JP7284493B2 - 食品収納袋 - Google Patents

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Description

本発明は、収納した青果物、発酵食品等の生理呼吸を抑制して流通および保管中の鮮度を保持する機能と、そのまま電子レンジに投入して加熱調理可能な機能とを兼備した食品収容袋に関するものである。
食品を収納するための合成樹脂製の袋として、合成樹脂製のフィルムからなる袋状体の少なくとも一ヶ所に切り欠きを形成し、その切り欠きの周囲同士をヒートシールするとともに、当該切り欠き周囲のヒートシール部分の耐剥離強度を、他の部分の引き裂き強度・耐剥離強度よりも低く設計することによって、電子レンジによる加熱時に内圧が上昇した場合に、切り欠き周囲のヒートシール部分が剥離して切り欠きが開口し、その開口した切り欠きから水蒸気を逃がすように構成されたものが知られている(特許文献1)。
特開2004-306984号公報
しかしながら、上記した特許文献1の如き食品収納袋は、収納された食品の良好な鮮度保持効果を発現させるためには、気体を透過させるための構造(微細孔等)を、切り欠きとは別に設けなければならないため、安価に製造することが困難である。また、電子レンジによる加熱時に内圧が上昇した際に、切り欠き周囲のヒートシール部分が必要以上に剥離してしまい、その後、調理に必要なレベルまで内圧を上昇させることができなくなって、食品を良好な触感となるようにふっくらと加熱することができない、という事態が生ずることもある。
本発明の目的は、上記従来の食品収納袋が有する問題点を解消し、簡易な構造によって収納された食品の良好な鮮度保持効果を発現させることができる上、電子レンジで調理する際に、内圧を一定のレベルで保って食品を良好な食感となるようにふっくらと加熱することができる実用的な食品収納袋を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、合成樹脂フィルムによって密封可能な開口部あるいは密封・開放を繰り返し可能な開口部を有する袋状に形成されているとともに、左右あるいは下側の端縁際の少なくとも一箇所に、内側へ突出するように切り欠きが形成されており、かつ、その切り欠きの周囲がヒートシールされており、密封した状態で内圧を上昇させると、切り欠きの周囲のヒートシールが離反して切り欠きが開成する青果物の収納用の食品収納袋であって、前記切り欠きが半円形のものであり、その切り欠きの周囲の中央に、4mm以上10mm以下の幅を有する非シール状部が設けられているとともに、その非シール部の内側に、幅広な略長方形状の内圧制御シール部が、非シール部を覆うように設けられており、その内圧制御シール部と前記切り欠きの周囲のヒートシール部分との距離が、0.1mm以上30mm以下であるとともに、前記内圧制御シール部が、非シール部の幅以上で、かつ、7mm以上12mm以下の幅を有するものであることを特徴とするものである。
本発明においては、前記切り欠きが半円形のものであるとともに、前記内圧制御シール部が幅広な略長方形状のものであり、かつ、切り欠きの半径方向に対して直交するように設けられたものであっても良い。
請求項1に記載の食品収納袋は、切り欠きの周囲の非シール部と内圧制御シール部との間から気体を適度に透過させることができるため、鮮度保持効果に優れている。また、請求項1に記載の食品収納袋は、食品を収納した状態で電子レンジで加熱する場合には、切り欠きの周囲の非シール部と内圧制御シール部との間から飽和した水蒸気を適度に排出して、内圧を一定に保つことができるため、破裂したりすることなく、収納された食品をふっくらと温めることができる。
また、請求項1に記載の食品収納袋は、切り欠きの大きさ、非シール部や内圧制御シール部の幅等を変化させることによって、切り欠きの周囲の非シール部と内圧制御シール部との間から透過する気体(酸素、二酸化炭素、水蒸気)の量を微調整することができるため、収納する食品に合わせた製品設計が容易である。
食品収納袋の内圧制御シール部の設置部分を示す説明図である。 実施例において製造された食品収納袋を示す説明図である。
本発明に係る食品収納袋は、合成樹脂フィルムによって密封可能な開口部あるいは密封・開放を繰り返し可能な開口部を有する袋状に形成されていることが必要である。本発明に係る収納袋を形成するための合成樹脂フィルムとしては、ポリオレフィンフィルム、ポリエステルフィルム等のヒートシールまたは溶断シールが可能な汎用の合成樹脂フィルムを好適に用いることができるが、それらの中でも、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムあるいはポリ乳酸フィルムを用いると、収納袋の透明性が高くなり、青果物を収納した場合に内部を見易くなるので好ましい。
また、合成樹脂フィルムは、単一層からなるもので良いし、基材層の上に熱融着層等を積層した多層構造を有するものでも良いが、合成樹脂フィルムとして、基材層である二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、溶融押出ししたポリエチレンを熱融着層として積層させることによって形成された積層フィルムを用いると、強度が高く破れにくい上、透明度の高い食品収納袋が得られるので好ましい。
