JP7262178B2 - 飲料および飲料への乳風味付与方法 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料および飲料への乳風味付与方法に関する。
飲料の分野において、乳風味の飲料については種々の検討がなされてきている。
例えば、特許文献1には、乳清ミネラルと、甘味料とを含み、タンパク質及び油脂を実質的に含まないことを特徴とする乳風味飲料が記載されている。
また、特許文献2には、乳、乳蛋白質の安定化剤及び水を含み、無脂乳固形分量が0.15~0.4質量%で、pHが4.0以下である乳風味飲料が記載されている。
特開2010-227095号公報 国際公開第2015/111357号
上記のように、乳風味の飲料については様々な検討がなされてきている。
しかし、これら従来の乳風味飲料については、以下の点で改良の余地があった。
特許文献1に具体的に記載された乳風味飲料は、酸を含んでおらず、pHは中性付近と考えられるが、pHが中性付近の飲料は、市場での販売のためには十分な殺菌(加熱)を行う必要がある。よって、適当な酸を加えてpHを下げ、殺菌条件を緩和することが考えられる。
しかし、本発明者の検討によれば、特許文献1に具体的に記載された乳風味飲料に、酸、例えば飲料分野で最も代表的な酸であるクエン酸を一定量加えてpHを下げた場合、乳風味が低下するという問題があることがわかった。
特許文献2に記載された乳風味飲料は、乳蛋白をある程度の量含むため、濁っている。しかし、近年、「フレーバーウォーター」などと呼ばれる、透明度が高いにもかかわらず風味・フレーバーが付与された飲料のニーズが強く、透明度の点で改良の余地があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものである。すなわち、低pHであっても良好な乳風味が感じられ、かつ、透明度が高い飲料を提供することを本発明の目的とする。
本発明者は、様々な検討の結果、乳清ミネラルと、特定の酸を組み合わせることが、上記の目的達成のために重要であることを知見した。この知見に基づき、以下発明を完成させた。
本発明によれば、
乳清ミネラルと、
リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸とを含み、
pHが4.6未満である飲料
が提供される。
また、本発明によれば、
飲料に、少なくとも、乳清ミネラルと、リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸とを添加して飲料を得る、飲料への乳風味付与方法
が提供される。
本発明によれば、低pHであっても良好な乳風味が感じられ、かつ、透明度が高い飲料を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」の意である。
<飲料>
本実施形態の飲料は、乳清ミネラルと、リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸とを含み、pHが4.6未満である。
なお、以下では、「リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸」を、「特定酸」とも表記する。
この飲料においては、乳風味を出すために、乳清ミネラルを用いることで、透明度を高くできる。
また、本発明者の知見によれば、特定酸の酸味は、いずれも、クエン酸などの飲料分野で使用される他の酸の酸味に比べて、乳清ミネラルによる乳風味を邪魔しづらく、かつ/または、乳風味とマッチしやすく、結果として低pHであっても飲用者が良好な乳風味を感じられるものと推定される。
「透明で低pHであるにもかかわらず、良好な乳風味が感じられる」という意外性は、本実施形態の飲料独自のものである。
本実施形態の飲料が含む成分や、本実施形態の飲料の性状などについて、より具体的に説明する。
[乳清ミネラル]
本実施形態の飲料は、乳清ミネラルを含む。乳清ミネラルは、食品添加物の1つとして、食品・飲料業界で知られたものである。乳清ミネラルは、ホエイミネラルまたはホエイソルトと呼ばれることもある。
乳清ミネラルは、一般に、乳又は乳清(ホエイ)から、可能な限りタンパク質と乳糖とを除去して製造されたものである。そのため、一般に高濃度に乳の灰分(ミネラル)を含有し、かつ、固形分に占める灰分の割合が極めて高い。そして、そのミネラル組成は、原料となる乳または乳清中のミネラル組成に近い比率となる。
