JP7253362B2 - シュレッダーダストの処理方法及び処理設備 - Google Patents

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Description

本発明は、金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理方法及び処理設備に関する。
鉄鋼製造プロセスでは、鉄源として鉄鉱石の他に鉄スクラップが用いられる。一般に、鉄スクラップの供給源は鉄スクラップを含有する金属スクラップであり、この金属スクラップをシュレッダー処理(破砕)した上で、磁力選別により鉄スクラップを回収している。鉄スクラップを回収した後の残滓はシュレッダーダストと呼ばれ、鉄粉・鉄錆や非鉄金属(以下、これらを総称して「金属屑」という場合がある)、砂、ガラスなどの無機物、硬質プラスチック、ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類、ゴム屑、木屑、紙屑、繊維屑等のような雑多な材料(屑材)が混在した混合残滓である。
シュレッダーダストは、できるだけ簡便且つ低コストに処理することが求められるが、一方において、省資源の観点から可能な限りリサイクル利用することが望ましい。このような観点からシュレッダーダストを処理する方法として、特許文献1には、非鉄金属は有価物として回収し、その他の樹脂類は溶鉱炉、電気アーク炉などの製鉄用の炉設備で処理する方法が提案されている。
特表2018-528073号公報
しかし、特許文献1の方法には、以下のような問題がある。
まず、上述したようにシュレッダーダストには、金属屑やプラスチック類以外に、砂、ガラスなどの無機物、ゴム屑、木屑、紙屑、繊維屑などが相当量含まれており、シュレッダーダストを適切に処理するには、これらを含めてどのように処理するのかが重要であると考えられるが、特許文献1の方法では、金属屑やプラスチック類以外の材料の処理については何ら考慮されていない。
また、特許文献1の方法では、分離したプラスチック類を単純に溶鉱炉や電気アーク炉などの炉設備で処理するとしているが、プラスチック類及びそれ以外の材料(金属屑、非金属系無機物、ゴム屑、木屑、紙屑、繊維屑など)を含めて、材料の種類によっては特定の炉設備での処理には適さないと考えられるものもあり、特許文献1の方法では、その点についても何ら考慮されていない。
また、特許文献1の方法は、シュレッダーダストからプラスチック類のみを回収するために複雑な工程を有しており、この分、処理コストや設備コストが嵩む問題もある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、シュレッダーダストを製鉄用炉などの炉設備で適切に処理(リサイクル利用)することを可能とし、しかも比較的簡易な工程及び設備で実施することができるシュレッダーダストの処理方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような処理方法の実施に供される処理設備を提供することにある。
上述したように、シュレッダーダストには、金属屑(鉄粉・鉄錆、非鉄金属など)、非金属系無機物(砂、ガラスなど)、プラスチック類(硬質プラスチック、ビニールシート、発泡ウレタンなど)、ゴム屑、木屑、紙屑、繊維屑等のような雑多な材料(屑材)が含まれている。このようなシュレッダーダストを処理する方法としては、有価物(非鉄金属など)を選別回収した後、製鉄所内などの炉設備に投入して処理する(炉の装入材料としてリサイクル利用する)のが合理的であると考えられる。しかし、本発明者らが検討したところによれば、材料の種類によって特定の炉設備での処理には適さないものがあり、このため材料の種類によって処理する炉設備を適切に選択する必要があることが判った。
例えば、シュレッダーダストをコークス炉や転炉(転炉型精錬炉)に投入して処理する場合、以下のような配慮が必要である。
(ア)鉄粉、鉄錆などの金属屑やガラス、砂などの無機物をコークス炉に投入すると、炉体レンガに損傷を与えるおそれがあるため、コークス炉への投入は可能な限り避ける必要がある。一方、これらの材料を転炉に投入すると精錬用酸化剤やスラグ源として利用することができ、転炉の設備や操業面での問題を生じることもない。
(イ)ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類、ゴム屑、木屑、紙屑、繊維屑を転炉に投入すると、多量の分解熱を必要とする上、装入時に発塵し、さらには低嵩比重のためスクラップシュートの容積を大きく占有して効率運用の阻害要因となるため、転炉への投入は可能な限り避ける必要がある。一方、これらの材料は揮発分を多く含むため、コークス炉に投入するとガス源として利用することができ、例えば圧縮減容化した状態で投入すれば、コークス炉の設備や操業面での問題を生じることもない。
したがって、製鉄用炉などでシュレッダーダストを適切に処理するには、シュレッダーダストを「特定の炉設備での処理に適した材料」毎に分別した上で、それぞれに適した炉設備で処理する必要がある。そこで、そのようなシュレッダーダストの分別方法について検討を重ねた結果、以下のような知見を得た。
(i)金属スクラップをシュレッダー処理で破砕する場合、シュレッダーダストを構成する材料の種類によって破砕されやすさが異なり、このため材料の種類によって破砕後のサイズに違いが生じる。具体的には、ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類、ゴム屑、紙屑、繊維屑などのように嵩比重が小さい材料は破砕されにくいため大サイズになりやすく、一方、砂、ガラスなどの無機物や金属屑などのように嵩比重が大きい材料は、破砕されやすいため小サイズになりやすい。また、硬質プラスチックや木屑などのように嵩比重が中程度の材料は破砕されやすさも中程度であるため、中サイズになりやすい。
(ii)したがって、シュレッダーダストを適当な篩目で大小2つ又は大中小3つ程度(或いは場合によって4つ以上)のサイズに分級することにより、上記(i)で述べたようなシュレッダーダストを構成する材料の破砕されやすさの違い(これによる破砕後のサイズの違い)を利用し、シュレッダーダストを材料の種類に応じて分別することができ、結果として、シュレッダーダストを「特定の炉設備での処理に適した材料」毎に分別する(換言すると、当該特定の炉設備での処理に適さない材料が含まれないように分別する)ことが可能となる。
また、そのようにしてサイズ毎に分別されたシュレッダーダストの処理方法について検討した結果、大サイズシュレッダーダストは所定の前処理を施した上でコークス炉又は鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理するのが好ましく、小サイズシュレッダーダストはそのまま転炉に投入して処理するのが好ましく、中サイズシュレッダーダストは上記大サイズ又は小サイズシュレッダーダストとして分別して処理するか、或いは所定の前処理を施した上で鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理するのが好ましいことが判った。
本発明は、以上のような知見に基づきなされたもので、シュレッダーダストを構成する材料による破砕のされやすさの違い(これによる破砕後のサイズの違い)を利用し、シュレッダーダストを大小2つ又は大中小3つのサイズ(或いは場合によって4つ以上)に分級することで、「特定の炉設備での処理に適した材料」毎に分別するようにしたものであり、その要旨は以下の通りである。
[1]金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理方法であって、
シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け工程(A)(但し、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、
小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、
有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[2]金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理方法であって、
シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、中サイズシュレッダーダスト(xM)と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け工程(A)(但し、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、
中サイズシュレッダーダスト(xM)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BM)と、
小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、
有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別工程(BM)を経た中サイズシュレッダーダスト(xM)と、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[3]金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理方法であって、
シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け工程(A)(但し、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…のうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM)について、当該中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、
2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…から、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BM1)、(BM2)…と、
小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、
