JP7261117B2 - 車両用開閉体駆動制御装置 - Google Patents

車両用開閉体駆動制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両用のドア等の開閉体の駆動制御技術に関する。
車両におけるスライドドアやテールゲート等のドア等の開閉体には、ラッチ機構や自動開閉制御機構を備える場合がある。ラッチ機構は、車体に対するドアの状態を、例えば開状態、ハーフラッチ状態、フルラッチ状態等の各状態間で遷移させる機構である。自動開閉制御機構は、ドアのアクチュエータを駆動してドアを自動的に開閉動作させることで、ユーザによるドア開閉操作を支援する機構である。
上記に係わる先行技術例として、特開2015-140519号公報(特許文献1)や特開2017-172180号公報(特許文献2)が挙げられる。特許文献1には、車両のスライドドアのラッチ機構に関する記載がある。特許文献2には、車両のテールゲートの開閉制御やスリープ制御に関する記載がある。
特開2015-140519号公報 特開2017-172180号公報
従来の車両におけるドア自動開閉制御機構は、ドアの開閉の位置に応じた制御を行うものがある。例えば、ドアの位置に応じてドアの開閉動作の移動の速度が好適となるように可変に制御する機能等がある。
また、従来の車両におけるドア自動開閉制御機構は、スリープ制御機能を持つ場合がある。従来技術例の制御装置は、システムの状態を、所定のスリープ条件に応じて、通常モードから省電力モードにスリープするように移行させ、また、所定の復帰条件に応じて、省電力モードから通常モードに復帰させる。
従来技術例の制御装置は、スリープさせる際には、ドア位置情報をメモリに記憶し、復帰時には、メモリに記憶していたドア位置情報を参照して、その位置に応じた自動開閉制御を再開する。これは、スリープ前と復帰後とにおけるドア位置が同じであることを前提としている。
しかしながら、従来技術例の車両システムでは、復帰後において、制御装置が認識しているドア位置であるスリープ前に保存したドア位置と、実際のドア位置とに、ずれ等の違いが生じることがあり得る。言い換えると、従来技術例の制御装置は、例外的な状況において、一時的に、実際のドアの位置を把握できない状態になる場合があり得る。
例外的な状況の具体例として、従来の車両システムでは、ドアの全閉状態およびフルラッチ状態で自動開閉制御機構がスリープしている時に、ユーザによってドアの緊急開操作機構が操作されてドアが開けられた場合が挙げられる。緊急開操作機構は、全閉状態およびフルラッチ状態のドアをユーザが緊急時に開けることができるようにする機構である。この場合、制御装置は、例えば、復帰後に、スリープ前のドアの全閉位置を基準として自動開動作のための速度制御を行う。この時に、実際のドア位置は全閉位置以外の位置となっているため、ドア位置に応じた速度制御が適切には作用しないことになる。これにより、ユーザにとっては、ドア速度が意図しない速度や好ましくない速度となる可能性があり、ユーザの操作感を低下させ、また、ドアに物や身体が接触する等の事態になる恐れもある。
本発明の目的は、車両用の開閉体の駆動制御に関して、自動開閉制御機構の機能を向上し、ユーザの操作感や安全性を向上できる技術を提供することである。
本発明の車両用開閉体駆動制御装置は、車両に設けられた開閉体を開閉駆動するための駆動源を有する駆動装置による前記開閉駆動を制御する車両用開閉体駆動制御装置であって、前記開閉体の位置を検出する開閉体位置検出部と、前記開閉体位置検出部によって検出した前記開閉体の位置を開閉体位置情報として記憶する開閉体位置メモリと、前記車両の車体と前記開閉体とを係合して前記開閉体を全閉位置で保持できるラッチ機構の状態を検出するラッチ状態検出部と、前記ラッチ状態検出部によって検出した前記ラッチ機構の状態をラッチ状態情報として記憶するラッチ状態メモリと、前記開閉体の位置に応じて前記開閉体の開閉動作を制御する駆動制御部と、スリープ条件に応じて、前記駆動源を動作可能である通常状態から省電力状態に移行させ、復帰条件に応じて、前記省電力状態から前記通常状態に移行させるように制御するスリープ制御部と、を備え、前記開閉体位置メモリは、前記スリープ制御部によって前記通常状態から前記省電力状態へ移行される時の前記開閉体位置検出部によって検出された前記開閉体の位置を前記開閉体位置情報として記憶し、前記ラッチ状態メモリは、前記スリープ制御部によって前記通常状態から前記省電力状態へ移行される時の前記ラッチ状態検出部によって検出された前記ラッチ状態を前記ラッチ状態情報として記憶し、前記駆動制御部は、前記スリープ制御部によって前記省電力状態から前記通常状態へ復帰される時に、前記ラッチ状態検出部によって検出した現在の前記ラッチ機構の状態と、前記ラッチ状態メモリによって記憶された前記ラッチ状態情報で示す前記ラッチ機構の状態とを比較し、変化がある場合には、前記開閉体位置メモリによって記憶された前記開閉体位置情報を使用しないように制御することを特徴とする。
本発明の他の態様の車両用開閉制御装置は、前記駆動制御部は、前記スリープ制御部によって前記省電力状態から前記通常状態へ復帰される時に、前記ラッチ状態情報に関して、変化がある場合には、前記開閉体の自動的な開閉駆動を禁止するように制御することを特徴とする。
本発明の他の態様の車両用開閉制御装置は、前記駆動制御部は、前記スリープ制御部によって前記省電力状態から前記通常状態へ復帰される時に、前記ラッチ状態情報に関して、変化がある場合には、前記開閉体位置検出部によって検出された前記開閉体の位置が全閉位置または全開位置に戻ったことを把握した後に、前記開閉体の自動的な開閉駆動の禁止を解除することを特徴とする。
本発明の他の態様の車両用開閉制御装置では、前記駆動制御部は、前記開閉体の位置に応じて前記開閉体の自動的な開閉駆動の速度を変更するように制御することを特徴とする。
本発明の他の態様の車両用開閉制御装置では、さらに、前記駆動源の回転状態を検出する回転センサを有し、前記開閉体位置検出部は、前記回転センサによって検出された前記回転状態から前記前記開閉体の位置を算出することを特徴とする。
本発明の他の態様の車両用開閉制御装置では、前記開閉体は、テールゲートまたはスライドドアであることを特徴とする。
本発明によれば、車両用の開閉体の駆動制御に関して、自動開閉制御機構の機能を向上し、ユーザの操作感や安全性を向上できる。
本発明の実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置を含む、車両システムの構成を示す図である。 実施の形態1で、車両の後部を後方から見た構成を示す図である。 実施の形態1で、車両の後部を側方から見た構成を示す図である。 実施の形態1で、アクチュエータの構成例を示す図である。 実施の形態1で、ドア速度制御における目標速度マップの構成例を示す図である。 実施の形態1で、ラッチ機構の構成例を示す図である。 実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置による制御フローを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図面において同一部には原則として同一符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1~図7を用いて、本発明の実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置について説明する。
