JP7024182B2 - 青果物鮮度保持包装袋、青果物入り包装体、青果物鮮度保持方法、及び青果物鮮度保持包装袋の製造方法 - Google Patents

青果物鮮度保持包装袋、青果物入り包装体、青果物鮮度保持方法、及び青果物鮮度保持包装袋の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、青果物鮮度保持包装袋、青果物入り包装体、青果物鮮度保持方法、及び青果物鮮度保持包装袋の製造方法に関する。
従来、収穫された青果物の鮮度保持方法としては、青果物の呼吸を適度に抑制して鮮度を保持する方法が知られている。このような青果物の鮮度保持に使用される包装袋は、MA(Modified Atmosphere)包装として知られている。MA包装を用いた鮮度保持方法として、袋の酸素透過量や水蒸気透過量を特定の範囲に設定することが行われている。
例えば、特許文献1には、オレフィン系重合体樹脂と融点が160℃以下のポリエステル共重合体樹脂とを含むフィルムの酸素透過性が9,000~20,000cc/m・24hであるガス透過性に優れた包装用フィルムが開示されている。
また、特許文献2には、熱収縮後の23℃における酸素透過度が3000~30000cc/m・24hrs・atmであり、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が50~200g/m・24hrs・atmであるきのこ用鮮度保持包装体が開示されている。
特開2003-335904号公報 特開平7-232766号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載されたような従来技術では、青果物を収容した包装袋は、流通過程等において外部からの圧力により包装袋が圧縮され青果物がつぶれたり、包装袋への圧力が緩和されず包装袋自体が破損するという問題が生じる場合があった。そのため、青果物の鮮度を保持しつつ、青果物を保護し、包装袋の破損を抑制するという点で改善の余地があった。
本発明者等は、青果物を収容した包装袋が受ける外部からの圧力に対応しつつ、青果物の鮮度を保持する技術について鋭意研究を行った。その結果、青果物鮮度保持包装袋を構成する合成樹脂フィルムを用いた所定の大きさの袋を密封し、その内部に25℃で空気を送り込んだ時に得られるピーク圧力(MPa)と、40℃、90%RHにおける透湿度(g/m・day・atm)との比(ピーク圧力/透湿度)の値という尺度が設計指針として有効であることを見出した。すなわち、外部からの圧力に対して包装袋内の空気がクッションとなることで青果物を保護することと、外部からの圧力に対し包装袋内の空気を外部に逃すことで包装袋の破損を抑制することとは、トレードオフの関係にあるが、当該(ピーク圧力/透湿度)を所定の範囲とすることで、これらのバランスを高度に維持するとともに、青果物の鮮度を安定的に保持できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、合成樹脂フィルムから構成された青果物鮮度保持包装袋であって、
前記青果物鮮度保持包装袋は、貫通孔及び溝の少なくとも一方を有し、
前記合成樹脂フィルムを用いて作成された内寸50×100mmの密封された袋内に25℃で空気を送り込んだ時のピーク圧力(MPa)と、40℃、90%RHにおける透湿度(g/m・day・atm)との比(ピーク圧力/透湿度)が、0.21×10-3以上、2.09×10-3以下であり、
当該ピーク圧力は0.045~0.13MPaであり、
当該透湿度は、30g/m・day・atm以上、350g/m・day・atm以下であり、
合成樹脂フィルムの25℃における透気度は、2cc/m・day・atm以上、10000cc/m・day・atm以下であり、
青果物1kgあたりの総開孔面積が2,284,800~20,432,880μm /kgである、青果物鮮度保持包装袋を提供する。
また、本発明は、上記青果物鮮度保持包装袋により青果物を密封してなる、青果物入り包装体を提供する。
また、本発明は、上記青果物鮮度保持包装袋を用いて青果物を包装する、青果物鮮度保持方法を提供する。