乳清ミネラルの固形分に占める灰分含量は、例えば30質量%以上であり、具体的には50質量%以上である。灰分含量は高いほうが好ましい。
乳清ミネラルの具体的な製造方法としては、乳又は乳清を原料として、これを膜分離および/またはイオン交換、冷却などにより、蛋白質と乳糖を除去して乳清ミネラルを得ることができる。
上記製造方法において、原料として乳清を用いる場合、その乳清は特に限定されず、乳を使用してチーズを製造する際に副産物として得られるホエイ、カゼイン製造の際に副産物として得られるホエイ、乳を限外濾過することによって得られるホエイなどを挙げることができる。
上記製造方法において、膜分離の方法としては、精密濾過膜分離、限外濾過膜分離、ナノ濾過膜分離、逆浸透膜分離、透析膜分離等を挙げることができる。
上記製造方法において、イオン交換の方法としては、陽イオン交換膜法や陰イオン交換膜法を用いる電気透析膜分離や、イオン交換樹脂による方法等を挙げることができる。
上記製造方法などにより得られた乳清ミネラルは、液状のままでもよいが、保存や取扱いの点で、濃縮および/または乾燥してもよい。濃縮方法としてはエバポレーターを用いた減圧濃縮法等が挙げられる。また、乾燥方法としては噴霧乾燥や凍結乾燥等、一般に用いられる方法を適宜選択することができる。
乳清ミネラルとしては、例えば、ADEKA社の市販品(商品名:みるくのミネラルL10、P10など)を用いてもよい
飲料中の乳清ミネラルの濃度(添加量)は、特に限定されないが、乳清ミネラルの固形分(水分以外の成分)の量として、通常0.1~2g/L、好ましくは0.1~1.5g/L、より好ましくは0.1~1g/L、さらに好ましくは0.2~0.8g/Lである。この量とすることで、適度な乳風味を得ることができる。
ここで、乳清ミネラルは、上述のように、一般的に高濃度に乳の灰分(ミネラル)を含むことから、灰分として特に多く含まれるカリウム(K)の濃度を、乳清ミネラルの濃度の推定指標とすることができる。
具体的には、飲料中のカリウム濃度は、典型的には1.5/100mL以上であり、好ましくは2.0mg/100mL以上であり、より好ましくは2.5~55mg/100mLであり、さらに好ましくは2.6~45mg/100mLであり、特に好ましくは2.6~30mg/100mLであり、最も好ましくは5~25mg/100mLである。
なお、ここでのカリウム濃度は、乳清ミネラルに由来するカリウムだけでなく、飲料中に含まれる全カリウムの濃度のことである。
飲料中のカリウム濃度は、例えば、原子吸光光度法による分析で求めることができる。また、飲料の原材料中のカリウム濃度と、原材料の使用量とから、計算により求めることもできる。
[特定酸]
本実施形態の飲料は、リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸(特定酸)を含む。前述したが、これらの酸による酸味は、乳清ミネラルによる乳風味を邪魔しづらく、かつ/または、乳風味とマッチしやすく、その結果として、低pHであっても良好な乳風味が得られると考えられる。
例えば、リン酸は、後味の酸味が弱く、乳清ミネラルによる後味(コク味)を邪魔しないため、乳風味を邪魔しないものと考えられる。また、酒石酸は、クエン酸のような持続的な酸味は弱いため、乳清ミネラルによる後味(コク味)を邪魔せず、乳風味との相性がよいものと考えられる。
特定酸としては、乳酸またはグルコン酸が好ましく、特にグルコン酸が好ましい。本発明者らの知見として、乳酸またはグルコン酸を用いた場合、驚くべきことに、特定酸を用いない場合よりも乳風味を「高める」ことができる。このことは後述の実施例でも示される。
この、乳風味を「高める」ことができる理由は、推測ではあるが、以下のように説明しうる。
乳酸は、生乳に若干量含まれていることもあり、乳清ミネラルとの相性がよい。よって、人間の味覚において、より乳風味に近いと感じやすいものと推測される。
また、グルコン酸には複雑味がある。この複雑味が、乳の「コク」を表現し、結果、乳風味が高められるものと推測される。
