JP2018186622A - グロメット及びワイヤーハーネス - Google Patents

グロメット及びワイヤーハーネス Download PDF

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【課題】リップ部のめくれに起因するシール性の低下を防止できるグロメット等を提供する。【解決手段】車体パネル1の一方側より電線貫通孔2に装着され、電線Wが貫通する車体パネル1の電線貫通孔2を塞ぐグロメット10において、車体パネル1の当接面側には、外周リップ部17が設けられ、外周リップ部17の外周面には、外側に向かって突出する補助リップ片17Aが設けられた。【選択図】図6

Description

本発明は、電線が貫通する車体パネルの電線貫通孔を塞ぐグロメット、及び、グロメットを有するワイヤーハーネスに関する。
従来より種々のグロメットが提案されている(例えば特許文献1)。かかるグロメットの一従来例として図10〜図13に示すものがある。図10〜図13において、車体パネル1には、電線貫通孔2が形成されている。この電線貫通孔2に電線Wが貫通されている。この電線Wの外周にグロメット100が装着されている。グロメット100は、柔軟な材料(例えばゴム材)より形成されたグロメット本体101と、グロメット本体101の内側に配置され、グロメット本体101より剛性の高い材料より形成されたインナープロテクタ110とを備えている。
グロメット本体101には、車体パネル1の当接面側にリップ部102が形成されている。リップ部102は、内周リップ部102aと外周リップ部102bより形成されている。インナープロテクタ110には、周方向に間隔を置いて複数のパネル係止爪111が設けられている。このパネル係止爪111とリップ部102によって車体パネル1の電線貫通孔2の外周縁を挟持することによって、グロメット100が車体パネル1に取り付けられている。パネル係止爪111とリップ部102の車体パネル1への挟持力によって、リップ部102が車体パネル1の電線貫通孔2の外周縁に密着されている。リップ部102が車体パネル2との間をシールしている。
グロメット本体101には、車体パネル1の当接面とは反対側に電線保持筒部103が形成されている。この電線保持筒部103とこれより外部に引き出された電線Wの部位がテープTで巻き付けされている。電線保持筒部103の内面が電線Wの外周に密着されている。電線保持筒部103及びテープTが電線Wとの間をシールしている。
このようにして、車体パネル1の一方側より装着されたグロメット100が、車体パネル1の一方側のスペース3と他方側のスペース4に亘って電線Wを配策するための電線貫通孔2を防水等している。
特開2014−82827号公報
ところで、図14(a)に示すように、グロメット100を斜めに傾けた状態で車体パネル1の電線貫通孔2に挿入すると、外周リップ部102bに車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が当接する。ここで、図14(b)に示すように、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が外周リップ部102bの外側に入り込むと、外周リップ部102bがめくれる。外周リップ部102bがめくれた状態になると、図14(c)に示すように、外周リップ部102bが電線貫通孔2内に入り込んだ状態でグロメット100が電線貫通孔2に装着されてしまう。外周リップ部102bが電線貫通孔2内に入り込んだ状態でグロメット100が電線貫通孔2に装着されると、防水等のシール性能が低下するという問題が発生する。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、リップ部のめくれに起因するシール性の低下を防止できるグロメット及びワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
本発明は、車体パネルの一方側より電線貫通孔に装着され、電線が貫通する車体パネルの電線貫通孔2を塞ぐグロメットにおいて、車体パネルの当接面側には、外周リップ部が突設され、外周リップ部の外周面には、外側に向かって突出する補助リップ片が設けられているグロメットである。
