JP7269449B2 - 卵様乾燥組成物及び卵様乾燥組成物の製造方法 - Google Patents

卵様乾燥組成物及び卵様乾燥組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は卵様乾燥組成物に関する。より詳しくは、大豆蛋白、不溶性食物繊維及び多糖類を含有し、組成物の粒度分布が4~16mmのものを50質量%以上含有し、多糖類がガラクトマンナン及び/又はアルギン酸ナトリウムであり、大豆蛋白を20~50質量%、不溶性食物繊維を5~15質量%、ガラクトマンナンを0.01~8質量%、植物由来糖質を30~50質量%、及び植物油脂を5~15質量%含有し、カサ比重が0.1~0.3kg/Lであり、注湯3分復元後の吸水率が2~7倍であり、注湯3分復元後面積倍率が1.1~1.8であり、注湯3分復元後の最大荷重が350~950gである、動物性原料非含有の卵様乾燥組成物に関する。
技術背景
即席食品の卵乾燥具材は液卵や粉末卵を用いてマイクロ波乾燥や加熱加工後に凍結乾燥、熱風乾燥にて製造されるのが一般的である。しかし、原料の鶏卵は大型の産業養鶏場において生産されており、ニワトリの飼育環境が問題視されている。近年は鳥インフルエンザの流行により発症確認地域全体の鶏卵等の移動制限及びニワトリの殺処分が行われており倫理的問題がある。また、将来的に供給が安定しなくなるという可能性がある。
畜産物は、植物性飼料からの転換率が10~25%と低いため、環境負荷が高いことが問題視されている。このような社会的観点から、動物性原料から植物性原料にシフトしようという全世界的流れがある。そこで、植物性原料だけを使用した製品が求められている。
また、アレルギーの観点からも鶏卵を用いず、卵様加工品を提供するための研究開発が行われている(例えば、特許文献1~6参照。)。
特表2020-521513号公報 特開平9-9879号公報 特開2018-38318号公報 特許第32522126号公報 特許第3012052号公報 特開2017-169488号公報
特許文献1に記載の技術はホエイ蛋白を使用しており、完全に動物性原料非含有には至っていないものであった。
特許文献2に記載の技術は動物性原料を含有しない。しかし、加熱後に凍結組織化して乾燥するものであって、食味、製造コストの点で満足できるものではなかった。
特許文献3に記載の技術は動物性原料を含有しない。しかし、フライパン等で調理するものであり、乾燥食品としての態様は示されておらず大量生産には向いていないものであった。
特許文献4に記載の技術は鶏卵を用いたスクランブルエッグを蒸した後に熱風乾燥するものであり、乾燥品の復元性、生産性が満足できるものではなかった。
特許文献5に記載の技術は鶏卵を含有し高マイクロ波密度で処理する方法であり、エネルギー、コスト的に現実的ではなかった。
特許文献6に記載の技術は用時の調理工程を必要とし大量生産に向くものではなかった。また、乾燥品ではなく、メチルセルロースを使用するため、原材料の溶解工程にかかる時間や温度管理が煩雑であり、乾燥品を製造する場合には加水を多く必要とする課題があった。
本発明は、動物性原料非含有であり、生産性に優れた乾燥組成物であり、注湯3分復元後に卵を用いたスクランブルエッグと同等の食感を有する卵様乾燥組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、動物性原料非含有であっても、大豆蛋白、不溶性食物繊維及び多糖類が一定量含有されており、好ましくは多糖類がガラクトマンナン及び/又はアルギン酸ナトリウムであって、このガラクトマンナン及び/又はアルギン酸ナトリウム、植物性糖質及び植物油脂を所定の割合で含有させることにより、卵様乾燥組成物を完成するに至った。
動物性原料非含有の卵様乾燥組成物は、より好ましくはカサ比重が0.1~0.3kg/Lで注湯3分復元後の吸水率が2~7倍であり、注湯3分復元後面積倍率が1.1~1.8であり、注湯3分復元後の最大荷重が350~950gであることを特徴とする。
動物性原料非含有の卵様乾燥組成物の製造方法は、(1)大豆蛋白、不溶性食物繊維、ガラクトマンナン及び/又はアルギン酸ナトリウム、植物由来糖質、及び植物油脂を含有する原料に対して水を加え混合造粒し、混練して生地を調製する生地製造工程、(2)前記生地を小分けして小分け生地とする小分け工程、(3)前記小分け生地を膨化乾燥させる膨化乾燥工程を有し、前記膨化乾燥工程でマイクロ波加熱乾燥を用いることを特徴とする。
