JP2023163199A - 卵様食品の製造方法、卵様食品における薄膜又はひだ形成方法 - Google Patents

卵様食品の製造方法、卵様食品における薄膜又はひだ形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 薄膜状卵様食品又はひだ状卵様食品の量産化をすることである。【解決手段】 本発明に係る卵様食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、混合、及び、攪拌である。混合において、少なくとも、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤が混合され、それによって得られるのは、少なくとも、混合物である。撹拌において、当該混合物が攪拌され、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。本発明を更に構成するのは、叩打である。叩打において、叩かれるのは、当該混合物であり、その実施時期は、当該撹拌と同時である。【選択図】図3

Description

本発明が関係するのは、卵様食品の製造方法及び卵様食品における薄膜又はひだ形成方
法である。
動物由来原料を用いずとも、動物由来原料を用いた食品と味及び食感が似た食品が製造
されている。言い換えると、植物性原料による動物性食品の代替食品が製造されている。
具体的には、獣肉を用いず植物性原料を用いて製造した肉代替食品や、卵を用いず植物性
原料を用いて製造した卵代替食品等がある。
これまで、卵代替食品、においては、種々検討がなされてきた。
特許文献1が示すのは、卵様焼成凝固食品である。具体的には、卵使用量を減らしつつ
も卵様焼成凝固食品を製造するため、熱凝固性植物タンパク素材および大豆クリーム原料
を使用し、凝固させている。
特許文献2が示すのは、液状組成物である。具体的には、卵黄の含有量を低めつつ、生
卵黄特有の食感とするため、特定量の卵黄、乳、アルギン酸ナトリウム、及びカルシウム
を含有させている。
特許文献3が示すのは、スクランブルエッグ様食品の製造法である。具体的には、卵液
を用いずともスクランブルエッグ様の食品を得るため、澱粉性野菜と大豆蛋白ペーストと
を混錬する。
特開第2017-169488号公報 特開第2013-39096号公報 特開第2002‐119260号公報
本発明が解決しようとする課題は、薄膜状又はひだ形状の卵様食品の量産化をすること
である。一般的な卵加工食品には、様々な形態が存在する。具体的には、ゆで卵のような
球体、薄焼き卵のような薄膜、炒り卵やスクランブルエッグのような粒状又はひだ状、な
どである。卵様食品を作る上でも、上記のような卵食品に外見や食感を似せるための工夫
が必要である。特に、工場などにおいて大量生産を行う上で、一定の品質を保ったものを
大量に作るための製造方法の開発が必要であった。
以上を踏まえて、本願発明者が鋭意検討して見出したのは、(1)ゲル状物を含有する
卵様食品を工業的に製造する際、ゲル状物を含有する混合物の攪拌を所定の方法で行うこ
とにより、混合物の攪拌とゲル状物の砕きが効率よく行われ、製造効率が高まること、(
2)ゲル状物を製造する際、糊料含有物に対して、凝固促進剤を混合、添加していくこと
により、製造効率が高まること、(3)当該順序で混合することにより、液状部がゲル状
部で覆われた袋状の卵様食品が形成されること、(4)これを開袋することにより、薄膜
状又はひだ状の卵様食品が形成されること、である。この観点から、本発明を定義すると
、以下のとおりである。
本発明に係る卵様食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、混合、攪拌、及び叩打
である。ここで混合されるのは、少なくとも、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤で
あり、それによって得られるのは、少なくとも、混合物である。また、ここで撹拌される
のは、当該混合物である。さらに、ここで叩かれるのは、当該混合物であり、その実施時
期は、当該撹拌と同時であり、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び薄膜状
卵様食品の少なくとも一方である。
別の実施の形態として、本発明に係る卵様食品の製造方法を構成するのは、少なくとも
、混合、及び攪拌である。ここで混合されるのは、少なくとも、植物由来原料、糊料、及
び、凝固促進剤であり、それによって得られるのは、少なくとも、混合物である。また、
ここで撹拌されるのは、当該混合物であり、当該撹拌において、当該混合物は、叩打され
、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方で
ある。
前記製造方法において、前記混合物を撹拌する力の回転軸と交わるのは、重力の作用方
向であることが好ましい。また、当該攪拌で用いるのは、横軸の攪拌機であることが好ま
