JP7258581B2 - 粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法 - Google Patents

粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法に関するものである。
従来、石炭やバイオマス燃料等の固体燃料は、粉砕機(ミル)で所定粒径より小さい微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、回転テーブルへ投入された石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、回転テーブルとローラの間で噛み砕くことで粉砕し、回転テーブルの外周から供給される搬送用ガスによって、粉砕されて微粉状となった燃料を分級機で粒径サイズの小さいものを選別し、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、該蒸気によりタービンを駆動することで発電が行なわれる。
このようなミルでは、ミルが異常などで停止して搬送用空気が供給されていない場合には、粉砕部(回転テーブル及びローラ)で粉砕された固体燃料(以下、「粉砕固体燃料」という。)の一部が、ミル内部へ搬送用ガスを供給するダクト内の出口開口近傍に堆積する場合がある。ダクト内に粉砕固体燃料が堆積すると、粉砕固体燃料が自然着火するおそれや、搬送用ガス内の酸素により着火するおそれがあるため、ダクト内から粉砕固体燃料を除去することが好ましい。ダクト内から粉砕固体燃料を除去する構成として、ダクト内に流体を噴出する装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、空気供給ダクトに、空気供給ダクトの両側壁を貫通して、空気供給ダクトの水平幅方向へ延びる円筒状のアシストガス配管が設けられている装置が開示されている。この装置では、アシストガス配管のダクト出口側の側面には、所定の間隔でアシストガス噴出ノズルが複数個設けられており、各アシストガス噴出ノズルが、アシストガス配管内を流通しているアシストガスを、ダクト出口の底面側に向かって噴出することで、ダクトに堆積する微粉炭を除去している。
特開2018-51524号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、堆積微粉炭除去用アシストガスの噴出によって、堆積した粉砕固体燃料(微粉炭など)を除去する際に、当該アシストガスの噴出によって粉砕固体燃料が巻き上がり、巻き上がった粉砕固体燃料が、再度ダクト内へ侵入する可能性がある。このような場合、巻き上がった粉砕固体燃料の一部は、ダクトの内部方向(搬送用ガスが流れる方向における上流側)へ向かい、再堆積する可能性がある。特に、巻き上がった粉砕固体燃料が、アシストガス配管よりも上流側に堆積した場合には、堆積微粉炭除去用アシストガスによっては、ダクトから除去できない可能性がある。
また、回転テーブルから粉砕固体燃料が直接飛散して、ダクト内の別位置(堆積微粉炭除去用アシストガス配管より搬送用ガス流れの上流側を含む)にも堆積する可能性がある。
特に、固体燃料がバイオマス燃料のときには、粉砕固体燃料がより軽量なために、粉砕固体燃料の巻き上がりや直接飛散などで、ダクト内へ侵入し易かった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、搬送用ガス供給ダクト内における粉砕固体燃料の堆積を抑制することができる粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る粉砕機は、外殻を為す筐体と、前記筐体の内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部と、出口開口が前記筐体の内部に連通するように前記筐体に接続されていて、前記粉砕部で粉砕した固定燃料を前記筐体の外部へ搬送する搬送用ガスを前記筐体の内部に供給する搬送用ガス供給ダクトと、前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられ、前記出口開口に向かって第1アシスト流体を噴出する第1アシスト流体噴出部と、前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられ、前記搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように第2アシスト流体を噴出する第2アシスト流体噴出部と、を備える。
上記構成では、例えば、粉砕機が停止し搬送用空気が供給されていない場合には、筐体の内部の粉砕部で粉砕された固体燃料(以下、「粉砕固体燃料」という。)の一部が、搬送用ガス供給ダクト内の出口開口近傍に堆積する場合がある。上記構成では、堆積微粉炭除去用の第1アシスト流体噴出部が設けられているので、第1アシスト流体噴出部から第1アシスト流体を噴出することで、堆積した粉砕固体燃料を出口開口からハウジング内部へ排出することができる。
堆積した粉砕固体燃料に対して、第1アシスト流体を噴出した際に、粉砕固体燃料が巻き上がる場合がある。このような場合、巻き上がった粉砕固体燃料の一部は、搬送用ガス供給ダクトの内部方向(搬送用ガスが流れる方向における上流側方向)へ向かい、再堆積する可能性がある。上記構成では、搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように第2アシスト流体を噴出する第2アシスト流体噴出部が設けられている。これにより、第2アシスト流体噴出部から第2アシスト流体を噴出することで、搬送用ガス供給ダクトの内部方向へ向かう粉砕固体燃料が、第2アシスト流体によって遮断される。したがって、第2アシスト流体噴出部から内部方向への粉砕固体燃料の侵入を抑制することができる。よって、搬送用ガス供給ダクト内における粉砕固体燃料の堆積を抑制することができ、再起動時にダクト内で粉砕固体燃料が自然着火するおそれを抑制できる。
また、本発明の一態様に係る粉砕機は、前記第2アシスト流体噴出部は、前記筐体と前記搬送用ガス供給ダクトとの接続部分に向かって前記第2アシスト流体を噴出してもよい。
上記構成では、第2アシスト流体噴出部は、筐体と搬送用ガス供給ダクトとの接続部分に向かって第2アシスト流体を噴出している。これにより、搬送用ガス供給ダクト内に侵入しようとする粉砕固体燃料の一部(筐体と搬送用ガス供給ダクトとの接続部分に沿って移動する粉砕固体燃料)が、搬送用ガス供給ダクト内に侵入する前に遮断される。したがって、より好適に搬送用ガス供給ダクト内における粉砕固体燃料の堆積を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る粉砕機は、前記第2アシスト流体噴出部は、複数設けられていて、複数の前記第2アシスト流体噴出部は、前記搬送用ガス供給ダクト内を流通する搬送用ガスの流れ方向と交差する方向に沿って所定の間隔で並んで設けられていて、前記所定の間隔は、前記搬送用ガス供給ダクトに堆積する前記粉砕部で粉砕された固体燃料の堆積状態の分布に応じて設定されていてもよい。
粉砕機及びその運用状況によって、搬送用ガス供給ダクトに堆積する粉砕固体燃料の堆積状態は異なる。例えば、粉砕機の構造上、搬送用ガスの流れ方向と交差する方向(以下、「交差方向」という。)に粉砕固体燃料が一様な堆積量で堆積しない場合がある。すなわち、交差方向によって堆積量の偏りが発生する場合がある。粉砕固体燃料の堆積量が多い位置では、第1アシストガスによって巻き上がる堆積物の量が多くなる。また、これに伴って、搬送用ガス供給ダクトの内部方向へ向かう粉砕固体燃料の量も多くなる。