[概要等]
従来技術例の車両システムは、ドアのラッチ機構と、ドア速度制御機能やスリープ制御機能を含む自動開閉制御機構とにおいて、制御の連携がされていない。前述のように、従来技術例の制御装置は、自動開閉制御機構に関して、スリープからの復帰時に、スリープ直前のドア位置情報を用いてドア速度制御等を含む自動開閉制御を行う。このため、緊急開操作機構が使用された場合等の例外的な状況において、制御装置が認識するドア位置と実際のドア位置とに違いが生じた場合に、適切な自動開閉制御が作用しない。
実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置を含む車両システムは、ドアのラッチ機構と、ドア速度制御機能やスリープ制御機能を含む自動開閉制御機構とにおいて、制御の連携を行い、自動開閉制御機能を向上する。この車両用開閉体駆動制御装置は、スリープからの復帰時に、ラッチ機構の状態を確認し、スリープ前に対し現在のラッチ機構の状態に変化がある場合、緊急開操作機構によってドアが開けられた可能性があると想定する。そして、この車両用開閉体駆動制御装置は、この例外的な状況に対応させて、スリープ前のドア位置情報を消去して自動開閉制御に使用しないようにする等、ドア位置情報の更新を行い、例えば一時的に自動開閉動作を禁止するように制御する。これにより、ドア位置に応じたドア速度制御等の自動開閉制御が誤った作用をもたらさないように防止できる。
[車両システム]
図1は、実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置を備える、車両システムの構成を示す。この車両システムは、車両制御装置1と、実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置であるコントローラ2と、ドアであるテールゲート3を含むテールゲート装置4とを備える。なお、車両制御装置1とコントローラ2とが一体の構成としてもよいし、テールゲート装置4(例えば駆動制御基板41)とコントローラ2とが一体の構成としてもよい。コントローラ2や駆動制御基板41等の各部には、車両のバッテリから電力が供給される。
車両制御装置1は、ECU(Electronic Control Unit)等で構成され、エンジン制御を含め、車両システム全体を制御する。車両制御装置1に対し、CAN(Car Area Network)等の通信インタフェースを通じて、コントローラ2等が接続されている。車両制御装置1は、コントローラ2に対し、テールゲート装置4の制御や設定に関する指示を与えることができる。
コントローラ2は、テールゲート装置4を制御する。コントローラ2は、特に、駆動制御基板41に制御信号SIG2を与えることで、アクチュエータ5に対する駆動制御を行う。コントローラ2は、CANまたはLIN(Local Interconnect Network)等の通信インタフェースを介して、駆動制御基板41、回転センサ8、スイッチ9、ドア開閉スイッチ32、およびロック装置30のラッチ機構60の各スイッチ等と接続されている。コントローラ2は、例えば、CPU、ROM、およびRAM等を含むマイクロコントローラユニット、不揮発性メモリ、カウンタ、入出力ポートや通信回路、アナログ・ディジタル変換器(ADC)等によって構成される。コントローラ2は、ソフトウェアプログラム処理または専用の回路によって各機能を実現する。
コントローラ2は、テールゲート3の自動開閉制御機構を構成する要素であり、対応する自動開閉制御機能を有する。コントローラ2の自動開閉制御機能は、アクチュエータ制御部F1、ドア位置検出部F2、ラッチ状態検出部F3、ドア速度制御部F4、スリープ制御部F5、および更新制御部F6を含む。アクチュエータ制御部F1は、テールゲート装置4のアクチュエータ5の制御を行う部分である。ドア位置検出部F2は、回転センサ8の検出信号SIG3に基づいて、テールゲート3の開閉の位置の算出や把握を行い、メモリのドア位置メモリ202にドア位置情報として記憶する部分である。ラッチ状態検出部F3は、ラッチ機構60の各スイッチからの検出信号に基づいて、ラッチ機構60の状態を検出しラッチスイッチ状態としてラッチスイッチ状態メモリ201に記憶する部分である。ドア速度制御部F4は、目標速度マップ200に基づいてテールゲート3の開閉動作時の速度の制御を行う部分である。スリープ制御部F5は、条件に基づいて通常モードと省電力モードとの間の遷移の制御を行う部分である。更新制御部F6は、緊急開操作機構33の使用時等の例外的な状況の際にドア位置メモリ202のドア位置情報等の更新の制御を行う部分である。
コントローラ2は、制御用に、メモリに、目標速度マップ200、ラッチスイッチ状態、およびドア位置等の情報を記憶し、適宜に読み書きを行う。コントローラ2は、メモリのうちのラッチスイッチ状態メモリ201に、ラッチ機構60の状態をラッチスイッチ状態情報として記憶する。コントローラ2は、メモリのうちのドア位置メモリ202に、テールゲート3の位置をドア位置情報として記憶する。目標速度マップ200は、ドア速度制御部F4によるドア速度制御機能に関して、テールゲート3の位置と目標速度との関係を規定した設定情報である。ラッチスイッチ状態メモリ201は、ロック装置30のラッチ機構60の各スイッチからの検出信号に基づいた、各スイッチの状態、およびラッチ機構60の状態を表す情報が格納されるメモリである。ラッチ機構60の状態は、少なくとも、開状態、ハーフラッチ状態、およびフルラッチ状態の3種類がある。ドア位置メモリ202は、回転センサ8からの検出信号SIG3に基づいて算出および把握されるテールゲート3の開閉の位置を表す情報が格納されるメモリである。コントローラ2は、スリープ制御部F5によるスリープ制御に伴い、ラッチスイッチ状態メモリ201やドア位置メモリ202の情報を読み書きする。
コントローラ2は、スイッチ9からの開閉信号SIG1やドア開閉スイッチ32からの開閉信号SIG4を入力し、回転センサ8からの検出信号SIG3等を取得し、自動開閉制御に応じて駆動制御基板41に制御信号SIG2を与える。コントローラ2は、監視に基づいて、回転センサ8から検出信号SIG3を取得する。また、コントローラ2は、監視に基づいて、ロック装置30のラッチ機構60の各スイッチからの検出信号として、ラチェットスイッチ65からの検出信号SIG5、ハーフラッチスイッチ66からの検出信号SIG6、およびフルラッチスイッチ67からの検出信号SIG7等を取得する。また、コントローラ2は、ラッチ機構60に対し、クロージャ68への駆動制御信号SIG8やリリーサ69への駆動制御信号SIG9等を与える。
