JP2022130856A - ロータリバルブ及び発電プラント並びにロータリバルブの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータリバルブとしてガスの吹き抜けを抑制する状態と、弁体と固体燃料とが接触しない状態とを簡易に切り換えることを目的とする。【解決手段】ロータリバルブ60は、固体燃料を粉砕するミルに固体燃料を供給する燃料供給部17に設けられ、ミルからのガスの吹き抜けを抑制する。ロータリバルブ60は、外殻を為すケーシング61と、固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線Cを中心として回転可能に支持される回転軸62と、回転軸62に固定され、ケーシング61の内部に収容され、燃料供給部17内のガスの吹き抜けを抑制する弁体63と、を備えている。ケーシング61は、通過空間S1を規定する通過空間規定部61aと、退避空間S2を規定する退避空間規定部61bと、を有している。通過空間S1と退避空間S2とは、中心軸線Cに沿う方向に並んでいて、弁体63は、通過空間S1と退避空間S2とを移動可能である。【選択図】図3
Description
本開示は、ロータリバルブ及び発電プラント並びにロータリバルブの運転方法に関するものである。
従来、石炭やバイオマス燃料等の固体燃料(炭素含有固体燃料)は、粉砕機(ミル)で所定粒径範囲内の微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、粉砕テーブルへ投入された石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、粉砕テーブルと粉砕ローラの間に挟み込んで粉砕し、粉砕テーブルの外周から供給される搬送用ガス(一次空気)によって、粉砕されて微粉状となった固体燃料のうち、所定粒径範囲内の微粉燃料を分級機で選別し、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで微粉燃料を燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、該蒸気により蒸気タービンを回転駆動して、蒸気タービンに接続した発電機を回転駆動することで発電が行なわれる。
炭素含有固体燃料のうち、木質系などのバイオマス燃料は、微粉砕し難い性質を有する一方で、燃焼性が高く比較的大きな粒径であっても好適に燃焼させることができる性質を有している。従って、バイオマス燃料を固体燃料として使用する場合、石炭と比較して約5~10倍程度大きい粒径の状態で、ミルからボイラに設けられた燃焼装置に供給されるのが通常である。
このように、石炭とバイオマス燃料とでは、燃焼装置に供給する粒径が異なるため、固体燃料の粉砕及び分級を行うミルは、バイオマス燃料粉砕用途と石炭粉砕用途とで異なる設計(例えばハウジング形状、粉砕テーブルの回転速度や分級機の回転速度など)とし、個別設計することが本来好ましい。しかしながら、設備コストや設置スペース等の観点から、同一のミルでバイオマス燃料と石炭の両方の固体燃料に対して対応することができ、その石炭とバイオマス燃料とを共用することができるミルを使用して、バイオマス燃料を使用できることが望まれている。
このように、石炭とバイオマス燃料とでは、燃焼装置に供給する粒径が異なるため、固体燃料の粉砕及び分級を行うミルは、バイオマス燃料粉砕用途と石炭粉砕用途とで異なる設計(例えばハウジング形状、粉砕テーブルの回転速度や分級機の回転速度など)とし、個別設計することが本来好ましい。しかしながら、設備コストや設置スペース等の観点から、同一のミルでバイオマス燃料と石炭の両方の固体燃料に対して対応することができ、その石炭とバイオマス燃料とを共用することができるミルを使用して、バイオマス燃料を使用できることが望まれている。
石炭とバイオマス燃料とを同一のミルで使用する目的で、石炭用のミルでバイオマス燃料を粉砕するニーズが高まっている。石炭用のミルでバイオマス燃料を粉砕する場合、バイオマスペレットが用いられる場合がある。バイオマスペレットは、石炭と比較して比重が軽く、また、比較的粒径が揃っていることから、粒子間を埋める細粒がない。このため、粒子充填層での圧力損失が小さく、十分なマテリアルシール効果が得られずに、ミルからバンカへ向けた搬送用ガスの吹き抜け(逆流)が発生する可能性がある。搬送用ガスは、固体燃料の乾燥のために高温となっており、バンカへ吹き抜けるとバンカに貯留された固体燃料の高温化を招来する可能性がある。このため、バイオマスペレットを粉砕する際には、給炭機とミルとの間にロータリバルブを設けてシール性を確保することで、ミルからバンカへの搬送用ガスの吹き抜けを抑制する場合がある。このようなロータリバルブを設けたシステムとして、例えば、特許文献1に記載のシステムが知られている。
現在、脱・低炭素化の社会的要求に対応する為、バイオマス燃料の需要は大きく伸び、供給が不安定となっている。このため、燃料の入手状況に応じ、石炭とバイオマス燃料を容易に切り替えて運転したいというニーズが高まっている。
ロータリバルブは、バイオマスペレットを燃料として使用する際には必須である。一方で、石炭を燃料として使用する際には、ロータリバルブは不要である。一般的に、石炭の摩耗性はバイオマス燃料よりも高いため、石炭の使用時にロータリバルブを使用した場合、ロータリバルブの弁体に摩耗が生じ、シール性が低下して寿命が短くなる可能性がある。このため、特許文献1に記載の方法のように、固体燃料を供給する配管を、使用される固体燃料に応じて、ロータリバルブが設けられていない直管と、ロータリバルブが設けられた配管とで取り換えることが考えられる。しかしながら、一般的に、ロータリバルブは、耐摩耗性を確保する為に肉厚に製造されるため、重量が重い。また、給炭機とミルの間の狭隘なスペースに設置される。このため、特許文献1の方法は、配管の取り換え作業が重労働化する可能性があった。
ロータリバルブは、バイオマスペレットを燃料として使用する際には必須である。一方で、石炭を燃料として使用する際には、ロータリバルブは不要である。一般的に、石炭の摩耗性はバイオマス燃料よりも高いため、石炭の使用時にロータリバルブを使用した場合、ロータリバルブの弁体に摩耗が生じ、シール性が低下して寿命が短くなる可能性がある。このため、特許文献1に記載の方法のように、固体燃料を供給する配管を、使用される固体燃料に応じて、ロータリバルブが設けられていない直管と、ロータリバルブが設けられた配管とで取り換えることが考えられる。しかしながら、一般的に、ロータリバルブは、耐摩耗性を確保する為に肉厚に製造されるため、重量が重い。また、給炭機とミルの間の狭隘なスペースに設置される。このため、特許文献1の方法は、配管の取り換え作業が重労働化する可能性があった。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ロータリバルブで吹き抜けを抑制する状態と、ロータリバルブと固体燃料とが接触しない状態とを簡易に切り換えられるロータリバルブ及び発電プラント並びにロータリバルブの運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示のロータリバルブ及び発電プラント並びにロータリバルブの運転方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係るロータリバルブは、固体燃料を粉砕する粉砕機に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管に設けられ、前記粉砕機からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブであって、外殻を為す筐体と、前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線を中心として回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸に固定され、前記筐体の内部に収容され、前記固体燃料供給管内のガスの吹き抜けを抑制する弁体と、を備え、前記筐体は、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間を規定する通過空間規定部と、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間を規定する退避空間規定部と、を有し、前記通過空間と前記退避空間とは、前記中心軸線に沿う方向に並んでいて、前記弁体は、前記通過空間と前記退避空間とを移動可能である。
本開示の一態様に係るロータリバルブは、固体燃料を粉砕する粉砕機に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管に設けられ、前記粉砕機からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブであって、外殻を為す筐体と、前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線を中心として回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸に固定され、前記筐体の内部に収容され、前記固体燃料供給管内のガスの吹き抜けを抑制する弁体と、を備え、前記筐体は、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間を規定する通過空間規定部と、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間を規定する退避空間規定部と、を有し、前記通過空間と前記退避空間とは、前記中心軸線に沿う方向に並んでいて、前記弁体は、前記通過空間と前記退避空間とを移動可能である。
本開示の一態様に係るロータリバルブの運転方法は、固体燃料を粉砕する粉砕機に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管に設けられ、前記粉砕機からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブの運転方法であって、前記ロータリバルブは、外殻を為す筐体と、前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線を中心として回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸に固定され、前記筐体の内部に収容され、前記固体燃料供給管内のガスの吹き抜けを抑制する弁体と、を備え、前記筐体は、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間を規定する通過空間規定部と、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間を規定する退避空間規定部と、を有し、前記通過空間と前記退避空間とは、前記中心軸線に沿う方向に並んでいて、前記弁体は、前記通過空間と前記退避空間とを移動可能であって、前記弁体を前記通過空間から前記退避空間へ移動させる退避工程と、前記弁体を前記退避空間から前記通過空間へ移動させる設置工程と、を備える。
本開示によれば、ロータリバルブで吹き抜けを抑制する状態と、ロータリバルブと固体燃料とが接触しない状態とを簡易に切り換えることができる。
以下に、本開示に係るロータリバルブ及び発電プラント並びにロータリバルブの運転方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本開示の第1実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る発電プラント1は、固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを備えている。
以降の説明では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
以下、本開示の第1実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る発電プラント1は、固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを備えている。
以降の説明では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、一例として石炭やバイオマス燃料等の固体燃料(炭素含有固体燃料)を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ(燃焼装置)220へ供給する装置である。
図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含む発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含む発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、ミル(粉砕部)10と、給炭機(燃料供給機)20と、送風部(搬送用ガス供給部)30と、状態検出部40と、制御部(判定部)50とを備えている。