上記構成では、搬送用ガス供給ダクトに堆積する粉砕固体燃料の堆積の分布状態に応じて、第2アシスト流体噴射部が設けられる所定の間隔が設定されている。第2アシスト流体噴射部が設けられる間隔が狭い箇所では、より密に第2アシストガスが噴出される。このため、第2アシスト流体噴射部が設けられる間隔が広い箇所よりも、粉砕固体燃料の遮断性が高くなる。よって、堆積状態が異なる分布に応じた遮断性とすることができる。また、例えば、堆積量が多い交差方向の位置において、第2アシスト流体噴射部を設ける間隔を短くした場合には、より好適に粉砕固体燃料の侵入を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る粉砕機は、前記粉砕部は、略鉛直方向に沿う回転軸を中心として前記筐体に対して回転可能に支持される粉砕テーブルと、前記粉砕テーブル上で固体燃料を粉砕する粉砕ローラと、を有し、前記所定の間隔は、前記粉砕テーブルの回転運動の進行方向の後方側よりも、前記進行方向の前方側の方が短くなっていてもよい。
上記構成では、回転テーブルが回転すると、回転ローラによって粉砕された固体燃料(粉砕固体燃料)が、回転テーブル上から回転テーブルの径方向外側に飛散する。飛散した粉砕固体燃料の一部が、空気供給ダクト内のダクト出口近傍に堆積する場合がある。このとき、粉砕固体燃料は、回転テーブルの遠心力によって、回転する回転テーブルから、径方向外側のみならず、回転運動が描く円軌道の接線方向にも作用力が働き飛散する。よって、搬送用ガス供給ダクト内において、回転テーブルの回転運動の進行方向の前方側(以下、単に「前方側」という。)の堆積量が回転テーブルの回転運動の進行方向の後方側(以下、単に「後方側」という。)の堆積量よりも多くなり易く、後方側の堆積量は前方側の堆積量よりも少なくなり易い傾向がある。
上記構成では、後方側よりも前方側において、第2アシスト流体噴射部の間隔が短い。これにより、堆積量が多くなり易い前方側において、粉砕固体燃料の遮断性を高くすることができる。したがって、より好適に粉砕固体燃料の侵入を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る粉砕機は、前記第2アシスト流体噴出部は、前記出口開口側に、鉛直方向に対して5度から45度の角度を為すように、第2アシストガスを噴出してもよい。
上記構成では、第2アシストガスの噴出方向を出口開口側に傾斜させている。これにより、より出口開口に近い位置で、搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように、第2アシストガス噴射部が第2アシストガスを噴出することができる。したがって、より好適に粉砕固体燃料の侵入を抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る粉砕機は、前記第1アシスト流体噴出部及び前記第2アシスト流体噴出部は、同一のアシストガス配管に設けられていてもよい。
上記構成では、第1アシストガス流体噴射部と第2アシストガス噴射部とが、同一のアシストガス配管に設けられている。したがって、第1アシストガス流体噴射部と第2アシストガス噴射部とが、別々のアシストガス配管に設けられる構成と比較して、構成を簡素化することができる。
本発明の一態様に係るボイラシステムは、上記いずれかに記載の粉砕機と、前記粉砕機で粉砕された固体燃料を燃焼し、蒸気を生成するボイラと、を備え、前記第2アシスト流体は、前記ボイラで生成された蒸気である。
上記構成では、第2アシスト流体として、ボイラで生成された蒸気を用いている。これにより、第2アシスト流体を生成するための特別な装置を設けることなく、第2アシストガス噴出部を構成することができる。したがって、ボイラシステムの構造を簡素化することできる。
本発明の一態様に係る粉砕機の運転方法は、外殻を為す筐体に接続され、前記筐体内に粉砕部で粉砕された固体燃料を前記筐体の外部へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給ダクト内に設けられた第1アシスト流体噴出部から、前記搬送用ガス供給ダクトの出口開口に向かって第1アシスト流体を噴出する工程と、前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられた第2アシスト流体噴出部から、前記搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように第2アシスト流体を噴出する工程と、を備えている。
本発明によれば、搬送用ガス供給ダクト内における粉砕固体燃料の堆積を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るボイラシステムの概略構成図である。 図1のミルの模式的な縦断面図である。 図2の要部拡大図である。 図3のアシストガス配管の斜視図である。 図4のV-V矢視断面図である。 クリアリング運転時における蒸気流量と時間との関係を示すグラフである。
以下に、本発明に係る粉砕機及びボイラシステム並びに粉砕機の運転方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るボイラシステム1は、図1に示すように、固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを備えている。
固体燃料粉砕装置100は、一例として石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ部220へ供給する装置である。ボイラシステム1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ部220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、ミル(粉砕機)10と、給炭機20と、送風部30と、状態検出部40と、制御部50とを備えている。
なお、本実施形態では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示している。
ボイラ200に供給する石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を微粉状の固体燃料である微粉燃料へと粉砕するミル10は、石炭のみを粉砕する形式であっても良いし、バイオマス燃料のみを粉砕する形式であっても良いし、石炭とともにバイオマス燃料を粉砕する形式であってもよい。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ミル10は、図1及び図2に示すように、外殻を為すハウジング(筐体)11と、回転テーブル(粉砕部)12と、ローラ13(粉砕部)と、駆動部14と、分級部16と、燃料供給部17と、分級部16を回転駆動させるモータ18と、ハウジング11の底面部11dに堆積した堆積物を排出するスクレーパ70と、を備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、回転テーブル12とローラ13と分級部16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。ハウジング11の内周面11aは、略円筒状であり、ハウジング11の上下方向に延びる中心軸線C(図2参照)は、後述する回転テーブル12及び分級部16の中心軸線(回転軸線)Cと略一致している。
ハウジング11の天井部42の中央部には、燃料供給部17が取り付けられている。この燃料供給部17は、バンカ21から導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11の底部41付近には駆動部14が設置され、この駆動部14から伝達される駆動力により回転する回転テーブル12が回転自在に配置されている。
