した断面図であり、図16のXVII-XVII線の断面を示す。図18は、実施形態1に係るハウジング45の固定部45A及び本体部45B、並びに、ボード基板55の冷却後の状態を模式的に例示した平面図である。図19は、実施形態1に係るハウジング45の固定部45A及び本体部45B、並びに、ボード基板55の冷却後の状態を模式的に例示した断面図であり、図18のXVIIII-XVIIII線の断面を示す。
図16及び図17に示すように、冷却前において、ボード基板55の孔55Cとして、貫通孔が形成されている。固定部45Aは、孔55Cの内部に配置されている。冷却時には、各部材が収縮するので、孔55Cの内径は小さくなる。そこで、冷却前の室温時には、固定部45Aと孔55Cとの間には隙間55Dが形成されている。実施形態1では、例えば、冷却時における各部材の材料の収縮の大きさは、(ハウジング45の固定部45A及び本体部45B)>(ボード基板55)とされている。
図18及び図19に示すように、冷却後において、実施形態1では、固定部45A及び本体部45Bが一体成形されているために、ハウジング45全体として均等に収縮する。よって、ハウジング45の中心位置のずれを抑制することができる。また、部材ごとの収縮差が生じた場合でも、ボード基板55の孔55Cの内壁によって固定部45Aの移動が規制される。これにより、固定部45Aの位置ずれを抑制することができる。
次に、本実施形態の効果を説明する。本実施形態のハウジング45は、ボード50を固定する固定部45Aを有している。そして、固定部45Aと本体部45Bとは一体成形されている。これにより、固定部45A及び本体部45Bの線膨張係数差による誤差を抑制することができる。よって、ボルト56のみで固定した場合より、ハウジング45が収縮する際の接触子47の位置ずれを低減することができる。
また、端子面QE1に直交する方向から見て、複数の固定部45Aの重心と、複数の接触子47の重心とは、所定の範囲内にある。これにより、量子素子QEとソケット40との位置ずれを均等にすることができる。
なお、上述した実施形態1では、ボード基板55が、孔55Cを有し、ハウジング45が、固定部45A及び本体部45Bを有するとしたが、これに限らない。
図20は、実施形態1の別の例に係る量子デバイスを例示した断面図である。図20に示すように、量子デバイス1zにおいて、ハウジング45が、孔45Cを有し、ボード基板55が、固定部55A及び本体部55Bを有してもよい。そして、固定部55A及び本体部55Bは、一体成形されてもよい。このような構成でも、ボード基板55は、ハウジング45を固定する固定部55Aを有しており、固定部55A及び本体部55Bの線膨張係数差による誤差を抑制することができる。よって、ハウジング45及びボード基板55が収縮する際の接触子47の位置ずれを低減することができる。
(変形例1)
次に、実施形態1の変形例1に係る量子デバイスを説明する。本変形例の量子デバイスは、ボード基板55の孔55Cにハウジング45の固定部45Aを配置させるとともに、ボード基板55の孔55Cに冷却ベース30の固定部を配置させる。これにより、ソケット40、ボード50、冷却ベース30の位置ずれを抑制する。
図21は、実施形態1の変形例1に係る量子デバイスの構成を例示した平面図である。図22は、実施形態1の変形例1に係る量子デバイスの構成を例示した断面図であり、図21のXXII-XXII線の断面を示す。図21及び図22に示すように、本変形例の量子デバイス1aにおいて、冷却ベース30は、量子素子QEの他に、ボード基板55にも接触している。具体的には、量子素子QE及びソケット40は、下方及び側方を冷却ベース30で覆われている。すなわち、量子素子QE及びソケット40は、冷却ベース30に形成された凹部の内部に配置されている。ボード基板55は、冷却ベース30の縁に接触している。
ボード基板55は、冷却ベース30と接触する部分に孔55Cを形成されている。冷却ベース30は、孔55Cの内部に配置された固定部30Aを有している。よって、冷却ベース30は、固定部30Aと、固定部30A以外の本体部30Bと、を有している。図では、固定部30Aにボルト56を通しているが、固定部30Aに必ずしもボルト56を通さなくてもよい。
本実施形態によれば、冷却ベース30は、ボード50を固定する固定部30Aを有している。そして、固定部30Aと本体部30Bとは一体成形されている。これにより、固定部30A及び本体部30Bの線膨張係数差による誤差を抑制することができる。よって、ボルト56のみで固定した場合よりも、接触子47の位置ずれを低減することができる。
また、固定部30Aを複数設けてもよい。その場合には、端子面QE1に直交する方向から見て、複数の固定部30Aの重心と、複数の接触子47の重心とは、所定の範囲内にある。これにより、量子素子QEと冷却ベース30等の各部材との位置ずれを抑制することができる。
なお、上述した変形例1では、ボード基板55が、孔55Cを有し、冷却ベース30が、固定部30A及び本体部30Bを有するとしたが、これに限らない。冷却ベース30が、孔を有し、ボード基板55が、固定部55A及び本体部55Bを有してもよい。このように、冷却ベース30及びボード基板55のうちいずれか一方は、孔を有し、冷却ベース30及びボード基板55のうち他方は、孔の内部に配置された固定部及び本体部を含んでもよい。そして、固定部及び本体部は、一体成形されてもよい。このような構成でも、ボード基板55は、冷却ベース30を固定する固定部55Aを有しており、固定部55A及び本体部55Bの線膨張係数差による誤差を抑制することができる。よって、冷却ベース30及びボード基板55が収縮する際の接触子47の位置ずれを低減することができる。これ以外の構成及び効果は、実施形態1の記載に含まれている。
(変形例2)
次に、実施形態1の変形例2に係る量子デバイスを説明する。本変形例は、冷却ベース30の構成が異なっている。
図23は、実施形態1の変形例2に係る量子デバイスの構成を例示した断面図である。図24は、実施形態1の変形例2に係る量子デバイスにおいて、量子素子QE及び冷却ベース30を例示した断面図である。図25は、実施形態1の変形例2に係る冷却ベース30の凹部31及びザグリを例示した平面図である。図23~図25に示すように、本変形例の量子デバイス1bにおいて、量子素子QEは、量子チップ10と、インターポーザ20と、を備えている。量子チップ10の第2面12は、冷却ベース30に接触している。