有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別工程(BM1)、(BM2)…を経た各中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[4]上記[1]~[3]のいずれかの処理方法において、さらに、有価物選別工程(BL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を圧縮減容処理する圧縮減容工程(C)と、
該圧縮減容工程(C)で得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する工程(D)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[5]上記[4]の処理方法において、圧縮減容工程(C)における大サイズシュレッダーダスト(xL)の圧縮減容処理が、リングダイ式圧縮成形による圧縮減容処理又はブリケット成形による圧縮減容処理であることを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[6]上記[4]又は[5]の処理方法において、圧縮減容工程(C)では、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに圧縮減容処理することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[7]上記[1]の処理方法において、さらに、有価物選別工程(BL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を炭化処理する炭化処理工程(E)と、
該炭化処理工程(E)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する工程(F)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[8]上記[7]の処理方法において、炭化処理工程(E)では、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに炭化処理することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[9]上記[2]又は[3]の処理方法において、さらに、有価物選別工程(BM)を経て回収された中サイズシュレッダーダスト(xM)(但し、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…が回収される場合には、そのうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM))を炭化処理する炭化処理工程(E)と、
該炭化処理工程(E)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する工程(F)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[10]上記[1]~[9]のいずれかの処理方法において、さらに、有価物選別工程(BS)を経て回収された小サイズシュレッダーダスト(xS)を転炉型精錬炉に投入して処理する工程(G)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[11]上記[10]の処理方法において、工程(G)では、小サイズシュレッダーダスト(xS)をスクラップシュートを用いて転炉型精錬炉に投入することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
[12]金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理設備であって、
シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け手段(a)(但し、篩分け手段(a)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bL)と、
小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bS)を有し、
有価物選別手段(bL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別手段(bS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収できるようにしたことを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[13]金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理設備であって、
シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、中サイズシュレッダーダスト(xM)と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け手段(a)(但し、篩分け手段(a)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bL)と、
中サイズシュレッダーダスト(xM)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bM)と、
小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bS)を有し、
有価物選別手段(bL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別手段(bM)を経た中サイズシュレッダーダスト(xM)と、有価物選別手段(bS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収できるようにしたことを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[14]金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理設備であって、
シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け手段(a)(但し、篩分け手段(a)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…のうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM)について、当該中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bL)と、
2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…から、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bM1)、(bM2)…と、
小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bS)を有し、
有価物選別手段(bL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別手段(bM1)、(bM2)…を経た各中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、有価物選別手段(bS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収できるようにしたことを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[15]上記[12]~[14]のいずれかの処理設備において、さらに、有価物選別手段(bL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を圧縮減容処理する圧縮減容手段(c)と、
該圧縮減容手段(c)で得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する手段(d)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[16]上記[15]の処理設備において、大サイズシュレッダーダスト(xL)を圧縮減容処理する圧縮減容手段(c)が、リングダイ式圧縮成形機又はブリケット成形機であることを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[17]上記[15]又は[16]の処理設備において、圧縮減容手段(c)は、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに圧縮減容処理するものであることを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[18]上記[12]の処理設備において、さらに、有価物選別手段(bL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を炭化処理する炭化処理手段(e)と、
該炭化処理手段(e)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する手段(f)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[19]上記[18]の処理設備において、炭化処理手段(e)は、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに炭化処理するものであることを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[20]上記[13]又は[14]の処理設備において、さらに、有価物選別手段(bM)を経て回収された中サイズシュレッダーダスト(xM)(但し、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…が回収される場合には、そのうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM))を炭化処理する炭化処理手段(e)と、