本実施形態の飲料は、特定酸を1種のみ含んでもよいし、2種以上の特定酸を含んでもよい。2種以上の特定酸を含む場合、特定酸の組み合わせは特に限定されないが、たとえば、グルコン酸と乳酸を組み合わせて用いることが好ましい。この併用により、乳風味を一層高めることができると考えられる。
飲料中の特定酸の含有量は、特に限定されないが、通常0.01~2g/L、好ましくは0.05~1g/L、より好ましくは0.07~0.5g/L、さらに好ましくは0.08~0.3g/Lである。特定酸の量を調整することで、飲料のpHを4.6未満としつつ、乳風味を一層高めることができると考えられる。
[乳清ミネラルと特定酸との量比]
本実施形態の飲料においては、乳清ミネラルと特定酸との量比を調整することで、乳風味を一層高めることができる。また、飲みやすさの一層の向上なども期待しうる。
具体的には、飲料中の特定酸の含有量に対する、飲料中の乳清ミネラルの含有量の質量比(つまり、飲料中の、乳清ミネラルの含有量(質量)/特定酸の含有量(質量)の値)が、例えば0.3~10であり、好ましくは0.5~10であり、より好ましくは0.5~8であり、さらに好ましくは1.5~6.5である。特にまた、飲みやすさも向上させる観点からは、好ましくは0.5~4であり、より好ましくは0.5~1.5である。なお、ここでの「乳清ミネラルの含有量」は、乳清ミネラルの固形分(水分以外の成分)の量の意である。
[植物エキス]
本実施形態の飲料は、一態様として、植物エキスを含むことが好ましい。飲料が植物エキスを含むことで、甘さの後引きを和らげることができ、止渇性の向上等に効果的である。
「植物エキス」とは、植物原料を、水またはアルコール等の有機溶媒(典型的にはエタノール)もしくは水とエタノール等の混合溶媒に浸して成分を抽出し、溶媒を留去して得られるものである。
植物エキスの植物原料としては、特に限定されないが、茶類、コーヒー、ココア、種実類、野菜、果実、ハーブ、スパイス、海藻などを挙げることができる。
本実施形態の飲料においては、乳風味との相性の点から、茶類、コーヒーまたはハーブを植物原料とする植物エキスを用いることが好ましい。つまり、本実施形態の飲料は、茶類エキス、コーヒーエキスおよびハーブエキスからなる群より選ばれる1種または2種以上の植物エキスを含むことが好ましい。
茶類エキスとしては、緑茶エキス、紅茶エキス、ウーロン茶エキス、ほうじ茶エキス、プーアール茶エキス、マテ茶エキス、ギムネマ茶エキス、ドクダミ茶エキスなど、一般的に嗜好飲料とされる茶のエキスを挙げることができる。
コーヒーエキスとしては、生豆を原料としたエキスでもよいし、焙煎豆を原料としたエキスでもよい。
ハーブエキスとしては、タイムエキス、セージエキス、ローズマリーエキス、オレガノエキス、バジルエキス、ミントエキスなどを挙げることができる。
飲料が植物エキスを含む場合、その含有量は特に限定されないが、通常0.01~1g/L、好ましくは0.03~0.5g/L、より好ましくは0.05~0.2g/Lである。この量とすることで、良好な乳風味と止渇性とを高度に両立しうる。
[甘味料]
本実施形態の飲料は、嗜好性を向上させるなどのため、甘味料を含むことが好ましい。
甘味料としては、公知のものを使用することができる。例えば、ショ糖(砂糖)、ブドウ糖、グラニュー糖、果糖、乳糖、麦芽糖、果糖ブドウ糖液糖等の糖類、キシリトール、およびD-ソルビトール等の低甘味度甘味料、タウマチン、ステビア抽出物、グリチルリチン酸二ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、サッカリンナトリウム等の高甘味度甘味料などが挙げられる。これらの中でも、自然な乳風味という点からは、糖類が好ましく、ショ糖(砂糖)または果糖がより好ましい。また、甘味料は1種のみを用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
飲料が甘味料を含む場合、飲料中の甘味料の含有量は特に限定されないが、糖類の場合は通常10~200g/L、好ましくは20~100g/L、より好ましくは30~80g/Lである。この量とすることでちょうどよい嗜好性向上効果が得られると考えられる。
[pH調整剤]
本実施形態の飲料は、pH調整剤を含むことが好ましい。pH調整剤を含むことで、pHの微調整が容易となる、飲料の製造時や流通時のpH変動が抑えられる等のメリットを得ることができる。