スイッチ9やドア開閉スイッチ32は、ユーザによって操作できるスイッチであり、ハードウェアボタンおよびスイッチ回路等で構成される。スイッチ9は、テールゲート3の自動開閉制御機構に関する操作のための自動開閉スイッチであり、例えば運転席の側部のドアあるいはインストルメントパネル等に配置されている。ドア開閉スイッチ32は、テールゲート3の開閉操作のためのスイッチであり、例えばテールゲート3のドアハンドル31に設けられている。スイッチ9やドア開閉スイッチ32の操作は、例えば開操作と閉操作が可能である。運転者は、スイッチ9を操作することで、テールゲート3の自動開閉動作を行わせることができる。ユーザは、ドア開閉スイッチ32を操作することで、テールゲート3の自動開閉動作を行わせることができる。スイッチ9は、開閉信号SIG1を発生する。ドア開閉スイッチ32は、開閉信号SIG4を発生する。開閉信号SIG1や開閉信号SIG4は、例えば開操作を表す開信号、または閉操作を表す閉信号がある。スイッチ9やドア開閉スイッチ32は、リモコンのスイッチとして構成されてもよい。その場合、コントローラ2は、無線通信を介してリモコンから開閉信号を受信する。コントローラ2は、スイッチ9やドア開閉スイッチ32からの開信号に基づいてテールゲート3の自動開動作を制御し、閉信号に基づいて自動閉動作を制御する。
テールゲート装置4は、テールゲート3と駆動部40とを備える。駆動部40は、駆動制御基板41、アクチュエータ5、および回転センサ8を含む。駆動制御基板41は、コントローラ2からの制御信号SIG2に従って、アクチュエータ5を駆動する。アクチュエータ5は、駆動装置であり、駆動源であるモータを内蔵し、伸縮構造を備え、テールゲート3を保持し開閉動作させる。回転センサ8は、アクチュエータ5内のモータの回転状態を検出し、回転状態を表す検出信号SIG3を発生する。
テールゲート3は、ドア開閉スイッチ32を含むドアハンドル31と、緊急開操作機構33と、ロック装置30とを備える。ドアハンドル31は、ユーザがテールゲート3を手動で開閉操作するための部分である。例えばユーザによってドアハンドル31が開操作された場合、ドア開閉スイッチ32がオン状態になり、開閉信号SIG4として開信号がコントローラ2に与えられる。緊急開操作機構33は、ロック状態、すなわちフルラッチ状態のテールゲート3を、ユーザが緊急時に手動で車室側または外部から開操作できる機構である。緊急開操作機構33は、車体の一部に設けられてもよい。本例では、緊急開操作機構33は、車室側からテールゲート3を開操作できる機構である。本例では、ロック装置30の近傍に緊急開操作機構33を備える。緊急開操作機構33は、例えば、レバーやハンドル等で構成されてもよいし、蓋を開けて内部のロック装置30にアクセスできる機構等でもよい。
ロック装置30は、ラッチ機構60を有する。ラッチ機構60は、車両の車体とテールゲート3とを係合してテールゲート3を全閉位置で保持できる機構である。ラッチ機構60は、車体側に設けられた第1ラッチ部と、テールゲート3側に設けられた第2ラッチ部とを有する。また、ラッチ機構60は、各スイッチ(言い換えるとセンサ)として、ラチェットスイッチ65、ハーフラッチスイッチ66、およびフルラッチスイッチ67を有し、また、クロージャ68およびリリーサ69を有する。
[車両およびテールゲート]
図2は、実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置を搭載する車両100の例における、車両100の後方から後部を見た概要を示す。なお、説明上の方向として、X,Y,Z方向を示す。X方向は、車両の左右方向、Y方向は、車両の前後方向、Z方向は、車両の上下方向、高さ方向に対応する。本例の車両100は、いわゆるハッチバックタイプの車両である。車両100の後部には、荷物の出し入れ等に利用できるように比較的大きな車室が設けられている。その車室の車体の開口部に、開閉体であるテールゲート3が設けられている。このテールゲート3は、バックドア等とも呼ばれる。車両100は、テールゲート3を含むテールゲート装置4を備える。テールゲート装置4は、テールゲート3の自動開閉駆動が可能であるパワーテールゲートである。テールゲート装置4のアクチュエータ5は、ケーブル101を通じてコントローラ2と接続されている。アクチュエータ5は、車体の例えば左右両側に2個が、アクチュエータ5A,5Bとして設けられている。各アクチュエータ5の一端が車体に固定され、他端がテールゲート3に固定されている。
図3は、図2の車両100の後部を側面から見た概要を示し、テールゲート3がある程度開かれた状態を示す。この開状態では、荷物等を車室内に出し入れ可能な開口部105が形成されている。テールゲート3は、車両100の天井部、特に後部の上辺部に設けられたローラアッシー102を中心に回動し、その回動の回転角に応じて、テールゲート3の位置および開口部105の大きさが変化する。ローラアッシー102は、言い換えると回転軸部であり、テールゲート3の開状態でテールゲート3を安定的に保持する機構を有してもよい。図示のように、テールゲート3の下辺部を上側に向けて回動するようにして開口部105を大きくする動作を開動作とし、テールゲート3の下辺部を下側に向けて回動するようにして開口部105を小さくする動作を閉動作とする。開動作の方向を開方向とし、閉動作の方向を閉方向とする。開口部105が形成される状態を開状態とし、開口部105が形成されない状態を閉状態とする。開状態は、ラッチ機構60におけるハーフラッチ状態およびフルラッチ状態以外の状態に対応し、全開位置での全開状態を含む。閉状態は、ハーフラッチ状態またはフルラッチ状態に対応し、全閉位置での全閉状態を含む。全閉状態はフルラッチ状態に対応する。
テールゲート3の一部、例えば窓と下辺部との間にはドアハンドル31が設けられている。テールゲート3の下辺部、および対応する車体の開口部105の下辺部には、ラッチ機構60を含むロック装置30が実装されている。車体における開口部105の下辺部の一部には、第1ラッチ部61としてストライカを備え、テールゲート3の下辺部には、第2ラッチ部62を備える。また、例えばロック装置30の近傍に緊急開操作機構33が設けられている。
コントローラ2は、ユーザの操作または自動的な判断に応じて、ケーブル101を介して図1の駆動制御基板41を通じてアクチュエータ5のモータを制御する。これにより、アクチュエータ5の伸縮に応じて、テールゲート3の開閉の位置や速度等を含む状態が制御される。テールゲート3が開状態から閉動作する際には、ロック装置30のラッチ機構60において、全閉位置の付近で、第1ラッチ部61に第2ラッチ部62が係合し、ハーフラッチ状態を経てフルラッチ状態となる。テールゲート3が全閉位置のフルラッチ状態から開動作する際には、第1ラッチ部61から第2ラッチ部62の係合が解除され、ハーフラッチ状態を経て開状態となる。
[コントローラによるアクチュエータ駆動制御]
図1~図3におけるコントローラ2によるテールゲート3の自動開閉制御に対応したアクチュエータ5の駆動制御例や、テールゲート3の位置の検出例は、以下の通りである。コントローラ2は、回転センサ8からの検出信号SIG3に応じてドア位置を算出し、目標速度マップ200に基づいてドア位置に応じたドア速度制御を行う。コントローラ2は、ドア速度制御等に対応したアクチュエータ制御のための制御信号SIG1を生成し、駆動制御基板41に送信する。コントローラ2は、アクチュエータ5のモータの駆動制御として、PWM(Pulse Width Modulation)信号による制御を行う。コントローラ2は、PWM信号の出力デューティを制御する。
