JP6967762B2 - 青果物の鮮度保持用包装袋 - Google Patents
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Description
実施例、比較例で用いた合成樹脂フィルムを、縦(包装袋の高さ方向に相当、以下、MD方向という)×横(包装袋の幅方向に相当、以下、TD方向という)=20cm×20cmの大きさに切り出し、カトーテック株式会社製の純曲げ試験機(KES−FB2−A)を用いて、切り出した試片の曲げ試験を行った。すなわち、切り出した試片のMD方向、TD方向について、曲率K=±2.5cm−1の範囲において等速度(変形速度0.5cm−1/sec.)の曲げ条件で、それぞれ1サイクルの曲げ試験を行い、得られた曲げヒステリシス曲線から、単位長さ当たりの曲げ剛性B(gf・cm2/cm)、ヒステリシスの幅2HB(gf・cm/cm)を算出した。なお、B値は、曲率K=±2.5と1.5との間の傾斜とし、2HB値は、K=±1.0におけるヒステリシスの幅とした。
実施例・比較例で得られた包装袋(二方袋)に、シイタケ、ミカンを収納した場合の鮮度保持効果を以下の方法にて評価した。
[シイタケ]
150mm×250mmの大きさの包装袋に、約100gのシイタケを詰めた後に、その包装袋の開口部の左右を内側に折り込むようにして3つ折り状に重ね合わせた後、その重ね合わせた部分を全幅に亘って概ね180°捩ることによって、包装袋の開口部を絞り込んだ。そして、そのシイタケを収納した包装袋を、20℃×65%RHの雰囲気下にて、4日間(96時間)放置した後に、収納されたシイタケの状態を、色および臭気の観点から下記の3段階で官能評価した。
<色>
○:変色がまったく認められない。
△:わずかな変色が認められる。
×:変色が明確に認められる。
<臭気>
○:まったく異臭がしない。
△:わずかに異臭がする。
×:異臭がする。
230mm×340mmの大きさの包装袋に、約650gのミカンを詰めた後に、上記したシイタケの収納時における方法と同様の方法で開口部を絞り込んだ。そして、そのミカンを収納した包装袋を、20℃×65%RHの雰囲気下にて4日間(96時間)放置した後に、収納されたミカンの状態を、味、萎びおよびカビの観点から下記の3段階で官能評価した。
<味>
○:収納前のものと変わらない。
△:わずかに炭酸の刺激を感じる。
×:炭酸の刺激がある。
<萎び>
○:まったく萎びていない。
△:わずかに萎びている。
×:萎びている。
<カビ>
○:カビの発生がまったく認められない。
△:わずかなカビの発生が認められる。
×:カビの発生が明確に認められる。
上記の如くシイタケ、ミカンを収納した際に、包装袋の開口部を捩って絞り込んだ後の形状の保持状態を、目視によって下記の3段階で官能評価した。
○:捩った状態がそのまま保持される。
△:捩った後にわずかに復元してしまう。
×:捩った後に大幅な復元が認められる。
厚さ32μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる基材層に20μmのポリエチレンテレフタレート樹脂からなるヒートシール層を積層したもの(中本パックス株式会社製HS−PET)を二つ折りして、その左右を約230℃の温度で5mm幅でヒートシールすることによって、上部を開口した長方形状の二方袋を製造した。なお、二方袋は、シイタケの鮮度保持試験用の高さ(袋の深さ方向の長さ)×幅=約150mm×250mmの大きさのものと、ミカンの鮮度保持試験用の高さ×幅=約230mm×340mmの大きさのものの2種類を作成した。一方、二方袋の製造に使用した合成樹脂フィルムの曲げ特性を、上記した方法によって測定した。また、得られた二方袋の鮮度保持特性を、上記した方法によって評価した。得られた結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
包装袋を原料の合成樹脂フィルムを、厚さ20μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製DE036)に変更し、ヒートシール温度を約140℃とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を製造した。そして、得られた二方袋の鮮度保持特性を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、二方袋の製造に用いた合成樹脂フィルムの曲げ特性を、実施例1と同様な方法によって測定した。二方袋の鮮度保持特性の評価結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
包装袋を原料の合成樹脂フィルムを、厚さ30μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製DE036)に変更した以外は、実施例2と同様にして包装袋を製造した。そして、得られた二方袋の鮮度保持特性を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、二方袋の製造に用いた合成樹脂フィルムの曲げ特性を、実施例1と同様な方法によって測定した。二方袋の鮮度保持特性の評価結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
