JP7275891B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関する。
従来、中心電極及び接地電極を備え、湾曲した接地電極に沿った平面が気流の流れ方向に垂直となるスパークプラグがある(特許文献1参照)。特許文献1に記載のスパークプラグでは、中心電極及び接地電極の間を気流が左から右に流れるときに、接地電極の上側の辺及び下側の辺を右下がりとし、接地電極の上側において中心電極の中心軸よりも気流の上流側に突起部を設けている。これにより、接地電極の下流側に後流渦が形成され、伸長した放電火花が後流渦に巻き込まれて保持されるとしている。
特開2017-147086号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスパークプラグでは、中心電極と接地電極との間を通過した気流が乱れ易く、伸長した放電火花の途中部分が互いに短絡し易い。このため、放電火花が不安定になり、スパークプラグによる燃料と空気との混合気への着火性が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、混合気への着火性を向上させるとともに、製造性を向上させることのできるスパークプラグを提供することにある。
上記課題を解決するための第1の手段は、
筒状の主体金具(11)と、前記主体金具の内部に挿入された中心電極(13)と、前記主体金具に接続されて前記中心電極の先端面(15a)に対向するように湾曲した接地電極(14)と、を備え、前記湾曲した接地電極に沿った所定平面(P)が気流の流れ方向を向くスパークプラグ(10)であって、
前記接地電極の本体(14m)において、
前記中心電極の先端面に対向する位置に、前記先端面との距離が最も短い面である対向面(25)が形成され、
前記先端面に面した側、且つ前記気流の流れに対して前記中心電極よりも下流側において、前記対向面に接続され、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面から離れる第1傾斜面(23)が形成され、
前記第1傾斜面に接続され、前記所定平面に平行で前記気流の最も下流側の平面である下流端面(29)が形成され、
前記先端面に面した側と反対側において、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面に近付き、前記下流端面に接続された第2傾斜面(24)が形成され、
前記第2傾斜面に接続され、前記先端面に面した側と反対側において、前記先端面との距離が最も長い面である反対面(30)が形成され、
前記所定平面に垂直な方向に関して、前記対向面の幅(A1)が前記反対面の幅(A2)よりも広く、
前記対向面と前記第1傾斜面とがなす角度をθ1として、10°≦θ1≦40°であり、
前記中心電極の挿入方向に関して、前記下流端面の前記対向面と反対側の端(E1)から前記対向面までの距離をL1として、0.3[mm]≦L1≦0.9[mm]である。
上記構成によれば、主体金具に接続された接地電極は、主体金具との接続部から中心電極の先端面に対向するように途中で湾曲している。湾曲した接地電極に沿った所定平面に向かって、すなわち接地電極の側方から中心電極及び接地電極へ向かって気流が流れる。そして、中心電極と接地電極との間で放電が行われ、放電火花により燃料と空気との混合気に着火される。
ここで、接地電極の本体において、中心電極の先端面に対向する位置に、中心電極の先端面との距離が最も短い面である対向面が形成されている。このため、中心電極と接地電極との間を通過した気流が乱れることを抑制することができ、放電火花が不安定になることを抑制することができる。そして、中心電極の先端面に面した側、且つ気流の流れに対して中心電極よりも下流側において、中心電極の先端面との対向面に接続され、気流の上流側から下流側にかけて中心電極の先端面から離れる第1傾斜面が形成されている。このため、中心電極と接地電極との間を通過した気流を、第1傾斜面により中心電極から離れる方向、すなわち燃焼室の中央方向へ導くことができる。その結果、放電火花の冷却損失を低減することができ、混合気への着火性を向上させることができる。なお、接地電極が貴金属チップを備える場合は、接地電極において貴金属チップを除く部分が接地電極の本体に相当する。また、接地電極が貴金属チップを備えない場合は、接地電極と接地電極の本体とが一致する。
第1傾斜面に接続され、所定平面に平行で気流の最も下流側の平面である下流端面が形成されている。中心電極の先端面に面した側と反対側において、気流の上流側から下流側にかけて中心電極の先端面に近付き、下流端面に接続された第2傾斜面が形成されている。第2傾斜面に接続され、中心電極の先端面に面した側と反対側において、中心電極の先端面との距離が最も長い面である反対面が形成されている。このため、上記第1傾斜面及び反対面により、気流が下流端面及び第2傾斜面から剥離するように流れ、下流端面及び第2傾斜面の下流側に負圧が形成される。この負圧により、中心電極と接地電極との間を通過した気流ひいては放電火花を、中心電極から離れる方向へ導くことができる。したがって、中心電極から離れる方向へ放電火花を伸長させることができ、混合気への着火性を向上させることができる。さらに、接地電極における放電火花の起点が、第1傾斜面に沿って気流の上流側から下流側へ移動することにより、接地電極における放電火花の起点と中心電極との距離を延ばすことができる。したがって、放電火花の途中部分が互いに短絡することを抑制することができる。