回転テーブル12は、平面視円形の部材であり、燃料供給部17の下端部が対向するように配置されている。また、回転テーブル12は、外周端がハウジング11の内周面11aと所定距離離間するように配置されている。回転テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。燃料供給部17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の回転テーブル12に向けて供給する。回転テーブル12は供給された固体燃料をローラ13との間で粉砕する。
固体燃料が燃料供給部17から回転テーブル12の中央へ向けて投入されると、回転テーブル12の回転による遠心力によって固体燃料は回転テーブル12の外周側へと導かれ、ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は粉砕固体燃料となり、搬送用ガス流路(以降は、一次空気流路と記載する)100aから導かれた搬送用ガス(以降は、一次空気29と記載する)によって上方へと巻き上げられ、分級部16へと導かれる。一次空気流路100aは、回転テーブル12の下方で、ハウジング11と接続する一次空気ダクト(搬送用ガス供給ダクト)27(図2参照)を介して、一次空気29をハウジング11内に供給している。なお、一次空気ダクト27の詳細については、後述する。
回転テーブル12の外周側には、一次空気ダクト27から流入する一次空気29をハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口25(図2参照)が設けられている。吹出口25は、回転テーブル12の外周端とハウジング11の内周面11aとの間の隙間によって構成されている。吹出口25の上部にはベーン26(図2参照)が設置されており、吹出口25から吹き出した一次空気29に旋回力を与える。ベーン26により旋回力が与えられた一次空気29は、旋回する速度成分を有する気流となって、回転テーブル12上で粉砕された粉砕固体燃料をハウジング11内の上方の分級部16へと導く。なお、一次空気29に混合した粉砕固体燃料のうち、所定粒径より大きいものは分級部16により分級されて、または、分級部16まで到達することなく、落下して回転テーブル12に戻されて、再び粉砕される。
ローラ13は、燃料供給部17から回転テーブル12に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。ローラ13は、回転テーブル12の上面に押圧されて回転テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。
図1では、ローラ13が代表して1つのみ示されているが、回転テーブル12の上面を押圧するように、回転テーブル12の周方向に一定の間隔を空けて、複数のローラ13が対向して配置される。本実施形態では、例えば外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つのローラ13が周方向に均等に配置される例について説明する。3つのローラ13が回転テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、回転テーブル12の回転中心からの距離が等距離となる。
ローラ13は、ジャーナルヘッド45によって、上下に揺動可能となっており、回転テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。ローラ13は、外周面が回転テーブル12の上面に接触した状態で、回転テーブル12が回転すると、回転テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。燃料供給部17から固体燃料が供給されると、ローラ13と回転テーブル12との間で固体燃料が押圧されて粉砕されて、微粉燃料となる。
ジャーナルヘッド45の支持アーム47は、その中間部が水平方向に延在する支持軸48によって支持されている。すなわち、支持アーム47は、ハウジング11の側面部11bに支持軸48を中心としてローラ上下方向に揺動可能に支持されている。また、支持アーム47の鉛直上側にある上端部には、押圧装置49が設けられている。押圧装置49は、ハウジング11に固定され、ローラ13を回転テーブル12に押し付けるように、支持アーム47等を介してローラ13に荷重を付与する。
駆動部14は、回転テーブル12に駆動力を伝達し、回転テーブル12を中心軸線C(図2参照)回りに回転させる装置である。駆動部14は、回転テーブル12を回転させる駆動力を発生する。
分級部16は、ハウジング11の上部に設けられ、中空状の略逆円錐形状の外形を有している。分級部16は、その外周位置に上下方向に延在する複数の分級羽根16aを備えている。各分級羽根16aは、分級部16の中心軸線C(図2参照)周りに所定の間隔(均等間隔)を空けて並列に設けられている。また、分級部16は、ローラ13により粉砕された粉砕固体燃料を所定粒径(例えば、石炭では70~100μm)よりも大きいもの(以下、所定粒径を超える粉砕された固体燃料を「粗粉燃料」という。)と所定粒径以下のもの(以下、所定粒径以下に粉砕された固体燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。分級部16のうち、全体が回転することによって分級する回転式分級機は、ロータリセパレータとも称されている。分級部16に対しては、モータ18によって回転駆動力が与えられる。
分級部16に到達した粉砕固体燃料は、分級羽根16aの回転により生じる遠心力と、一次空気29の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな径の粗粉燃料は、分級羽根16aによって叩き落とされ、回転テーブル12へと戻されて再び粉砕され、微粉燃料はハウジング11の天井部42にある出口19に導かれる。
分級部16によって分級された微粉燃料は、出口19から供給流路100bへ排出され、一次空気29とともに搬送される。供給流路100bへ流出した微粉燃料は、ボイラ200のバーナ部220へ供給される。
燃料供給部17は、ハウジング11の上端を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、上部から投入される固体燃料を回転テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
給炭機20は、バンカ21と、搬送部22と、モータ23とを備える。搬送部22は、モータ23から与えられる駆動力によってバンカ21の直下にあるダウンスパウト部24の下端部から排出される固体燃料を搬送し、ミル10の燃料供給部17に導かれる。
通常、ミル10の内部には、粉砕した固体燃料である微粉燃料を搬送するための一次空気29が供給されて、圧力が高くなっている。バンカ21の直下にある上下方向に延在する管であるダウンスパウト部24には内部に燃料が積層状態で保持されていて、ダウンスパウト部24内に積層された燃料層により、ミル10側の一次空気29と微粉燃料が逆流入しないようなシール性を確保している。
ミル10へ供給する固体燃料の供給量は、搬送部22のベルトコンベアのベルト速度で調整されてもよい。
送風部30は、ローラ13により粉砕された固体燃料を乾燥させるとともに分級部16へ供給するための一次空気29をハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11へ送風される一次空気29を適切な温度に調整するために、熱ガス送風機30aと、冷ガス送風機30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
