JP7255826B1 - 乾燥食品製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】調理工程において多量の澱粉を添加することなく、具材の沈殿や浮上を好適に回避し得る乾燥食品製造方法を提供する。【解決手段】食品用原料を調理する調理工程(ステップS1)と、調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程(ステップS2)と、凍結乾燥用容器に充填されている調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程(ステップS3)とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法(乾燥食品製造処理1)であって、調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を食品用原料に添加して攪拌する。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 アスザックフーズ株式会社が、本願発明に係る乾燥食品製造方法に従って製造した乾燥食品(「ドリンクベース(桃×バナナ)」および「ドリンクベース(桃×ブルーベリー)」)について、令和4年9月14日に、株式会社サビンサ・ジャパン・コーポレーション(東京都豊島区南池袋2丁目32番12号 第4タクトビル6階)に対し、食品開発展2022への同乾燥食品の展示、および同展示会における同乾燥食品の試供品としての配布を依頼し、これに応じて、株式会社サビンサ・ジャパン・コーポレーションが、同展示会において同乾燥食品を展示し、かつ同展示会において同乾燥食品(試供品)を配布した。
特許法第30条第2項適用 令和4年10月13日に、アスザックフーズ株式会社が、下記1~3において、本件出願の発明者が発明した乾燥食品製造方法に従って製造した乾燥食品(彩り具材のクラムチャウダー)を販売した。 1.アスザックフーズ株式会社 直営店舗「Chef’s Table」(長野県須坂市大字米持293番地72) 2.アスザックフーズ株式会社 直営オンラインショップ「Chef’s Table」(https://asuzacfoods.shop/shopdetail/000000000745/) 3.アスザックフーズ株式会社 オンラインショップ楽天店 「フリーズドライ乾燥野菜[素材屋さん]」(https://item.rakuten.co.jp/asuzacfoods/clam-chowder/)
本発明は、調理済食材を凍結乾燥用容器に充填して凍結乾燥させることによってブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法に関するものである。
例えば、下記の特許文献には、味噌汁やスープなどの即席汁食品の製造方法が開示されている。
この特許文献に開示の即席汁食品(凍結乾燥固形即席味噌汁)の製造方法(同文献において実施例2の製造として開示されている方法)では、ます、きざみネギ、きざみワカメ、細切り油揚げおよびほうれんそうを水煮し、これらを脱水した後に均一に混合すると共に、アルファー化した馬鈴薯澱粉を含有する液を添加した状態で撹拌混合する。次いで、混合した具材を円筒内に脱気して詰め込み、上方より一定の圧力を加えながら最下部に設けられたシャッターの開閉によって一定量の具材をプラスチック製の枠容器に充填する。また、上記の具材の準備と並行して、かつお節を水に入れて沸騰させた後にかつお節を取り出し、麦味噌および核酸系調味料を溶解して濃厚調味液を製作する。次いで、具材が充填されている枠容器に上記の濃厚調味液を充填する。
この後、枠容器に充填されている具材および濃厚調味液を常法によって凍結乾燥させることにより、凍結乾燥固形即席味噌汁(固形味噌汁)が完成する。この製造方法によれば、具材の調理工程において具材全体に増粘剤としての馬鈴薯澱粉が混合されているため、枠容器への充填工程において多量の濃厚調味液が具材に吸収される事態を回避することができる。これにより、凍結乾燥によって製造された固形味噌汁に復元用の湯を吸収させて喫食可能な状態としたときに、具材の味が損なわれた状態(具材に濃厚調味液が多量に染み込んだ状態)となるのを回避することが可能となっている。
特開平11-69957号公報(第2頁)
ところが、上記特許文献に開示の即席汁食品の製造方法には、以下のような解決すべき課題が存在する。
具体的には、上記特許文献に開示の製造方法に従って製造された即席汁食品(乾燥食品)では、具材および濃厚調味液を別個に調理して枠容器内に順次充填した状態で凍結乾燥されている。この場合、上記の固形味噌汁の例では、枠容器内に最初に充填する具材の比重が大きいため、枠容器内に濃厚調味液を充填したときには、枠容器の底側に具材が沈殿した状態(枠容器の上方部位に具材が存在せずに濃厚調味液だけが存在した状態)となる。したがって、そのような状態の食品を凍結乾燥させた固形味噌汁では、主として乾燥した具材からなる部位(乾燥した濃厚調味液が殆ど存在しない部位:以下「乾燥具材部」ともいう)と、主として乾燥した濃厚調味液からなる部位(乾燥した具材が殆ど存在しない部位:以下、「乾燥調味液部」ともいう)とが生じた状態となる。
なお、前述の固形味噌汁の例とは異なり、比重が小さい具材(例えば、乾燥食材:乾燥人参等の野菜、乾燥イチゴや乾燥りんご等の果物、および桜えびや乾し貝等の魚介類)を使用したときには、枠容器の上方に具材が浮上した状態(枠容器の底側に具材が存在せずに濃厚調味液だけが存在している状態)となることがある。また、比重が大きい具材、および比重が小さい具材が混在しているときには、枠容器の底部に具材の一部が沈殿し、かつ枠容器の上方に具材の他の一部が浮上した状態(枠容器の上下方向中央部に具材が存在せずに濃厚調味液だけが存在している状態)となることもある。これらの場合にも、凍結乾燥させた食品に、乾燥具材部および乾燥調味液部が生じた状態となる。このように、上記特許文献に開示の製造方法では、製造された乾燥食品に乾燥具材部および乾燥調味液部が生じた状態となり、これらが分離し易い(製造された乾燥食品において、具材の剥離・脱落が生じ易い)ため、その製品価値が損なわれるおそれがある。
また、具材の沈殿や浮上が生じる状態では、枠容器内に充填された調理済食材の凍結乾燥に際して、具材と分離している液状部の全体を同時に凍結させるのが困難となる。このため、凍結乾燥中の液状部内に塩分濃度や糖分濃度が高い部位が生じ、この高濃度部位が凍結し難いことで、凍結乾燥を行っている庫内が真空状態となったときに、調理済食材に含まれている空気が、凍結による固化が進行していない高濃度部位を押し拡げるようにしてこの部位に集まり、枠容器内の調理済食材中に大きな気泡(空洞)が生じた状態となる。このような状態では、発生した気泡(空洞)の分だけ調理済食材が膨らんだ状態で乾燥されて固化されるため、製造される乾燥食品のシルエットが崩れて美観が損なわれ、その製品価値が損なわれる。さらに、空洞(気泡)の存在によって乾燥食品に割れや欠けが生じ易いため、その製品価値が損なわれるおそれもある。また、上記のような高濃度部位が生じた状態で凍結乾燥された乾燥食品は、喫食に際して湯を注いで復元するときに、飴化などが生じて乾燥調味液部の湯の吸収性が悪化し、食品の復元性が低下するおそれもある。
一方、味噌汁などを凍結乾燥させた乾燥食品の製造に際して、調理工程において澱粉(増粘剤)を添加して液状部の粘度を上げることで、調理済みの食品を凍結乾燥させる前に具材が沈殿したり浮上したりするのを回避する方法が知られている。例えば、「株式会社日本食料新聞社発行[食料知識ミニブックスシリーズ:フリーズドライ食品入門(山根清孝著)](令和2年7月20日初版発行)」において、「増粘剤(とろみ)」に関し、「(前略)たとえば、肉と野菜の混合煮という調理済み食品の大きな凍結ブロックを作るのに、具材と煮汁が均一に混ざり合うように馬鈴薯でん粉を使用していた。これにより、(中略)不溶性物質の沈殿もなく、(後略)」と説明されているように、凍結乾燥工程に先立って具材の沈殿(または浮上)が生じるのを回避するために澱粉を添加してとろみを付与する方法が当業者間において公知となっている。
しかしながら、凍結乾燥工程における凍結に先立って具材の沈殿や浮上が生じるのを回避するために澱粉を添加して液状部の粘度を上げる方法で製造された乾燥食品では、喫食に際して湯や水などの液体(以下、「復元液」ともいう)に乾燥食品を浸して復元するときに、アルファー化(糊化)した澱粉の存在によって復元液の浸透が妨げられて乾燥食品の溶解性が低下する結果、短時間で好適に復元するのが困難となることがある。なお、前述の特許文献に開示の製造方法では、具材とは別個に調理した液状部(濃厚調味液)が具材に浸透して具材の味が損なわれるのを回避するためにアルファー化(糊化)した澱粉を具材に添加している。したがって、この製造方法に従って製造した乾燥食品においても、上記の乾燥具材部に復元液が浸透し難くなっており、乾燥具材部を短時間で好適に復元するのが困難となっている。
また、出願人は、復元液として「湯」などの高温の液体を浸透させて復元する味噌汁等の食品だけでなく、冷たい水やミルクを復元液として使用して喫食可能状態に復元する食品も製造している。このような乾燥食品については、湯などの高温の復元液を使用するときよりも乾燥食品に対する復元液の浸透性が低いため、短時間で好適に復元するのが一層困難となっている。
また、味噌汁のような味噌味の食品(多量の味噌を含む食品)の製造時に澱粉を添加したときには、澱粉に含まれているアミロースが、味噌に含まれている酵素のアミラーゼによって分解されて、所望するとろみ(粘度)を付与するのが困難となる。この場合、味噌に含まれている酵素のアミラーゼを失活した後に澱粉を添加することで、添加した澱粉のアミロースが分解されるのを回避して、食品に所望のとろみ(粘度)を付与することができる。しかしながら、アミラーゼを失活するには、味噌(味噌を溶解した液)を70℃程度まで十分に温度上昇させる必要がある。この場合、アミラーゼを失活させるために温度上昇させた味噌溶解液の温度は、澱粉の糊化温度を超えている。このため、このような高温の味噌溶解液に澱粉を添加したときには、添加した直後(味噌溶解液が十分に攪拌されて澱粉が味噌溶解液中に均一に分散した状態となる前)から糊化してダマとなり、味噌溶解液全体に十分なとろみ(粘度)を付与するのが困難となるだけでなく、ダマとなった澱粉の存在が味噌汁の食感を悪化させる要因となる。