さらに、接地電極の本体において、所定平面に垂直な方向に関して、対向面の幅が反対面の幅よりも広く、対向面と第1傾斜面とがなす角度をθ1として、10°≦θ1≦40°であり、中心電極の挿入方向に関して、下流端面の対向面と反対側の端から対向面までの距離をL1として、0.3[mm]≦L1≦0.9[mm]である場合に、混合気への着火性が向上することが本願発明者により確認されている。したがって、上記スパークプラグによれば、混合気への着火性をさらに向上させることができる。
しかも、第1傾斜面と第2傾斜面とが、所定平面に平行で気流の最も下流側の平面である下流端面を介して接続されている。このため、第1傾斜面と第2傾斜面とが直接接続されている場合に第1傾斜面と第2傾斜面とがなす角度よりも、第1傾斜面と下流端面とがなす角度、及び下流端面と第2傾斜面とがなす角度を大きくすることができる。したがって、接地電極に鋭角部分が形成されることを抑制することができ、スパークプラグの製造性を向上させることができる。
第2の手段では、前記接地電極の本体において、15°≦θ1≦25°であり、0.5[mm]≦L1≦0.7[mm]である。
上記構成によれば、15°≦θ1≦25°であるため、第1傾斜面と下流端面とがなす角度を適度に大きくすることができ、スパークプラグの製造性をさらに向上させることができる。0.5[mm]≦L1≦0.7[mm]である場合は、混合気への着火性がさらに向上することが本願発明者により確認されている。
第3の手段では、前記接地電極の本体において、25°≦θ1≦40°であり、0.5[mm]≦L1≦0.8[mm]である。
接地電極の本体において、25°≦θ1≦40°であり、0.5[mm]≦L1≦0.8[mm]である場合は、混合気への着火性が特に向上することが本願発明者により確認されている。
第4の手段では、
前記接地電極の本体において、
前記中心電極の前記先端面に面した側、且つ前記気流の流れに対して前記中心電極よりも上流側において、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面に近付き、前記対向面に接続された第3傾斜面(21)が形成され、
前記第3傾斜面に接続され、前記所定平面に平行で前記気流の最も上流側の平面である上流端面(28)が形成され、
前記上流端面及び前記反対面に接続され、前記先端面に面した側と反対側において、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面から離れる第4傾斜面(22)が形成され、
前記対向面と前記第3傾斜面とがなす角度をθ2として、10°≦θ2≦40°であり、
前記中心電極の挿入方向に関して、前記上流端面の前記対向面と反対側の端(E2)から前記対向面までの距離をL2として、0.3[mm]≦L2≦0.9[mm]である。
上記構成によれば、接地電極の本体において、中心電極の先端面に面した側、且つ気流の流れに対して中心電極よりも上流側において、気流の上流側から下流側にかけて中心電極の先端面に近付き、対向面に接続された第3傾斜面が形成されている。そして、接地電極の本体は、中心電極の先端面に対向する位置に、中心電極の先端面との距離が最も短い面である対向面を備えている。このため、第3傾斜面により、中心電極と接地電極との間へ流れる気流が整流され、放電火花を安定して伸長させることができる。
接地電極の本体において、第3傾斜面に接続され、所定平面に平行で気流の最も上流側の平面である上流端面が形成されている。上流端面及び上記反対面に接続され、中心電極の先端面に面した側と反対側において、気流の上流側から下流側にかけて中心電極の先端面から離れる第4傾斜面が形成されている。このため、第4傾斜面により、接地電極から離れる方向へ気流が導かれ、接地電極の下流側に負圧が形成される。この負圧により、中心電極と接地電極との間を通過した気流ひいては放電火花を、中心電極から離れる方向へ導くことができる。したがって、中心電極から離れる方向へ放電火花を伸長させることができ、混合気への着火性を向上させることができる。
さらに、接地電極の本体において、対向面と第3傾斜面とがなす角度をθ2として、10°≦θ2≦40°であり、中心電極の挿入方向に関して、上流端面の対向面と反対側の端から対向面までの距離をL2として、0.3[mm]≦L2≦0.9[mm]である場合に、混合気への着火性が向上することが本願発明者により確認されている。したがって、上記スパークプラグによれば、混合気への着火性を向上させることができる。
しかも、第3傾斜面と第4傾斜面とが、所定平面に平行で気流の最も上流側の平面である上流端面を介して接続されている。このため、第3傾斜面と第4傾斜面とが直接接続されている場合に第3傾斜面と第4傾斜面とがなす角度よりも、第3傾斜面と上流端面とがなす角度、及び上流端面と第4傾斜面とがなす角度を大きくすることができる。したがって、接地電極に鋭角部分が形成されることを抑制することができ、スパークプラグの製造性を向上させることができる。
第5の手段では、前記接地電極の本体において、15°≦θ2≦25°であり、0.5[mm]≦L2≦0.7[mm]である。
上記構成によれば、15°≦θ2≦25°であるため、第3傾斜面と上流端面とがなす角度を適度に大きくすることができ、スパークプラグの製造性をさらに向上させることができる。
また、具体的には、第6の手段のように、前記接地電極の本体において、25°≦θ2≦40°であり、0.5[mm]≦L2≦0.8[mm]である、といった構成を採用することもできる。
燃焼室に対してスパークプラグが取り付けられた場合、燃焼室内の混合気の燃焼過程においてスパークプラグに対する気流の流れ方向が一時的に逆になることがある。
