JP7279419B2 - 電子レンジ加熱用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物を収納して電子レンジで加熱される電子レンジ加熱用容器に関する。
電子レンジ加熱時に自動蒸通して減圧される従来の電子レンジ加熱用容器は特許文献1に開示されている。この電子レンジ加熱用容器はトレイと蓋材とを備える。トレイは略長方形の開口部の外周側にフランジ部を有して内容物を収納する。フランジ部上には環状の狭幅のリブが突設される。リブは先端を内側にV字状に突出する突出部を有している。蓋材は樹脂フィルムから成り、リブ上に重ねてシールヘッドで加熱することにより熱接着される。これにより、リブと蓋材との熱接着部には突出部によって内側に突出する蒸通部が形成される。
上記構成の電子レンジ加熱用容器を電子レンジで加熱すると、加熱によってトレイ内で蒸気が発生して内圧が上昇する。このとき、蓋材のフランジ部上の剥離領域が同心円状に広がり、蒸通部上の蓋材には径方向及び周方向から剥離する力が加わる。これにより、蒸通部が他の部分より早く剥離し、蒸気が蒸通部を介して排気される。
特開平10-236542号公報
しかしながら、上記従来の電子レンジ加熱用容器によると、熱接着部の接着幅が狭いため、落下等の衝撃時に熱接着部の一部が剥離する問題があった。
本発明は、蒸通部を備えた電子レンジ加熱用容器の衝撃による熱接着部の剥離を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、底面部と前記底面部の周縁から立設される側面部と前記側面部の上端から外側に延びる環状のフランジ部とを有して上面に開口部を開口するトレイと、熱接着部により前記フランジ部に熱接着されて前記開口部を覆う蓋材と、を備えた電子レンジ加熱用容器において、前記熱接着部は前記開口部に沿って環状に形成されるとともに内周から内側に突出する蒸通部を有し、前記蒸通部上には少なくとも前記フランジ部を貫通する貫通部が形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記フランジ部が内周から内側に突出する突出部を有し、前記蒸通部及び前記貫通部が、前記突出部上に配されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記側面部は屈曲により内側に突出するとともに縦方向に延びる凸部を有し、前記凸部は下端が前記底面部に連設され、上端が前記突出部に連設されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記突出部は、上面から上方に突出する突起部を有し、前記突起部は、前記蒸通部の内周縁よりも径方向内側に配されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記フランジ部は、上面から上方に突出する突起部を有し、前記突起部は、前記蒸通部の内周縁よりも径方向内側に配されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記突起部が、周方向に分割して形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記貫通部がスリット状の切込線から成ることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記切込線が内側に凸に形成されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記貫通部が貫通孔から成ることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記フランジ部の上面が平坦面に形成され、前記熱接着部が前記平坦面上に設けられることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記蓋材が前記蒸通部及び前記貫通部上に配して導電性材料から成る印刷部を有することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、矩形の前記蓋材の角部に開封用の摘持部が配され、前記蒸通部が、前記熱接着部に外接する長方形の長辺側に配されるとともに前記長辺の垂直二等分線上又は前記垂直二等分線よりも前記摘持部から離れた位置に配されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、複数の前記トレイが、前記フランジ部を介して連結されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記蒸通部が、隣接する前記開口部に挟まれた前記フランジ部上に配されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の電子レンジ加熱用容器において、前記貫通部が、前記フランジ部と連続して前記蒸通部上の前記蓋材を貫通することを特徴としている。