本発明によれば、グロメットを電線貫通孔に装着する際に、車体パネルの電線貫通孔の周縁がリップ部の外側に入り込むと、電線貫通孔の周縁が補助リップ片を押圧して補助リップ片が変移する。すると、補助リップ片の連結箇所より先端側の外周リップ部の部位が補助リップ片によって強制的に外側に引っ張られるため、外周リップ部がめくれて電線貫通孔内に入り込むことが防止される。以上より、リップ部のめくれに起因するシール性の低下を防止できる。
本発明の一実施形態を示し、グロメットの分解斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、グロメットの斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、図2のA−A線断面図である。 本発明の一実施形態を示し、電線貫通孔に装着前のグロメットの要部断面図である。 本発明の一実施形態を示し、電線貫通孔に装着前のグロメット本体の要部断面図である。 本発明の一実施形態を示し、(a)は電線貫通孔に装着された状態のグロメットの要部断面図、(b)は(a)のD1矢視図である。 本発明の一実施形態を示し、(a)〜(d)はグロメットの各組立工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、グロメットの電線貫通孔への装着手順を説明する斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、(a)はグロメットを電線貫通孔に装着する途中過程で、電線貫通孔の周縁が外周リップ部の外側に位置する場合を示す斜視図、(b)は補助リップ片の挙動を説明する要部断面図である。 従来例を示し、グロメットの分解斜視図である。 従来例を示し、グロメットの斜視図である。 従来例を示し、図11のB−B線断面図である。 従来例を示し、(a)は電線貫通孔に装着された状態のグロメットの要部断面図、(b)は(a)のD2矢視図である。 従来例を示し、(a)〜(c)はグロメットの電線貫通孔への各装着工程を示す要部斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の一実施形態を示す。図1〜図3に示すように、車体パネル1には、円形の電線貫通孔2が形成されている。この電線貫通孔2には、ワイヤーハーネスの電線(電線集合体)Wが貫通されている。ワイヤーハーネスの電線Wは、電線貫通孔2を貫通することによって車体パネル1の一方側のスペース3(図3等に示す)と他方側のスペース4(図3等に示す)に亘って配策される。ワイヤーハーネスは、電線Wの外周に装着されたグロメット10を有する。このグロメット10によって、車体パネル1の電線貫通孔2が閉塞されている。以下、グロメット10の構成を詳しく説明する。
グロメット10は、車体パネル1の一方側のスペース3より電線貫通孔2に装着されている。グロメット10は、柔軟な材料(例えばゴム材)より形成されたグロメット本体11と、グロメット本体11の内側に配置され、グロメット本体11より剛性の高い材料より形成されたインナープロテクタ20と、インナープロテクタ20に固定された経路規制部材30とを備えている。
グロメット本体11は、内部を電線Wが配策される筒形状であり、内周側にインナー嵌合溝13を有する大径筒部12と、大径筒部12の車体パネル1の当接面側に設けられたリップ部15と、大径筒部12の車体パネル1側の反対側に設けられた電線保持筒部19とを備え、これらが一体に設けられている。大径筒部12は、電線貫通孔2より大径である。インナー嵌合溝13は、大径筒部12の全周に亘って形成されている。インナー嵌合溝13には、インナープロテクタ20の外周縁が嵌合されている。これにより、グロメット本体11とインナープロテクタ20が固定されている。又、グロメット本体11、特に大径筒部12は、インナープロテクタ20によって形態維持が図られている。
リップ部15は、図4及び図5に詳しく示すように、大径筒部12の車体パネル1の当接面側である外周縁面18より突設されている。リップ部15は、先端が共に自由端である内周リップ部16と外周リップ部17とから形成されている。つまり、リップ部15は、二重シール構造であり、内周リップ部16の外側に外周リップ部17が位置している。内周リップ部16と外周リップ部17は、大径筒部12の全周に亘って連続して形成されている。