冷却ベース30には、凹部31が形成されている。例えば、冷却ベース30の所定面32には、凹部31が形成されている。所定面32は、例えば、+Z軸方向に面した上面である。凹部31は、+Z軸方向側に開口している。上方から見て、凹部31は、例えば、矩形である。また、凹部31の開口部の周囲には、ザグリ38が形成されている。これにより、凹部31の開口部の周囲に所定面32と段差を有する段差面39が形成されている。よって、ザグリ38は、段差面39を含んでいる。
段差面39は、例えば、所定面32に平行である。段差面39は、凹部31の周りに形成されている。段差面39は、凹部31を囲んでいる。量子チップ10は、上方からインターポーザ20を透過させて見ると、凹部31よりも小さい。よって、量子チップ10は、冷却機能を有する冷却ベース30に形成された凹部31の内部に配置されている。
一方、インターポーザ20は、上方から見ると、凹部31よりも大きい。よって、インターポーザ20の一部は、冷却ベース30に接触している。例えば、インターポーザ20の量子チップ10が実装された実装面21の一部は、冷却ベース30の段差面39に接している。
インターポーザ20における実装面21の段差面39に接した部分は、段差面39との電気的導通を防ぐために、絶縁膜が形成されてもよい。また、実装面21の段差面39に接した部分は、インターポーザ配線層23が形成されていなくてもよい。
インターポーザ20の少なくとも一部を冷却ベース30に接触させることにより、インターポーザ20を熱流路として用いることで量子チップ10における量子回路17を極低温に冷却し、超電導現象を利用することができる。また、量子チップ10の第2面12を凹部31の内面に接触させれば、さらに、冷却性能を向上させることができる。量子チップ周囲の温度変化を低減する断熱性を向上させるため、量子チップ10の周囲を真空状態または減圧雰囲気にすることが好ましい。
図25に示すように、凹部31は、量子チップ10を配置できるように、4辺に空間を有するようにしてもよい。また、凹部31は、4隅にRまたは円形を追加した形状としてもよい。これにより、極低温まで冷却時の体積変化による応力及びひずみの発生を抑制することができる。特に、直角及び鋭角の形状による4隅の応力集中を抑制することができる。
本変形例の量子デバイス1bでは、量子チップ10は、冷却機能を有する冷却ベース30の内部に配置されている。また、量子チップ10の第2面12は、冷却ベース30の凹部31の内面に接している。なお、第2面12の少なくとも一部が、凹部31の内面に接してもよい。このような構成により、量子チップ10を第2面12側から冷却ベース30の熱伝導によって冷却することができ、冷却性能を向上させることができる。よって、量子チップ10における量子回路17を安定動作させることができる。
また、第2面12が凹部31の内面に移動可能に接することにより、極低温への温度変化によって生じる量子チップ10及び冷却ベース30の収縮差による応力及びひずみを抑制することができる。
インターポーザ20の少なくとも一部は、冷却ベース30に接しているので、インターポーザ20を介して量子チップ10を冷却ベース30の熱伝導によって冷却することができ、冷却性能を向上させることができる。
インターポーザ20の反対面22を、量子チップ10から情報を取り出すための端子24aに最大限用いることができる。よって、情報取り出し端子数を増加させることができる。
また、インターポーザ20は、ザグリ38の内部に配置されるので、冷却ベース30に囲まれている。よって、冷却性能を向上させることができる。また、インターポーザ20の実装面21の一部は、段差面39に接しているので、これによっても、冷却性能を向上させることができる。また、所定面32と反対面22との段差を小さくすることができるので、量子デバイス3の配置の自由度を向上させることができる。
(変形例3)
次に、実施形態1の変形例3を説明する。本変形例は、量子チップ10と、凹部31の内面との間に、接着層または接合層を有する。図26は、実施形態1の変形例3に係る接着層または接合層を例示した断面図である。図26に示すように、変形例3の量子デバイス1cにおいて、量子チップ10の第2面12の少なくとも一部は、凹部31の内面に接着または接合されてもよい。例えば、第2面12は、ワニス、グリス等の接着層BLによって、冷却ベース30に接着されてもよい。また、第2面12は、チップ基板15と冷却ベース30との間に形成された金属層等の接合層MLによって接合されてもよい。このような構成とすることにより、量子チップ10の設置安定性を向上させ、位置精度を向上させることができる。また、冷却ベース30との熱的接続を向上させることができる。
接着層BLまたは接合層MLは、第2面12全面に配置されてもよいし、第2面12の周辺部または第2面12の中央部等、第2面12の少なくとも一部に配置されてもよい。例えば、上方から見て、量子回路17が形成された領域を避けるように、接着層BLまたは接合層MLを形成してもよい。接着層BLが絶縁材料の場合には、キャパシタとして量子回路17と共振し、全体的なエネルギーを損失する恐れが考えられる。量子回路17が形成された領域を避けるように接着層BLを配置することにより、共振を抑制することができる。
また、接合層MLが金属層のような導電性を有する場合には、量子チップ10のグランド電位を、接合層MLを介して冷却ベース30から取得するようにしてもよく、冷却ベース30で規定している電位を取得してもよい。
(変形例4)
次に、実施形態1の変形例4を説明する。本変形例は、量子チップ10と、凹部31の内面との間に空間を有する。図27は、実施形態1の変形例4に係る量子チップ10と凹部31の内面との間の空間を例示した断面図である。図27に示すように、変形例4の量子デバイス1dにおいて、量子チップ10は、冷却ベース30に接触しなくてもよい。すなわち、量子チップ10の第2面12は冷却ベース30の凹部31の内面との間に空間を介して配置されてもよい。このような構成とすることにより、極低温への温度変化によって生じる量子チップ10及び冷却ベース30の収縮差による応力及びひずみを抑制することができる。