本発明によると、フランジ部と蓋材とが熱接着される熱接着部は、開口部に沿って環状に形成されるとともに内周から内側に突出する蒸通部を有する。また、蒸通部上にはフランジ部を貫通する貫通部が形成される。これにより、熱接着部の幅を大きくすることができ、衝撃による熱接着部の剥離を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器を示す斜視図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器を示す上面図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蓋材の層構成を示す断面図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の一部を示す縦断面図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の一部を示す縦断面図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蒸通部の変形例を示す拡大上面図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蒸通部の変形例を示す拡大上面図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蒸通部の変形例を示す拡大上面図。 本発明の第1実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蒸通部の変形例を示す拡大上面図。 本発明の第2実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蒸通部を示す拡大上面図。 本発明の第2実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蓋材の層構成を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蒸通部の近傍を拡大して示す上面図。 本発明の第4実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の一部を示す縦断面図。 本発明の第5実施形態に係る電子レンジ加熱用容器を示す斜視図。 本発明の第5実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の一部を示す縦断面図。 本発明の第6実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の蒸通部を示す拡大上面図。 本発明の第6実施形態に係る電子レンジ加熱用容器の一部を示す縦断面図。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1、図2は第1実施形態の電子レンジ加熱用容器1を示す斜視図、上面図である。電子レンジ加熱用容器1(以下、容器1と略す)はトレイ10と蓋材20とを備える。
トレイ10は樹脂成形品であり、底面部11、側面部12及びフランジ部13を備え、上面に開口部10aを開口する。底面部11は上面視において略矩形に形成される。側面部12は底面部11の周縁から立設する。
フランジ部13は側面部12の上端から外側に延びて環状に形成される。フランジ部13の対向する一対の角部13aは外側に向って下方に傾斜している。これにより、角部13aと蓋材20との間に隙間が形成され、角部13a上の蓋材20に開封用の摘持部20aが形成される。使用者は摘持部20aを容易に摘持することができる。なお、摘持部20aは角部13aを下方に傾斜させず、角部13aから蓋材20の角部を外方に突出させて摘持部20aを形成してもよい。このとき、蓋材20の上面に形成した印刷により使用者に開封位置を示すことができる。
フランジ部13は内周から内側に突出する突出部13bを2箇所有する。突出部13bは側面部12の内側に突出して縦方向に延びる凸部12aの上端に配される。凸部12aは、下端が底面部11に連設され、上端が突出部13bに連設される。これにより、凸部12aは下部に対して上部が外側または内側に屈曲し難い。従って、側面部12は凸部12a上において変形し難い。
突出部13bを含むフランジ部13の上面は凹凸のない平坦面に形成される。突出部13bにはフランジ部13を貫通する切込線(貫通部)13cが形成される。切込線13cはスリット状であり、内側に凸に形成される。切込線13cは後述する蒸通弁13eの輪郭となる。
突出部13bを含むフランジ部13と蓋材20とは熱接着部15により熱接着される。熱接着部15は開口部10aに沿って環状に形成され、突出部13bと蓋材20とが熱接着する領域に蒸通部15aを有する。すなわち、熱接着部15は内周から内側に突出する蒸通部15aを有する。蒸通部15aの突出量は径方向に3mm以上突出していることが好ましく、周方向の幅は5mm以上20mm以下であることが好ましい。
蒸通部15aはフランジ部13に外接する長方形30の長辺31側に配され、蒸通部15aは垂直二等分線32よりも摘持部20aから離れた位置に配される。蒸通部15aを摘持部20aから遠い位置に配することにより、開封時に手指が蒸通部15aから離れ、蒸気による使用者の火傷を防止できる。なお、蒸通部15aを長辺31の垂直二等分線32上に配してもよい。