しい。
前記製造方法において、前記混合を構成するのは、第1の混合、及び第2の混合である
ことが好ましい。第1の混合で混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それ
によって得られるのは、液状卵様食品であり、かつ、第2の混合で混合されるのは、当該
液状卵様食品及び当該凝固促進剤であり、当該第2の混合は、前記液状卵様食品に対して
、前記凝固促進剤を混合することによって行われ、それによって得られるのは、前記混合
物である。
別の実施の形態として、本卵様食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、混合、及
び開袋である。ここで混合されるのは、少なくとも、植物由来原料、糊料、及び、凝固促
進剤であり、それによって得られるのは、少なくとも、袋状卵様食品である。また、ここ
で開かれるのは、当該袋状卵様食品であり、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食
品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。
当該袋状卵様食品を開く力の作用する方向と交わるのは、水平方向であることが好まし
い。また、当該混合を構成するのは、第1の混合、及び第2の混合であることが好ましい
。第1の混合で混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それによって得られ
るのは、液状卵様食品である。第2の混合で混合されるのは、当該液状卵様食品及び当該
凝固促進剤であり、当該第2の混合は、当該液状卵様食品に対して、当該凝固促進剤を混
合することによって行われ、それによって得られるのは、当該袋状卵様食品である。
別の実施の形態として、本卵様食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、混合、及
び攪拌である。ここで混合されるのは、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤であり、
それによって得られるのは、少なくとも、液状卵様食品及び袋状卵様食品である。また、
ここで撹拌されるのは、当該液状卵様食品及び当該袋状卵様食品であり、それによって得
られるのは、ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。
当該液状卵様食品及び当該袋状卵様食品を撹拌する力の回転軸と交わるのは、重力の作
用方向であることが好ましい。また、当該撹拌で用いるのは、横軸の撹拌機であることが
好ましい。さらに、当該混合を構成するのは、第1の混合、及び第2の混合であることが
好ましい。第1の混合で混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それによっ
て得られるのは、液状卵様食品である。第2の混合で混合されるのは、当該液状卵様食品
及び当該凝固促進剤であり、当該第2の混合は、当該液状卵様食品に対して、当該凝固促
進剤を混合することによって行われ、それによって得られるのは、当該袋状卵様食品であ
る。
別の実施の形態として、本卵様食品の製造方法を構成するのは、少なくとも、第1の混
合、及び第2の混合である。第1の混合で混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料で
あり、それによって得られるのは、液状卵様食品である。第2の混合で混合されるのは、
当該液状卵様食品及び当該凝固促進剤であり、当該第2の混合は、当該液状卵様食品に対
して、当該凝固促進剤を混合することによって行われ、それによって得られるのは、袋状
卵様食品である。そして、当該袋状卵様食品が有するのは、ゲル状部及び液状部であり、
当該液状部を覆うのは、ゲル状部である。
当該凝固促進剤の全量は、分けられ、逐次、混ぜられることが好ましい。また、当該糊
料は、少なくとも、アルギン酸塩であり、かつ、前記凝固促進剤が含有するのは、少なく
とも、カルシウム又はその塩であることが好ましい。
別の実施の形態として、本卵様食品の薄膜形成方法を構成するのは、少なくとも、混合
、及び開袋である。ここで混合されるのは、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤であ
り、それによって得られるのは、少なくとも、袋状卵様食品である。また、ここで開袋さ
れるのは、当該袋状卵様食品であり、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び
薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。当該袋状卵様食品を砕く力の作用する方向と交
わるのは、重力の作用方向であることが好ましい。