また、形成材料である合成樹脂フィルムの厚さは、特に限定されないが、5~75μmの範囲であると好ましく、20~50μmの範囲であるとより好ましい。合成樹脂フィルムの厚さが5μmを下回ると、フィルムの“腰”がなくなってしまい、青果物を収納する際に、袋を開にくくなるため、収納作業に時間がかかる上、収納後の商品にボリューム感がなくなってしまうので好ましくない。反対に、合成樹脂フィルムの厚さが75μmを上回ると、フィルムの剛性が高くなりすぎて、青果物を収納しにくくなったり、収納した後の密封作業を行いにくくなったりするので好ましくない。
また、本発明に係る収納袋は、各種の青果物(特に、枝豆、ジャガイモ、シイタケやブロッコリー等の袋内が過湿状態となったときにカビが成長し易く、呼吸が激しく行われて変色し易いもの)を収納可能なものであるが、鮮度保持性を良好なものとするために、収納袋の内面が防曇性を有していることが好ましい。防曇性を付与する方法は、特に限定されるものではないが、収納袋を形成する合成樹脂原料中に予め防曇剤を含有させても良いし、収納袋の内面となるフィルム面に、防曇剤をコーティングしても良い。防曇剤としては、防曇性と併せて帯電防止性を発揮できるものを用いるのが好ましい。
そのような防曇剤としては、多価アルコールの脂肪酸エステル類、高級脂肪酸のアミン類、高級脂肪酸のアマイド類、ショ糖脂肪酸エステル類、高級脂肪酸のアミンやアマイドのエチレンオキサイド付加物等の非イオン系の界面活性剤を挙げることができる。また、それらの防曇剤の中でも、ポリオキシエチレンアルキルアミン型、ポリオキシエチレンアルキルアミン脂肪酸エステル型、脂肪酸グリセリンエステル型のものを併用するのがより好ましい。また、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂をコーティング剤として用いることも可能である。
加えて、合成樹脂フィルムを形成する樹脂には、必要に応じて各層の特性を阻害しない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、核剤、難燃剤、顔料、染料、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、マイカ、タルク、クレー、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、抗菌剤、自然分解性を付与する添加剤等を添加することができる。さらに、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム類、炭化水素樹脂、石油樹脂等を合成樹脂フィルムの特性を害さない範囲で配合しても良く、収納する青果物体内の水分の状態を制御するための特殊な処理を合成樹脂フィルムに施しても良い。
本発明に係る食品収納袋は、上記した合成樹脂フィルムを2枚重ねて周囲をヒートシールすること等によって形成することができる。食品収納袋の形状は、二方袋、三方袋に限定されず、レトルトパウチ等の各種の形状とすることができる。また、食品収納袋は、ヒートシール等によって単純に密封可能な開口部を設けたものでも良いし、チャックやジッパー等によって密封・開放を繰り返し可能な開口部を設けたものでも良い。さらに、チャックやジッパーとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって形成されており、帯状の凹部に帯状の凸部を嵌め込むタイプのもの等の各種の市販のものを好適に用いることができる。
また、本発明に係る食品収納袋は、端縁際の少なくとも一箇所に切り欠きが形成されていることが必要である。かかる切り欠きは、食品収納袋の内部に食品を収納して加熱する際に、飽和水蒸気を排出する排出孔として機能するものである。切り欠きの形状は、特に限定されず、円形、楕円形、半円形、矩形等とすることができる。また、切り欠きの設置位置は、特に限定されないが、前後あるいは左右の端縁際であると、食品を収納する際に、切り欠きの周囲のヒートシール部が不用意に剥離しないので好ましい。また、切り欠きの数も1つに限定されず、2つ以上設けることも可能である。さらに、当該切り欠きは、偶数個(2,4,6個等)を左右対称に設けると、レンジで加熱した場合に、収納された食品への加熱斑が低減されるので好ましい。
さらに、本発明に係る食品収納袋は、上記した切り欠きの周囲の一部を非シール状にするとともに、その非シール部の内側(袋の中心側)に、切り欠きの周囲のヒートシール部から所定の距離を隔てて、非シール部の幅以上の幅を有する内圧制御シール部(ヒートシール部)を、非シール部を覆うように設けることが必要である。そのように内圧制御シール部を特定の態様で設置することによって、本発明に係る食品収納袋は、青果物等の食品を収納した場合に、高い鮮度保持効果を奏するとともに、電子レンジで加熱した場合に、膨張した空気(水蒸気)を、切り欠きの周囲の非シール部と内圧制御シール部との隙間から外部へ逃すことによって、内圧の上昇を適度に抑えることが可能となる。