(変形例5)
次に、実施形態1の変形例5に係る量子デバイスを説明する。本実施形態の量子デバイスは、ザグリ38の側面にインターポーザ20が接している。図28は、実施形態1の変形例5に係る量子デバイスを例示した断面図である。図28に示すように、量子デバイス1eにおいて、冷却ベース30の凹部31は、冷却ベース30の所定面32に形成されている。そして、凹部31の開口部の周囲には、ザグリ38が形成されている。これにより、凹部31の開口部の周囲に所定面32と段差を有する段差面39が形成されている。
本変形例の量子デバイス1eにおいて、インターポーザ20の側面の少なくとも一部は、段差面39と所定面32との間のザグリ38の側面に接している。そして、インターポーザ20の実装面21の一部は、段差面39との間に空間を介して配置されている。これにより、インターポーザ20の実装面21は、冷却ベース30に接しなくてもよいので、実装面21を最大限に活用することができる。
また、本変形例の量子デバイス1eにおいて、量子チップ10は、極低温時において、凹部31に嵌入してもよい。よって、量子チップ10の側面は、凹部31の内面に接している。これにより、量子チップ10は、側面からの熱伝導により冷却されるので、冷却性能を向上させることができる。
なお、量子デバイス1eを室温から数[mK]の極低温まで冷却する際に、量子チップ10、インターポーザ20及び冷却ベース30は、体積変化を生じる。よって、予め、体積変化を考慮し、極低温時において、量子チップ10の側面が凹部31に接するようにする。また、量子チップ10のグランド電位を、量子チップ10の側面を介して冷却ベース30から取得するようにしてもよい。なお、量子チップ10の側面を、凹部31の内面に接しないようにしてもよい。
(変形例6)
次に、実施形態1の変形例6を説明する。本変形例は、冷却ベース30の凹部31の底に凹みを有する。図29は、実施形態1の変形例6に係る冷却ベース30の凹部31の底に形成された凹みを例示した断面図である。図30は、実施形態1の変形例6に係る冷却ベース30の凹部31の底に形成された凹みを例示した平面図である。図29及び図30に示すように、変形例6の量子デバイス1fにおいて、凹部31の底には凹み35が形成されている。図30に示すように、上方から見て、凹み35の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きい。よって、量子回路17が形成された領域18は、凹み35の領域に含まれている。量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底に接してもよい。量子チップ10の第2面12の中央部は、凹み35を覆っている。
上方から見て、凹み35の領域は、量子チップ10よりも大きくてもよい。この場合には、量子チップ10の第2面12は、凹部31の底に接しない。
量子デバイス1fでは、上方から見て、凹み35の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きいので、量子回路17が形成された領域18と、金属等を含む冷却ベース30との間の距離を大きくすることができる。これにより、疑似的なキャパシタの生成を抑制し、チップ基板15のシリコン等の主材に発生する共振の影響を低減することができる。よって、量子回路17の動作周波数に与える影響を低減することができる。
(変形例7)
次に、実施形態1の変形例7を説明する。本変形例は、量子チップ10の第2面12の周辺部を凹み35の周囲に接着または接合する。図31は、実施形態1の変形例7に係る冷却ベースの凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。図31に示すように、変形例7の量子デバイス1gでは、量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底に接着層BLによって接着してもよいし、金属層等の接合層MLによって接合してもよい。このような構成とすることにより、共振の影響を低減しつつ、量子チップ10の設置安定性を向上させ、位置精度を向上させることができる。また、冷却ベース30との熱的接続を向上させることができる。
(変形例8)
次に、実施形態1の変形例8を説明する。本変形例は、量子チップ10の第2面12の周辺部と、凹み35の周囲との間に空間を有する。図32は、実施形態1の変形例8に係る冷却ベースの凹部の底に形成された凹みを例示した断面図である。図32に示すように、変形例8の量子デバイス1hでは、量子チップ10の第2面12の周辺部は、冷却ベース30に接触しなくてもよい。すなわち、量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底との間に空間を介して配置されてもよい。このような構成とすることにより、共振の影響を低減しつつ、極低温への温度変化によって生じる量子チップ10及び冷却ベース30の収縮差による応力及びひずみを抑制することができる。
(変形例9)
次に、実施形態1の変形例9を説明する。本変形例は、冷却ベース30の凹部31の底に貫通孔を有する。図33は、実施形態1の変形例9に係る冷却ベース30の凹部31の底に形成された貫通孔を例示した断面図である。図33に示すように、変形例9の量子デバイス1iにおいて、凹部31の底には貫通孔37が形成されている。上方から見て、貫通孔37の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きい。よって、量子回路17が形成された領域18は、貫通孔37の領域に含まれている。量子チップ10の第2面12の周辺部は、凹部31の底に接してもよいし、凹部31の底に接着または接合してもよい。量子チップ10の第2面12の中央部は、貫通孔37を覆っている。
量子デバイス1iでは、上方から見て、貫通孔37の領域は、量子回路17が形成された領域18よりも大きいので、量子回路17が形成された領域18と、金属等を含む冷却ベース30との間の距離を大きくすることができる。これにより、チップ基板15のシリコン等の主材に発生する共振の影響を低減することができる。よって、量子回路17の動作周波数に与える影響を低減することができる。