グロメット10が電線貫通孔2に装着される前では、内周リップ部16は、外周縁面18に対し根元より垂直に向かって突出し、且つ、その先端部位で外側に開く方向に傾斜している。外周リップ部17は、外周縁面18の直交方向に対し外側に傾斜する方向に突出している。外周リップ部17は、先端が自由端であるため、傾斜を起こす方向となる内側方向(図4のa矢印方向)と傾斜を大きくする外側方向(図4のb矢印方向)にそれぞれ自由に撓み変形可能である。
外周リップ部17の外周面には、外側に向かって突出する補助リップ片17Aが設けられている。補助リップ片17Aは、外周リップ部17の全周に亘って連続して形成されている。補助リップ片17Aは、外周リップ部17の根元よりも先端寄りの位置より突設されている。補助リップ片17Aは、外周縁面18の面方向を基準とすると、斜め下方に向かって延びている。これにより、車体パネル1の電線貫通孔2への装着過程にあって、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が外周リップ部17の外側に位置した場合には、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が確実に補助リップ片17Aに突き当たる。又、補助リップ片17Aの自由端である先端は、外周縁面18に近接した位置に位置し、補助リップ片17Aと外周縁面18の間には、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が入り込めないようになっている。
図5に示すように、補助リップ片17Aの連結位置から外周リップ部の先端位置までの長さLlは、外周リップ部17の根元位置から先端位置までの長さL2よりも当然に短く、外周リップ部17の補助リップ片17Aの連結位置より先端側の部位(寸法L1の部位)は、外周リップ部17の変移に追従して強制的に変移する長さに設定されている。
補助リップ片17Aは、電線貫通孔2への装着前の状態では、図4に示すように、その先端が大径筒部12より突出せず、電線貫通孔2への装着状態では、図6(a)、(b)に示すように、その先端が大径筒部12より外側に突出する寸法L3に設定されている。
図9に示すように、外周リップ部17と補助リップ片17Aとによってできる隙間の奥位置aと、電線貫通孔2に入り込む部位(インナープロテクタ20)の内で最も遠い位置の角部との間の寸法E1が電線貫通孔2の孔寸法E2より大きく設定されている。
図6に示すように、グロメット10が電線貫通孔2に装着された状態では、内周リップ部16及び外周リップ部17は、大径筒部12の外周縁面18側に倒れる方向に弾性変形され、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁面に密着される。これにより、車体パネル1の一方側の面とリップ部15の隙間より水等がグロメット10内に浸入するのを防止している。尚、図2〜図5では、内周リップ部16及び外周リップ部17は、グロメット10が電線貫通孔2に装着される前の状態を示している。
電線保持筒部19は、電線Wの外径より若干小さい内径若しくはほぼ同じ内径を有する。電線保持筒部19は、所定の長さに亘って電線Wの外周面に当接すると共に、電線保持筒部19の外周面にはテープ(図示せず)が巻き付けされている。これにより、電線保持筒部19の内面と電線Wの外周面の隙間より水等がグロメット10内に浸入するのを防止している。
電線保持筒部19は、上記したように柔軟な材料(例えばゴム材)より形成されている。これにより、電線保持筒部19は、電線Wと共に撓み変形でき、この撓み変形できる範囲で、車体パネル1の一方側のスペース4(グロメット10の装着側)に引き出された電線Wが所望の経路で配策可能とされている。
インナープロテクタ20は、互いに組み付けされる一対のインナー部材21より形成されている。各インナー部材21は、上方から見て半円状のインナー本体部22と、このインナー本体部22より外側に向かって突出する鍔部28とを備えている。インナー本体部22は、半円周側壁23と、この半円周側壁23より内周側に向かって設けられた上規制壁部24と、上規制壁部24より間隔を置いた下方位置に設けられた下規制壁部25とを備えている。各インナー本体部22には、上規制壁部24と下規制壁部25に囲まれて半円弧状の嵌合溝26が形成されている。一対のインナー部材21が合体された状態では、2つの嵌合溝26によって円周状の溝形状が形成される。