pH調整剤として具体的には、有機酸の塩を挙げることができる。より具体的には、カルボン酸のナトリウム塩、カルボン酸のカリウム塩などを挙げることができる。
なお、呈味への影響をできるだけ抑えるという点では、有機酸の塩の元となる有機酸が多塩基酸の場合は、全てのカルボキシル基が中和されていることが好ましい。
特に、本実施形態の飲料においては、pH調整剤として、前述の特定酸の塩(ナトリウム塩やカリウム塩など)を含むことが好ましい。このようなpH調整剤を用いることで、良好な緩衝作用を得ることができ、また、pH調整剤の添加による呈味への影響を小さくしやすいと考えられる。クエン酸三ナトリウムなどもpH調整剤として好ましく用いることができる。
[香料]
本実施形態の飲料は、乳風味の調整やその他の目的のため、香料を含んでもよい。飲料が含むことができる香料は特に限定されず、公知の香料を適宜用いることができる。例えば、乳風味の香料を用いることで、乳風味を一層引き立てられると考えられる。乳風味の香料としては、ラクトン類、短鎖脂肪酸等の乳成分に特徴的な香気成分を含む香料を挙げることができる。
[その他成分]
本実施形態の飲料は、上記以外の種々の成分を含んでもよい。例えば、食塩により味を調製するなどしてもよい。また、果汁、各種栄養成分、着色料、希釈剤、酸化防止剤、増粘安定剤等を含んでもよい。
ただし、透明性の観点からは、飲料は、着色料を実質的に含まないか、含むとしても少量であることが好ましい。
[pH]
本実施形態の飲料は、pHが4.6未満である。pHは、好ましくは3.6~4.5、より好ましくは3.7~4.2である。
pHが4.6未満であることで、殺菌条件を緩和することができる。特に日本では、法令上、飲料のpHが4.6以上であると、飲料の殺菌条件を厳しくする必要があるため、製造コストや香味維持、褐変抑制等の観点から、pHは4.6未満であることが好ましい。また、pHが3.7以上であることで、酸味が目立ちすぎることが無く、乳風味を一層高めることができる。
なお、pHの測定は、市販のpH測定器を用いるなどして行うことができる。
pHの調整は、例えば、特定酸の量を変えることや、pH調整剤を用いることなどにより行うことができる。
[酸度(クエン酸酸度)]
本実施形態の飲料の酸度(飲料に含まれている酸の量)は、特に限定されないが、適切な酸度に調整されることで、乳風味をさらに高めることができる。
具体的には、クエン酸の相当量として換算した値(本明細書では、この値を「クエン酸度」ともいう)において、上限が、好ましくは0.04%以下であり、より好ましくは0.03%未満であり、さらに好ましくは0.025%以下であり、特に好ましくは0.02%以下である。下限は特にない(0%より大きい値である)。
ここで、本明細書において、クエン酸酸度は、具体的には、フェノールフタレイン指示薬と水酸化ナトリウムとを用いて、以下の手順で滴定することにより求められるものである。
(1)200mL三角フラスコに対して5~15gの飲料を正確に秤量し、水を用いて50ml程度まで希釈する。
(2)希釈した上記飲料に対して1%フェノールフタレイン指示薬を数滴加えて撹拌する。
(3)三角フラスコ内の希釈飲料溶液をマグネティックスターラーで撹拌しながら、25mLビューレットに入れた0.1Mの水酸化ナトリウムを上記飲料溶液に滴下し、滴定試験を実施する。この滴定試験は、三角フラスコ内の飲料溶液の色が、30秒間赤色を持続した点を終点とする。そして、
(4)クエン酸酸度(%)の値を、滴定試験の結果に基づき、次式によって算出する。
クエン酸酸度(%)=A×f×(100/W)×0.0064 (式1)
[(式1)において、Aは、0.1M水酸化ナトリウム溶液の滴定量(mL)を、fは、0.1M水酸化ナトリウム溶液の力価を、Wは、飲料試料の質量(g)を示す。また、(式1)において乗算している「0.0064」という値は、1mLの0.1M水酸化ナトリウム溶液に相当する無水クエン酸の質量(g)を指す。]
なお、上記滴定試験においては、フェノールフタレイン指示薬に代えて、水素イオン濃度計を用いて実施してもよい。この場合、滴定試験の終点は、三角フラスコ内の飲料溶液のpHが8.1になった時とする。
[クエン酸の濃度]
本実施形態の飲料は、良好な乳風味の観点から、特定酸以外の酸成分(代表的にはクエン酸)の含有量が少ないか、または特定酸以外の酸成分を実質的に含まないことが好ましい。