(変形例10)
実施形態1の変形例2~9において、インターポーザ20は、ザグリ38の段差面39上に配置された例を示したが、これに限らない。冷却ベース30にザグリ38が形成されていなくてもよい。インターポーザ20の実装面21の一部は、冷却ベース30の所定面32に接触してもよい。図34は、実施形態1の変形例10に係る量子デバイスにおいて、量子素子QE及び冷却ベース30を例示した断面図である。
図34に示すように、冷却ベース30には、凹部31が形成されている。例えば、冷却ベース30の所定面32には、凹部31が形成されている。所定面32は、例えば、+Z軸方向に面した上面である。凹部31は、+Z軸方向側に開口している。上方から見て、凹部31は、例えば、矩形である。
量子チップ10は、上方からインターポーザ20を透過させて見ると、凹部31よりも小さい。一方、インターポーザ20は、上方から見ると、凹部31よりも大きい。量子チップ10は、凹部31の内部に配置されている。一方、インターポーザ20の一部は、冷却ベース30に接している。例えば、インターポーザ20の量子チップ10が実装された実装面21の一部は、冷却ベース30の上面に接している。
インターポーザ20の実装面21における冷却ベース30に接した部分は、冷却ベース30との電気的導通を防ぐために、絶縁膜が形成されてもよいし、絶縁性のスペーサが配置されてもよい。また、実装面21の冷却ベース30に接した部分は、インターポーザ配線層23が形成されていなくてもよい。
インターポーザ20の少なくとも一部を冷却ベース30に接触させることにより、インターポーザ20を熱流路として用いることで量子チップ10における量子回路17を極低温に冷却し、超電導現象を利用することができる。
(変形例11)
次に、変形例11に係る量子デバイスを説明する。本変形例の量子デバイスにおいて、インターポーザ20の側面は、凹部31の内面に接している。図35は、実施形態1の変形例11に係る量子デバイスを例示した断面図である。図35に示すように、変形例11の量子デバイス1kは、量子チップ10と、インターポーザ20と、を備えることは実施形態1と同様である。しかしながら、量子デバイス1kでは、インターポーザ20の側面の少なくとも一部は、凹部31の内面に接している。
このような構成とすることにより、インターポーザ20の実装面21は、冷却ベース30に接しなくてもよいので、実装面21を最大限に活用することができる。例えば、実装面21に最大限にインターポーザ配線層23を形成することができる。
(変形例12)
次に、変形例12に係る量子デバイスを説明する。本変形例の量子デバイスにおいて、量子チップ10とインターポーザ20との向きが上下逆になっている。図36は、実施形態1の変形例12に係る量子デバイスを例示した断面図である。図36に示すように、本変形例の量子デバイス1lにおいて、冷却ベース30の所定面32上に、インターポーザ20が配置されている。インターポーザ20の反対面22は、冷却ベース30の所定面32に接触している。反対面22にインターポーザ配線層24は形成されてもよいし、形成されなくてもよい。インターポーザ20の実装面21は、上方を向いている。
量子チップ10は、インターポーザ20の実装面21上に配置されている。すなわち、インターポーザ20の実装面21に量子チップ10の第1面11が実装されている。量子チップ10の第2面12は、上方を向いている。よって、本変形例において、端子面QE1は、量子チップ10の第2面12でもよい。その場合には、量子チップ10の第2面12に量子素子QEの端子が形成されている。また、端子面QE1は、インターポーザ20の実装面21における量子チップ10が配置された部分以外の部分を含んでもよい。
本変形例の量子デバイス1lは、冷却ベース30の形状の自由度を向上させることができる。また、ソケット40の接触子47を量子チップ10の端子に直接接続することができる。よって、量子チップ10は、信号及び電源等をソケット40からとることができ、信号の遅延及び電源の損失を低減することができる。
なお、本発明は上記実施形態及び変形例1~12に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施形態1及び変形例1~12の各構成を組み合わせたものも及び効果は、本実施形態の技術的範囲に含まれる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
超電導材料を含む超電導素子と、
前記超電導素子の端子に接触した接触子及び前記接触子を支持するハウジングを含むソケットと、
ボード基板を含むボードと、
を備え、
前記ハウジング及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、孔を有し、
前記ハウジング及び前記ボード基板のうち他方は、前記孔の内部に配置された固定部、及び、固定部以外の本体部を含み、
前記固定部及び前記本体部は、一体成形された、
量子デバイス。
(付記2)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記固定部は、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円柱形状である、
付記1に記載の量子デバイス。
(付記3)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記孔は、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円筒形状である、
付記1または2に記載の量子デバイス。
(付記4)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状である、
付記1に記載の量子デバイス。
(付記5)
前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て楕円形状である、
付記4に記載の量子デバイス。