この点、第7の手段では、θ1=θ2であり、L1=L2である。このため、燃焼過程においてスパークプラグに対する気流の流れ方向が一時的に逆になったとしても、第3傾斜面と第1傾斜面とが互いの機能を入れ替えて実現し、第4傾斜面と第2傾斜面とが互いの機能を入れ替えて実現することができる。したがって、燃焼過程においてスパークプラグに対する気流の流れ方向が一時的に逆になったとしても、混合気への着火性を向上させることができる。また、燃焼室に対して、接地電極の上流側と下流側とが逆向きに取り付けられたとしても、正しい向きに取り付けられた場合と同様に混合気への着火性を向上させることができる。しかも、接地電極の本体の形状を、中心電極に対して上流側と下流側とで対称にすることができる。したがって、スパークプラグの製造性をさらに向上させることができる。
第8の手段では、前記所定平面に垂直な方向に関して、前記接地電極の本体の幅をWとして、2.3[mm]≦W≦2.9[mm]である。
所定平面に垂直な方向に関して、接地電極の本体の幅をWとして、2.3[mm]≦W≦2.9[mm]である場合は、混合気への着火性が向上することが本願発明者により確認されている。したがって、上記スパークプラグによれば、混合気への着火性をさらに向上させることができる。
具体的には、第9の手段のように、2.5[mm]≦W≦2.7[mm]である、といった構成を採用することができる。
第10の手段では、前記対向面において前記中心電極の前記先端面に対向する部分には、第1貴金属チップが設けられている。このため、第1貴金属チップで電界集中が起きることにより中心電極との間で放電が行われ易くなるとともに、放電による接地電極の消耗を抑制することができる。
スパークプラグの半断面図。 図1の部分拡大図。 中心電極の先端部及び接地電極の斜視図。 中心電極の先端部及び接地電極の正面図。 接地電極の各寸法を示す模式図。 比較例の接地電極の各寸法を示す模式図。 気流の流れ方向を示す模式図。 放電火花の伸長態様を示す模式図。 距離L1と角度θ1とA/F向上代との関係を示すグラフ。 気流の逆流態様を示す模式図。 スパークプラグの逆向きの取り付け状態を示す模式図。 接地電極の変更例を示す模式図。 接地電極の他の変更例を示す模式図。 接地電極の他の変更例を示す模式図。 接地電極の他の変更例を示す模式図。
以下、内燃機関に用いられるスパークプラグに具現化した一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、スパークプラグ10は、鉄等の金属材料によって形成された円筒状のハウジング11を備えている。ハウジング11(主体金具)の下部の外周には、ねじ部11aが形成されている。
ハウジング11の内部には、円筒状の絶縁碍子12の下端部が同軸に挿入されている。絶縁碍子12は、アルミナ等の絶縁材料で成形されている。絶縁碍子12に対してハウジング11の上端部11bをかしめることにより、ハウジング11と絶縁碍子12とが一体に結合されている。そして、絶縁碍子12の下部(一端部)において、貫通孔12a(中空部)には、中心電極13が挿入されて保持されている。
中心電極13は、耐熱性等に優れているNi合金を母材として、円柱状に形成されている。具体的には、中心電極13の内材(中心材)が銅で形成され、外材(外皮材)がNi(ニッケル)基合金で形成されている。中心電極13の先端部13aは、絶縁碍子12の下端(一端)から露出している。
中心電極13の先端部13aに対向する位置には、ハウジング11の下端面(一端面)から一体的に湾曲して延びる接地電極14が配置されている。すなわち、接地電極14は、ハウジング11に接続されて、中心電極13の先端面15a(図2参照)に先端部14aが対向するように湾曲している。接地電極14もNi基合金によって形成されている。接地電極14は、本体14mと貴金属チップ16とを備えている。接地電極14において貴金属チップ16を除く部分が接地電極14の本体14mに相当する。
図2に示すように、中心電極13及び接地電極14は、それぞれ貴金属チップ15,16を備えている。貴金属チップ15,16は、共に円柱状に形成されている。貴金属チップ15,16は、高融点で耐消耗性に優れたIr(イリジウム)をベースに、Irの高温揮発性を抑制するために、Rh(ロジウム)を含むIrRh合金により形成されている。貴金属チップ15,16は、レーザー溶接、または抵抗溶接等の接合加工により、それぞれ先端部13a,14aに接合されている。貴金属チップ15(第2貴金属チップ)の先端面15aと貴金属チップ16(第1貴金属チップ)の先端面16aとの間に、火花ギャップ17が形成されている。すなわち、貴金属チップ15と貴金属チップ16との間で放電が行われ、放電火花が形成される。
図1に戻り、中心電極13の上部には、周知のように中心軸18、端子部19が電気的に接続されている。端子部19には、火花発生用の高電圧を印加する外部回路が接続される。また、ハウジング11のねじ部11aの上端部には、内燃機関への取り付けに用いられるガスケット20が設けられている。スパークプラグ10が内燃機関の燃焼室に対して取り付けられた状態では、スパークプラグ10の中心電極13及び接地電極14が燃焼室に露出している。そして、中心電極13から接地電極14への方向が、燃焼室の中央方向となる。
図3は、中心電極13の先端部及び接地電極14の斜視図である。図4は、中心電極13の先端部及び接地電極14の正面図である。接地電極14の本体14mの断面形状は、八角形状である。
スパークプラグ10が内燃機関の燃焼室に対して取り付けられた状態では、湾曲した接地電極14に沿った所定平面P(図4参照)が気流の流れ方向を向いている。詳しくは、所定平面Pは、スパークプラグ10へ向かう主な気流の流れ方向に垂直になっている。
