JP2015212161A - 青果物鮮度保持容器およびその製造方法、青果物入り包装体、青果物の保存方法ならびに青果物の運搬方法 - Google Patents

青果物鮮度保持容器およびその製造方法、青果物入り包装体、青果物の保存方法ならびに青果物の運搬方法 Download PDF

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【課題】容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持できる青果物鮮度保持容器を提供する。【解決手段】開口を有する容器本体3と、前記容器本体3に対し嵌着自在に設けられて、前記開口を覆う蓋体1と、前記容器本体3の内部領域と前記蓋体1の内部領域とを仕切るように配置される、有孔樹脂フィルムにより形成された青果物鮮度保持フィルム2と、を有する青果物鮮度保持容器100であって、前記蓋体1には、前記蓋体1の前記内部領域および当該青果物鮮度保持容器100の外部に連通する第一の貫通孔10が設けられており、前記有孔樹脂フィルムには、当該青果物鮮度保持容器100内の酸素濃度を制御可能な第二の貫通孔20が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、青果物鮮度保持容器およびその製造方法、青果物入り包装体、青果物の保存方法ならびに青果物の運搬方法に関する。
従来、収穫した青果物の貯蔵、流通または保存には、網目状のコンテナ、段ボール箱、木箱などの容器が使用されている。これらの容器に収穫後の青果物を詰めて貯蔵、流通または保存した場合、当該青果物が潰れてしまうことや、当該青果物の鮮度が劣化することがあった。
近年、貯蔵、流通または保存時に収穫した青果物が潰れてしまうこと等の原因となる外部からかかる負荷に対する耐久性が強い青果物収納用容器が提案されている。たとえば、特許文献1には、耐衝撃性に強い青果物収納用容器が開示されている。そして、特許文献1には、当該文献に記載の青果物収納用容器を用いることで、たとえば、青果物を輸出する場合等長時間容器を使用する際においても、内部の青果物の品質を保つことができることが記載されている。また、特許文献1に記載の青果物収納用容器は、発泡樹脂によって形成されている。さらに、近年では、貯蔵、流通または保存時に収穫した青果物が潰れてしまうことを防ぐため、強度に優れたプラスチック樹脂等の樹脂材料によって形成された容器を収穫した青果物の貯蔵、流通または保存に用いることが検討されている(特許文献2)。
一般に、野菜、果物等の青果物は、収穫された後も呼吸作用を持続している。このため収穫後の貯蔵、流通または保存中に、青果物自身の呼吸によりエネルギーを消費し、青果物の鮮度は劣化する。
そして、貯蔵、流通または保存時に収穫した青果物の劣化を抑制するため、青果物に対してフィルム包装することもある。青果物をフィルム包装する場合、単に包むだけでなく密封包装し、MA(Modified Atomosphere)効果を有する青果物鮮度保持資材がフィルムとして用いられる。このような青果物の包装方法は、MA包装と呼ばれている(特許文献3−6)。ここで、MA包装とは、ガス透過量を制御した袋に青果物を包装し、包装した青果物の呼吸量と包装袋のガス透過量のバランスによって包装体内を低酸素濃度、高二酸化炭素濃度状態(以下、「MA状態」とも示す。)とすることで青果物の呼吸を抑制して鮮度を保持するものである。
特開2011−11806号公報 特開2001−287725号公報 特開平4−53445号公報 特開平7−170907号公報 特開昭63−44837号公報 特開昭61−259982号公報
上記背景技術の項で説明したように、野菜、果物等の青果物は、収穫された後も呼吸作用を持続している。このため、収穫後の貯蔵、流通または保存中に青果物の鮮度の劣化を抑制することについて、従来から種々の検討がされてきた。実際、特許文献1の青果物収納用容器にも、包装した青果物の鮮度低下を抑制するために、蓋部材に微細孔が設けられている。しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、青果物の鮮度保持という観点において、依然として改善の余地があった。
また、上記特許文献3−6に記載の技術では、フィルムの強度という観点において、依然として改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持できる青果物鮮度保持容器を提供する。
本発明者らは、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持できる青果物鮮度保持容器を提供すべく、鋭意検討した。その結果、容器本体と、蓋体と、容器本体の内部領域と蓋体の内部領域とを仕切るように青果物鮮度保持フィルムを配置することにより、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持できることを見出し、本発明に至った。
本発明によれば、開口を有する容器本体と、
前記容器本体に対し嵌着自在に設けられて、前記開口を覆う蓋体と、
前記容器本体の内部領域と前記蓋体の内部領域とを仕切るように配置される、有孔樹脂フィルムにより形成された青果物鮮度保持フィルムと、