(付記6)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記孔は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状である、
付記4または5に記載の量子デバイス。
(付記7)
前記孔は、前記端子面に直交する方向から見て楕円形状である、
付記6に記載の量子デバイス。
(付記8)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記孔及び前記固定部は、複数設けられ、
前記接触子は、複数設けられ、
前記端子面に直交する方向から見て、複数の前記固定部の重心と、複数の前記接触子の重心とは、所定の範囲内にある、
付記1に記載の量子デバイス。
(付記9)
複数の前記固定部は、前記重心を挟んで対向する位置に配置された、
付記8に記載の量子デバイス。
(付記10)
対向する位置に配置された1組の前記固定部の対向する方向は、他の1組の対向する前記固定部が対向する方向と直交する、
付記9に記載の量子デバイス。
(付記11)
前記固定部の少なくとも1つは、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円柱形状である、
付記8~11に記載の量子デバイス。
(付記12)
前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
複数の前記固定部の前記長手方向は、前記重心を通る、
付記8~10のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記13)
前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
複数の前記固定部の前記長手方向に直交する方向は、前記重心を通る、
付記8~10のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記14)
前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て楕円形状である、
付記12または13に記載の量子デバイス。
(付記15)
前記固定部は、前記本体部側ほど拡径するテーパを有する、
付記1~14のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記16)
前記ハウジングは、石英、プラスチック酸化アルミニウム、マイカ系マシナブルセラミック、窒化アルミニウム、ジルコニア、マコール系マシナブルセラミック、ガラス、樹脂のうち、少なくともいずれかを含む、
付記1~15のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記17)
前記ハウジングは、シリカフィラーを含む、
付記16に記載の量子デバイス。
(付記18)
前記ボード基板は、エポキシ、アクリル、ウレタン、ポリイミド、フェノール、液晶ポリマーのうち、少なくともいずれかを含む、
付記1~17のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記19)
前記ボード基板は、シリカ、有機樹脂、セラミックのうちいずれかのフィラー、または、ガラス繊維を含む、
付記18に記載の量子デバイス。
(付記20)
前記超電導素子、前記ハウジング、及び、前記ボード基板のうち、少なくともいずれかの一部は、冷却機能を有する冷却ベースに接触した、
付記1~19のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記21)
前記ボード基板は、前記孔を有し、
前記ハウジングは、前記固定部及び前記本体部を含む、
付記1~20のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記22)
前記ハウジングは、前記孔を有し、
前記ボード基板は、前記固定部及び前記本体部を含む、
付記1~20のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記23)
前記超電導素子は、量子回路が設けられた量子素子である、
付記1~22のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記24)
前記量子素子は、
前記量子回路の少なくとも一部を含む量子チップと、
前記量子チップが実装されたインターポーザと、
を含み、
前記端子は、前記インターポーザにおける前記量子チップが実装された実装面の反対側に形成された、
付記23に記載の量子デバイス。
(付記25)
前記量子チップは、冷却機能を有する冷却ベースに形成された凹部の内部に配置され、
前記インターポーザの一部は、前記冷却ベースに接触した、
付記24に記載の量子デバイス。
(付記26)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接触した、
付記25に記載の量子デバイス。
(付記27)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接着または接合された、
付記25に記載の量子デバイス。
(付記28)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面は、前記凹部の内面との間に空間を介して配置された、
付記25に記載の量子デバイス。
(付記29)
前記量子チップは、超電導材料がジョセフソン接合によって環状に接続されたループ回路を有する共振器が形成された前記量子回路を含み、
前記凹部の底には凹みが形成され、
前記量子チップの前記インターポーザに実装された第1面に直交する方向から見て、前記量子回路が形成された領域は、前記凹みの領域に含まれた、
付記25に記載の量子デバイス。
(付記30)
前記量子チップは、超電導材料がジョセフソン接合によって環状に接続されたループ回路を有する共振器が形成された前記量子回路を含み、
前記凹部の底には貫通孔が形成され、
前記量子チップの前記インターポーザに実装された第1面に直交する方向から見て、前記量子回路が形成された領域は、前記貫通孔の領域に含まれた、
