JP7274876B2 - 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法 - Google Patents

固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7274876B2
JP7274876B2 JP2019011245A JP2019011245A JP7274876B2 JP 7274876 B2 JP7274876 B2 JP 7274876B2 JP 2019011245 A JP2019011245 A JP 2019011245A JP 2019011245 A JP2019011245 A JP 2019011245A JP 7274876 B2 JP7274876 B2 JP 7274876B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
solid fuel
rotary table
height
pulverized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019011245A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020116537A5 (ja
JP2020116537A (ja
Inventor
昇吾 澤
慎治 松本
優也 植田
誠矢 栗原
聡太朗 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2019011245A priority Critical patent/JP7274876B2/ja
Priority to CN202010076025.5A priority patent/CN111482243B/zh
Publication of JP2020116537A publication Critical patent/JP2020116537A/ja
Publication of JP2020116537A5 publication Critical patent/JP2020116537A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7274876B2 publication Critical patent/JP7274876B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B02CRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING; PREPARATORY TREATMENT OF GRAIN FOR MILLING
    • B02CCRUSHING, PULVERISING, OR DISINTEGRATING IN GENERAL; MILLING GRAIN
    • B02C15/00Disintegrating by milling members in the form of rollers or balls co-operating with rings or discs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23KFEEDING FUEL TO COMBUSTION APPARATUS
    • F23K3/00Feeding or distributing of lump or pulverulent fuel to combustion apparatus
    • F23K3/02Pneumatic feeding arrangements, i.e. by air blast

Description

本発明は、固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法に関するものである。
従来、石炭やバイオマス燃料等の固体燃料は、粉砕機(ミル)で所定粒径より小さい微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、回転テーブルへ投入された石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、回転テーブルとローラの間で噛み砕くことで粉砕し、回転テーブルの外周から供給される搬送ガスによって、粉砕されて微粉状となった燃料を分級機で粒径サイズの小さいものを選別し、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、蒸気によりタービンを駆動することで発電が行なわれる。
ミルで粉砕された粉砕後の固体燃料(粉砕後燃料)は、ミル上部に設置された回転式分級機によって微粒と粗粒に分級される。微粒である微粒燃料は回転式分級機のブレード間を通過して後工程である燃焼装置に送られ、粗粒である粗粒燃料は回転式分級機のブレードに衝突して回転テーブルへ落下し、再度粉砕される。このため、回転式分級機の分級性能により、ミル内部にて回転式分級機付近と回転テーブル付近の間で循環する固体燃料の粉砕後燃料の循環量の増減が発生する。
このようなミルでは、運転時の粉砕された粉砕後燃料のミル内での内部状態を把握するために、ミル内に供給する搬送ガスの上流側と粉砕機内部との間の差圧であるミル差圧を計測することが行われている(特許文献1参照)。
特開平8-141420号公報
近年は再生可能エネルギーの活用が進められており、従来の石炭用のミルを用いてバイオマス燃料も粉砕するニーズが高まっている。しかし、ミル運転時、回転テーブルの直上は粉砕後燃料が滞留して粉体濃度が高い粉体層を形成するが、石炭に比べてバイオマス燃料は粗粒も軽いため粗粒が浮き上がり、回転テーブル付近にある粗粒でも搬送ガスで回転式分級機付近へと搬送され易く、回転式分級機内に粗粒が入り込むおそれがある。回転式分級機内にバイオマス燃料の粗粒が搬送されると、ミルから燃焼バーナへと搬出される微粒燃料の仕上がり粒度が低下することで、燃焼バーナでの燃焼性能が低下する場合があるという問題がある。
特許文献1で示されているようなミル差圧を検出する計測点では、回転テーブル上の粉体層の高さを検出することが難しく、分級性能の低下を未然に防ぐことができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、分級性能の低下を抑制することができる固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る固体燃料粉砕装置は、固体燃料としてバイオマス燃料またはバイオマス燃料と石炭との混合燃料を粉砕及び分級するための固体燃料粉砕装置であって、回転テーブルと、前記回転テーブルとの間で固体燃料を粉砕する粉砕ローラと、前記回転テーブルの鉛直上方に位置し、前記粉砕ローラによって粉砕された粉砕後燃料を分級する回転式分級機と、前記回転テーブル上に形成される前記粉砕後燃料による粉体層高さを計測する粉体層高さ計測手段と、前記粉体層高さ計測手段の検出信号を得る制御部と、を備え、前記粉体層高さ計測手段は、前記回転テーブルと前記回転式分級機との間の高さ方向における複数の差圧を取得するとともに、取得した複数の前記差圧の比較結果に基づいて前記回転テーブル上に形成される前記粉砕後燃料による粉体層高さを計測ように構成され、前記制御部は、前記検出信号に基づいて、前記粉体層高さが所定値に達したとき、前記粉体層高さを減少させるように運転条件を変更する。