接地電極14の本体14mにおいて、中心電極13の先端面15aに対向する位置に、先端面15aとの距離が最も短い面である対向面25(チップ取付面)が形成されているすなわち、対向面25において、中心電極13の先端面15aと接地電極14の本体14mとの距離が最も短くなっている。対向面25は、中心電極13に対向する位置付近で平面になっている。対向面25から、接地電極14とハウジング11との接続部の方向へ延びた面は曲面になった後に平面になっている。対向面25に、貴金属チップ16が溶接されている。接地電極14は、貴金属チップ16の先端面16aにおいて、中心電極13の先端面15aとの距離が最も短くなっている。
接地電極14の本体14mにおいて、中心電極13の先端面15aに面した側(上側)、且つ気流の流れに対して中心電極13よりも下流側において、対向面25に接続され、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aから離れる第1傾斜面23が形成されている。第1傾斜面23は、中心電極13に対向する位置付近で平面になっている。第1傾斜面23から、接地電極14とハウジング11との接続部の方向へ延びた面は曲面になった後に平面になっている。
接地電極14は、所定平面Pに関して対称に形成されている。このため、接地電極14の本体14mにおいて、中心電極13の先端面15aに面した側(上側)、且つ気流の流れに対して中心電極13よりも上流側の部分に、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aに近付き、対向面25に接続された第3傾斜面21が形成されている。第3傾斜面21は、第3傾斜面21に当たる気流を、中心電極13側へ偏向させるように形成されている。
接地電極14の本体14mにおいて、第1傾斜面23に接続され、所定平面Pに平行で気流の最も下流側の平面である下流端面29が形成されている。下流端面29は、本体14mの側面を形成する平面である。下流端面29は、本体14mの湾曲に応じた形状を有している。
接地電極14は、所定平面Pに関して対称に形成されている。このため、接地電極14の本体14mにおいて、第3傾斜面21に接続され、所定平面Pに平行で気流の最も上流側の平面である上流端面28が形成されている。上流端面28は、本体14mの湾曲に応じた形状を有している。
接地電極14の本体14mにおいて、先端面15aに面した側と反対側において、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aに近付き、下流端面29に接続された第2傾斜面24が形成されている。第2傾斜面24は、中心電極13に対向する位置付近で平面になっている。第2傾斜面24から、接地電極14とハウジング11との接続部の方向へ延びた面は曲面になった後に平面になっている。
接地電極14は、所定平面Pに関して対称に形成されている。このため、接地電極14の本体14mにおいて、上流端面28に接続され、中心電極13の先端面15aに面した側と反対側(下側)において、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aから離れる第4傾斜面22が形成されている。第4傾斜面22は、第4傾斜面22に当たる気流を、中心電極13から離れる側へ偏向させるように形成されている。
接地電極14の本体14mにおいて、第2傾斜面24及び第4傾斜面22に接続され、先端面15aに面した側と反対側において、先端面15aとの距離が最も長い面である反対面30が形成されている。
接地電極14において貴金属チップ16以外の部分(接地電極14の本体14m)は、長さ方向の形状が均一の部材を曲げることで形成されている。このため、接地電極14の製造性を高めることができる。さらに、接地電極14の本体14mの形状を、所定平面Pに関して(中心電極13に対して)上流側と下流側とで対称にしている。したがって、スパークプラグ10の製造性をさらに向上させることができる。
図5は、接地電極14の各寸法を示す模式図である。同図では、中心電極13の中心軸線を通り且つ気流の流れ方向に平行な面による断面を示している。
中心電極13の中心軸線方向(ハウジング11及び絶縁碍子12への挿入方向)に関して、接地電極14の本体14mの厚みを厚みTとし、下流端面29の対向面25と反対側の端E1から対向面25までの距離をL1とし、上流端面28の対向面25と反対側の端E2から対向面25までの距離をL2とする。このとき、1.1[mm]≦T≦1.5[mm]を満たすように、厚みTが設定されている。望ましくは、1.2[mm]≦T≦1.4[mm]を満たすように、厚みTが設定されている。0.3[mm]≦L1≦0.9[mm]、0.3[mm]≦L2≦0.9[mm]を満たすように、距離L1、L2が設定されている。望ましくは、0.5[mm]≦L1≦0.7[mm]、0.5[mm]≦L2≦0.7[mm]を満たすように、距離L1、L2が設定されている。本実施形態では、L1=L2である。
接地電極14の本体14mにおいて、所定平面Pに垂直な方向(気流の流れ方向)に関して、接地電極14の本体14mの幅を幅Wとし、対向面25の幅を幅A1とし、反対面30の幅をA2とする。このとき、2.3[mm]≦W≦2.9[mm]を満たすように、幅Wが設定されている。望ましくは、2.5[mm]≦W≦2.7[mm]を満たすように、幅Wが設定されている。1.2[mm]≦A1≦1.8[mm]を満たすように、幅A1が設定されている。望ましくは、1.4[mm]≦A1≦1.6[mm]を満たすように、幅A1が設定されている。0.3[mm]≦A2≦0.7[mm]を満たすように、幅A2が設定されている。望ましくは、0.4[mm]≦A2≦0.6[mm]を満たすように、幅A2が設定されている。すなわち、接地電極14の本体14mにおいて、所定平面Pに垂直な方向に関して、対向面25の幅A1が反対面30の幅A2よりも広く設定されている。