ボイラ200に供給する石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、微粉状の固体燃料である微粉燃料へと粉砕するミル10は、石炭のみを粉砕する形式であっても良いし、バイオマス燃料のみを粉砕する形式であっても良いし、石炭とともにバイオマス燃料を粉砕する形式であってもよい。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃木材、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃木材、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ミル10は、ハウジング11と、粉砕テーブル(回転テーブル)12と、粉砕ローラ13と、駆動部14と、駆動部14に接続され粉砕テーブル12を回転駆動させるミルモータ15と、回転式分級機16と、燃料供給部17と、回転式分級機16を回転駆動させる分級機モータ18とを備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13と回転式分級機16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。
ハウジング11の天井部42の中央部には、燃料供給部17が取り付けられている。この燃料供給部17は、バンカ21から導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13と回転式分級機16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。
ハウジング11の天井部42の中央部には、燃料供給部17が取り付けられている。この燃料供給部17は、バンカ21から導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11の底面部41付近には駆動部14が設置され、この駆動部14に接続されたミルモータ15から伝達される駆動力により回転する粉砕テーブル12が回転自在に配置されている。
粉砕テーブル12は、平面視円形の部材であり、燃料供給部17の下端部が対向するように配置されている。粉砕テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。燃料供給部17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の粉砕テーブル12に向けて供給し、粉砕テーブル12は供給された固体燃料を粉砕ローラ13との間で粉砕する。
粉砕テーブル12は、平面視円形の部材であり、燃料供給部17の下端部が対向するように配置されている。粉砕テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。燃料供給部17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の粉砕テーブル12に向けて供給し、粉砕テーブル12は供給された固体燃料を粉砕ローラ13との間で粉砕する。
固体燃料が燃料供給部17から粉砕テーブル12の略中央領域へ向けて投入されると、粉砕テーブル12の回転による遠心力によって、固体燃料は粉砕テーブル12の外周側へと導かれ、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は、搬送用ガス流路(以降は、一次空気流路と記載する)100aから導かれた搬送用ガス(以降は、一次空気と記載する)によって上方へと吹き上げられ、回転式分級機16へと導かれる。
粉砕テーブル12の外周には、一次空気流路100aから流入する一次空気を、ハウジング11内の粉砕テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示省略)が設けられている。吹出口には旋回羽根(図示省略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。旋回羽根により旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、粉砕テーブル12上で粉砕された固体燃料を、ハウジング11内の上方にある回転式分級機16へと搬送する。なお、粉砕された固体燃料のうち、所定粒径より大きいものは回転式分級機16により分級されて、または、回転式分級機16まで到達することなく落下して、粉砕テーブル12上に戻されて、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間で再度粉砕される。
粉砕テーブル12の外周には、一次空気流路100aから流入する一次空気を、ハウジング11内の粉砕テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示省略)が設けられている。吹出口には旋回羽根(図示省略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。旋回羽根により旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、粉砕テーブル12上で粉砕された固体燃料を、ハウジング11内の上方にある回転式分級機16へと搬送する。なお、粉砕された固体燃料のうち、所定粒径より大きいものは回転式分級機16により分級されて、または、回転式分級機16まで到達することなく落下して、粉砕テーブル12上に戻されて、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間で再度粉砕される。
粉砕ローラ13は、燃料供給部17から粉砕テーブル12上に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。粉砕ローラ13は、粉砕テーブル12の上面に押圧されて粉砕テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。
図1では、粉砕ローラ13が代表して1つのみ示されているが、粉砕テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数の粉砕ローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つの粉砕ローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つの粉砕ローラ13が粉砕テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、粉砕テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
図1では、粉砕ローラ13が代表して1つのみ示されているが、粉砕テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数の粉砕ローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つの粉砕ローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つの粉砕ローラ13が粉砕テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、粉砕テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
粉砕ローラ13は、ジャーナルヘッド45によって、上下に揺動可能となっており、粉砕テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。粉砕ローラ13は、外周面が粉砕テーブル12の上面の固体燃料に接触した状態で、粉砕テーブル12が回転すると、粉砕テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。燃料供給部17から固体燃料が供給されると、粉砕ローラ13と粉砕テーブル12との間で固体燃料が押圧されて粉砕される。
ジャーナルヘッド45の支持アーム47は、中間部が水平方向に沿った支持軸48によって、ハウジング11の側面部に支持軸48を中心として粉砕ローラ13を上下方向に揺動可能に支持されている。また、支持アーム47の鉛直上側にある上端部には、押圧装置49が設けられている。押圧装置49は、ハウジング11に固定されており、粉砕ローラ13を粉砕テーブル12に押し付けるように、支持アーム47等を介して粉砕ローラ13に荷重を付与する。
駆動部14は、粉砕テーブル12に駆動力を伝達し、粉砕テーブル12を中心軸回りに回転させる装置である。駆動部14は、ミルモータ15に接続されており、ミルモータ15の駆動力を粉砕テーブル12に伝達する。
回転式分級機16は、ハウジング11の上部に設けられ中空状の略逆円錐形状の外形を有している。回転式分級機16は、その外周位置に上下方向に延在する複数のブレード16aを備えている。各ブレード16aは、回転式分級機16の中心軸線周りに所定の間隔(均等間隔)で設けられている。
回転式分級機16は、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13により粉砕された固体燃料(以降、粉砕された固体燃料を「粉砕燃料」という。)を、所定粒径(例えば、石炭では70~100μm)より大きいもの(以降、所定粒径を超える粉砕燃料を「粗粉燃料」という。)と、所定粒径以下のもの(以降、所定粒径以下の粉砕燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。回転により分級する回転式分級機16は、ロータリセパレータとも呼ばれ、制御部50によって制御される分級機モータ18により回転駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する円筒軸(図示省略)を中心に燃料供給部17の周りを回転する。
なお、分級機としては、固定された中空状の逆円錐形状のケーシングと、そのケーシングの外周位置にブレード16aに替わって複数の固定旋回羽根とを備えた固定式分級機を用いてもよい。
回転式分級機16は、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13により粉砕された固体燃料(以降、粉砕された固体燃料を「粉砕燃料」という。)を、所定粒径(例えば、石炭では70~100μm)より大きいもの(以降、所定粒径を超える粉砕燃料を「粗粉燃料」という。)と、所定粒径以下のもの(以降、所定粒径以下の粉砕燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。回転により分級する回転式分級機16は、ロータリセパレータとも呼ばれ、制御部50によって制御される分級機モータ18により回転駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する円筒軸(図示省略)を中心に燃料供給部17の周りを回転する。
なお、分級機としては、固定された中空状の逆円錐形状のケーシングと、そのケーシングの外周位置にブレード16aに替わって複数の固定旋回羽根とを備えた固定式分級機を用いてもよい。
回転式分級機16に到達した粉砕燃料は、ブレード16aの回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな径の粗粉燃料は、ブレード16aによって叩き落とされ、粉砕テーブル12へと戻されて再び粉砕され、微粉燃料はハウジング11の天井部42にある出口ポート19に導かれる。回転式分級機16によって分級された微粉燃料は、一次空気とともに出口ポート19から微粉燃料供給流路100bへ排出され、ボイラ200のバーナ220へ供給される。微粉燃料供給流路100bは、固体燃料が石炭の場合には、微粉炭管とも呼ばれる。
燃料供給部17は、ハウジング11の天井部42を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、燃料供給部17の上部から投入される固体燃料を粉砕テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
給炭機20は、搬送部22と、給炭機モータ23とを備える。搬送部22は、例えばベルトコンベアであり、給炭機モータ23から与えられる駆動力によって、バンカ21の直下にあるダウンスパウト24の下端部から排出される固体燃料を、ミル10の燃料供給部17の上部まで搬送し、燃料供給部17の内部へ投入する。
通常、ミル10の内部には、微粉燃料をバーナ220へ搬送するための一次空気が供給されており、給炭機20やバンカ21よりも圧力が高くなっている。バンカ21の直下にある上下方向に延在する管であるダウンスパウト24には、内部に燃料が積層状態で保持されていて、ダウンスパウト24内に積層された固体燃料層により、ミル10側の一次空気と微粉燃料がバンカ21側へ逆流しないようなシール性を確保している。
ミル10へ供給される固体燃料の供給量は、例えば、搬送部22のベルトコンベアの移動速度によって調整される。
通常、ミル10の内部には、微粉燃料をバーナ220へ搬送するための一次空気が供給されており、給炭機20やバンカ21よりも圧力が高くなっている。バンカ21の直下にある上下方向に延在する管であるダウンスパウト24には、内部に燃料が積層状態で保持されていて、ダウンスパウト24内に積層された固体燃料層により、ミル10側の一次空気と微粉燃料がバンカ21側へ逆流しないようなシール性を確保している。