各上規制壁部24には、上方から見て三角形状の切欠部27が形成されている。一対のインナー部材21が合体された状態では、2つの切欠部27によって四角形の切欠形状が形成される。
各インナー部材21の合体面の近辺箇所には、ロック部29が設けられている。一対のインナー部材21同士は、その合体面同士が突き合わされた状態で、双方のロック部29でロックされる。
各半円周側壁23の外周面には、間隔を置いてパネル係止爪29Aが設けられている。各パネル係止爪29Aは、その先端側が半円周側壁23に近づく方向に弾性変形可能である。インナープロテクタ20の複数のパネル係止爪29Aとグロメット本体11のリップ部15とによって車体パネル1が挟持されている。この挟持力によって、グロメット10が車体パネル1の電線貫通孔2に装着されている。
経路規制部材30は、内部に電線Wが収容された状態で自らの形態を少なくとも維持できる剛性を有する材料より形成されている。経路規制部材30は、電線Wを内部に収容する筒体である。経路規制部材30は、電線Wの所望の配策方向に沿って延びている。具体的には、経路規制部材30は、インナープロテクタ20に固定された基端箇所に近い箇所で折曲され、折曲箇所より先端まで斜め方向にストレートに延びている。
経路規制部材30は、経路規制本体31と、経路規制本体31にヒンジ部32を介して連結されたカバー33と、経路規制本体31とカバー33の基端部に付設された土台鍔部34とを備えている。経路規制本体31は、電線Wの所望の配策方向に沿って延びるコ字状の壁面部を有し、このコ字状の壁面部内に電線収容室35が形成されている。カバー33は、ヒンジ部32によって電線収容室35を開閉自在に設けられている。閉塞位置では、経路規制本体31とカバー33の互いの係止部36によってロックされる。
経路規制部材30は、その土台鍔部34がインナープロテクタ20(合体された一対のインナー本体部22)の円周状の嵌合溝26に嵌合され、且つ、土台鍔部34より先端側がインナープロテクタ20(合体された一対の上規制壁部24)の四角形の一対の切欠部27より外部に突出している。経路規制部材30は、インナープロテクタ20に対し、切欠部27によって回転が阻止され、且つ、嵌合溝26によって所定方向の突出状態で固定されている。つまり、経路規制部材30は、車体パネル1の他方側のスペース4で、所定の方向に沿って延設され、車体パネル1の他端側のスペース4に引き出された電線Wの経路を規制する。
経路規制部材30は、その土台鍔部34がインナープロテクタ20の嵌合溝26に隙間なく嵌合している。これにより、経路規制部材30が水平方向に変位したり、揺動方向に変位したりすることがない。ひいては、内部の電線Wの配策経路が一義的に特定される。
次に、グロメット10の組付手順を説明する。経路規制部材30内に電線Wを収容する。つまり、図7(a)に示すように、カバー33を開いた経路規制本体31内に電線Wを配策し、カバー33を閉じる。
次に、経路規制部材30をインナープロテクタ20に取り付ける。つまり、図7(b)に示すように、一対のインナー部材21の間に経路規制部材30の土台鍔部34をセットし、土台鍔部34を一対のインナー部材21の嵌合溝26に嵌め込みつつ一対のインナー部材21を合体させる(図7(c)参照)。
次に、電線Wを通したグロメット本体11にインナープロテクタ20を嵌合する。つまり、図7(d)に示すように、グロメット本体11の大径筒部12を広げる方向に弾性変形させ、グロメット本体11のインナー嵌合溝13にインナープロテクタ20の鍔部28を嵌め込む。これで、電線Wにグロメット10が装着される。
次に、電線Wを車体パネル1の電線貫通孔2に通し、図8に示すように、車体パネル1の一方側のスペース3より、経路規制部材30を挿入先端側としてグロメット10を電線貫通孔2に押し込む。すると、経路規制部材30が電線貫通孔2より車体パネル1の他方側のスペース4に突出し、次に、インナープロテクタ20が電線貫通孔2に入り込む。ここで、インナープロテクタ20の各パネル係止爪29Aが電線貫通孔2の周縁に突き当たるが、各パネル係止爪29Aが弾性変形してインナープロテクタ20の電線貫通孔2への挿入が許容される。インナープロテクタ20が挿入完了位置まで挿入されると、図6に示すように、各パネル係止爪29Aが弾性復帰して車体パネル1の電線貫通孔2の反対側周縁に係止する。複数のパネル係止爪29Aとグロメット本体11のリップ部15とによって車体パネル1が挟持される。この挟持力によって、グロメット10が車体パネル1の電線貫通孔2に装着される。内周リップ部16及び外周リップ部17は、大径筒部12の外周縁面18に倒れる方向に弾性変形され、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁面に密着される。これにより、車体パネル1の一方側の面とリップ部15の隙間より水等がグロメット10内に浸入するのを防止する。