を有する青果物鮮度保持容器であって、
前記蓋体には、前記蓋体の前記内部領域および当該青果物鮮度保持容器の外部に連通する第一の貫通孔が設けられており、
前記有孔樹脂フィルムには、当該青果物鮮度保持容器内の酸素濃度を制御可能な第二の貫通孔が設けられている青果物鮮度保持容器が提供される。
また、本発明によれば、開口を有する容器本体、および前記容器本体に対し嵌着自在に設けられて前記開口を覆う蓋体を準備する工程と、
有孔樹脂フィルムにより形成された青果物鮮度保持フィルムを準備する工程と、
前記容器本体の内部領域と前記蓋体の内部領域とを仕切るように前記青果物鮮度保持フィルムを配置する工程と、
を有する青果物鮮度保持容器の製造方法であって、
前記容器本体および前記蓋体を準備する前記工程は、前記蓋体の前記内部領域および前記青果物鮮度保持容器の外部に連通する第一の貫通孔を設ける工程を含み、
前記青果物鮮度保持フィルムを準備する前記工程は、前記有孔樹脂フィルムに、当該青果物鮮度保持容器内の酸素濃度を制御可能な第二の貫通孔を設ける工程を含む青果物鮮度保持容器の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記青果物鮮度保持容器に青果物を収納してなる青果物入り包装体が提供される。
また、本発明によれば、上記青果物鮮度保持容器に青果物を収納して保存する青果物の保存方法が提供される。
また、本発明によれば、上記青果物鮮度保持容器に青果物を収納して運搬する青果物の運搬方法が提供される。
本発明は、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持できる青果物鮮度保持容器を提供することができる。
本実施形態に係る青果物鮮度保持容器を説明するための斜視図である。 本実施形態に係る青果物鮮度保持容器の製造方法を説明するための、概要図である。 本実施形態に係る青果物鮮度保持容器の製造方法を説明するための、概要図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
<<青果物鮮度保持容器>>
図1は、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100を説明するための斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100は、開口を有する容器本体3と、容器本体3に対し嵌着自在に設けられて、上記開口を覆う蓋体1と、容器本体3の内部領域と蓋体1の内部領域とを仕切るように配置される、有孔樹脂フィルムにより形成された青果物鮮度保持フィルム2と、を有している。また、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100の蓋体1には、蓋体1の上記内部領域および当該青果物鮮度保持容器100の外部に連通する第一の貫通孔10が設けられており、有孔樹脂フィルムには、当該青果物鮮度保持容器100内の酸素濃度を制御可能な第二の貫通孔20が設けられている。こうすることで、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持できる青果物鮮度保持容器100を実現することができる。
なお、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100において、容器本体3の内部領域は、容器本体3と青果物鮮度保持フィルム2によって形成される領域であって、青果物を収納する領域である。蓋体1の内部領域は、蓋体1と青果物鮮度保持フィルム2によって形成される領域であって、第一の貫通孔10から当該青果物鮮度保持容器100の外部の空気が取り込まれる領域である。
このように、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100は、第一の貫通孔10から取り込まれた当該青果物鮮度保持容器100の外部の空気を、第二の貫通孔20が設けられた青果物鮮度保持フィルム2を介して、容器本体3の内部領域に収納された青果物に対して供給することができるものである。このように本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100では、第一の貫通孔10および第二の貫通孔20により、容器本体3の内部領域に供給される酸素の濃度を制御し、青果物の貯蔵、流通または保存に適したMA状態を作っている。
ここで、本実施形態における青果物鮮度保持フィルム2は、当該青果物鮮度保持容器100に青果物を収納した場合、容器内の酸素濃度を制御することができるものである。具体的には、容器に青果物を収納し、収納した青果物の呼吸量と青果物鮮度保持フィルム2のガス透過量のバランスによって青果物鮮度保持容器100内を低酸素濃度、高二酸化炭素濃度状態に保持することができるものである。
ここで、野菜、果物等の青果物が市場に出回る時期は、当該青果物の種類に応じて異なっている。また、青果物は、その種類に応じて、収穫後の呼吸量や、大きさも異なっている。このため、従来の特許文献1に記載の青果物収納用容器や、特許文献3−6に記載のフィルムを用いて青果物を収納または包装する場合、収納する青果物または包装する青果物の種類に応じて、容器やフィルムのサイズ、酸素透過量等の各種設計方針を、適宜、変更する必要がある。つまり、収納する青果物の種類に応じて、容器やフィルムを製造しなおす必要があると考えられる。