したがって、味噌味の食品の製造時に、ダマを生じさせることなく、澱粉の添加によって十分なとろみ(粘度)を付与するには、澱粉の添加に先立ってアミラーゼを失活させるために温度上昇させた味噌溶解液を、澱粉の糊化温度よりも低い60℃程度よりも低い温度となるまで冷却した状態で澱粉を添加して十分に攪拌し、その後に再び温度上昇させて味噌溶解液中に分散させられている澱粉をアルファー化(糊化)させる必要がある。このため、製造工程が増えると共に製造に要する時間も長くなるため、製造コストの低減が困難となる。
また、液状部にとろみ(粘度)を付与するために澱粉を添加したときに、アルファー化(糊化)した澱粉の塊が液状部中に存在した状態で凍結乾燥させられることがある。この場合、水溶きした状態で澱粉を添加したり、澱粉を添加した食品を十分に攪拌したりすることで、アルファー化(糊化)した澱粉の大きな塊が液状部中に存在した状態となるのを回避できる可能性があるものの、小さな塊すら存在しない状態とするのは非常に困難となっている。このため、例えばコンソメスープやお吸い物のように液状部が透過性を有する状態(液状部が澄んでいる状態)に復元されるのが好ましい乾燥食品については、復元液を浸透させて復元したときに、アルファー化(糊化)した澱粉の小さな塊が浮遊した状態となり、復元した食品の美観が損なわれて商品価値が低下してしまう。
また、例えば米飯を主体とする雑炊などを凍結乾燥させた乾燥食品については、凍結乾燥工程前に具材が沈殿したり浮上したりするのを回避するために添加する澱粉だけでなく、米飯に含まれている澱粉が調理工程において溶出するため、調理済食材にアルファー化(糊化)した大量の澱粉が含まれた状態となる。このため、米飯などを主体とする食品を凍結乾燥させた乾燥食品では、アルファー化(糊化)した大量の澱粉の存在に起因して復元液が浸透し難くなっており、短時間で好適に復元するのが困難となっている。
また、出願人は、喫食時に復元液を浸透させることなく、凍結乾燥工程において乾燥させられた状態のまま喫食可能な乾燥食品を製造している。この場合、復元せずに喫食する乾燥食品のなかには、調理工程の完了後(凍結乾燥工程の前)に具材の沈殿や浮上が生じ得る低粘度の液状部を有する食品も存在する。しかしながら、この種の乾燥食品の製造時に澱粉の添加によって液状部にとろみ(粘度)を付与したときには、乾燥具材部および乾燥した液状部(以下、「乾燥液状部」ともいう)が存在する状態に製造されるのを回避できるものの、アルファー化(糊化)した澱粉の存在に起因して良好な食感(軽い噛み応え)を得るのが困難となることがある。
このように、凍結乾燥工程の前に澱粉を添加する乾燥食品の製造方法には、製造された乾燥食品からの具材の剥離・脱落、乾燥食品の美観の低下、および乾燥食品の割れや欠けが生じる事態を回避できるものの、喫食時の復元性の低下、復元された食品の美観の低下、製造コストの高騰、および食感の劣化などの他の課題が存在する。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、調理工程において多量の澱粉を添加することなく、具材の沈殿や浮上を好適に回避し得る乾燥食品製造方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1記載の乾燥食品製造方法は、食品用原料を調理する調理工程と、前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品であって、前記食品用原料の一部として増粘剤を使用すると共に、前記喫食状態において非透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.08%以上0.30%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する。
また、請求項2記載の乾燥食品製造方法は、食品用原料を調理する調理工程と、前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品であって、前記喫食状態において透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.20%以上0.70%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する。
また、請求項3記載の乾燥食品製造方法は、食品用原料を調理する調理工程と、前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品であって、米飯を主体とする前記食品用原料を使用した当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.05%以上0.50%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する。
また、請求項4記載の乾燥食品製造方法は、食品用原料を調理する調理工程と、前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される味噌味の前記乾燥食品であって、前記喫食状態において液状部中に具材が分散した状態となるべき当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.10%以上0.50%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する。
また、請求項5記載の乾燥食品製造方法は、食品用原料を調理する調理工程と、前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、復元用の低温の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.25%以上0.75%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する。
また、請求項6記載の乾燥食品製造方法は、食品用原料を調理する調理工程と、前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、液体を吸収させることなく乾燥状態において喫食可能な前記乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.04%以上1.50%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する。
また、請求項7記載の乾燥食品製造方法は、請求項1から6のいずれかに記載の乾燥食品製造方法において、前記調理工程において、前記粉状体を分散させた分散液を前記食品用原料に添加して攪拌する。
請求項1から6記載の乾燥食品製造方法によれば、食品用原料を調理する調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を食品用原料に添加して攪拌することにより、澱粉を添加しなくても(或いは、澱粉の添加量を極く少量としても)、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じない状態とすることができるため、凍結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、喫食時に復元液を浸透させる乾燥食品については、良好な復元性を有する状態に製造することができ、また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、喫食時の美観や食感も良好な乾燥食品を提供することができる。
請求項記載の乾燥食品製造方法によれば、上記の調理工程において粉状体を分散させた分散液を食品用原料に添加して攪拌することにより、調理中の食材に粉状体をそのまま(粉状体のまま)添加する調理方法とは異なり、調理中の食材の全体に粉状体を満遍なく、かつ均一に分散させた状態とすることができるため、調理済食材の全体において具材の沈殿や浮上を好適に回避することができる。
また、請求項記載の乾燥食品製造方法によれば、食品用原料の一部として増粘剤を使用すると共に、喫食状態において非透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき乾燥食品を製造するときに、調理済食材の重量に占める粉状体の重量が0.08%以上0.30%以下の範囲内となるように粉状体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。
また、請求項記載の乾燥食品製造方法によれば、喫食状態において透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき乾燥食品を製造するときに、調理済食材の重量に占める粉状体の重量が0.20%以上0.70%以下の範囲内となるように粉状体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、喫食時の美観も良好な乾燥食品を提供することができる。
また、請求項記載の乾燥食品製造方法によれば、米飯を主体とする食品用原料を使用した乾燥食品を製造するときに、調理済食材の重量に占める粉状体の重量が0.05%以上0.50%以下の範囲内となるように粉状体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。
また、請求項記載の乾燥食品製造方法によれば、喫食状態において液状部中に具材が分散した状態となるべき味噌味の乾燥食品を製造するときに、調理済食材の重量に占める粉状体の重量が0.10%以上0.50%以下の範囲内となるように粉状体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、粉状体には、味噌に含まれている酵素のアミラーゼによって分解されるアミロースが含まれていないため、調理工程において味噌のアミラーゼを失活する必要がないことから、澱粉を使用したときに必要となる「失活を目的とする加熱、糊化温度よりも低い温度とする冷却、および澱粉を糊化するための加熱」の工程が不要となる。これにより、製造工程が増加したり、製造に要する時間が長くなったりする事態を招くことなく、味噌味の食品を提供することができるため、その製造コストを十分に低減することができる。