上記製造方法において、(1)前記生地製造工程において、生地中にトランスグルタミナーゼ及び/又はグルコースオキシダーゼを含有しておき、(2)前記小分け工程の前または後に、生地を酵素処理する酵素処理工程を有することが好ましい。
また、別の発明に係る食品は、上記卵様乾燥組成物または上記製造方法によって製造された卵様乾燥組成物を含有することを特徴とする。
本発明によれば、注湯3分復元後に卵を用いたスクランブルエッグと同等の食感を有する動物性原料非含有の卵様乾燥組成物を提供できる。
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明する。本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施できる。
本発明における大豆蛋白とは、特に限定するものではないが、例えば、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、豆乳粉末等が挙げられ、好ましくは分離大豆蛋白であり、分離大豆蛋白と濃縮大豆蛋白、豆乳粉末、粒状大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、緑豆蛋白、ナタ豆蛋白などの植物性の蛋白を含有する原料を意味する。
本発明の卵様乾燥組成物中の大豆蛋白の含有量は、20~50質量%、好ましくは20~40質量%である。
本発明における不溶性食物繊維とは、水に不溶で飲食可能な繊維であり、特に限定するものではないが、例えば、パルプや竹等から精製されるセルロース、小麦ファイバー、オート麦ファイバー、シトラスファイバー、大豆ファイバー、エンドウ豆ファイバー、緑豆ファイバー等からなる群より選択される少なくとも1種以上が挙げられる。これらを併用して用いることも可能である。セルロースは、植物の細胞壁を構成する重要な成分であり、特に限定するものではないが、例えば、結晶セルロース、非結晶セルロース、これらを微細化した粉末セルロースや微小繊維状セルロース等が挙げられる。
本発明における不溶性食物繊維の形状は、棒状繊維でも球状繊維でもよく、これらの併用も可能である。
本発明における不溶性食物繊維の粒度とは、粒子の大きさの度合いを示した値を意味する。本発明における不溶性食物繊維の粒度は、好ましくは粒度が目開き400μmパスであり、目開き300μmパスより細かいほうがより好ましい。
本発明の卵様乾燥組成物中の不溶性食物繊維の含有量は、好ましくは5~15質量%であり、より好ましくは7~13質量%である。含有量が16質量%以上になると注湯3分復元後の食感が紙様になり、復元後のボリュームが十分でない。含有量が4質量%以下では注湯3分復元後の吸水率が低くなる。
本発明における多糖類とは、特に限定するものではないが、例えば、グアガム、タラガム、ローカストビーンガム等のガラクトマンナン、アラビアガム、カラギーナン、タマリンド種子ガム、マンナン、アルギン酸ナトリウム、ジェランガム、プルラン、キサンタンガム、メチルセルロース等からなる群より選択される少なくとも1種以上が挙げられる。これらのうちの2種以上を併用して用いることも可能である。
本発明における多糖類は、好ましくはガラクトマンナン及びアルギン酸ナトリウムであり、より好ましくはグアガム、タラガム、ローカストビーンガム、アルギン酸ナトリウムであり、さらに好ましくはグアガム、ローカストビーンガム、アルギン酸ナトリウムである。また、ガラクトマンナンは、ガラクトマンナーゼ等で平均分子量5000~30000に分解された分解物でも良く、ガラクトマンナンとその分解物を併用しても良い。
本発明の卵様乾燥組成物中のガラクトマンナン及び/又はアルギン酸ナトリウムの含有量は、注湯3分復元後に食感のつるみ感(表面の「つるっ」とした感じ、なめらかさ)を付与できれば良い。生地のまとまりを良くし、小分け工程適正を向上できる観点から、ガラクトマンナン及び/又はアルギン酸ナトリウムの含有量は、好ましくは0.05~8質量%であり、より好ましくは0.1~5質量%である。