該炭化処理手段(e)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する手段(f)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[21]上記[12]~[20]のいずれかの処理設備において、さらに、有価物選別手段(bS)を経て回収された小サイズシュレッダーダスト(xS)を転炉型精錬炉に投入して処理する手段(g)を有することを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
[22]金属スクラップを破砕するシュレッダー処理工程(S)と、
該シュレッダー処理工程(S)を経た金属スクラップを、鉄スクラップである磁着物とシュレッダーダスト(x)である非磁着物に分離する磁力選別工程(M)を有し、
該磁力選別工程(M)で分離されたシュレッダーダスト(x)を上記[1]~[11]のいずれかのシュレッダーダスト処理方法で処理することを特徴とする金属スクラップの処理方法。
[23]金属スクラップを破砕するシュレッダー(s)と、
該シュレッダー(s)を経た金属スクラップを、鉄スクラップである磁着物とシュレッダーダスト(x)である非磁着物に分離する磁力選別手段(m)を有するとともに、
該磁力選別手段(m)で分離されたシュレッダーダスト(x)の処理設備として、上記[12]~[21]のいずれかのシュレッダーダスト処理設備を有することを特徴とする金属スクラップの処理設備。
本発明によれば、シュレッダーダストを「特定の炉設備での処理に適した材料」毎に分別することができるため、シュレッダーダストを異なる炉設備で適切に処理(リサイクル利用)することができ、しかも比較的簡易な工程及び設備で実施することができる。
また、シュレッダー処理した金属スクラップから鉄スクラップを選別分離し、これを鉄鋼製造プロセスの鉄源として用いる場合、シュレッダー処理で発生したシュレッダーダストを、製鉄用炉(例えば、コークス炉、転炉、焼結炉など)を利用して全て処理し、燃料ガス源や鉄鋼製造プロセスの鉄原料、スラグ原料、炭材などとしてリサイクル利用できるので、金属スクラップを構成する全ての材料を鉄鋼製造プロセスで有効利用できる利点がある。
本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法の一実施形態(処理フロー)を示す説明図 本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法の一実施形態(処理フロー)を示す説明図 本発明のシュレッダーダスト処理方法を適用した金属スクラップ処理方法の一実施形態(処理フロー)を示す説明図 本発明の有価物選別工程(B)において有価物選別手段として使用できる渦電流選別機の一例を模式的に示す説明図 本発明の有価物選別工程(B)において有価物選別手段として使用できる気流遠心分離式選別機の一例を模式的に示す説明図 本発明の有価物選別工程(B)において有価物選別手段として使用できる水平重力分離式選別機の一例を模式的に示す説明図 本発明の有価物選別工程(B)において有価物選別手段として使用できるエアテーブル式選別機の一例を模式的に示す説明図 本発明の有価物選別工程(B)において有価物選別手段として使用できる加振流動層式選別機の一例を模式的に示す説明図 本発明の圧縮減容工程(C)において圧縮減容手段として使用できるリングダイ式圧縮成形機の一例を模式的に示す説明図 本発明の処理対象であるシュレッダーダストが発生するシュレッダー設備の一実施形態を模式的に示す全体説明図 図10のシュレッダー設備が備える破砕用ハンマを示す斜視図
金属スクラップには、鉄源となる鉄スクラップの他に、鉄粉・鉄錆、非鉄金属などの金属屑、砂、ガラスなどの非金属系無機物、硬質プラスチック、ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類、ゴム屑、木屑、紙屑、繊維屑等のような雑多な材料(屑材)が含まれている。金属スクラップはシュレッダー処理(破砕)された後、磁力選別により鉄スクラップが選別・回収され、鉄鋼製造プロセスの鉄源などとして用いられる。一方、この磁力選別で残された非磁着物がシュレッダーダストであり、本発明の処理対象物となる。
ここで、金属スクラップのシュレッダー処理と、シュレッダー処理した金属スクラップから鉄スクラップを選別・回収する磁力選別処理について説明すると、金属スクラップをシュレッダー処理(破砕)するシュレッダーの形式や構造に特別な制限はなく、一般に使用されているものを使用できる。一般的なシュレッダーは、被処理材が投入される機体内に破砕用ハンマを備えた破砕用ロータが設けられ、この破砕用ロータで金属スクラップを破砕する。シュレッダー処理による金属スクラップの破砕サイズは破砕用ハンマのサイズ(ロータ軸方向でのハンマ厚み)で決まる。この破砕用ハンマのサイズは特に限定されないが、一般的なスクラップの破砕サイズからして、破砕用ハンマのサイズは60~200mm程度が普通である。なお、シュレッダーとその破砕用ハンマの構成については、後に詳述する。
また、磁力選別機の形式や構造に特別な制限はなく、一般に使用されているものを使用できる。
上述したように、シュレッダーダストを構成する材料(屑材)のうち、嵩比重が小さい材料であるビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類、ゴム屑、紙屑、繊維屑は破砕されにくいため大サイズのものが多く、一方、嵩比重が大きい材料である砂、ガラスなど非金属系無機物や鉄粉・鉄錆、非鉄金属などの金属屑は破砕されやすいため小サイズのものが多い。また、嵩比重が中程度の材料である硬質プラスチックや木屑は破砕されやすさも中程度であるため中サイズのものが多い。本発明法は、このようなシュレッダーダストを構成する材料によってシュレッダー処理の際の破砕されやすさが異なり、破砕サイズに違いを生じることを利用し、シュレッダーダストを大小2つ又は大中小3つ程度(或いは場合によって4つ以上)のサイズに分級することで、以下のようにシュレッダーダストを「特定の炉設備での処理に適した材料」毎に分別するものである。
なお、以下の説明において「転炉」とは“転炉型精錬炉”を意味し、したがって、広く用いられている脱炭精錬用の転炉に限らず、各種精錬(例えば、溶銑予備処理、溶融還元など)が行われる転炉が含まれる。
・大サイズシュレッダーダスト:ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類(嵩比重が比較的小さいプラスチック類)、ゴム屑、紙屑、繊維屑が主体であり、これを転炉で処理すると多量の分解熱を必要とする上、装入時に発塵し、さらには低嵩比重のためスクラップシュートの容積を大きく占有して効率運用の阻害要因となるため、転炉での処理には不向きである。これに対して、大サイズシュレッダーダストは有機分、揮発分が多いので、コークス炉で処理すると有用なガス源となり、また焼結炉(鉄鉱石焼結用の焼結炉。以下同様)で処理すると炭材として利用できる一方で、適宜前処理を施した状態でコークス炉や焼結炉に投入すれば、コークス炉や焼結炉の設備や操業面での問題を生じることはない。このためコークス炉や焼結炉での処理に適した材料であるといえる。
なお、一般のシュレッダーでは、オーバーサイズのシュレッダーダスト(例えば、ビニールシート、繊維屑など)が、破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出される。このオーバーサイズのシュレッダーダストは、本発明法において分別される大サイズシュレッダーダストとともに処理することができる。
・小サイズシュレッダーダスト:砂、ガラスなど非金属系無機物や鉄粉・鉄錆などの金属屑が主体であり、これをコークス炉で処理すると炉体レンガに損傷を与えるおそれがあるため、コークス炉での処理には不向きである。また、焼結用の炭材として利用できるような有機分(炭素源)が少ないため、焼結炉での処理にも不向きである。これに対して、小サイズシュレッダーダストを転炉で処理すると精錬用酸化剤やスラグ源として利用できる一方で、転炉にそのまま投入しても炉設備や操業面での問題を生じることはない。このため転炉での処理に適した材料であるといえる。
・中サイズシュレッダーダスト:硬質プラスチック(嵩比重が比較的大きいプラスチック類)や木屑が主体であり、小サイズシュレッダーダストのような硬質材料ではなく、また、転炉に投入しても大サイズシュレッダーダストほど分解熱を必要とせず且つ低嵩比重ではないので、転炉、コークス炉・焼結炉のいずれに投入しても、炉設備や操業面での大きな問題は生じない。このため、上述した大サイズシュレッダーダスト又は/及び小サイズシュレッダーダストとして分別して処理することができる。
一方、別の観点からいうと、中サイズシュレッダーダストは、揮発分が大サイズシュレッダーダストほど多くないので、コークス炉で処理するメリットは大サイズシュレッダーダストほどではなく、一方、プラスチックが含まれるため、転炉での処理に適しているとまではいえない。また、中サイズシュレッダーダストを大サイズシュレッダーダストに含ませて処理すると、処理する量も嵩も多くなるので、処理の負荷が増大する。以上の観点からは、中サイズシュレッダーダストは、大サイズシュレッダーダスト、小サイズシュレッダーダストとは別に焼結炉で単独で処理することが好ましい。
表1は、シュレッダーダストを構成する大サイズシュレッダーダスト、中サイズシュレッダーダスト、小サイズシュレッダーダストの特性をまとめたものである。このシュレッダーダストは、金属スクラップを破砕用ハンマのサイズが107mmのシュレッダーで破砕した際に発生したものであり、表1では、選別・回収される非鉄金属は除いてある。
Figure 0007253362000001
以下、本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法について説明する。
このシュレッダーダスト処理方法は、シュレッダーダストxを大小2つのサイズに分別するものであり、シュレッダーダストxを、篩分けして大サイズシュレッダーダストxLと小サイズシュレッダーダストxSに分離する篩分け工程(A)と、大サイズシュレッダーダストxLから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、小サイズシュレッダーダストxSから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料(屑材)として回収するものである。