熱ガス送風機30aは、空気予熱器などの熱交換器(加熱器)から供給される熱せられた一次空気29を送風する送風機である。熱ガス送風機30aの下流側には熱ガスダンパ30c(第1送風部)が設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって熱ガス送風機30aが送風する一次空気29の流量が決定する。
冷ガス送風機30bは、常温の外気である一次空気29を送風する送風機である。冷ガス送風機30bの下流側には冷ガスダンパ30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって冷ガス送風機30bが送風する一次空気29の流量が決定する。
一次空気29の流量は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気29の流量と冷ガス送風機30bが送風する一次空気29の流量の合計の流量となり、一次空気29の温度は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気29と冷ガス送風機30bが送風する一次空気29の混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
また、熱ガス送風機30aが送風する一次空気29に、ガス再循環通風機を介して電気集塵機など環境装置を通過したボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合気とすることで、一次空気流路100aから流入する一次空気29の酸素濃度を調整してもよい。
本実施形態では、ハウジング11の状態検出部40により、計測または検出したデータを制御部50に送信する。本実施形態の状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路100aからミル10内部へ一次空気29が流入する部分及びミル10内部から供給流路100bへ一次空気29及び微粉燃料が排出する出口19との差圧をミル10内の差圧として計測する。分級部16の分級性能により、ミル10内部を循環する固体燃料の微粉燃料の循環量の増減とこれに対するミル10内の差圧の上昇低減が変化する。すなわち、ミル10の内部に供給する固体燃料に対して、出口19から排出させる微粉燃料を調整して管理することができるので、微粉燃料の粒度がバーナ部220の燃焼性に影響しない範囲で、多くの微粉燃料をボイラ200に設けられたバーナ部220に供給することができる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ローラ13により粉砕された固体燃料を分級部16へ供給するための一次空気29を、ハウジング11の内部に送風する送風部30により温度調整される一次空気29のハウジング11での温度を検出して、上限温度を超えないように送風部30を制御する。なお、一次空気29は、ハウジング11内において、粉砕物を乾燥しながら搬送することによって冷却されるので、ハウジング11の上部空間の温度は、例えば約60~80度程度となる。
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。制御部50は、例えば、駆動部14に駆動指示を伝達することによりミル10の運転に対する回転テーブル12の回転を制御することができる。制御部50は、例えば分級部16のモータ18へ駆動指示を伝達して回転数を制御することで、分級性能を調整することにより、ミル10内の差圧を適正化して微粉燃料の供給を安定化させることができる。また、制御部50は、例えば給炭機20のモータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料の供給量を調整することができる。また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30c及び冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気29の流量と温度を制御することができる。
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線または無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させるボイラ200について説明する。
ボイラ200は、火炉210とバーナ部220とを備えている。
バーナ部220は、供給流路100bから供給される微粉燃料を含む一次空気29と、熱交換器(図示省略)から供給される二次空気とを用いて微粉燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器,過熱器,エコノマイザなどの熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、電気集塵機などで図示省略)で所定の処理を行うとともに、空気予熱器などの熱交換器(図示省略)で外気との熱交換が行われ、誘引通風機(図示省略)を介して煙突(図示省略)へと導かれて大気へと放出される。熱交換器において燃焼ガスとの熱交換により加熱された外気は、前述した熱ガス送風機30aに送られる。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、エコノマイザ(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)及び過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、蒸気タービン(図示省略)へと送られて発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われる。
次に、一次空気ダクト27について、図3から図5を用いて詳細に説明する。
一次空気ダクト27は、一次空気流路100a(図1参照)から一次空気29が導入される。一次空気ダクト27は、例えば横断面が略矩形状とされた角筒形状をしている。また、図3に示すように、一次空気ダクト27の一端には、ハウジング11内に開口するダクト出口(出口開口)28が設けられている。すなわち、ダクト出口28は、ハウジング11の内部に連通している。一次空気ダクト27は、水平面に対して所定の傾斜角度θ1を有するように傾斜してもよい(図2参照)。また、一次空気ダクト27は、ハウジング11の側面部11bに連通している。一次空気ダクト27は、一次空気流路100a(図1参照)からの一次空気29をダクト出口28から排出することでハウジング11内に一次空気29を供給する。一次空気ダクト27からハウジング11内に供給された一次空気29は、吹出口25から吹出して、ローラ13及び回転テーブル12によって粉砕された粉砕固体燃料を分級部16へと気流搬送する。更に分級部16で、所定の粒径より小さい微粉燃料と所定の粒径より大きい微粉燃料とに分級して、所定粒径よりも小さい微粉燃料を一次空気29の流れによって、ハウジング11の外部へ出口19から搬出する。その際、所定粒径より大きい微粉燃料は、分級部16に阻害され、落下して再び回転テーブル12の上に戻されて再粉砕が行われる。出口19からハウジング11の外部へ搬出された微粉燃料は、バーナ部220に供給されて燃焼される。
一次空気ダクト27には、底面にアシストガス配管60が配置されている。アシストガス配管60は、一次空気ダクト27の両側壁を貫通して、一次空気ダクト27の幅方向へ延びている。なお、幅方向とは、一次空気ダクト27内を一次空気29が流れる方向(すなわち、一次空気ダクト27の長手方向)と交差する方向(例えば略直交)であって、かつ、水平方向のことである。アシストガス配管60内には、アシストガス(第1アシスト流体,第2アシスト流体)が流通している。なお、アシストガスには、例えば、蒸気、窒素ガスや二酸化炭素等の不活性ガスなどを用いることができる。本実施形態では、アシストガスとして、蒸気を用いる例について説明する。なお、本実施形態では、アシストガスとして用いられる蒸気は、ボイラ200で生成された蒸気を蒸気流通系統(図示省略)の途中位置から抽気したものである。蒸気を抽気する位置としては、例えば、蒸気イナートラインの低温再熱器(図示省略)が挙げられる。