図1は、切り欠きの周囲のヒートシール部、非シール部、内圧制御シール部の設置態様の一例を示したものであり、当該周囲のヒートシールの形状は、特に限定されないが、切り欠きが半円形である場合には、切り欠きと隣り合った同心の扇状(ドーナッツ状の一部をなす形状)であるのが好ましい。また、切り欠きの周囲のヒートシールの方法も特に限定されないが、食品収納袋の周囲(外周)がヒートシール(溶断シール等)されている場合には、食品収納袋を電子レンジで加熱する際に、切り欠きの周囲のヒートシール部分が優先的に剥離する必要があるため、外周のヒートシール部よりも低いヒートシール強度になっていることが必要である。そのように切り欠きの周囲のヒートシール部のヒートシール強度を外周のヒートシール部のヒートシール強度よりも低くする方法としては、各種の方法を採用することが可能であるが、ヒートシール温度を低くする方法や、ヒートシール部分の幅を小さくする方法等を好適に用いることができる。
また、切り欠きの周囲に設ける非シール部は、切り欠きの周囲のヒートシール部を横切り(分断し)、切り欠きと袋の内部とを連通させるように設ける必要があるが、その形状は、特に限定されない。なお、図1(a)~(c)の如く、切り欠き2の周囲に扇状(ドーナッツ状の一部をなす形状)のヒートシール部3,3を設けるとともに、その扇状のヒートシール部3,3を横切るように、中心を切り欠きの中心に合わせた一定幅の非ヒートシール部4を設けると、内圧制御シール部5を設けた場合の切り欠き2を通過する気体の通過量のコントロールが容易なものとなるので好ましい。
また、好ましい非シール部の幅は、切り欠きの周囲のヒートシール部と内圧制御シール部との距離によっても若干変動するが、1mm以上20mm以下にすると好ましく、2mm以上15mm以下であるとより好ましく、4mm以上10mm以下であると特に好ましい。非シール部の幅が1mmを下回ると、切り欠きを介した内外の気体の透過量が小さくなりすぎて、青果物等の食品の鮮度保持効果が低下したり、電子レンジで加熱する際に内圧の上昇を抑制することができなくなったりするため、好ましくなく、反対に、非シール部の幅が20mmを上回ると、切り欠きを介した内外の気体の透過量が大きくなりすぎて青果物等の食品の鮮度保持効果が低下したり、電子レンジで加熱する際に十分に内圧を上昇させることができなくなったりするため、好ましくない。
また、本発明の食品収納袋においては、切り欠きの周囲のヒートシール部から所定の距離だけ離して非シール部の幅以上の幅を有する内圧制御シール部を、非シール部を覆うように設ける必要がある。内圧制御シール部は、非シール部の幅以上の幅を有するものである必要があるが、その形状は、特に限定されず、長方形状(所定の太さの直線状)や、扇状(ドーナッツ状の一部をなす形状、所定の太さの円弧状)等の各種の形状とすることができる。
また、切り欠きを半円形のものとする場合には、内圧制御シール部を幅広な略長方形状のものとして、切り欠きの半径方向に対して直交するように位置させると、切り欠きを通過する気体の通過量のコントロールが容易なものとなるので好ましい。加えて、内圧制御シール部を横長な長方形状(一定の太さの直線状)とする場合には、図1(a)や図1(c)の如く、開口部の端縁と平行に設けることも可能であるし、食品包装袋の左右の端縁に切り欠きを設ける場合には、図1(b)の如く、開口部の端縁に対して傾斜状に設けることも可能である。
加えて、切り欠きの周囲のヒートシール部と内圧制御シール部との距離は、0.1mm以上30mm以下にする必要がある。切り欠きの周囲のヒートシール部と内圧制御シール部との距離が0.1mmを下回ると、切り欠きを介した内外の気体の透過量が小さくなりすぎて青果物等の食品の鮮度保持効果が低下したり、電子レンジで加熱する際に、内圧の上昇を抑制することができなくなったりするため、好ましくなく、反対に、切り欠きの周囲のヒートシール部と内圧制御シール部との距離が30mmを上回ると、切り欠きを介した内外の気体の透過量が大きくなりすぎて、青果物等の食品の鮮度保持効果が低下したり、電子レンジで加熱する際に十分に内圧を上昇させることができなったりするため、好ましくない。切り欠きの周囲のヒートシール部と内圧制御シール部との距離は、2mm以上20mm以下であるとより好ましく、4mm以上10mm以下であると特に好ましい。
以下、実施例によって本発明に係る食品収納袋についてより詳細に説明するが、本発明の食品収納袋は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。また、実施例および比較例における物性、特性の評価方法は以下の通りである。
<鮮度保持効果(シイタケ)>
実施例・比較例の合成樹脂フィルムよりなる収納袋(袋サイズが高さ(袋の深さ方向の長さ)×幅=350mm×180mmの二方シール袋)に、約200gのシイタケを収納した。そして、そのシイタケを収納した収納袋を、8℃×30%RHの雰囲気下にて、35日間(840時間)放置した後に、収納されたシイタケの状態を、味、萎びおよびカビの発生の観点から下記の5段階で官能評価した。
◎:味・萎び、カビの発生について収納前のものとの違いがまったく認められない。
○:若干乾燥した様子であるものの、収納前のものと味の違いはなく、カビの発生も認められない。
△:わずかに炭酸の刺激を感じる味がするとともに、若干の萎びが認められ、微かなカビの発生も認められる。
×:炭酸の刺激を感じる味がするとともに、萎びが明確に認められ、カビの発生も認められる。
××:萎び、カビ発生の程度が酷い(味の検知不能)。