また、請求項記載の乾燥食品製造方法によれば、復元用の低温の液体を吸収させることで喫食状態に復元される乾燥食品を製造するときに、調理済食材の重量に占める粉状体の重量が0.25%以上0.75%以下の範囲内となるように粉状体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、復元に際して低温の液体を使用しても、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、喫食時の美観や食感な良好な乾燥食品を提供することができる。
また、請求項記載の乾燥食品製造方法によれば、液体を吸収させることなく乾燥状態において喫食可能な乾燥食品を製造するときに、調理済食材の重量に占める粉状体の重量が0.04%以上1.50%以下の範囲内となるように粉状体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加せず、過剰に多量の粉状体を添加することもないため、良好な食感の乾燥食品を提供することができる。
乾燥食品製造処理1のフローチャートである。
以下、乾燥食品製造方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
上記の発明が解決しようとする課題において例示した乾燥食品等の製造時には、図1に示す乾燥食品製造処理1を実行する。この乾燥食品製造処理1では、調理工程(ステップS1)、充填工程(ステップS2)および凍結乾燥工程(ステップS3)の3つの工程がこの順で実行されてブロック状の乾燥食品が製造され、その後に包装工程(ステップS4)を経て製品が完成する。
調理工程では、製造する食品の種類に応じて、食品用原料の洗浄、細断(切断)、焼きや煮炊き等の加温および味付けなどの広義の「調理」が行われる。この場合、後述する本願の製造方法では、この調理工程においてオオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体(以下、「オオバコ粉体」ともいう)を食品用原料に添加して攪拌する処理が実行される。また、本願の製造方法では、オオバコ粉体を水(または、ぬるま湯)、液体調味料(醤油、酢およびアルコールなど)およびミルクなどの液体に分散させた分散液(液体にオオバコ粉体を加えて攪拌した液:以下、「オオバコ粉体分散液」ともいう)を食品用原料に添加する方法が採用されている。
充填工程では、上記の調理工程において調理された調理済食材を充填機にセットし、充填機から凍結乾燥用容器(食品トレイなど)に充填する処理(容器内に流し込む処理)が実行される。この場合、調理工程において製作する調理済食材の量や、充填工程において使用する充填機の大きさにもよるが、調理工程の完了から充填工程の完了(製作したすべての調理済食材の充填の完了)までに要する時間は、30分程度となっている。凍結乾燥工程では、調理済食材が充填された凍結乾燥用容器を凍結乾燥庫内に収容し、調理済食材が凍結するまで十分に冷却した後に、庫内を真空引きした状態において温度上昇させて水分を昇華させることで調理済食材を乾燥させる(乾燥食品を製造する)。包装工程では、製造された乾燥食品を包装容器に収容して容器を封止する。
なお、「乾燥食品」の製造方法、および製造された「乾燥食品」について以下に具体な例を挙げて説明するが、上記の充填工程、凍結乾燥工程および包装工程の具体的内容については公知のため、詳細な説明を省略する。
食品名:クラムチャウダー
クラムチャウダー(乾燥クラムチャウダー)は、「復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される乾燥食品であって、食品用原料の一部として増粘剤を使用すると共に、喫食状態において非透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき乾燥食品」の一例であって、上記の乾燥食品製造処理1におけるステップS1の「調理工程」において、多量の澱粉を添加することなく、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.08%以上0.30%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体が添加されて製造される。
1-1.使用する「食品用原料」
・具材(37.27%):アサリ、オニオンソテー、アスパラ、コーン、セロリおよび乾燥人参。
・調味料(62.65%):粉体調味料および液体調味料。
・オオバコ粉体(0.08%):プランタゴ・オバタ粉末。
(丸括弧内は、調理工程を完了した時点における調理済食材の重量に占める割合を示す)
1-2.調理工程
1).調味料、濃縮乳および酸化防止剤を湯に入れて溶解して調味液を製作する。
2).オオバコ粉体を水に分散したオオバコ粉体分散液を上記の調味液に添加する。
3).増粘剤を上記の調味液に添加する。
4).上記の調味液が入った鍋に具材(アサリ、コーンなど)を入れる。
5).攪拌しながら80℃程度まで加熱する。
1-3.オオバコ粉体の添加量について
上記「1-2.調理工程」において例示した手順に従い、オオバコ粉体の添加量を変更した各種のクラムチャウダー(乾燥クラムチャウダー)を製造し、オオバコ粉体の添加量と、「調理工程における食材の攪拌性」、「調理工程完了時点における具材の沈殿・浮上の有無」および「製造された乾燥食品の喫食時における復元性」との関係について検証した。この検証結果を「表1」に示す。
Figure 0007255826000002
「表1」に示すように、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.08%を下回るとき(例えば、0.05%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を静置したときに、10秒程度で具材の沈殿や浮上が生じた。このため、調理済食材を充填機にセットした状態において充填機内で具材の沈殿や浮上が生じるため、充填工程の開始からの経過時間が短いときには、凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材(沈殿した具材)の割合が多くなり、充填工程の開始からある程度の時間が経過したときには、凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合が少なくなり、充填工程の終段においては、凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材(浮上した具材)の割合が多くなる。したがって、添加するオオバコ粉体の量が0.08%を下回るときには、製造される乾燥食品の具材と液状部との比率や、含有される具材の種類にばらつきが生じてしまう。
なお、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.08%を下回る場合であっても、充填機内において調理済食材を継続的に攪拌することで具材の沈殿や浮上を回避し、充填工程において凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合や充填される具材の種類を均一化することが可能となる。しかしながら、凍結乾燥用容器に充填された状態において凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じる結果、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品には、前述の乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となってしまう。この結果、製造された乾燥食品において具材の剥離・脱落や、割れおよび欠けなどの破損が生じ易い状態となり、その製品価値が低下してしまう。また、調理済食材中に大きな気泡が生じたときには、その状態で凍結乾燥されることで、乾燥食品に大きな空洞が生じ、かつ、そのシルエットが崩れてしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.08%以上のとき(例えば、0.08%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を30分程度静置したとしても、具材の沈殿や浮上が生じなかった。このため、調理済食材を充填機にセットした状態において攪拌などしなくても、充填工程の開始から終了まで凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合や充填される具材の種類を均一化することができた。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じることがないため、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのが回避され、液状部内に各種の具材が均一に分散した状態で乾燥させられた乾燥食品を製造することができた。
一方、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.30%を上回るとき(例えば、0.35%のとき)には、具材の沈殿や浮上を回避することができるものの、液状部の粘度が上がり過ぎて調理工程における食材の攪拌が困難となる。この結果、調理済食材の全体に具材や調味料を均一に分散させた状態とするのが困難となり、また、最悪の場合には、容器の底部などにおいて加熱中の食材に焦げ付きが生じてしまう。このため、良好な乾燥食品の製造が困難となることがある。また、食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.30%を上回るときには、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(この場合は「湯」)に浸したときに、復元液が浸透し難い部位が存在し、喫食時に違和感を覚える程度の不完全な復元状態の部位が発生する。このため、製造された乾燥食品の製品価値が低下してしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.30%以下のとき(例えば、0.08%のとき)には、調理工程における食材の攪拌性が良好であり、調理済食材の全体に具材や調味料を均一に分散させた状態とすることができると共に、加熱中の食材に焦げ付きが生じる事態も好適に回避することができた。また、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(湯)に浸したときに、乾燥食品の全体に復元液が満遍なく浸透し、上記の不完全な復元状態の部位が発生することなく、喫食に適した状態に復元することができた。