これに対し、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100は、容器本体3と蓋体1との間に、容器本体3の内部領域と蓋体1の内部領域とを仕切るように青果物鮮度保持フィルム2を配置する構成を採用している。このため、青果物の種類に応じた大きさの容器本体3と蓋体1、および青果物鮮度保持フィルム2を別々に準備しておき、それぞれを組み合わせて用いることによって、容易に当該青果物鮮度保持容器100を製造することができる。これにより、収納する青果物の形状、大きさ、種類に応じた多彩な青果物鮮度保持容器100の多彩なラインナップを労力かけることなく容易に揃えることができる。
<容器本体と蓋体>
本実施形態に係る容器本体3は、図1に示すように、開口を有するものである。そして、蓋体1は、容器本体3に対し嵌着自在であるとともに、容器本体3の開口を覆うよう構成されたものである。ここで、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100では、容器本体3と蓋体1とが連続一体に形成されていてもよい。
また、蓋体1には、蓋体1の内部領域および当該青果物鮮度保持容器100の外部に連通する第一の貫通孔10が設けられている。そして、蓋体1は、容器本体3における開口端部に対し嵌着自在であることが好ましい。こうすることにより、青果物鮮度保持フィルム2を蓋体1と容器本体3との間に容易に挟み込むことができるようになり、当該青果物鮮度保持容器100の製造が容易になる。また、容器本体3における開口端部に対し嵌着自在な蓋体1を用いることにより、当該青果物鮮度保持容器100の密閉性を高めることもできる。
以下、容器本体3と蓋体1について詳細に説明する。
本実施形態に係る容器本体3における開口の形状は、特に限定されないが、例えば、四角形、六角形、円形状、楕円形状等の形状を取ることができる。また、容器本体3の正面形状は、特に限定されないが、例えば、四角形、逆台形状、中央部が膨らんだ樽状等の形状を取ることができる。これらの容器本体3は、通常、プラスチック成型にて製造されたものを用いる。
また、容器本体3における開口は、各種青果物を収納できる程度の大きさであればよい。そして、容器本体3における開口の形状は、どのような形状であってもよく、たとえば、開口の周縁にフランジ部を設けてもよい。こうすることで、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100の密閉性を向上させることができる。
本実施形態に係る容器本体3を形成する材料は、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂などの食品容器として使用可能な樹脂材料が挙げられる。こうすることで、青果物鮮度保持容器100を、強度に優れたものとすることができる。
次に、本実施形態に係る蓋体1の形状は、上記容器本体3に対し嵌着自在であり、容器本体3の開口を覆うものであれば、特に限定されない。そして、蓋体1を形成する材料は、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂などの食品容器として使用可能な樹脂材料が挙げられる。これらの中でも、容器本体3を形成する材料と同じ材料を使用することが好ましい。こうすることで、青果物鮮度保持容器100の強度を優れたものとすることができるとともに、費用面や製造工程の簡略化もできる。
本実施形態に係る蓋体1には、上述の通り、第一の貫通孔10が設けられている。この第一の貫通孔10は、後述する青果物鮮度保持フィルム2に設けられた第二の貫通孔20と比べて大きい穴形状となっている。具体的には、当該青果物鮮度保持容器100の内表面における第一の貫通孔10の平均孔径をL1inとし、外表面における第一の貫通孔10の平均孔径をL1outしたとき、L1inおよびL1outは、第二の貫通孔20との平均孔径比べて大きい値を示すことが好ましい。こうすることで、青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができ、収納した青果物の鮮度劣化をより一層抑制することができる。
また、当該青果物鮮度保持容器100の外表面における第一の貫通孔10の平面形状と当該青果物鮮度保持容器100の内表面における第一の貫通孔10の平面形状は、特に限定されないが、例えば、円形、多角形などの形状がある。また、第一の貫通孔10は、蓋体1に設けた切れ込みであってもよい。ここで、「円形」とは、真円形に限定されず、ほぼ円形であればよい。また、円形以外にも、半円形や三日月形状であってもよい。「多角形」とは、三角形、四角形、および五角形等の三つ以上の線分によって囲まれた形状であればよい。また、当該青果物鮮度保持容器100において、外表面における貫通孔の平面形状と、内表面における貫通孔の平面形状とが、略同一形状であり、ともに円形であることが好ましい。
また、蓋体1に設けられた第一の貫通孔10は、どのような方法で穿孔されたものを用いてもよいが、たとえば、パンチ穴加工、レーザー加工、針加工等の方法で穿孔されたものが挙げられる。