駆動制御基板41は、駆動回路を備える。駆動回路は、例えばHブリッジ回路を構成する4個のスイッチング素子を有する。Hブリッジ回路の2個の出力端子は、ケーブル101を介してアクチュエータ5のモータ(後述の図4)に接続されている。駆動制御基板41は、制御信号SIG2に従って、アクチュエータ5のモータを、指定された回転方向および回転数で駆動する。駆動制御基板41は、駆動回路の複数のスイッチング素子のスイッチング制御に基づいて、アクチュエータ5のモータに駆動電流を供給し、電磁力を発生させる。これにより、モータが指定の方向に回転駆動され、アクチュエータ5が伸縮し、テールゲート3が開閉動作する。例えば、モータが正方向に回転する場合、アクチュエータ5が伸びて、テールゲート3が開方向に開動作を行い、モータが逆方向に回転する場合、アクチュエータ5が縮んで、テールゲート3が閉方向に閉動作を行う。アクチュエータ5は、テールゲート3の静止時の開閉状態を保持する。
回転センサ8は、アクチュエータ5のモータの回転状態を監視および検出する。回転センサ8は、例えばアクチュエータ5内のモータの近傍に、モータ軸センサとして実装されている。この回転センサ8は、モータの回転に応じてパルス信号を発生し、検出信号SIG3として出力する。回転センサ8は、例えばモータシャフトの所定の回転角度の回転毎にパルス信号を発生する。コントローラ2は、回転センサ8からの検出信号SIG3のパルス信号をカウントし、パルスカウント値を得る。
駆動制御基板41は、回転センサ8が検出する回転状態に応じて、アクチュエータ5のモータへの駆動電流の切り替えのタイミングを調整する。また、アクチュエータ5のモータには制動力を発生させることもできる。駆動制御基板41は、制動制御を行う場合、駆動回路の複数のスイッチング素子を所定の状態にスイッチング制御する。これにより、駆動回路に閉回路が形成され、モータが発電機として作動し、制動力が発生する。なお、コントローラ2による駆動制御の一部を、駆動制御基板41で行うようにしてもよい。
アクチュエータ5のモータの回転状態は、テールゲート3の開閉の位置と、所定の対応関係を持ち、予めその対応関係が規定されている。コントローラ2のドア位置検出部F2は、回転センサ8からの検出信号3に基づいて、モータの回転状態を把握すると共に、テールゲート3の開閉の位置をドア位置として算出する。なお、テールゲート3の状態は、位置の他に、動作有無や速度等を含む。ドア位置は、テールゲート3の全閉位置または全開位置を基準として、回転センサ8のパルスカウント値から算出できる。コントローラ2は、例えばパルスカウント値からモータシャフトの回転角度を算出し、所定の減速比に基づいて出力シャフトの回転角度を検出し、アクチュエータ5の伸縮の状態からテールゲート3の位置を算出する。
なお、予め、回転センサ8のパルスカウント値とテールゲート3の位置との対応関係がデータテーブル等に規定されてもよい。また、コントローラ2ではなく回転センサ8が上記のようなドア位置の算出を行う構成としてもよい。回転センサ8に限らず、テールゲート3の開閉の位置を検出できる機構を用いればよい。例えば、ローラアッシー102の回転角を検出する機構がある場合にはそれを用いてもよい。
コントローラ2は、自動開閉制御の際、テールゲート3が全閉位置または全開位置に到達したかどうかを各種の信号から確認し、到達した場合には、自動開閉動作を終了させる。すなわち、コントローラ2は、アクチュエータ5のモータの停止等を行う。全閉位置の付近での状態は、ラッチ機構60の各スイッチの状態から判断できる。なお、コントローラ2は、テールゲート3の閉動作時には、例えば圧力センサを用いて、車体との間での物の挟み込み状態の検出も行い、挟み込みを検出した場合には、閉動作の停止および開動作への反転等の対処制御を行う。
[アクチュエータ]
図4は、アクチュエータ5の構造例の概要を示す。このアクチュエータ5は、モータ500を用いた送りネジ方式によって伸縮運動を行う構造を持つ。アクチュエータ5は、略棒形状を有し、略円筒状のハウジング50A,50B,50Cと、固定部51,52と、コネクタ部53とを備える。ハウジング50Bは、ハウジング50Aに嵌合され、ハウジング50Cは、ハウジング50Bに対して伸縮自在に装着される。固定部51,52は、アクチュエータ5の両端に設けられ、それぞれ、車体およびテールゲート3に設けられた図示しない固定ピンを挿入するための開口部を有する。これにより、アクチュエータ5は、固定ピンを中心として回動自在に車体およびテールゲート3に連結される。コネクタ部53は、固定部51の近傍に設けられ、ケーブル101の挿入口となる。
ハウジング50Aには、モータ500等が収納されている。モータ500は、テールゲート3を開閉させる駆動力を出力する。本例では、モータ500としてブラシ付きDCモータが用いられる。モータ500のモータシャフトは、一方がブラシホルダユニット501に挿入され、他方が減速機構部502に連結されている。ブラシホルダユニット501のブラシには、コントローラ2からの駆動電流が供給される。この駆動電流は、ブラシおよび整流子を介してアーマチュアのコイルに印加される。その結果、アーマチュアに電磁力が発生し、アーマチュアは、モータシャフトと共に所定の回転方向および回転数で回転する。
ブラシホルダユニット501は、モータシャフトの一端に取り付けられた図示しないセンサマグネットと、センサマグネットに対向するように設置されたセンサ基板とを備える。センサマグネットおよびセンサ基板は、モータ500の回転角度を検出するモータ軸センサ(すなわち図1の回転センサ8)として機能する。このモータ軸センサは、モータシャフトおよびセンサマグネットが回転した際の磁気変化を検出し、その検出に応じたパルスを出力する。
減速機構部502は、例えば、遊星歯車減速機等で構成される2段構成の減速機構を備える。減速機構部502は、モータシャフトの回転を所定の減速比で減速させて出力シャフト503へ伝達する。ハウジング50B内の出力シャフト503の一端は、減速機構部502に隣接設置された軸受ホルダ504によって回転自在に支持されている。出力シャフト503は、いわゆる台形ネジである。ハウジング50B内で出力シャフト503の周囲には図示しないガイドチューブおよびコイルスプリングを有する。ガイドチューブは、インナーチューブ505の移動をガイドする。コイルスプリングは、ハウジング50Bおよびハウジング50C内を延在しており、常にハウジング50Cをハウジング50Bから出す方向に付勢している。
ハウジング50C内には、インナーチューブ505が延在している。ハウジング50Cの端にある固定部52は、ネジ構造によってインナーチューブ505に螺合され、インナーチューブ505と一体的に固定されている。インナーチューブ505は、ガイドチューブに対し挿入されている。インナーチューブ505における挿入される側の一端にはナット部材が固定されている。ナット部材は、固定部52がテールゲート3に連結されている状態では、モータ500の回転軸を中心とする回転運動を行えない。これにより、ナット部材は、出力シャフト503の回転に応じて、ネジ結合を介して回転軸方向に沿って移動する。これに伴い、ナット部材に対して直接的または間接的に固定されているインナーチューブ505、固定部52およびハウジング50Cも移動する。
