JP7256484B2 - グロメット - Google Patents
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Description
本開示は、自動車の車体パネルに装着されるグロメットにおける止水構造に関するものである。
従来、例えば特許文献1に開示されるように、室内と室外とを隔てる車体パネルに設けられた貫通孔に装着され、同貫通孔に通される電線を保護するグロメットがある。このグロメットは、車体パネルの室内側と室外側との間の止水性を確保するための止水構造を有している。例えば、特許文献1のグロメットでは、例えばエラストマなどの可撓性が高い材料で形成されたスカート状のシールリップを、車体パネルの一側面(例えば室外側の面)における前記貫通孔の周囲に密着させることで、グロメットと車体パネルとの間の止水性を確保している。
上記のようなグロメットでは、シールリップの弾性による車体パネルへの密着力によって車体パネルとの間の止水性を確保しており、シールリップの車体パネルへの密着力が不足してシールリップの浮き上がりが生じると、止水性を確保できなくなるおそれがある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車体パネルとの間の止水性を向上させることができるグロメットを提供することにある。
本開示のグロメットは、車体パネルに設けられた貫通孔に組み付けられ、同貫通孔に通されるワイヤハーネスを保護するグロメットであって、前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲と対向する環状の基部と、前記基部から前記車体パネル側に延出され、前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲に密着する環状のシールリップとを備え、前記シールリップは、グロメットの前記車体パネルへの組付前の状態では、外周側に向かうにつれて前記基部から離間するように傾斜するテーパ形状をなし、前記車体パネルへのグロメットの組付状態では、前記車体パネルとの当接によって前記基部側に倒れるように構成され、前記シールリップは、前記シールリップにおける他の部位よりも厚さが厚く設定された肉厚部を有し、前記肉厚部が前記グロメットの組付状態で前記車体パネルと前記基部とに挟まれるように構成されており、前記基部における前記シールリップと対向する側面には、該シールリップ側に突出する凸部が設けられ、前記肉厚部は、前記シールリップの内側面から突出する形状をなしており、前記車体パネルへのグロメットの組付状態において、前記肉厚部は前記車体パネルと当接するとともに前記凸部は前記シールリップの外側面と当接するように構成されている。
本開示のグロメットによれば、車体パネルとの間の止水性を向上させることができる。
以下、グロメットの一実施形態について図面に従って説明する。なお、図1~図3は、車体パネルへの組付前の状態のグロメットを示し、図4は車体パネルへの組付状態のグロメットを示している。
図1に示す本実施形態のグロメット10は、自動車の室内と室外とを隔てる車体パネルPに形成された貫通孔Paに装着され、同貫通孔Paに通されるワイヤハーネスWを保護するものである。また、グロメット10は、車体パネルPの貫通孔Paにおける止水性を確保する役割も果たす。ワイヤハーネスWは少なくとも1本の電線を含む。また、ワイヤハーネスWは、グロメット10の内部においてコネクタなどを含んでいてもよい。
グロメット10は、車体パネルPの貫通孔Paに挿通されるインナー部材11と、インナー部材11に組み付けられた封止部材12とを備えている。封止部材12は、可撓性が高い材料(例えばEPDM(エチレン・プロピレンゴム)などのエラストマ)からなる。インナー部材11は、封止部材12よりも剛性の高い材料(例えばPP(ポリプロピレン)等の合成樹脂材料)からなる。
インナー部材11は、車体パネルPの貫通孔Paに挿通される挿通部13を有している。挿通部13は、グロメット10の車体パネルPへの組付状態において貫通孔Paと同方向に挿通部13を貫通する開口部14を有している。開口部14は、グロメット10の車体パネルPへの組付状態において、車体パネルPによって仕切られた室内側と室外側とを連通する。開口部14にはワイヤハーネスWが挿通されるようになっている。なお、本実施形態の開口部14は、ワイヤハーネスWが備える図示しないコネクタを装着可能な構成となっている。