本発明における植物由来糖質とは、特に限定するものではないが、植物由来の澱粉やこれらの加工澱粉、酸分解したもの、動物由来ではない分解酵素により酵素分解したものであり、例えば、とうもろこし、馬鈴薯、さつまいも、キャッサバ、タピオカ、小麦、蓮根、緑豆、さご、うるち米、モチ米、ワキシーコーン、高粱、くず、ワラビ、小豆、インゲン、ヒヨコマメ、豌豆等の植物性原料から得られるものである。これらから得られるブドウ糖や果糖等の単糖、麦芽糖や蔗糖、乳糖等の二糖類、オリゴ糖、デキストリン、水飴等の糖類が挙げられる。更に、これらに水素添加等によって得られる糖アルコールも挙げられる。これらの植物由来糖質は併用して用いることも可能である。糖アルコールは、特に限定されるものではないが、例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース等単体で構成されるものやこれらが混在する還元デキストリンや還元水飴等が挙げられる。糖アルコールは粉末でも液体でも良い。加工澱粉の加工の種類は、特に限定するものではないが、例えば、ヒドロキシプロピル化、アセチル化等が挙げられる。
本発明の卵様乾燥組成物中の植物由来糖質の含有量は、好ましくは30~50質量%であり、より好ましくは35~45質量%である。
本発明における植物油脂とは、特に限定するものではないが、例えば、パーム油、パームオレイン、コーン油、オリーブ油、アマニ油、米油等が挙げられる。
本発明の卵様乾燥組成物中の植物油脂の含有量は、好ましくは5~15質量%であり、より好ましくは7~12質量%である。
本発明におけるトランスグルタミナーゼとは、蛋白質やペプチド中のグルタミン残基を供与体とし、リジン残基を受容体とするアシル転移反応を触媒する活性を有する酵素である。トランスグルタミナーゼは、哺乳動物由来のもの、魚類由来のもの、微生物由来のもの等、種々の起源のものがある。本発明において用いられるトランスグルタミナーゼは、動物性原料非由来で微生物由来のものを用いることが好ましい。
本発明におけるグルコースオキシダーゼとは、グルコース、酸素、水を基質としてグルコン酸と過酸化水素を生成する反応を触媒する活性を有する酵素である。当該反応により生成された過酸化水素は、タンパク質中のSH基(チオール基)を酸化することでS-S結合(ジスルフィド結合)生成を促進し、タンパク質中に架橋構造を形成する。グルコースオキシダーゼは、哺乳動物由来のもの、魚類由来のもの、微生物由来のもの等、種々の起源のものがある。本発明において用いられるグルコースオキシダーゼは、動物性原料非由来で微生物由来のものを用いることが好ましい。
本発明における動物性原料とは、特に限定するものではないが、例えば、牛、羊、鳥、馬、豚等の畜肉;魚や貝等の海産物;卵、乳等、動物を起源とする食品用原料を意味する。動物性原料には、原料調製時に用いる酵素等において動物由来のものを使用したものも含まれる。植物や藻類等を起源とする原料や、これらから得られるものは該当しない。
本発明の卵様乾燥組成物は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、通常食品に用いられる成分を適宜に、用途や目的に応じて含有することができる。特に限定するものではないが、例えば、醗酵法で調製されるグルタミン酸ナトリウムやリボヌクレオチドナトリウム等の調味料;酵母エキス等の風味原料;卵様の視覚的イメージを出すためのクチナシ色素やカロチン色素、ウコン色素等の着色料;香料、大豆レシチンやリン酸塩、重炭酸アンモニウム、乳化剤、乳酸カルシウム等の添加物等が挙げられる。
本発明の卵様乾燥組成物の用途としては、即席食品、レトルト食品、冷凍食品、シリアル等が挙げられる。好ましくは、お湯を注いで喫食する即席食品である。
本発明における粒度分布とは、卵様乾燥組成物をパンチングスクリーンで篩別して得られた割合である。具体的に、卵様乾燥組成物の粒度分布の測定方法としては、卵様乾燥組成物中に含有する、φ16mmのパンチングスクリーンをパスし、パスさせたものをφ4mmのパンチングスクリーンで篩別した際にオン品(パンチングスクリーン上に残った品)となるもの割合である。本発明における粒度分布は、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。卵様乾燥組成物中に4mm未満のものが50質量%以上あるものでは、卵様の食品であると視認し難く、食感も卵様と認識し難くなる。
本発明におけるカサ比重とは、1L容器(直径10cm)に卵様乾燥組成物を10cmの高さからあふれるまで投入し、上面をすり切った時の卵様乾燥組成物重量(kg)である。つまり、カサ比重(kg/L)は1Lの卵様乾燥組成物重量(kg)である。本発明の卵様乾燥組成物におけるカサ比重は、好ましくは0.1~0.3kg/Lであり、より好ましく0.13~0.27kg/Lであり、最も好ましく0.15~0.25kg/Lである。
本発明における注湯3分復元後の吸水率とは、(式1)で示した通り、卵様乾燥組成物10gを500mLビーカーに入れ、98℃の湯300gを注ぎ、3分後に18メッシュ(目開き0.85mm)の篩で30秒静置湯切りをした時の卵様乾燥組成物の質量を、注湯前の卵様乾燥組成物の質量で除したものである。