上記のような構造に基づいて、例えばモータ500が正方向に回転駆動されると、所定の減速比で出力シャフト503が回転し、これに応じてハウジング50Cがハウジング50Bから出る方向へ移動する。その結果、アクチュエータ5は伸びて、テールゲート3は開方向へ開動作する。一方、モータ500が逆方向に回転駆動されると、ハウジング50Cがハウジング50B内へ入る方向へ移動する。その結果、アクチュエータ5は縮んで、テールゲート3は閉方向へ閉動作する。
[ドア速度制御-目標速度マップ]
図5は、上記テールゲート3の自動開閉制御のうちのドア速度制御に係わる目標速度マップ200の構成例を示す。この目標速度マップ200は、横軸に示すテールゲート3の位置(Lとする。ドア位置に対応する。)と、縦軸に示すアクチュエータ5のモータ500の速度制御に関する設定目標速度(Vとする)との関係が規定されている。コントローラ2は、テールゲート3の自動開閉制御における開動作または閉動作の時に、目標速度マップ200に基づいて、アクチュエータ5のモータ500に関する速度を、テールゲート2の位置Lに応じて好適な設定目標速度Vとなるように制御する。コントローラ2は、設定目標速度Vに基づいて、モータの回転状態、ひいてはテールゲート3の開閉状態を制御する。コントローラ2は、制御のため、回転センサ8の検出信号SIG3のパルスカウント値を用いて、モータ500のモータシャフトの回転角度の変化率に基づいて、モータ500の実速度を検出し、テールゲート3の位置Lを算出する。また、コントローラ2は、制御のため、駆動回路基板41の駆動回路に流れるモータ500の駆動電流値を検出する。コントローラ2は、目標速度マップ200に基づいて、モータ500の実速度と設定目標速度Vとを比較しながら、位置Lに応じてモータ500の速度を変更するように制御する。
コントローラ2は、設定目標速度Vに従って、PWM信号のデューティを決定する。コントローラ2は、設定目標速度Vと実速度との差をゼロに近づけるための操作量(例えば電流指令値)を算出する。さらに、コントローラ2は、その電流指令値と、駆動電流値との差をゼロに近づけるための操作量(例えば電圧指令値)を算出する。この電圧指令値は、PWM信号のデューティを表す。コントローラ2は、最終的に決定した出力デューティに従ってPWM信号を生成し、そのPWM信号を含む制御信号SIG2を駆動制御基板41に与える。駆動制御基板41は、そのPWM信号に従って、駆動回路内の各スイッチング素子をスイッチング制御し、アクチュエータ5のモータ500を回転駆動する。具体的には、コントローラ2は、モータ500を正方向に回転させる際には、駆動回路の一方の2つのスイッチング素子をオフに固定し、他方の2つのスイッチング素子をPWM信号によって制御する。コントローラ2は、モータ500を逆方向に回転させる際には、駆動回路の他方の2つのスイッチング素子をオフに固定し、一方の2つのスイッチング素子をPWM信号によって制御する。
図5のマップ例は、全閉位置L1から開始して全開位置L2までの自動開動作制御を行う場合の設定例を示す。位置Lは、前述の回転センサ8に基づいたパルスカウント値で表され、全閉位置L1から全開位置L2までの範囲を持つ。全閉位置L1は、テールゲート3が完全に閉じられたフルラッチ状態に対応する位置である。全開位置L2は、テールゲート3が最大に開かれた全開状態に対応する位置である。マップ中で、実線は設定目標速度Vに対応し、破線は、マップ速度VM、漸増速度VU、漸減速度VDを示す。このマップ例は、図示のように、全閉位置L1付近および全開位置L2付近では設定目標速度Vが小さく、それらの中間の位置では設定目標速度Vが大きくなるように、概略的に山状の特性を持つ。このようなマップを用いたドア速度制御によって、安全性や効率性を両立した好適な自動開閉制御が実現できる。
このマップは、全閉位置L1から全開位置L2までの自動開動作制御方向において、大別して、区間T1、区間T2、区間T3、区間T4の各区間の制御を有する。全閉位置L1からの区間T1では、設定目標速度Vは、予め設定された一定の開始速度VSとされ、PWM信号のデューティは初期デューティとされる。
次に、位置LAからの区間T2では、設定目標速度Vは、所定のレートによる漸増速度VUに沿って、全閉位置L1から離れるほど徐々に大きくされる。この際、コントローラ2は、所定の制御周期毎に、初期デューティから予め設定されたレートで徐々に拡大するデューティを生成する。コントローラ2は、マップ速度VMと漸増速度VUとを比較し、マップ速度VMよりも漸増速度VUが大きくなる位置LBで、設定目標速度Vを漸増速度VUからマップ速度VMに切り替える。
次に、位置LBからの区間T3では、設定目標速度Vは、マップ速度VMに沿って設定され、緩やかな正の傾きで上昇し、中間的な位置LCで最大値に達し、その後、緩やかな負の傾きで減少する。コントローラ2は、マップ速度VMと漸減速度VDとを比較し、マップ速度VMよりも漸減速度VDが小さくなる位置LDで、設定目標速度Vをマップ速度VMから漸減速度VDに切り替える。
次に、位置LDからの区間T4では、設定目標速度Vは、予め設定されたレートによる漸減速度VDに沿って設定され、全開位置L2に近付くほど徐々に小さくされ、全開位置L2では所定の終端速度VEにされる。
上記のように、テールゲート3の自動開動作時の速度は、全閉位置L1から全開位置L2までの間、連続的に、好適な速度に変化する。特に、全閉位置L1付近や全開位置L2付近では相対的にゆっくりとした速度で動作させることができ、テールゲート3の振動を抑制できる。また、これにより、ユーザの操作感を良くすることができ、中間的な位置領域では効率的に動作させることができる。上記マップを用いたドア速度制御例は、自動開動作制御の場合であるが、全開位置L2を起点とする自動閉動作制御の場合にも、同様の制御が可能である。
[ロック装置-ラッチ機構]
図6は、ロック装置30におけるラッチ機構60の構成例を示す。図6の(A),(B),(C)は、ラッチ機構60の状態の遷移を示す。(A)の状態は、開状態であり、言い換えるとロック解除状態である。(B)の状態は、ハーフラッチ状態である。(C)の状態は、フルラッチ状態であり、言い換えるとロック状態である。テールゲート3の閉動作時に、(A)の開状態から、(B)のハーフラッチ状態を経由して、(C)のフルラッチ状態へ遷移する例を説明する。なお、説明上の方向として、X方向に対し垂直である2つの方向R1,R2や、X方向を回転軸とした回転方向として時計方向RAおよび反時計方向RBを示す。
ラッチ機構60は、第1ラッチ部61としてのストライカと、第2ラッチ部62としてのラッチ部材63およびラチェットレバー64等とを有する。なお、これに限らず、第1ラッチ部61と第2ラッチ部62とが逆の位置関係で設けられてもよい。ストライカは、図面の垂直方向であるX方向に、円形断面を持つ鋼棒が延在している場合を示す。ストライカは、略U字形状を有し、車体との間に開口部を有する。なお、図中では、第2ラッチ部62に対するストライカの相対的な位置の遷移の状態を表すために数字「1」~「4」を付与している。