したがって、クラムチャウダー(乾燥クラムチャウダー)の製造に際しては、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量を0.08%以上0.30%以下の範囲内とすることで、調理工程における食材の攪拌性が低下したり、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じたりすることを回避し、かつ喫食時に好適に復元することが可能な乾燥食品を製造できることを理解できる。この場合、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じない本例では、充填工程によって凍結乾燥用容器に充填された調理済食材を凍結乾燥工程において凍結させる際に高濃度部位が生じ難く、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態になり難いため、調理済食材が膨らんだ状態で固化されたり、製造された乾燥食品に大きな空洞が生じた状態となったりするのが回避される。これにより、製造される乾燥食品のシルエットが崩れたり、空洞の存在によって乾燥食品に割れや欠けが生じ易くなったりする事態が回避されている。
なお、乾燥食品としての「クラムチャウダー」を製造する方法を例に挙げて説明したが、「カレー」、「シチュー」および「トマトソース」などの乾燥食品を製造する際にも、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.08%以上0.30%以下の範囲内となるように添加することで、上記の「クラムチャウダー」の製造方法による効果と同様の効果を奏することができる。
食品名:コンソメスープ
コンソメスープ(乾燥コンソメスープ)は、「復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される乾燥食品」の他の一例であって、「喫食状態において透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき乾燥食品」の一例であって、前述の乾燥食品製造処理1におけるステップS1の「調理工程」において、多量の澱粉を添加することなく調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.20%以上0.70%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体が添加されて製造される。
2-1.使用する「食品用原料」
・具材(30.5%):乾燥人参およびオニオン。
・調味料(69.15%):粉体調味料および液体調味料。
・オオバコ粉体:プランタゴ・オバタ粉末(0.35%)
(丸括弧内は、調理工程を完了した時点における調理済食材の重量に占める割合を示す)
2-2.調理工程
1).調味料を湯に入れて溶解して調味液を製作する。
2).オオバコ粉体を水に分散したオオバコ粉体分散液を上記の調味液に添加する。
3).上記の調味液が入った鍋に具材(乾燥人参およびオニオン)を入れる。
4).撹拌しながら80℃程度まで加熱する。
2-3.オオバコ粉体の添加量について
上記「2-2.調理工程」において例示した手順に従い、オオバコ粉体の添加量を変更した各種のコンソメスープ(乾燥コンソメスープ)を製造し、オオバコ粉体の添加量と、「調理工程における食材の攪拌性」、「調理工程完了時点における具材の沈殿・浮上の有無」、「製造された乾燥食品の喫食時における復元性」および「喫食時の美観」との関係について検証した。この検証結果を「表2」に示す。
Figure 0007255826000003
「表2」に示すように、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.20%を下回るとき(例えば、0.10%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を静置したときに、10秒程度で具材の沈殿や浮上が生じた。したがって、この調理済食材を充填機にセットした状態において継続的に攪拌しなければ、充填工程を開始してからの経過時間に応じて、製造される乾燥食品の具材と液状部との比率や、充填される具材の種類にばらつきが生じてしまう。また、充填機内において調理済食材を継続的に攪拌したとしても、凍結乾燥用容器に充填された状態において凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じる結果、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品には、前述の乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となってしまう。この結果、製造された乾燥食品において具材の剥離・脱落や、割れおよび欠けなどの破損が生じ易い状態となり、その製品価値が低下してしまう。また、調理済食材中に大きな気泡が生じたときには、その状態で凍結乾燥されることで、乾燥食品に大きな空洞が生じ、かつ、そのシルエットが崩れてしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.20%以上のとき(例えば、0.35%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を30分程度静置したとしても、具材の沈殿や浮上が生じなかった。このため、調理済食材を充填機にセットした状態において攪拌などしなくても、充填工程の開始から終了まで凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合や、充填される具材の種類を均一化することができた。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じることがないため、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのが回避され、液状部内に各種の具材が均一に分散した状態で乾燥させられた乾燥食品を製造することができた。
一方、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.70%を上回るとき(例えば、0.80%のとき)には、具材の沈殿や浮上を回避することができるものの、調理工程における食材の攪拌性が低下する結果、調理済食材の全体に具材や調味料を均一に分散させた状態とするのが困難となり、加熱中の食材に焦げ付きが生じるおそれもある。また、食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.70%を上回るときには、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(この場合は「湯」)に浸したときに、復元液が浸透し難い部位が存在し、喫食時に違和感を覚える程度の不完全な復元状態の部位が発生したり、不完全な復元状態の部位が発生しなくても、透過性を有する状態(澄んだ状態)に復元されるべき液状部に濁りのような浮遊物が存在する状態となったりした。このため、製造された乾燥食品の製品価値が低下してしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.70%以下のとき(例えば、0.35%のとき)には、調理工程における食材の攪拌性が良好で、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(湯)に浸したときに、乾燥食品の全体に復元液が満遍なく浸透し、上記の不完全な復元状態の部位が発生することなく、喫食に適した状態に復元することができ、濁りのような浮遊物も発生しなかった。
したがって、コンソメスープ(乾燥コンソメスープ)の製造に際しては、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量を0.20%以上0.70%以下の範囲内とすることで、調理工程における食材の攪拌性が低下したり、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じたりすることを回避し、かつ喫食時に好適に復元することが可能で、液状部が澄んだ状態に復元可能な乾燥食品を製造できることを理解できる。この場合、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じない本例では、充填工程によって凍結乾燥用容器に充填された調理済食材を凍結乾燥工程において凍結させる際に高濃度部位が生じ難く、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態になり難いため、調理済食材が膨らんだ状態で固化されたり、製造された乾燥食品に大きな空洞が生じた状態となったりするのが回避される。これにより、製造される乾燥食品のシルエットが崩れたり、空洞の存在によって乾燥食品に割れや欠けが生じ易くなったりする事態が回避されている。
なお、乾燥食品としての「コンソメスープ」を製造する方法を例に挙げて説明したが、「お吸い物」や「中華スープ(わかめスープなど)」などの乾燥食品を製造する際にも、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.20%以上0.70%以下の範囲内となるように添加することで、上記の「コンソメスープ」の製造方法による効果と同様の効果を奏することができる。
食品名:ふかひれ雑炊