(注湯3分復元後の吸水率(倍))=(注湯3分復元後の卵様乾燥組成物の質量)/(注湯前の乾燥組成物の質量)………(式1)

本発明の卵様乾燥組成物における注湯3分復元後の吸水率は、卵様乾燥組成物が即席食品用の加工食品であり、注湯復元後の見栄えの観点から、好ましくは2~7倍である。
本発明における注湯3分復元後面積倍率(以後、「復元面積倍率」という。)とは、(式2)で示した通り、注湯3分復元後の卵様乾燥組成物の面積を、復元前の卵様乾燥組成物面積で除したものである。

(復元面積倍率(倍))=(復元後面積)/(卵様乾燥組成物面積)……(式2)

具体的には、卵様乾燥組成物10gを組成物どうしが重ならないように広げ画像化する。この画像を画像処理用ソフトウエア(例えば、DIPP-IMAGEソフト(株式会社ディテクト社製))を用いて面積を算出し、卵様乾燥組成物面積とする。この卵様乾燥組成物10gを500mLビーカーに入れ、98℃の湯300mLを注ぎ3分復元し、18メッシュ(目開き0.85mm)の篩で30秒静置湯切りをし、組成物どうしが重ならないように広げ画像化する。この画像を前述の画像処理用ソフトウエアで面積を算出し、復元後面積とする。そして、復元後面積を卵様乾燥組成物面積で除して復元面積倍率を算出する。
本発明の卵様乾燥組成物における復元面積倍率は、卵様乾燥組成物が即席食品用の加工食品であり、注湯復元後の見栄えの観点から、好ましくは1.1~1.8である。
本発明における最大荷重とは、卵様乾燥組成物10gを500mLビーカーに入れ、98℃の湯300mLを注ぎ3分復元し、18メッシュ(目開き0.85mm)の篩で30秒静置湯切りした時の卵様乾燥組成物をJISカサ比重測定容器の内径φ33mm、100ml容器に満量入れ、レオメーターでヨーグルトナイフφ30プランジャーを用い、2cm/min.の条件で測定した値(g)である。
本発明の卵様乾燥組成物における最大荷重は、卵様乾燥組成物が即席食品用の加工食品であり、食感の観点から、好ましくは350~950gである。
本発明における卵様乾燥組成物の製造方法は、特に限定するものではないが、例えば、原料に水を加え混合造粒し、混練して生地を調製する生地製造工程、前記生地を小分けして小分け生地とする小分け工程、前記小分け生地を膨化乾燥させる膨化乾燥工程を有し、前記膨化乾燥工程でマイクロ波加熱乾燥を用いることを特徴とするものである。
本発明における生地製造工程とは、粉体原料をミキサーで混合し、粉体混合物を調製後、粉体混合物、液体原料、水を造粒機に投入して造粒し、その後混練して生地を調製する工程である。造粒時の粉体混合物と液体原料を含有した原料100質量部に対する水の配合比率は、好ましくは40~150質量部であり、より好ましくは60~130質量部である。混練方法は、造粒直後、混練できればよく、特に限定するものではなないが、例えば、ミキサーによる混練方法、混練機による常温での連続的な加圧混練方法が挙げられる。加圧混練方法では、例えば、1軸や2軸のスクリュー押出機を用いることができる。圧力は、小分け工程の観点から、好ましくは0.1~5kg/cmである。更には、生地製造工程においてトランスグルタミナーゼ及び/又はグルコースオキシダーゼにて生地を酵素処理する酵素処理工程を有することが好ましい。この酵素処理工程時のトランスグルタミナーゼ及び/又はグルコースオキシダーゼの含有量は、特に限定されないが、0.1~5質量%である。
本発明における小分け工程とは、特に限定するものではないが、例えば、前記生地をパワーミルやフェザーミル等で小分けする工程である。小分け工程での小分け生地の大きさは、好ましくはφ16mmのパンチングスクリーンをパスし、φ4mmのパンチングスクリーンにオンしたものである。この小分け工程におけるミックス粒度分布として、小分け工程での全ての小分け生地中の、φ16mmのパンチングスクリーンをパスし、φ4mmのパンチングスクリーンにオンしたものの割合が、好ましくは50質量%以上になればよい。
本発明における膨化乾燥工程とは、前記小分け工程で得られた小分け生地をマイクロ波により膨化乾燥する工程である。このマイクロ波による膨化乾燥時に熱風乾燥を併用しても良いし、マイクロ波で膨化させた後に熱風乾燥してもよい。膨化乾燥工程後の卵様乾燥組成物の水分含量は、保存性、保形性等の点から、好ましくは1~8質量%であり、より好ましくは3~5質量%である。