また、本実施形態では、同一のアシストガス配管60内には、第1アシスト流体と第2アシスト流体が流通している場合を記載するが、第1アシスト流体と第2アシスト流体は別々のアシストガス配管を流通してもよい。
図3及び図4に示すように、アシストガス配管60のダクト出口28側の側面には、所定の間隔(本実施形態では略等間隔)で第1アシストガス噴出ノズル(第1アシスト流体噴出部)61が複数個(本実施形態では、一例として、10個)設けられている。各第1アシストガス噴出ノズル61は、各々、図示しないアシストガス噴出孔を有し、アシストガス噴出孔からアシストガス配管60内を流通している蒸気を第1アシストガスとして噴出する。第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される蒸気(図3のS1参照)は、ダクト出口28の底面側に向かって噴出される。詳細には、第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される蒸気は、一次空気ダクト27の搬送用空気が流れる方向に、一次空気ダクト27の底面を沿うように噴出され、一次空気ダクト27に堆積した粉砕固体燃料(図3のF1参照)をダクト出口28からハウジング11の内部へ排出する。
また、アシストガス配管60の上面には、所定の間隔で、第2アシストガス噴出ノズル(第2アシストガス噴射部)62が複数個(本実施形態では、一例として、11個)設けられている。各第2アシストガス噴出ノズル62は、鉛直方向に対してダクト出口28側に傾斜角度θ2を為してダクト出口28の上面側(天井部側)へ向って噴出するように延在している。すなわち、各第2アシストガス噴出ノズル62は、鉛直方向に対して、傾斜角度θ2を為すように、蒸気を噴出する。傾斜角度θ2は、5度から45度の間に設定される。
各第2アシストガス噴出ノズル62は、各々、図示しないアシストガス噴出孔を有し、アシストガス噴出孔からアシストガス配管60内を流通している蒸気を第2アシストガスとして噴出する。第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される蒸気(図3のS2参照)は、例えば、一次空気ダクト27の天井部とハウジング11との接続部分に向かって噴出される。詳細には、第2アシストガスは、複数の第2アシストガス噴出ノズル62によって、一次空気ダクト27の長手方向の断面を覆うように噴出される。なお、本実施形態では、アシストガス配管60と複数の第2アシストガス噴出ノズル62とによって、第2アシスト流体噴出部が構成されている。
図4に示すように、複数の第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる間隔は、回転テーブル12の回転運動の進行方向の後方側の領域Aよりも、回転テーブル12の回転運動の進行方向の前方側の領域Bの方が短くなっていてもよい。換言すれば、矢印Aで示す領域Aよりも矢印Bで示す領域Bの方が、第2アシストガス噴出ノズル62が密に設けられている。なお、図4の矢印Rは、回転テーブル12の回転方向を示している。
複数の第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される第1アシストガスの合計流量は、複数の第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される第2アシストガスの合計流量よりも多くなるように設定されている。流量の調整は、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62に設けられた第1アシストガス噴出孔及び第2アシストガス噴出孔の径を調整することで行われている。なお、流量の調整は、設ける第1アシストガス,第2アシストガスの噴出ノズルの数で調整してもよい。
第1アシストガス噴出ノズル61が設けられたアシストガス配管と、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられたアシストガス配管とは、それぞれ別の配管であっても良い。その場合は、第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される蒸気の流れを妨げないように、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる配管は一次空気29流れにおける上流側に設けることが好ましい。
次に、スクレーパ70について説明する。スクレーパ70は、図2に示すように、回転テーブル12の下方に配置される。スクレーパ70は、一端が回転テーブル12に固定されるアーム部71と、アーム部71の自由端部(回転支持部に固定される端部とは逆の端部)から鉛直下方側に延びる掃出部72と、を有する。すなわち、スクレーパ70は、回転テーブル12と同軸に回転可能となっている。アーム部71は、ハウジング11の側面部11b方向に略水平に延びている。掃出部72は、下端がハウジング11の底面部11dに当接するように配置され、底面部11dの上面を摺動する。
また、ハウジング11の底面部11dであって、掃出部72の回転軌道上には、開口(以下、「スピレージシュート73」という。)が形成されている。スピレージシュート73は、排出管74を介して、ハウジング11の外側に配置されるスピレージホッパ75に連通している。スクレーパ70により掃出されたハウジング11の底面部11dの粉砕固体燃料が、スピレージシュート73から排出管74へ排出される。排出された粉砕固体燃料は、排出管74の途中に設けた仕切弁(図示省略)を開放した際にスピレージホッパ75に搬送される。
次に、本実施形態に係るミル10の通常運転時における作用について説明する。なお、通常運転時とは、燃料供給部17から回転テーブル12に固定燃料が供給され、回転テーブル12上で固体燃料を粉砕している状態をいう。
燃料供給部17から回転する回転テーブル12上に固体燃料が供給されると、ローラ13が、回転テーブル12上の固体燃料を押圧して粉砕する。粉砕された粉砕固体燃料の一部は、回転テーブル12の遠心力によって、回転テーブル12上から回転テーブル12の径方向外側に飛散する。飛散した粉砕固体燃料は、一次空気ダクト27から供給され、吹出口25を通過した一次空気29によって、乾燥されつつ上昇する。上昇した粉砕固体燃料は、分級部16により分級され、所定粒径よりも大きいものは粗粒燃料として落下して再び回転テーブル12上に戻されて再粉砕が行われる。一方、所定粒径よりも小さいものは微粉燃料として、分級部16を通過し、一次空気29の気流に乗って出口19からハウジング11の外部へ排出される。固体燃料に混在した礫や金属片などの異物、及び、粉砕固体燃料であっても一次空気29によって搬送できないほど質量の大きいものなどは、回転テーブル12の外周部からハウジング11の底面部11dへ落下する。底面部11dに落下した粉砕固体燃料や異物は、スクレーパ70によってスピレージシュート73に案内されてハウジング11の外部のスピレージホッパ75へ排出される。