<青果物鮮度保持フィルム>
本実施形態における青果物鮮度保持フィルム2は、1つまたは複数の第二の貫通孔20が設けられた有孔樹脂フィルムにより形成されたものである。この青果物鮮度保持フィルム2に設けられた第二の貫通孔20によって、当該青果物鮮度保持容器100内の酸素濃度を制御することができる。具体的には、本実施形態における青果物鮮度保持フィルム2を、容器本体3の内部領域と蓋体1の内部領域とを仕切るように配置することで、当該青果物鮮度保持容器100に青果物を収納した時、収納した青果物の呼吸量と青果物鮮度保持フィルム2のガス透過量のバランスによって容器内の環境を低酸素濃度、高二酸化炭素濃度状態(MA状態)に保つことができる。これにより、青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができ、収納した青果物の鮮度劣化をより一層抑制することができる。
また、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100において、青果物鮮度保持フィルム2は、容器本体3の内部領域と蓋体1の内部領域とを仕切るように配置されればよい。このため、青果物鮮度保持フィルム2の配置方法は、特に限定されるものではないが、たとえば、容器本体3と蓋体1との間に挟み込んでもよいし、容器本体3の開口を覆っていてもよく、容器本体3の開口を閉塞するように配置してもよい。
以下、本実施形態における青果物鮮度保持フィルム2について詳細に説明する。
本実施形態に係る青果物鮮度保持フィルム2に設けられた第二の貫通孔20の平面形状は、両面ともに特に限定されないが、例えば、円形、多角形およびスリットなどの形状がある。また、第二の貫通孔20は、フィルムに設けた切れ込みであってもよい。ここで、「円形」とは、真円形に限定されず、ほぼ円形であればよい。また、円形以外にも、半円形や三日月形状であってもよい。「多角形」とは、三角形、四角形、および五角形等の三つ以上の線分によって囲まれた形状であればよい。また、青果物鮮度保持フィルム2に設けられた第二の貫通孔20において、両面の貫通孔の平面形状が、略同一形状であることが好ましい。こうすることで、青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができ、収納した青果物の鮮度劣化をより一層抑制することができる。
また、スリット形状の第二の貫通孔20を用いる場合、青果物の呼吸速度と、包装材料のガス透過速度のバランスを調節することができる必要がある。なお、円形の貫通孔が開孔作業等の面より望ましい。
また、有孔樹脂フィルムに設けられた第二の貫通孔20は、液体を滲みだせる構成としてもよい。このとき、見かけ上、孔がふさがっているものであっても、水等の液体が滲みだしてくるようであればよい。また、たとえば、孔径をコントロールして、常圧では水がほとんど滲み出さず、真空予冷中にのみ水が滲み出し放出されるように設計してもかまわない。
第二の貫通孔20が切れ込みである場合、フィルムに設けられる切れ込みの形状は、特に限定されない。切れ込みは一本の直線でもかまわないし、複数の直線が連結したものであってもよく、楕円形や円形等の孔の端部から直線状の亀裂が進展した形状であってもよいし、S字型、U字型、半円形、波型のような曲線部を有する形状、V字型、L字型、H字型、T字型、W字型、コ字型、×印のように角を有する形状でもよい。切れ込みの形状は、ここに示したものに限らない。たとえば、主孔部と、上記主孔部の周縁部を起点として、上記主孔部の外側へ延存する長尺状の開口部を備えた形状であってもよい。切れ込みの形状は、複数種組み合わせて使用してもよい。
フィルムへの切れ込みの加工は、カッターのような鋭利な刃物で切っても良いし、所望の形状の切れ込みができるようにした型で打ち抜いても良い。また、レーザーによる加工も可能である。
切れ込みの加工時期は、特に限定されず、フィルムの製作時に行っても良い。ロールの状態で加工する場合は、印刷やスリットなどと同時並行して加工することもでき、横ピロー機や縦ピロー機などの自動包装機で青果物を包装する際に加工することもできる。また、切れ込みの加工は、手作業でも可能であり容易に作製可能である。
本実施形態に係る有孔樹脂フィルムに設けられた第二の貫通孔20は、前述の蓋体1に設けられた第一の貫通孔10と比べて小さな穴形状となっていることが好ましい。具体的には、当該青果物鮮度保持容器100の容器本体3側における第二の貫通孔20の平均孔径をL2inとし、蓋体1側における第二の貫通孔20の平均孔径をL2outとしたとき、L2inおよびL2outの平均孔径(直径)は、いずれも出来るだけ小さいことが望ましく、それぞれ20μm以上2000μm以下であることが好ましく、より好ましくは30μm以上800μm以下である。こうすることで、青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができ、収納した青果物の鮮度劣化をより一層抑制することができる。