また、マイクロ波による膨化乾燥後の卵様乾燥組成物の粒の大きさとして、好ましくは4~16mmになればよく、これらの粒の大きさを満たす卵様乾燥組成物が粒度分布として50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、最も好ましくは90質量%以上である。
本発明における卵様乾燥組成物を含有する食品とは、特に限定するものではないが、例えば、ふりかけやお茶漬けの素、即席カップスープ、即席袋麺、即席カップ麺等の即席食品、レトルトスープやレトルトカレー、レトルト粥、レトルト飯等のレトルト食品、冷凍チャーハンや冷凍パスタ、冷凍ドリア等の冷凍食品、シリアル等が挙げられ、好ましくはお湯を注いで喫食する即席食品や注湯復元後に加工に用いる冷凍食品である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定するものではない。
実施例1~6 卵様乾燥組成物の製造方法
表1に記載の配合比率にて、実施例1~6の卵様乾燥組成物を調製した。具体的には、粉体原料をフードプロセッサーで混合し、粉体混合物を調製し、この粉体混合物と液体原料、水をフードプロセッサーに投入し、造粒した後、縦型ケーキミキサーで混練し、生地を得た。この生地を小分け工程としてパワーミル(昭和化学機械工作所)にてφ16mmのパンチングスクリーン、周波数8Hzの条件で粉砕し、φ4mmのパンチングスクリーンで篩別し、4~16mmの小分け生地を調製した。この小分け生地100gに対しマイクロ波出力3kw、80秒間加熱の条件で膨化乾燥した後、パワーミル(昭和化学機械工作所)にてφ16mmのパンチングスクリーン、周波数20Hzの条件で解砕し整粒した。その後、80℃で、30分間熱風乾燥し水分含量を5質量%以下とした。最後に、φ4mmのパンチングスクリーンで篩別し、粒度分布が50質量%以上である実施例を得た。
表1に記載の大豆蛋白は分離大豆蛋白を、不溶性食物繊維は粒度が目開き300μmパス品を、澱粉は馬鈴薯澱粉を、植物由来糖質はとうもろこし、馬鈴薯、さつまいも、キャッサバ等が起源のブドウ糖を水素添加によって還元された糖アルコールであるD-ソルビトール液(固形分70質量%)を、植物油脂は米油を用いた。表1中の「*」は液体原料を示す。これ以外の原料については、全て粉体を示す(他の表においても同じ)。
Figure 0007269449000001
比較例1 動物性原料を用いた卵様乾燥組成物の製造方法
表2に記載の配合比率にて、動物性原料を用いた比較品1の卵様乾燥組成物を調製した。製造方法は、実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000002
参考例1
実際の殻付きの生卵を使用して得た本物のスクランブルエッグとして参考品1のスクランブルエッグを調製した。具体的には、殻付きの鶏卵より得た全卵100gと牛乳60gをボール内で混合し、フライパンに米油10gをひき弱火~中火にて菜箸で時々かき混ぜながら1分間火を通した。
試験例1(小分け生地粒度分布)
実施例1~6、比較例1の卵様乾燥組成物の製造方法の小分け工程において、(式3)で示す通り、パワーミルで粉砕された生地の全質量に対して、φ16mmのパンチングスクリーンをパスし、φ4mmのパンチングスクリーンにオンした生地の割合を小分け生地粒度分布(質量%)として算出した。結果を表3に示した。

(小分け生地粒度分布(質量%))=(φ16mmのパンチングスクリーンをパスし、φ4mmのパンチングスクリーンにオンした生地の質量)/(パワーミルで粉砕された生地の全質量)×100………(式3)
試験例2(製造適正)
実施例1~6、比較例1の卵様乾燥組成物の製造方法の製造適正を試験例1で算出された小分け生地粒度分布に基づいて、以下の評価基準にて5段階で評価した。結果を表3に示した。
(評価基準)
5:小分け生地粒度分布が90質量%以上
4:小分け生地粒度分布が80質量%以上~90%未満
3:小分け生地粒度分布が70質量%以上~80質量%未満
2:小分け生地粒度分布が60質量%以上~70質量%未満
1:小分け生地粒度分布が60質量%未満
試験例3 粒度分布
(式4)に示す通り、熱風乾燥後に得られた実施例1~6、比較品1の卵様乾燥組成物の全質量に対して、φ16mmのパンチングスクリーンをパスし、φ4mmのパンチングスクリーンにオンしたものの割合を粒度分布(質量%)として、粒度分布を算出した。結果を表3に示した。

(粒度分布(質量%))=(φ16mmのパンチングスクリーンをパスし、φ4mmのパンチングスクリーンにオンしたものの質量)/(熱風乾燥後に得られた実施例1~6の卵様乾燥組成物の全質量)×100………(式4)