ふかひれ雑炊(乾燥ふかひれ雑炊)は、「復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される乾燥食品であって、米飯を主体とする食品用原料を使用した乾燥食品」の一例であって、前述の乾燥食品製造処理1におけるステップS1の「調理工程」において、澱粉を添加することなく、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.05%以上0.50%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体が添加されて製造される。
3-1.使用する「食品用原料」
・具材(47.0%):白飯、ほうれん草、ふかひれおよび乾燥きくらげ。
・調味料(52.88%):粉体調味料および液体調味料。
・オオバコ粉体:プランタゴ・オバタ粉末(0.12%)
(丸括弧内は、調理工程を完了した時点における調理済食材の重量に占める割合を示す)
3-2.調理工程
1).調味料を湯に入れて溶解して調味液を製作する。
2).オオバコ粉体を水に分散したオオバコ粉体分散液を上記の調味液に添加する。
3).上記の調味液が入った鍋に具材(ほうれん草、ふかひれおよび乾燥きくらげ)を入れる。
4).撹拌しながら80℃程度まで加熱する。
5).具材(白飯)を入れる。
3-3.オオバコ粉体の添加量について
上記「3-2.調理工程」において例示した手順に従い、オオバコ粉体の添加量を変更した各種のふかひれ雑炊(乾燥ふかひれ雑炊)を製造し、オオバコ粉体の添加量と、「調理工程における食材の攪拌性」、「調理工程完了時点における具材の沈殿・浮上の有無」および「製造された乾燥食品の喫食時における復元性」との関係について検証した。この検証結果を「表3」に示す。
Figure 0007255826000004
「表3」に示すように、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.05%を下回るとき(例えば、0.01%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を静置したときに、10秒程度で具材の沈殿や浮上が生じた。したがって、この調理済食材を充填機にセットした状態において継続的に攪拌しなければ、充填工程を開始してからの経過時間に応じて、製造される乾燥食品の具材と液状部との比率や、充填される具材の種類にばらつきが生じてしまう。また、充填機内において調理済食材を継続的に攪拌したとしても、凍結乾燥用容器に充填された状態において凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じる結果、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品には、前述の乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となってしまう。この結果、製造された乾燥食品において具材の剥離・脱落や、割れおよび欠けなどの破損が生じ易い状態となり、その製品価値が低下してしまう。また、調理済食材中に大きな気泡が生じたときには、その状態で凍結乾燥されることで、乾燥食品に大きな空洞が生じ、かつ、そのシルエットが崩れてしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.05%以上のとき(例えば、0.12%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を30分程度静置したとしても、具材の沈殿や浮上が生じなかった。このため、調理済食材を充填機にセットした状態において攪拌などしなくても、充填工程の開始から終了まで凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合や、充填される具材の種類を均一化することができた。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じることがないため、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのが回避され、液状部内に各種の具材が均一に分散した状態で乾燥させられた乾燥食品を製造することができた。
一方、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.50%を上回るとき(例えば、0.55%のとき)には、具材の沈殿や浮上を回避することができるものの、調理工程における食材の攪拌性が低下する結果、調理済食材の全体に具材や調味料を均一に分散させた状態とするのが困難となり、加熱中の食材に焦げ付きが生じるおそれもある。また、食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.50%を上回るときには、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(この場合は「湯」)に浸したときに、復元液が浸透し難い部位が存在し、喫食時に違和感を覚える程度の不完全な復元状態の部位が発生した。このため、製造された乾燥食品の製品価値が低下してしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.50%以下のとき(例えば、0.12%のとき)には、調理工程における食材の攪拌性が良好で、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(湯)に浸したときに、乾燥食品の全体に復元液が満遍なく浸透し、上記の不完全な復元状態の部位が発生することなく、喫食に適した状態に復元することができた。
したがって、ふかひれ雑炊(乾燥ふかひれ雑炊)の製造に際しては、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量を0.05%以上0.50%以下の範囲内とすることで、調理工程における食材の攪拌性が低下したり、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じたりすることを回避し、かつ喫食時に好適に復元することが可能な乾燥食品を製造できることを理解できる。この場合、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じない本例では、充填工程によって凍結乾燥用容器に充填された調理済食材を凍結乾燥工程において凍結させる際に高濃度部位が生じ難く、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態になり難いため、調理済食材が膨らんだ状態で固化されたり、製造された乾燥食品に大きな空洞が生じた状態となったりするのが回避される。これにより、製造される乾燥食品のシルエットが崩れたり、空洞の存在によって乾燥食品に割れや欠けが生じ易くなったりする事態が回避されている。
なお、乾燥食品としての「ふかひれ雑炊」を製造する方法を例に挙げて説明したが、「お粥」や「リゾット」などの乾燥食品を製造する際にも、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.05%以上0.50%以下の範囲内となるように添加することで、上記の「ふかひれ雑炊」の製造方法による効果と同様の効果を奏することができる。
食品名:味噌汁
味噌汁(乾燥味噌汁)は、「復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される味噌味の乾燥食品であって、喫食状態において液状部中に具材が分散した状態となるべき乾燥食品」の一例であって、前述の乾燥食品製造処理1におけるステップS1の「調理工程」において、澱粉を添加することなく、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.10%以上0.50%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体が添加されて製造される。
4-1.使用する「食品用原料」
・具材(7.2%):乾燥キャベツ、乾燥人参および乾燥ニラ。
・調味料(92.6%):味噌、粉体調味料および液体調味料。
・オオバコ粉体:プランタゴ・オバタ粉末(0.20%)
(丸括弧内は、調理工程を完了した時点における調理済食材の重量に占める割合を示す)
4-2.調理工程
1).調味料を湯に入れて溶解して調味液を製作する。
2).オオバコ粉体を水に分散したオオバコ粉体分散液を上記の調味液に添加する。
3).調味液が入った鍋に具材(乾燥キャベツ、乾燥人参および乾燥ニラ)を入れる。
4).撹拌しながら80℃程度まで加熱する。
4-3.オオバコ粉体の添加量について
上記「4-2.調理工程」において例示した手順に従い、オオバコ粉体の添加量を変更した各種の味噌汁(乾燥味噌汁)を製造し、オオバコ粉体の添加量と、「調理工程における食材の攪拌性」、「調理工程完了時点における具材の沈殿・浮上の有無」、「製造された乾燥食品の喫食時における復元性」および「喫食時の美観」との関係について検証した。この検証結果を「表4」に示す。
Figure 0007255826000005