すなわち、本実施形態に係る有孔樹脂フィルムにおいて、上記L2inは、蓋体1に設けられた第一の貫通孔10の平均孔径L1inおよびL1outと比べて小さい値を示し、かつ上記L2outは、蓋体1に設けられた第一の貫通孔10の平均孔径L1inおよびL1outと比べて小さい値とすることが好ましい。こうすることで、青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができ、収納した青果物の鮮度劣化をより一層抑制することができる。
本実施形態によれば、有孔樹脂フィルムに設けられた第二の貫通孔20の側壁は、該青果物鮮度保持容器100において、青果物鮮度保持フィルム2の厚み方向に対して容器本体3側から蓋体1側に向かって広がった形状で設けられていることが好ましい。具体的には、当該青果物鮮度保持容器100において、青果物鮮度保持フィルム2の厚み方向に対して容器本体3側から蓋体1側に向かって広がった形状とは、テーパー状、階段状、および波打った形状が挙げられる。中でも、第二の貫通孔20の側壁が、青果物鮮度保持フィルム2の厚み方向に対して容器本体3側から蓋体1側に向かって広がったテーパー状であるとさらに好ましい。こうすることによって、青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができ、収納した青果物の鮮度劣化をより一層抑制することができる。
また、当該青果物鮮度保持容器100の容器本体3側における第二の貫通孔20の孔面積をS2in、当該青果物鮮度保持容器100の蓋体1側における第二の貫通孔20の孔面積をS2outとしたとき、孔面積の比S2out/S2inは、1.1より大きいことが好ましく、1.15以上であるとさらに好ましい。こうすることにより、収納した青果物の呼吸量と容器のガス透過量のバランスを保つことが可能となり、青果物の劣化または腐敗を、より一層安定的に抑制することができる。なお、第二の貫通孔20がいびつな形状の孔である場合、孔面積は、例えば、形状を計算し易い幾つかの形状に分けて面積を算出し、その後各面積の合計を算出した値とする。
また、当該青果物鮮度保持容器100の前記容器本体3側における第二の貫通孔20の孔面積をS2inとしたとき、S2inは、青果物の種類に応じて適宜選択される。このS2inは、たとえば、5.0×10μm以上1.0×10μm以下であることが好ましく、6.0×10μm以上5.0×10μm以下であるとさらに好ましい。こうすることにより、収納した青果物の呼吸量と容器のガス透過量のバランスを保つことが可能となり、青果物の劣化または腐敗を、より一層安定的に抑制することができる。
また、当該青果物鮮度保持容器100の前記蓋体1側における第二の貫通孔20の孔面積をS2outとしたとき、S2outは、青果物の種類に応じて適宜選択される。このS2outは、たとえば、5.5×10μm以上1.2×10μm以下であることが好ましく、7.0×10μm以上1.0×10μm以下であるとさらに好ましい。こうすることにより、収納した青果物の呼吸量と容器のガス透過量のバランスを保つことが可能となり、青果物の劣化または腐敗を、より一層安定的に抑制することができる。
次に、有孔樹脂フィルムの開孔面積比率について説明する。
本実施形態において、有孔樹脂フィルムの開孔面積比率は、青果物の鮮度の劣化を抑制するという観点から、1.0×10−6%以上5.0×10−2%以下である。有孔樹脂フィルムの開孔面積比率が、上記範囲にあることによって、使用条件が変化した場合においても、青果物の劣化度合いのバラつきをより一層抑制することができる。さらに好ましくは、1.0×1 0−5%以上5.0×10−3%以下である。有孔樹脂フィルムの開孔面積比率が、1.0×10−6%以上である場合、青果物の保存時に発生する異臭を抑制するという観点から、優れた青果物鮮度保持容器100を得ることができる。有孔樹脂フィルムの開孔面積比率が、5.0×10−2%以下である場合、青果物の褐変現象を抑制できるため、青果物の異常呼吸を抑制するという観点から、優れた青果物鮮度保持容器100を得ることができる。
次に、第二の貫通孔20の水蒸気透過率について説明する。
有孔樹脂フィルムの40℃における水蒸気透過率は、高温下における青果物の鮮度保持効果をさらに向上させる観点からは、たとえば4g/m2・day以上であり、20g/m2・day以上であることが好ましい。また、40℃における水蒸気透過率の上限に特に制限はないが、萎れ防止の観点からは、たとえば400g/m2・day以下である。
次に、有孔樹脂フィルムを形成する材料について説明する。
有孔樹脂フィルムを形成する材料としては、青果物の収納に用いることのできるものであれば特に限定されないが、各種ポリエチレンおよびエチレン共重合体、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、6ナイロンなどのポリアミド系樹脂などが挙げられる。これらはホモポリマーであってもかまわないし、2種類以上のコポリマーであってもよく、これらホモポリマーやコポリマーを2種類以上含むブレンド物であってもよい。
上記各種ポリエチレンおよびエチレン共重合体として、さらに具体的には、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン−直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマーやエチレン−アクリル酸コポリマー、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−α−オレフィンコポリマーなどのコポリマーあるいはアイオノマーなどが挙げられ、これらあるいはこれらと他の樹脂との2種類以上のブレンド物でもよい。