ここで、篩分け工程(A)では、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級されるようにしてもよいし、小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級されるようにしてもよい。本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法はそのような形態を含む。なお、これらの場合には、異なる篩目で分級を複数回行い、サイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLや小サイズシュレッダーダストxSを得ることになる。
図1は、本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法の一実施形態(処理フロー)を示している。
篩分け工程(A)では、少なくとも、ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類(嵩密度が比較的小さいプラスチック類)、ゴム屑、紙屑、繊維屑を主体とするシュレッダーダストが篩上となり(すなわち大サイズシュレッダーダストxLとなる)、砂、ガラスなどの非金属系無機物、鉄粉・鉄錆、非鉄金属などの金属屑を主体とするシュレッダーダストが篩下となる(すなわち小サイズシュレッダーダストxSとなる)ように篩目を選定する。また、硬質プラスチック(嵩密度が比較的大きいプラスチック類)、木屑を主体とする中サイズのシュレッダーダストは、篩上・篩下のいずれでもよいので、例えば、それらが篩上になるような篩目を選定してもよいし、篩下となるような篩目を選定してもよいし、篩上と篩下の両方になるような篩目を選定してもよい。
シュレッダーダストのサイズは、金属スクラップをシュレッダー処理する際の破砕サイズ、すなわちシュレッダーの破砕用ハンマのサイズによって相対的に変わるので、上記の篩目は、シュレッダーの破砕用ハンマのサイズに応じて決めることが好ましい。
ここで、篩目は、シュレッダーの破砕用ハンマのサイズ未満であれば適宜な大きさに設定できるが、篩目が大きすぎると篩下への「嵩比重が比較的小さいプラスチック類」の混入率が大きくなり、分別の精度が低下するので、各シュレッダー設備の状況に合わせて篩目を設定するのがよい。通常、破砕用ハンマのサイズが60~200mm程度の場合には、篩目は10~200mm程度の範囲に設定されることが好ましい。例えば、後述する実施例では、破砕用ハンマのサイズが107mmのシュレッダーによる金属スクラップのシュレッダー処理で発生したシュレッダーダストを篩目が20mmの篩で篩分け処理することにより、ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類、ゴム屑、紙屑、繊維屑を主体とするシュレッダーダストが篩上となり、砂、ガラスなどの非金属系無機物、鉄粉・鉄錆、非鉄金属などの金属屑を主体とするシュレッダーダストが篩下となり、硬質プラスチックや木屑を主体とする中サイズのシュレッダーダストが篩上・篩下の両方に含まれている。
篩分け工程(A)で使用する篩装置の種類に特に制限はなく、例えば、トロンメル篩、平面振動篩などを使用できる。
有価物選別工程(BL),(BS)では、篩分け工程(A)で分別された大サイズシュレッダーダストxLと小サイズシュレッダーダストxSから、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物(特に銅・アルミニウム)を選別・回収する。また、これらの工程では、非鉄金属系の有価物以外の有価物(例えば、電子回路基板)を選別・回収してもよい。
なお、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級される場合は、通常、それぞれの大サイズシュレッダーダストxLに対して個別に有価物選別工程(BL)が実施される。同じく、小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級される場合は、通常、それぞれの小サイズシュレッダーダストxSに対して個別に有価物選別工程(BS)が実施される。
有価物を選別するための選別方法(選別手段)は特に限定されず、例えば、渦電流選別機、気流式選別機、固気流動層式選別機、エアテーブル式選別機などを用いることができるが、これらに限定されない。また、2種類以上の選別機を組み合わせて使用してもよいし、追加的な磁力選別機を用いたり、手選別を併用したりしてもよく、選別・回収する有価物の特性に応じて適宜な選別方法を採ればよい。また、非鉄金属系の有価物を選別・回収する選別手段としては、渦電流選別機が特に好ましい。選別手段(選別機)の具体的な構成については、後に詳述する。
有価物選別工程(BL)で有価物が選別・回収された後の大サイズシュレッダーダストxLは、主にビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類(嵩比重が比較的小さいプラスチック類)、ゴム屑、紙屑、繊維屑で構成され、若しくはこれらに加えて硬質プラスチック(嵩比重が比較的大きいプラスチック類)、木屑(上述した中サイズシュレッダーダストの少なくとも一部)を含むものとなる。
一方、有価物選別工程(BS)で有価物が選別・回収された後の小サイズシュレッダーダストxSは、主に鉄粉・鉄錆などの金属屑、砂、ガラスなどの非金属系無機物で構成され、若しくはこれらに加えて硬質プラスチック(嵩比重が比較的大きいプラスチック類)、木屑(上述した中サイズシュレッダーダストの少なくとも一部)を含むものとなる。
本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法では、有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料(屑材)として回収するものであり、これらを処理する炉設備は特に限定されないが、上述したように大サイズシュレッダーダストxLはコークス炉又は焼結炉での処理に適し、小サイズシュレッダーダストxSは転炉での処理に適している。このため、図1の実施形態では、大サイズシュレッダーダストxLを処理するために、有価物選別工程(BL)を経て回収された大サイズシュレッダーダストxLを圧縮減容処理する圧縮減容工程(C)と、この圧縮減容工程(C)で得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する工程(D)を有している(図1の実線の処理フロー)。また、圧縮減容工程(C)及び工程(D)に代えて、或いは圧縮減容工程(C)及び工程(D)とともに、有価物選別工程(BL)を経て回収された大サイズシュレッダーダストxLを炭化処理する炭化処理工程(E)と、この炭化処理工程(E)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を焼結炉に投入して処理する工程(F)を有することができる(図1の破線の処理フロー)。また、小サイズシュレッダーダストxSを処理するために、有価物選別工程(BS)を経て回収された小サイズシュレッダーダストxSを転炉に投入して処理する工程(G)を有している。
圧縮減容工程(C)で大サイズシュレッダーダストxLを圧縮減容処理する場合、圧縮減容処理する方法は特に制限はなく、例えば、リングダイ式圧縮成形による圧縮減容処理、ブリケット成形による圧縮減容処理などを適用できる。これら圧縮減容処理のための装置については、後に詳述する。
圧縮減容工程(C)で得られたシュレッダーダストの圧縮減容物を石炭と混合し、コークス炉に投入して処理する(工程(D))。コークス炉に投入して処理される大サイズシュレッダーダストの圧縮減容物は、そのほとんどが乾留中にガス化して燃料ガスとして回収され、残渣はコークスとともに高炉に装入されて高炉スラグとなり、最終的にセメント原料などとして利用される。
また、炭化処理工程(E)で大サイズシュレッダーダストxLを炭化処理する場合は、例えば、揺動炉、竪型流動床炉、ロータリーキルン等の設備において大サイズシュレッダーダストxLを500~800℃程度に加熱し、炭化させることが好ましい。処理温度(加熱温度)が500℃未満では炭化が十分に進行せず、一方、800℃を超えると大サイズシュレッダーダストxLの大部分が炭化せずガス化してしまう。
炭化処理工程(E)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を、焼結用粉鉱石と混合し、焼結炉に投入して処理する(工程(F))。焼結炉に投入して処理される大サイズシュレッダーダストの炭化処理物は、焼結の炭材として利用される。
また、小サイズシュレッダーダストxSを転炉に投入して処理する工程(G)では、精錬中に小サイズシュレッダーダストxSを炉上から副原料として投入することもできるが、その場合には、成型などの前処理が必要になるため、本実施形態では、小サイズシュレッダーダストxSをフレキシブルコンテナバックに詰め、これをスクラップシュートを用いてスクラップとともに転炉に投入する。これにより前処理を行うことなく、小サイズシュレッダーダストxSを転炉に投入することができる。転炉に投入して処理される小サイズシュレッダーダストは、鉄分は精錬用酸化剤の一部として利用され、非金属系無機物は転炉スラグとなって最終的には土木用路盤材などとして利用され、木屑は転炉の燃料の一部として利用される。
また、本実施形態では、図1中(※1)で示すように、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたオーバーサイズのシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダストxLとともに圧縮減容工程(C)で圧縮減容処理し、或いは炭化処理工程(E)で炭化処理している。
以上のように本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法によれば、シュレッダーダストを処理する製鉄用炉に設備面や操業面での問題を生じさせることなく、異なる製鉄用炉(コークス炉、転炉、焼結炉)でシュレッダーダストを全て処理し、燃料ガスや鉄鋼製造プロセスの鉄原料、スラグ原料、炭材などとしてリサイクル利用できる。したがって、金属スクラップを構成する全ての材料(屑材)を鉄鋼製造プロセスで有効利用できることになる。