別の実施の形態として、本卵様食品の薄膜形成方法を構成するのは、少なくとも、混合
、及び攪拌である。ここで混合されるのは、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤であ
り、それによって得られるのは、少なくとも、袋状卵様食品である。また、ここで撹拌さ
れるのは、当該袋状卵様食品であり、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び
薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。
当該袋状卵様食品を撹拌する力の回転軸と交わるのは、重力の作用方向であることが好
ましい。また、当該撹拌で用いるのは、横軸の撹拌機であることが好ましい。
本発明が可能にするのは、薄膜状卵様食品、又はひだ形状卵様食品を量産することであ
る。
本実施の形態に係る袋状卵様食品の略断面図 本実施の形態に係る袋状卵様食品の写真 本実施の形態に係る卵様食品の製造方法の流れ図 本発明の形態に係るひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の写真
<卵食品>
本願明細書において、卵食品とは、食品であって、卵白と卵黄を均一に混合した卵原料
を主原料して含有するものである。具体的には、卵焼き、スクランブルエッグ、オムレツ
、炒り卵、等である。卵食品の形態としては、液状、ゲル状、又は固体状などが挙げられ
る。
<卵様食品>
本発明に係る卵様食品(以下、「本卵様食品」ともいう。)とは、食品であって、卵食
品における卵原料の一部、或いは全部を植物由来原料に代替したものである。また、本卵
様食品は、外見上卵食品である、或いは、その用途において卵食品の代替食品であるもの
をいう。
<卵様食品の形状>
本卵様食品は、少なくともその一部において、薄膜状の固形物又は半固形物を含有する
。好ましくは、当該薄膜状の固形物又は半固形物は、折り重なることで、あるいは薄膜の
厚みのムラがあることでひだ形状を有する。当該薄膜状の卵様食品がひだ形状を有するこ
とが可能となる理由は、当該卵様食品が適度な柔らかさと弾力を有するためである。本卵
様食品における薄膜の厚さは、特に限定されないが、0.1mm~3mmであることが好
ましい。本卵様食品の少なくとも一部においてひだ形状を有することによって、本卵様食
品は、スクランブルエッグ、卵フィリング、厚焼き玉子や、オープンスタイルのオムライ
ス用途に特に適したものとなる。そのため、複数の薄膜、及びひだを有し、適度な柔らか
さを持つ、ふわふわした食感となることがより好ましい。
<植物由来原料>
本卵様食品で使用できるのは、植物由来原料である。本発明の実施の形態に係る植物由
来原料とは、食品の原料であって、その由来が植物であるものである。植物由来原料の一
形態は、植物加工品である。植物加工品とは、加工品であって、野菜、穀類、又は果実等
の加工品である。本発明の実施の形態に係る植物加工品は、好ましくは、植物の搾汁、又
はピューレであることが好ましい。この野菜の種類は、不問であるが、例示すると、トマ
ト、カブ、大根、ホウレンソウ、ピーマン、アスパラガス、大麦若葉、春菊、カラシ菜、
サラダ菜、小松菜、明日葉、甘藷、馬鈴薯、モロヘイヤ、パプリカ、パセリ、セロリ、三
つ葉、レタス、ラディッシュ、紫蘇、茄子、インゲン、カボチャ、牛蒡、ネギ、生姜、大
蒜、ニラ、トウモロコシ、さやえんどう、オクラ、かぶ、きゅうり、ウリ、ズッキーニ、
へちま、もやし等である。穀類の種類は、不問であるが、例示すると、米、小麦、大麦、
オーツ麦、大豆、エンドウ豆、インゲン豆、ソラマメ、ひよこ豆、レンズマメ、アワ、ヒ
エ、キビ、などが挙げられる。穀類加工品を例示すると、ライスミルク、豆乳、オーツミ
ルク、等である。果実の種類も、不問であるが、例示すると、レモン、オレンジ、ネーブ
ルオレンジ、グレープフルーツ、ミカン、ライム、スダチ、柚子、シイクワシャー、タン
カン等の柑橘類、リンゴ、ウメ、モモ、サクランボ、アンズ、プラム、プルーン、カムカ
ム、ナシ、洋ナシ、ビワ、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、カシス、クランベリー
、ブルーベリー、メロン、スイカ、キウイフルーツ、ザクロ、ブドウ、バナナ、グァバ、
アセロラ、パインアップル、マンゴー、パッションフルーツ、レイシ等である。本発明に
おいて、これらの含有量は、適宜調整可能である。卵様の色を有する野菜又は果実を使用
することもできる。
<動物由来原料>
本卵様食品で使用できるのは、動物由来原料である。本発明の実施の形態に係る動物由
来原料とは、食品の原料であって、その由来が動物であるものである。動物由来原料を例
示すると、牛、豚、鶏、鶏卵、羊、馬、魚、由来の原料が挙げられる。本卵様食品におい
て、使用を排除しないのは、鶏卵である。ただし、動物由来原料を極力使用しない観点か
ら、本卵様食品に含有される卵の重量割合は、好ましくは、50重量%以下である。より