試験例4 カサ比重
1L容器(直径10cm)に実施例1~6、比較品1の卵様乾燥組成物を10cmの高さからあふれるまで投入し、上面をすり切った時の卵様乾燥組成物重量(kg)を測定し、カサ比重(kg/L)を算出した。結果を表3に示した。
試験例5 吸水率
実施例1~6、比較品1の卵様乾燥組成物10gを500mLビーカーに入れ、98℃の湯300gを注ぎ、3分間復元し、18メッシュ(目開き0.85mm)の篩で30秒静置湯切りをし、注湯3分復元後の卵様乾燥組成物の質量を測定し、注湯前の卵様乾燥組成物の質量で除して、注湯3分復元後の吸水率(倍)を算出した。結果を表3に示した。
試験例6 復元面積倍率
実施例1~6、比較品1の卵様乾燥組成物10gを組成物どうしが重ならないように広げ、デジタル写真撮影した。このデジタル画像をDIPP-IMAGEソフト(株式会社ディテクト社製)で面積を算出し、卵様乾燥組成物面積とした。この卵様乾燥組成物10gを500mLビーカーに入れ、98℃の湯300gを注ぎ3分間復元し、18メッシュ(目開き0.85mm)の篩で30秒静置湯切りをし、復元後の卵様乾燥組成物同士が重ならないように広げ、デジタル写真撮影した。このデジタル画像をDIPP-IMAGEソフト(株式会社ディテクト社製)で面積を算出し、復元後面積とした。そして、復元後面積を卵様乾燥組成物面積で除して復元面積倍率(倍)を算出した。結果を表3に示した。
試験例7 最大荷重
実施例1~6、比較品1の卵様乾燥組成物10gを500mLビーカーに入れ、98℃の湯300mLを注ぎ3分間復元し、18メッシュ(目開き0.85mm)の篩で30秒静置湯切の卵様乾燥組成物をJISカサ比重測定容器の内径φ33mm、100ml容器に満量入れ、レオメーターでヨーグルトナイフφ30プランジャーを用い、2cm/min.の条件で最大荷重を測定した。参考品1のスクランブルエッグも上記と同様の条件で最大荷重(g)を測定した。結果を表3に示した。
試験例8 官能評価
実施例1~6、比較品1の卵様乾燥組成物10gを500mlビーカーに入れ、98℃の湯を注ぎ、3分間復元した後、18メッシュの篩で30秒間静置湯切りした復元物について官能評価した。パネラー10名で、参考品1のスクランブルエッグの食感を評価基準の5点として、以下の評価基準にて5段階の官能評価を実施した。平均点3点以上を卵様食感として認識できると判断した。結果を表3に示した。
(評価基準)
5点:スクランブルエッグの食感と同じである
4点:スクランブルエッグの食感に近似である
3点:スクランブルエッグの食感と少し似ている
2点:スクランブルエッグの食感とは少し異なる
1点:スクランブルエッグの食感とは全く異なる
Figure 0007269449000003
実施例1~6の製造方法によって、粒度分布が50%以上含有する動物性原料非含有の卵様乾燥組成物を製造できた。実施例1~6の卵様乾燥組成物は、吸水率が3倍以上となり、復元面積倍率は1.2倍以上となった。最大荷重の評価結果より、実施例1~6の卵様乾燥組成物は参考品1と同等の測定値となり、食感の観点からも本物のスクランブルエッグと変わりない物性である、動物性原料非含有の卵様乾燥組成物を得ることができた。
実施例1~6の卵様乾燥組成物は、比較品1の動物性原料を使用した卵様乾燥組成物と同様の物性を示したことから、動物性原料を使用することなく従来技術と同等の物性を有した卵様乾燥組成物を得ることができた。
試験例9 大豆蛋白の範囲
表4に記載の配合比率で、大豆蛋白の配合量を変化させた実施例7~10と比較例2を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000004
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表5に示した。表5に示す通り、大豆蛋白の量が少なすぎると、製造適正が悪化し、カサ比重の重いものとなった。98℃のお湯で3分間復元したものは完全に復元せず、食感の悪いものであった。
Figure 0007269449000005
試験例10 不溶性食物繊維の範囲
表6に記載の配合比率で、不溶性食物繊維の配合量を変化させた実施例11~14と比較例3、4を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000006