付記25に記載の量子デバイス。
(付記31)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記所定面に接触した、
付記25~30のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記32)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接触した、
付記25~30のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記33)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記凹部の開口部の周囲に前記所定面に対して段差を有する段差面が形成され、
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記段差面に接触した、
付記25~30のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記34)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記凹部の開口部の周囲に前記所定面に対して段差を有する段差面が形成され、
前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記段差面と前記所定面との間の側面に接触した、
付記25~30のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記35)
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記段差面との間に空間を介して配置された、
付記34に記載の量子デバイス。
(付記36)
超電導材料を含む超電導素子と、
前記超電導素子の端子に接触した接触子及び前記接触子を支持するハウジングを含むソケットと、
ボード基板を含むボードと、
を備え、
前記超電導素子、前記ハウジング、及び、前記ボード基板のうち、少なくともいずれかの一部は、冷却機能を有する冷却ベースに接触し、
前記ハウジング及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、第1孔を有し、
前記ハウジング及び前記ボード基板のうち他方は、前記第1孔の内部に配置された第1固定部、及び、第1固定部以外の第1本体部を含み、
前記第1固定部及び前記第1本体部は、一体成形され、
前記冷却ベース及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、第2孔を有し、
前記冷却ベース及び前記ボード基板のうち他方は、前記第2孔の内部に配置された第2固定部、及び、第2固定部以外の第2本体部を含み、
前記第2固定部及び前記第2本体部は、一体成形された、
量子デバイス。
(付記37)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記固定部は、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円柱形状である、
付記36に記載の量子デバイス。
(付記38)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記第1孔及び前記第2孔の少なくともいずれかは、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円筒形状である、
付記36または37に記載の量子デバイス。
(付記39)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記第1固定部及び前記第2固定部の少なくともいずれかは、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状である、
付記36に記載の量子デバイス。
(付記40)
前記第1固定部及び前記第2固定部の少なくともいずれかは、前記端子面に直交する方向から見て楕円形状である、
付記39に記載の量子デバイス。
(付記41)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記第1孔及び前記第2孔の少なくともいずれかは、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状である、
付記39または40に記載の量子デバイス。
(付記42)
前記第1孔及び前記第2孔の少なくともいずれかは、前記端子面に直交する方向から見て楕円形状である、
付記41に記載の量子デバイス。
(付記43)
前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
前記第1孔及び前記第1固定部は、複数設けられ、
前記第2孔及び前記第2固定部は、複数設けられ、
前記接触子は、複数設けられ、
前記端子面に直交する方向から見て、複数の前記第1固定部及び前記第2固定部の重心と、複数の前記接触子の重心とは、所定の範囲内にある、
付記36に記載の量子デバイス。
(付記44)
複数の前記第1固定部及び複数の前記第2固定部は、前記重心を挟んで対向する位置に配置された、
付記43に記載の量子デバイス。
(付記45)
対向する位置に配置された1組の前記第1固定部の対向する方向は、他の1組の対向する前記第1固定部が対向する方向と直交し、
対向する位置に配置された1組の前記第2固定部の対向する方向は、他の1組の対向する前記第2固定部が対向する方向と直交する、
付記44に記載の量子デバイス。
(付記46)
前記第1固定部及び前記第2固定部の少なくともいずれかは、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円柱形状である、
付記43~45に記載の量子デバイス。
(付記47)
前記第1固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
前記第2固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