上記したグロメット10の電線貫通孔2への装着は、経路規制部材30を車体パネル1の電線貫通孔2を通過させた後、グロメット10を斜めに傾けた状態で車体パネル1の電線貫通孔2に挿入すると、先ず、外周リップ部17に車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が当接する。
ここで、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が外周リップ部17の内側に入り込めば良いが、図9(a)に示すように、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が外周リップ部17の外側に入り込む場合がある。この場合には、電線貫通孔2の周縁が補助リップ片17Aを押圧する。補助リップ片17Aがこの押圧によって外周縁面18側に変移すると、補助リップ片17Aの連結箇所より先端側の外周リップ部17の部位が補助リップ片17Aによって強制的に外側に引っ張られるため、外周リップ部17がめくれて電線貫通孔2内に入り込むことが防止される。これにより、外周リップ部17が内周リップ部16と共にグロメット本体11の外周縁面18に倒れ込む方向に撓み変形する。そして、グロメット10の電線貫通孔2に装着された状態では、図6に示すように、内周リップ部16と共に外周リップ部17も車体パネル1とグロメット本体11の外周縁面18の間で圧縮変形される。
また、仮に、外周リップ部17のめくれが解消されずにめくれたままの状態でも、めくれる部位は外周リップ部17の全長ではなく、補助リップ片17Aの連結箇所より先端の部位であり、外周リップ部17の連結箇所より根本側と補助リップ片17Aが車体パネル1とグロメット本体11の外周縁面18の間で圧縮変形される。従って、所望のシール構造及びシール性能を確保できる。
以上説明したように、車体パネル1の一方側のスペース3より電線貫通孔2に装着され、電線Wが貫通する車体パネル1の電線貫通孔2を塞ぐグロメット10において、車体パネル1の当接面側には、外周リップ部17が突設され、外周リップ部17の外周面には、外側に向かって突出する補助リップ片17Aが設けられている。従って、上記で説明したように、外周リップ部17がめくれて電線貫通孔2内に入り込むことが防止される。以上より、外周リップ部17のめくれに起因するシール性の低下を防止できる。
補助リップ片17Aは、電線貫通孔2への装着前の状態では、図4に示すように、その先端がグロメット外周縁(大径筒部12)より突出せず、電線貫通孔2への装着状態では、図6(a)、(b)に示すように、その先端がグロメット外周縁(大径筒部12)より外側に突出する寸法L3に設定されている。従って、グロメット10を電線貫通孔2に装着した後に、グロメット10が適正に装着されたか否かを目視で確認可能である。従来例では、電線貫通孔2への装着状態では、図13(a)、(b)に示すように、リップ部102の先端がグロメット外周縁より外側に突出しないため、適正に装着されたかを目視で確認できない。
外周リップ部17と補助リップ片17Aとによってできる隙間の奥位置と、電線貫通孔2に入り込む部位(インナープロテクタ20)の内で最も遠い位置の角部との間の寸法E1が電線貫通孔2の孔寸法E2より大きく設定されている。従って、図9(a)に示すように、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が外周リップ部17の内側ではなく外側に入り込み、電線貫通孔2の周縁が補助リップ片17Aを押圧しても、補助リップ片17Aの押圧によって外周リップ部17が外側に向かって強制的に変形しなかった場合、つまり、外周リップ部17がめくれた状態では、グロメット10(インナープロテクタ20)を電線貫通孔2に嵌め込むことができない。これによって、作業者が装着を再度やり直すことになり、最終的には、グロメット10が常に適正に装着される。