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表7に示した。表7に示す通り、不溶性食物繊維の量が少なすぎると、98℃のお湯で3分間復元したものは復元性が悪化し、復元面積倍率が低く、最大荷重が大きいものとなった。このため、官能評価でスクランブルエッグの食感とは違う評価となった。不溶性食物繊維の配合量が多すぎると、膨化が抑制されカサ比重が重くなり紙のような食感を感じるようになり好適なものではなかった。
Figure 0007269449000007
試験例11 多糖類
表8に記載の配合比率で、グアガムの配合量を変化させた実施例15~18と比較例5、6を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000008
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表9に示した。比較例5に示すように、多糖類を配合しない場合には、製造適正が悪かった。比較例6に示すように、復元後の食感は硬く締まっておりグアガムのぬめりを感じた。
Figure 0007269449000009
試験例12 植物由来糖質
表10に記載の配合比率で、馬鈴薯でん粉の配合量を変化させた実施例19~22と比較例7、8を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000010
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表11に示した。植物由来糖質が少なすぎると柔らかすぎ、多すぎると復元しないものとなった。
Figure 0007269449000011
試験例13 植物油脂
表12に記載の配合比率で、植物油脂の配合量を変化させた実施例23~26と比較例9、10を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000012
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表13に示した。表13に示す通り、植物油脂の割合が少なすぎると、98℃のお湯で3分間復元したものは復元性が悪化し、復元面積倍率が低く、最大荷重が大きいものとなった。植物油脂の割合が多すぎると、復元後の食感はフワフワで柔らかすぎ、スクランブルエッグと感じられなかった。
Figure 0007269449000013
試験例14 大豆蛋白と植物性蛋白質原料の組み合わせ
表14に記載の配合比率で、分離大豆蛋白と植物性タンパク質を組み合わせた実施例27~32を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000014
評価方法試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表15に示した。表15に示す通り、分離大豆蛋白とエンドウ豆を併用すると官能評価の結果が高くなった。
Figure 0007269449000015
試験例15 不溶性食物繊維の種類
表16に記載の配合比率で、不溶性食物繊維の粒度や種類を変えて実施例33~37を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000016
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表17に示した。不溶性食物繊維は150~300μm程度の粒度が良好であった。
Figure 0007269449000017
試験例16 多糖類の種類
表18に記載の配合比率で、分離大豆蛋白と植物性タンパク質を組み合わせた実施例38~47を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000018
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表19に示した。表9の比較例5のデータと表19から、生地にある程度の粘性を付与させることができれば、多糖類の種類で大きく製造適正に差が出ないことが分かった。
Figure 0007269449000019
試験例17 植物由来糖質の種類
表20に記載の配合比率で、植物由来糖質の種類を変化させ実施例48~52を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000020
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表21に示した。表に示す通り、植物由来糖質の種類による差は見られなかった。