好ましくは、20重量%以下であり、さらに好ましくは、10重量%以下であり、最も好
ましくは、0重量%である。
<食用油脂>
本卵様食品で使用できるのは、食用油脂である。本発明の実施の形態に係る食用油脂と
は、油脂であって、食用に用いられるものである。本発明において使用する食用油脂は、
植物由来であることが好ましい。食用油脂の具体的な例を挙げると、亜麻仁油、エゴマ油
、オリーブオイル、グレープシードオイル、コーン油、ごま油、米油、大豆油、なたね油
、パーム油、ひまわり油、べに花油、綿実油、等である。
本卵様食品における食用油脂の含有量は、特に限定されない。本卵様食品における食用
油脂の含有量の下限値は、好ましくは、1重量%、より好ましくは、2重量%、さらに好
ましくは、3重量%である。本卵様食品における食用油脂の含有量の上限値は、好ましく
は、20重量%、より好ましくは、15重量%、さらに好ましくは、10重量%である。
<調味料>
本卵様食品の原材料として、本発明が排除しないのは、調味料の使用である。調味料と
は、材料であって、料理の味を調えるものである。調味料を例示すると、砂糖、食用酢、
みりん、しょうゆ、ウスターソース、塩、うま味調味料、酵母エキス、畜肉エキス等であ
る。動物由来原料不使用の観点から、畜肉エキス、魚エキス等の動物由来原料を使用しな
いことが好ましい。また、人工的な呈味を避けることから、うま味調味料、酵母エキスを
使用しないことが好ましい。
<添加剤>
本卵様食品は、各種添加剤が適宜添加されていてもよい。当該添加剤は、通常、飲食品
に添加されるものであり、例示すると、甘味料、酸味料、着色料、pH調整剤、酸化防止
剤、香料、増粘剤、凝固剤、乳化剤等である。卵様の色とするために、着色料を使用する
ことができる。当該添加剤は、食品添加物不使用の点から、極力使用しないことが好まし
い。
<糊料>
一方で、卵様食品として、卵焼き、スクランブルエッグ、炒り卵のような焼成卵様食品
を作る観点からは、糊料を使用することが好ましい。糊料とは、水に溶解又は分散して粘
稠性を生じる高分子物質のことである。糊料は、増粘効果を目的として使う「増粘剤」、
ゲル化を目的として使用する「ゲル化剤」、粘性を高めて食品成分を均一に安定させる効
果を目的として使用する「安定剤」又は「増粘安定剤」などと呼ばれる。
本卵様食品で使用可能な糊料は、特に限定されないが、例示すると、ペクチン、寒天、
澱粉、加工澱粉、カラギーナン、グァーガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン
、アルギン酸塩、アラビアガム、セルロース、ゼラチン、等である。
<アルギン酸塩>
本発明の実施の形態に係る増粘剤、又はゲル化剤として使用可能なものは、アルギン酸
塩である。アルギン酸塩として具体的に挙げられるのは、アルギン酸ナトリウム、アルギ
ン酸カリウム、およびアルギン酸アンモニウムなどである。
<カルシウム又はその塩>
本発明の実施の形態に係る凝固促進剤に含有するものとして使用可能なものは、好まし
くは、カルシウム又はその塩である。カルシウム又はその塩として具体的に挙げられるの
は、少なくとも、卵殻カルシウム、貝カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウ
ム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、コハク酸カルシウム、酢酸カルシウム、
塩化カルシウム、および水酸化カルシウムなどのうち、何れか一つ以上である。
本卵様食品として、スクランブルエッグ様食品を想定した場合、好ましい増粘剤又はゲ
ル化剤、及び凝固促進剤は、それぞれ、アルギン酸ナトリウム、及び乳酸カルシウムであ
る。当該増粘剤又はゲル化剤、及び凝固促進剤を用いることで、本物の卵を用いてスクラ
ンブルエッグを作ったときと同様の食感を得ることができる。
<液状卵様食品>
本発明に係る卵様食品用液状原料とは、卵様食品を製造する上で、基材となる原料であ
る。当該卵様食品用液状原料が含有するのは、少なくとも、糊料である。当該糊料は、ア
ルギン酸塩であることが好ましい。ここで、前記卵様食品用液状原料において、アルギン
酸塩の濃度は、0.2重量%以上、かつ、1.5重量%であることが好ましい。より好ま
しくは、アルギン酸塩の濃度は、0.5重量%以上、かつ、1.5重量%以下である。さ
らに好ましくは、0.65重量%以上、かつ、1.5重量%以下である。前記アルギン酸
塩は、好ましくは、アルギン酸ナトリウムである。また、当該卵様食品用液状原料が含有
するものとして排除しないのは、前記動物由来原料、植物由来原料、調味料、添加剤等で
ある。ただし、前記のとおり、動物由来原料不使用の観点から、動物由来原料を含有しな
いことが好ましい。
<凝固促進剤>
本発明に係る凝固促進剤とは、液状の前記卵様食品用液状原料の増粘促進、あるいは凝
固を促進するものである。好ましくは、当該凝固促進剤が含有するのは、少なくとも、カ