ミル10へ供給される固体燃料の供給量は、例えば、搬送部22のベルトコンベアの移動速度によって調整される。
一方、粉砕前のバイオマス燃料のチップやペレットは、石炭燃料(すなわち粉砕前の石炭の粒径は、例えば、粒径が2~50mm程度)に比べて、粒径が一定であり(ペレットのサイズは、例えば、直径6~8mm程度、長さは40mm以下程度)、かつ、軽量である。このため、バイオマス燃料がダウンスパウト24内に貯留されている場合は、石炭燃料の場合に比べて、ダウンスパウト24内の固体燃料層において各バイオマス燃料間に形成される隙間が大きくなる。また、ダウンスパウト24内の固体燃料層において、各バイオマス燃料間に形成される隙間の状態は一定とは限らず、変動する場合がある。
したがって、石炭燃料の場合と比べて、ダウンスパウト24内のバイオマス燃料のチップやペレットの間には比較的大きな隙間が形成されることから、ミル10内部から一次空気と粉砕燃料が、固体燃料層に形成される隙間を通過して、ミル10内部から給炭機20を経てバンカ21へ向かう一次空気と粉砕燃料の逆流が発生して、ミル10内部の圧力が低下する場合があり、その可能性は石炭燃料の場合と比べて高い。
また、一次空気と粉砕燃料がバンカ21側へ逆流し、ミル10内部の圧力が低下すると、ミル10内部での粉砕燃料の搬送性の悪化、給炭機20内部及びバンカ21上部での粉塵の発生、給炭機20内部、バンカ21及びダウンスパウト24内の固体燃料への着火、及びバーナ220への微粉燃料の搬送量が低下するなど、固体燃料粉砕装置100及びボイラ200の安定した運転に種々の問題が生じる可能性がある。
このため、本実施形態では、給炭機20からミル10内部へ向かう燃料供給部(固体燃料供給管)17の途中にロータリバルブ60(図2参照)を設けて、ミル10内部から燃料供給部17及び給炭機20を経て、バンカ21へ向かう一次空気と粉砕燃料の逆流(吹き抜け)の発生を抑制している。なお、図1では、図示の関係上、ロータリバルブ60を省略している。ロータリバルブ60の詳細については、後述する。
したがって、石炭燃料の場合と比べて、ダウンスパウト24内のバイオマス燃料のチップやペレットの間には比較的大きな隙間が形成されることから、ミル10内部から一次空気と粉砕燃料が、固体燃料層に形成される隙間を通過して、ミル10内部から給炭機20を経てバンカ21へ向かう一次空気と粉砕燃料の逆流が発生して、ミル10内部の圧力が低下する場合があり、その可能性は石炭燃料の場合と比べて高い。
また、一次空気と粉砕燃料がバンカ21側へ逆流し、ミル10内部の圧力が低下すると、ミル10内部での粉砕燃料の搬送性の悪化、給炭機20内部及びバンカ21上部での粉塵の発生、給炭機20内部、バンカ21及びダウンスパウト24内の固体燃料への着火、及びバーナ220への微粉燃料の搬送量が低下するなど、固体燃料粉砕装置100及びボイラ200の安定した運転に種々の問題が生じる可能性がある。
このため、本実施形態では、給炭機20からミル10内部へ向かう燃料供給部(固体燃料供給管)17の途中にロータリバルブ60(図2参照)を設けて、ミル10内部から燃料供給部17及び給炭機20を経て、バンカ21へ向かう一次空気と粉砕燃料の逆流(吹き抜け)の発生を抑制している。なお、図1では、図示の関係上、ロータリバルブ60を省略している。ロータリバルブ60の詳細については、後述する。
送風部30は、粉砕燃料を乾燥させるとともに、回転式分級機16へ搬送するための一次空気を、ハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11の内部へ送風される一次空気の流量と温度を適切に調整するために、本実施形態では、一次空気通風機(PAF:Primary Air Fan)31と、熱ガス流路30aと、冷ガス流路30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
送風部30は、ハウジング11の内部へ送風される一次空気の流量と温度を適切に調整するために、本実施形態では、一次空気通風機(PAF:Primary Air Fan)31と、熱ガス流路30aと、冷ガス流路30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
本実施形態では、熱ガス流路30aは、一次空気通風機31から送出された空気(外気)の一部を、例えば空気予熱器などの熱交換器34を通過して加熱された熱ガスとして供給する。熱ガス流路30aの下流側には、熱ガスダンパ30cが設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は、制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量が決定される。
冷ガス流路30bは、一次空気通風機31から送出された空気の一部を常温の冷ガスとして供給する。冷ガス流路30bの下流側には、冷ガスダンパ30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は、制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって、冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量が決定される。
一次空気の流量は、本実施形態では、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量と冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス流路30aから供給する熱ガスと冷ガス流路30bから供給する冷ガスの混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
また、熱ガス流路30aから供給する熱ガスに、図示しないガス再循環通風機を介してボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合することで、一次空気流路100aからハウジング11の内部へ送風する一次空気の酸素濃度を調整してもよい。
また、熱ガス流路30aから供給する熱ガスに、図示しないガス再循環通風機を介してボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合することで、一次空気流路100aからハウジング11の内部へ送風する一次空気の酸素濃度を調整してもよい。
本実施形態では、ミル10の状態検出部40により、計測または検出したデータを制御部50に送信する。本実施形態の状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路100aからハウジング11の内部へ一次空気が流入する部分における圧力と、ハウジング11の内部から微粉燃料供給流路100bへ一次空気と微粉燃料が排出される出口ポート19における圧力との差圧を、ミル10の差圧として計測する。このミル10の差圧の増減は、回転式分級機16の分級効果によってハウジング11内部の回転式分級機16付近と粉砕テーブル12付近の間を循環している粉砕燃料の循環量の増減に対応する。すなわち、このミル10の差圧に応じて回転式分級機16の回転数を調整することで、ミル10に供給する固体燃料の供給量に対して、出口ポート19から排出される微粉燃料の量を調整することができるので、微粉燃料の粒度がバーナ220の燃焼性に影響しない範囲で、ミル10への固体燃料の供給量に対応した量の微粉燃料を、ボイラ200に設けられたバーナ220に安定して供給することができる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の温度(ミル入口における一次空気温度)や、ハウジング11の内部の粉砕テーブル12上部の空間から出口ポート19までの一次空気の温度を検出して、上限温度を超えないように送風部30を制御する。上限温度は、固体燃料への着火の可能性等を考慮して決定される。なお、一次空気は、ハウジング11の内部において、粉砕燃料を乾燥しながら搬送することによって冷却され、出口ポート19での一次空気の温度は、例えば約60~90度程度となる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の温度(ミル入口における一次空気温度)や、ハウジング11の内部の粉砕テーブル12上部の空間から出口ポート19までの一次空気の温度を検出して、上限温度を超えないように送風部30を制御する。上限温度は、固体燃料への着火の可能性等を考慮して決定される。なお、一次空気は、ハウジング11の内部において、粉砕燃料を乾燥しながら搬送することによって冷却され、出口ポート19での一次空気の温度は、例えば約60~90度程度となる。
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。
制御部50は、例えば、ミルモータ15に駆動指示を伝達して粉砕テーブル12の回転速度を制御してもよい。
制御部50は、例えば、分級機モータ18へ駆動指示を伝達して回転式分級機16の回転速度を制御して分級性能を調整し、ミル10の差圧、すなわちミル10内部の粉砕燃料の循環量を所定の範囲に適正化することにより、微粉燃料をバーナ220へ安定して供給することができる。
また、制御部50は、例えば給炭機20の給炭機モータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料の供給量(給炭量)を調整することができる。
また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を調整することができる。具体的には、制御部50は、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の流量と、出口ポート19における一次空気の温度が、固体燃料の種別毎に、給炭量に対応して設定された所定値となるように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御する。
制御部50は、例えば、ミルモータ15に駆動指示を伝達して粉砕テーブル12の回転速度を制御してもよい。
制御部50は、例えば、分級機モータ18へ駆動指示を伝達して回転式分級機16の回転速度を制御して分級性能を調整し、ミル10の差圧、すなわちミル10内部の粉砕燃料の循環量を所定の範囲に適正化することにより、微粉燃料をバーナ220へ安定して供給することができる。
また、制御部50は、例えば給炭機20の給炭機モータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料の供給量(給炭量)を調整することができる。
また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を調整することができる。具体的には、制御部50は、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の流量と、出口ポート19における一次空気の温度が、固体燃料の種別毎に、給炭量に対応して設定された所定値となるように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御する。
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。また、HDDはソリッドステートディスク(SSD)等で置き換えられてもよい。
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させるボイラ200について説明する。ボイラ200は、火炉210とバーナ220とを備えている。
バーナ220は、微粉燃料供給流路100bから供給される微粉燃料を含む一次空気と、押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)32から送出される空気(外気)を熱交換器34で加熱して供給される二次空気とを用いて、微粉燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器、過熱器、節炭器などの熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、電気集塵機などで図示省略)で所定の処理を行うとともに、例えば空気予熱器などの熱交換器34で一次空気通風機31から送出される空気と押込通風機32から送出される空気との熱交換が行われ、誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)33を介して煙突(図示省略)へと導かれて外気へと放出される。熱交換器34において燃焼ガスにより加熱された一次空気通風機31から送出される空気は、前述した熱ガス流路30aに供給される。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、節炭器(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、発電部である蒸気タービン(図示省略)へと送られて蒸気タービンを回転駆動し、蒸気タービンに接続した発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われ、発電プラント1を構成する。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、節炭器(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、発電部である蒸気タービン(図示省略)へと送られて蒸気タービンを回転駆動し、蒸気タービンに接続した発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われ、発電プラント1を構成する。