トレイ10は、蓋材20よりも硬質の樹脂で形成されており、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等を使用することができる。なお、耐熱性に優れるポリプロピレンを使用することが好ましい。また、これらの樹脂にフィラー(無機充填材)を含有させることにより、耐熱性を向上させることができる。
蓋材20はフランジ部13上に重ねられ、シールヘッドにより加熱して熱接着部15で熱接着される。これにより、開口部11aが蓋材20により封止される。蓋材20はフランジ部13全体を覆っており、蓋材20の外周縁はフランジ部13の外周縁より外側まで延びている。
熱接着部15の接着幅はフランジ部13の径方向の幅になっている。また、蒸通部15a上では切込線13cの周囲が熱接着部15により熱接着される。このため、熱接着部15によるフランジ部13と蓋材20との接着強度を大きくすることができ、容器1に衝撃が加わった際の熱接着部15の剥離を防止することができる。
図3は蓋材20の層構成を示す断面図である。蓋材20は外面側から基材層23、熱接着性樹脂層24を積層した積層体により形成される。
基材層23は容器1に密封性、耐突き刺し(耐ピンホール)性等を付与するものである。基材層23としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の公知の樹脂を任意に選択することができる。また、これらの樹脂を複数積層して基材層23を形成してもよい。
熱接着性樹脂層24はフランジ部13に熱接着可能な樹脂から成り、蓋材20が引き剥がされるため、イージーピール性を有するものが好適に用いられる。この時、熱接着性樹脂層24として蒸通性に優れる凝集剥離タイプの樹脂を用いることが好ましいが、界面剥離タイプの樹脂であってもよい。凝集剥離タイプの樹脂として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)のブレンドを用いることができる。
なお、基材層23と熱接着性樹脂層24との間にガスバリア性を有するバリア層(不図示)を配してもよい。バリア層は外部から容器1の内部に水蒸気や酸素が浸入することを防止して内容物(不図示)の劣化を防止することができる。バリア層としては、例えば、アルミニウム、ニッケル等の金属箔、アルミニウム等の金属の蒸着膜、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜により形成される。
また、バリア層を蒸着膜で構成する場合、基材層23又は熱接着性樹脂層24を構成するフィルムに金属又は無機酸化物を蒸着して蒸着膜を積層する。また、基材層23と熱接着性樹脂層24との間に金属又は無機酸化物を蒸着して成る蒸着層を備えた樹脂フィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムにアルミ蒸着を施したフィルム(VM-PETとよばれるヴァキュームメタライジング・ポリエチレンテレフタレートフィルム)を用いてもよい。
図4、図5は容器1の蒸通部15a近傍を示す縦断面図であり、図4は容器1内の内圧が上昇する前の状態を示し、図5は容器1内の内圧が上昇した後の状態を示す。容器1を電子レンジにより加熱するとトレイ10内で蒸気が発生して内圧が上昇する。
このとき、熱接着部15は開口部10aの中心P(図2参照)から同心円状に剥離領域が広がり易い。このため、熱接着部15の内周から内側に突出する蒸通部15a上の蓋材20には周方向及び径方向に剥離する力が加わり、蒸通部15aが他の部分よりも早く剥離する。剥離領域が切込線13cに到達すると切込線13cの内側の蒸通弁13eが蓋材20の膨張に追従して持ち上げられる。
これにより、突出部13bに開口面積の大きい蒸通孔13dが形成され、蒸気(図5中、矢印D)を排出することができる。切込線13cの隙間によって蒸気を排出できるが、蒸通孔13dが形成されることによってトレイ10の内圧が急速に上昇した場合でも蒸通孔13dから蒸気を確実に排出することができる。従って、蒸通部15aと異なる位置で容器1が蒸通して使用者が予期しない位置から蒸気が排気されるのを防ぎ、容器1の安全性を向上することができる。一方、切込線13cの隙間は蒸通孔13dよりも開口面積が小さいため、電子レンジで加熱する前の状態において容器1内の密封性を向上することができる。
また、突出部13bは凸部12aの上端に配される。凸部12aは下部に対して上部が外側または内側に屈曲し難い。このため、蒸通部15a上の蓋材20に周方向及び径方向に剥離する力が加わったときに凸部12aの屈曲が抑制され、蒸通部15aに掛かる蓋材20を剥離する力の分散を防止できる。これにより、蒸通部15aが他の部分よりもより確実に早く剥離する。
本実施形態によると、熱接着部15は開口部10aに沿って環状に形成されるとともに内周から内側に突出する蒸通部15aを有する。また、蒸通部15a上にはフランジ部13を貫通する切込線(貫通部)13cが形成される。これにより、容器1を電子レンジで加熱した際に蓋材20が蒸通部15aから剥離して切込線13cを介して蒸気がフランジ部13の下方に排気される。従って、蒸通部15aと異なる位置で容器1が蒸通して使用者が予期しない位置から蒸気が排気されるのを防ぎ、容器1の安全性を向上することができる。