回転テーブルと粉砕ローラによって粉砕された粉砕後の固体燃料は、粉砕燃料となり所定高さの粉体層を回転テーブル上に形成する。粉体層とは搬送ガスで吹き上げられた粉砕後燃料が他よりも高い濃度で滞留している領域を示している。また、粉体層高さは、例えば基準位置を回転テーブルの粉砕面として、鉛直上方への位置を示している。粉体層高さが高くなり、鉛直上方の回転式分級機に近づくと、一部の粗粒燃料が回転式分級機で分級されずに固体燃料粉砕装置から微粒燃料と混在してバーナ部に供給されるため、バーナ部の燃焼性能が低下するおそれがある。そこで、粉体層高さ計測手段によって粉体層高さを計測することとした。これにより適正な粉体層高さを調整して、固体燃料粉砕装置内での分級性能の低下を抑制することができる。
なお、固体燃料としては、例えば、バイオマス燃料またはバイオマス燃料と石炭との混合燃料が用いられる。
制御部は、粉体層高さ計測手段の検出信号に基づいて、粉体層高さを減少させるように運転条件を変更する。これにより、適正な粉体層高さを実現することで、所望の分級性能を維持することができる。
この運転条件の変更は、固体燃料粉砕装置の試運転時に用いることもできるし、運転中に用いることもできる。
さらに、本発明の一態様に係る固体燃料粉砕装置では、前記粉体層高さ計測手段は、前記回転テーブルと前記回転式分級機との間に、異なる高さ位置に設けられた複数の圧力検出部を備えている。
回転テーブルと回転式分級機との間に、異なる高さ位置に複数の圧力検出部を設けることとした。これにより、高さ方向における圧力分布を得ることができる。粉体層は粉体層以外のガス層(例えば空気層)に比べて密度が高いため圧力損失が大きい。そこで、高さ方向の圧力分布が得られれば、圧力損失の変化が大きい高さ位置が粉体層高さに相当する位置であることが分かる。
さらに、本発明の一態様に係る固体燃料粉砕装置では、複数の前記圧力検出部は、前記回転テーブルの周方向の異なる位置に設けられている。
回転テーブルの周方向の異なる位置に圧力検出部を設けることとした。これにより、異なる高さ位置に周方向に圧力検出部を分散して配置することができるので、複数の圧力検出部を配置にあたり、設置スペースを確保することできる。
さらに、本発明の一態様に係る固体燃料粉砕装置では、前記制御部は、前記回転テーブル上に供給される固体燃料供給量を低下させるように前記運転条件を変更する。
回転テーブル上に供給される固体燃料の供給量を低下させることによって、粉体層高さを減少させることができる。
さらに、本発明の一態様に係る固体燃料粉砕装置では、前記制御部は、前記回転テーブルから前記回転式分級機に向かって流れる搬送ガス流量を増加させるように前記運転条件を変更する。
回転テーブルから回転式分級機に向かって流れる搬送ガスの流量を増加することによって、粉体層高さを減少させることができる。
搬送ガスの流量増加は、上述の固体燃料の供給量の低下と同時に行っても良いし、固体燃料の供給量低下の後に行っても良い。固体燃料の供給量低下の後に搬送ガスの流量を増加することとすると、内部に堆積した粉砕後燃料が減少した後に搬送ガスを増加して供給することになるので、搬送ガス供給量の増加を抑制して搬送ガス供給用の送風機に要する補機動力を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る発電プラントは、上記のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置と、前記固体燃料粉砕装置にて粉砕された前記粉砕後燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラと、前記ボイラによって生成された蒸気を用いて発電する発電部と、を備えている。
また、本発明の一態様に係る固体燃料粉砕装置の制御方法では、回転テーブルと、前記回転テーブルとの間で固体燃料を粉砕する粉砕ローラと、前記回転テーブルの鉛直上方に位置し、前記粉砕ローラによって粉砕された粉砕後燃料を分級する回転式分級機と、を備え、固体燃料としてバイオマス燃料またはバイオマス燃料と石炭との混合燃料を粉砕及び分級するための固体燃料粉砕装置の制御方法であって、前記回転テーブルと前記回転式分級機との間の高さ方向における複数の差圧を取得するとともに、取得した複数の前記差圧の比較結果に基づいて前記回転テーブル上に形成される前記粉砕後燃料による粉体層高さを計測して、前記粉体層高さが所定値に達したとき、前記粉体層高さを減少させるように運転条件を変更する。
粉体層高さ計測手段によって回転テーブル上の粉体層高さを計測することとしたので、適正な粉体層高さを調整して分級性能の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る発電プラントを示した概略構成図である。 図1のミルの要部を示した縦断面図である。 検出管の配置を示したミルの横断面図である。 パージ配管を接続した検出管を示したミルの要部の縦断面図である。 マノメータの配置を示した概略構成図である。 図5Aの計測結果の一例を示したグラフである。 燃料供給量に対する粉体層高さを示したグラフである。 搬送ガス流量に対する粉体層高さを示したグラフである。 ミルの運転条件の変更を示したフローチャートである。 変形例に係るマノメータの配置を示した概略構成図である。 図8Aの計測結果の一例を示したグラフである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
<発電プラント1の全体構成>
本実施形態に係る発電プラント1は、固体燃料粉砕システム100とボイラ200とを備えている。
固体燃料粉砕システム100は、バイオマス燃料等の固体燃料を粉砕し、微粒燃料を生成してボイラ200のバーナ部220へ供給する装置である。なお、発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕システム100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ部220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕システム100を備えるシステムとしてもよい。また、本実施形態の発電プラント1では、主としてバイオマス燃料を用いることとするが、石炭とバイオマス燃料の混焼としても良い。
固体燃料粉砕システム100は、ミル(固体燃料粉砕装置)10と、給炭機20と、送風部30と、状態検出部40と、制御部50とを備えている。
なお、本実施形態では、上方とは鉛直上方側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上方側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下方側の部分を示している。