具体的には、本実施形態の飲料におけるクエン酸の濃度は、好ましくは0~15mg/100mlであり、より好ましくは0~10mg/100mlであり、さらに好ましくは0である。
なお、クエン酸(酸アニオンの状態で系中に存在するものも含む)の濃度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法による有機酸分析で求めることができるし、原料に用いたクエン酸の質量やクエン酸塩の質量(対カチオンに相当する質量は除く)から求めることもできる。
ちなみに、何らかの目的により、本実施形態の飲料が、特定酸以外の酸成分を含むことは、必ずしも排除されない。良好な乳風味が感じられる限りにおいて、本実施形態の飲料は、特定酸以外の酸成分を含むことを排除するものではない。
[透明性]
本実施形態の飲料は、前述したように、透明性を高くすることができる。
具体的には、本実施形態の飲料の波長650nmにおける吸光度が好ましくは0.06以下であり、より好ましくは0.04以下であり、さらに好ましくは0.01以下である。
また、波長420nmにおける吸光度は、好ましくは0.1以下であり、より好ましくは0.05以下であり、さらに好ましくは0.01以下である。
なお、本明細書での吸光度は、光路長1cmの石英セルに飲料を入れて測定される値である。
なお、透明性の観点から、本実施形態の飲料は、特に、タンパク質の含有量が少ないことが好ましい。具体的には、本実施形態の飲料に含まれるタンパク質の含有量は、例えば0~0.2g/L、好ましくは0~0.05g/L、より好ましくは0~0.03g/Lである。
[Brix値]
本実施形態の飲料のBrix値は、飲料の嗜好性を向上させる観点から、好ましくは1~20°であり、より好ましくは2~10°であり、さらに好ましくは2~8°である。
Brix値は、例えば、前述の甘味料の量、その他の各種成分の量などにより調整することができる。
[製造方法、容器など]
本実施形態の飲料は、乳清ミネラルと特定酸、必要に応じてその他の成分を、定法に従って水に均一に混合することで得ることができる。
本実施形態の飲料は、加熱殺菌され、容器に詰められた状態の容器詰め飲料としてもよい。このときの容器としては、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶等が挙げられる。本実施形態の飲料の特徴の1つである「透明性」の訴求の点からは、容器は透明であることが好ましく、具体的にはペットボトルまたは無着色の瓶が好ましい。また、取扱性、流通性、携帯性等の観点から、容器はペットボトルであることが好ましい。
本実施形態の飲料は、pHが4.6未満であることにより、加熱殺菌の条件を緩やかにすることができる。加熱殺菌の条件としては、例えば、90~135℃の瞬間殺菌又は30秒間殺菌とすることができる。
<飲料への乳風味付与方法>
本発明の実施形態としては、飲料そのもののほか、飲料への乳風味付与方法もある。
具体的には、本発明の実施形態として、飲料に、少なくとも、乳清ミネラルと、リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸(特定酸)とを添加して飲料を得る、飲料への乳風味付与方法がある。
この乳風味付与方法で用いられる「乳清ミネラル」や「特定酸」、その他の成分などについては、上記<飲料>で説明のとおりである。
なお、この乳風味付与方法で最終的に得られる飲料のpHは、4.6未満とすることが好ましい。こうすることで、より良好な乳風味を付与することができる。飲料のpHを4.6未満とする方法としては、特定酸の添加量を調整する、pH調整剤を用いる等の方法を挙げることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、参考形態の例を付記する。
1.
乳清ミネラルと、
リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸とを含み、
pHが4.6未満である飲料。
2.
1.に記載の飲料であって、
前記酸としてグルコン酸を含む飲料。
3.
1.または2.に記載の飲料であって、
カリウム濃度が1.5mg/100mL以上である飲料。
4.
1.~3.のいずれか1つに記載の飲料であって、
さらに、植物エキスを含む飲料。
5.