また、本発明は、上記青果物鮮度保持包装袋の製造方法であって、
前記合成樹脂フィルムを用意し、裁断する工程と、
前記合成樹脂フィルムを重ね合わせ、開口部を除く周縁部をヒートシールして袋状にすることで前記青果物鮮度保持包装袋を形成する工程と、
を有する、青果物鮮度保持包装袋の製造方法を提供する。
本発明によれば、青果物の鮮度を保持しつつ、青果物を保護し、青果物入り包装体を良好な状態に保持でできる青果物鮮度保持包装袋が提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
<青果物鮮度保持包装袋>
本実施形態における青果物鮮度保持包装袋は、内部に青果物を包装するものである。青果物としては、特に限定されないが、オオバ、ホウレンソウ、コマツナ、ミズナ、ミブナ、アスパラガス、クウシンサイ、レタス、タイム、セージ、パセリ、イタリアンパセリ、ローズマリー、オレガノ、レモンバーム、チャイブ、ラベンダー、サラダバーネット、ラムズイヤー、ロケット、ダンディライオン、ナスタチューム、バジル、ルッコラ、クレソン、モロヘイヤ、セロリ、ケール、ネギ、キャベツ、ハクサイ、シュンギク、サラダナ、サンチュ、フキ、ナバナ、チンゲンサイ、ミツバ、セリ、メキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ミョウガ、ダイコン、ニンジン、ゴボウ、ラディッシュ、カブ、サツマイモ、ジャガイモ、ナガイモ、ヤマイモ、サトイモ、ジネンジョ、ヤマトイモ、ピーマン、パプリカ、シシトウ、キュウリ、ナス、トマト、ミニトマト、カボチャ、ゴーヤ、オクラ、スィートコーン、エダマメ、サヤエンドウ、サヤインゲン、ソラマメ、菌茸類などが挙げられる。また、柑橘、りんご、ナシ、ブドウ、ブルーベリー、柿、イチゴなどの果実類や切花などにも有効である。これらは、カットした状態、いわゆるカット野菜、カットフルーツにも有効である。
本実施形態における青果物鮮度保持包装袋は、合成樹脂フィルムから形成される。合成樹脂フィルムは、青果物を外部から視認できる観点から、透明または半透明であることが好ましく、透明であることがより好ましい。
合成樹脂フィルムを構成する合成樹脂は、青果物の包装に用いることのできるものであれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。例えば、各種ポリエチレンおよびエチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリ乳酸などのポリエステル樹脂、6ナイロンなどのポリアミド樹脂などが挙げられる。これらはホモポリマーであってもかまわないし、2種類以上のコポリマーであってもよく、これらホモポリマーやコポリマーを2種類以上含むブレンド物であってもよい。
また、上記各種ポリエチレンおよびエチレン共重合体の具体例としては、エチレン・ビニルアルコール共重合体、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン-直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニルコポリマーやエチレン-アクリル酸コポリマー、エチレン-プロピレンコポリマー、エチレン-α-オレフィンコポリマーなどのコポリマーあるいはアイオノマーなどが挙げられ、これら、あるいはこれらと他の樹脂との2種類以上をブレンドしたものであってもよい。
また、本実施形態においては、合成樹脂フィルムとして、前述で例示した合成樹脂を成型して得られるフィルムを単層フィルムとして用いてもよいし、厚み方向に2以上の層が積層された多層構造を有するフィルム、すなわち2層以上の積層構造を有する多層フィルムの形で用いてもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムと、低密度ポリエチレンとを積層したものであってもよい。