以上述べた本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法の実施に供するシュレッダーダスト設備は、図1に示すようにシュレッダーダスト処理方法を構成する各工程(A)~(G)に対応する手段を有しており、シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダストxを、篩分けして大サイズシュレッダーダストxLと小サイズシュレッダーダストxSに分離する篩分け手段aと、大サイズシュレッダーダストxLから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bLと、小サイズシュレッダーダストxSから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bSを有し、有価物選別手段bLを経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別手段bSを経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収できるようにしたものである。
ここで、篩分け手段aでは、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級されるようにしてもよいし、小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級されるようにしてもよい。本発明の第一のシュレッダーダスト処理設備はそのような形態を含む。なお、これらの場合には、篩分け手段aは、異なる篩目の篩で分級を複数回行い、サイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLや小サイズシュレッダーダストxSを得ることになる。
また、このシュレッダーダスト設備は、図1に示すように、以下のような構成を有することができる。
(1)さらに、有価物選別手段bLを経て回収された大サイズシュレッダーダストxLを圧縮減容処理する圧縮減容手段cと、この圧縮減容手段cで得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する手段dを有する。圧縮減容手段cは、リングダイ式圧縮成形機、ブリケット成形機などで構成することができる。手段dは、例えば、圧縮減容物の搬送手段、圧縮減容物を石炭と混合するための手段などを含む。
また、図1中(※1)で示すように、圧縮減容手段cは、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたオーバーサイズのシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダストxLとともに圧縮減容処理するものであってもよい。
(2)さらに、有価物選別手段bLを経て回収された大サイズシュレッダーダストxLを炭化処理する炭化処理手段eと、この炭化処理手段eで得られたシュレッダーダストの炭化処理物を焼結炉に投入して処理する手段fを有する。手段fは、例えば、炭化処理物の搬送手段、炭化処理物を石炭と混合する手段などを含む。
また、本実施形態では、図1中(※1)で示すように、炭化処理手段eは、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたオーバーサイズのシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダストxLとともに炭化処理するものであってもよい。
(3)さらに、有価物選別手段bSを経て回収された小サイズシュレッダーダストxSを転炉に投入して処理する手段gを有する。手段gは、例えば、小サイズシュレッダーダストxSの搬送手段、小サイズシュレッダーダストxSをフレコンパック詰めするための手段などを含む。
各手段を構成する装置の具体例は、本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法に関して述べた通りである。
次に、本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法について説明する。
このシュレッダーダスト処理方法は、シュレッダーダストxを大中小3つのサイズに分別するものであり、シュレッダーダストxを、篩分けして大サイズシュレッダーダストxLと、中サイズシュレッダーダストxMと、小サイズシュレッダーダストxSに分離する篩分け工程(A)と、大サイズシュレッダーダストxLから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、中サイズシュレッダーダストxMから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BM)と、小サイズシュレッダーダストxSから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別工程(BM)を経た中サイズシュレッダーダストxMと、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料(屑材)として回収するものである。
ここで、篩分け工程(A)では、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級されるようにしてもよいし、中サイズシュレッダーダストxMとしてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxMがそれぞれ分級されるようにしてもよいし、小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級されるようにしてもよい。本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法はそのような形態を含む。なお、これらの場合には、異なる篩目で分級を複数回行い、サイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLや中サイズシュレッダーダストxMや小サイズシュレッダーダストxSを得ることになる。
図2は、本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法の一実施形態(処理フロー)を示している。
この方法の篩分け工程(A)では、2段階の篩分けが行われ、例えば、最初の篩分けでは、ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類(嵩密度が比較的小さいプラスチック類)、ゴム屑、紙屑、繊維屑を主体とするシュレッダーダストが篩上となり(すなわち大サイズシュレッダーダストxLとなる)、砂、ガラスなどの非金属系無機物、鉄粉・鉄錆、非鉄金属などの金属屑、硬質プラスチック(嵩密度が比較的大きいプラスチック類)、木屑を主体とするシュレッダーダストが篩下となるように篩目を選定する。また、この篩下を対象とする2回目の篩分けでは、硬質プラスチック、木屑を主体とするシュレッダーダストが篩上となり(すなわち中サイズシュレッダーダストxMとなる)、砂、ガラスなどの非金属系無機物、鉄粉・鉄錆、非鉄金属などの金属屑を主体とするシュレッダーダストが篩下となる(すなわち小サイズシュレッダーダストxSとなる)ように篩目を選定する。
さきに述べたように、シュレッダーダストのサイズは、金属スクラップをシュレッダー処理する際の破砕サイズ、すなわちシュレッダーの破砕用ハンマのサイズによって相対的に変わるので、上記の篩目は、シュレッダーの破砕用ハンマのサイズに応じて決めることが好ましい。通常、破砕用ハンマのサイズが60~200mm程度の場合には、2段階で行う篩分けの篩目は80~200mm程度と10~120mm程度の範囲に設定されることが好ましい。
篩分け工程(A)において、篩目を設定する際の留意点や使用する篩装置は、さきに説明した本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法と同様である。
有価物選別工程(BL),(BM),(BS)では、篩分け工程(A)で分別された大サイズシュレッダーダストxL、中サイズシュレッダーダストxM、小サイズシュレッダーダストxSから、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物(特に銅・アルミニウム)を選別・回収する。また、これらの工程では、非鉄金属系の有価物以外の有価物(例えば、電子回路基板など)を選別・回収してもよい。
なお、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級される場合は、通常、それぞれの大サイズシュレッダーダストxLに対して個別に有価物選別工程(BL)が実施される。同じく、中サイズシュレッダーダストxMとしてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxMがそれぞれ分級される場合は、通常、それぞれの中サイズシュレッダーダストxMに対して個別に有価物選別工程(BM)が実施される。同じく、小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級される場合は、通常、それぞれの小サイズシュレッダーダストxSに対して個別に有価物選別工程(BS)が実施される。
有価物を選別するための選別手段(選別機)は、さきに説明した本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法と同様である。
有価物選別工程(BL)で有価物が選別・回収された後の大サイズシュレッダーダストxLは、主にビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類(嵩比重が比較的小さいプラスチック類)、ゴム屑、紙屑、繊維屑で構成され、有価物選別工程(BM)で有価物が選別・回収された後の中サイズシュレッダーダストxMは、主に硬質プラスチック(嵩比重が比較的大きいプラスチック類)、木屑で構成され、有価物選別工程(BS)で有価物が選別・回収された後の小サイズシュレッダーダストxSは、主に鉄粉・鉄錆などの金属屑、砂、ガラスなどの非金属系無機物で構成される。