次に、ロータリバルブ60の詳細について図2から図4を用いて説明する。
ロータリバルブ60は、図2及び図3に示すように、燃料供給部17の途中に設けられている。ロータリバルブ60は、図3に示すように、外殻を為すケーシング(筐体)61と、水平方向に延在する中心軸線Cを中心として回転可能にケーシング61に支持される回転軸62と、ケーシング61の内部に収容される弁体63と、を備えている。
本実施形態に係るロータリバルブ60は、ケーシング61の内部で回転している弁体63を、回転軸62の中心軸線Cに沿う方向(以下、「軸方向」と称する。)にスライド可能とすると共に、ケーシング61の内部に弁体の退避空間を設けたものである。固体燃料として、ミル10でバイオマス燃料を粉砕する時等、ロータリバルブとしてシール機能(吹き抜けを抑制する機能)が必要な場合は、弁体63を固体燃料の通過空間にスライドさせてシール機能を発揮させる。一方、ミル10で石炭を粉砕する時等、ロータリバルブとしてシール機能が不要となった場合は、弁体63を退避空間にスライド移動させ、固体燃料の流路上から弁体を退避可能としたものである。
ロータリバルブ60は、図2及び図3に示すように、燃料供給部17の途中に設けられている。ロータリバルブ60は、図3に示すように、外殻を為すケーシング(筐体)61と、水平方向に延在する中心軸線Cを中心として回転可能にケーシング61に支持される回転軸62と、ケーシング61の内部に収容される弁体63と、を備えている。
本実施形態に係るロータリバルブ60は、ケーシング61の内部で回転している弁体63を、回転軸62の中心軸線Cに沿う方向(以下、「軸方向」と称する。)にスライド可能とすると共に、ケーシング61の内部に弁体の退避空間を設けたものである。固体燃料として、ミル10でバイオマス燃料を粉砕する時等、ロータリバルブとしてシール機能(吹き抜けを抑制する機能)が必要な場合は、弁体63を固体燃料の通過空間にスライドさせてシール機能を発揮させる。一方、ミル10で石炭を粉砕する時等、ロータリバルブとしてシール機能が不要となった場合は、弁体63を退避空間にスライド移動させ、固体燃料の流路上から弁体を退避可能としたものである。
ケーシング61は、固体燃料が通過する通過空間S1及び弁体63が退避する退避空間S2が内部に形成されている。ケーシング61は、通過空間S1を規定する通過空間規定部61aと、退避空間S2を規定する退避空間規定部61bと、通過空間規定部61aの上端に接続される上流側流路部61cと、通過空間規定部61aの下端に接続される下流側流路部61dと、を一体的に有している。
通過空間S1は、上流側燃料供給部17aの鉛直下方であって、下流側燃料供給部17bの鉛直上方に位置している。すなわち、通過空間S1は、燃料供給部17を中心軸線方向から見た際に、燃料供給部17と重複するように位置している。通過空間S1は、給炭機20からミル10への固体燃料の流路の一部を構成している。
退避空間S2は、固体燃料が通過しない空間である。退避空間S2は、燃料供給部17を中心軸線方向から見た際に、燃料供給部17と重複しないように位置している。退避空間S2と通過空間S1とは、固体燃料の流通方向と交差する方向に並んでいる。退避空間S2と通過空間S1との間には隔壁等が設けられておらず、退避空間S2と通過空間S1とは、繋がっている。
通過空間規定部61aは、箱状の部材であって、上端及び下端に開口が形成されている。上端に形成された開口には、上流側流路部61cが接続されている。また、下端に形成された開口には、下流側流路部61dが接続されている。通過空間規定部61aの側壁(退避空間S2とは反対方向の側壁)には、回転軸62が貫通している。通過空間規定部61aの固体燃料の流通方向と交差する方向の一端(退避空間S2側の端)は、退避空間規定部61bに接続されている。通過空間規定部61aは、上流側流路部61c及び下流側流路部61dに対して、固体燃料の流通方向と交差する方向の両側に突出している。
退避空間規定部61bは、箱状の部材である。退避空間規定部61bの側壁(通過空間S1とは反対方向の側壁)には、回転軸62が貫通している。また、側壁には、退避空間S2にシールガスを供給するシールガス供給配管70が貫通している。
上流側流路部61cは、上下方向に延びる円筒状の部材である。上流側流路部61cの直径は、上流側燃料供給部17aの直径と同じ大きさとされている。上流側流路部61cの上端には、半径方向外側に延びる上流側フランジ61eが周方向の全域に亘って設けられている。上流側フランジ61eの上面は、上流側燃料供給部17aの下端に設けられた供給部フランジ17cの下面と面接触している。ロータリバルブ60と上流側燃料供給部17aとは、上流側フランジ61eと供給部フランジ17cとを貫通する複数の上部ボルト61gによって固定されている。
下流側流路部61dは、上下方向に延びる円筒状の部材である。下流側流路部61dの直径は、下流側燃料供給部17bの直径と同じ大きさとされている。下流側流路部61dの下端には、半径方向外側に延びる下流側フランジ61fが周方向の全域に亘って設けられている。下流側フランジ61fの下面は、下流側燃料供給部17bの上端に設けられた供給部フランジ17dの上面と面接触している。ロータリバルブ60と下流側燃料供給部17bとは、下流側フランジ61fと供給部フランジ17dとを貫通する複数の下部ボルト61hによって固定されている。
後述するように、本実施形態では、弁体63が固体燃料の流通方向と交差する方向にスライド移動する。弁体63がスライド移動することにより、ロータリバルブ60の重心が大きく変動する。特に弁体63の重量が重い場合には、弁体63のスライド移動に伴い、ロータリバルブ60が転倒する可能性がある。したがって、各フランジ及びボルトは、弁体63のスライド移動によって発生する転倒モーメントに十分耐えるだけの強度となるように設計されている。
後述するように、本実施形態では、弁体63が固体燃料の流通方向と交差する方向にスライド移動する。弁体63がスライド移動することにより、ロータリバルブ60の重心が大きく変動する。特に弁体63の重量が重い場合には、弁体63のスライド移動に伴い、ロータリバルブ60が転倒する可能性がある。したがって、各フランジ及びボルトは、弁体63のスライド移動によって発生する転倒モーメントに十分耐えるだけの強度となるように設計されている。
回転軸62は、水平方向に延在する円柱状の部材である。回転軸62の軸方向の略中央には、弁体63が固定されている。回転軸62の軸方向の長さは、ケーシング61の軸方向の長さよりも長い。したがって、回転軸62は、ケーシング61の側壁を貫通している。
回転軸62は、モータ71からの駆動力によって、中心軸線Cを中心として回転する。すなわち、回転軸62は、回転可能にケーシング61に支持されている。また、回転軸62は、シリンダ73によって、軸方向にスライド移動する。すなわち、回転軸62は、スライド移動可能にケーシング61に支持されている。シリンダ73は、退避空間規定部61bの上方に配置されている。このようにシリンダ73を配置することで、退避空間規定部61bの上方のスペースを有効に利用することができるので、ロータリバルブ60の小型化を図ることができる。回転軸62の軸方向の一端と、シリンダ73とはL字状のロッド74によって、接続されている。ロッド74と回転軸62とは、回転軸62の回転が許容されるように固定されている。
なお、シリンダ73は、ロータリバルブ60の外部に設けられた油圧発生装置(図示省略)から供給される油圧により駆動してもよい。また、回転軸62をスライド移動させる装置は、回転軸62及び弁体63の回転を阻害しない装置であればシリンダ73以外の装置であってもよく、例えば、ボールねじ等であってもよい。
なお、シリンダ73は、ロータリバルブ60の外部に設けられた油圧発生装置(図示省略)から供給される油圧により駆動してもよい。また、回転軸62をスライド移動させる装置は、回転軸62及び弁体63の回転を阻害しない装置であればシリンダ73以外の装置であってもよく、例えば、ボールねじ等であってもよい。
回転軸62には、モータ71の駆動力がスプロケット72等を介して伝達される。本実施形態では、モータ71及びスプロケット72は、回転軸62及び弁体63とともに移動しない。すなわち、スプロケット72と回転軸62とは相対移動可能なように係合している。
弁体63は、ケーシング61内に設けられている。弁体63は、周方向(回転方向)に並んで配置される複数の羽根63aを有する。複数の羽根63aの軸方向の両端は、各々、円盤状の側板63bに固定されている。複数の羽根63aは、回転方向に複数の部屋を区画している。各部屋は、羽根63aで隔てられているので、独立している。このため、弁体63は、通過空間S1に位置している状態において、ミル10からバンカ21に向かう加圧ガスの流れをシールすることができる。すなわち、ミル10からの加圧ガスの吹上を抑制することができる。弁体63の上下方向の長さは、通過空間規定部61a及び退避空間規定部61bの上下方向の長さよりも短い。
弁体63は、回転軸62に固定されているので、回転軸62の回転に伴って、回転軸62と同軸状に回転する。また、回転軸62のスライド移動に伴って、スライド移動する。
弁体63は、回転軸62に固定されているので、回転軸62の回転に伴って、回転軸62と同軸状に回転する。また、回転軸62のスライド移動に伴って、スライド移動する。
また、退避空間S2には、シールガス供給配管70からシールガスが供給される。シールガスは、通過空間S1とは反対側の側壁側から退避空間S2に供給され、矢印Aで示すように、弁体63と退避空間規定部61bの内周面との間を流通し、通過空間S1へ導かれる。このようにシールガスを供給することで、通過空間S1を流通する固体燃料が、退避空間S2に侵入し難くすることができる。また、退避空間S2に存在する固体燃料を通過空間S1へ排出することができる。
また、ロータリバルブ60は、弁体63の軸方向の位置を検知するための検知手段が設けられている。検知手段は、例えば、通過空間S1に配置される第1スイッチ75と、退避空間S2に配置される第2スイッチ76とを有する。第1スイッチ75は、通過空間S1に弁体63が位置しているときに、弁体63と接触する位置に設けられている。すなわち、検知手段は、弁体63と第1スイッチ75が接触している場合に、弁体63が通過空間S1に位置していると判断する。第2スイッチ76は、退避空間S2に弁体63が位置しているときに、弁体63と接触する位置に設けられている。すなわち、検知手段は、弁体63と第2スイッチ76が接触している場合に、弁体63が退避空間S2に位置していると判断する。
なお、第1スイッチ75及び第2スイッチ76は、接触型のリミットスイッチでもよく、非接触型の近接スイッチでもよい。また、第1スイッチ75及び第2スイッチ76の上に固体燃料が堆積しないよう、第1スイッチ75及び第2スイッチ76の上面を水平面に対して傾斜する傾斜面にしてもよい。また、検出手段は、シリンダ73の作動量を積算的に求めるセンサであってもよい。
なお、第1スイッチ75及び第2スイッチ76は、接触型のリミットスイッチでもよく、非接触型の近接スイッチでもよい。また、第1スイッチ75及び第2スイッチ76の上に固体燃料が堆積しないよう、第1スイッチ75及び第2スイッチ76の上面を水平面に対して傾斜する傾斜面にしてもよい。また、検出手段は、シリンダ73の作動量を積算的に求めるセンサであってもよい。
本実施形態では、弁体63は、通過空間S1に位置している状態(二点鎖線で示す状態)において、ミル10からの加圧ガスの吹き抜けを抑制している。また、弁体63が退避空間S2に位置している状態では、回転軸62の一部が通過空間S1に位置している。このため、回転軸62の一部は固体燃料と接触することとなる。このため、回転軸62の表面に対する硬化肉盛りの実施や、回転軸62の表面に対するカバーの設置など、回転軸62に対して、摩耗対策を行うことが望ましい。
次に、本実施形態に係るロータリバルブの挙動について説明する。
本実施形態では、固体燃料としてバイオマス燃料がミル10へ供給される状態では、弁体63を通過空間S1に配置する。また、固体燃料として石炭がミル10へ供給される状態では、弁体63を退避空間S2に配置する。
したがって、ミル10に供給される固体燃料がバイオマス燃料から石炭に切り替わると、弁体63を通過空間S1から退避空間S2へ移動させる(退避工程)。また、ミル10に供給される固体燃料が石炭からバイオマス燃料に切り替わると、弁体63を退避空間S2から通過空間S1へ移動させる(設置工程)。
本実施形態では、固体燃料としてバイオマス燃料がミル10へ供給される状態では、弁体63を通過空間S1に配置する。また、固体燃料として石炭がミル10へ供給される状態では、弁体63を退避空間S2に配置する。