次に、本実施形態に係るミル10を緊急停止させる際に行う運転について説明する。ミル10が異常等を検知すると、ミル10は緊急停止する。緊急停止すると、燃料供給部17からの固体燃料の供給、回転テーブル12の回転及び一次空気ダクト27からの一次空気29の導入等を停止する場合がある。このような場合には、回転テーブル12上の微粉燃料など粉砕固体燃料を含む固体燃料は、回転テーブル12上に残留する。また、一次空気29によって搬送中だった粉砕固体燃料が落下し、回転テーブル12上またはハウジング11の底面部11dに堆積するものもある。このとき、回転テーブル12の回転が停止しているので、スクレーパ70の回転も停止している。よって、スクレーパ70による底面部11d上の固体燃料の排出も行われない。以下の説明では、回転テーブル12上や底面部11d上などに残留した固体燃料のことを固体残留燃料ともいう。
ミル10が緊急すると、ハウジング11内の酸素濃度を低下させる運転(酸素濃度低下運転)を行う。具体的には、ハウジング11内に窒素や蒸気を供給し、ハウジング11内の酸素濃度を低下させることで、ハウジング11内に残留した固体残留燃料等の自然着火を防止する。このとき、ハウジング11内への蒸気の供給の一部は、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62によって実施され一次空気ダクト27から供給される。このとき回転テーブル12とスクレーパ70の回転も停止しているので、固体残留燃料の巻き上がりは、ほとんど発生しない。
ハウジング11内の酸素濃度が十分に低下したと判断すると、次に、ハウジング11内に残留した固体残留燃料を排出する運転(クリアリング運転)を行う。クリアリング運転を開始すると、まず、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から蒸気を噴出する。第1アシストガス噴出ノズル61から蒸気を噴出することで、一次空気ダクト27内に堆積している固体残留燃料があれば、一次空気ダクト27内から排出される。
所定時間経過後に、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から蒸気を噴出している状態で、回転テーブル12を回転させ、スクレーパ70も回転する。回転テーブル12を回転させることで、遠心力により、回転テーブル12上に残留している固体残留燃料が飛散し、ハウジング11の底面部11dへと落下する。回転テーブル12の回転に伴って、スクレーパ70も回転することにより、スクレーパ70による底面部11dに堆積した固体残留燃料が、スピレージシュート73に案内されてハウジング11の外部のスピレージホッパ75へと排出される。このように、ハウジング11内に残留した固体残留燃料を排出し、ハウジング11内から固体残留燃料を除去する。この際に、一次空気ダクト27内に固体残留燃料が堆積し、第1アシストガスの噴出で巻き上がりが発生し易くなるが、第2アシストガスの噴出により巻き上がりが抑制される。
次に、ミル10を停止させる際に行う運転における、各時間に第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される蒸気流量について、図6を用いて説明する。なお、図6の蒸気流量は、第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される蒸気と、第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される蒸気との合計の流量を示している。
図6のP1は、ミル10を停止した時間である。ミル10を停止すると、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62他からハウジング11内に蒸気を噴出する(酸素濃度低下運転)。噴出する蒸気流量が所定の流量となると、当該流量を維持するように蒸気の噴出を行う。この時、ハウジング11内に設けた酸素濃度計(図示省略)が計測した酸素濃度を確認し、酸素濃度が所定の値以下となった後、もしくは所定時間経過後に第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62他による蒸気の噴出を停止する(P2)。P2から所定時間経過後(例えば、10分から30分後)に、酸素濃度が所定の値以下となっていない場合には、再度第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から蒸気を噴出し、酸素濃度を所定の値以下に維持する(P3)。その後、所定時間経過後に、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62による蒸気の噴出を停止する(P4)。そして、P4から所定時間経過後(例えば、30分後)にクリアリング運転を開始するまでハウジング11内の酸素濃度が所定の値以下となる状態を維持するため、蒸気の追加(P3)と蒸気の追加の停止(P4)とを繰り返す。なお、酸素濃度計は必須ではなく、酸素濃度計を設けずに、予備試験で酸素濃度低下に必要な蒸気供給量を監視してもよい。なお、酸素濃度を低下させる際は、所望の蒸気流量を噴出できるならば、第1アシストガス噴出ノズル61もしくは第2アシストガス噴出ノズル62のいずれか一方のみから蒸気を噴出しても良い。
ハウジング11内の酸素濃度が所定の値以下を維持し、クリアリング運転の準備が整うと、クリアリング運転を開始する。具体的には、まず、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から蒸気を噴出する(P5)。噴出する蒸気流量が所定の流量となると、当該流量を維持するように蒸気の噴出を継続する。噴出する蒸気流量が所定の流量に到達後、回転テーブル12の回転を開始する(P6)。第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から蒸気を噴出することで、一次空気ダクト27に固体残留燃料の巻き上がりによる再堆積及び残留を防止しながら回転テーブル12上及びハウジング11の底面部11dに残留している固体残留燃料を排出する。そして、ハウジング11内から固体残留燃料の除去が完了したと判断すると、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62からの蒸気の噴出を停止する(P7)。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、例えば、ミル10が異常などで停止した際には、回転テーブル12上で粉砕された微粉燃料を含む粉砕固体燃料の一部が、一次空気ダクト27内のダクト出口28近傍に堆積する場合がある。具体的には、ミル10の停止後に回転テーブル12を再度回転開始させた直後には、底面部11dに堆積した大量の固体残留燃料をスクレーパ70で掃き出すため、掃出部72が案内する固体残留燃料が山状になる場合がある。このような場合に、掃出部72が固体残留燃料をスピレージシュート73へ案内する前に、掃出部72が一次空気ダクト27の前を通過すると、山状の固体残留燃料の一部が崩れ、一次空気ダクト27の内側へと固体残留燃料が流入して堆積する。
本実施形態では、第1アシストガス噴出ノズル61から蒸気を噴出することで、一次空気ダクト27に堆積した固体残留燃料(図3のF1参照)をダクト出口28からハウジング11の内部へ排出することができる。