ルシウム又はその塩である。ここで、前記卵様食品用液状原料が有するアルギン酸ナトリ
ウム量([A])に対する当該凝固促進剤が有するカルシウム又はその塩の量([B])
の重量比率([B]/[A])は、0.15以上、かつ1.0以下であることが好ましい
。より好ましくは、0.2以上、かつ、0.8以下である。さらに好ましくは、0.6以
上、かつ0.8未満である。また、前記凝固促進剤におけるカルシウム又はその塩の濃度
は、0.5重量%以上、かつ、5.0重量%以下であることが好ましい。より好ましくは
、0.5重量%以上、かつ、2.0重量%以下である。さらに好ましくは、0.8重量%
以上、かつ2.0重量%以下である。当該凝固促進剤が含有するものとして排除しないの
は、前記動物由来原料、植物由来原料、調味料、添加剤等である。ただし、前記のとおり
、動物由来原料不使用の観点から、動物由来原料を含有しないことが好ましい。
<混合物>
本発明において、少なくとも、植物由来原料、糊料を含有する液状卵様食品、及び、凝
固促進剤を混合することで、混合物が得られる。当該混合物が含有するのは、少なくとも
、ゲル状物であり、好ましくは、後述する混合によって形成される袋状卵様食品である。
当該混合物は、前記袋状卵様食品、ゲル状物、並びに、凝固促進剤や液状卵様食品等の液
状物が含有されていてもよい。
<袋状卵様食品>
本発明の実施の形態に係る袋状卵様食品は、図1及び図2に示すとおり、ゲル状部11
、及び液状部12を有すものである。当該液状部は、液状であり、前記卵様食品用液状原
料に由来する植物由来原料、及び、糊料を含有する。また、当該ゲル状部は、ゲル状物で
あり、前記卵様食品用液状原料と前記凝固促進剤が混合されたことによって生成したゲル
化部分を含有する。前記液状部は、前記ゲル状部に覆われている状態である。当該袋状卵
様食品の形状は、特に限定されず、略球体であってもよい。
<本卵様食品の製造方法の構成>
図3に示すとおり、本卵様食品の製造方法(以下、この欄では、「本製法」ということ
もある。)を構成するのは、混合(S010)、攪拌(S020)、叩打又は開袋(S0
30)、洗浄(S040)、加熱及び充填(S050)並びに冷却(S060)である。
<混合(S010)>
ここで混合されるのは、少なくとも、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤であり、
それによって得られるのは、少なくとも、混合物、袋状卵様食品及び液状卵様食品のいず
れか一方である。
また、当該混合を第1の混合、及び第2の混合と分けても良い。この場合、第1の混合
で混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それによって得られるのは、液状
卵様食品である。当該液状卵様食品は、貯留機能を有する器機に貯留されることが好まし
い。ここでいう貯留機能を有する器機とは、容器などを有する器機であればよい。好まし
くは、当該器機は、装置である。より好ましくは、当該装置は、ニーダーである。液状卵
様食品が貯留器機に貯留される場合、液面から、器機の底面までの距離は、10cm以上
であることが好ましい。より好ましくは、30cm以上である。貯留された液状卵様食品
の液面から、器機の底面までの距離の上限は、特に限定されないが、好ましくは、3m、
より好ましくは、2m以下である。
第2の混合で混合されるのは、当該液状卵様食品及び当該凝固促進剤である。当該第2
の混合は、前記液状卵様食品に対して、前記凝固促進剤を混合することによって行われる
。言い換えると、当該第2の混合は、前記液状卵様食品に対して、前記凝固促進剤を投入
していくことによって行われる。
前記凝固促進剤の好ましい投入方法は、投入の初期に少量ずつ注ぐことである。これは
、短期間で大量に凝固促進剤を、糊料を含有する液状卵様食品に投下すると、糊料及び凝
固促進剤による反応物が小さいゲルとなってしまい、が形成しづらい。前記好ましい投下
の方法により、効率的に袋状卵様食品及び液状卵様食品、もしくは、混合物を得ることが
できる。また、前記凝固促進剤の投入は、前記卵様食品原料の表面部以外に対して行って
もよい。これにより、重力による前記袋状卵様食品の破壊が生じにくくなるからである。
<攪拌(S020)>
本発明の実施の形態において、攪拌する目的は、前記混合を促進することである。ここ
で攪拌されるのは、前記混合物である。攪拌をすることで、前記糊料と前記凝固促進剤の
ゲル化が促進され、前記袋状卵様食品が形成される。当該液状卵様食品及び当該袋状卵様
食品を撹拌する力の回転軸と交わるのは、重力の作用方向であることが好ましい。撹拌す
る力の回転軸と交わるのが、重力の作用方向であることにより、液面に対して攪拌媒体を
打ち付けることが可能となり、薄膜状の卵様食品、さらには、複数のひだ形状を有した卵
様食品を得ることができる。当該方法により、液面に浮遊している複数の袋状卵様食品、
及びゲル状物に衝撃を加えられ、ゲル状物を砕くことができるためである。