したがって、ミル10に供給される固体燃料がバイオマス燃料から石炭に切り替わると、弁体63を通過空間S1から退避空間S2へ移動させる(退避工程)。また、ミル10に供給される固体燃料が石炭からバイオマス燃料に切り替わると、弁体63を退避空間S2から通過空間S1へ移動させる(設置工程)。
弁体63を移動させるタイミングについて、図4を用いて詳細に説明する。
まず、バンカ21に石炭が供給されている状態では、弁体63は退避空間S2に位置している。t1のタイミングでバンカ21へのバイオマス燃料の投入が開始されると、バンカ21内部の石炭の残量や石炭消費率からロータリバルブ60にバイオマス燃料が到達するタイミング(t3)を算出する。ロータリバルブ60にバイオマス燃料が到達するタイミング(t3)を算出すると、t3よりも早いタイミングであるt2のタイミングで弁体63の通過空間S1への移動を行う。t3よりも早いタイミングとは、例えば、タイミング算出の誤差(石炭残量の計測誤差や石炭消費率の変動による)や弁体63の移動の時間などを考慮したt3よりも前のタイミングである。
次に、t4のタイミングでバンカ21への石炭の投入が開始されると、バンカ21内部のバイオマス燃料の残量やバイオマス燃料消費率からロータリバルブ60に石炭が到達するタイミング(t5)を算出する。ロータリバルブ60に石炭が到達するタイミング(t5)を算出すると、t5よりも遅いタイミングであるt6のタイミングで弁体63の退避空間S2への移動を行う。t5よりも遅いタイミングとは、例えば、タイミング算出の誤差(バイオマス燃料残量の計測誤差やバイオマス燃料消費率の変動による)や弁体63の移動の時間などを考慮したt5よりも後のタイミングである。
まず、バンカ21に石炭が供給されている状態では、弁体63は退避空間S2に位置している。t1のタイミングでバンカ21へのバイオマス燃料の投入が開始されると、バンカ21内部の石炭の残量や石炭消費率からロータリバルブ60にバイオマス燃料が到達するタイミング(t3)を算出する。ロータリバルブ60にバイオマス燃料が到達するタイミング(t3)を算出すると、t3よりも早いタイミングであるt2のタイミングで弁体63の通過空間S1への移動を行う。t3よりも早いタイミングとは、例えば、タイミング算出の誤差(石炭残量の計測誤差や石炭消費率の変動による)や弁体63の移動の時間などを考慮したt3よりも前のタイミングである。
次に、t4のタイミングでバンカ21への石炭の投入が開始されると、バンカ21内部のバイオマス燃料の残量やバイオマス燃料消費率からロータリバルブ60に石炭が到達するタイミング(t5)を算出する。ロータリバルブ60に石炭が到達するタイミング(t5)を算出すると、t5よりも遅いタイミングであるt6のタイミングで弁体63の退避空間S2への移動を行う。t5よりも遅いタイミングとは、例えば、タイミング算出の誤差(バイオマス燃料残量の計測誤差やバイオマス燃料消費率の変動による)や弁体63の移動の時間などを考慮したt5よりも後のタイミングである。
なお、退避空間S2に弁体63を移動させた後、回転軸62及び弁体63を回転させ続けても良く、また、停止させても良い。回転させる場合は、通過空間S1に残された回転軸62の摩耗を周方向で一様にでき、局所的な摩耗を防止することができる。また、弁体63の回転により、退避空間S2に位置している弁体63と退避空間規定部61bとの隙間に固体燃料が侵入して、固体燃料が固着することを防止できる。一方、回転軸62及び弁体63を停止させる場合には、消費動力を低減することができる。したがって、固体燃料の摩耗性や動力余裕等を考慮して選択してよい。
また、弁体63の移動は、弁体63を回転させながら行ってもよく、弁体63の回転を停止させてから行ってもよい。弁体63の回転を停止させる場合には、ミル10を一旦停止させる必要があるが、ミル10の停止時間は、ロータリバルブを脱着する場合と比較して短いので、発電プラント1の発電量の低下を抑制したり、又は、発電量を確保するために使用する代替燃料(重油など)の燃料代を低減することができる。
本実施形態では、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、弁体63が通過空間S1と退避空間S2とを移動可能とされている。これにより、例えば、バイオマス燃料のような粒子充填層(ダウンスパウト24内)の圧力損失が比較的小さな固体燃料がミル10へ供給される場合のように、ロータリバルブ60でミル10からのガスの吹き抜けを抑制する必要がある場合には、弁体63を通過空間S1へ移動させて、ガスの吹き抜けを抑制することができる。一方、例えば、石炭のような粒子充填層(ダウンスパウト24内)の圧力損失が比較的大きな固体燃料がミル10へ供給される場合のように、ロータリバルブ60でミル10からのガスの吹き抜けを抑制する必要がない場合には、弁体63を退避空間S2へ移動させることができる。弁体63を退避空間S2へ移動させることで、弁体63と固体燃料との接触を抑制することができるので、弁体63の摩耗を抑制することができる。このように、固体燃料の性状に応じて弁体63の位置を変えることができるので、弁体63の摩耗を抑制し、弁体63を長寿命化することができる。なお、燃料供給部17におけるロータリバルブ60による吹き抜け抑制の要否については、ミル10へ供給される固体燃料の粒子充填層(ダウンスパウト24内)の圧力損失と、ミル10の運転中の内部圧力との大小関係から決定される。
本実施形態では、弁体63が通過空間S1と退避空間S2とを移動可能とされている。これにより、例えば、バイオマス燃料のような粒子充填層(ダウンスパウト24内)の圧力損失が比較的小さな固体燃料がミル10へ供給される場合のように、ロータリバルブ60でミル10からのガスの吹き抜けを抑制する必要がある場合には、弁体63を通過空間S1へ移動させて、ガスの吹き抜けを抑制することができる。一方、例えば、石炭のような粒子充填層(ダウンスパウト24内)の圧力損失が比較的大きな固体燃料がミル10へ供給される場合のように、ロータリバルブ60でミル10からのガスの吹き抜けを抑制する必要がない場合には、弁体63を退避空間S2へ移動させることができる。弁体63を退避空間S2へ移動させることで、弁体63と固体燃料との接触を抑制することができるので、弁体63の摩耗を抑制することができる。このように、固体燃料の性状に応じて弁体63の位置を変えることができるので、弁体63の摩耗を抑制し、弁体63を長寿命化することができる。なお、燃料供給部17におけるロータリバルブ60による吹き抜け抑制の要否については、ミル10へ供給される固体燃料の粒子充填層(ダウンスパウト24内)の圧力損失と、ミル10の運転中の内部圧力との大小関係から決定される。
また、本実施形態では、ケーシング61の内部に形成された通過空間S1と退避空間S2とを弁体63が移動することで、ロータリバルブとしてシール機能(ミル10からのガスの吹き抜けを抑制する機能)を発揮する状態と、弁体63と固体燃料とが接触しない状態とを切り換えることができる。したがって、例えば、ロータリバルブ60を脱着して切り換えを行う場合と比較して、簡易に切り換えを行うことができる。また、発電プラント1の運用性を向上させることができる。また、ロータリバルブ60の脱着が不要なので、作業性を向上させることができるとともに、作業の安全性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ケーシング61が、通過空間規定部61a及び退避空間規定部61bを有している。これにより、通過空間S1及び退避空間S2がケーシング61によって囲われる。したがって、固体燃料がロータリバルブ60の外部へ流出する事態を抑制することができる。また、ミル10内のガスがロータリバルブ60から流出しないので、ミル10内の圧力の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、ガスの吹き抜けを抑制する必要がない石炭が供給される場合に、弁体63が退避空間S2に位置している。これにより、石炭の接触による弁体63の摩耗を抑制することができる。また、ガスの吹き抜けを抑制する必要があるバイオマス燃料が供給される場合に、弁体63が通過空間S1に位置している。これにより、ガスの吹き抜けを抑制することができる。
また、本実施形態では、シールガス供給配管70によって、退避空間S2にシールガスを供給することができる。これにより、弁体63が退避空間S2に位置している際に、シールガスを供給することで、弁体63と退避空間規定部61bとの間に異物(固体燃料等)を入り込み難くすることができる。また、弁体63が通過空間S1に位置している際においても、退避空間S2への異物(固体燃料等)の侵入や堆積を抑制することができる。
また、本実施形態では、ミル10へ供給される固体燃料がバイオマス燃料から石炭へ切り替わる際に、石炭がロータリバルブ60へ到達した後に、弁体63を通過空間S1から退避空間S2へ移動させる。これにより、バイオマス燃料が供給されている状態において、弁体63が通過空間S1に位置するようにすることができる。したがって、より確実にガスの吹き抜けを抑制することができる。
また、ミル10へ供給される固体燃料が石炭からバイオマス燃料へ切り替わる際に、バイオマス燃料がロータリバルブ60へ到達する前に、弁体63を退避空間S2から通過空間へ移動させる。これにより、バイオマス燃料が供給されている状態において、弁体63が通過空間S1に位置するようにすることができる。したがって、より確実にガスの吹き抜けを抑制することができる。
また、ミル10へ供給される固体燃料が石炭からバイオマス燃料へ切り替わる際に、バイオマス燃料がロータリバルブ60へ到達する前に、弁体63を退避空間S2から通過空間へ移動させる。これにより、バイオマス燃料が供給されている状態において、弁体63が通過空間S1に位置するようにすることができる。したがって、より確実にガスの吹き抜けを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態では、弁体のみがスライド移動する点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第2実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態では、弁体のみがスライド移動する点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るロータリバルブ120の弁体121は、回転軸122に対して、軸方向に相対移動可能に支持されている。なお、弁体121は、回転方向については、回転軸122とともに回転するように支持されている。弁体121の構造は、上記第1実施形態の弁体63と同様であるのでその詳細な説明は省略する。
弁体121とシリンダ73とは直線状のロッド123によって接続されている。ロッド123と弁体121とは、弁体121の回転が許容されるように固定されている。回転軸122は、ケーシング61に対して、軸方向に移動しないように支持されている。
弁体121とシリンダ73とは直線状のロッド123によって接続されている。ロッド123と弁体121とは、弁体121の回転が許容されるように固定されている。回転軸122は、ケーシング61に対して、軸方向に移動しないように支持されている。
本実施形態では、回転軸122が軸方向に移動しないので、回転軸122の軸方向の長さを短くすることができる。したがって、ロータリバルブ120を小型化することができる。
[第3実施形態]
次に、本開示の第3実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態では、弁体及び回転軸とともに、モータ及びスプロケットもスライド移動する点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第3実施形態について、図6を用いて説明する。
本実施形態では、弁体及び回転軸とともに、モータ及びスプロケットもスライド移動する点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るロータリバルブ130のスプロケット132は、回転軸62に固定されている。また、モータ131とシリンダ73とはロッド134によって接続されている。したがって、シリンダ73からの駆動力は、モータ131及びスプロケット132を介して、回転軸62に伝達される。
本実施形態では、回転軸62及び弁体63の軸方向の移動に伴って、モータ131及びスプロケット132も軸方向に移動する。この場合、モータ131と弁体63の軸心が変わらぬよう、モータ131ごと移動させるモータレール133等を設けることが望ましい。
本実施形態では、回転軸62及び弁体63の軸方向の移動に伴って、モータ131及びスプロケット132も軸方向に移動する。この場合、モータ131と弁体63の軸心が変わらぬよう、モータ131ごと移動させるモータレール133等を設けることが望ましい。
[第4実施形態]