バイオマス燃料は、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。ペレットのサイズは、例えば、直径6~8mm程度、長さは40mm以下程度とされる。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ミル10は、ハウジング11と、回転テーブル12と、ローラ13(粉砕ローラ)と、駆動部14と、分級機(回転式分級機)16と、燃料供給部17と、分級機(回転式分級機)16を回転駆動させるモータ18とを備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、回転テーブル12とローラ13と分級機16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。ハウジング11の天井部42の中央部には、燃料供給部17が取り付けられている。この燃料供給部17は、バンカ21から導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11の底面部41付近には駆動部14が設置され、この駆動部14から伝達される駆動力により回転する回転テーブル12が回転自在に配置されている。駆動部14は、制御部50によって制御されるようになっている。
回転テーブル12は、平面視円形の部材であり、燃料供給部17の下端部が対向するように配置されている。回転テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。燃料供給部17は、固体燃料(本実施形態ではバイオマス燃料)を上方から下方の回転テーブル12に向けて供給し、回転テーブル12は供給された固体燃料をローラ13との間で粉砕するもので、粉砕テーブルとも呼ばれる。
固体燃料が燃料供給部17から回転テーブル12の中央へ向けて投入されると、回転テーブル12の回転による遠心力によって固体燃料は回転テーブル12の外周側へと導かれ、ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は粉砕後燃料となり、一次ガス供給部(以下「一次空気流路」という。)100aから導かれた搬送ガス(以下「一次空気」という。)によって上方へと巻き上げられ、分級機16へと導かれる。すなわち、回転テーブル12の外周側の複数箇所には、一次空気流路100aから流入する一次空気をハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口15(図2参照)が設けられている。吹出口15の上方にはベーン(図示省略)が設置されており、吹出口15から吹き出した一次空気に旋回力を与える。ベーンにより旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、回転テーブル12上で粉砕された固体燃料をハウジング11内の上方の分級機16へと導く。なお、一次空気に混合した固体燃料の粉砕物のうち、所定粒径より大きい粗粒燃料の大部分は分級機16により分級されて、または、分級機16まで到達することなく、落下して回転テーブル12に戻されて、再び粉砕される。
ローラ(粉砕ローラ)13は、燃料供給部17から回転テーブル12に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。ローラ13は、回転テーブル12の上面に押圧されて回転テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。図1では、ローラ13が代表して1つのみ示されているが、回転テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数のローラ13が対向して配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つのローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つのローラ13が回転テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、回転テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
ローラ13は、ジャーナルヘッド45によって、上下に揺動可能となっており、回転テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。ローラ13は、外周面が回転テーブル12の上面に接触した状態で、回転テーブル12が回転すると、回転テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。燃料供給部17から固体燃料が供給されると、ローラ13と回転テーブル12との間で固体燃料が押圧されて粉砕されて、微粒燃料と粗粒燃料からなる粉砕後燃料となる。
ジャーナルヘッド45の支持アーム47は、その中間部が水平方向に延在する支持軸48によって支持されている。すなわち、支持アーム47は、ハウジング11の側面部に支持軸48を中心としてローラ上下方向に揺動可能に支持されている。また、支持アーム47の鉛直上側にある上端部には、押圧装置49が設けられている。押圧装置49は、ハウジング11に固定され、ローラ13を回転テーブル12に押し付けるように、支持アーム47等を介してローラ13に荷重を付与する。押圧装置49の押圧力(すなわち粉砕荷重)は、制御部50によって制御されるようになっている。
駆動部14は、回転テーブル12に駆動力を伝達し、回転テーブル12を中心軸線回りに回転させる装置である。駆動部14は、回転テーブル12を回転させる駆動力を発生する。
分級機16は、ハウジング11の上部に設けられ、中空状の略逆円錐形状の外形を有している。分級機16は、その外周位置に上下方向に延在する複数の分級羽根(ブレード)16aを備えている。各分級羽根16aは、下端が固定部に固定されている。各分級羽根16aは、分級機16の中心軸線周りに所定の間隔(均等間隔)を空けて並列に設けられている。また、分級機16は、ローラ13により粉砕された固体燃料を所定粒径よりも大きい粗粒燃料と所定粒径以下の微粒燃料に分級する装置である。分級機16は、全体が鉛直方向の回転軸線回りに回転することによって分級する回転式分級機とされ、ロータリセパレータとも称されている。分級機16に対しては、モータ18によって回転駆動力が与えられる。モータ18の回転数は、制御部50によって制御されるようになっている。
分級機16に到達した固体燃料の粉砕後燃料は、分級羽根16aの回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな粗粒燃料は、分級羽根16aによって叩き落とされ、回転テーブル12へと戻されて再び粉砕され、微粒燃料はハウジング11の天井部42にある排出口19に導かれる。
分級機16によって分級された微粒燃料は、排出口19から供給流路100bへ排出され、一次空気とともに後流工程へと搬送される。供給流路100bへ流出した微粒燃料は、ボイラ200のバーナ部220へ供給される。