1.~4.のいずれか1つに記載の飲料であって、
クエン酸酸度が0.04%以下である飲料。
6.
1.~5.のいずれか1つに記載の飲料であって、
クエン酸の濃度が0~15mg/100mLである飲料。
7.
1.~6.のいずれか1つに記載の飲料であって、
飲料中の前記酸の含有量に対する、飲料中の前記乳清ミネラルの含有量の質量比が、0.5~10である飲料。
8.
1.~7.のいずれか1つに記載の飲料であって、
乳風味飲料である飲料。
9.
1.~8.のいずれか1つに記載の飲料であって、
波長650nmにおける吸光度が0.06以下である飲料。
10.
飲料に、少なくとも、乳清ミネラルと、リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸とを添加して飲料を得る、飲料への乳風味付与方法。
11.
10.に記載の飲料への乳風味付与方法であって、
飲料のpHを4.6未満とする、飲料への乳風味付与方法。
本発明の実施態様を、実施例および比較例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
5人の被験者に協力してもらい、以下I.~VII.の試験により、種々の組成の飲料の乳風味等について評価した。
I.~VII.の試験における共通事項について以下に説明しておく。
<使用成分>
乳清ミネラルについては、株式会社ADEKAの「みるくのミネラルL10」(固形分(水分以外の成分)濃度:10質量%)を用いた。その他成分については市販品を適宜用いた。
<各種数値について>
・Brix値:糖用屈折計(RX-5000α、株式会社アタゴ)を用いて20℃で測定した値である。
・pH:東亜ディーケーケー社製 GST-5741Cにて測定した値である。
・クエン酸酸度:前述の滴定法により測定される値である。
・吸光度(波長420nm、650nm):飲料を光路長1cmのセルに入れて、市販の分光光度計で測定した値である。
・クエン酸濃度:原材料中に含まれるこれら成分と原材料の使用量から算出される値である。
・カリウム(K)、カルシウム(Ca2+):原材料中に含まれるこれら成分と原材料の使用量から算出される値である。
I.予備試験
評価の「基準」となる、乳清ミネラルを含むが酸を含まない飲料を調合した。具体的には、表1の「対照例」に記載の各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌し、容器に詰めた。これにより容器詰飲料を得た。そして、この飲料を、被験者5人に飲用してもらった。また、各種数値を測定/算出した。
この対照例の飲料の乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)および飲みやすさを、各被験者において、以下の1点から7点までの7段階評価における基準点「4点」とした。
7点・・・基準と比較して、非常に良い。
6点・・・基準と比較して、良い
5点・・・基準と比較して、やや良い。
4点・・・基準
3点・・・基準と比較して、やや悪い。
2点・・・基準と比較して、悪い。
1点・・・基準と比較して、非常に悪い。
また、この対照例の飲料の酸味の強さを、各被験者において、以下の1点から7点までの7段階評価における基準点「4点」とした。
7点・・・基準と比較して、非常に強く感じる。
6点・・・基準と比較して、強く感じる
5点・・・基準と比較して、やや強く感じる。
4点・・・基準
3点・・・基準と比較して、やや弱く感じる。
2点・・・基準と比較して、弱く感じる。
1点・・・基準と比較して、非常に弱く感じる。
Figure 0007262178000001
II.乳清ミネラルと特定酸とを含んだ飲料の調製と評価
表2に記載の各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌し、容器に詰めた。これにより容器詰飲料を得た。
この容器詰飲料を摂取したときの乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさおよび酸味の強さについて、5人のパネリストに、上記I.で説明した対照例を4点とした7段階評価(1~7点)をしてもらった(対照例については表1参照)。また、各種数値を測定/算出した。
各種数値および5人の評点の平均値を表2に示した。乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさについては、数字が大きいほど良好な結果であることを表す。酸味の強さについては、数値が小さいほど良好な結果であることを表す。
Figure 0007262178000002
表2に示されるとおり、乳清ミネラルと、リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸とを含み、pHが4.6未満である実施例1~4の飲料は、対照例と同程度の乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)を有することが確認された。
また、実施例1~4の飲料は、酸としてクエン酸またはリンゴ酸を含む飲料(比較例1および2)に比べて、乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)が良好であった。