次に、本開示の第4実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態では、弁体とともに回転軸も通過空間から退避空間へ移動する点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第4実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態では、弁体とともに回転軸も通過空間から退避空間へ移動する点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るロータリバルブ140の回転軸141は、弁体63の軸方向の端部からわずかに突出している。したがって、弁体63が退避空間S2に位置している状態において、回転軸141は通過空間S1に位置していない。
また、ケーシング61の通過空間規定部61aには、回転軸141の突出部分141aを収容する収容部142が設けられている。また、収容部142は、突出部分141aが収容されている状態(弁体63が通過空間S1に位置している状態)において、突出部分141aを下方から支持している。
また、ケーシング61の通過空間規定部61aには、回転軸141の突出部分141aを収容する収容部142が設けられている。また、収容部142は、突出部分141aが収容されている状態(弁体63が通過空間S1に位置している状態)において、突出部分141aを下方から支持している。
収容部142の内部にはバネ143が収容されている。バネ143の先端に蓋144が設けられている。バネ143は、通過空間S1側に蓋144を付勢している。これにより、突出部分141aが収容部142に収容されていない状態において、蓋144が通過空間S1と収容部142の内部の空間とを隔てる壁となる。このように、蓋144によって、収容部142の内部への異物(固体燃料)の侵入を抑制することができる。よって、収容部142の内部に異物が堆積することで、突出部分141aを収容できない事態の発生を防止することができる。また、収容部142の内部にシールガス供給管145を介してシールガスを供給してもよい。シールガス供給管145は、収容部142の奥側から通過空間S1に向かうようにシールガスを供給される。シールガスを供給することで、収容部142の内部への異物(固体燃料)の侵入を抑制することができる。
また、通過空間規定部61a及び退避空間規定部61bの底面上には、弁体63を軸方向に移動可能に下方から支持する1対のレール(支持部材)146が設けられている。なお、図7では、図示の関係上、レール146を1本のみ図示している。一対のレール146は、軸方向に沿って延在している。また、一対のレール146は、通過空間規定部61aの下端に形成された下部開口を挟むように配置されている。
本実施形態によれば、回転軸141が通過空間S1と退避空間S2とを移動可能とされている。これにより、吹き抜けを抑制する必要がない場合に、弁体63及び回転軸141を退避空間S2へ移動させることができる。したがって、弁体63とともに回転軸141の摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態では、弁体63を下方から支持するレール146が設けられている。これにより、回転軸141を退避空間S2に移動させる際に、回転軸141が弁体63を片持ち状に支持することとなった場合であっても、回転軸141に作用する荷重を低減することができる。したがって、回転軸141や弁体63の損傷を抑制することができる。
また、本実施形態では、弁体63を下方から支持するレール146が設けられている。これにより、回転軸141を退避空間S2に移動させる際に、回転軸141が弁体63を片持ち状に支持することとなった場合であっても、回転軸141に作用する荷重を低減することができる。したがって、回転軸141や弁体63の損傷を抑制することができる。
[第5実施形態]
次に、本開示の第5実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態では、弁体が2つ設けられている点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第5実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態では、弁体が2つ設けられている点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態のロータリバルブ150は、第1弁体151と第2弁体152とを有している。第1弁体151と第2弁体152とは、軸方向に並んで配置されている。第1弁体151及び第2弁体152とは、回転軸141に対して、軸方向に相対移動可能に支持されている。第1弁体151は、第1シリンダ153からの駆動力によって、軸方向に移動する。また、第2弁体152は、第2シリンダ154からの駆動力によって、軸方向に移動する。
また、本実施形態のケーシング155は、通過空間規定部61aの軸方向の一側に第1退避空間規定部156を有している。第1退避空間規定部156は、内部に第1退避空間S2を区画している。第1退避空間S2には、第1弁体151が退避可能とされている。
また、通過空間規定部61aの軸方向の他側に第2退避空間規定部157を有している。第2退避空間規定部157は、内部に第2退避空間S3を区画している。第2退避空間S3には、第2弁体152が退避可能とされている。
また、通過空間規定部61aの軸方向の他側に第2退避空間規定部157を有している。第2退避空間規定部157は、内部に第2退避空間S3を区画している。第2退避空間S3には、第2弁体152が退避可能とされている。
本実施形態では、複数の弁体(第1弁体151及び第2弁体152)が軸方向に並んで配置されている。これにより、1つの弁体(例えば、第1弁体151)が摩耗してガスの吹き抜けを抑制する機能が低下した場合であっても、他の弁体(例えば、第2弁体152)を通過空間S1へ移動させることで、他の弁体(例えば、第2弁体152)で吹き抜けを抑制することができる。したがって、弁体が一つの場合と比較して、ロータリバルブ150を長寿命化することができる。
[第6実施形態]
次に、本開示の第6実施形態について、図9及び図10を用いて説明する。
本実施形態では、回転軸が貫通部を有している点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第6実施形態について、図9及び図10を用いて説明する。
本実施形態では、回転軸が貫通部を有している点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るロータリバルブ160は、回転軸161が貫通部162を有している。貫通部162は、弁体63と同一軸状に設けられている。
貫通部162は、図9及び図10に示すように、軸方向と交差する方向に貫通する貫通穴163を有している。貫通穴163の直径は、図9に示すように、上流側流路部61c及び下流側流路部61dの直径と略同一とされている。
貫通部162は、図9及び図10に示すように、軸方向と交差する方向に貫通する貫通穴163を有している。貫通穴163の直径は、図9に示すように、上流側流路部61c及び下流側流路部61dの直径と略同一とされている。
また、通過空間S1には、回転角度検知スイッチ164が設けられている。回転角度検知スイッチ164は、貫通部162の回転角度を検知する。回転角度検知スイッチ164が検知する貫通部162の回転角度に基づいて、貫通穴163の中心軸線が上流側流路部61c及び下流側流路部61dの中心軸線と一致するように、貫通部162の回転角度を調整する。なお、貫通部162の回転角度を調整する手段はこれに限定されない。例えば、回転軸161にロータリエンコーダを設けて回転角度を調整しても良いし、手動で回転角度を調整してもよい。また、回転軸161の端面など外部から視認できる部位に、貫通穴163の中心軸線方向(貫通方向)を示すマーキング等を設けることが望ましい。
また、ケーシング165は、貫通部162を収容する貫通部収容空間S4を内部に区画する収容空間規定部166を有している。
貫通部162と弁体63とは、軸方向に並んで配置されている。貫通部162は、弁体63が退避空間S2に位置している際に、通過空間S1に位置するように設けられている。また、貫通部162は、弁体63が通過空間S1に位置している際に、貫通部収容空間S4に位置するように設けられている。
本実施形態では、弁体63の退避時に、貫通部162が通過空間S1に位置する。また、貫通部162は、回転角度検知スイッチ164等によって、貫通穴163の中心軸線が上流側流路部61c及び下流側流路部61dの中心軸線と一致するように、貫通部162の回転角度が調整された上で回転軸62及び弁体63の回転を停止させる。これにより、弁体63を退避空間S2に退避させている際に、固体燃料が貫通部162の貫通穴163を通過する。これにより、回転軸161と固体燃料との接触を抑制することができるので、回転軸161の摩耗及び、回転軸161上への固体燃料の堆積を抑制することができる。
[第7実施形態]
次に、本開示の第7実施形態について、図11を用いて説明する。
本実施形態では、回転軸が分割されている点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第7実施形態について、図11を用いて説明する。
本実施形態では、回転軸が分割されている点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態のロータリバルブ170に設けられた回転軸171は、弁体63に固定される弁体側軸部172と、弁体63に固定されていない分割軸部173と、を有している。
弁体側軸部172は、弁体63を退避させる際に、弁体63とともに弁体側シリンダ174によって退避空間S2へ移動する。一方、分割軸部173は、弁体63を退避させる際に、分割軸部側シリンダ175によって、退避空間S2とは反対側方向に引っ張られ、ケーシング61の外部に引き抜かれる。
弁体側軸部172は、弁体63を退避させる際に、弁体63とともに弁体側シリンダ174によって退避空間S2へ移動する。一方、分割軸部173は、弁体63を退避させる際に、分割軸部側シリンダ175によって、退避空間S2とは反対側方向に引っ張られ、ケーシング61の外部に引き抜かれる。
このようにすることで、弁体63を退避空間S2へ退避させた際に、通過空間S1に回転軸171等が残されて、残された部分が通過空間S1を通過する固体燃料との接触によって摩耗したり、回転軸171上に固体燃料が堆積したりすることを防止できる。
[第8実施形態]
次に、本開示の第8実施形態について、図12を用いて説明する。
本実施形態では、弁体が分割される点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第8実施形態について、図12を用いて説明する。
本実施形態では、弁体が分割される点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るロータリバルブ180に設けられた弁体181は、複数の羽根63aと通過空間S1側の側板63bとが分割可能とされている。すなわち、羽根63aと通過空間S1側の側板63bとは、固定されていない。また、各羽根63aは、1方向捩れとされている。換言すれば、各羽根63aは、円周面における羽根端面の傾斜方向が一定である。また、各羽根63aは、退避空間S2側の端部が、通過空間S1側の端部よりも、回転方向(A1参照)の前方となるように、傾斜している。
本実施形態では、弁体181を通過空間S1から退避空間S2へ移動させる際に、退避空間S2側の側板63b及び羽根63aのみを移動させる。すなわち、退避空間S2に位置する弁体181は、通過空間S1側の側板63bが存在しない状態となる。この状態で、弁体181を矢印A1方向へ回転させることで、退避空間S2に侵入してきた固体燃料を矢印A2に示すように、下流側燃料供給部17bへ導くことができる。
なお、退避空間規定部61bの底面に、下流側燃料供給部17bへ向かうにしたがって下方に傾斜する傾斜部182を設けても良い。傾斜部182を設けることで、より固体燃料を下流側燃料供給部17bへ導き易くすることができる。
[第9実施形態]
次に、本開示の第9実施形態について、図13を用いて説明する。
本実施形態では、退避空間S2と通過空間S1とを隔てる隔壁を備える点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本開示の第9実施形態について、図13を用いて説明する。
本実施形態では、退避空間S2と通過空間S1とを隔てる隔壁を備える点で、主に第1実施形態と異なっている。第1実施形態と同様の構造については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態に係るロータリバルブ190は、軸方向に移動可能な隔壁191を備えている。隔壁191は、退避空間S2と通過空間S1と接続する領域の略全域を覆っている。すなわち、隔壁191は、退避空間S2と通過空間S1とを隔てている。
隔壁191は、隔壁シリンダ192によって、軸方向に移動する。隔壁191は、軸方向に移動することで、退避空間S2と通過空間S1とを隔てる状態と、退避空間S2と通過空間S1とが接続する状態とを切り換えることができる。
また、退避空間規定部61bの天井部には、メンテナンス開口(開口)193が形成されている。メンテナンス開口193は、退避空間S2に繋がっている。メンテナンス開口193は、開閉部194によって、開口した状態と閉鎖した状態とを切り換えることができる。