燃料供給部17は、ハウジング11の上端を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、上部から投入される固体燃料を回転テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
給炭機20は、バンカ21と、搬送部22と、モータ23とを備えている。搬送部22は、モータ23から与えられる駆動力によってバンカ21の直下にあるダウンスパウト部24の下端部から排出される固体燃料を搬送し、ミル10の燃料供給部17に導かれる。
通常、ミル10の内部には、粉砕した固体燃料である微粒燃料を搬送するための一次空気が供給されて、大気圧よりも圧力が高くなっている。バンカ21の直下にある上下方向に延在する管であるダウンスパウト部24には内部に燃料が積層状態で保持されていて、ダウンスパウト部24内に積層された燃料層により、ミル10側の一次空気と微粒燃料が逆流入しないようなシール性を確保している。なお、ミル10へ供給する固体燃料の供給量は、搬送部22のベルトコンベアのベルト速度で調整されてもよい。
送風部30は、ローラ13により粉砕された固体燃料を乾燥させるとともに分級機16へ供給するための一次空気(搬送ガス)をハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11へ送風される一次空気を適切な温度に調整するために、熱ガス送風機30aと、冷ガス送風機30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
熱ガス送風機30aは、空気予熱器などの熱交換器から供給される熱せられた一次空気を送風する送風機である。熱ガス送風機30aの下流側には熱ガスダンパ30cが設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量が決定する。
冷ガス送風機30bは、常温の外気である一次空気を送風する送風機である。冷ガス送風機30bの下流側には冷ガスダンパ30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量が決定する。一次空気の流量は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の混合比率で決まり、制御部50によって制御される。また、熱ガス送風機30aが送風する一次空気に、ガス再循環通風機を介して電気集塵機など環境装置を通過したボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合気とすることで、一次空気流路100aから流入する一次空気の酸素濃度を調整してもよい。
本実施形態では、ハウジング11の状態検出部40により、計測または検出したデータを制御部50に送信する。状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路100aからミル10内部へ一次空気が流入する部分及びミル10内部から供給流路100bへ一次空気及び微粒燃料が排出する排出口19との差圧をミル10内の差圧として計測する。分級機16の分級性能により、ミル10内部を循環する固体燃料の粉砕後燃料の循環量の増減とこれに対するミル10内の差圧の上昇低減が変化する。すなわち、ミル10の内部に供給する固体燃料に対して、排出口19から排出させる微粒燃料を調整して管理することができるので、微粒燃料の粒度がバーナ部220の燃焼性に影響しない範囲で、多くの微粒燃料をボイラ200に設けられたバーナ部220に供給することができる。さらに、本実施形態では、上述の排出口19とミル10内の差圧を計測する差圧計測手段(ミル差圧の計測手段)とは別に圧力検出部53,54を設けているが、これについては図2以降で説明する。
また、状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ローラ13により粉砕された固体燃料を分級機16へ供給するための一次空気を、ハウジング11の内部に送風する送風部30により温度調整される一次空気のハウジング11での温度を検出して、上限温度を超えないように送風部30を制御する。なお、一次空気は、ハウジング11内において、粉砕物を乾燥しながら搬送することによって冷却されるので、ハウジング11の上部空間の温度は、例えば約60~80℃程度となる。
制御部50は、固体燃料粉砕システム100の各部を制御する装置である。制御部50は、例えば、駆動部14に駆動指示を伝達することによりミルの運転に対する回転テーブル12の回転を制御することができる。制御部50は、例えば分級機16のモータ18へ駆動指示を伝達して回転数を制御することで、分級性能を調整することにより、ミル10内の差圧を適正化して微粒燃料の供給を安定化させることができる。また、制御部50は、例えば給炭機20のモータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料の供給量を調整することができる。また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を制御することができる。
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
次に、固体燃料粉砕システム100から供給される微粒燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させるボイラ200について説明する。ボイラ200は、火炉210とバーナ部220とを備えている。
バーナ部220は、供給流路100bから供給される微粒燃料を含む一次空気と、熱交換器(図示省略)から供給される二次空気とを用いて微粒燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粒燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器,過熱器,エコノマイザなどの熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、電気集塵機などで図示省略)で所定の処理を行うとともに、空気予熱器などの熱交換器(図示省略)で外気との熱交換が行われ、誘引通風機(図示省略)を介して煙突(図示省略)へと導かれて大気へと放出される。熱交換器において燃焼ガスとの熱交換により加熱された外気は、前述した熱ガス送風機30aに送られる。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、エコノマイザ(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、蒸気タービン(図示省略)へと送られて発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われる。
<粉体層高さ計測>
図2には、状態検出部40とは別に設けられた圧力検出部による粉体層高さ計測手段52が示されている。圧力検出部(マノメータ53,検出管54)は、状態検出部40で計測するミル10の上流側(ミル10内)と下流側(排出口19)の差圧であるミル差圧とは異なる差圧を検出する。粉体層B1とは、一次空気で吹き上げられた粉砕後燃料が他よりも高い濃度で滞留している領域を示している。粉体層高さ計測手段52は、複数のマノメータ53を備えている。マノメータ53としては、例えばデジタル式が用いられる。マノメータ53の計測値は、制御部50へと送信される。