Figure 0007269449000021
試験例18 植物油脂の種類
表22に記載の配合比率で、植物由来糖質の種類を変化させ実施例53~59を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とした。
Figure 0007269449000022
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表23に示した。表に示す通り、植物油脂の種類による差は見られなかった。
Figure 0007269449000023
試験例19 トランスグルタミナーゼ、グルコースオキシダーゼによる生地の酵素処理(酵素処理工程)
表24に記載の配合比率で、実施例60~62を調製した。製造方法は実施例1~6の製造方法と同様とし、生地を常温で30分間処理する工程を加えた。
Figure 0007269449000024
評価方法は試験例1~8と同じ試験で行った。結果を表25に示した。表に示すとおり、生地をトランスグルタミナーゼ、グルコースオキシダーゼにて酵素処理することにより、卵特有の食感に近づくことが分かった。
Figure 0007269449000025
本発明の卵様乾燥組成物により、本物のスクランブルエッグと変わりない食感を有する動物性原料を含有しない卵様乾燥組成物を提供することが可能となり、産業上の貢献が大きい。

Claims (6)

  1. 大豆蛋白、不溶性食物繊維及び多糖類を含有し、組成物の粒度分布が4~16mmのものを50質量%以上含有し、多糖類がガラクトマンナンであり、大豆蛋白を20~50質量%、不溶性食物繊維を5~15質量%、ガラクトマンナンを0.01~8質量%、植物由来糖質を30~50質量%、及び植物油脂を5~15質量%含有し、カサ比重が0.1~0.3kg/Lであり、注湯3分復元後の吸水率が2~7倍であり、注湯3分復元後面積倍率が1.1~1.8であり、注湯3分復元後の最大荷重が350~950gである、動物性原料非含有の卵様乾燥組成物。
  2. 請求項1に記載の卵様乾燥組成物の製造方法であって、(1)大豆蛋白を20~40質量%、ガラクトマンナンを0.1~3質量%、不溶性食物繊維を5~15質量%、植物由来糖質を30~50質量%、及び植物油脂を5~15質量%含有する原料100質量部に対して40~150質量部の水を加え混合造粒し、混練して生地を調製する生地製造工程、(2)前記生地を小分けして小分け生地とする小分け工程、(3)前記小分け生地を膨化乾燥させる膨化乾燥工程を有し、前記膨化乾燥工程でマイクロ波加熱乾燥を用いることを特徴とする卵様乾燥組成物の製造方法。
  3. 大豆蛋白、不溶性食物繊維及び多糖類を含有し、組成物の粒度分布が4~16mmのものを50質量%以上含有し、多糖類がアルギン酸ナトリウムであり、大豆蛋白を20~50質量%、不溶性食物繊維を5~15質量%、アルギン酸ナトリウムを0.05~8質量%、植物由来糖質を30~50質量%、及び植物油脂を5~15質量%含有し、カサ比重が0.1~0.3kg/Lであり、注湯3分復元後の吸水率が2~7倍であり、注湯3分復元後面積倍率が1.1~1.8であり、注湯3分復元後の最大荷重が350~950gである、動物性原料非含有の卵様乾燥組成物。
  4. 請求項3に記載の卵様乾燥組成物の製造方法であって、(1)大豆蛋白を20~40質量%、アルギン酸ナトリウムを0.1~3質量%、不溶性食物繊維を5~15質量%、植物由来糖質を30~50質量%、及び植物油脂を5~15質量%含有する原料100質量部に対して40~150質量部の水を加え混合造粒し、混練して生地を調製する生地製造工程、(2)前記生地を小分けして小分け生地とする小分け工程、(3)前記小分け生地を膨化乾燥させる膨化乾燥工程を有し、前記膨化乾燥工程でマイクロ波加熱乾燥を用いることを特徴とする卵様乾燥組成物の製造方法。
  5. 請求項2または4に記載の卵様乾燥組成物の製造方法であって、(1)前記生地製造工程において、生地中にトランスグルタミナーゼ及び/又はグルコースオキシダーゼを含有しておき、(2)前記小分け工程の前または後に、生地を酵素処理する酵素処理工程を有する卵様乾燥組成物の製造方法。
  6. 請求項1または3に記載の卵様乾燥組成物または請求項2または4に記載の製造方法によって製造された卵様乾燥組成物を含有する食品。
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