本実施形態では、隔壁191によって、退避空間S2と通過空間S1とを隔てることができる。これにより、弁体63が退避空間S2に配置されている状態で、隔壁191が退避空間S2と通過空間S1とを隔てることで、弁体63が配置されている空間(退避空間S2)に固体燃料及び、ミル10内部から燃料供給部17を経て、バンカ21へ向かう一次空気と粉砕燃料が侵入し難くすることができる。また、本実施形態では、退避空間規定部61bにメンテナンス開口193が形成されている。これにより、退避空間S2に配置されている弁体63に、メンテナンス開口193から作業員がアクセスすることができる。したがって、退避空間S2に配置されている弁体63に対して、メンテナンスを行うことができる。
また、本実施形態では、隔壁191が軸方向に移動可能とされている。これにより、弁体63を退避空間S2から通過空間S1へ移動させる際に、隔壁191も同時に移動させることで、弁体63の移動を隔壁191が阻害しないようにすることができる。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、上述した実施形態では、固体燃料として、石炭とバイオマスペレットを切り替えて使用する例について説明したが、固体燃料としては、バイオマスペレット以外のバイオマス燃料や石油精製時に発生するPC(石油コークス:Petroleum Coke)燃料などであってもよく、それら固体燃料を組み合わせて使用してもよい。
例えば、上記各実施形態では、弁体等をシリンダ等の装置でスライド移動させる例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、弁体等を手動でスライド移動させてもよい。
例えば、上述した実施形態では、固体燃料として、石炭とバイオマスペレットを切り替えて使用する例について説明したが、固体燃料としては、バイオマスペレット以外のバイオマス燃料や石油精製時に発生するPC(石油コークス:Petroleum Coke)燃料などであってもよく、それら固体燃料を組み合わせて使用してもよい。
例えば、上記各実施形態では、弁体等をシリンダ等の装置でスライド移動させる例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、弁体等を手動でスライド移動させてもよい。
以上説明した実施形態に記載のロータリバルブ及び発電プラント並びにロータリバルブの運転方法は、例えば以下のように把握される。
本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、固体燃料を粉砕する粉砕機(10)に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管(17)に設けられ、前記粉砕機(10)からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブ(60)であって、外殻を為す筐体(61)と、前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線(C)を中心として回転可能に支持される回転軸(62)と、前記回転軸(62)に固定され、前記筐体(61)の内部に収容され、前記固体燃料供給管(17)内のガスの吹き抜けを抑制する弁体(63)と、を備え、前記筐体(61)は、内部に前記固体燃料供給管(17)内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間(S1)を規定する通過空間規定部(61a)と、内部に前記固体燃料供給管(17)内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間(S2)を規定する退避空間規定部(61b)と、を有し、前記通過空間(S1)と前記退避空間(S2)とは、前記中心軸線(C)に沿う方向に並んでいて、前記弁体(63)は、前記通過空間(S1)と前記退避空間(S2)とを移動可能である。
本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、固体燃料を粉砕する粉砕機(10)に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管(17)に設けられ、前記粉砕機(10)からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブ(60)であって、外殻を為す筐体(61)と、前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線(C)を中心として回転可能に支持される回転軸(62)と、前記回転軸(62)に固定され、前記筐体(61)の内部に収容され、前記固体燃料供給管(17)内のガスの吹き抜けを抑制する弁体(63)と、を備え、前記筐体(61)は、内部に前記固体燃料供給管(17)内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間(S1)を規定する通過空間規定部(61a)と、内部に前記固体燃料供給管(17)内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間(S2)を規定する退避空間規定部(61b)と、を有し、前記通過空間(S1)と前記退避空間(S2)とは、前記中心軸線(C)に沿う方向に並んでいて、前記弁体(63)は、前記通過空間(S1)と前記退避空間(S2)とを移動可能である。
上記構成では、弁体が通過空間と退避空間とを移動可能とされている。これにより、例えば、バイオマス燃料が粉砕機へ供給される場合のように、ロータリバルブで粉砕機からのガスの吹き抜けを抑制する必要がある場合には、弁体を通過空間へ移動させて、ガスの吹き抜けを抑制することができる。一方、例えば、石炭が粉砕機へ供給される場合のように、ロータリバルブで粉砕機からのガスの吹き抜けを抑制する必要がない場合には、弁体を退避空間へ移動させることができる。弁体を退避空間へ移動させることで、弁体と固体燃料との接触を抑制することができるので、弁体の摩耗を抑制することができる。このように、固体燃料の性状に応じて弁体の位置を変えることができるので、弁体の摩耗を抑制し、弁体を長寿命化することができる。
また、上記構成では、筐体の内部に形成された通過空間と退避空間とを弁体が移動することで、ロータリバルブとしてシール機能(ミルからのガスの吹き抜けを抑制する機能)を発揮する状態と、弁体と固体燃料とが接触しない状態とを切り換えられることができる。したがって、使用する固体燃料の切り換えを簡易に行うことができる。
また、上記構成では、筐体が、通過空間規定部及び退避空間規定部を有している。これにより、通過空間及び退避空間が筐体によって囲われる。したがって、固体燃料がロータリバルブの外部へ流出する事態を抑制することができる。また、粉砕機内のガスがロータリバルブから流出しないので、粉砕機内の圧力の低下を抑制することができる。
また、上記構成では、筐体の内部に形成された通過空間と退避空間とを弁体が移動することで、ロータリバルブとしてシール機能(ミルからのガスの吹き抜けを抑制する機能)を発揮する状態と、弁体と固体燃料とが接触しない状態とを切り換えられることができる。したがって、使用する固体燃料の切り換えを簡易に行うことができる。
また、上記構成では、筐体が、通過空間規定部及び退避空間規定部を有している。これにより、通過空間及び退避空間が筐体によって囲われる。したがって、固体燃料がロータリバルブの外部へ流出する事態を抑制することができる。また、粉砕機内のガスがロータリバルブから流出しないので、粉砕機内の圧力の低下を抑制することができる。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、前記弁体(63)は、前記固体燃料として石炭が前記粉砕機(10)へ供給される場合に、前記退避空間(S2)に配置され、前記固体燃料としてバイオマス燃料が前記粉砕機(10)へ供給される場合に、前記通過空間(S1)に配置される。
上記構成では、ガスの吹き抜けを抑制する必要がない石炭が供給された場合に、弁体が退避空間に配置される。これにより、石炭の接触による弁体の摩耗を抑制することができる。また、ガスの吹き抜けを抑制する必要があるバイオマス燃料が供給された場合に、弁体が通過空間に配置される。これにより、ガスの吹き抜けを抑制することができる。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、前記回転軸(62)は、前記通過空間(S1)と前記退避空間(S2)とを移動可能である。
上記構成では、回転軸が通過空間と退避空間とを移動可能とされている。これにより、ガスの吹き抜けを抑制する必要がない場合に、弁体及び回転軸を退避空間へ移動させることができる。したがって、固体燃料の接触による弁体及び回転軸の摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、前記弁体(63)を前記中心軸線(C)に沿う方向に移動可能に下方から支持する支持部材(146)を備える。
上記構成では、弁体を下方から支持する支持部材を備えている。これにより、回転軸を退避空間に移動させる際に、回転軸が弁体を片持ち状に支持することとなった場合であっても、回転軸に作用する荷重を低減することができる。したがって、回転軸や弁体の損傷を抑制することができる。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、前記弁体(63)を複数有し、複数の前記弁体(63)は、前記中心軸線(C)に沿う方向に並んで配置されていて、前記中心軸線(C)に沿う方向に移動可能である。
上記構成では、複数の弁体が中心軸線に沿う方向に並んで配置されている。これにより、1つの弁体が摩耗してガスの吹き抜けを抑制する機能が低下した場合であっても、他の弁体を通過空間へ移動させることで、他の弁体でガスの吹き抜けを抑制することができる。したがって、弁体が一つの場合と比較して、ロータリバルブを長寿命化することができる。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、前記回転軸(62)は、前記固体燃料が流通する方向に貫通する貫通穴(163)が形成される貫通部(162)を有し、前記貫通部(162)は、前記弁体(63)が前記退避空間(S2)に位置している際に、前記通過空間(S1)に位置する。
上記構成では、弁体が退避空間に位置している際に、回転軸の貫通部が通過空間に位置する。これにより、弁体が退避空間に退避させている際に、固体燃料が貫通部の貫通穴を通過する。これにより、回転軸と固体燃料との接触を抑制することができるので、回転軸の摩耗を抑制することができる。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、前記退避空間(S2)にシールガスを供給するシールガス供給部(70)を備える。
上記構成では、シールガス供給部によって、退避空間にシールガスを供給することができる。これにより、弁体が退避空間に位置している際に、シールガスを供給することで、弁体と退避空間規定部との間に異物(固体燃料等)を入り込み難くすることができる。また、弁体が通過空間に位置している際においても、退避空間への異物(固体燃料等)の侵入や堆積を抑制することができる。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブは、前記退避空間(S2)と前記通過空間(S1)とを隔てる隔壁(191)を備え、前記退避空間規定部(61b)には、開口(193)が形成され、前記隔壁(191)は、前記中心軸線(C)に沿う方向に移動可能とされている。
上記構成では、隔壁によって、退避空間と通過空間とを隔てることができる。これにより、弁体が退避空間に配置されている状態で、隔壁が退避空間と通過空間とを隔てることで、弁体が配置されている空間に固体燃料及び、粉砕機からのガスが侵入し難くすることができる。また、上記構成では、退避空間規定部に開口が形成されている。これにより、退避空間に配置されている弁体に、開口から作業員がアクセスすることができる。したがって、退避空間に配置されている弁体に対して、メンテナンスを行うことができる。
また、隔壁が中心軸線に沿う方向に移動可能とされている。これにより、弁体を退避空間から通過空間へ移動させる際に、隔壁も同時に移動させることで、弁体の移動を隔壁が阻害しないようにすることができる。
また、隔壁が中心軸線に沿う方向に移動可能とされている。これにより、弁体を退避空間から通過空間へ移動させる際に、隔壁も同時に移動させることで、弁体の移動を隔壁が阻害しないようにすることができる。