マノメータ53のU字管のそれぞれの端部には、ミル10の内部に挿通する検出管54が接続されている。各検出管54の先端には、ミル10の内部に開口する開口端54aが設けられている。共通のマノメータ53に接続されている一対となる検出管54の開口端54aは、上下方向に所定間隔を有して隣接して設置されている。他のマノメータ53に接続された検出管54の開口端54aについても、互いに異なる位置に上下方向に所定間隔を有して設けられている。上下方向に隣り合う開口端54aの間隔は、例えば50mm以上200mm以下とされた間隔で一定とされていることが好ましい。また、回転テーブル12上に滞留する粉砕後の固体燃料で形成された粉体層B1の高さ(粉体層高さH1)は、例えば基準位置を回転テーブル12の粉砕面として、鉛直上方への位置を示しており、粉体層B1の高さの位置に相当する前後の位置には、計測精度を上げるために他の部位よりも間隔を狭くしても良い(図4参照)。
各検出管54は、例えばハウジング11に設けたマンホールの蓋部56を貫通するように取り付けられ、蓋部56とともに検出管54を取り外すことができるようになっている。これにより、ミル10の構成を変えることなく容易に粉体層高さ計測手段52を取り付けと取り外しをすることができる。
各検出管54は、耐摩耗性を有する材料で形成されているのが好ましく、また、振動によって破損しないような防護手段が設けられていても良い。
検出管54の開口端54aは、回転テーブル12と分級機16の下端との間の高さ方向にわたって設けられている。制御部50の記憶領域には、各開口端54aの設置高さがデータとして格納されている。これにより、マノメータ53によって差圧を得ることで、上下方向の圧力分布が得られるようになっている。
各開口端54aは、ミル10内で一次空気流れの上流側方向に交差する方向に向くように折曲させている。本実施形態では一次空気流れの下流側を向くように設けられている。具体的には、例えば各検出管54の先端が一次空気流れに沿うように屈曲させた形状としても良い。これにより、ミル10内の一次空気流れの動圧による影響を少なくして静圧を正確に計測することができるようになっている。
各検出管54のそれぞれには、開閉弁54bが設けられている。開閉弁54bは、マノメータ53で差圧を計測する際には開(白塗り)とされ、差圧を計測しない際には閉(黒塗り)とされる。また、マノメータ53の交換の際に開閉弁54bを閉とする。開閉弁54bの開閉制御は、制御部50によって行っても良い。
図3に示すように、ミル10を平面視した場合に、回転テーブル12の回転軸を中心とした周方向すなわちハウジング11の周方向の異なる位置に検出管54を設けるようにしても良い。このとき、検出管54は、ローラ13との干渉を避けるように、隣り合うローラ13間に設けることが好ましい。
図4に示すように、各検出管54にパージ配管54cを接続しても良い。パージ配管54cの上流側には図示しない空気供給源が接続されている。パージ配管54cから検出管54の開口端54aに向かってパージ空気(パージ流体)を流すことができるようになっている。これにより、粉体層B1に滞留する粉砕後燃料から検出管54の閉塞を防止できる。したがって、パージ空気は、通常時には供給されないが、検出管54の閉塞が検出された場合に供給されるようになっている。なお、パージ空気を定期的に供給するようにしても良い。なお、パージ空気として、空気に代えて窒素等の不活性ガスを用いても良い。
なお、図4には、上述したように、粉体層高さH1に相当する位置における開口端54aの設置間隔L1が、他の位置の開口端54aの設置間隔L2よりも小さくされていることが示されている。
図5A及び図5Bには、粉体層高さ計測の一例が示されている。
図5Aに示すように、回転テーブル12から鉛直上方に向かって順番に開口端54aが位置されるように、マノメータ53A,53B,53C,53Dを設置する。したがって、マノメータ53Aが最も下方の位置における差圧を計測し、その上方の差圧をマノメータ53Bで計測し、さらにその上方の差圧をマノメータ53Cで計測し、最も上方の差圧をマノメータ53Dで計測する。このとき、マノメータ53Bとマノメータ53Cとの間に粉体層高さH1が存在しているとすると、図5Bのような計測結果となる。すなわち、マノメータ53A及びマノメータ53Bは、上方のマノメータ53C及びマノメータ53Dに比べて大きな差圧を示す。これは、粉体層B1では密度が高いので圧力損失が大きいからである。したがって、図5Bの計測結果の場合、粉体層高さH1は、マノメータ53Bとマノメータ53Cとの間に位置することが分かる。この粉体層高さH1の判断は、制御部50によって行われる。
<ミル10の運転条件と粉体層高さH1>
図6A及び図6Bには、それぞれの運転条件に応じて、粉体層高さH1の増減が示されている。図6A及び図6Bは、縦軸の粉体層高さH1の増減が直線で示されているが、必ずしも比例するものではなく、また粉体層高さH1の増減の勾配の大小を示したものではなく、粉体層高さH1の増減の傾向を示したものである。
図6Aは、バイオマス燃料を分級機16に供給する燃料供給量(固体燃料供給量)Qbを運転条件とした場合である。燃料供給量Qbは、回転テーブル12上に供給されるバイオマス燃料の燃料量であるので、粉体層高さH1に略比例する。燃料供給量Qbを増加により、粗粒と微粒を含む粉砕後燃料と一次空気との混合した流体における粉砕後燃料量を増加になり、燃料供給量Qbが減少により、粉砕後燃料量が減少になる。したがって、燃料供給量Qbを減少させると、粉体層高さH1は減少する。よって、現状の燃料供給量Qb0よりも燃料供給量Qbを減少させることによって、粉体層高さH1を減少させることができる。
図6Bは、ミル10に供給する搬送ガス流量(一次空気流量)Qaを運転条件とした場合である。搬送ガス流量(一次空気流量)Qaは、粉体層高さH1に略逆比例する。搬送ガス流量(一次空気流量)Qaの増加により、粗粒と微粒を含む粉砕後燃料と一次空気との混合した流体における粉砕後燃料量が増加するが、これを上回るように、搬送ガス流量(一次空気流量)Qaを増加させると、粉砕後燃料に対するガス量が増加して粉体密度が低下するからである。したがって、搬送ガス流量Qaを増大させると、粉体層高さH1は減少する。よって、現状の搬送ガス流量(一次空気流量)Qa0よりも搬送ガス流量(一次空気流量)Qaを増大させることによって、粉体層高さH1を減少させることができる。
<運用開始前の試運転中の運転条件変更>
次に、上述の粉体層高さ計測手段52を用いた制御方法について説明する。
先ず、運転中の条件変更の制御方法について説明する。
図7に示すように、ミル10が運用開始前の試験運転を開始して定常運転に達した後に制御を開始する(ステップS0)。
そして、制御部50は、粉体層高さ計測手段52で得られた粉体層高さH1が所定値を超えたか否かを判断する(ステップS1)。ここで用いられる粉体層高さH1の所定値は、ミル10の運用前の試験運転または同機種等の実績、あるいは同機種の石炭運用時の粉体層高さH1に応じて決定された固定値である。