本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法では、有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別工程(BM)を経た中サイズシュレッダーダストxMと、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料(屑材)として回収するものであり、これらを処理する炉設備は特に限定されないが、上述したように大サイズシュレッダーダストxLはコークス炉での処理に適し、中サイズシュレッダーダストxMは焼結炉での処理に適し、小サイズシュレッダーダストxSは転炉での処理に適している。このため、図2の実施形態では、大サイズシュレッダーダストxLを処理するために、有価物選別工程(BL)を経て回収された大サイズシュレッダーダストxLを圧縮減容処理する圧縮減容工程(C)と、この圧縮減容工程(C)で得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する工程(D)を有し、また、中サイズシュレッダーダストxMを処理するために、有価物選別工程(BM)を経て回収された中サイズシュレッダーダストxMを炭化処理する炭化処理工程(E)と、この炭化処理工程(E)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を焼結炉に投入して処理する工程(F)を有し、また、小サイズシュレッダーダストxSを処理するために、有価物選別工程(BS)を経て回収された小サイズシュレッダーダストxSを転炉に投入して処理する工程(G)を有している。
圧縮減容工程(C)、工程(D)、炭化処理工程(E)、工程(F)、工程(G)の詳細は、さきに説明した本発明の第一のシュレッダーダスト処理方法と同様である。
また、本実施形態では、図2中(※1)で示すように、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたオーバーサイズのシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダストxLとともに圧縮減容工程(C)で圧縮減容処理している。
したがって、以上のような本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法でも、シュレッダーダストを処理する製鉄用炉に設備面や操業面での問題を生じさせることなく、異なる製鉄用炉(コークス炉、転炉、焼結炉)でシュレッダーダストを全て処理し、燃料ガスや鉄鋼製造プロセスの鉄原料、スラグ原料、炭材などとしてリサイクル利用できる。したがって、金属スクラップを構成する全ての材料(屑材)を鉄鋼製造プロセスで有効利用できることになる。
以上述べた本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法の実施に供するシュレッダーダスト設備は、図2に示すようにシュレッダーダスト処理方法を構成する各工程(A)~(G)に対応する手段を有しており、シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダストxを、篩分けして大サイズシュレッダーダストxLと、中サイズシュレッダーダストxMと、小サイズシュレッダーダストxSに分離する篩分け手段aと、大サイズシュレッダーダストxLから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bLと、中サイズシュレッダーダストxMから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bMと、小サイズシュレッダーダストxSから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bSを有し、有価物選別手段bLを経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別手段bMを経た中サイズシュレッダーダストxMと、有価物選別手段bSを経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収できるようにしたものである。
ここで、篩分け手段aでは、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級されるようにしてもよいし、中サイズシュレッダーダストxMとしてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxMがそれぞれ分級されるようにしてもよいし、小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級されるようにしてもよい。本発明の第二のシュレッダーダスト処理設備はそのような形態を含む。なお、これらの場合には、篩分け手段aは、異なる篩目の篩で分級を複数回行い、サイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLや中サイズシュレッダーダストxMや小サイズシュレッダーダストxSを得ることになる。
また、このシュレッダーダスト設備は、図2に示すように、以下のような構成を有することができる。
(1)さらに、有価物選別手段bLを経て回収された大サイズシュレッダーダストxLを圧縮減容処理する圧縮減容手段cと、この圧縮減容手段cで得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する手段dを有する。圧縮減容手段cは、リングダイ式圧縮成形機、ブリケット成形機などで構成することができる。手段dは、例えば、圧縮減容物の搬送手段、圧縮減容物を石炭と混合するための手段などを含む。
また、図2中(※1)で示すように、圧縮減容手段cは、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたオーバーサイズのシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダストxLとともに圧縮減容処理するものであってもよい。
(2)さらに、有価物選別手段bMを経て回収された中サイズシュレッダーダストxMを炭化処理する炭化処理手段eと、この炭化処理手段eで得られたシュレッダーダストの炭化処理物を焼結炉に投入して処理する手段fを有する。手段fは、例えば、炭化処理物の搬送手段、炭化処理物を石炭と混合する手段などを含む。
(3)さらに、有価物選別手段bSを経て回収された小サイズシュレッダーダストxSを転炉に投入して処理する手段gを有する。手段gは、例えば、小サイズシュレッダーダストxSの搬送手段、小サイズシュレッダーダストxSをフレコンパック詰めするための手段などを含む。
各手段を構成する装置の具体例は、本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法に関して述べた通りである。
本発明においてシュレッダーダストを「特定の炉設備での処理に適した材料」毎に分別するには、通常、上述した本発明の第一及び第二のシュレッダーダスト処理方法のように、シュレッダーダストを大小2つ又は大中小3つのサイズに分級すれば十分であるが、シュレッダーダストによっては4つ以上のサイズに分級するのが好ましい場合もある。このため本発明の第三のシュレッダーダスト処理方法は、シュレッダーダストxを4つ以上のサイズに分別するものであり、シュレッダーダストxを、篩分けして大サイズシュレッダーダストxLと、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…と、小サイズシュレッダーダストxSに分級する篩分け工程(A)(但し、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級される場合、2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…のうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダストxMについて、当該中サイズシュレッダーダストxMとしてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxMがそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級される場合を含む。)と、大サイズシュレッダーダストxLから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…から、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BM1)、(BM2)…と、小サイズシュレッダーダストxSから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別工程(BM1)、(BM2)…を経た各中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…と、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収するものである。
また、この本発明の第三のシュレッダーダスト処理方法の実施に供するシュレッダーダスト設備は、シュレッダーダスト処理方法を構成する各工程に対応する手段を有しており、シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダストxを、篩分けして大サイズシュレッダーダストxLと、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…と、小サイズシュレッダーダストxSに分級する篩分け手段a(但し、篩分け手段aにおいて、大サイズシュレッダーダストxLとしてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダストxLがそれぞれ分級される場合、2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…のうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダストxMについて、当該中サイズシュレッダーダストxMとしてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxMがそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダストxSとしてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダストxSがそれぞれ分級される場合を含む。)と、大サイズシュレッダーダストxLから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bLと、2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…から、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bM1、bM2…と、小サイズシュレッダーダストxSから少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段bSを有し、有価物選別手段bLを経た大サイズシュレッダーダストxLと、有価物選別手段bM1、bM2…を経た各中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…と、有価物選別手段bSを経た小サイズシュレッダーダストxSを、それぞれ異なる炉設備で処理する材料として回収できるようにしたものである。