また、本実施形態においては、合成樹脂フィルムを用いて作成された内寸50×100mmの袋を密封し、その内部に25℃で空気を送り込んだ時のピーク圧力(MPa)は、青果物を保護する観点から、0.16よりも小さいことが好ましく、0.13以下であることがより好ましい。一方、包装袋が破裂等することを抑制する観点から、当該ピーク圧力(MPa)は、0.03よりも大きいことが好ましく、0.045以上であることがより好ましい。
ピーク圧力(MPa)は、以下のようにして測定できる。
シールテスター(「FKT-100」株式会社サン科学製)を用い、密封された青果物鮮度保持包装袋内に当該0.5リットル/分で空気を送り込み、当該青果物鮮度保持包装袋を膨張させ、最大の圧力値(MPa)を測定する。すなわち、ピーク圧力は、平衡状態又は包装袋が破裂する直前の圧力となる。当該測定は複数回行い、平均値をとる。
合成樹脂フィルムの40℃、90%RHにおける透湿度は、青果物の乾燥を抑制する観点から、好ましくは30g/m・day・atm以上であり、より好ましくは40g/m・day・atm以上であり、さらに好ましくは50g/m・day・atm以上である。
一方、合成樹脂フィルムの40℃、90%RHにおける透湿度は、結露やこれに伴う腐敗を抑制する観点から、好ましくは350g/m・day・atm以下であり、より好ましくは300g/m・day・atm以下であり、さらに好ましくは250g/m・day・atm以下である。
透湿度は、たとえば、モコン(MOCON)社製の水蒸気透過率測定装置(パーマトラン(登録商標)PERMATRAN-W 3/61)を使用して、JIS K7129Bに準拠した方法で測定することができる。また、透湿度は、JIS Z0208(カップ法)に準拠した方法によっても測定することができる。
合成樹脂フィルムを用いて作成された内寸50×100mmの袋を密封し、その内部に25℃で空気を送り込んだ時のピーク圧力(MPa)と、40℃、90%RHにおける透湿度(g/m・day・atm)との比(ピーク圧力/透湿度)は、0.08×10-3以上、4.4×10-3以下である。
包装袋内の空気をクッションとすることで青果物を保護し、青果物が圧縮され押しつぶされることを抑制する観点から、当該(ピーク圧力/透湿度)は、好ましくは0.1×10-3以上であり、さらに包装袋の破損を抑制する観点から、より好ましくは0.15×10-3以上であり、さらに好ましくは0.2×10-3以上である。
一方、外部からの圧力に対し包装袋内の空気を外部に放出し、内部圧を低減して包装袋の破損を抑制し、結露を抑制する観点から、当該(ピーク圧力/透湿度)は、好ましくは4.0×10-3以下、より好ましくは3.0×10-3以下であり、さらに好ましくは2.5×10-3以下である。
本発明者は、本実施形態における青果物鮮度保持包装袋における、当該(ピーク圧力/透湿度)の値を制御するため、従来とは異なる製法上の工夫をすることを見出した。すなわち、合成樹脂フィルムの材料及び厚み、開孔の大きさ、数及び形成方法、包装袋を形成する際のヒートシール温度及び速度といった条件を適切に調整することが重要となる。
合成樹脂フィルムの25℃における透気度は、青果物の呼吸を保持する観点から、好ましくは2cc/m・day・atm以上であり、より好ましくは5cc/m・day・atm以上である。
一方、合成樹脂フィルムの25℃における透気度は、呼吸により青果物の養分が消費されることを抑制する観点から、好ましくは10000cc/m・day・atm以下であり、より好ましくは5000cc/m・day・atm以下であり、さらに好ましくは3000cc/m・day・atm以下である。
透気度は、たとえば、モコン(MOCON)社製の酸素透過率測定装置(オキシトラン(登録商標)OX-TRAN 1/50)を使用して、JIS K7126-2における付属書Bに準拠した方法で測定することができる。また、透気度は、たとえば、窒素を充填させた直後の包装袋と、窒素を充填させてから一定時間放置した後の包装袋のそれぞれに関し、包装袋内の酸素濃度を測定し、その酸素濃度勾配から算出することもできる。