堆積した固体残留燃料に対して、第1アシストガス噴出ノズル61から蒸気を噴出した際に、微粉燃料を含む固体残留燃料が巻き上がる場合がある(図3の破線矢印参照)。このような場合、巻き上がった微粉燃料を含む固体残留燃料の一部は、一次空気ダクト27の内部方向(一次空気29流れの上流方向)へ向かう可能性がある。また、回転テーブル12から飛散した微粉燃料を含む固体残留燃料が一次空気ダクト27の内部方向へ向かう可能性がある。本実施形態では、一次空気ダクト27の断面を覆うように蒸気を噴出する第2アシスト流体噴出ノズルが設けられている。これにより、第2アシスト流体噴出ノズルから蒸気を噴出することで、一次空気ダクト27の内部方向へ向かう微粉燃料を含む固体残留燃料(図3のF2参照)が、蒸気によって遮断される。したがって、第2アシスト流体噴出ノズルから奥側(一次空気29流れにおける上流側)への微粉燃料を含む固体残留燃料の侵入を抑制することができる。よって、一次空気ダクト27内における微粉燃料を含む固体残留燃料の堆積を抑制することができる。したがって、一次空気ダクト27内に残留した固体残留燃料の着火等を防止することができるので、安全性を向上させることができる。
また、本実施形態では、第2アシストガス噴出ノズル62は、ハウジング11と一次空気ダクト27との接続部分に向かって蒸気を噴出している。これにより、一次空気ダクト27内に侵入しようとする微粉燃料を含む固体残留燃料の一部(特に、ハウジング11と一次空気ダクト27との接続部分に沿って移動する微粉燃料を含む固体残留燃料)が、一次空気ダクト27内に侵入する前に遮断される。したがって、より好適に一次空気ダクト27内における固体残留燃料の堆積を抑制することができる。
ミル10によって、一次空気ダクト27に堆積する固体残留燃料の堆積状態は異なる。例えば、ミル10の構造上、一次空気29の流れ方向と交差する方向(すなわち、アシストガス配管60の延在方向)に固体残留燃料が一様な堆積量で堆積しない場合がある。すなわち、アシストガス配管60の延在方向によって堆積量の偏りが発生する場合がある。固体残留燃料の堆積量が多い位置では、第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される蒸気によって巻き上がる堆積物の量が多くなる。また、これに伴って、一次空気ダクト27の内部方向へ向かう微粉燃料を含む固体残留燃料の量も多くなる。
本実施形態では、一次空気ダクト27に堆積する固体残留燃料の堆積状態の分布に応じて、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる間隔が設定されていてもよい。第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる間隔が狭い箇所では、より密に第2アシストガス噴出ノズル62から蒸気が噴出されるため、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる間隔が広い箇所よりも、微粉燃料を含む固体残留燃料の遮断性が高くなる。よって、固体残留燃料の堆積状態の分布に応じた遮断性とすることができる。
具体的には、本実施形態では、回転テーブル12が回転すると、ローラ13によって粉砕された粉砕固体燃料が、回転テーブル12上から回転テーブル12の径方向外側に飛散する。飛散した粉砕固体燃料の一部が、一次空気ダクト27内のダクト出口28近傍に堆積する場合がある。このとき、粉砕固体燃料は、回転テーブル12の遠心力によって、回転する回転テーブル12から、径方向外側のみならず、回転運動が描く円軌道の接線方向にも作用力が働き飛散する。よって、一次空気ダクト27内において固体残留燃料の堆積量は、回転テーブル12の回転運動の進行方向の前方側(以下、単に「前方側」という。)の堆積量が回転テーブル12の回転運動の進行方向の後方側(以下、単に「後方側」という。)の堆積量よりも多くなり易く、後方側の堆積量は前方側の堆積量よりも少なくなり易い傾向がある。
本実施形態では、後方側の領域(図4の領域A)よりも前方側(図4の領域B)において、第2アシストガス噴出ノズル62の設置間隔が短い。これにより、堆積量が多くなり易い前方側において、微粉燃料を含む固体残留燃料の遮断性を高くすることができる。したがって、より好適に微粉燃料を含む固体残留燃料の侵入を抑制することができる。
本実施形態では、第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される蒸気の噴出方向をダクト出口28側に傾斜させているので、よりダクト出口28側に近い位置で、一次空気ダクト27の断面を覆うように第2アシストガス噴出ノズル62から蒸気を噴出することができる。したがって、より好適に微粉燃料を含む固体残留燃料の侵入を抑制することができる。
また、複数の第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される第1アシストガスの合計流量は、複数の第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される第2アシストガスの合計流量よりも多くなるように設定されている。一次空気ダクト27に堆積した固体残留燃料の方が飛散する固体残留燃料よりも多いため、第1アシストガスの合計流量を第2アシストガスの合計流量よりも多くなるように蒸気の流量を設定することで、一次空気ダクト27に堆積した固体残留燃料を適切に排出しながら、効果的に微粉燃料を含む固体残留燃料の侵入を抑制することができる。
本実施形態では、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される流体として、ボイラ200で生成された蒸気を用いている。これにより、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される流体を生成するための特別な装置を設けることなく、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62から流体を噴出することができる。したがって、ボイラシステム1の構造を簡素化することできる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、一本のアシストガス配管60に、第1アシストガス噴出ノズル61と第2アシストガス噴出ノズル62の両方を設ける例について説明したが、本発明はこれに限定されない。第1アシストガス噴出ノズル61が設けられる配管と、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる配管とを別の配管としてもよい。このように構成することで、第1アシストガス噴出ノズル61と、第2アシストガス噴出ノズル62とを異なる位置に設けることができる。また、第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される流体と、第2アシストガス噴出ノズル62から噴出される流体とを異なる流体とすることができる。第1アシストガス噴出ノズル61が設けられる配管と、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる配管とを別の配管とする場合には、第1アシストガス噴出ノズル61から噴出される蒸気の流れを妨げないように、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる配管は一次空気29流れにおける上流側に設けることが好ましい。
また、第1アシストガス噴出ノズル61が設けられる配管と、第2アシストガス噴出ノズル62が設けられる配管とを別の配管とした場合には、一方のみから流体を噴出し、他方では流体を噴出しない態様とすることもできる。したがって、例えば、ミル10の緊急停止時における酸素濃度低下運転時には、第1アシストガス噴出ノズル61のみ、もしくは第2アシストガス噴出ノズル62のみから蒸気の噴出を行い、クリアリング運転時には、第1アシストガス噴出ノズル61及び第2アシストガス噴出ノズル62の両方から蒸気を噴出してもよい。このように、酸素濃度低下運転時に、第1アシストガス噴出ノズル61のみ、もしくは、第2アシストガス噴出ノズル62のみから蒸気の噴出を行うことで、第1アシストガス噴出ノズル61のみ、もしくは第2アシストガス噴出ノズル62のみとして蒸気流量を適正化させて、過剰な蒸気投入を抑制することができるという効果を奏する。