包装袋を原料の合成樹脂フィルムを、厚さ25μmのポリ乳酸フィルム(三菱樹脂株式会社社製SG106)に変更した以外は、実施例2と同様にして包装袋を製造した。そして、得られた二方袋の鮮度保持特性を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、二方袋の製造に用いた合成樹脂フィルムの曲げ特性を、実施例1と同様な方法によって測定した。二方袋の鮮度保持特性の評価結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
包装袋を原料の合成樹脂フィルムを、厚さ35μmのポリ乳酸フィルム(三菱樹脂株式会社社製SG106)に変更した以外は、実施例2と同様にして包装袋を製造した。そして、得られた二方袋の鮮度保持特性を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、二方袋の製造に用いた合成樹脂フィルムの曲げ特性を、実施例1と同様な方法によって測定した。二方袋の鮮度保持特性の評価結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
包装袋を原料の合成樹脂フィルムを、厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(東洋紡株式会社製P5562)に変更した以外は、実施例2と同様にして包装袋を製造した。そして、得られた二方袋の鮮度保持特性を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、二方袋の製造に用いた合成樹脂フィルムの曲げ特性を、実施例1と同様な方法によって測定した。二方袋の鮮度保持特性の評価結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
包装袋を原料の合成樹脂フィルムを、厚さ40μmの二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(東洋紡株式会社製P5562)に変更した以外は、実施例2と同様にして包装袋を製造した。そして、得られた二方袋の鮮度保持特性を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、二方袋の製造に用いた合成樹脂フィルムの曲げ特性を、実施例1と同様な方法によって測定した。二方袋の鮮度保持特性の評価結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
包装袋を原料の合成樹脂フィルムを、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製E5100)に変更するとともにヒートシール温度を約260℃とした以外は、実施例1と同様にして包装袋を製造した。そして、得られた二方袋の鮮度保持特性を、実施例1と同様な方法によって評価した。また、二方袋の製造に用いた合成樹脂フィルムの曲げ特性を、実施例1と同様な方法によって測定した。二方袋の鮮度保持特性の評価結果を、合成樹脂フィルムの曲げ特性の測定結果とともに表1に示す。
Claims (2)
- 合成樹脂フィルムによって形成されており青果物を収納した状態で開口部を捩ることのみによってその収納状態を保持する青果物の鮮度保持用包装袋であって、
純曲げ試験における曲げ剛性が、縦方向、横方向ともに、0.05gf・cm 2 /cm以上0.15gf・cm 2 /cm以下である20〜40μmの厚みを有するポリエチレンテレフタレートあるいはポリ乳酸によって形成された基材層を含むフィルムによって形成された二方袋あるいは三方袋であり、
内面に防曇剤をコーティングしたものであるとともに、
内容物を収納した状態で、開口部の左右を内側に折り込むようにして3つ折り状に重ね合わせて、その重ね合わせた部分を全幅に亘って180°捩ることによって開口部を絞り込んだときに、その捩った状態がそのまま保持されることを特徴とする青果物の鮮度保持用包装袋。 - 合成樹脂フィルムの純曲げ試験における曲げヒステリシスが、縦方向、横方向ともに、0.001gf・cm/cm以上0.02gf・cm/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の青果物の鮮度保持用包装袋。
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JP2017074556A JP6967762B2 (ja) | 2017-04-04 | 2017-04-04 | 青果物の鮮度保持用包装袋 |
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