当該攪拌に用いるのは、横軸の攪拌機であることが、より好ましい。横軸の撹拌機を用
いることにより、袋状卵様食品及び液状卵様食品、もしくは、混合物を撹拌する力の回転
軸と交わるのは、重力の作用方向であることが可能となり、より一層攪拌しやすくなる。
更に、攪拌における横軸の撹拌機の回転数は、5~20rpmであることがより好ましい
<叩打、又は開袋(S030)>
叩打、又は開袋する目的は、ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方を
形成することである。ここで叩打、又は開袋されるのは、少なくとも、前記液状卵様食品
と凝固促進剤の混合により得られた混合物である。好ましくは、少なくとも、ゲル状物で
あり、特に前記袋状卵様食品である。叩打、又は開袋することにより、前記混合物のゲル
状部、あるいは前記袋状卵様食品のゲル状部が崩れ、当該ゲル状部が薄膜状卵様食品とし
て形作られる。同時に、袋状卵様食品のゲル状部に覆われていた液状部が露出する。当該
露出した液状部は、カルシウム又はその塩との反応によりゲル化が促進される。上記作用
により、薄膜状の卵様食品が形作られるとともに、スクランブルエッグ様の独特なひだや
厚み、及び半熟卵様の形状が形作られる。
なお、前記袋状卵様食品を取り出し、別の場所で叩打、又は開袋を行うことで薄膜状の
卵様食品を得てもよい。当該叩打、又は開袋において、横軸の攪拌機であるとなお好まし
い。横軸の撹拌機を用いることにより、撹拌する力の回転軸と交わるのが、重力の作用方
向でとなり、液面に対して攪拌媒体を打ち付けることが可能となる。これにより、液面に
対して、少なくとも垂直方向、あるいは斜め方向に攪拌媒体を打ち付けることが可能とな
り、袋状卵様食品を開く力の作用する方向と交わるのが、水平方向となり、前記袋状卵様
食品を叩打、又は開袋しやすくなる。そのため、ここで用いられる器機は、好ましくは、
横軸ニーダーである。一方、縦軸の攪拌機を用いると、攪拌媒体が液面に対して水平方向
に動くため、前記袋状卵様食品及びゲル状物が水流方向に動くのみで、叩打、又は開袋し
づらくなる。更に、叩打、又は開袋における横軸の撹拌機の回転数は、5~20rpmで
あることがより好ましい。
前記攪拌及び叩打(又は開袋)は、同時に行うことが好ましい。あるいは、攪拌を行う
ことで叩打(開袋)を行うことが好ましい。すなわち、攪拌のための攪拌媒体と叩打(又
は開袋)のための叩打(又は開袋)媒体が異なるものであり、一方の媒体で攪拌を行うの
と並行して、他方の媒体で叩打(又は開袋)を行ってもよい。あるいは、攪拌のための攪
拌媒体と叩打(又は開袋)のための叩打(又は開袋)媒体が同一のものであり、同媒体に
より攪拌と叩打(又は開袋)が行われてもよい。
なお、前記攪拌媒体とは、撹拌機に用いられている撹拌アーム・羽根のことである。ま
た、前記叩打(又は開袋)媒体とは、前記攪拌媒体と同一でも良いし、前記袋状卵様食品
を叩打(又は開袋)できる針状物などの前記攪拌媒体とは異なる媒体であっても良い。
<洗浄(S040)>
本製法が適宜採用するのは、洗浄である。洗浄する目的は、余分な水分、及び余分な溶
液の除去、並びに、呈味の調整である。混合液中には、ゲル化に寄与しなかった、前記凝
固促進剤が含有されることがある。当該凝固促進剤を含有する溶液を除去することで、ゲ
ル状部を採取することができる。また、凝固促進剤は、カルシウム又はその塩を含有する
ため、これを摂取した際、苦味を感じる場合がある。そのため、ゲル状部を水で洗浄する
等することによって、カルシウムに由来する苦味を低減することが可能となる。
<加熱及び充填(S050)>
本製法が適宜採用するのは、加熱及び充填である。加熱、及び充填の順序は問わない。
加熱の目的の一つは、卵様食品の殺菌である。加熱の方法は、公知の方法で良く、例えば
、チューブラー式殺菌方法、ホットパック殺菌方法、及びレトルト加熱等がある。また、
本製法が適宜採用するのは、充填である。充填方法は、公知の方法でよい。本卵様食品が
充填される(詰められる)容器は、公知の物で良く、例示すると、ビニル製容器、缶、瓶
、紙容器、及びペット製容器、等である。
<冷却(S060)>
本製法が適宜採用するのは、冷却である。冷却方法は、公知の方法でよい。
<温度、及び反応時間>
貯留機能を有する器機における器機内部温度は、特に限定されないが、10℃~50℃
であることが好ましい。また、増粘剤又はゲル化剤を含有する卵様食品用液状原料と、凝
固促進剤を混合し、反応させる時間は、特に限定されないが、5分~30分であることが
好ましい。
<pH>
本実施の形態に係る卵様食品用原材料、又は卵様食品のpHは、特に限定されないが、
呈味やゲルの反応性の観点から、好ましくは、5.0以上7.0以下であり、より好まし
くは5.5以上6.5以下である。
薄膜状の卵様食品の成形方法、薄膜状の卵様食品及びその製造方法に好適な製造条件を
見出すため、以下のとおり試験(以下、「本試験」ともいう。)を実施した。