合成樹脂フィルムの平均厚みは、6μm以上、200μm以下が好ましく、5μm以上、50μm以下がより好ましく、10μm以上、40μm以下がさらに好ましい。上記下限値以上とすることにより、包装袋の破損を効果的に抑制できる。一方、上記上限値以下とすることにより、取扱性を良好にするとともに、生産コストを低くできる。
青果物鮮度保持包装袋は、貫通孔、溝および切れ込みのうち少なくとも一つを有することが好ましい。これにより、青果物の鮮度をより効果的に保持できる。青果物鮮度保持包装袋は、これら貫通孔、溝および切れ込みのうち少なくとも一つを有する合成樹脂フィルムから、袋状に形成されたものでもよく、また、合成樹脂フィルムを袋状に形成したあとに、貫通孔、溝および切れ込みのうち少なくとも一つを形成したものでもよい。
貫通孔の平面形状としては、たとえば、円形、多角形であってもよい。円形とは、真円形に限定されず、略円形を含むものである。また、円形以外にも、半円形や三日月形状であってもよい。多角形とは、三角形、四角形、および五角形等の三つ以上の線分によって囲まれた形状であればよい。溝とは、凹部が連続したものであって、貫通していないものをいう。溝の形状、長さなどは特に限定されない。また、切れ込みは、貫通しているものであって、形状、長さなどは特に限定されない。
これら貫通孔、溝および切れ込みの形成方法は、特に限定されず、公知の手法を採用することができる。かかる公知の手法としては、たとえば、レーザー加工法、熱針を含む針加工法、ロールカッターなどの金型を利用した方法等が挙げられる。
これらの貫通孔、溝および切れ込みは、青果物の鮮度を保持しつつ、青果物を保護し、青果物入り包装体を良好な状態に保持する観点から、青果物鮮度保持包装袋全体に散在するように形成されていることが好ましく、均等な間隔で散在するように形成されていることがより好ましい。
青果物鮮度保持包装袋の青果物1kgあたりの総開孔面積が1mm/kg以上、5.4×10mm/kg以下であることが好ましく、5mm/kg以上、2.0×10mm/kg以下がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、結露の発生を抑制でき、一方、上記上限値以下とすることにより、青果物の鮮度を良好に保持しつつ、青果物を保護し、包装袋の破損を抑制できる。
なお、上記総開孔面積は、青果物鮮度保持包装袋の開口部の面積を含まない。当該開口部については後述する。
本実施形態における青果物鮮度保持包装袋が開口部を除く周縁部にヒートシール部を有してもよい。これにより、青果物鮮度保持包装袋の強度を高め、青果物を適切に保護できる。当該開口部とは、青果物鮮度保持包装袋内に青果物を収容したり、青果物鮮度保持包装袋内から青果物を取り出すためのものであり、後述する青果物入り包装体の作成時に、青果物が外部に出ないよう封じられるものである。
また、本実施形態における青果物鮮度保持包装袋の内表面積は、包装される青果物の形状、大きさ、取扱性等に応じて、適宜、設定することができる。例えば、青果物100gあたりの青果物鮮度保持包装袋の内表面積を、100cm以上5000cm以下としてもよいし、300cm以上700cm以下としてもよい。
青果物鮮度保持包装袋の製造方法は、例えば、以下の工程を含むものがあげられる。
上記合成樹脂フィルムを用意し、裁断する工程と、
上記合成樹脂フィルムを重ね合わせ、開口部を除く周縁部をヒートシールして袋状にすることで上記青果物鮮度保持包装袋を形成する工程と、
を有する。
上記貫通孔、溝および切れ込みの形成は、合成樹脂フィルムを裁断する前に行ってもよいし、合成樹脂フィルムを裁断し、開口部を除く周縁部をヒートシールして袋状にしたあとで行ってもよい。合成樹脂フィルムの裁断は、所望の青果物鮮度保持包装袋の大きさ、形状に合わせ公知の方法で行われる。
<青果物入り包装体>
本実施形態における青果物入り包装体は、本実施形態における青果物鮮度保持包装袋により青果物を密封してなる。
青果物を青果物鮮度保持包装袋の内部に収容し、包装体を密封するために、開口部にヒートシール処理を施してもよいし、バックシーリングテープ、結束帯、輪ゴム、かしめ等の部材を用いてもよい。中でも、青果物の鮮度保持効果を高める観点から、開口部にヒートシール処理を施すことが好ましい。