本実施形態の一態様に係る発電プラントは、上記のいずれかに記載のロータリバルブ(60)と、前記ロータリバルブ(60)が設けられた前記固体燃料供給管(17)を介して前記固体燃料が供給される粉砕機(10)と、前記粉砕機(10)で粉砕された前記固体燃料が供給されるボイラ(200)と、を備えている。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブの運転方法は、固体燃料を粉砕する粉砕機(10)に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管(17)に設けられ、前記粉砕機(10)からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブ(60)の運転方法であって、前記ロータリバルブ(60)は、外殻を為す筐体(61)と、前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線(C)を中心として回転可能に支持される回転軸(62)と、前記回転軸(62)に固定され、前記筐体(61)の内部に収容され、前記固体燃料供給管(17)内のガスの吹き抜けを抑制する弁体(63)と、を備え、前記筐体(61)は、内部に前記固体燃料供給管(17)内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間(S1)を規定する通過空間規定部(61a)と、内部に前記固体燃料供給管(17)内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間(S2)を規定する退避空間規定部(61b)と、を有し、前記通過空間(S1)と前記退避空間(S2)とは、前記中心軸線(C)に沿う方向に並んでいて、前記弁体(63)は、前記通過空間(S1)と前記退避空間(S2)とを移動可能であって、前記弁体(63)を前記通過空間(S1)から前記退避空間(S2)へ移動させる退避工程と、前記弁体(63)を前記退避空間(S2)から前記通過空間(S1)へ移動させる設置工程と、を備える。
また、本実施形態の一態様に係るロータリバルブの運転方法は、前記退避工程は、前記固体燃料としてバイオマス燃料が前記粉砕機(10)へ供給される状態から前記固体燃料として石炭が前記粉砕機(10)へ供給される状態に切り替わる際に行われ、前記石炭が前記ロータリバルブ(60)に至ってから前記弁体(63)を前記退避空間(S2)へ移動させ、前記設置工程は、前記固体燃料として前記石炭が前記粉砕機(10)へ供給される状態から前記固体燃料として前記バイオマス燃料が前記粉砕機(10)へ供給される状態に切り替わる際に行われ、前記バイオマス燃料が前記ロータリバルブ(60)に至る前に前記弁体(63)を前記通過空間(S1)へ移動させる。
上記構成では、粉砕機へ供給される固体燃料がバイオマス燃料から石炭へ切り替わる際に、石炭がロータリバルブに至ってから弁体を通過空間から退避空間へ移動させる。これにより、バイオマス燃料が供給されている状態において、弁体が通過空間に位置するようにすることができる。したがって、より確実にガスの吹き抜けを抑制することができる。
また、粉砕機へ供給される固体燃料が石炭からバイオマス燃料へ切り替わる際に、バイオマス燃料がロータリバルブに至る前に弁体を退避空間から通過空間へ移動させる。これにより、バイオマス燃料が供給されている状態において、弁体が通過空間に位置するようにすることができる。したがって、より確実にガスの吹き抜けを抑制することができる。
また、粉砕機へ供給される固体燃料が石炭からバイオマス燃料へ切り替わる際に、バイオマス燃料がロータリバルブに至る前に弁体を退避空間から通過空間へ移動させる。これにより、バイオマス燃料が供給されている状態において、弁体が通過空間に位置するようにすることができる。したがって、より確実にガスの吹き抜けを抑制することができる。
1 :発電プラント
10 :ミル
11 :ハウジング
12 :粉砕テーブル
13 :粉砕ローラ
14 :駆動部
15 :ミルモータ
16 :回転式分級機
16a :ブレード
17 :燃料供給部
17a :上流側燃料供給部
17b :下流側燃料供給部
17c :供給部フランジ
17d :供給部フランジ
18 :分級機モータ
19 :出口ポート
20 :給炭機
21 :バンカ
22 :搬送部
23 :給炭機モータ
24 :ダウンスパウト
30 :送風部
30a :熱ガス流路
30b :冷ガス流路
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
31 :一次空気通風機
32 :押込通風機
34 :熱交換器
40 :状態検出部
41 :底面部
42 :天井部
45 :ジャーナルヘッド
47 :支持アーム
48 :支持軸
49 :押圧装置
50 :制御部
60 :ロータリバルブ
61 :ケーシング
61a :通過空間規定部
61b :退避空間規定部
61c :上流側流路部
61d :下流側流路部
61e :上流側フランジ
61f :下流側フランジ
61g :上部ボルト
61h :下部ボルト
62 :回転軸
63 :弁体
63a :羽根
63b :側板
70 :シールガス供給配管
71 :モータ
72 :スプロケット
73 :シリンダ
74 :ロッド
75 :第1スイッチ
76 :第2スイッチ
100 :固体燃料粉砕装置
100a :一次空気流路
100b :微粉燃料供給流路
120 :ロータリバルブ
121 :弁体
122 :回転軸
123 :ロッド
130 :ロータリバルブ
131 :モータ
132 :スプロケット
133 :モータレール
134 :ロッド
140 :ロータリバルブ
141 :回転軸
141a :突出部分
142 :収容部
143 :バネ
144 :蓋
145 :シールガス供給管
146 :レール
150 :ロータリバルブ
151 :第1弁体
152 :第2弁体
153 :第1シリンダ
154 :第2シリンダ
155 :ケーシング
156 :第1退避空間規定部
157 :第2退避空間規定部
160 :ロータリバルブ
161 :回転軸
162 :貫通部
163 :貫通穴
164 :回転角度検知スイッチ
165 :ケーシング
166 :収容空間規定部
170 :ロータリバルブ
171 :回転軸
172 :弁体側軸部
173 :分割軸部
174 :弁体側シリンダ
175 :分割軸部側シリンダ
181 :弁体
190 :ロータリバルブ
191 :隔壁
192 :隔壁シリンダ
193 :メンテナンス開口
194 :開閉部
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ
10 :ミル
11 :ハウジング
12 :粉砕テーブル
13 :粉砕ローラ
14 :駆動部
15 :ミルモータ
16 :回転式分級機
16a :ブレード
17 :燃料供給部
17a :上流側燃料供給部
17b :下流側燃料供給部
17c :供給部フランジ
17d :供給部フランジ
18 :分級機モータ
19 :出口ポート
20 :給炭機
21 :バンカ
22 :搬送部
23 :給炭機モータ
24 :ダウンスパウト
30 :送風部
30a :熱ガス流路
30b :冷ガス流路
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
31 :一次空気通風機
32 :押込通風機
34 :熱交換器
40 :状態検出部
41 :底面部
42 :天井部
45 :ジャーナルヘッド
47 :支持アーム
48 :支持軸
49 :押圧装置
50 :制御部
60 :ロータリバルブ
61 :ケーシング
61a :通過空間規定部
61b :退避空間規定部
61c :上流側流路部
61d :下流側流路部
61e :上流側フランジ
61f :下流側フランジ
61g :上部ボルト
61h :下部ボルト
62 :回転軸
63 :弁体
63a :羽根
63b :側板
70 :シールガス供給配管
71 :モータ
72 :スプロケット
73 :シリンダ
74 :ロッド
75 :第1スイッチ
76 :第2スイッチ
100 :固体燃料粉砕装置
100a :一次空気流路
100b :微粉燃料供給流路
120 :ロータリバルブ
121 :弁体
122 :回転軸
123 :ロッド
130 :ロータリバルブ
131 :モータ
132 :スプロケット
133 :モータレール
134 :ロッド
140 :ロータリバルブ
141 :回転軸
141a :突出部分
142 :収容部
143 :バネ
144 :蓋
145 :シールガス供給管
146 :レール
150 :ロータリバルブ
151 :第1弁体
152 :第2弁体
153 :第1シリンダ
154 :第2シリンダ
155 :ケーシング
156 :第1退避空間規定部
157 :第2退避空間規定部
160 :ロータリバルブ
161 :回転軸
162 :貫通部
163 :貫通穴
164 :回転角度検知スイッチ
165 :ケーシング
166 :収容空間規定部
170 :ロータリバルブ
171 :回転軸
172 :弁体側軸部
173 :分割軸部
174 :弁体側シリンダ
175 :分割軸部側シリンダ
181 :弁体
190 :ロータリバルブ
191 :隔壁
192 :隔壁シリンダ
193 :メンテナンス開口
194 :開閉部
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ
Claims (11)
- 固体燃料を粉砕する粉砕機に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管に設けられ、前記粉砕機からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブであって、
外殻を為す筐体と、
前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線を中心として回転可能に支持される回転軸と、
前記回転軸に固定され、前記筐体の内部に収容され、前記固体燃料供給管内のガスの吹き抜けを抑制する弁体と、を備え、
前記筐体は、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間を規定する通過空間規定部と、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間を規定する退避空間規定部と、を有し、
前記通過空間と前記退避空間とは、前記中心軸線に沿う方向に並んでいて、
前記弁体は、前記通過空間と前記退避空間とを移動可能であるロータリバルブ。 - 前記弁体は、前記固体燃料として石炭が前記粉砕機へ供給される場合に、前記退避空間に配置され、前記固体燃料としてバイオマス燃料が前記粉砕機へ供給される場合に、前記通過空間に配置される請求項1に記載のロータリバルブ。
- 前記回転軸は、前記通過空間と前記退避空間とを移動可能である請求項1または請求項2に記載のロータリバルブ。
- 前記弁体を前記中心軸線に沿う方向に移動可能に下方から支持する支持部材を備える請求項3に記載のロータリバルブ。
- 前記弁体を複数有し、
複数の前記弁体は、前記中心軸線に沿う方向に並んで配置されていて、前記中心軸線に沿う方向に移動可能である請求項1から請求項4のいずれかに記載のロータリバルブ。 - 前記回転軸は、前記固体燃料が流通する方向に貫通する貫通穴が形成される貫通部を有し、
前記貫通部は、前記弁体が前記退避空間に位置している際に、前記通過空間に位置する請求項1から請求項5のいずれかに記載のロータリバルブ。 - 前記退避空間にシールガスを供給するシールガス供給部を備える請求項1から請求項6のいずれかに記載のロータリバルブ。
- 前記退避空間と前記通過空間とを隔てる隔壁を備え、
前記退避空間規定部には、開口が形成され、
前記隔壁は、前記中心軸線に沿う方向に移動可能とされている請求項1から請求項7のいずれかに記載のロータリバルブ。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載のロータリバルブと、
前記ロータリバルブが設けられた前記固体燃料供給管を介して前記固体燃料が供給される粉砕機と、
前記粉砕機で粉砕された前記固体燃料が供給されるボイラと、を備えた発電プラント。 - 固体燃料を粉砕する粉砕機に前記固体燃料を供給する固体燃料供給管に設けられ、前記粉砕機からのガスの吹き抜けを抑制するロータリバルブの運転方法であって、
前記ロータリバルブは、
外殻を為す筐体と、
前記固体燃料の流通方向と交差する方向に延在する中心軸線を中心として回転可能に支持される回転軸と、
前記回転軸に固定され、前記筐体の内部に収容され、前記固体燃料供給管内のガスの吹き抜けを抑制する弁体と、を備え、
前記筐体は、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過する通過空間を規定する通過空間規定部と、内部に前記固体燃料供給管内を流通する前記固体燃料が通過しない退避空間を規定する退避空間規定部と、を有し、
前記通過空間と前記退避空間とは、前記中心軸線に沿う方向に並んでいて、
前記弁体は、前記通過空間と前記退避空間とを移動可能であって、
前記弁体を前記通過空間から前記退避空間へ移動させる退避工程と、
前記弁体を前記退避空間から前記通過空間へ移動させる設置工程と、を備えるロータリバルブの運転方法。 - 前記退避工程は、前記固体燃料としてバイオマス燃料が前記粉砕機へ供給される状態から前記固体燃料として石炭が前記粉砕機へ供給される状態に切り替わる際に行われ、前記石炭が前記ロータリバルブに至ってから前記弁体を前記退避空間へ移動させ、
前記設置工程は、前記固体燃料として前記石炭が前記粉砕機へ供給される状態から前記固体燃料として前記バイオマス燃料が前記粉砕機へ供給される状態に切り替わる際に行われ、前記バイオマス燃料が前記ロータリバルブに至る前に前記弁体を前記通過空間へ移動させる請求項10に記載のロータリバルブの運転方法。
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