<試験方法>
[比較例1]
ニーダーの貯留タンクに、乳酸カルシウム溶液を入れたのち、少なくとも、野菜の搾汁
、インゲン豆加工品、加工デンプン、植物油及びアルギン酸ナトリウムを含有する液状卵
様食品を逐次添加していき、ニーダーにより所定の回転数で攪拌した。貯留タンク内の温
度は、室温の28℃程度であった。
[試験例1乃至試験例9]
ニーダーの貯留タンクに、少なくとも、前記比較例と同様の、野菜の搾汁、インゲン豆
加工品、加工デンプン、及び植物油を混合し、さらに各濃度及び量のアルギン酸ナトリウ
ムを混合することで液状卵様食品を調整した。これに、乳酸カルシウム溶液を逐次添加し
ていき、ニーダーにより所定の回転数で攪拌した。貯留タンク内の温度は、室温の28℃
程度であり、各液の混合による反応時間は、10分であった。
試験例1乃至試験例9における、アルギン酸ナトリウムを含有する液状卵様食品の投入
量、及び当該液状卵様食品のアルギン酸ナトリウムの濃度は、表1に記載のとおりである
。あわせて、試験例1乃至試験例9における乳酸カルシウム溶液の投入量及び当該溶液の
乳酸カルシウムの濃度は、表1に記載のとおりである。
Figure 2023163199000002
<評価>
評価は、薄膜状の卵様食品の形成有無、ひだ形状の形成有無、形成されたひだの安定生
産性及び卵様の硬さの好適性の観点から、目視、及び食感による官能評価により行った。
薄膜状の卵様食品の形成有無については、薄膜状の卵様食品が形成された区分は、「〇」
、薄膜状の卵様食品が形成されなかった区分は、「×」とした。ひだ形状の形成有無につ
いては、ひだが形成された区分は、「○」、ひだが形成されない区分を「×」とした。形
成されたひだの安定生産性及び卵様の硬さの好適性については、いずれもスクランブルエ
ッグとして好適な範囲の状態であれば、「〇」を、製造において困難性はあるが製造可能
、又は、食感としてスクランブルエッグより若千硬い又は柔いが許容範囲である場合は「
△」、何れかが製造、又は食感において許容範囲でない場合は、「×」とした。
<結果>
本試験において、比較例1では、液状卵様食品を添加すると即時にゲル化し、薄膜状、
及びひだ形状を有する卵様食品を製造することができなかった。不可能ではないにしても
、添加量を非常に厳密に調整する必要があり、工場等で大量に生産するには困難性があっ
た。一方、試験例1乃至試験例3、並びに、試験例5乃至試験例9において、薄膜状、及
びひだ形状を有する卵様食品が製造された。これらの試験例では、製造中において、ゲル
状部と液状部を有する袋状卵様食品が形成されていた。一方、縦軸ニーダーを用いた試験
例4では、混合液における液部とゲル状部が攪拌方向に一緒に動き、薄膜状、及びひだ形
状を有する卵様食品が製造されなかった。
形成されたひだの安定生産性及び卵様の硬さの好適性から、好ましい状態にあったもの
は、試験例2、試験例3、並びに試験例6乃至9であった。より好ましい状態にあったも
のは、試験例3、試験例7、及び試験例9であった。
本試験によって、次のことが判明した。すなわち、液状卵様食品と凝固促進剤の混合物
を攪拌する際、横軸ニーダーに代表されるように、混合物を攪拌する力の回転軸と交わる
のが、重力の作用方向であることによって、薄膜状、及びひだ形状を有する卵様食品の製
造が容易となることがわかった。
また、液状卵様食品と凝固促進剤の混合方法は、液状卵様食品に対して、凝固促進剤を
混合していくことで、薄膜状、及びひだ形状の卵様食品を形成することが容易となること
がわかった。
そして、当該方法を行うことによって、袋状卵様食品が形成されることがわかった。当
該袋状卵様食品は、ゲル状部、及び液状部を有し、当該液状部を覆うのは、ゲル状部であ
った。当該袋状卵様食品が、攪拌や叩打によって開袋されることによって、薄膜状、又は
ひだ形状の卵様食品が形成されることがわかった(図4)。
液状卵様食品において、アルギン酸ナトリウムの濃度は、前記袋状卵様食品が形成でき
ること、並びに、薄膜状、及びひだ形状を有する卵様食品が形成されることを考慮すると
、0.2重量%以上、かつ1.5重量%以下の範囲が好ましい。より好ましくは、0.5
重量%以上、かつ1.5重量%以下の範囲である。また、卵様食品としての食感の良さを
考慮すると、0.5重量%以上、かつ1.5重量%以下の範囲が好ましい。
前記凝固促進剤におけるカルシウム及びその塩の濃度は、前記二層構造物が形成できる
こと、並びに、薄膜状、及びひだ形状を有する卵様食品が形成されることを考慮すると、
0.5重量%以上、かつ5.0重量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.
8重量%以上、かつ2.0重量%以下である。
前記液状卵様食品が有するアルギン酸ナトリウムに対する当該凝固促進剤が有するカル
シウム又はその塩の重量比率は、前記袋状卵様食品が形成できること、並びに、薄膜状、
及びひだ形状を有する卵様食品が形成されることを考慮すると、0.15以上、かつ1.