青果物は、収穫後水洗したもの、雨または露に濡れたものを水切りすることなく包装してもよい。これにより、作業性を向上できる。一方、青果物の鮮度保持のため早期に低温下で保管する、または青果物への水分による影響をできるだけ早期に取り除く観点から、青果物に付着している水分を真空予冷等により除去してもよい。
また、本実施形態における青果物の鮮度保持方法は、上述した青果物鮮度保持包装袋を用いて青果物を包装する工程を含む。青果物鮮度保持包装袋に青果物を包装した後は、密封することが好ましい。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明の参考形態の一例を示す。
<1>
合成樹脂フィルムから構成された青果物鮮度保持包装袋であって、
前記合成樹脂フィルムを用いて作成された内寸50×100mmの密封された袋内に25℃で空気を送り込んだ時のピーク圧力(MPa)と、40℃、90%RHにおける透湿度(g/m ・day・atm)との比(ピーク圧力/透湿度)が、0.08×10 -3 以上、4.4×10 -3 以下である、青果物鮮度保持包装袋。
<2>
前記青果物鮮度保持包装袋に、貫通孔及び溝の少なくとも一方が形成されている、<1>に記載の青果物鮮度保持包装袋。
<3>
前記青果物鮮度保持包装袋は、当該青果物鮮度保持包装袋の開口部を除く周縁部にヒートシール部を有する、<1>または<2>に記載の青果物鮮度保持包装袋。
<4>
前記合成樹脂フィルムが多層構造である、<1>乃至<3>いずれか一つに記載の青果物鮮度保持包装袋。
<5>
青果物1kgあたりの前記青果物鮮度保持包装袋の総開孔面積が1mm /kg以上、5.4×10 mm /kg以下である、<1>乃至<4>いずれか一つに記載の青果物鮮度保持包装袋。
<6>
前記青果物100gあたりの前記青果物鮮度保持包装袋の内面積が100cm 以上5000cm 以下である、<1>乃至<5>いずれか一つに記載の青果物鮮度保持包装袋。
<7>
<1>乃至<6>いずれか一つに記載の青果物鮮度保持包装袋により青果物を密封してなる、青果物入り包装体。
<8>
<1>乃至<6>いずれか一つに記載の青果物鮮度保持包装袋を用いて青果物を包装する、青果物鮮度保持方法。
<9>
<1>乃至<6>いずれか一つに記載の青果物鮮度保持包装袋の製造方法であって、
前記合成樹脂フィルムを用意し、裁断する工程と、
前記合成樹脂フィルムを重ね合わせ、開口部を除く周縁部をヒートシールして袋状にすることで前記青果物鮮度保持包装袋を形成する工程と、
を有する、青果物鮮度保持包装袋の製造方法。
次に、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
<青果物鮮度保持包装袋の作製>
(実施例および比較例)
合成樹脂フィルム(厚40μmの二軸延伸防曇ポリプロピレンフィルム(グンゼ社、MV2)に対し、直径0.05mmの開孔を袋全体に均等に配置されるようレーザーにより設けた。
当該フィルムを用い、防曇面側が内側になるように2枚重ね合わせ、インパルスシーラー(富士インパルス社製、FI-400Y-10PK)を用いて3方にヒートシール加工を施して10mm幅の熱シール部分を140℃、シール時間1秒で形成し、青果物鮮度保持包装袋を作製した。
得られた青果物鮮度保持包装袋の袋サイズ(内寸)は200mm×300mmであった。1袋あたりの開孔数は、表1に示す個数(個/1袋あたり)となった。
<測定>
・常温(25℃)におけるピーク圧力(MPa):上記実施例および比較例で開孔した合成樹脂フィルムを用いて同様の手順で袋を作製し、袋サイズ(内寸)は50×100mmとした。シールテスター(「FKT-100」株式会社サン科学製)を用いて、密封された当該内寸50×100mmの袋内に0.5リットル/分で空気を送り込み、当該袋を膨張させ、平衡状態となったときの圧力値(MPa)を測定した。測定は2回行い、平均値をとった。