グロメット10は、車体パネル1の一方側で電線Wを被い、電線貫通孔2の周縁に密着されるグロメット本体11と、グロメット本体11より剛性が高い部材より形成され、グロメット本体11の内側に配置されるインナープロテクタ20と、インナープロテクタ20に固定され、車体パネル1の他端側に引き出された電線Wの経路を規制する経路規制部材30とを備えたものである。グロメット10の電線貫通孔2への装着は、車体パネル1の一方側のスペース3より、経路規制部材30を挿入先端側としてグロメット10を電線貫通孔2に押し込む。ここで、経路規制部材30がストレート形態ではなく、本実施形態のように折れ曲った形態の場合には、経路規制部材30を電線貫通孔2に通す際に、グロメット10を斜めに傾けた状態とするため、図9(a)に示すように、斜めの状態でグロメット本体11及びインナープロテクタ20を電線貫通孔2に進入させることになる。従って、車体パネル1の電線貫通孔2の周縁が外周リップ部17の外側に入り込む確率が高いグロメット構造であるが、このようなグロメット構造に本発明は特に有効である。
(変形例)
前記実施形態では、グロメット10は、リップ部15を有するグロメット本体11とインナープロテクタ20と経路規制部材30を備えたものであったが、リップ部を有する単体のものであっても、リップ部を有するグロメット本体11とインナープロテクタ20を備えたものであっても本発明が適用できる。
前記実施形態では、リップ部15は、内周リップ部16と外周リップ部17を有し、二重で車体パネル1の面をシールする構造であるが、三重以上でシールする構造であっても、又、一重でシールする構造(単一のリップ部のみ)にも本発明が適用できる。また、リップ部が複数のリップ部より形成する場合には、最外周のリップ部に補助リップ片を設けることが好ましい。最外周のリップ部が電線貫通孔2の周縁に干渉し、めくれる対象となる可能性が高いためである。
1 車体パネル
2 電線貫通孔
10 グロメット
11 グロメット本体
20 インナープロテクタ
30 経路規制部材
17 外周リップ部(リップ部)
17A 補助リップ片
W 電線

Claims (5)

  1. 車体パネルの一方側より電線貫通孔に装着され、電線が貫通する前記車体パネルの前記電線貫通孔を塞ぐグロメットにおいて、
    前記車体パネルの当接面側には、リップ部が突設され、前記リップ部の外周面には、外側に向かって突出する補助リップ片が設けられていることを特徴とするグロメット。
  2. 請求項1記載のグロメットであって、
    前記補助リップ片は、前記電線貫通孔への装着前の状態では、その先端がグロメット外周縁より突出せず、前記電線貫通孔への装着状態では、その先端がグロメット外周縁より外側に突出する寸法に設定されていることを特徴とするグロメット。
  3. 請求項1記載のグロメットであって、
    前記リップ部と前記補助リップ片とによってできる隙間の奥位置と、前記電線貫通孔に入り込む部位の内で最も遠い位置の角部との間の寸法が前記電線貫通孔の孔寸法より大きく設定されていることを特徴とするグロメット。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のグロメットであって、
    前記車体パネルの一方側で前記電線を被い、前記電線貫通孔の周縁に密着されるグロメット本体と、
    前記グロメット本体より剛性が高い部材より形成され、前記グロメット本体の内側に配置されるインナープロテクタと、
    前記インナープロテクタに固定され、前記車体パネルの他端側に引き出された前記電線の経路を規制する経路規制部材とを備えたことを特徴とするグロメット。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のグロメットを備えたことを特徴とするワイヤーハーネス。
JP2017086217A 2017-04-25 2017-04-25 グロメット及びワイヤーハーネス Active JP6908427B2 (ja)

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