接地電極14の本体14mにおいて、対向面25と第1傾斜面23とがなす角度をθ1とし、対向面25と第3傾斜面21とがなす角度をθ2とする。このとき、10°≦θ1≦40°、10°≦θ2≦40°を満たすように、角度θ1,θ2が設定されている。望ましくは、15°≦θ1≦25°、15°≦θ2≦25°を満たすように、角度θ1,θ2が設定されている。本実施形態では、θ1=θ2である。
図6は、比較例の接地電極14Rの各寸法を示す模式図である。同図では、中心電極13の中心軸線を通り且つ気流の流れ方向に平行な面による断面を示している。
中心電極13の中心軸線方向(ハウジング11及び絶縁碍子12への挿入方向)に関して、接地電極14Rの本体14mの厚みを厚みTとしている。また、接地電極14Rの本体14mにおいて、所定平面Pに垂直な方向(気流の流れ方向)に関して、接地電極14Rの本体14mの幅を幅Wとしている。厚みT=1.3[mm]、幅W=2.6[mm]に設定されている。比較例の接地電極14Rには、第1傾斜面23、第2傾斜面24、第3傾斜面21、及び第4傾斜面22がいずれも形成されていない。すなわち、接地電極14Rの本体14mの断面形状は矩形状になっている。
図7は、接地電極14に対する気流の流れ方向を示す模式図である。
接地電極14に向かって流れる気流のうち、第3傾斜面21に当たった気流は、第3傾斜面21に沿って貴金属チップ15(中心電極13)と貴金属チップ16(接地電極14)との間に導かれる。このため、貴金属チップ15と貴金属チップ16との間に流れる気流が整流される。
第4傾斜面22に当たった気流は、第4傾斜面22に沿って接地電極14から離れる方向へ導かれる。そして、気流が接地電極14から剥離して、第2傾斜面24及び下流端面29(接地電極14)の下流側に負圧が形成される。さらに、接地電極14の本体14mには第2傾斜面24が形成されているため、気流は接地電極14から剥離し易くなり、第2傾斜面24の下流側に形成される負圧が強化される。
貴金属チップ15と貴金属チップ16との間を通過した気流は、第2傾斜面24及び下流端面29の下流側に形成された負圧により、中心電極13から離れる方向へ導かれる。接地電極14の本体14mには第1傾斜面23が形成されているため、気流は第1傾斜面23に沿って中心電極13から離れる方向へ導かれる。
図8は、放電火花の伸長態様を示す模式図である。
放電火花は当初、中心電極13の先端面15aと接地電極14における貴金属チップ16の先端面16aの起点S1との間に生じる。そして、放電火花は、貴金属チップ15と貴金属チップ16との間の整流された気流により、安定して伸長させられる。
このとき、接地電極14における放電火花の起点は、起点S1から第1傾斜面23における起点S2へと移動する。このため、接地電極14における放電火花の起点と貴金属チップ15(中心電極13)との距離を延ばすことができ、伸長した放電火花の途中部分が互いに短絡することを抑制することができる。
図7で説明したように、貴金属チップ15と貴金属チップ16との間を通過した気流は、第2傾斜面24及び下流端面29の下流側に形成された負圧により、中心電極13から離れる方向へ導かれる。この気流により、放電火花は中心電極13から離れる方向へ導かれつつ伸長させられる。このとき、接地電極14における放電火花の起点は、起点S2から下流端面29における起点S3へと移動する。さらに、接地電極14における放電火花の起点は、起点S3から下流端面29に沿って、より中心電極13から離れた位置まで移動する。
したがって、放電火花が中心電極13から離れる方向へ安定して伸長され、混合気への着火性を向上させることができる。ここで、放電火花が長いほど放電火花の表面積が大きくなり、混合気及び空気の混合気と放電火花との接触面積が大きくなるため、混合気への着火性が向上する。さらに、放電火花が、中心電極13から離れる方向、すなわち燃焼室の中央方向へ伸長するほど、混合気の燃焼性が向上する。
図9は、上記距離L1と上記角度θ1とA/F向上代との関係を示すグラフである。A/F向上代は、比較例の接地電極14Rにおける混合気の燃焼のリーン限界A/Fを基準(0)として、接地電極14のリーン限界A/Fがどれだけ向上したかを表している。幅W=2.6[mm]、厚みT=1.3[mm]、幅A1=1.5[mm]、幅A2=0.5[mm]、貴金属チップ16のチップ径φ=0.7[mm]、貴金属チップ16のチップ高さ=0.15[mm]で固定して試験を実施した。ただし、チップ径・高さは、気流の流れに対する影響がみられなかったことが、本願発明者により確認されている。なお、接地電極14の貴金属チップ16の体積が接地電極14の本体14mに比べて小さいために、上記影響がなかったものと思われる。
同図に示すように、いずれのサンプルのA/F向上代も0.2以上になっている。特に、0.5[mm]≦L1≦0.8[mm]且つ25°≦θ1≦40°の範囲において、いずれのサンプルのA/F向上代も0.4以上になっている。したがって、0.3[mm]≦L1≦0.9[mm]且つ10°≦θ1≦40°を満たすように、特に0.5[mm]≦L1≦0.8[mm]且つ25°≦θ1≦40°を満たすように、距離L1及び角度θ1を設定することにより、混合気への着火性を向上させることができる。また、いずれの角度θ1においても、0.5[mm]≦L1≦0.7[mm]を満たすように、距離L1を設定することにより、混合気への着火性を向上させることができる。