さらに、実施例1~4の飲料については、比較例1および2の飲料より酸味が抑制されていた。このことは、実施例1~4の飲料が、酸味により乳風味が阻害されないだけでなく、止渇性がクエン酸よりも向上したことも示唆している。
加えて、実施例1~4の飲料の飲みやすさについては、比較例の飲料と同等または比較例の飲料よりも良好だった。酸としてリン酸、酒石酸、乳酸またはグルコン酸を用いることで飲みやすさも向上する傾向にあることが読み取れる。
特に、特定酸として乳酸を用いた実施例3と、グルコン酸を用いた実施例4については、対照例よりもミルク感とコクが顕著に良化している結果が得られた。つまり、酸を用いない場合よりも乳風味を「高める」ことができることが示された。
III.乳清ミネラルの量を変更した評価
表3に記載の各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌し、容器に詰めた。これにより容器詰飲料を得た。
この容器詰飲料を摂取したときの乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさおよび酸味の強さについて、5人のパネリストに、上記I.で説明した対照例を4点とした7段階評価(1~7点)をしてもらった(対照例については表1参照)。また、各種数値を測定/算出した。
各種数値および5人の評点の平均値を表3に示した。乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさについては、数字が大きいほど良好な結果であることを表す。酸味の強さについては、数値が小さいほど良好な結果であることを表す。
Figure 0007262178000003
表3より、乳清ミネラルの量を適度に多くすることで、乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)がより向上することがわかる。
また、乳風味と飲みやすさとの両立の点では、乳清ミネラルそれ自身の量(固形分換算)は、0.2~0.8g/L程度が好ましい(カリウム量では5.3~21.4mg/100mL程度)ことが読み取れる。
IV.植物エキスを用いた飲料の評価
表4に記載の各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌し、容器に詰めた。これにより容器詰飲料を得た。
この容器詰飲料を摂取したときの、乳風味(ミルク感の良さ)、後味の良さ、飲みやすさおよび甘さの後引きの強さについて、5人のパネリストに、実施例1(対照例ではないことに留意)を基準点の4点とした7段階評価(1~7点)をしてもらった。また、各種数値を測定/算出した。
各種数値および5人の評点の平均値を表4に示した。乳風味(ミルク感の良さ)、後味の良さおよび飲みやすさについては、数字が大きいほど良好な結果であることを表す。甘さの後引きの強さについては、数値が小さいほど良好な結果である(止渇性の向上効果が高い)ことを表す。
Figure 0007262178000004
表4に示されるとおり、実施例1の飲料に、植物エキス(コーヒー、ミントまたは緑茶)を加えることで、甘さの後引きが和らぐ効果が得られることが示された。すなわち、植物エキスを加えることが止渇性の向上に効果的であることが示された。
V.特定酸としてリン酸を用いた追加の評価
特定酸としてリン酸を用いた追加の評価を行い、各種数値と、乳風味や飲みやすさなどとの関係を確認した。
表5に「実施例11」として記載の各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌し、容器に詰めた。これにより容器詰飲料を得た。
この容器詰飲料を摂取したときの乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさおよび酸味の強さについて、5人のパネリストに、上記I.で説明した対照例を4点とした7段階評価(1~7点)をしてもらった(対照例については表1参照)。また、各種数値を測定/算出した。
各種数値および5人の評点の平均値を表5に示した。乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさについては、数字が大きいほど良好な結果であることを表す。酸味の強さについては、数値が小さいほど良好な結果であることを表す。
Figure 0007262178000005
表5より、リン酸の量が(乳清ミネラルの量に比べて)かなり多く、クエン酸酸度が0.03%程度と比較的大きい飲料であっても、飲みやすさは対照例よりも良好であり、また、酸味の強さは対照例と同等であった。
また、リン酸の量がかなり多いにもかかわらず、対照例に比べて乳風味(ミルク感の良さおよびミルクのコクの良さ)の低下はわずか0.2点に抑えられていた。つまり、十分な乳風味が感じられることが確認された。
VI.特定酸として乳酸を用いた追加の評価
特定酸として乳酸を用いた追加の評価を行い、各種数値と、乳風味や飲みやすさなどとの関係を確認した。
表6に実施例12~15として記載の各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌し、容器に詰めた。これにより容器詰飲料を得た。