まず、(A)に示すように、ラッチ部材63は、ノッチ63a、第1ラチェット係合部63b、および第2ラチェット係合部63cを有する。テールゲート3の閉動作時には、(A)の「1」から「2」への変化のように、ラッチ部材63のノッチ63aにストライカが入り込む。言い換えると、ストライカに対しノッチ63aが係合する。ラッチ部材63は、コイルばね63eによって、反時計方向RBに、常時に付勢されている。ストライカがノッチ63aに入り込むことで、ラッチ部材63は、回転軸C1を中心に時計方向RAに回動する。(A)の開状態では、ラチェットスイッチ65、ハーフラッチスイッチ66、およびフルラッチスイッチ67は、いずれもオフ状態(「OFF」)である。
次に、(B)に示すように、閉動作の進行に伴い、ストライカに対するラッチ部材63の状態は「2」から「3」に変化する。すなわち、ストライカはノッチ63aの奥に入り込み、ラッチ部材63が回転軸C1を中心に時計方向RAにさらに回転する。これにより、ラッチ部材63の先端部63dによって、まずハーフラッチスイッチ66がオン状態(「ON」)にされる。その後、ラチェットレバー64が回転軸C2を中心に時計方向RAに回転する。これにより、ラチェットレバー64の先端部64aが第1ラチェット係合部63bに係合し、ラチェットレバー64の先端部64dによって、ラチェットスイッチ65もオン状態にされる。
ラッチ部材63の近傍には、ハーフラッチスイッチ66およびフルラッチスイッチ67が設けられている。ハーフラッチスイッチ66は、ハーフラッチ状態を検知できるスイッチである。ハーフラッチスイッチ66は、(B)のように、第1ラチェット係合部63bにラチェットレバー64の先端部64aが係合した状態となった場合に、先端部63dとの接触によって、オン状態となる。フルラッチスイッチ67は、フルラッチ状態を検知できるスイッチである。フルラッチスイッチ67は、(C)のように、ラッチ部材63の第2ラチェット係合部63cにラチェットレバー64の先端部64aが係合した状態となった場合に、先端部63dとの接触によって、オン状態となる。
第1ラチェット係合部63bおよび第2ラチェット係合部63cの各ラチェット係合部には、ラッチ部材63の回動の状態に応じて、ラチェットレバー64の先端部64aが係合する。この係合により、ラッチ部材63のロック解除方向である反時計方向RBへの回動が阻止される。
ラチェットレバー64は、回転軸C2を中心に回動できる。ラチェットレバー64は、コイルばね64bのばね力によって、時計方向RAに、常時に付勢されている。ラチェットレバー64には、前述のドアハンドル31が連結されている。ユーザがドアハンドル31を操作した場合、ラチェットレバー64は、反時計方向RBに回動させられる。
ラチェットレバー64の近傍には、ラチェットスイッチ65が設けられている。ラチェットスイッチ65は、(B),(C)のように、ラチェットレバー64の先端部64aがラッチ部材63の第1ラチェット係合部63bまたは第2ラチェット係合部63cに係合している場合に、先端部64dとの接触によって、オン状態となる。
ロック装置30には、駆動モータM1によって往復移動するクロージャ68が設けられている。クロージャ68は、ハーフラッチ状態からフルラッチ状態への遷移を補助するために、ラッチ部材63を自動的に回動させる機構である。コントローラ2は、図1の駆動制御信号SIG8によって駆動モータM1を駆動制御する。
次に、上記ハーフラッチスイッチ66およびラチェットスイッチ65の両方がオン状態になると、クロージャ68の駆動モータM1が正方向に回転駆動され、クロージャ68が方向R2でラッチ部材63の方へ突出され、ラッチ部材63の一部に当たる。これにより、ラッチ部材63が回転軸C1を中心に時計方向RAに回動され、ラチェットレバー64の先端部64aと第1ラチェット係合部63bとの係合が解除され、ラチェットスイッチ65が一旦オフ状態にされる。
その後、クロージャ68がさらに方向R2に突出すると、(C)のように、ストライカの状態が「3」から「4」に変化する。これにより、ラチェットレバー64の先端部64aが第2ラチェット係合部63cに係合し、ラッチ部材63の先端部63dによって、ラチェットスイッチ65が再度、オン状態にされる。また、ラッチ部材63の先端部63dによって、フルラッチスイッチ67がオン状態にされる。
上記フルラッチスイッチ67およびラチェットスイッチ65の両方がオン状態になると、クロージャ68の駆動モータM1が逆方向に回転駆動され、クロージャ68が(A)のような初期位置に戻される。このようにして、ラッチ機構60は、全閉位置でのフルラッチ状態となる。
上記のように、ラッチスイッチ状態として、開状態では、3つのスイッチがオフ状態となる。ハーフラッチ状態では、ラチェットスイッチ65およびハーフラッチスイッチ66がオン状態となる。フルラッチ状態では、ラチェットスイッチ65およびフルラッチスイッチ67がオン状態となる。
また、ロック装置30には、詳細を省略するが、駆動モータM2によって往復移動するリリーサ69が設けられている。リリーサ69は、ラチェットレバー64の先端部64aとラッチ部材63の各ラチェット係合部との係合を解除する機構である。リリーサ69は、言い換えると、フルラッチ状態からハーフラッチ状態への遷移を補助するために、ラチェットレバー64を自動的に回動させる機構である。コントローラ2は、図1の駆動制御信号SIG9によって駆動モータM2を駆動制御する。駆動モータM2が正方向に回転駆動された場合、リリーサ69が作動し、ラチェットレバー64がコイルばね64bのばね力に抗して反時計方向RBに回動される。これにより、ラチェットレバー64の先端部64aとラッチ部材63の各ラチェット係合部との係合が解除される。なお、ラッチ機構60におけるクロージャ68やリリーサ69を省略する構成やクロージャ68とリリーサ69を同一の駆動モータにて作動させることも可能である。
[スリープ制御機能]
コントローラ2によるスリープ制御機能の例は以下の通りである。コントローラ2は、自動開閉制御に関する状態として、通常モード(言い換えるとアクティブ状態)の時、所定のスリープ条件を確認し、スリープ条件を満たす場合には、通常モードから省電力モード(言い換えるとスリープ状態)へスリープするように移行させる。スリープ条件は、例えば、テールゲート3が静止した状態で、スイッチ9やドア開閉スイッチ32からの開閉操作が一定時間以上無い場合が挙げられる。
通常モードは、アクチュエータ5のモータ500等が動作可能である状態であり、省電力モードは、アクチュエータ5のモータ500等を動作させない状態である。コントローラ2は、通常モード時には、通常電力の供給に基づいて通常動作し、各部を制御する。例えば、コントローラ2は、各センサ(回転センサ8やロック装置30の各スイッチを含む)等の部位に対する状態の監視、言い換えると検出信号等の取得を、所定の時間毎に所定の頻度で行う。一方、コントローラ2は、省電力モード時には、各センサ等の部位に対する状態の監視の動作の頻度を、通常モード時よりも低下させる、あるいは、監視の動作を停止させる。これにより、省電力モードでは使用電力が低減される。
コントローラ2は、省電力モード時、所定の復帰条件を確認し、復帰条件を満たす場合には、省電力モードから通常モードへ復帰するように移行させる。復帰条件は、例えば、イグニッションスイッチがオン状態にされた場合や、スイッチ9やドア開閉スイッチ32からの開閉操作が発生した場合が挙げられる。また、復帰条件は、ユーザの手動操作によってテールゲート3が動かされた場合や、テールゲート3が開状態から不具合や外力によって閉動作(例えば下辺部の落下)した場合に、モータ500による発電の作用に基づいてその動作が検出された場合が挙げられる。