さらに上に例示した合成樹脂を成型して得られるフィルムを単層フィルムとして用いてもよいし、2層以上の多層フィルムの形で用いてもよい。
フィルムの成型方法は、特に限定されないが、押出、インフレーション、カレンダーリング等の方法が用いられる。フィルムを成型する際、必要に応じて防曇剤等の添加物を混練してもかまわないし、2種類以上の樹脂をブレンドしてもかまわない。また、フィルムに延伸処理やアニーリングなどを施してもかまわない。これらのフィルム表面にシーラント層を設けたものでも、何らかの機能を付与するためにコーティングしたフィルムであってもよい。さらに、これらのフィルムは透明であっても、不透明であってもよく、また印刷されたものであってもよい。
特に、有孔樹脂フィルムとしてヒートシール可能な防曇延伸ポリプロピレンフィルムや低密度ポリエチレンフィルム、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、メタロセン触媒ポリエチレンを用いることが、価格、物性の観点から好ましい。
また、有孔樹脂フィルムに強度を付与する観点から、合成樹脂フィルムとして無延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、無延伸ナイロン、延伸ナイロン、延伸ポリエステルなどのフィルムにポリエチレンをドライラミネーション、押し出しラミネーション、共押し出しにより多層フィルムとしたものを用いてもよい。
青果物鮮度保持フィルム2の厚さは、15μm以上400μm以下であることが好ましい。この範囲のフィルムを用いることは、費用、フィルム強度等の点より好ましい。さらに、これらのフィルムは透明であっても、不透明であっても良く、また表面に印刷を付したものであっても何等差し支えはない。
次に、本実施形態における青果物鮮度保持フィルム2の製造方法を説明する。
本実施形態における青果物鮮度保持フィルム2は、たとえば上述した形状に加工されたフィルムの所定の位置に第二の貫通孔20を設ける工程を含む。
第二の貫通孔20の穿孔方法としては、たとえば、打ち抜き、加熱針、レーザー、放電加工などを用いる方法が挙げられる。
本実施形態における青果物鮮度保持容器100には、青果物が収納され、さらに具体的には、収穫後から収納されるまでの過程において水洗された青果物が収納される。
青果物は全般的に水分が多く含まれており、それらが呼吸により蒸散することで容器内に結露することが多く、本実施形態における青果物鮮度保持容器100を用いた保存が好適である。青果物の具体例としては、オオバ、ホウレンソウ、コマツナ、ミズナ、ミブナ、アスパラガス、クウシンサイ、レタス、タイム、セージ、パセリ、イタリアンパセリ、ローズマリー、オレガノ、レモンバーム、チャイブ、ラベンダー、サラダバーネット、ラムズイヤー、ロケット、ダンディライオン、ナスタチューム、バジル、ルッコラ、クレソン、モロヘイヤ、セロリ、ケール、ネギ、キャベツ、ハクサイ、シュンギク、サラダナ、サンチュ、フキ、ナバナ、チンゲンサイ、ミツバ、セリ、メキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ミョウガ、ダイコン、ニンジン、ゴボウ、ラディッシュ、カブ、サツマイモ、ジャガイモ、ナガイモ、ヤマイモ、サトイモ、ジネンジョ、ヤマトイモ、ピーマン、パプリカ、シシトウ、キュウリ、ナス、トマト、ミニトマト、カボチャ、ゴーヤ、オクラ、スィートコーン、エダマメ、サヤエンドウ、サヤインゲン、ソラマメ、菌茸類、などがあげられる。また、柑橘、りんご、ナシ、ブドウ、ブルーベリー、柿、イチゴなどの果実類や切花などでも有効である。これらは、カットした状態、いわゆるカット野菜、カットフルーツでも有効である。
本実施形態においては、水洗した青果物や、雨あるいは露に濡れた青果物などを水切りすることなく収納することができるため、作業性が向上する。また、青果物の鮮度保持のため青果物を低温にしたい、青果物への水分による影響をできるだけ早く取り除くため水分を少なくしたいという理由などで、青果物の水分のすべて、または一部を素早く蒸散させることもできる。このような場合、当該青果物を本実施形態における青果物鮮度保持容器100に入れて密封し、真空予冷してもよい。
青果物の鮮度は、例えば、温度、湿度に影響を受ける。なお、青果物は、特に限定されないが、例えば、温度0℃以上50℃以下、湿度10%以上98%以下で保存されることが好ましい。
また、青果物100gあたりの有孔合成樹脂フィルムの酸素透過量は、5×10mL/100g・m2・day・atm以上5×10mL/100g・m2・day・atm以下であり、好ましくは6×10mL/100g・m2・day・atm以上1×10mL/100g・m2・day・atm以下である。こうすることで、青果物を収納した時に容器内のMA状態をより一層長時間保持できる青果物鮮度保持フィルム2を得ることができる。
<<青果物鮮度保持容器の製造方法>>
図2および3は、本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100の製造方法を説明するための、概要図である。