粉体層厚さH1が所定値を超えていない場合は、そのまま粉体層高さ計測手段52による粉体層高さH1の監視を行う。
粉体層高さH1が所定値を超えた場合は、制御部50は、回転テーブル12上に供給するバイオマス燃料の燃料供給量Qbを減少させる(ステップS2)。これにより、粉体層高さH1が減少する(図6A参照)。
そして、制御部50は、粉体層厚さH1が所定値を超えているか否かをステップS1と同様にステップS3にて判断する。粉体層厚さH1が所定値を依然として超えている場合は、ミル10に対する一次空気の供給量である搬送ガス流量(一次空気流量)Qaを増大させる(ステップS4)。これにより、粉体層高さH1が減少する(図6B参照)。なお、このステップS4は、ステップS2と同時に行っても良い。但し、ステップS2の後に搬送ガス流量(一次空気流量)Qaを増加すると、ミル10の内部に存在する粉砕後燃料が減少した後に一次空気を供給することになるので、搬送ガス流量(一次空気流量)Qaの増加を抑制して一次空気供給用の熱ガス送風機30aと冷ガス送風機30bに要する補機動力を抑制することができる。
ステップS4が終了すると、一連の運転条件変更の制御が終了する(ステップS5)。
なお、上述したミル10の運転条件の変更は、ミル10の運用開始前の試験運転時に用いても良い。制御部50は、試運転時に得られた各運転条件を図示されていない記憶部に初期値として格納する。これにより、粉体層高さH1が所定値未満となる運転条件を運用前に予め設定することができる。
<本実施形態の作用効果>
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
回転テーブル12とローラ13によって粉砕された粉砕後のバイオマス燃料(固体燃料)は、粉砕後燃料となり所定高さの粉体層高さH1を回転テーブル12上に形成する。粉体層高さH1が高くなり、鉛直上方の分級機16に近づくと、一部の粗粒が分級機16で分級されずにミル10の下流側へ流出して分級性能が低下する。このため、微粒燃料の仕上がり粒度が低下して、微粒と一部の粗粒が混在してバーナ部へ供給され、バーナ部での燃焼性が低下するおそれがある。そこで、粉体層高さ計測手段52によって粉体層高さH1を計測することとした。これにより、適正な粉体層高さH1を調整して分級性能の低下を抑制することができる。
回転テーブル12上方と分級機16下端との間に、異なる高さ位置に複数の圧力検出部としてマノメータ53に接続された検出管54を設けることとした。これにより、高さ方向における圧力分布を得ることができる。粉体層B1は粉体層B1以外のガス層(例えば空気層)に比べて密度が高いため圧力損失が大きい。そこで、高さ方向の圧力分布が得られれば、圧力損失の変化が大きい高さ位置が粉体層高さH1に相当する位置であることが分かる。
回転テーブル12の回転軸を中心とする周方向の異なる位置に圧力検出部として検出管54を設けることとした。これにより、異なる高さ位置に周方向に検出管54を分散して配置することができるので、複数の圧力検出部の配置にあたり設置スペースを確保することできる。
制御部50は、粉体層高さ計測手段52の検出信号に基づいて、粉体層高さH1を減少させるように運転条件を変更する。これにより、適正な粉体層高さH1を実現することで、所望の分級性能を維持することができる。
具体的には、回転テーブル12上に供給されるバイオマス燃料の燃料供給量Qbを低下させることによって、粉体層高さH1を減少させる(図6A参照)。また、回転テーブル12から分級機16に向かって流れる一次空気の搬送ガス流量(一次空気流量)Qaを増加することによって、粉体層高さH1を減少させる(図6B参照)。
なお、本実施形態では、図5A及び図5Bに示したように、粉体層高さ計測手段52として用いたマノメータ53は、ミル10内部の高さ方向の差圧を計測するように用いたが、回転テーブル12上方の高さ方向の差圧を計測する手段はこれに限定されるものではない。例えば、図8Aに示すように、マノメータ53を複数設け、各マノメータ53に接続された隣接する検出管54を一対とした場合、一方の検出管54の開口端54a(図5A参照)をミル10の内部に設置し、他方の検出管54の開口端54aを大気に開放する。これにより、図8Bに示すように、各粉体層高さH1における大気との差圧すなわち絶対圧を得ることができる。図8Bのように絶対圧での圧力分布が得られると、圧力の変曲点が粉体層B1とガス層との境界となるので、粉体層高さH1を得ることができる。また、絶対圧を得ることができるので、粉体層B1の密度と密度分布を得ることができ、より詳細に運転条件を調整することができる。
また、回転テーブル12上方の高さ方向の圧力を計測する手段として、異なる高さ位置に設置した圧力センサを用いることとしても良い。
また、本実施形態では、ミル10にてバイオマス燃料のみを粉砕することとして説明したが、ミル10にて粉砕する固体燃料としては、本発明はこれに限定されるものではなく、他の固体燃料であっても良く、また、石炭とバイオマス燃料との混合燃料であっても良い。
1 発電プラント
10 ミル(固体燃料粉砕装置)
11 ハウジング
12 回転テーブル
13 ローラ(粉砕ローラ)
14 駆動部
15 吹出口
16 分級機(回転式分級機)
16a 分級羽根(ブレード)
17 燃料供給部
18 モータ
20 給炭機
21 バンカ
22 搬送部
23 モータ
24 ダウンスパウト部
30 送風部
30a 熱ガス送風機
30b 冷ガス送風機
30c 熱ガスダンパ
30d 冷ガスダンパ
40 状態検出部(温度計測手段、差圧計測手段)
41 底面部
42 天井部
45 ジャーナルヘッド
47 支持アーム
48 支持軸
49 押圧装置
50 制御部
52 粉体層高さ計測手段
53 マノメータ(圧力検出部)
54 検出管(圧力検出部)
54a 開口端
54b 開閉弁
54c パージ配管
56 蓋部
100 固体燃料粉砕システム
100a 一次空気流路(一次ガス供給部)
100b 供給流路
200 ボイラ
210 火炉
220 バーナ部
B1 粉体層
H1 粉体層高さ
Qa 搬送ガス流量(一次空気流量)
Qb 燃料供給量(固体燃料供給量)

Claims (7)

  1. 固体燃料としてバイオマス燃料またはバイオマス燃料と石炭との混合燃料を粉砕及び分級するための固体燃料粉砕装置であって、
    回転テーブルと、
    前記回転テーブルとの間で固体燃料を粉砕する粉砕ローラと、
    前記回転テーブルの鉛直上方に位置し、前記粉砕ローラによって粉砕された粉砕後燃料を分級する回転式分級機と、
    前記回転テーブル上に形成される前記粉砕後燃料による粉体層高さを計測する粉体層高さ計測手段と、
    前記粉体層高さ計測手段の検出信号を得る制御部と、
    を備え、
    前記粉体層高さ計測手段は、前記回転テーブルと前記回転式分級機との間の高さ方向における複数の差圧を取得するとともに、取得した複数の前記差圧の比較結果に基づいて前記回転テーブル上に形成される前記粉砕後燃料による粉体層高さを計測するように構成され、