また、熱接着部15によるフランジ部13と蓋材20との接着強度を大きくすることができ、容器1に衝撃が加わった際の熱接着部15の剥離を防止することができる。
また、フランジ部13は、内周から内側に突出する突出部13bを有し、蒸通部15a及び切込線13cが、突出部13b上に配される。これにより、内側に突出する突出部13b上でフランジ部13を貫通する貫通部を容易に実現することができる。
また、側面部12は屈曲により内側に突出するとともに縦方向に延びる凸部12aを有する。凸部12aは下端が底面部11に連設され、上端が突出部13bに連設される。これにより、突出部13bは凸部12aの上端に配され、凸部12aは下部に対して上部が外側または内側に屈曲し難い。このため、蒸通部15a上の蓋材20に周方向及び径方向に剥離する力が加わったときに凸部12aの屈曲が抑制され、蒸通部15aに掛かる蓋材20を剥離する力の分散を防止できる。これにより、蒸通部15aが他の部分よりもより確実に早く剥離する。
また、スリット状の切込線13cによってフランジ部13を貫通する貫通部を容易に形成することができる。また、切込線13cの隙間の開口面積が小さいため、電子レンジで加熱する前の状態において容器1内の密封性を向上することができる。
また、切込線13cが内側に凸に形成されるため、蒸通部15aの剥離領域が径方向外側に広がると、切込線13cにより輪郭が形成された蒸通弁13eが形成される。これにより、蓋材20の膨張に追従して蒸通弁13eが持ち上がり、貫通部の開口面積を大きくして確実に蒸気を排出することができる。
また、熱接着部15が平坦面に形成されるフランジ部13の上面に設けられるので、熱接着部15の径方向の接着幅を大きく設けることができる。これにより、電子レンジで加熱する前の状態において熱接着部15の衝撃による剥離をより確実に防止し、容器1内において、より十分な密封性を担保できる。
また、蒸通部15aが熱接着部15に外接する長方形30の長辺31側に配されるとともに長辺31の垂直二等分線32上又は垂直二等分線32よりも摘持部20aから離れた位置に配される。これにより、開封時に手指が蒸通部15aから離れ、蒸気による使用者の火傷を防止できる。
また、図6~図9は蒸通部15aの変形例の上面図を示している。図6に示すように切込線13cを略円形に形成してもよい。これにより、矢印で示すように蒸通部15a上の蓋材20がいずれの方向から剥離した場合でも、蒸通弁13eをより容易に持ち上げることができる。また、図7に示すように切込線13cは外側に凸に形成してもよい。また、図8に示すように複数の切込線13cを交差させてもよい。また、図9に示すように、貫通部として貫通孔13fを形成してもよい。図7~図9の構成によると、蒸通弁13e(図5参照)が形成されないが、切込線13cまたは貫通孔13fから成る貫通部によって蒸気を排出することができる。
<第2実施形態>
次に、図10は第2実施形態の蒸通部15aの近傍を拡大して示す上面図である。説明の便宜上、前述の図1~図9に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は蓋材20には蒸通部15aを覆う所定領域に印刷部Hが設けられている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
図11は蓋材20の層構成を示す断面図である。印刷部Hは基材層23と熱接着性樹脂層24との間に配される。
印刷部Hは基材層23の熱接着性樹脂層24側の面に導電性材料を含むインキを用いて印刷して形成され、マイクロ波の吸収によって発熱する。印刷部Hの内周は突出部13bの内周よりも内側に配され、印刷部Hの外周は熱接着部15の外周よりも内側に配されている。
印刷部Hはカーボンブラックやアルミペースト等の導電性材料を含むインキで構成され、マイクロ波の吸収によって発熱する。これにより、蒸通部15aを覆う印刷部H上の熱接着性樹脂層24が軟化し、蒸通部15aにおいて早期に蒸通させることができる。
導電性材料を含むインキで構成された印刷部Hのテスターの端子間を5mm離して測定した抵抗値は0.1kΩ以上120kΩ以下であることが好ましい。抵抗値が0.1kΩ/5mmよりも小さい場合は電子レンジでの加熱時にスパークが発生する問題がある。また、抵抗値が120kΩ/5mmより大きい場合は抵抗が大きすぎて発熱量が低下し、熱接着性樹脂層24が軟化し難く、蒸通不良が生じる問題がある。
なお、印刷部Hは導電性高分子を含むインキで構成してもよい。導電性高分子を含むインキはマイクロ波の吸収によって導電性を有したカーボンブラックやアルミペースト等を含む通常の導電性インキよりも高温に発熱する。これにより、蒸通部15aに面した印刷部H下の熱接着性樹脂層24がより早く軟化して蒸通部15aにおいてより早期に蒸通させることができる。
導電性高分子としては、ポリアニリン系樹脂、ポリチオフェン系樹脂又はポリアセチレン系樹脂が用いられる。
<第3実施形態>
次に、図12は第3実施形態の蒸通部15aの近傍を拡大して示す上面図である。説明の便宜上、前述の図1~図9に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は側面部12は凸部12a(図1参照)及びフランジ部13の突出部13b(図1参照)が省かれ、フランジ部13の幅内に蒸通部15aが形成される。その他の部分は第1実施形態と同様である。