図2および3に示すように本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100の製造方法は、開口を有する容器本体3、容器本体3に対し嵌着自在に設けられ、容器本体3の開口を覆う蓋体1および前述した青果物鮮度保持フィルム2をそれぞれ準備し(図2)、容器本体3の内部領域と蓋体1の内部領域とを仕切るように青果物鮮度保持フィルム2を配置するものである(図3)。こうすることで、図1に示す、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持できる青果物鮮度保持容器100を得ることができる。ここで、容器本体3の内部領域と蓋体1の内部領域とを仕切るように青果物鮮度保持フィルム2を配置するとは、容器本体3と蓋体1との間に青果物鮮度保持フィルム2を挟むことを指す。
本実施形態に係る青果物鮮度保持容器100の製造方法によれば、青果物の種類に応じた大きさの容器本体3と蓋体1、および青果物鮮度保持フィルム2を予め準備しておけば、それぞれを組み合わせて配置することによって、容易に当該青果物鮮度保持容器100を製造することができる。これにより、収納する青果物の種類に応じた多彩な青果物鮮度保持容器100の多彩なラインナップを労力かけることなく容易に揃えることができる。具体的には、収納する青果物の形状、大きさ、種類に応じて、容器やフィルムのサイズ等の各種設計方針を、適宜、変更する必要性をなくすることができる。
<<青果物入り包装体>>
本実施形態における包装体は、前述した青果物鮮度保持容器100に青果物を収納してなる。
また、本実施形態における鮮度保持方法は、上記青果用鮮度保持容器に青果物を収納する工程を含む。青果物鮮度保持容器100に青果物を収納した後は、青果物鮮度保持フィルム2を挟みこんだ上で、蓋体1を容器本体3に対し嵌合して密封する必要がある、
また、青果物の劣化の進行をさらに安定的に抑制する観点から、青果物入り包装体内の酸素濃度が、当該包装体を開封する前の状態で、たとえば0.1%以上19%未満であり、好ましくは1%以上15%以下である。
また、青果物の鮮度をさらに安定的に維持する観点からは、青果物入り包装体全体での重量減少率は、1日あたり0.05重量%以上1重量%未満であり、好ましくは0.08重量%以上0.9重量%以下である。
<<青果物の保存方法>>
本実施形態における青果物の保存方法は、前述した青果物鮮度保持容器100に青果物を収納して保存するものである。こうすることで、収納した青果物が潰れることや、青果物の劣化または腐敗を安定的に抑制することが可能となり、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができる。
<<青果物の運搬方法>>
本実施形態における青果物の運搬方法は、前述した青果物鮮度保持容器100に青果物を収納して運搬するものである。こうすることで、収納した青果物が潰れることや、青果物の劣化または腐敗を安定的に抑制することが可能となり、容器自体の強度に優れ、かつ青果物を収納した時に容器内のMA状態を長時間保持することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に記載の青果物鮮度保持容器を製造した。
まず、図2に示す形状の容器本体と蓋体とを準備した。準備した容器本体と蓋体は、いずれもポリエステル樹脂を用いて形成されたものである。ここで、蓋体には、貫通孔が設けられていた。この貫通孔は、青果物鮮度保持容器を製造した際、外表面に位置する側の貫通孔の平面形状と、内表面に位置する側の貫通孔の平面形状とが、ともに円形であり、略同一形状であった。
次に、青果物鮮度保持フィルムを準備した。
準備した青果物鮮度保持フィルムは、防曇2軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下、「防曇OPP」とも云う。)(グンゼ社製、商品名:シルファンMV2、厚み40μm、袋サイズ140mm×180mm)に、25℃条件下で、直径180μm(平均径)であり、かつ40℃で開孔面積0.026mmの孔を9個設けた。なお、40℃での総開孔面積は、0.24mmであった。なお、設けられた貫通孔の平面形状は、フィルムの両面において、いずれも円形であった。
本実施例において穿孔は、以下の方法で行った。
まず、先端形状が円錐形状の針を準備した。なお、この針の最大直径は、800μmであり、円錐部の高さは4500μmである。次に、この針を、穿孔装置に装着し、180℃に加熱した。この穿孔装置にフィルムをしわの生じないように搭載した。
次に、フィルムに対し加熱した針を刺しこむことで、貫通孔の側壁が、当該青果物鮮度保持フィルムの厚み方向に対して容器本体側から蓋体側に向かって徐々に拡大するように広がったテーパー状となるように穿孔を行った。こうすることで、青果物鮮度保持フィルムに設けられた貫通孔の側壁は、当該青果物鮮度保持フィルムの両面において、いずれも円形であるとともに、青果物鮮度保持フィルムの厚み方向に対して容器本体側から蓋体側に向かって徐々に拡大するように広がったテーパー状に形成された。なお、フィルムに対する針の刺し込み速度は、0.5m/sであり、引き抜き速度は、1.5m/sであった。