[緊急開操作機構]
ユーザは、前述の緊急開操作機構33の手動操作によって、ロック状態のテールゲート3を、緊急時に車室側から開けることができる。テールゲート3は、この操作に伴い、ハーフラッチ状態を経て開状態になる。ユーザは、図2の開口部105が所望の大きさになるようにテールゲート3を開ける。この際のテールゲート3の位置は、全閉位置L1以外の様々な位置をとり得る。この際、コントローラ2は、スリープ中の省電力モードである場合、テールゲート3の位置を把握できない。
コントローラ2は、スイッチ9の操作等の復帰条件に応じて、スリープ中の省電力モードから通常モードに復帰し、図1のドア位置メモリ202に保持しておいたドア位置情報等の情報を参照する。この際に参照したドア位置は、緊急開操作機構33の使用前のスリープ直前でのテールゲート3の位置であり、現在の実際の位置とは異なり得る。
上記のように、テールゲート3の自動開閉制御機構に関して、スリープ制御と、緊急開操作機構33の使用との組み合わせの状況によっては、コントローラ2が一時的にテールゲート3の実際の位置を把握できない状況になる可能性がある。このような例外的な状況の場合、コントローラ2が復帰時に過去のドア位置情報を用いて例えば前述のドア速度制御を行ったとしても、適切な作用をもたらすことができない可能性がある。
そこで、実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置であるコントローラ2は、下記のように、スリープ前後におけるラッチスイッチ状態の変化に応じてドア位置メモリ202のドア位置情報を更新する制御を行う機能(図1の更新制御部F6)を有する。
[制御フロー]
図7は、コントローラ2によるドア位置の更新制御を含む制御フローを示す。図7のフローは、ステップS1~S12を有し、以下、ステップの順に説明する。図7の制御フローは、テールゲート3の全閉位置L1の付近での制御例を示す。
ステップS1で、コントローラ2は、起動状態において、所定の制御時点毎に、スイッチ9や開閉スイッチ32の操作状態を検出する。コントローラ2は、例えばスイッチ9からの開閉信号SIG1に応じて、テールゲート3の自動開閉を制御する。
ステップS2で、コントローラ2は、制御時点毎に、ロック装置30のラッチ機構60の各スイッチからの検出信号に基づいて、ラッチ機構60に関する状態を把握し、ラッチスイッチ状態メモリ201にラッチスイッチ状態として記憶する。このラッチスイッチ状態は、前述の開状態、ハーフラッチ状態、およびフルラッチ状態がある。
ステップS3で、コントローラ2は、制御時点毎に、回転センサ8の検出信号SIG3に基づいて、テールゲート3の開閉の位置に関する状態を把握し、ドア位置メモリ202にドア位置情報として記憶する。ドア位置は、図5の全閉位置L1から全開位置L2までの範囲内の位置である。
ステップS4で、コントローラ2は、スリープ条件を確認する。スリープ条件を満たす場合(YES)にはステップS5へ進み、満たさない場合(NO)にはステップS1へ戻る。
ステップS5で、コントローラ2は、通常モードから省電力モードにスリープするように移行させる。
ステップS6で、コントローラ2は、復帰条件を確認する。復帰条件を満たす場合(YES)にはステップS7へ進む。
ステップS7で、コントローラ2は、省電力モードから通常モードに復帰するように移行させる。
ステップS8で、コントローラ2は、復帰直後の時、ラッチスイッチ状態メモリ201のラッチスイッチ状態情報を参照すると共に、ロック装置30の各スイッチから現在のラッチスイッチ状態を検出する。この際に参照される前者のラッチスイッチ状態情報は、スリープ前にステップS2でラッチスイッチ状態メモリ202に記憶しておいた情報である。そして、コントローラ2は、ラッチスイッチ状態メモリ201のラッチスイッチ状態情報で表すラッチスイッチ状態と、検出した現在のラッチスイッチ状態とを比較する。
ステップS9で、コントローラ2は、ステップS8の比較の結果、スリープ前のラッチスイッチ状態と、復帰後のラッチスイッチ状態とに変化があるかどうかを確認する。変化がある場合(YES)にはステップS10へ進み、変化がない場合(NO)にはステップS12へ進む。ここで、変化がある場合とは、ユーザによって緊急開操作機構33が操作されたことでラッチ機構60の状態が変化し、テールゲート3が開けられている場合を、可能性として含んでいる。
ステップS10で、コントローラ2は、上記変化があったことからテールゲート3の位置の認識には違いが生じていると捉え、ドア位置メモリ202に保持されているドア位置情報を消去するように更新する。このドア位置情報は、スリープ前にステップS3で記憶された情報であり、現在の実際のドア位置とは整合しない古い情報となっている。コントローラ2は、そのドア位置情報を消去することで、その後の自動開閉制御に使用しないようにする。なお、情報処理としては、消去に限らず、そのドア位置情報を制御に使用しないようにすればよい。
ステップS11で、コントローラ2は、上記緊急開操作機構33が使用された可能性がある例外的な状況であることから、テールゲート3の自動開閉制御、特に前述の目標速度マップ200に基づいたドア速度制御を一時的に行わないように制御する。具体的には、コントローラ2は、駆動制御基板41に、自動開閉制御に関する一時的な禁止の指令を表す制御信号SIG2を与える。駆動制御基板41は、その制御信号SIG2に従って、アクチュエータ5の駆動を一時的に行わないようにする。これにより、この禁止の間、テールゲート3は、自動開閉動作を行わず、ユーザが手動操作で開閉動作させることができるのみとなる。これにより、誤った位置認識に基づいた速度設定でのテールゲート3の自動開閉動作が防止される。
その後、一定時間が経過した後で、テールゲート3の位置が一旦全閉状態L1または全開状態L2に戻された場合、自動開閉制御に関する禁止が解除され、通常の制御動作に戻る。コントローラ2は、例えば、手動操作によってテールゲート3の位置が一旦全閉位置L1または全開位置L2になったことを確認してから、通常の制御動作を開始する。例えば、コントローラ2は、駆動制御基板41へ、禁止解除の指令を送信する。なお、実施の形態1では、ドア位置は、回転センサ8のパルスに応じて算出されているので、スリープからの復帰後、テールゲート3の位置の正確な把握のためには、一旦、テールゲート3が全閉状態L1または全開状態L2にされる必要がある。
一方、ステップS12で、コントローラ2は、上記変化が無かったことからテールゲー3の位置の認識には問題が無いと捉え、ドア位置メモリ202のドア位置情報に基づいて、テールゲート3の自動開閉制御を再開する。ステップS11やステップS12の後、フローの終了となり、フローの最初に戻って同様の繰り返しである。
[効果等]