図1及び図2に示すように、挿通部13における開口部14を囲う外周部位15には、複数の係止片16が設けられている。なお、以下の説明では、車体パネルPの貫通孔Paへのグロメット10(インナー部材11)の挿入方向Dに沿ったインナー部材11の中心軸線Lに対する直交方向をインナー部材11(もしくは挿通部13)の径方向と言う。本実施形態の係止片16は、インナー部材11の中心軸線Lと直交する四方(図2における上下左右)にそれぞれ設けられている。各係止片16は、インナー部材11の径方向に弾性的に撓むように構成されている。また、各係止片16は、インナー部材11の径方向外側に突出する係止凸部16aを有している。各係止片16の係止凸部16aは、貫通孔Paの周縁における室内側の部位に対し、前記挿入方向Dの反対方向に係止可能に構成されている(図4参照)。
図3に示すように、インナー部材11は、挿通部13における軸線L方向の一端部13a(挿入方向Dの後方側端部)から径方向外側に延びるフランジ部17を有している。フランジ部17は、挿通部13の一端部13aの全周に亘って環状に形成されている。フランジ部17は、インナー部材11の中心軸線Lに対して垂直な平板状をなし、フランジ部17の軸線L方向の両側面は、グロメット10の組付状態において車体パネルPと平行をなしている。また、フランジ部17の外形は、車体パネルPの貫通孔Paよりも大きい形状をなし、フランジ部17は、グロメット10の車体パネルPへの組付状態において、車体パネルPの室外側に位置する。
図1~図3に示すように、インナー部材11に組み付けられた封止部材12は、インナー部材11のフランジ部17を含む挿通部13の一端部13aを閉塞するカバー部21と、カバー部21に一体形成されたシールリップ22と、シールリップ22と同じくカバー部21に一体形成された止水部23とを備えている。なお、カバー部21には、インナー部材11の挿通部13から室外側に引き出されたワイヤハーネスWの外周を被覆する筒状の外装部21a(図1参照)が一体形成されている。
図2及び図3に示すように、カバー部21の外周縁部には、フランジ部17を全周に亘って覆うフランジ被覆部24が形成されている。フランジ被覆部24は、フランジ部17における軸線L方向の両側面をそれぞれ覆う第1及び第2被覆部31,32と、第1被覆部31の外周縁部と第2被覆部32の外周縁部とを繋ぐとともにフランジ部17の外周面(径方向外側の側面)を覆う第3被覆部33とを有している。第1被覆部31は、フランジ部17における挿入方向Dの前方側の側面であって、係止片16に対面する側のフランジ部17の側面を覆っている。一方、第2被覆部32は、第1被覆部31が覆う側とは反対側のフランジ部17の側面、つまり、係止片16に対面する側とは反対側のフランジ部17の側面を覆っている。なお、本実施形態の第1被覆部31は、請求項における「基部」に相当する。
第1被覆部31には、シールリップ22及び止水部23が一体形成されている。シールリップ22は、車体パネルPの貫通孔Paよりも大きい環状をなす。また、シールリップ22は、外周側(径方向外側)に向かうにつれて第1被覆部31から離間するように傾斜(挿入方向Dの前方側に傾斜)するテーパ形状をなす。そして、シールリップ22は、グロメット10の組付状態において、車体パネルPの室外側の側面における貫通孔Paの周囲に密着する。なお、車体パネルPへの組付前の状態において、軸線L方向から見たシールリップ22の外形は、フランジ被覆部24の外形よりも小さくなるように設定されている。
シールリップ22の外側面22aは、外周側(径方向外側)に向かうにつれて第1被覆部31から離間するように傾斜する平面状をなしている。第1被覆部31において、シールリップ22の外側面22aと対向する軸線L方向の側面には、シールリップ22の外側面22aにおける根元部分と連なる内側環状面34と、内側環状面34の外周側に位置する環状の凸部35とが形成されている。本実施形態の内側環状面34は、軸線L方向に対して垂直(すなわち、フランジ部17と平行)な平面状をなしている。凸部35は、内側環状面34の外周側と連なっており、軸線L方向において内側環状面34よりもシールリップ22側に突出している。すなわち、第1被覆部31におけるシールリップ22の外側面22aと対向する軸線L方向の側面は、内側環状面34から凸部35にかけてシールリップ22側に隆起する形状をなしている。
シールリップ22の延出方向(中心軸線Lに対して傾斜して延びる方向)の中間部位には、シールリップ22における他の部位よりも厚さが厚く設定された肉厚部41が形成されている。また、シールリップ22の外周縁部(開放端部)には、補助シール部42が形成されている。補助シール部42は、シールリップ22の外周縁部が軸線L方向におけるフランジ被覆部24とは反対側に屈曲されて構成されている。肉厚部41及び補助シール部42は、シールリップ22の全周に亘って環状に形成されている。肉厚部41は、グロメット10の組付時にシールリップ22が車体パネルPと当接して第1被覆部31側に倒れたときに、該第1被覆部31の凸部35と当接する位置に設けられている。