次に、容器本体の内部領域と蓋体の内部領域とを仕切るように、青果物鮮度保持フィルムを配置して、図1に示す青果物鮮度保持容器を得た。
(比較例1)
青果物鮮度保持フィルムで、容器本体の内部領域と蓋体の内部領域とを仕切らなかった点以外は、実施例1と同様の方法で、青果物鮮度保持容器を作製した。
青果物鮮度保持容器に関する評価には、以下に説明するようにエダマメを包装した包装体を使用した。
実施例1、比較例1の青果物鮮度保持容器に、水洗したままの状態のエダマメを、平均180gずつ収納した包装体を20パック作製した。パックした包装体は、段ボール箱に容器本体が下に向くように詰めた。
また、上記包装体は、5℃にて5日間保存した後、40℃にて2日間保存し、エダマメの外観、臭い、食味など品質変化を追跡した。
その結果、実施例の青果物鮮度保持容器は、エダマメを包装した包装体を5℃にて5日間保存した後、40℃にて2日間保存し、エダマメの外観、臭い、食味など品質変化を追跡したところ、トータル7日間良好な状態が保たれた。一方、比較例の青果物保存容器を用いて保存したエダマメは、萎れが進み、甘みがないものとなっていた。
1 蓋体
2 青果物鮮度保持フィルム
3 容器本体
10 第一の貫通孔
20 第二の貫通孔
100 青果物鮮度保持容器

Claims (12)

  1. 開口を有する容器本体と、
    前記容器本体に対し嵌着自在に設けられて、前記開口を覆う蓋体と、
    前記容器本体の内部領域と前記蓋体の内部領域とを仕切るように配置される、有孔樹脂フィルムにより形成された青果物鮮度保持フィルムと、
    を有する青果物鮮度保持容器であって、
    前記蓋体には、前記蓋体の前記内部領域および当該青果物鮮度保持容器の外部に連通する第一の貫通孔が設けられており、
    前記有孔樹脂フィルムには、当該青果物鮮度保持容器内の酸素濃度を制御可能な第二の貫通孔が設けられている青果物鮮度保持容器。
  2. 前記第一の貫通孔について、当該青果物鮮度保持容器の外表面における平面形状と当該青果物鮮度保持容器の内表面における平面形状とが、ともに円形である請求項1に記載の青果物鮮度保持容器。
  3. 前記青果物鮮度保持フィルムに設けられた前記第二の貫通孔の平面形状が、前記青果物鮮度保持フィルムの両面において、いずれも円形である請求項1または2に記載の青果物鮮度保持容器。
  4. 前記第二の貫通孔の側壁が、前記青果物鮮度保持フィルムの厚み方向に対して容器本体側から蓋体側に向かって広がったテーパー状である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器。
  5. 前記青果物鮮度保持フィルムに複数の前記第二の貫通孔が設けられている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器。
  6. 前記青果物鮮度保持フィルムの厚さが、15μm以上400μm以下である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器。
  7. 収穫後から収納されるまでの過程において水洗された青果物が収納される請求項1乃至6のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器。
  8. 前記容器本体と前記蓋体とが、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂およびポリスチレン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種以上の樹脂材料によって形成されている請求項1乃至7のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器。
  9. 開口を有する容器本体、および前記容器本体に対し嵌着自在に設けられて前記開口を覆う蓋体を準備する工程と、
    有孔樹脂フィルムにより形成された青果物鮮度保持フィルムを準備する工程と、
    前記容器本体の内部領域と前記蓋体の内部領域とを仕切るように前記青果物鮮度保持フィルムを配置する工程と、
    を有する青果物鮮度保持容器の製造方法であって、
    前記容器本体および前記蓋体を準備する前記工程は、前記蓋体の前記内部領域および前記青果物鮮度保持容器の外部に連通する第一の貫通孔を設ける工程を含み、
    前記青果物鮮度保持フィルムを準備する前記工程は、前記有孔樹脂フィルムに、当該青果物鮮度保持容器内の酸素濃度を制御可能な第二の貫通孔を設ける工程を含む青果物鮮度保持容器の製造方法。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器に青果物を収納してなる青果物入り包装体。
  11. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器に青果物を収納して保存する青果物の保存方法。
  12. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の青果物鮮度保持容器に青果物を収納して運搬する青果物の運搬方法。
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