熱接着部15の内周縁はフランジ部13の内周よりも所定の距離だけ外側に配され、蒸通部15aは内側に突出して内縁を外側が拡がるV字状に形成される。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、蒸通部15aの内縁がV字状に形成されるため、蒸通部15aが他の部分よりも早く剥離し、蒸通部15a上に形成された切込線(貫通部)13cを介して蒸気がフランジ部13の下方に排気される。
本実施形態において、前述の図6~図8と同様の切込線13c、図9と同様の貫通孔13fを形成してもよい。また、第2実施形態と同様の印刷部Hを設けてもよい。
<第4実施形態>
次に、図13は第4実施形態の容器1の蒸通部15a近傍を示す縦断面図である。説明の便宜上、前述の図1~図9に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は切込線(貫通部)13cが、フランジ部13と連続して蒸通部15a上の蓋材20を貫通する。その他の部分は第1実施形態と同様である。
本実施形態の切込線13cは、突出部13bを含むフランジ部13と蓋材20とを熱接着部15により熱接着した後に、フランジ部13及び蓋材20を一緒に切り込んで形成される。
本実施形態によると、切込線13cが形成された突出部13bと蓋材20とを熱接着する場合と比べて、切込線13cが形成される前の突出部13bと蓋材20とを接着する場合の方が、突出部13bにおいて皺や浮きが発生し難い。これにより、容器1内における密封性をより十分に担保できる。また、熱接着後に切込線13cを形成することにより、熱接着までの工程を既存設備を用いて行うことができる。
<第5実施形態>
次に、図14は第5実施形態の容器1の斜視図である。説明の便宜上、前述の図1~図9に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は複数のトレイ10がフランジ部13gを介して連結される。その他の部分は第1実施形態と同様である。
図15は容器1の蒸通部15a近傍を示す縦断面図であり、容器1内の内圧が上昇した後の状態を示す。蒸通部15aは隣接する開口部10aに挟まれるフランジ部13g上に配される。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、蒸通部15aを隣接する開口部10aに挟まれるフランジ部13g上に配することにより、容器1の外周部から離れて蒸通位置を設けることができる。このため、電子レンジ庫内から容器1の外周部を把持して容器1を取り出す際に、手指が蒸通位置から離れて蒸気による使用者の火傷を防止することができる。
本実施形態において、前述の図6~図8と同様の切込線13c、図9と同様の貫通孔13fを形成してもよい。また、第2実施形態と同様の印刷部Hを設けてもよい。また、第3実施形態と同様の蒸通部15aを設けてもよい。
<第6実施形態>
次に、図16は第6実施形態の容器1の蒸通部15aを示す拡大上面図である。図17は容器1の蒸通部15a近傍を示す縦断面図であり、蓋材20が蒸通部15aから剥離した後の状態を示す。説明の便宜上、前述の図1~図9に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は突出部13bが、上面から上方に突出する突起部13hを有する。その他の部分は第1実施形態と同様である。
突起部13hは蒸通部15aの内周縁よりも径方向内側の突出部13b上に配され、突起部13hの上面は、蓋材20と熱接着していない。容器1の加熱によって蓋材20が蒸通部15aから剥離した後、蓋材20は突起部13hの上面に支持され、蓋材20と突出部13bとの間に通気路13iが形成される。通気路13iは蒸通孔13dと容器1内とを連通する。また、突起部13hは周方向に分割して形成され、通気路13iが周方向に複数並設される。
通常、容器1の加熱によって蒸通孔13dから蒸気が排出される際に、容器1内の空気も蒸気と一緒に排出される。このため、容器1が降温されると容器1内の内圧が低下する。このとき、蒸通孔13d及び通気路13iを介して空気(矢印E)が容器1内に流入する。突起部13hを設けることにより、蓋材20と突出部13bの上面とが密着して通気路13iが閉塞されることを防止できる。従って、空気が容器1内に流入できずに容器1内の内圧が低下し続け、トレイ10が変形することを防止できる。
なお、通気路13iが、周方向に複数並設されることにより、いずれかの通気路13iが閉塞された場合でも、他の通気路13iを介して容器1内に空気が流入する。これにより、空気が容器1内に流入できずに容器1内の内圧が低下し続けることをより防止できる。
また、通気路13iの周方向の幅は5mm以下が好ましい。これにより、通気路13i上で蓋材20と突出部13bの上面とが密着して通気路13iが閉塞されることを防止できる。また、突起部13hの高さは0.5mm以上1mm以下が好ましい。これにより、蓋材20が突起部13hの上面に支持されたときに、蓋材20と突出部13bとの間に通気路13iが確実に形成される。