複数の前記第1固定部の前記長手方向及び複数の前記第2固定部の前記長手方向は、前記重心を通る、
付記43~46のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記48)
前記第1固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
前記第2固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
複数の前記第1固定部の前記長手方向に直交する方向及び複数の前記第2固定部の前記長手方向に直交する方向は、前記重心を通る、
付記43~46のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記49)
前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て楕円形状である、
付記47または48に記載の量子デバイス。
(付記50)
前記固定部は、前記本体部側ほど拡径するテーパを有する、
付記36~49のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記51)
前記ハウジングは、石英、プラスチック酸化アルミニウム、マイカ系マシナブルセラミック、窒化アルミニウム、ジルコニア、マコール系マシナブルセラミック、ガラス、樹脂のうち、少なくともいずれかを含む、
付記36~50のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記52)
前記ハウジングは、シリカフィラーを含む、
付記51に記載の量子デバイス。
(付記53)
前記ボード基板は、エポキシ、アクリル、ウレタン、ポリイミド、フェノール、液晶ポリマーのうち、少なくともいずれかを含む、
付記36~52のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記54)
前記ボード基板は、シリカ、有機樹脂、セラミックのうちいずれかのフィラー、または、ガラス繊維を含む、
付記53に記載の量子デバイス。
(付記55)
前記ボード基板は、前記第1孔を有し、
前記ハウジングは、前記第1固定部及び前記第1本体部を含み、
前記ボード基板は、前記第2孔を有し、
前記冷却ベースは、前記第2固定部及び前記第2本体部を含む、
付記36~54のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記56)
前記ハウジングは、前記第1孔を有し、
前記ボード基板は、前記第1固定部及び前記第1本体部を含み、
前記冷却ベースは、前記第2孔を有し、
前記ボード基板は、前記第2固定部及び前記第2本体部を含む、
付記36~54のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記57)
前記超電導素子は、量子回路が設けられた量子素子である、
付記36~56のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記58)
前記量子素子は、
前記量子回路の少なくとも一部を含む量子チップと、
前記量子チップが実装されたインターポーザと、
を含み、
前記端子は、前記インターポーザにおける前記量子チップが実装された実装面の反対側に形成された、
付記57に記載の量子デバイス。
(付記59)
前記量子チップは、冷却機能を有する冷却ベースに形成された凹部の内部に配置され、
前記インターポーザの一部は、前記冷却ベースに接触した、
付記58に記載の量子デバイス。
(付記60)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接触した、
付記59に記載の量子デバイス。
(付記61)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接着または接合された、
付記59に記載の量子デバイス。
(付記62)
前記量子チップは、前記インターポーザに実装された第1面と、前記第1面の反対側の第2面と、を有し、
前記第2面は、前記凹部の内面との間に空間を介して配置された、
付記59に記載の量子デバイス。
(付記63)
前記量子チップは、超電導材料がジョセフソン接合によって環状に接続されたループ回路を有する共振器が形成された前記量子回路を含み、
前記凹部の底には凹みが形成され、
前記量子チップの前記インターポーザに実装された第1面に直交する方向から見て、前記量子回路が形成された領域は、前記凹みの領域に含まれた、
付記59に記載の量子デバイス。
(付記64)
前記量子チップは、超電導材料がジョセフソン接合によって環状に接続されたループ回路を有する共振器が形成された前記量子回路を含み、
前記凹部の底には貫通孔が形成され、
前記量子チップの前記インターポーザに実装された第1面に直交する方向から見て、前記量子回路が形成された領域は、前記貫通孔の領域に含まれた、
付記59に記載の量子デバイス。
(付記65)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記所定面に接触した、
付記59~64のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記66)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記凹部の内面に接触した、
付記59~64のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記67)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記凹部の開口部の周囲に前記所定面に対して段差を有する段差面が形成され、
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記段差面に接触した、
付記59~64のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記68)