    前記制御部は、前記検出信号に基づいて、前記粉体層高さが所定値に達したとき、前記粉体層高さを減少させるように運転条件を変更する固体燃料粉砕装置。
  2. 前記粉体層高さ計測手段は、前記回転テーブルと前記回転式分級機との間に、異なる高さ位置に設けられた複数の圧力検出部を備えている請求項1の記載の固体燃料粉砕装置。
  3. 複数の前記圧力検出部は、前記回転テーブルの周方向の異なる位置に設けられている請求項2に記載の固体燃料粉砕装置。
  4. 前記制御部は、前記回転テーブル上に供給される固体燃料供給量を低下させるように前記運転条件を変更する請求項1から3のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
  5. 前記制御部は、前記回転テーブルから前記回転式分級機に向かって流れる搬送ガス流量を増加させるように前記運転条件を変更する請求項1から4のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置と、
    前記固体燃料粉砕装置にて粉砕された前記粉砕後燃料を燃焼して蒸気を生成するボイラと、
    前記ボイラによって生成された蒸気を用いて発電する発電部と、
    を備えている発電プラント。
  7. 回転テーブルと、
    前記回転テーブルとの間で固体燃料を粉砕する粉砕ローラと、
    前記回転テーブルの鉛直上方に位置し、前記粉砕ローラによって粉砕された粉砕後燃料を分級する回転式分級機と、
    を備え、固体燃料としてバイオマス燃料またはバイオマス燃料と石炭との混合燃料を粉砕及び分級するための固体燃料粉砕装置の制御方法であって、
    前記回転テーブルと前記回転式分級機との間の高さ方向における複数の差圧を取得するとともに、取得した複数の前記差圧の比較結果に基づいて前記回転テーブル上に形成される前記粉砕後燃料による粉体層高さを計測して、
    前記粉体層高さが所定値に達したとき、前記粉体層高さを減少させるように運転条件を変更する固体燃料粉砕装置の制御方法。
JP2019011245A 2019-01-25 2019-01-25 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法 Active JP7274876B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019011245A JP7274876B2 (ja) 2019-01-25 2019-01-25 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法
CN202010076025.5A CN111482243B (zh) 2019-01-25 2020-01-22 固体燃料粉碎装置、具备其的发电设备、以及其控制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019011245A JP7274876B2 (ja) 2019-01-25 2019-01-25 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2020116537A JP2020116537A (ja) 2020-08-06
JP2020116537A5 JP2020116537A5 (ja) 2022-01-21
JP7274876B2 true JP7274876B2 (ja) 2023-05-17

Family

ID=71798102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019011245A Active JP7274876B2 (ja) 2019-01-25 2019-01-25 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7274876B2 (ja)
CN (1) CN111482243B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115518764A (zh) * 2022-10-12 2022-12-27 深圳市尚水智能设备有限公司 一种立式研磨机的进料控制方法及立式研磨机

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001347176A (ja) 2000-06-07 2001-12-18 Babcock Hitachi Kk 竪型ミル
JP2002186868A (ja) 2000-12-21 2002-07-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 竪型ローラミルの運転制御方法及び装置
JP2008080206A (ja) 2006-09-26 2008-04-10 Babcock Hitachi Kk 石炭−バイオマス混合粉砕装置及びそれを装備したボイラ装置
JP2013158667A (ja) 2012-02-02 2013-08-19 Babcock Hitachi Kk 竪型粉砕装置
JP2015001347A (ja) 2013-06-17 2015-01-05 バブコック日立株式会社 竪型粉砕分級装置
JP2016102621A (ja) 2014-11-28 2016-06-02 三菱日立パワーシステムズ株式会社 固体燃料粉砕装置およびその制御方法
JP2018039009A (ja) 2017-10-06 2018-03-15 三菱日立パワーシステムズ株式会社 石炭粉砕装置及びその制御装置及び制御方法、並びに石炭焚き火力発電プラント

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59231420A (ja) * 1983-06-14 1984-12-26 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ロ−ラミル内粉砕物層厚さ測定器
JP2744019B2 (ja) * 1988-07-29 1998-04-28 バブコツク日立株式会社 竪型ミルの制御装置
JPH04293559A (ja) * 1991-03-25 1992-10-19 Nittetsu Mining Co Ltd ミルの原料供給制御方法およびその装置
JPH0579619A (ja) * 1991-09-19 1993-03-30 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 出炭量計測装置
JP3330393B2 (ja) * 1992-07-07 2002-09-30 バブコック日立株式会社 微粉炭製造設備の制御装置
JPH0691186A (ja) * 1992-07-28 1994-04-05 Kobe Steel Ltd ローラミル制御方法
JPH07171428A (ja) * 1993-12-17 1995-07-11 Kobe Steel Ltd ローラミルの制御方法
JP3445401B2 (ja) * 1995-03-27 2003-09-08 三井化学株式会社 流動層高さの測定方法およびこれを用いるオレフィンの気相重合方法