なお、0.3[mm]≦L2≦0.9[mm]、且つ10°≦θ2≦40°の範囲であれば、いずれのサンプルのA/F向上代も0以上になることが、本願発明者により確認されている。また、1.1[mm]≦T≦1.5[mm]、2.3[mm]≦W≦2.9[mm]、1.2[mm]≦A1≦1.8[mm]、0.3[mm]≦A2≦0.7[mm]の範囲であれば、いずれのサンプルのA/F向上代も0以上になることが、本願発明者により確認されている。
また、接地電極14の本体14mの製造性を向上させる上では、15°≦θ1≦25°且つ0.5[mm]≦L1≦0.7[mm]を満たすように、距離L1及び角度θ1を設定することが望ましい。こうした構成によれば、本体14mに鋭角部分が形成されることを抑制することができ、スパークプラグ10の製造性を向上させることができる。なお、25°≦θ1≦40°である場合は、25°≦θ2≦40°とするとよい。また、0.5[mm]≦L1≦0.8[mm]である場合は、0.5[mm]≦L2≦0.8[mm]とするとよい。
図10は、気流の逆流態様を示す模式図である。燃焼室に対してスパークプラグ10が取り付けられる。燃焼室内の混合気の燃焼過程において、スパークプラグ10に対する気流の流れ方向が、実線の矢印で示す方向から破線の矢印で示す方向へ一時的に逆になることがある。
この点、接地電極14は、所定平面Pに関して対称に形成されており、距離L1と距離L2とが等しく、角度θ1と角度θ2とが等しくなっている。このため、燃焼過程においてスパークプラグ10に対する気流の流れ方向が一時的に逆になったとしても、第1傾斜面23が第3傾斜面21の機能を実現し、第2傾斜面24が第4傾斜面22の機能を実現する。また、第3傾斜面21が第1傾斜面23の機能を実現し、第4傾斜面22が第2傾斜面24の機能を実現する。したがって、燃焼過程においてスパークプラグ10に対する気流の流れ方向が一時的に逆になったとしても、混合気への着火性を向上させることができる。
図11は、スパークプラグ10の逆向きの取り付け状態を示す模式図である。図11では、図10のスパークプラグ10の接地電極14の向きに対して、接地電極14の向きが逆になっている。すなわち、図10と図11とでは、スパークプラグ10の取付角度が180°ずれている。図11のスパークプラグ10の取り付け状態であっても、気流の流れ方向が逆になった場合と同様に、混合気への着火性を向上させることができる。
以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。
・接地電極14の本体14mにおいて、中心電極13の先端面15aに対向する位置に、先端面15aとの距離が最も短い面である対向面25が形成されている。このため、中心電極13と接地電極14との間を通過した気流が乱れることを抑制することができ、放電火花が不安定になることを抑制することができる。そして、先端面15aに面した側、且つ気流の流れに対して中心電極13よりも下流側において、対向面25に接続され、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aから離れる第1傾斜面23が形成されている。このため、中心電極13と接地電極14との間を通過した気流を、第1傾斜面23により中心電極13から離れる方向、すなわち燃焼室の中央方向へ導くことができる。その結果、放電火花の冷却損失を低減することができ、混合気への着火性を向上させることができる。
・第1傾斜面23に接続され、所定平面Pに平行で気流の最も下流側の平面である下流端面29が形成されている。先端面15aに面した側と反対側において、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aに近付き、下流端面29に接続された第2傾斜面24が形成されている。第2傾斜面24に接続され、先端面15aに面した側と反対側において、先端面15aとの距離が最も長い面である反対面30が形成されている。このため、上記第1傾斜面23及び反対面30により、気流が下流端面29及び第2傾斜面24から剥離するように流れ、下流端面29及び第2傾斜面24の下流側に負圧が形成される。この負圧により、中心電極13と接地電極14との間を通過した気流ひいては放電火花を、中心電極13から離れる方向へ導くことができる。したがって、中心電極13から離れる方向へ放電火花を伸長させることができ、混合気への着火性を向上させることができる。さらに、接地電極14における放電火花の起点が、第1傾斜面23に沿って気流の上流側から下流側へ移動することにより、接地電極14における放電火花の起点と中心電極13との距離を延ばすことができる。したがって、放電火花の途中部分が互いに短絡することを抑制することができる。
・接地電極14の本体14mにおいて、所定平面Pに垂直な方向に関して、対向面25の幅A1が反対面30の幅A2よりも広く、対向面25と第1傾斜面23とがなす角度をθ1として、10°≦θ1≦40°であり、中心電極13の挿入方向(軸方向)に関して、下流端面29の対向面25と反対側の端E1から対向面25までの距離をL1として、0.3[mm]≦L1≦0.9[mm]である場合に、混合気への着火性が向上することが本願発明者により確認されている。したがって、上記スパークプラグ10によれば、混合気への着火性をさらに向上させることができる。
・第1傾斜面23と第2傾斜面24とが、所定平面Pに平行で気流の最も下流側の平面である下流端面29を介して接続されている。このため、第1傾斜面23と第2傾斜面24とが直接接続されている場合に第1傾斜面23と第2傾斜面24とがなす角度よりも、第1傾斜面23と下流端面29とがなす角度、及び下流端面29と第2傾斜面24とがなす角度を大きくすることができる。したがって、接地電極14に鋭角部分が形成されることを抑制することができ、スパークプラグ10の製造性を向上させることができる。