前記凹部は、前記冷却ベースの所定面に形成され、
前記凹部の開口部の周囲に前記所定面に対して段差を有する段差面が形成され、
前記インターポーザの側面の少なくとも一部は、前記段差面と前記所定面との間の側面に接触した、
付記59~64のいずれか1項に記載の量子デバイス。
(付記69)
前記インターポーザの前記量子チップが実装された実装面の一部は、前記段差面との間に空間を介して配置された、
付記68に記載の量子デバイス。
(付記70)
前記第1孔及び前記第2孔の少なくともいずれかは、貫通した孔である、
付記56~69のいずれか1項に記載の量子デバイス。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g 量子デバイス
1h、1i、1j、1k、1l、1x、1y、1z 量子デバイス
10 量子チップ
11 第1面
12 第2面
15 チップ基板
16 配線層
17 量子回路
17a ジョセフソン接合
17b ループ回路
17c 共振器
18 領域
20 インターポーザ
21 実装面
22 反対面
23 インターポーザ配線層
23a 磁場印加回路
23b 読み出し部
24 インターポーザ配線層
24a 端子
25 インターポーザ基板
26 TV
30 冷却ベース
31 凹部
32 所定面
35 凹み
37 貫通孔
38 ザグリ
39 段差面
40 ソケット
41 一端面
42 他端面
43 側面
45 ハウジング
45A 固定部
45B 本体部
45C 孔
47 接触子
50 ボード
51 下面
52 上面
55 ボード基板
55A 固定部
55B 本体部
55C 孔
55D 隙間
56 ボルト
101 量子デバイス
140 ソケット
145 ハウジング
145A 固定部
145B 本体部
145C 孔
BP バンプ
BL 接着層
ML 接合層
QE 量子素子
QE1 端子面

Claims (10)

  1. 超電導材料を含む超電導素子と、
    前記超電導素子の端子に接触した接触子及び前記接触子を支持するハウジングを含むソケットと、
    ボード基板を含むボードと、
    を備え、
    前記ハウジング及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、孔を有し、
    前記ハウジング及び前記ボード基板のうち他方は、前記孔の内部に配置された固定部、及び、固定部以外の本体部を含み、
    前記固定部及び前記本体部は、一体成形された、
    量子デバイス。
  2. 前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
    前記孔及び前記固定部は、複数設けられ、
    前記接触子は、複数設けられ、
    前記端子面に直交する方向から見て、複数の前記固定部の重心と、複数の前記接触子の重心とは、所定の範囲内にある、
    請求項1に記載の量子デバイス。
  3. 複数の前記固定部は、前記重心を挟んで対向する位置に配置された、
    請求項2に記載の量子デバイス。
  4. 対向する位置に配置された1組の前記固定部の対向する方向は、他の1組の対向する前記固定部が対向する方向と直交する、
    請求項2または3に記載の量子デバイス。
  5. 前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
    前記固定部は、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円柱形状であり、
    前記孔は、前記端子面に直交する方向に中心軸を有する円筒形状である、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の量子デバイス。
  6. 前記端子は、前記超電導素子の端子面に形成され、
    前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
    前記孔は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状である、
    請求項1~4のいずれか1項に記載の量子デバイス。
  7. 前記固定部は、前記端子面に直交する方向から見て長手方向を有する形状であり、
    複数の前記固定部の前記長手方向または前記長手方向に直交する短手方向は、前記重心を通る、
    請求項2に記載の量子デバイス。
  8. 前記ハウジングは、石英、プラスチック酸化アルミニウム、マイカ系マシナブルセラミック、窒化アルミニウム、ジルコニア、マコール系マシナブルセラミック、ガラス、樹脂のうち、少なくともいずれかを含む、
    請求項1~7のいずれか1項に記載の量子デバイス。
  9. 前記ボード基板は、エポキシ、アクリル、ウレタン、ポリイミド、フェノール、液晶ポリマーのうち、少なくともいずれかを含む、
    請求項1~8のいずれか1項に記載の量子デバイス。
  10. 超電導材料を含む超電導素子と、
    前記超電導素子の端子に接触した接触子及び前記接触子を支持するハウジングを含むソケットと、
    ボード基板を含むボードと、
    を備え、
    前記超電導素子、前記ハウジング、及び、前記ボード基板のうち、少なくともいずれかの一部は、冷却機能を有する冷却ベースに接触し、
    前記ハウジング及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、第1孔を有し、
    前記ハウジング及び前記ボード基板のうち他方は、前記第1孔の内部に配置された第1固定部、及び、第1固定部以外の第1本体部を含み、
    前記第1固定部及び前記第1本体部は、一体成形され、
    前記冷却ベース及び前記ボード基板のうち少なくともいずれか一方は、第2孔を有し、
    前記冷却ベース及び前記ボード基板のうち他方は、前記第2孔の内部に配置された第2固定部、及び、第2固定部以外の第2本体部を含み、
    前記第2固定部及び前記第2本体部は、一体成形された、
    量子デバイス。
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