CN2297247Y (zh) * 1997-06-25 1998-11-18 上海化工机械三厂 流化床式气流粉碎机
JP2000042444A (ja) * 1998-07-30 2000-02-15 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 酸化性材料の粉砕システム
JP2000140662A (ja) * 1998-11-02 2000-05-23 Babcock Hitachi Kk ローラミル
JP5812668B2 (ja) * 2010-05-14 2015-11-17 三菱日立パワーシステムズ株式会社 回転式分級機
JP6177187B2 (ja) * 2014-04-30 2017-08-09 三菱日立パワーシステムズ株式会社 ガスタービン燃焼器、ガスタービン、制御装置及び制御方法
CN204575165U (zh) * 2015-03-14 2015-08-19 青岛青义锅炉有限公司 一种煤粉锅炉煤粉仓料位计
JP6629605B2 (ja) * 2016-01-27 2020-01-15 三菱日立パワーシステムズ株式会社 分級機、粉砕分級装置及び微粉炭焚きボイラ
JP6605378B2 (ja) * 2016-03-25 2019-11-13 Jx金属株式会社 竪型粉砕装置及び竪型粉砕装置の操業方法
CN107121173B (zh) * 2017-05-26 2019-09-17 新奥科技发展有限公司 料位测量装置及料位测量方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001347176A (ja) 2000-06-07 2001-12-18 Babcock Hitachi Kk 竪型ミル
JP2002186868A (ja) 2000-12-21 2002-07-02 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 竪型ローラミルの運転制御方法及び装置
JP2008080206A (ja) 2006-09-26 2008-04-10 Babcock Hitachi Kk 石炭−バイオマス混合粉砕装置及びそれを装備したボイラ装置
JP2013158667A (ja) 2012-02-02 2013-08-19 Babcock Hitachi Kk 竪型粉砕装置
JP2015001347A (ja) 2013-06-17 2015-01-05 バブコック日立株式会社 竪型粉砕分級装置
JP2016102621A (ja) 2014-11-28 2016-06-02 三菱日立パワーシステムズ株式会社 固体燃料粉砕装置およびその制御方法
JP2018039009A (ja) 2017-10-06 2018-03-15 三菱日立パワーシステムズ株式会社 石炭粉砕装置及びその制御装置及び制御方法、並びに石炭焚き火力発電プラント

Also Published As

Publication number Publication date
CN111482243A (zh) 2020-08-04
CN111482243B (zh) 2022-03-25
JP2020116537A (ja) 2020-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111482242B (zh) 固体燃料粉碎装置、具备其的发电设备、以及其控制方法
CN112387368B (zh) 固体燃料粉碎装置及其控制方法以及发电设备
JP7274876B2 (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法
WO2020158270A1 (ja) 粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法
KR102533816B1 (ko) 고체 연료 분쇄 장치 및 이것을 구비한 발전 플랜트 및 고체 연료 분쇄 방법
JP7282540B2 (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕方法
JP7134787B2 (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕方法
JP7423204B2 (ja) 粉砕装置及びボイラシステム並びに粉砕装置の運転方法
JP7258581B2 (ja) 粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法
JP2021085634A (ja) 固体燃料粉砕システム及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕システムの制御方法
JP7224810B2 (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕の制御方法
JP2021067408A (ja) 安定運転制御システム及び固体燃料粉砕装置、並びに安定運転制御方法、並びに安定運転制御プログラム
WO2022045345A1 (ja) 装置、発電プラント、装置の制御方法、プログラム、発電プラントシステム、及び発電プラントシステムの制御方法
CN212092538U (zh) 粉碎机及具备该粉碎机的固体燃料粉碎装置以及锅炉系统
JP2022156405A (ja) 分級機及び発電プラント並びに分級機の運転方法
JP2022130854A (ja) 固体燃料供給設備及び発電プラント並びに固体燃料の供給方法
JP2022130856A (ja) ロータリバルブ及び発電プラント並びにロータリバルブの運転方法
JP2022041973A (ja) 装置、発電プラント、装置の制御方法、プログラム、発電プラントシステム、及び発電プラントシステムの制御方法
JP2023107454A (ja) 固体燃料粉砕装置および固体燃料粉砕装置の制御方法
JP2022130855A (ja) 固体燃料粉砕装置及び発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の運転方法
JP2023123046A (ja) ローラジャーナルプロテクタ及び取外し方法
JP2023095072A (ja) 排出装置、固体燃料粉砕装置および排出装置の制御方法
JP2022041974A (ja) 装置、発電プラント、装置の制御方法、プログラム、発電プラントシステム、及び発電プラントシステムの制御方法
JP2022086305A (ja) 粉砕機及び発電プラント並びに粉砕機の運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220113

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20220121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7274876

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150