シールリップ22の内側面22bにおける肉厚部41及び補助シール部42以外の部位は、シールリップ22の外側面22aと平行な平面状(すなわち、外周側(径方向外側)に向かうにつれて第1被覆部31から離間するように傾斜する平面状)をなしている。そして、肉厚部41は、シールリップ22の内側面22bから該シールリップ22の内周側(中心軸線L側)に突出されて構成されている。これにより、肉厚部41の厚みが確保されている。
止水部23は、シールリップ22よりも径方向内側の位置に形成されている。止水部23は、第1被覆部31から挿入方向Dの前方側に突出し、車体パネルPの貫通孔Paよりも大きい環状をなしている。止水部23は、グロメット10の組付状態において、車体パネルPの室外側の側面における貫通孔Paの周囲に密着する。なお、止水部23とシールリップ22において、軸線L方向における突出高さは、シールリップ22の方が高く設定されている。
本実施形態の作用について説明する。
グロメット10を車体パネルPの貫通孔Paに対して挿入方向Dに挿入すると、図4に示すように、シールリップ22が車体パネルPと当接して第1被覆部31側に倒れる。そして、シールリップ22の肉厚部41が第1被覆部31の凸部35と当接し、肉厚部41が凸部35と車体パネルPとで挟まれる。これにより、肉厚部41及び凸部35が潰されて圧縮状態となり、シールリップ22の車体パネルPに対する密着力が向上されるようになっている。また、このとき、インナー部材11における各係止片16の係止凸部16aが貫通孔Paの周縁と係止されることで、肉厚部41及び凸部35が圧縮された状態でグロメット10が挿入方向Dにおいて固定される。
グロメット10を車体パネルPの貫通孔Paに対して挿入方向Dに挿入すると、図4に示すように、シールリップ22が車体パネルPと当接して第1被覆部31側に倒れる。そして、シールリップ22の肉厚部41が第1被覆部31の凸部35と当接し、肉厚部41が凸部35と車体パネルPとで挟まれる。これにより、肉厚部41及び凸部35が潰されて圧縮状態となり、シールリップ22の車体パネルPに対する密着力が向上されるようになっている。また、このとき、インナー部材11における各係止片16の係止凸部16aが貫通孔Paの周縁と係止されることで、肉厚部41及び凸部35が圧縮された状態でグロメット10が挿入方向Dにおいて固定される。
また、グロメット10の組付状態では、肉厚部41に対する内周側で止水部23が車体パネルPに密着し、肉厚部41に対する外周側で補助シール部42が車体パネルPに密着している。これにより、グロメット10(封止部材12)と車体パネルPとの間の止水性がより一層向上されるようになっている。
本実施形態の効果について説明する。
(1)シールリップ22は、シールリップ22における他の部位よりも厚さが厚く設定された肉厚部41を有し、肉厚部41がグロメット10の組付状態で車体パネルPと基部としての第1被覆部31とに挟まれるように構成されている。上記態様によれば、車体パネルPへのグロメット10の組付時、車体パネルPとの当接によってシールリップ22が第1被覆部31側に倒れ、シールリップ22の肉厚部41が第1被覆部31と車体パネルPとによって挟まれて圧縮される。車体パネルPに対するシールリップ22の密着力が向上し、その結果、車体パネルPとの間の止水性を向上させることができる。
(1)シールリップ22は、シールリップ22における他の部位よりも厚さが厚く設定された肉厚部41を有し、肉厚部41がグロメット10の組付状態で車体パネルPと基部としての第1被覆部31とに挟まれるように構成されている。上記態様によれば、車体パネルPへのグロメット10の組付時、車体パネルPとの当接によってシールリップ22が第1被覆部31側に倒れ、シールリップ22の肉厚部41が第1被覆部31と車体パネルPとによって挟まれて圧縮される。車体パネルPに対するシールリップ22の密着力が向上し、その結果、車体パネルPとの間の止水性を向上させることができる。
また、シールリップ22の全体を肉厚部41の厚さで形成した場合、シールリップ22の剛性が高くなって弾性変形しにくくなり、第1被覆部31側に倒れにくくなる。これにより、車体パネルPに対するグロメット10の組付性の悪化を招くおそれがある。その点、上記態様では、シールリップ22の一部を肉厚部41とする構成であるため、組付性の悪化を抑えつつ車体パネルPとの間の止水性を向上させることができる。
(2)第1被覆部31におけるシールリップ22と対向する側面には、該シールリップ22側に突出する凸部35が設けられ、肉厚部41は、シールリップ22が第1被覆部31側に倒れた状態において凸部35と当接する位置に設けられている。