本実施形態によると、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、突出部13bは、上面から上方に突出する突起部13hを有し、突起部13hは、蒸通部15aの内周縁よりも径方向内側に配される。これにより、容器1の加熱によって蓋材20が蒸通部15aから剥離した後、蓋材20は突起部13hの上面に支持される。これにより、蓋材20と突出部13bの上面とが密着することを防止して、容器1の内部と外部とを連通する通気路13iが確実に形成される。従って、空気が容器1内に流入できずに容器1内の内圧が低下し続けてトレイ10が変形することを防止できる。
また、突起部が、周方向に分割して形成され、通気路13iが、周方向に複数並設される。これにより、いずれかの通気路13iが閉塞された場合でも、他の通気路13iを介して容器1内に空気が流入する。従って、空気が容器1内に流入できずに容器1内の内圧が低下し続けることをより防止できる。
本実施形態において、前述の図6~図8と同様の切込線13c、図9と同様の貫通孔13fを形成してもよい。また、第2実施形態と同様の印刷部Hを設けてもよい。また、第3実施形態と同様の蒸通部15aを設けてもよい。このとき、突出部13bが省かれているため、フランジ部13gが突起部13hを有する。また、第4実施形態と同様の切込線13cを設けてもよい。また、第5実施形態と同様に複数のトレイ10をフランジ部13gを介して連結してもよい。
本発明によると、電子レンジで加熱される容器に利用することができる。
1 電子レンジ加熱用容器(容器)
10 トレイ
10a 開口部
11 底面部
11a 開口部
12 側面部
12a 凸部
13 フランジ部
13a 角部
13b 突出部
13c 切込線(貫通部)
13d 蒸通孔
13e 蒸通弁
13f 貫通孔(貫通部)
13g フランジ部
13h 突起部
13i 通気路
15 熱接着部
15a 蒸通部
20 蓋材
20a 摘持部
23 基材層
24 熱接着性樹脂層
30 長方形
31 長辺
32 垂直二等分線
D 矢印
E 矢印
H 印刷部
P 中心

Claims (10)

  1. 底面部と前記底面部の周縁から立設される側面部と前記側面部の上端から外側に延びる環状のフランジ部とを有して上面に開口部を開口するトレイと、熱接着部により前記フランジ部に熱接着されて前記開口部を覆う蓋材と、を備えた電子レンジ加熱用容器において、
    前記フランジ部が内周から内側に突出する突出部を有し、
    前記側面部は屈曲により内側に突出するとともに縦方向に延びる凸部を有し、
    前記凸部は下端が前記底面部に連設され、上端が前記突出部に連設され、
    前記熱接着部は前記開口部に沿って環状に形成されるとともに内周から内側に突出する蒸通部を有し、
    前記蒸通部上には少なくとも前記フランジ部を貫通する貫通部が形成され
    前記蒸通部及び前記貫通部が、前記突出部上に配され、
    前記フランジ部の上面は、前記突出部において、前記貫通部よりも径方向内側で、平坦に形成されていることを特徴とする電子レンジ加熱用容器。
  2. 前記貫通部がスリット状の切込線から成ることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用容器。
  3. 前記切込線が内側に凸に形成されることを特徴とする請求項に記載の電子レンジ加熱用容器。
  4. 前記貫通部が貫通孔から成ることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用容器。
  5. 前記突出部を含む前記フランジ部の上面が平坦面に形成され、前記熱接着部が前記平坦面上に設けられることを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の電子レンジ加熱用容器。
  6. 前記蓋材が前記蒸通部及び前記貫通部上に配して導電性材料から成る印刷部を有することを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の電子レンジ加熱用容器。
  7. 矩形の前記蓋材の角部に開封用の摘持部が配され、
    前記蒸通部が、前記熱接着部に外接する長方形の長辺側に配されるとともに前記長辺の垂直二等分線上又は前記垂直二等分線よりも前記摘持部から離れた位置に配されることを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の電子レンジ加熱用容器。
  8. 複数の前記トレイが、前記フランジ部を介して連結されることを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の電子レンジ加熱用容器。
  9. 前記蒸通部が、隣接する前記開口部に挟まれた前記フランジ部上に配されることを特徴とする請求項に記載の電子レンジ加熱用容器。
  10. 前記貫通部が、前記フランジ部と連続して前記蒸通部上の前記蓋材を貫通することを特徴とする請求項1~請求項のいずれかに記載の電子レンジ加熱用容器。
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