また、上記実施形態では、後方側の領域(図4の領域A)よりも前方側(図4の領域B)において、第2アシストガス噴出ノズル62の設置間隔が短くなるように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2アシストガス噴出ノズル62を設ける間隔は、アシストガス配管60の延在方向における中央領域において短くし、端部領域において長くしてもよい。いずれの領域の間隔を短くするかは、ミルの運転実績や、試験、シミュレーションでの堆積状態の分布に応じて、対象となるミルごとに決定される。
1 :ボイラシステム
10 :ミル(粉砕機)
11 :ハウジング(筐体)
11a :内周面
11b :側面部
11d :底面部
12 :回転テーブル
13 :ローラ(粉砕ローラ)
14 :駆動部
16 :分級部
16a :分級羽根
17 :燃料供給部
18 :モータ
19 :出口
20 :給炭機
21 :バンカ
22 :搬送部
23 :モータ
24 :ダウンスパウト部
25 :吹出口
26 :ベーン
27 :一次空気ダクト(搬送用ガス供給ダクト)
28 :ダクト出口(出口開口)
29 :一次空気(搬送用ガス)
30 :送風部
30a :熱ガス送風機
30b :冷ガス送風機
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
40 :状態検出部
41 :底部
42 :天井部
45 :ジャーナルヘッド
47 :支持アーム
48 :支持軸
49 :押圧装置
50 :制御部
60 :アシストガス配管
61 :第1アシストガス噴出ノズル(第1アシスト流体噴射部)
62 :第2アシストガス噴出ノズル(第2アシストガス噴射部)
70 :スクレーパ
71 :アーム部
72 :掃出部
73 :スピレージシュート
74 :排出管
75 :スピレージホッパ
100 :固体燃料粉砕装置
100a :一次空気流路
100b :供給流路
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ部

Claims (10)

  1. 外殻を為す筐体と、
    前記筐体の内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部と、
    出口開口が前記筐体の内部に連通するように前記筐体に接続されていて、前記粉砕部で粉砕した固定燃料を前記筐体の外部へ搬送する搬送用ガスを前記筐体の内部に供給する搬送用ガス供給ダクトと、
    前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられ、前記出口開口に向かって第1アシスト流体を噴出する第1アシスト流体噴出部と、
    前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられ、前記搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように第2アシスト流体を噴出する第2アシスト流体噴出部と、を備え
    前記第1アシスト流体噴出部は、前記第2アシスト流体噴出部よりも前記出口開口側に設けられている粉砕機。
  2. 外殻を為す筐体と、
    前記筐体の内部に設けられ、固体燃料を粉砕する粉砕部と、
    出口開口が前記筐体の内部に連通するように前記筐体に接続されていて、前記粉砕部で粉砕した固定燃料を前記筐体の外部へ搬送する搬送用ガスを前記筐体の内部に供給する搬送用ガス供給ダクトと、
    前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられ、前記出口開口に向かって第1アシスト流体を噴出し、前記搬送用ガス供給ダクトに堆積した固体燃料を前記出口開口から前記筐体の内部へ排出する第1アシスト流体噴出部と、
    前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられ、前記搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように第2アシスト流体を噴出し、前記搬送用ガス供給ダクトの内部方向へ向かう固体燃料を遮断する第2アシスト流体噴出部と、を備える粉砕機。
  3. 前記第2アシスト流体噴出部は、前記筐体と前記搬送用ガス供給ダクトとの接続部分に向かって前記第2アシスト流体を噴出する請求項1または請求項2に記載の粉砕機。
  4. 前記第2アシスト流体噴出部は、複数設けられていて、
    複数の前記第2アシスト流体噴出部は、前記搬送用ガス供給ダクト内を流通する搬送用ガスの流れ方向と交差する方向に沿って所定の間隔で並んで設けられていて、
    前記所定の間隔は、前記搬送用ガス供給ダクトに堆積する前記粉砕部で粉砕された固体燃料の堆積状態の分布に応じて設定されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の粉砕機。
  5. 前記粉砕部は、略鉛直方向に沿う回転軸を中心として前記筐体に対して回転可能に支持される回転テーブルと、前記回転テーブル上で固体燃料を粉砕する粉砕ローラと、を有し、
    前記所定の間隔は、前記回転テーブルの回転運動の進行方向の後方側よりも、前記進行方向の前方側の方が短くなっている請求項4に記載の粉砕機。
  6. 前記第2アシスト流体噴出部は、前記出口開口側に、鉛直方向に対して5度から45度の角度を為すように、第2アシストガスを噴出する請求項1から請求項5のいずれかに記載の粉砕機。
  7. 前記第1アシスト流体噴出部及び前記第2アシスト流体噴出部は、同一のアシストガス配管に設けられている請求項1から請求項6のいずれかに記載の粉砕機。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の粉砕機と、
    前記粉砕機で粉砕された固体燃料を燃焼し、蒸気を生成するボイラと、を備え、
    前記第2アシスト流体は、前記ボイラで生成された蒸気であるボイラシステム。
  9. 外殻を為す筐体に接続され、前記筐体内に粉砕部で粉砕された固体燃料を前記筐体の外部へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給ダクト内に設けられた第1アシスト流体噴出部から、前記搬送用ガス供給ダクトの出口開口に向かって第1アシスト流体を噴出する工程と、
    前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられた第2アシスト流体噴出部から、前記搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように第2アシスト流体を噴出する工程と、を備え、
    前記第1アシスト流体噴出部は、前記第2アシスト流体噴出部よりも前記出口開口側に設けられている粉砕機の運転方法。
  10. 外殻を為す筐体に接続され、前記筐体内に粉砕部で粉砕された固体燃料を前記筐体の外部へ搬送する搬送用ガスを供給する搬送用ガス供給ダクト内に設けられた第1アシスト流体噴出部から、前記搬送用ガス供給ダクトの出口開口に向かって第1アシスト流体を噴出し、前記搬送用ガス供給ダクトに堆積した固体燃料を前記出口開口から前記筐体の内部へ排出する工程と、
    前記搬送用ガス供給ダクト内に設けられた第2アシスト流体噴出部から、前記搬送用ガス供給ダクトの断面を覆うように第2アシスト流体を噴出し、前記搬送用ガス供給ダクトの内部方向へ向かう固体燃料を遮断する工程と、を備えた粉砕機の運転方法。
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