・40℃、90%RHにおける透湿度(g/m・day・atm):上記実施例および比較例で開孔した合成樹脂フィルムを用いて同様の手順で袋を作製し、袋サイズ(内寸)は50×100mmとした。次に、当該内寸50mm×100mmの袋内に塩化カルシウムを入れてヒートシールで密封したものを、40℃90%RHで24時間保管した後の当該袋の重さの保管前後の変化量(g)から、算出した。
・総開孔面積(μm):マイクロスコープを用いて観察し、開孔面積を算出した。
・孔径(μm):マイクロスコープで開孔数を数え、総開孔面積から、当該開孔を正円として開孔一個当たりの平均直径を算出した。
<評価>
・青果物の保護:得られた青果物鮮度保持包装袋の内部に、エダマメ160gをクッションとなる空気と一緒に密閉収容し、水平な台の上に置き、袋上にゴルフボールを載せて2秒間放置し、下記基準で評価を行った。
○:エダマメにゴルフボールによる荷重がみられなかった。
×:エダマメにゴルフボールによって荷重された。
<評価>
得られた青果物鮮度保持包装袋の内部に、温州ミカン約1kgを密閉し収容した青果物包装体を作製し、以下の評価を行った。
・鮮度保持性:18℃にて7日間保存した青果物入り包装体内に収容した温州ミカンについて、複数の専門パネラーらにより浮き皮(果皮と果肉の間に隙間が生じる)、カビ、腐敗、臭いについてそれぞれ5段階(5が最も良好)で評価し、合計値の平均値を算出し、小数点以下を四捨五入し、以下の基準に従い結果とした。
◎:評価点が13~15
○:評価点が10~12
△:評価点が7~9
×:評価点が3~6
・結露:18℃にて保管開始24時間後の袋内の結露について以下の基準に従い3段階で評価した。
◎:結露がみられなかった。
○:一部のみ結露があった。
×:全体に結露が目立った。
Figure 0007024182000001

Claims (7)

  1. 合成樹脂フィルムから構成された青果物鮮度保持包装袋であって、
    前記青果物鮮度保持包装袋は、貫通孔及び溝の少なくとも一方を有し、
    前記合成樹脂フィルムを用いて作成された内寸50×100mmの密封された袋内に25℃で空気を送り込んだ時のピーク圧力(MPa)と、40℃、90%RHにおける透湿度(g/m・day・atm)との比(ピーク圧力/透湿度)が、0.21×10-3以上、2.09×10-3以下であり、
    当該ピーク圧力は0.045~0.13MPaであり、
    当該透湿度は、30g/m・day・atm以上、350g/m・day・atm以下であり、
    合成樹脂フィルムの25℃における透気度は、2cc/m・day・atm以上、10000cc/m・day・atm以下であり、
    青果物1kgあたりの総開孔面積が2,284,800~20,432,880μm /kgである、青果物鮮度保持包装袋。
  2. 前記青果物鮮度保持包装袋は、当該青果物鮮度保持包装袋の開口部を除く周縁部にヒートシール部を有する、請求項1に記載の青果物鮮度保持包装袋。
  3. 前記合成樹脂フィルムが多層構造である、請求項1または2に記載の青果物鮮度保持包装袋。
  4. 前記青果物100gあたりの前記青果物鮮度保持包装袋の内面積が100cm以上5000cm以下である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の青果物鮮度保持包装袋。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の青果物鮮度保持包装袋により青果物を密封してなる、青果物入り包装体。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持包装袋を用いて青果物を包装する、青果物鮮度保持方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持包装袋の製造方法であって、
    前記合成樹脂フィルムを用意し、裁断する工程と、
    前記合成樹脂フィルムを重ね合わせ、開口部を除く周縁部をヒートシールして袋状にすることで前記青果物鮮度保持包装袋を形成する工程と、
    を有する、青果物鮮度保持包装袋の製造方法。
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