上記態様によれば、グロメット10の組付状態において、シールリップ22の肉厚部41が第1被覆部31の凸部35と車体パネルPとによって挟まれる。これにより、肉厚部41の厚さが厚くなりすぎることを抑えつつ、肉厚部41における所望の圧縮度合い(つまり、シールリップ22の所望の密着力)を得ることができる。
また、第1被覆部31のシールリップ22と対向する側面において、凸部35の内周側は、凸部35よりも高さが低い部位(内側環状面34)となるため、シールリップ22の根元部分における第1被覆部31との間隙を確保できる。なお、グロメット10の組付状態、すなわち、シールリップ22が第1被覆部31側に倒れて肉厚部41が凸部35と当接する状態においても、シールリップ22と内側環状面34との間には間隙が存在するようになっている。
(3)シールリップ22の外側面22aにおける肉厚部41を含む部位は、外周側に向かうにつれて第1被覆部31から離間するように傾斜する平面状をなし、肉厚部41は、シールリップ22の内側面22bから突出する形状をなしている。
上記態様によれば、シールリップ22の外側面22aの肉厚部41を含む部位は、グロメット10の車体パネルPへの組付前の状態で平面状をなし、肉厚部41はシールリップ22の内側面22bの一部を突出させることで肉厚とされる。このため、グロメット10の車体パネルPへの組付前の形状において、シールリップ22の外側面22aと第1被覆部31との間の間隙を確保することができる。これにより、グロメット10の成型性の悪化を抑えつつも、シールリップ22に肉厚部41を設けることができる。
(4)補助シール部42、肉厚部41及び止水部23により、段階的に水の浸入を抑制でき、好適な止水性能を得ることができる。また、止水部23にたどり着く水量が少なくなるため、組付状態での止水部23の潰し量を軽減させることができる。止水部23の潰し量は、貫通孔Paに対するグロメット10の挿入力への影響が強いため、止水部23の潰し量を軽減することで、当該挿入力の低減に寄与できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、シールリップ22の内側面22bの一部を内周側に突出させることで、肉厚部41の厚みが確保されるが、これ以外に例えば、シールリップ22の外側面22aの一部を外周側に突出させることで、肉厚部41の厚みを確保してもよい。
・上記実施形態では、シールリップ22の内側面22bの一部を内周側に突出させることで、肉厚部41の厚みが確保されるが、これ以外に例えば、シールリップ22の外側面22aの一部を外周側に突出させることで、肉厚部41の厚みを確保してもよい。
・上記実施形態では、第1被覆部31におけるシールリップ22の外側面22aと対向する軸線L方向の側面は、内側環状面34から凸部35にかけてシールリップ22側に隆起する形状をなすが、これ以外に例えば、凸部35を省略して、第1被覆部31の当該側面の全体を内側環状面34と同一の高さで形成してもよい。この場合、シールリップ22の肉厚部41の厚さを上記実施形態に対して厚くすることで、第1被覆部31と車体パネルPとで挟まれた肉厚部41の圧縮度合い(つまり、シールリップ22の所望の密着力)を上記実施形態と同様とすることができる。
・上記実施形態では、エラストマなどの可撓性が高い材料からなる封止部材12と、該封止部材12よりも剛性の高いインナー部材11とからなるグロメット10に適用したが、これ以外に例えば、可撓性の高い材料のみで構成されたグロメットに適用可能である。
以下に技術的思想を記載する。
・グロメットは、車体パネルに設けられた貫通孔に組み付けられ、同貫通孔に通されるワイヤハーネスを保護するグロメットであって、前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲と対向する環状の基部と、前記基部から前記車体パネル側に延出され、前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲に密着する環状のシールリップとを備え、前記シールリップは、グロメットの前記車体パネルへの組付前の状態では、外周側に向かうにつれて前記基部から離間するように傾斜するテーパ形状をなし、前記車体パネルへのグロメットの組付状態では、前記車体パネルとの当接によって前記基部側に倒れるように構成され、前記シールリップは、前記シールリップにおける他の部位よりも厚さが厚く設定された肉厚部を有し、前記肉厚部が前記グロメットの組付状態で前記車体パネルと前記基部とに挟まれるように構成されている。