<電子レンジによる食品の調理特性>
ジャガイモ100gを収納して冷却させた食品包装袋を電子レンジによって2種類の条件(500W×5分、800W×4分30秒)で加熱調理し、調理後のジャガイモの状態を、食感および目視によって下記の3段階で官能評価した。
良好:十分に加熱されており、適度な食感を有していた。
加熱不足:十分に加熱されておらず、まだ硬かった。
茹ですぎ:過度に加熱されており、柔らかくなりすぎた。
[実施例1]
防曇剤を練り込んだ厚さ20μmの長尺な二軸延伸ポリオレフィンフィルム(OPPフィルム 東洋紡(株)製 P5562)を、トタニ技研工業株式会社製高速サイドウェルド自動製袋機HK65Vを用いて、長手方向に沿って連続的に二つ折りした後に、開放端縁際に密封用のジッパーを連続的に熱融着させた。しかる後、その二つ折りして開放端縁際にジッパーを熱融着させた長尺なOPPフィルムに、下記の条件にて、所定の間隔で溶断(ヒートシールおよび裁断)することによって(すなわち、ヒートシール後に裁断することによって)、所定の大きさ(幅150mm×高さ250mm)を有するジッパー付きの二方袋(二つ折りしたOPPフィルムの左右をヒートシールしたもの)を作製した。
<溶断条件>
・刃先の温度:420℃
・刃先の角度:120°
・溶断速度:120個/分(1ショット当たりの時間:0.4秒)
そして、その二方袋の底部の折り畳み端縁際に、直径約16mmの半円形状となるように約140℃の温度でヒートシールを施した。また、そのヒートシールの際には、半円形状の部分の中央に、幅6.0mmの非シール部を、折り畳み端縁と直交するように形成した。すなわち、2つの扇形が6.0mmの間隔をあけて線対称に隣り合った形状になるようにヒートシールした。また、上記の如く、非シート部を有する半円形のヒートシール部を形成するのと同時に、そのヒートシール部分から約5.0mm離れた位置に、一定の高さを有する横長な長方形状となるように約140℃の温度でヒートシールを施した。しかる後、非シート部を有する半円形のヒートシール部の中心に、直径約8mmの半円形の孔を、その中心が半円形のヒートシール部の中心と重なるように穿設することによって、実施例1の食品収納袋を得た。
図2は、実施例1の食品収納袋を示したものである。食品収納袋1は、OPPフィルムによって形成された正面視矩形状の二方袋であり、左右の両端縁がヒートシールされている。また、上方の開口部際には、密封・開放可能なジッパー6が設けられている。そして、底部の折り畳み端縁際に、直径約8mmの半円形の切り欠き2が設けられており、その切り欠き2の周囲に、外径=16mmφ、内径=8mmφの扇状(ドーナッツ状の一部をなす形状)の2つのヒートシール部3,3が設けられており、それらの間に、幅6.0mmの非シール部4が形成された状態になっている。さらに、扇状の2つのヒートシール部3,3から約5.0mm離れた内側に、高さ5mm×幅12mmの長方形状の内圧制御シール部5が、折り畳み端縁際と平行に設けられており、非シール部4を覆った状態になっている(なお、図2においては、内圧制御シール部5の幅がWとして示されており、扇状の2つのヒートシール部3,3と内圧制御シール部5との距離がDとして示されている)。また、内圧制御シール部5の左右両端縁の部分が、それぞれ、非シール部4の左右両端から同じ長さ(3.0mm)だけ外側にはみ出た状態になっている。
そして、上記の如く得られた食品収納袋を用いて、上記した方法によって、シイタケに対する鮮度保持効果、電子レンジによるジャガイモの調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[実施例2]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、扇状の2つのヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)を1.0mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例2の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[実施例3]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、扇状の2つのヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)を15.0mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例3の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[実施例4]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、内圧制御シール部の幅(W)を7.0mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例4の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[実施例5]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