この容器詰飲料を摂取したときの乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさおよび酸味の強さについて、5人のパネリストに、上記I.で説明した対照例を4点とした7段階評価(1~7点)をしてもらった(対照例については表1参照)。また、各種数値を測定/算出した。
各種数値および5人の評点の平均値を表6に示した。乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさについては、数字が大きいほど良好な結果であることを表す。酸味の強さについては、数値が小さいほど良好な結果であることを表す。
Figure 0007262178000006
表6より、特定酸として乳酸を用いた場合、少なくとも、乳清ミネラルの量(固形分)が0.05~0.8g/Lという広い範囲で、乳風味(ミルク感の良さおよびミルクのコクの良さ)が対照例と同程度であるか、または乳風味が対照例よりも良好であることがわかる。
結果をより詳細に分析すると、乳清ミネラルの含有量/特定酸の含有量がある程度大きいほうが、乳風味を高められる傾向にある。
VII.特定酸としてグルコン酸を用いた追加の評価
特定酸としてグルコン酸を用いた追加の評価を行い、各種数値と、乳風味や飲みやすさなどとの関係を確認した。
表7に実施例16~18として記載の各成分を水中で均一に混合して飲料を調合し、得られた飲料を95℃瞬間殺菌にて殺菌し、容器に詰めた。これにより容器詰飲料を得た。
この容器詰飲料を摂取したときの乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさおよび酸味の強さについて、5人のパネリストに、上記I.で説明した対照例を4点とした7段階評価(1~7点)をしてもらった(対照例については表1参照)。また、各種数値を測定/算出した。
各種数値および5人の評点の平均値を表7に示した。乳風味(ミルク感の良さ、ミルクのコクの良さ)、飲みやすさについては、数字が大きいほど良好な結果であることを表す。酸味の強さについては、数値が小さいほど良好な結果であることを表す。
Figure 0007262178000007
表7より、特定酸としてグルコン酸を用いた場合、少なくとも、乳清ミネラルの量(固形分)が0.1~0.8g/Lという広い範囲で、乳風味(ミルク感の良さおよびミルクのコクの良さ)が対照例よりも良好であること、つまり、乳風味が「高められる」ことがわかる。
なお、上記各評価では、特定酸として1種のみの酸を用いたが、各評価の結果に基づけば、2種以上の特定酸(例えばグルコン酸と乳酸)を用いたとしても、乳風味が良好であり、飲みやすく、また、酸味が抑制された飲料を得られると期待される。

Claims (10)

  1. 乳清ミネラルと、
    リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸(a)とを含み、
    pHが4.6未満であり、
    波長650nmにおける吸光度が0.06以下であり、
    クエン酸酸度が0.04%以下であり、
    前記乳清ミネラルの固形分が0.05~0.8g/Lであり、
    前記酸(a)の含有量に対する前記乳清ミネラルの含有量の質量比が0.29~6.27である飲料。
  2. 請求項1に記載の飲料であって、
    前記酸(a)としてグルコン酸を含む飲料。
  3. 乳清ミネラルと、グルコン酸と、乳風味の香料とを含み、
    pHが4.6未満であり、
    波長650nmにおける吸光度が0.06以下であり、
    クエン酸酸度が0.04%以下である飲料。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の飲料であって、
    カリウム濃度が1.5mg/100mL以上である飲料。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の飲料であって、
    さらに、植物エキスを含む飲料。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の飲料であって、
    クエン酸の濃度が0~15mg/100mLである飲料。
  7. 請求項に記載の飲料であって、
    飲料中の前記グルコン酸の含有量に対する、飲料中の前記乳清ミネラルの含有量の質量比が、0.5~10である飲料。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の飲料であって、
    乳風味飲料である飲料。
  9. 飲料に、少なくとも、乳清ミネラルと、リン酸、酒石酸、乳酸及びグルコン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の酸(a)とを添加して、波長650nmにおける吸光度が0.06以下である飲料を得る、飲料への乳風味付与方法。
  10. 請求項9に記載の飲料への乳風味付与方法であって、
    飲料のpHを4.6未満とする、飲料への乳風味付与方法。
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