・グロメットは、車体パネルに設けられた貫通孔に組み付けられ、同貫通孔に通されるワイヤハーネスを保護するグロメットであって、前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲と対向する環状の基部と、前記基部から前記車体パネル側に延出され、前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲に密着する環状のシールリップとを備え、前記シールリップは、グロメットの前記車体パネルへの組付前の状態では、外周側に向かうにつれて前記基部から離間するように傾斜するテーパ形状をなし、前記車体パネルへのグロメットの組付状態では、前記車体パネルとの当接によって前記基部側に倒れるように構成され、前記シールリップは、前記シールリップにおける他の部位よりも厚さが厚く設定された肉厚部を有し、前記肉厚部が前記グロメットの組付状態で前記車体パネルと前記基部とに挟まれるように構成されている。
上記態様によれば、車体パネルへのグロメットの組付時、車体パネルとの当接によってシールリップが基部側に倒れ、シールリップの肉厚部が基部と車体パネルとによって挟まれて圧縮される。車体パネルに対するシールリップの密着力が向上し、その結果、車体パネルとの間の止水性を向上させることができる。
また、シールリップ全体を肉厚部の厚さで形成した場合、シールリップの剛性が高くなって弾性変形しにくくなり、基部側に倒れにくくなる。これにより、車体パネルに対するグロメットの組付性の悪化を招くおそれがある。その点、上記態様では、シールリップの一部を肉厚部とする構成であるため、組付性の悪化を抑えつつ車体パネルとの間の止水性を向上させることができる。
・上記グロメットにおいて、前記基部における前記シールリップと対向する側面には、該シールリップ側に突出する凸部が設けられ、前記肉厚部は、前記シールリップが前記基部側に倒れた状態において前記凸部と当接する位置に設けられている。
上記態様によれば、グロメットの組付状態において、シールリップの肉厚部が基部の凸部と車体パネルとによって挟まれる。これにより、肉厚部の厚さが厚くなりすぎることを抑えつつ、肉厚部における所望の圧縮度合い(つまり、シールリップの所望の密着力)を得ることができる。
・上記グロメットにおいて、前記シールリップの外側面における前記肉厚部を含む部位は、外周側に向かうにつれて基部から離間するように傾斜する平面状をなし、前記肉厚部は、前記シールリップの内側面から突出する形状をなしている。
上記態様によれば、シールリップの外側面の肉厚部を含む部位は、グロメットの車体パネルへの組付前の状態で平面状をなし、肉厚部はシールリップの内側面の一部を突出させることで肉厚とされる。このため、グロメットの車体パネルへの組付前の形状において、シールリップの外側面と基部との間の間隙を確保することができる。これにより、グロメットの成型性の悪化を抑えつつも、シールリップに肉厚部を設けることができる。
10…グロメット
22…シールリップ
22a…シールリップの外側面
22b…シールリップの内側面
31…第1被覆部(基部)
35…凸部
41…肉厚部
P…車体パネル
Pa…貫通孔
W…ワイヤハーネス
22…シールリップ
22a…シールリップの外側面
22b…シールリップの内側面
31…第1被覆部(基部)
35…凸部
41…肉厚部
P…車体パネル
Pa…貫通孔
W…ワイヤハーネス
Claims (2)
- 車体パネルに設けられた貫通孔に組み付けられ、同貫通孔に通されるワイヤハーネスを保護するグロメットであって、
前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲と対向する環状の基部と、前記基部から前記車体パネル側に延出され、前記車体パネルの一側面における前記貫通孔の周囲に密着する環状のシールリップとを備え、
前記シールリップは、グロメットの前記車体パネルへの組付前の状態では、外周側に向かうにつれて前記基部から離間するように傾斜するテーパ形状をなし、前記車体パネルへのグロメットの組付状態では、前記車体パネルとの当接によって前記基部側に倒れるように構成され、
前記シールリップは、前記シールリップにおける他の部位よりも厚さが厚く設定された肉厚部を有し、前記肉厚部が前記グロメットの組付状態で前記車体パネルと前記基部とに挟まれるように構成されており、
前記基部における前記シールリップと対向する側面には、該シールリップ側に突出する凸部が設けられ、
前記肉厚部は、前記シールリップの内側面から突出する形状をなしており、
前記車体パネルへのグロメットの組付状態において、前記肉厚部は前記車体パネルと当接するとともに前記凸部は前記シールリップの外側面と当接するように構成された、グロメット。 - 前記シールリップは、該シールリップの外周縁部にシール部を有し、
前記シールリップは、該シールリップの延出方向において、前記シール部よりも内周側の部位に前記肉厚部を有している、請求項1に記載のグロメット。
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