0以下であることが好ましい。より好ましくは、0.2以上、かつ0.8未満である。
攪拌に用いる器機として、横軸の撹拌機であることが好ましい。また、薄膜状の卵様食
品に適した大きさの袋状卵様食品が形成できること及び薄膜状の卵様食品の形成効率を考
慮すると、横軸ニーダーの回転数は、5~20rpmであることが好ましい。
本発明が有用な分野は、卵様食品の製造及び販売である。

Claims (20)

  1. 卵様食品の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
    混合:ここで混合されるのは、少なくとも、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤で
    あり、それによって得られるのは、少なくとも、混合物であり、
    撹拌:ここで撹拌されるのは、当該混合物であり、かつ、
    叩打:ここで叩かれるのは、当該混合物であり、その実施時期は、当該撹拌と同時であ
    り、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方
    である。
  2. 卵様食品の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
    混合:ここで混合されるのは、少なくとも、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤で
    あり、それによって得られるのは、少なくとも、混合物であり、かつ、
    撹拌:ここで撹拌されるのは、当該混合物であり、当該撹拌において、当該混合物は、
    叩打され、それによって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくと
    も一方である。
  3. 請求項1又は2の製造方法であって、
    前記混合物を撹拌する力の回転軸と交わるのは、重力の作用方向である。
  4. 請求項3の製造方法であって、
    当該攪拌で用いるのは、横軸の攪拌機である。
  5. 請求項1又は2の製造方法であって、当該混合を構成するのは、以下である:
    第1の混合:ここで混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それによって
    得られるのは、液状卵様食品であり、かつ、
    第2の混合:ここで混合されるのは、当該液状卵様食品及び当該凝固促進剤であり、当
    該第2の混合は、前記液状卵様食品に対して、前記凝固促進剤を混合することによって行
    われ、それによって得られるのは、前記混合物である。
  6. 卵様食品の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
    混合:ここで混合されるのは、少なくとも、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤で
    あり、それによって得られるのは、少なくとも、袋状卵様食品であり、かつ、
    開袋:ここで開かれるのは、当該袋状卵様食品であり、それによって得られるのは、ひ
    だ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。
  7. 請求項6の製造方法であって、
    当該袋状卵様食品を開く力の作用する方向と交わるのは、水平方向である。
  8. 請求項6又は請求項7の製造方法であって、当該混合を構成するのは、以下である:
    第1の混合:ここで混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それによって
    得られるのは、液状卵様食品であり、かつ、
    第2の混合:ここで混合されるのは、当該液状卵様食品及び当該凝固促進剤であり、当
    該第2の混合は、当該液状卵様食品に対して、当該凝固促進剤を混合することによって行
    われ、それによって得られるのは、当該袋状卵様食品である。
  9. 卵様食品の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
    混合:ここで混合されるのは、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤であり、それに
    よって得られるのは、少なくとも、液状卵様食品及び袋状卵様食品であり、かつ、
    撹拌:ここで撹拌されるのは、当該液状卵様食品及び当該袋状卵様食品であり、それに
    よって得られるのは、ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。
  10. 請求項9の製造方法であって、当該液状卵様食品及び当該袋状卵様食品を撹拌する力の
    回転軸と交わるのは、重力の作用方向である。
  11. 請求項10の製造方法であって、当該撹拌で用いるのは、横軸の撹拌機である。
  12. 請求項9乃至11の何れかの製造方法であって、当該混合を構成するのは、以下の工程
    である:
    第1の混合:ここで混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それによって
    得られるのは、液状卵様食品であり、かつ、
    第2の混合:ここで混合されるのは、当該液状卵様食品及び当該凝固促進剤であり、当
    該第2の混合は、当該液状卵様食品に対して、当該凝固促進剤を混合することによって行
    われ、それによって得られるのは、当該袋状卵様食品である。
  13. 卵様食品の製造方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程である:
    第1の混合:ここで混合されるのは、植物由来原料、及び、糊料であり、それによって
    得られるのは、液状卵様食品であり、かつ、
    第2の混合:ここで混合されるのは、当該液状卵様食品及び当該凝固促進剤であり、当
    該第2の混合は、当該液状卵様食品に対して、当該凝固促進剤を混合することによって行
    われ、それによって得られるのは、袋状卵様食品であり、かつ、
    当該袋状卵様食品が有するのは、ゲル状部及び液状部であり、当該液状部を覆うのは、
    ゲル状部である。
  14. 請求項13の製造方法であって、当該凝固促進剤の全量は、分けられ、逐次、混ぜられ
    る。
  15. 請求項13又は請求項14の製造方法であって、
    当該糊料は、少なくとも、アルギン酸塩であり、かつ、
    前記凝固促進剤が含有するのは、少なくとも、カルシウム又はその塩である。
  16. 卵様食品の薄膜形成方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下である:
    混合:ここで混合されるのは、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤であり、それに
    よって得られるのは、少なくとも、袋状卵様食品であり、かつ、
    開袋:ここで開袋されるのは、当該袋状卵様食品であり、それによって得られるのは、
    ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。
  17. 請求項16の方法であって、
    当該袋状卵様食品を開袋する力の作用する方向と交わるのは、重力の作用方向である。
  18. 卵様食品の薄膜形成方法であって、それを構成するのは、少なくとも、以下の工程であ
    る:
    混合:ここで混合されるのは、植物由来原料、糊料、及び、凝固促進剤であり、それに
    よって得られるのは、少なくとも、袋状卵様食品であり、かつ、
    撹拌:ここで撹拌されるのは、当該袋状卵様食品であり、それによって得られるのは、
    ひだ形状卵様食品及び薄膜状卵様食品の少なくとも一方である。
  19. 請求項18の方法であって、当該袋状卵様食品を撹拌する力の回転軸と交わるのは、重
    力の作用方向である。
  20. 請求項19の方法であって、当該撹拌で用いるのは、横軸の撹拌機である。
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