・15°≦θ1≦25°であるため、第1傾斜面23と下流端面29とがなす角度を適度に大きくすることができ、スパークプラグ10の製造性をさらに向上させることができる。0.5[mm]≦L1≦0.7[mm]である場合は、混合気への着火性をさらに向上させることができる。
・接地電極14の本体14mにおいて、25°≦θ1≦40°であり、0.5[mm]≦L1≦0.8[mm]である場合は、混合気への着火性を特に向上させることができる。
・接地電極14の本体14mにおいて、先端面15aに面した側、且つ気流の流れに対して中心電極13よりも上流側において、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aに近付き、対向面25に接続された第3傾斜面21が形成されている。そして、接地電極14の本体14mは、中心電極13の先端面15aに対向する位置に、先端面15aとの距離が最も短い面である対向面25を備えている。このため、第3傾斜面21により、中心電極13と接地電極14との間へ流れる気流が整流され、放電火花を安定して伸長させることができる。
・接地電極14の本体14mにおいて、第3傾斜面21に接続され、所定平面Pに平行で気流の最も上流側の平面である上流端面28が形成されている。上流端面28及び上記反対面30に接続され、先端面15aに面した側と反対側において、気流の上流側から下流側にかけて先端面15aから離れる第4傾斜面22が形成されている。このため、第4傾斜面22により、接地電極14から離れる方向へ気流が導かれ、接地電極14の下流側に負圧が形成される。この負圧により、中心電極13と接地電極14との間を通過した気流ひいては放電火花を、中心電極13から離れる方向へ導くことができる。したがって、中心電極13から離れる方向へ放電火花を伸長させることができ、混合気への着火性を向上させることができる。
・接地電極14の本体14mにおいて、対向面25と第3傾斜面21とがなす角度をθ2として、10°≦θ2≦40°であり、中心電極13の挿入方向(軸方向)に関して、上流端面28の対向面25と反対側の端E2から対向面25までの距離をL2として、0.3[mm]≦L2≦0.9[mm]である場合に、混合気への着火性が向上することが本願発明者により確認されている。したがって、上記スパークプラグ10によれば、混合気への着火性を向上させることができる。
・第3傾斜面21と第4傾斜面22とが、所定平面Pに平行で気流の最も上流側の平面である上流端面28を介して接続されている。このため、第3傾斜面21と第4傾斜面22とが直接接続されている場合に第3傾斜面21と第4傾斜面22とがなす角度よりも、第3傾斜面21と上流端面28とがなす角度、及び上流端面28と第4傾斜面22とがなす角度を大きくすることができる。したがって、接地電極14に鋭角部分が形成されることを抑制することができ、スパークプラグ10の製造性を向上させることができる。
・15°≦θ2≦25°であるため、第3傾斜面21と上流端面28とがなす角度を適度に大きくすることができ、スパークプラグ10の製造性をさらに向上させることができる。
・角度θ1=角度θ2であり、距離L1=距離L2である。このため、燃焼過程においてスパークプラグ10に対する気流の流れ方向が一時的に逆になったとしても、第3傾斜面21と第1傾斜面23とが互いの機能を入れ替えて実現し、第4傾斜面22と第2傾斜面24とが互いの機能を入れ替えて実現することができる。したがって、燃焼過程においてスパークプラグ10に対する気流の流れ方向が一時的に逆になったとしても、混合気への着火性を向上させることができる。また、燃焼室に対して、接地電極14の上流側と下流側とが逆向きに取り付けられたとしても、正しい向きに取り付けられた場合と同様に混合気への着火性を向上させることができる。しかも、接地電極14の本体14mの形状を、中心電極13に対して上流側と下流側とで対称にすることができる。したがって、スパークプラグ10の製造性をさらに向上させることができる。
・所定平面Pに垂直な方向に関して、接地電極14の本体14mの幅をWとして、2.3[mm]≦W≦2.9[mm]である場合は、混合気への着火性が向上することが本願発明者により確認されている。したがって、上記スパークプラグ10によれば、混合気への着火性をさらに向上させることができる。
・対向面25において中心電極13の先端面15aに対向する部分には、貴金属チップ16が設けられている。このため、貴金属チップ16で電界集中が起きることにより中心電極13との間で放電が行われ易くなるとともに、放電による接地電極14の消耗を抑制することができる。
なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。
・図12は、接地電極14の変更例を示す模式図である。この接地電極14は、所定平面Pに関して対称に形成されておらず、距離L1と距離L2とが異なっており、角度θ1と角度θ2とが異なっている。こうした構成であっても、第1傾斜面23、下流端面29、第2傾斜面24、反対面30、第3傾斜面21、上流端面28、及び第4傾斜面22により、上記実施形態に準じた作用効果を奏することができる。
・図13は、接地電極14の他の変更例を示す模式図である。この接地電極14の本体14mでは、上流端面28が形成されていない。こうした構成であっても、第1傾斜面23、下流端面29、第2傾斜面24、反対面30、第3傾斜面21、及び第4傾斜面22による作用効果を奏することができる。