「表4」に示すように、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.10%を下回るとき(例えば、0.05%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を静置したときに、10秒程度で具材の沈殿や浮上が生じた。したがって、この調理済食材を充填機にセットした状態において継続的に攪拌しなければ、充填工程を開始してからの経過時間に応じて、製造される乾燥食品の具材と液状部との比率や、充填される具材の種類にばらつきが生じてしまう。また、充填機内において調理済食材を継続的に攪拌したとしても、凍結乾燥用容器に充填された状態において凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じる結果、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品には、前述の乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となってしまう。この結果、製造された乾燥食品において具材の剥離・脱落や、割れおよび欠けなどの破損が生じ易い状態となり、その製品価値が低下してしまう。また、調理済食材中に大きな気泡が生じたときには、その状態で凍結乾燥されることで、乾燥食品に大きな空洞が生じ、かつ、そのシルエットが崩れてしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.10%以上のとき(例えば、0.20%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を30分程度静置したとしても、具材の沈殿や浮上が生じなかった。このため、調理済食材を充填機にセットした状態において攪拌などしなくても、充填工程の開始から終了まで凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合や、充填される具材の種類を均一化することができた。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても凍結乾燥用容器内で具材の沈殿や浮上が生じることがないため、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのが回避され、液状部内に各種の具材が均一に分散した状態で乾燥させられた乾燥食品を製造することができた。
一方、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.50%を上回るとき(例えば、0.55%のとき)には、具材の沈殿や浮上を回避することができるものの、調理工程における食材の攪拌性が低下する結果、調理済食材の全体に具材や調味料を均一に分散させた状態とするのが困難となり、加熱中の食材に焦げ付きが生じるおそれもある。また、食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.50%を上回るときには、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(この場合は「湯」)に浸したときに、復元液が浸透し難い部位が存在し、喫食時に違和感を覚える程度の不完全な復元状態の部位が発生したり、不完全な復元状態の部位が発生しなくても、液状部に濁りのような浮遊物が存在する状態となったりした。このため、製造された乾燥食品の製品価値が低下してしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.50%以下のとき(例えば、0.20%のとき)には、調理工程における食材の攪拌性が良好で、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(湯)に浸したときに、乾燥食品の全体に復元液が満遍なく浸透し、上記の不完全な復元状態の部位が発生することなく、喫食に適した状態に復元することができ、濁りのような浮遊物も発生しなかった。
したがって、味噌汁(乾燥味噌汁)の製造に際しては、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量を0.10%以上0.50%以下の範囲内とすることで、調理工程における食材の攪拌性が低下したり、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じたりすることを回避し、かつ喫食時に好適に復元することが可能で、液状部に濁りのような浮遊物が存在しない状態に復元可能な乾燥食品を製造できることを理解できる。また、オオバコ粉体には、味噌に含まれている酵素のアミラーゼによって分解されるアミロースが含まれていないため、味噌のアミラーゼを失活する必要がないことから、澱粉を使用したときに必要となる「失活を目的とする加熱、糊化温度よりも低い温度とする冷却、および澱粉を糊化するための加熱」の工程が不要となる。
さらに、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じない本例では、充填工程によって凍結乾燥用容器に充填された調理済食材を凍結乾燥工程において凍結させる際に高濃度部位が生じ難く、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態になり難いため、調理済食材が膨らんだ状態で固化されたり、製造された乾燥食品に大きな空洞が生じた状態となったりするのが回避される。これにより、製造される乾燥食品のシルエットが崩れたり、空洞の存在によって乾燥食品に割れや欠けが生じ易くなったりする事態が回避されている。
なお、乾燥食品としての「味噌汁」を製造する方法を例に挙げて説明したが、「豚汁」や「味噌ラーメン」などの味噌味の乾燥食品を製造する際にも、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.10%以上0.50%以下の範囲内となるように添加することで、上記の「味噌汁」の製造方法による効果と同様の効果を奏することができる。
食品名:フルーツジュース
フルーツジュース(乾燥フルーツジュース)は、「復元用の低温の液体を吸収させることで喫食状態に復元される乾燥食品」の一例であって、前述の乾燥食品製造処理1におけるステップS1の「調理工程」において、澱粉を添加することなく、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.25%以上0.75%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体が添加されて製造される。
5-1.使用する「食品用原料」
・具材(33.0%):ブルーベリー。
・調味料(66.5%):粉体調味料および液体調味料。
・オオバコ粉体:プランタゴ・オバタ粉末(0.50%)
(丸括弧内は、調理工程を完了した時点における調理済食材の重量に占める割合を示す)
5-2.調理工程
1).調味料を湯に入れて溶解して調味液を製作する。
2).オオバコ粉体を水に分散したオオバコ粉体分散液を上記の調味液に添加する。
3).上記の調味液が入った鍋に具材(ブルーベリー)を入れる。
4).撹拌しながら80℃程度まで加熱する。
5-3.オオバコ粉体の添加量について
上記「5-2.調理工程」において例示した手順に従い、オオバコ粉体の添加量を変更した各種のフルーツジュース(乾燥フルーツジュース)を製造し、オオバコ粉体の添加量と、「調理工程における食材の攪拌性」、「調理工程完了時点における具材の沈殿・浮上の有無」、「製造された乾燥食品の喫食時における復元性」および「喫食時の美観」との関係について検証した。この検証結果を「表5」に示す。
Figure 0007255826000006
「表5」に示すように、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.25%を下回るとき(例えば、0.15%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を静置したときに、10秒程度で具材の浮上が生じた。したがって、この調理済食材を充填機にセットした状態において継続的に攪拌しなければ、充填工程を開始してからの経過時間に応じて、製造される乾燥食品の具材と液状部との比率にばらつきが生じてしまう。また、充填機内において調理済食材を継続的に攪拌したとしても、凍結乾燥用容器に充填された状態において凍結乾燥用容器内で具材の浮上が生じる結果、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品には、前述の乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となってしまう。この結果、製造された乾燥食品において具材の剥離・脱落や、割れおよび欠けなどの破損が生じ易い状態となり、その製品価値が低下してしまう。また、調理済食材中に大きな気泡が生じたときには、その状態で凍結乾燥されることで、乾燥食品に大きな空洞が生じ、かつ、そのシルエットが崩れてしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.25%以上のとき(例えば、0.50%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を30分程度静置したとしても、具材の浮上が生じなかった。このため、調理済食材を充填機にセットした状態において攪拌などしなくても、充填工程の開始から終了まで凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合を均一化することができた。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても凍結乾燥用容器内で具材の浮上が生じることがないため、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのが回避され、液状部内に具材が均一に分散した状態で乾燥させられた乾燥食品を製造することができた。
一方、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.75%を上回るとき(例えば、0.85%のとき)には、具材の浮上を回避することができるものの、調理工程における食材の攪拌性が低下する結果、調理済食材の全体に具材や調味料を均一に分散させた状態とするのが困難となり、殺菌のために加熱中の食材に焦げ付きが生じるおそれもある。また、食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.75%を上回るときには、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(この場合は「冷水や冷たいミルク」)に浸したときに、復元液が浸透し難い部位が存在し、喫食時に違和感を覚える程度の不完全な復元状態の部位が発生した。このため、製造された乾燥食品の製品価値が低下してしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.75%以下のとき(例えば、0.50%のとき)には、調理工程における食材の攪拌性が良好で、製造された乾燥食品の喫食に際して復元液(常温以下(例えば5℃)の冷水や冷たいミルク)に浸したときに、乾燥食品の全体に復元液が満遍なく浸透し、上記の不完全な復元状態の部位が発生することなく、喫食に適した状態に復元することができた。