、扇状の2つのヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)を0.1mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例5の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[実施例6]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、扇状の2つのヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)を25.0mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例6の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして得られた二方袋(袋本体)の底部の折り畳み端縁際に、実施例1と同様な切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に実施例1と同様なヒートシール部、非シール部のみを形成し、内圧制御シール部を形成しなかった。そして、その二方袋を用いて、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[比較例2]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、内圧制御シール部の幅(W)を3.0mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして比較例2の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[比較例3]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、扇状の2つのヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)を0.05mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にして比較例3の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
[比較例4]
二方袋の底部の折り畳み端縁際に、切り欠きを設けて、その切り欠きの周囲に扇状の2つのヒートシール部、非シール部および内圧制御シール部を形成する際に、扇状の2つのヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)を35.0mmに変更した。そして、それ以外は、実施例1と同様にし比較例4の食品収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、鮮度保持効果、調理特性を評価した。それらの評価結果を食品収納袋の性状とともに表1に示す。
Figure 0007284493000001
表1から、実施例1~4の食品収納袋は、シイタケに対する鮮度保持効果、電子レンジによるジャガイモの調理特性ともに良好であることが分かる。それに対して、内圧制御シール部が設けられていない比較例1の食品収納袋、内圧制御シール部の幅が切り欠きの周囲の非シール部の幅よりも小さい比較例2の食品収納袋、ヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)がきわめて短い比較例3の食品収納袋、ヒートシール部と内圧制御シール部との距離(D)がきわめて長い比較例4の食品収納袋は、何れも、鮮度保持効果、調理特性ともに不良であることが分かる。
本発明の食品収納袋は、上記の如く優れた効果を奏するものであるため、食品を収納させて冷蔵・冷凍した後にそのまま電子レンジで加熱可能な食品収納用の袋として好適に用いることができる。
1・・食品収納袋
2・・切り欠き
3・・切り欠き周辺のヒートシール部
4・・非シール部
5・・内圧制御シール部
6・・ジッパー

Claims (1)

  1. 合成樹脂フィルムによって密封可能な開口部あるいは密封・開放を繰り返し可能な開口部を有する袋状に形成されているとともに、左右あるいは下側の端縁際の少なくとも一箇所に、内側へ突出するように切り欠きが形成されており、かつ、その切り欠きの周囲がヒートシールされており、密封した状態で内圧を上昇させると、切り欠きの周囲のヒートシールが離反して切り欠きが開成する青果物の収納用の食品収納袋であって、
    前記切り欠きが半円形のものであり、その切り欠きの周囲の中央に、4mm以上10mm以下の幅を有する非シール状部が設けられているとともに、その非シール部の内側に、幅広な略長方形状の内圧制御シール部が、非シール部を覆うように設けられており、
    その内圧制御シール部と前記切り欠きの周囲のヒートシール部分との距離が、0.1mm以上30mm以下であるとともに、
    前記内圧制御シール部が、非シール部の幅以上で、かつ、7mm以上12mm以下の幅を有するものであることを特徴とする青果物の収納用の食品収納袋。
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