・図14は、接地電極14の他の変更例を示す模式図である。この接地電極14の本体14mでは、第3傾斜面21及び第4傾斜面22が形成されていない。こうした構成であっても、第1傾斜面23、下流端面29、第2傾斜面24、反対面30、及び上流端面28による作用効果を奏することができる。
・図15は接地電極14の他の変更例を示す模式図であり、この接地電極14は、貴金属チップ16を備えていない。この場合も、上記実施形態に準じた作用効果を奏することができる。
10…スパークプラグ、13…中心電極、14…接地電極、14m…本体、15a…先端面、16…貴金属チップ、21…第3傾斜面、22…第4傾斜面、23…第1傾斜面、24…第2傾斜面、25…対向面、28…上流端面、29…下流端面、30…反対面、P…所定平面。

Claims (10)

  1. 筒状の主体金具(11)と、前記主体金具の内部に挿入された中心電極(13)と、前記主体金具に接続されて前記中心電極の先端面(15a)に対向するように湾曲した接地電極(14)と、を備え、前記湾曲した接地電極に沿った所定平面(P)が気流の流れ方向を向くスパークプラグ(10)であって、
    前記接地電極の本体(14m)において、
    前記中心電極の先端面に対向する位置に、前記先端面との距離が最も短い面である対向面(25)が形成され、
    前記先端面に面した側、且つ前記気流の流れに対して前記中心電極よりも下流側において、前記対向面に接続され、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面から離れる第1傾斜面(23)が形成され、
    前記第1傾斜面に接続され、前記所定平面に平行で前記気流の最も下流側の平面である下流端面(29)が形成され、
    前記先端面に面した側と反対側において、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面に近付き、下流端面に接続された第2傾斜面(24)が形成され、
    前記第2傾斜面に接続され、前記先端面に面した側と反対側において、前記先端面との距離が最も長い面である反対面(30)が形成され、
    前記所定平面に垂直な方向に関して、前記対向面の幅(A1)が前記反対面の幅(A2)よりも広く、
    前記対向面と前記第1傾斜面とがなす角度をθ1として、10°≦θ1≦40°であり、
    前記中心電極の挿入方向に関して、前記下流端面の前記対向面と反対側の端(E1)から前記対向面までの距離をL1として、0.3[mm]≦L1≦0.9[mm]であり、
    前記接地電極の本体は、前記先端面に対向するように湾曲してから、さらに前記先端面に対向する位置を越えた位置まで延びている、スパークプラグ。
  2. 前記接地電極の本体において、
    15°≦θ1≦25°であり、
    0.5[mm]≦L1≦0.7[mm]である、請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記接地電極の本体において、
    25°≦θ1≦40°であり、
    0.5[mm]≦L1≦0.8[mm]である、請求項1に記載のスパークプラグ。
  4. 前記接地電極の本体において、
    前記中心電極の前記先端面に面した側、且つ前記気流の流れに対して前記中心電極よりも上流側において、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面に近付き、前記対向面に接続された第3傾斜面(21)が形成され、
    前記第3傾斜面に接続され、前記所定平面に平行で前記気流の最も上流側の平面である上流端面(28)が形成され、
    前記上流端面及び前記反対面に接続され、前記先端面に面した側と反対側において、前記気流の上流側から下流側にかけて前記先端面から離れる第4傾斜面(22)が形成され、
    前記対向面と前記第3傾斜面とがなす角度をθ2として、10°≦θ2≦40°であり、
    前記中心電極の挿入方向に関して、前記上流端面の前記対向面と反対側の端(E2)から前記対向面までの距離をL2として、0.3[mm]≦L2≦0.9[mm]である、請求項1~3のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  5. 前記接地電極の本体において、
    15°≦θ2≦25°であり、
    0.5[mm]≦L2≦0.7[mm]である、請求項4に記載のスパークプラグ。
  6. 前記接地電極の本体において、
    25°≦θ2≦40°であり、
    0.5[mm]≦L2≦0.8[mm]である、請求項4に記載のスパークプラグ。
  7. θ1=θ2であり、
    L1=L2である、請求項4~6のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  8. 前記所定平面に垂直な方向に関して、前記接地電極の本体の幅をWとして、
    2.3[mm]≦W≦2.9[mm]である、請求項1~7のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  9. 2.5[mm]≦W≦2.7[mm]である、請求項8に記載のスパークプラグ。
  10. 前記対向面において前記中心電極の前記先端面に対向する部分には、第1貴金属チップ(16)が設けられている、請求項1~9のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
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