したがって、フルーツジュース(乾燥フルーツジュース)の製造に際しては、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量を0.25%以上0.75%以下の範囲内とすることで、調理工程における食材の攪拌性が低下したり、凍結乾燥工程前に具材が浮上したりすることを回避し、かつ喫食時に好適に復元することが可能な乾燥食品を製造できることを理解できる。この場合、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じない本例では、充填工程によって凍結乾燥用容器に充填された調理済食材を凍結乾燥工程において凍結させる際に高濃度部位が生じ難く、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態になり難いため、調理済食材が膨らんだ状態で固化されたり、製造された乾燥食品に大きな空洞が生じた状態となったりするのが回避される。これにより、製造される乾燥食品のシルエットが崩れたり、空洞の存在によって乾燥食品に割れや欠けが生じ易くなったりする事態が回避されている。
なお、乾燥食品としての「フルーツジュース」を製造する方法を例に挙げて説明したが、「冷製スープ」などの乾燥食品を製造する際にも、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.25%以上0.75%以下の範囲内となるように添加することで、上記の「フルーツジュース」の製造方法による効果と同様の効果を奏することができる。この場合、ドライフルーツなどの比重が大きい食材を原料とするときには、添加するオオバコ粉体の重量を0.25%以上とすることで、凍結乾燥工程前にこの具材が沈殿する事態を好適に回避することができる。
食品名:ケーキスナック
ケーキスナック(乾燥ケーキスナック)は、「液体を吸収させることなく乾燥状態において喫食可能な乾燥食品」の一例であって、前述の乾燥食品製造処理1におけるステップS1の「調理工程」において、澱粉を添加することなく、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.04%以上1.50%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体が添加されて製造される。
6-1.使用する「食品用原料」
・具材(1.7%):アーモンド。
・調味料(98.2%):粉体調味料および液体調味料。
・オオバコ粉体:プランタゴ・オバタ粉末(0.10%)
(丸括弧内は、調理工程を完了した時点における調理済食材の重量に占める割合を示す)
6-2.調理工程
1).調味料を湯に入れて溶解して調味液を製作する。
2).オオバコ粉体を水に分散したオオバコ粉体分散液を上記の調味液に添加する。
3).上記の調味液が入った鍋に具材(アーモンド)を入れる。
4).撹拌しながら80℃程度まで加熱する。
6-3.オオバコ粉体の添加量について
上記「6-2.調理工程」において例示した手順に従い、オオバコ粉体の添加量を変更した各種のケーキスナック(乾燥ケーキスナック)を製造し、オオバコ粉体の添加量と、「調理工程における食材の攪拌性」、「調理工程完了時点における具材の沈殿・浮上の有無」および「喫食時の食感」との関係について検証した。この検証結果を「表6」に示す。
Figure 0007255826000007
「表6」に示すように、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.04%を下回るとき(例えば、0.01%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を静置したときに、10秒程度で具材の沈殿が生じた。したがって、この調理済食材を充填機にセットした状態において継続的に攪拌しなければ、充填工程を開始してからの経過時間に応じて、製造される乾燥食品の具材と液状部との比率や、充填される具材の種類にばらつきが生じてしまう。また、充填機内において調理済食材を継続的に攪拌したとしても、凍結乾燥用容器に充填された状態において凍結乾燥用容器内で具材の沈殿が生じる結果、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品には、前述の乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となってしまう。この結果、製造された乾燥食品において具材の剥離・脱落や、割れおよび欠けなどの破損が生じ易い状態となり、その製品価値が低下してしまう。また、調理済食材中に大きな気泡が生じたときには、その状態で凍結乾燥されることで、乾燥食品に大きな空洞が生じ、かつ、そのシルエットが崩れてしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が0.04%以上のとき(例えば、0.10%のとき)には、調理工程が完了した時点における調理済食材を30分程度静置したとしても、具材の沈殿が生じなかった。このため、調理済食材を充填機にセットした状態において攪拌などしなくても、充填工程の開始から終了まで凍結乾燥用容器に充填される調理済食材に占める具材の割合を均一化することができた。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても凍結乾燥用容器内で具材の沈殿が生じることがないため、凍結乾燥工程を経て製造される乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのが回避され、液状部内に各種の具材が均一に分散した状態で乾燥させられた乾燥食品を製造することができた。
一方、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が1.50%を上回るとき(例えば、2.00%のとき)には、具材の沈殿を回避することができるものの、調理工程における食材の攪拌性が低下する結果、調理済食材の全体に具材や調味料を均一に分散させた状態とするのが困難となり、殺菌のために加熱中の食材に焦げ付きが生じるおそれもある。また、食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が1.50%を上回るときには、澱粉を添加して製造した食品の喫食時における「軽い噛み応えが知覚されない状態」とはならないものの、食品全体に占めるオオバコ粉体の量が多いため、食品を飲み込んだ後の舌触りがやや悪い状態となった。このため、製造された乾燥食品の製品価値が低下してしまう。
これに対して、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量が1.50%以下のとき(例えば、0.10%のとき)には、調理工程における食材の攪拌性が良好で、製造された乾燥食品の喫食時における食感も非常に良好であった。
したがって、ケーキスナック(乾燥ケーキスナック)の製造に際しては、調理工程において食品用原料に添加するオオバコ粉体の量を0.04%以上1.50%以下の範囲内とすることで、調理工程における食材の攪拌性が低下したり、凍結乾燥工程前に具材が沈殿したりすることを回避しつつ、喫食時の食感が良好な乾燥食品を製造できることを理解できる。この場合、凍結乾燥工程前に具材の沈殿や浮上が生じない本例では、充填工程によって凍結乾燥用容器に充填された調理済食材を凍結乾燥工程において凍結させる際に高濃度部位が生じ難く、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態になり難いため、調理済食材が膨らんだ状態で固化されたり、製造された乾燥食品に大きな空洞が生じた状態となったりするのが回避される。これにより、製造される乾燥食品のシルエットが崩れたり、空洞の存在によって乾燥食品に割れや欠けが生じ易くなったりする事態が回避されている。
なお、乾燥食品としての「ケーキスナック」を製造する方法を例に挙げて説明したが、オレンジピール等の具材が入った「チョコレートスナック」、および黒胡椒やナッツ等の具材が入った「チーズスナック」などの乾燥食品を製造する際にも、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.04%以上1.50%以下の範囲内となるように添加することで、上記の「ケーキスナック」の製造方法による効果と同様の効果を奏することができる。この場合、乾燥食材(乾燥人参等の野菜、および乾燥いちごなどの果物や、桜えびおよび乾し貝等の魚介類)などの比重が小さい食材を原料とするときには、添加するオオバコ粉体の重量を0.04%以上とすることで、凍結乾燥工程前にこの具材が浮上する事態を好適に回避することができる。
このように、上記の乾燥食品製造方法によれば、食品用原料を調理する調理工程において、多量の澱粉を添加することなく、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体(オオバコ粉体)を食品用原料に添加して攪拌することにより、澱粉を添加しなくても(或いは、澱粉の添加量を極く少量としても)、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じない状態とすることができるため、凍結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、喫食時に復元液を浸透させる乾燥食品については、良好な復元性を有する状態に製造することができ、また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、喫食時の美観や食感が良好な乾燥食品を提供することができる。
また、上記の乾燥食品製造方法によれば、上記の調理工程においてオオバコ粉体を分散させたオオバコ粉体分散液を食品用原料に添加して攪拌することにより、調理中の食材にオオバコ粉体をそのまま(粉状体のまま)添加する調理方法とは異なり、調理中の食材の全体にオオバコ粉体を満遍なく、かつ均一に分散させた状態とすることができるため、調理済食材の全体において具材の沈殿や浮上を好適に回避することができる。