以上のような本発明の第三のシュレッダーダスト処理方法及び処理設備は、篩分け工程(A)においてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…が分級され、且つこれらサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…に対して有価物選別工程(BM1)、(BM2)…が実施されるものであり、そのための分級処理及び有価物選別を行う必要があるが、それ以外は、本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法及び処理設備と同じであり、したがって、その詳細については本発明の第二のシュレッダーダスト処理方法及び処理設備に準じる。
なお、有価物選別工程(BM)を経て回収された中サイズシュレッダーダストxMを炭化処理工程(E)で炭化処理する場合、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダストxM1、xM2…のうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダストxMを対象とすればよい。
図3は、以上述べた本発明のシュレッダーダスト処理方法を適用した金属スクラップの処理方法の一実施形態(処理フロー)を示している。
この金属スクラップの処理方法は、金属スクラップを破砕するシュレッダー処理工程(S)と、このシュレッダー処理工程(S)を経た金属スクラップを、鉄スクラップである磁着物とシュレッダーダストxである非磁着物に分離する磁力選別工程(M)を有し、この磁力選別工程(M)で分離されたシュレッダーダストxを、上述した本発明のシュレッダーダスト処理方法で処理するものである。シュレッダー処理工程(S)と磁力選別工程(M)については、さきに述べた通りである。
また、この金属スクラップの処理方法の実施に供する処理設備は、図3に示すように金属スクラップの処理方法を構成する各工程(S)、(M)に対応する手段を有しており、金属スクラップを破砕するシュレッダーsと、このシュレッダーsを経た金属スクラップを、鉄スクラップである磁着物とシュレッダーダストxである非磁着物に分離する磁力選別手段mを有するとともに、この磁力選別手段mで分離されたシュレッダーダストxの処理設備として、さきに述べた本発明のシュレッダーダスト処理設備を有するものである。
次に、本発明の有価物選別工程(BL)、(BM)(BS)で用いることができる選別機である渦電流選別機、気流式選別機、エアテーブル式選別機、加振流動層式選別機について説明する。
図4は、渦電流選別機の一例を模式的に示すものであり、ベルトコンベア1を構成する一方のプーリ2が、周方向で磁石のN極・S極が交互に配置された磁石ドラム3を内蔵している。磁石ドラム3を高速回転させた状態で駆動するベルトコンベア1上に材料(シュレッダーダスト)が供給されると、ベルトコンベア1の払い出し部4(磁石ドラム3を内蔵したプーリ3の位置)において、銅やアルミニウムなどの非鉄金属内に渦電流が発生し、この渦電流と磁界の相互作用により非鉄金属は前方に跳ね飛ばされるようにして払い出され、非金属はそのまま自由落下により払い出され、鉄分は磁石ドラム3に磁着するため後方側に払い出される。これにより、非鉄金属(銅・アルミニウムなど)、鉄分、非金属を分別することができる。
また、気流式選別機には、材料(シュレッダーダスト)を気流搬送するなかで、密度が異なる材料粒子(材料片)に対する気流の影響の違いを利用して、材料を高密度材と低密度材に分離する選別機であり、方式の違いにより、サイクロンなどの気流遠心分離式、重力を利用する水平重力分離式、材料粒子の着地点差を利用する慣性差分離式などがあるが、いずれを用いてもよい。
図5は、気流式選別機のなかの気流遠心分離式選別機の一例を模式的に示すものである。この気流遠心分離式選別機は、筒状のケーシング5が、外筒ケーシング6と、この外筒ケーシング6との間に流路8が形成されるように、外筒ケーシング6内に配置される内筒ケーシング7とからなる。外筒ケーシング6の下端には分離された低密度材x2を排出する排出口60が、内筒ケーシング7の下端には分離された高密度材x1を排出する排出口70が、それぞれ設けられている。内筒ケーシング7の上端には開口部71が形成されるとともに、内筒ケーシング7の上端側部には、内筒ケーシング7の上部空間内に材料(シュレッダーダスト)を供給する供給管9が接続されている。ケーシング5内の上部位置(本実施形態では、外筒ケーシング6内の上部位置と内筒ケーシング7内の上部位置)には、上昇旋回空気流を生じさせるための旋回翼10(主翼10a、補助翼10b)が配置され、この旋回翼10は外筒ケーシング6上に設置された駆動装置11の回転軸12に吊り下げ保持されている。
この気流遠心分離式選別機では、旋回翼10を旋回させるとケーシング5内に空気の旋回上昇流が発生するので、供給管9から内筒ケーシング7の上部空間内に材料(シュレッダーダスト)を投入すると、低密度材x2は旋回上昇流に乗って旋回しつつ上昇し、遠心力によって外筒ケーシング側に移行した後、流路8内を落下して排出口60から排出される。一方、高密度材x1はそのまま内筒ケーシング7内を落下し、排出口70から排出される。以上により、高密度材x1と低密度材x2が分離される。
図6は、気流式選別機のなかの水平重力分離式選別機の一例を模式的に示すものである。この水平重力分離式選別機は、ケーシング13の一端側の上部に材料(シュレッダーダスト)の供給管14が接続されるとともに、他端側の上部には排風機(図示せず)を備えた排気管15が接続され、また、ケーシング13の一端側の下端部に高密度材x1の排出口130が、他端側の下端部に低密度材x2の排出口131が、それぞれ設けられている。前記供給管14の途中には空気の吹き込み部140が、その上流側には材料の供給部141が、それぞれ設けられている。
この水平重力分離式選別機では、供給部141から供給管14内に供給された材料(シュレッダーダスト)は、吹き込み部140から吹き込まれた空気に搬送されてケーシング13内に入り、排風機による排気管15からの排気に伴う空気流に乗って水平方向(排気部方向)に搬送される。この際、重力により最初に高密度材x1が落下して排出口130から排出され、次いで、低密度材x2が落下して排出口131から排出される。以上により、高密度材x1と低密度材x2が分離される。
図7は、エアテーブル式選別機の一例を模式的に示すものである。このエアテーブル式選別機のテーブル16は、長手方向の一端側が材料供給部160、他端側のテーブル幅方向両端が材料排出部161a、161bであり、長手方向で材料排出側が低くなるような傾斜(高低差hの傾斜)を有するとともに、幅方向でも傾斜(高低差hの傾斜)を有する。テーブル16の全体には微小な空気穴162が形成され、テーブル16の下方から供給される空気が、この空気穴160を通じてテーブル面に吹き出すようになっている。また、テーブル16は振動機構(図示せず)により幅方向で振動するように構成されている。
このエアテーブル式選別機では、テーブル16が幅方向に振動しつつ、空気穴162からテーブル面に空気が吹き出た状態で、材料供給部160からテーブル面上に材料(シュレッダーダスト)が供給される。供給された材料は、テーブル16の長手方向での傾斜によりダスト排出部161方向に移動するが、材料中の高密度材x1は、テーブル面による摩擦力の影響が大きいため、テーブルの振動による運搬力によって、幅方向で傾斜したテーブル面の高い側に集められ、材料排出部161aから排出される。一方、材料中の低密度材x2は、テーブルの振動による運搬力よりも空気穴162から噴き出た空気流の影響を強く受けるために、幅方向で傾斜したテーブル面の低い側に滑落して集められ、材料排出部161bから排出される。以上により、高密度材x1と低密度材x2が分離される。
図8は、加振流動層式選別機の一例を模式的に示すものである。この加振流動層式選別機(乾式密度分離装置)は、下部に分散板20を介して風箱部19を有する横型の流動槽17と、この流動槽17に振動を付与する加振手段18(例えば、駆動モータで回転駆動する偏心錘など)を有し、流動槽全体が弾性支持部材21(例えば、コイルばねなど)により基盤部24に支持されている。流動槽17は、その一端側に材料投入口170を、他端側に上下の関係で材料排出口171a,171bをそれぞれ有するとともに、上部に分散板22を介してガス排気口172を有している。また、風箱部19には、流動化ガス(通常、空気)を導入するためのガス導入口190が設けられている。
材料投入口170から流動槽17内に投入された材料(シュレッダーダスト)の材料排出口171a,171b側への移動を促すため、流動槽17には、材料投入口170側が高く、材料排出口171a,171b側が低くなるような小さい勾配がつけられている。
この加振流動層式選別機では、材料投入口170から流動槽17内に投入された材料(シュレッダーダスト)は、風箱部19から分散板20を通じて吹き出される流動化ガスにより流動化され且つ流動槽17が加振手段18の作用で振動することにより、材料排出口171a,171b側に移動しつつ、高密度材x1が下側に沈降し、低密度材x2が上側に浮上する密度偏析を生じる。そして、低密度材x2と高密度材x1は材料排出口171a,171bの手前で仕切り板23によって上下に分けられ、高密度材x1が材料排出口171bから、低密度材x2が材料排出口171aからそれぞれ排出される。この加振流動層式選別機を用いることで、密度差の小さい材料であっても高密度材x1と低密度材x2に分離することが可能である。