上記のように、実施の形態1の車両用開閉体駆動制御装置によれば、テールゲート3の位置の認識にずれが生じた場合でも、ラッチスイッチ状態との連携でドア位置情報を更新する構成としている。これにより、自動開閉制御機構の機能を向上し、ユーザの操作感や安全性を向上できる。図7の制御例によれば、特に、テールゲート3の全閉状態で緊急開操作機構33が操作されたことで位置のずれが生じた場合でも、誤った自動開閉動作が無いようにできる。例えば、図5のマップに基づいたドア速度制御において、実際のドア位置が、スリープ前の全閉位置L1から、復帰後に区間T2内の位置に変化していたとする。その場合、ラッチスイッチ状態は、スリープ前のフルラッチ状態から、復帰後には開状態に変化している。この場合、復帰時に、スリープ前の全閉位置L1に合わせた設定目標速度で自動開動作を開始することが禁止される。このように、ユーザが緊急開操作機構33を使用したような例外的な状況の際にも、ユーザが意図していないようなテールゲート3の動きを防止できる。
[変形例]
実施の形態1の変形例として以下も可能である。図7の制御例に関する変形例として、ステップS11やステップS12の際に、例外的な状況に対応させた自動開閉制御を適用してもよい。例えば、その際、コントローラ2は、ドア速度を、通常の自動開閉制御の際の速度よりも低い所定の速度に設定し、全開位置L2までの開動作を行わせてもよい。
実施の形態1は、自動開閉制御機能に関する改善を示したが、ドア位置を用いて制御する他の機能についても、実施の形態1と同様の制御、すなわちラッチスイッチ状態に応じてドア位置情報を更新し、機能を一時的に禁止する等の制御を適用可能である。変形例における他の機能の例として、車体とドアとの間での物や身体の挟み込みを防止する挟み込み防止機能等が挙げられる。例えば、挟み込み防止機能において、ドア位置に応じて制御有無や制御条件が規定されている場合に、上記実施の形態1の制御を同様に適用できる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。実施の形態1では、開閉体であるドアとしてテールゲート3の例で説明したが、これに限らず、スライドドアやオートヒンジドア等、他の開閉体にも同様に適用可能である。
1 車両制御装置
2 コントローラ(車両用開閉体駆動制御装置)
3 テールゲート
4 テールゲート装置
5 アクチュエータ
8 回転センサ
9 スイッチ
30 ロック装置
31 ドアハンドル
32 ドア開閉スイッチ
33 緊急開操作機構
40 駆動部
41 駆動制御基板
60 ラッチ機構
61 第1ラッチ部
62 第2ラッチ部
65 ラチェットスイッチ
66 ハーフラッチスイッチ
67 フルラッチスイッチ
68 クロージャ
69 リリーサ
F1 アクチュエータ制御部
F2 ドア位置検出部
F3 ラッチ状態検出部
F4 ドア速度制御部
F5 スリープ制御部
F6 更新制御部
200 目標速度マップ
201 ラッチスイッチ状態メモリ
202 ドア位置メモリ
SIG1,SIG4 開閉信号
SIG2 制御信号
SIG3 検出信号
SIG5,SIG6,SIG7 検出信号
SIG8,SIG9 駆動制御信号
100 車両
101 ケーブル
102 ローラアッシー
105 開口部
500 モータ
501 ブラシホルダユニット
502 減速機構部
503 出力シャフト
504 軸受ホルダ
505 インナーチューブ
50A,50B,50C ハウジング
51,52 固定部
53 コネクタ部
L1 全閉位置
L2 全開位置
VS 開始速度
VM マップ速度
VU 漸増速度
VD 漸減速度
VE 終端速度
T1,T2,T3,T4 区間
63 ラッチ部材
64 ラチェットレバー
63a ノッチ
63b 第1ラチェット係合部
63c 第2ラチェット係合部
63d,64a,64d 先端部
63e,64b コイルばね
M1,M2 駆動モータ
C1,C2 回転軸

Claims (6)

  1. 車両に設けられた開閉体を開閉駆動するための駆動源を有する駆動装置による前記開閉駆動を制御する車両用開閉体駆動制御装置であって、
    前記開閉体の位置を検出する開閉体位置検出部と、
    前記開閉体位置検出部によって検出した前記開閉体の位置を開閉体位置情報として記憶する開閉体位置メモリと、
    前記車両の車体と前記開閉体とを係合して前記開閉体を全閉位置で保持できるラッチ機構の状態を検出するラッチ状態検出部と、
    前記ラッチ状態検出部によって検出した前記ラッチ機構の状態をラッチ状態情報として記憶するラッチ状態メモリと、
    前記開閉体の位置に応じて前記開閉体の開閉動作を制御する駆動制御部と、
    スリープ条件に応じて、前記駆動源を動作可能である通常状態から省電力状態に移行させ、復帰条件に応じて、前記省電力状態から前記通常状態に移行させるように制御するスリープ制御部と、
    を備え、
    前記開閉体位置メモリは、前記スリープ制御部によって前記通常状態から前記省電力状態へ移行される時の前記開閉体位置検出部によって検出された前記開閉体の位置を前記開閉体位置情報として記憶し、
    前記ラッチ状態メモリは、前記スリープ制御部によって前記通常状態から前記省電力状態へ移行される時の前記ラッチ状態検出部によって検出された前記ラッチ状態を前記ラッチ状態情報として記憶し、
    前記駆動制御部は、前記スリープ制御部によって前記省電力状態から前記通常状態へ復帰される時に、前記ラッチ状態検出部によって検出した現在の前記ラッチ機構の状態と、前記ラッチ状態メモリによって記憶された前記ラッチ状態情報で示す前記ラッチ機構の状態とを比較し、変化がある場合には、前記開閉体位置メモリによって記憶された前記開閉体位置情報を使用しないように制御する、
    車両用開閉体駆動制御装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記スリープ制御部によって前記省電力状態から前記通常状態へ復帰される時に、前記ラッチ状態情報に関して、変化がある場合には、前記開閉体の自動的な開閉駆動を禁止するように制御する、
    請求項1に記載の車両用開閉体駆動制御装置。
  3. 前記駆動制御部は、前記スリープ制御部によって前記省電力状態から前記通常状態へ復帰される時に、前記ラッチ状態情報に関して、変化がある場合には、前記開閉体位置検出部によって検出された前記開閉体の位置が全閉位置または全開位置に戻ったことを把握した後に、前記開閉体の自動的な開閉駆動の禁止を解除する、
    請求項2に記載の車両用開閉体駆動制御装置。
  4. 前記駆動制御部は、前記開閉体の位置に応じて前記開閉体の自動的な開閉駆動の速度を変更するように制御する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用開閉体駆動制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用開閉体駆動制御装置において、
    さらに、前記駆動源の回転状態を検出する回転センサを有し、
    前記開閉体位置検出部は、前記回転センサによって検出された前記回転状態から前記開閉体の位置を算出する、
    車両用開閉体駆動制御装置。
  6. 前記開閉体は、テールゲートまたはスライドドアである、
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用開閉体駆動制御装置。
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