また、上記の乾燥食品製造方法(実施例1等)によれば、食品用原料の一部として増粘剤を使用すると共に、喫食状態において非透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき乾燥食品(一例として、クラムチャウダー(乾燥クラムチャウダー))を製造するときに、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.08%以上0.30%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。
また、上記の乾燥食品製造方法(実施例2等)によれば、喫食状態において透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき乾燥食品(一例として、コンソメスープ(乾燥コンソメスープ))を製造するときに、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.20%以上0.70%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、喫食時の美観が良好な乾燥食品を提供することができる。
また、上記の乾燥食品製造方法(実施例3等)によれば、米飯を主体とする食品用原料を使用した乾燥食品(一例として、ふかひれ雑炊(乾燥ふかひれ雑炊))を製造するときに、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.05%以上0.50%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。
また、上記の乾燥食品製造方法(実施例4等)によれば、喫食状態において液状部中に具材が分散した状態となるべき味噌味の乾燥食品(一例として、味噌汁(乾燥味噌汁))を製造するときに、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.10%以上0.50%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、オオバコ粉体には、味噌に含まれている酵素のアミラーゼによって分解されるアミロースが含まれていないため、調理工程において味噌のアミラーゼを失活する必要がないことから、澱粉を使用したときに必要となる「失活を目的とする加熱、糊化温度よりも低い温度とする冷却、および澱粉を糊化するための加熱」の工程が不要となる。これにより、製造工程が増加したり、製造に要する時間が長くなったりする事態を招くことなく、味噌味の食品を提供することができるため、その製造コストを十分に低減することができる。
また、上記の乾燥食品製造方法(実施例5等)によれば、復元用の低温の液体を吸収させることで喫食状態に復元される乾燥食品(一例として、フルーツジュース(乾燥フルーツジュース))を製造するときに、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.25%以上0.75%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加しないため、復元に際して低温の液体を使用しても、良好な復元性を有する状態に製造することができる。また、澱粉の塊や、澱粉を介して固着した具材の塊などが存在しない状態に復元することができる。また、喫食時の美観や食感な良好な乾燥食品を提供することができる。
また、上記の乾燥食品製造方法(実施例6等)によれば、液体を吸収させることなく乾燥状態において喫食可能な乾燥食品(ケーキスナック(乾燥ケーキスナック))を製造するときに、調理済食材の重量に占めるオオバコ粉体の重量が0.04%以上1.50%以下の範囲内となるようにオオバコ粉体を添加することにより、調理済食材に具材の沈殿や浮上が生じ難いため、結乾燥用容器に充填される調理済食材の具材と液状部との比率を充填工程の開始から終了まで均一化することができる。また、調理中の食材の攪拌性が悪化しないため、調理済食材の全体に具材や調味料等を満遍なく均一に分散させることができる。また、凍結乾燥用容器に充填された状態においても具材の沈殿や浮上が生じ難いため、凍結乾燥工程後の乾燥食品に乾燥具材部と乾燥液状部とが存在する状態となるのを回避することができ、具材の剥離・脱落や、割れや欠けが生じ易い乾燥食品が製造される事態を好適に回避することができる。また、調理済食材中に大きな気泡が生じた状態となり難いことで、製造される乾燥食品のシルエットが崩れる事態を招くことなく、美観に優れたブロック状の製品を製造することができる。また、食品用原料に含まれる澱粉とは別個に多量の澱粉を添加せず、過剰に多量のオオバコ粉体を添加することもないため、良好な食感の乾燥食品を提供することができる。
なお、「乾燥食品製造方法」は、上記した各製造方法の例に限定されない。
例えば、調理済食材を充填機にセットし、充填機から凍結乾燥用容器に調理済食材を充填する「充填工程(ステップS2)」を実行する例について説明したが、この「充填工程」については、充填機を使用する方法に代えて、調理済食材が収容されている容器からお玉(レードル)などを用いて凍結乾燥用容器に小分けして移し替える方法を採用することもできる。
1 乾燥食品製造処理

Claims (7)

  1. 食品用原料を調理する調理工程と、
    前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、
    前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、
    復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品であって、前記食品用原料の一部として増粘剤を使用すると共に、前記喫食状態において非透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.08%以上0.30%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する乾燥食品製造方法。
  2. 食品用原料を調理する調理工程と、
    前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、
    前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、
    復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品であって、前記喫食状態において透過性を有する液状部中に具材が分散した状態となるべき当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.20%以上0.70%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する乾燥食品製造方法。
  3. 食品用原料を調理する調理工程と、
    前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、
    前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、
    復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品であって、米飯を主体とする前記食品用原料を使用した当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.05%以上0.50%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する乾燥食品製造方法。
  4. 食品用原料を調理する調理工程と、
    前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、
    前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、
    復元用の液体を吸収させることで喫食状態に復元される味噌味の前記乾燥食品であって、前記喫食状態において液状部中に具材が分散した状態となるべき当該乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.10%以上0.50%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する乾燥食品製造方法。
  5. 食品用原料を調理する調理工程と、
    前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、
    前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、
    復元用の低温の液体を吸収させることで喫食状態に復元される前記乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.25%以上0.75%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する乾燥食品製造方法。
  6. 食品用原料を調理する調理工程と、
    前記調理工程において調理された調理済食材を凍結乾燥用容器に充填する充填工程と、
    前記凍結乾燥用容器に充填されている前記調理済食材を凍結乾燥させる凍結乾燥工程とをこの順で実行してブロック状の乾燥食品を製造する乾燥食品製造方法であって、
    液体を吸収させることなく乾燥状態において喫食可能な前記乾燥食品を製造するときに、前記調理工程において、オオバコの種子における皮を粉状に加工した加工物を原料とする粉状体を、前記調理済食材の重量に占める前記粉状体の重量が0.04%以上1.50%以下の範囲内となるように前記食品用原料に添加して攪拌する乾燥食品製造方法。
  7. 前記調理工程において、前記粉状体を分散させた分散液を前記食品用原料に添加して攪拌する請求項1から6のいずれかに記載の乾燥食品製造方法。
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