次に、本発明の圧縮減容工程(C)において用いる圧縮減容手段(装置)について説明すると、さきに述べたように、この圧縮減容手段としては、リングダイ式圧縮成形機、ブリケット成形機などを用いることができる。
図9は、リングダイ式圧縮成形機の一例を模式的に示すものである。このリングダイ式圧縮成形機は、全周に多数のダイス孔250(丸孔など)が貫設されたダイリング25と、このダイリング25の内側に、ダイリング内周面と接するようにして回転自在に配置された1つ以上の転動ローラ26と、前記ダイス孔250から押し出された成形物を切断し、ダイリング外周面から掻き落すためのカッター27とを備えている。なお、ダイリング25と転動ローラ26は、ともに図示しない装置本体に回転自在に支持されるが、ダイリング25は駆動装置により回転駆動するのに対して、転動ローラ26は無駆動のフリーのローラ体であり、ダイリング内周面との摩擦によりダイリング25の回転に伴って回転する。また、ダイス孔250の孔径は成形物の大きさ(径)に応じて決められるが、通常3~20mm程度である。
このリングダイ式圧縮成形機では、ダイリング25が図中矢印方向に回転駆動し、これに伴って転動ローラ26も矢印方向に回転する。この状態で、材料(シュレッダーダスト)が、図示しない投入口からダイリング25の内部に投入され、この投入された材料は、転動ローラ26によってダイリング内周面との間で圧潰・圧縮されつつ(圧潰による破砕作用もある)、ダイリング25のダイス孔250内に押し込まれる。ダイス孔250内に押し込まれた材料は、ダイス孔250内を通過する過程で圧縮成形される。ダイス孔250内を通過した材料は、ダイリング25の外周面側に柱状の形で順次押し出され、この押し出された成形物がダイリング25の回転によってカッター27の位置まで来た時に、カッター27でダイリング25の外周面から掻き落され、これにより粒状の圧縮成形体が得られる。なお、材料がダイス孔250内を通過する過程で、材料とダイス孔内周面との摩擦熱により表面(ダイス孔内周面と接する面)のプラスチック等が部分的に溶融または軟化した状態となり、その後、ダイリング25の外周面側に押し出された際に固化し、この固化した材料をバインダーとする外殻が形成されるような場合もある。
また、ブリケット成形機としては、例えば、外周面に間隔をおいて成型用の凹部が形成された1対の成型ロール(ドラム)間に材料(シュレッダーダスト)を供給し、1対の成型ロールの凹部間で材料を圧縮成形してブリケットを得るものなどがあるが、これらに限定されない。
次に、本発明の処理対象であるシュレッダーダストが発生するシュレッダー設備について説明する。
図10は、シュレッダー設備の一実施形態を模式的に示す全体説明図であり、図11は、このシュレッダー設備が備える破砕用ハンマを示す斜視図である。
このシュレッダー設備は、スクラップを破砕する破砕機構部100と、この破砕機構部100を覆うケーシング101と、このケーシング101内の軽量物を風力選別により排出する風力選別機構部102などから構成されている。
破砕機構部100は、破砕用ロータ103と、この破砕用ロータ103の下方位置にロータ下部周方向に沿って設けられる下部グレート104(格子)と、この下部グレート104(格子)のロータ周方向の一端側と破砕用ロータ103間に原料スクラップを供給する原料供給部105と、破砕用ロータ103の上部を覆い、その一端が下部グレート104のロータ周方向の他端側(ロータ径方向で原料供給部105と反対側の端部)に接するフード106などから構成される。
破砕用ロータ103は、周方向で間隔をおいて複数の破砕用ハンマ107を備えている。図11に示すように、各破砕用ハンマ107の後端部には軸穴108が形成されており、各破砕用ハンマ107は、その軸穴108に破砕用ロータ本体側の支持軸109(枢軸)が挿通することにより、破砕用ロータ本体に回動自在に軸支され、その先端部118で破砕作用が行われるようになっている。
破砕用ハンマ107において、図11に示すロータ軸方向でのハンマ厚みtが破砕用ハンマ107のサイズであり、金属スクラップの破砕サイズはこの破砕用ハンマ107のサイズで決まる。
駆動装置により回転駆動する破砕用ロータ103は、その各破砕用ハンマ107が下部グレート104との間でスクラップを破砕し、所定のサイズまで破砕されたスクラップのみが、下部グレート104を通過して下方に落下する。
下部グレート104は、所定のサイズまで破砕されたスクラップのみが通過できるような格子目を有している。下部グレート104の下方には、搬送手段である振動コンベア110が設けられ、下部グレート104から落下したスクラップ(及び上部グレート113を通過した後、下方に落下したスクラップ)を次の選別設備に搬送する。
原料供給部105は、原料供給シュート111と、この原料供給シュート111上に設けられるフィードローラ112などで構成され、このフィードローラ112によりスクラップ供給量が調整される。
フード106のうち、反原料供給部側(ロータ径方向で原料供給部105と反対側)における破砕用ロータ103の上方の部分が上部グレート113(格子)で構成されている。この上部グレート113も、所定のサイズまで破砕されたスクラップのみが通過できるような格子目を有している。
また、上部グレート113の反原料供給部側に隣接した垂直壁部(フード106の一部分)には開口(排出口)が形成され、この開口に開閉可能なリジェクトドア114が設けられている。このリジェクトドア114はスクラップに含まれる破砕不適物をシュレッダー出側に排出するためのもので、駆動装置(図示せず)により適宜開閉できるようになっている。
また、フード106の前記垂直壁部は、下部グレート104を通過したスクラップを下方の振動コンベア110に導くためのガイド板115と接している。
ケーシング101の上部には、風力選別されるケーシング101内の軽量物を排出するための排出口116が形成されている。
風力選別機構部102は、ケーシング101の排出口116に接続される風力選別用ダクト117と、この風力選別用ダクト117に設けられる吸引装置及び集塵装置(図示せず)と、ケーシング101内に風力選別用のキャリアガスを供給するガス供給手段(図示せず)を備えている。
このシュレッダー設備の操業では、原料供給部105から破砕機構部100に原料スクラップが連続供給される。破砕機構部100に供給された原料スクラップは、回転する破砕用ロータ3(破砕用ハンマ107)と下部グレート104との間で破砕され、所定のサイズまで破砕(粉砕)されたスクラップのみが、下部グレート104を通過して下方に落下する。また、破砕(粉砕)されたスクラップの一部は、上部グレート113を通過した後、下方に落下する。下部グレート104及び上部グレート113を通過して下方に落下したスクラップは、搬送手段である振動コンベア110により次の選別設備に搬送される。
風力選別機構部102では、ケーシング101(下部グレート104とフード106で囲まれる空間)内にガス供給手段(図示せず)により風力選別用のキャリアガスが供給されるとともに、吸引ブロア(図示せず)により風力選別用ダク117を通じた吸引が行われる。破砕機構部100での破砕作用によりスクラップ(鉄分)から分離された軽量物は風力選別用のキャリアガスに随伴して上部グレート113を通過し、風力選別用ダクト117に吸引されて排出される。
なお、破砕機構部100に供給された原料スクラップに破砕不適物(例えば、鉄塊等)が含まれている場合には、リジェクトドア114を開放し、破砕不適物をシュレッダー出側に排出する。
破砕用ハンマのサイズが107mmのシュレッダーによりシュレッダー処理した金属スクラップから鉄スクラップを磁力選別し、残った非磁着物であるシュレッダーダストを篩目20mmで篩分けした。篩上の大サイズシュレッダーダストxLと、篩下の小サイズシュレッダーダストxSについて、渦電流選別機による磁力選別・渦電流選別(図4参照)で有価物選別処理を行って有価物である非鉄金属を選別回収した後、大サイズシュレッダーダストxL、小サイズシュレッダーダストxSの内容物を目視により確認した。その結果、ビニールシート、発泡ウレタンなどのプラスチック類、ゴム屑、紙屑、繊維屑を主体とするシュレッダーダストが篩上となり、砂、ガラスなど無機物、鉄粉・鉄錆などの金属屑を主体とするシュレッダーダストが篩下となり、硬質プラスチックや木屑を主体とする中サイズのシュレッダーダストが篩上・篩下の両方に含まれていた。これにより、篩上の大サイズシュレッダーダストはコークス炉での処理に適し、篩下の小サイズシュレッダーダストは転炉での処理に適していることが確認された。
1 ベルトコンベア
2 プーリ
3 磁石ドラム
4 払い出し部
5 ケーシング
6 外筒ケーシング
7 内筒ケーシング
8 流路
9 供給管
10 旋回翼
10a 主翼
10b 補助翼
11 駆動装置
12 回転軸
13 ケーシング
14 供給管
15 排気管
16 テーブル
17 流動槽
18 加振手段
19 風箱部
20 分散板
21 弾性支持部材
22 分散板
23 仕切り板
24 基盤部
25 ダイリング
26 転動ローラ
27 カッター
60,70 排出口
71 開口部
100 破砕機構部
101 ケーシング
102 風力選別機構部
103 破砕用ロータ
104 下部グレート
105 原料供給部
106 フード
107 破砕用ハンマ
108 軸穴
109 支持軸
110 振動コンベア
111 原料供給シュート
112 フィードローラ
113 上部グレート
114 リジェクトドア
115 ガイド板
116 排出口
117 風力選別用ダクト
118 先端部
130,131 排出口
140 吹き込み部
141 供給部
160 材料供給部
161a,161b 材料排出部
162 空気穴
170 材料投入口
171a,171b 材料排出口
172 ガス排気口
190 ガス導入口
250 ダイス孔
x シュレッダーダスト
L 大サイズシュレッダーダスト
M 中サイズシュレッダーダスト
S 小サイズシュレッダーダスト
1 高密度材
2 低密度材
a 篩分け手段
L,bM,bS 有価物選別手段
c 圧縮減容手段
d 手段
e 炭化処理手段
f 手段
g 手段
s シュレッダー
m 磁力選別手段

Claims (23)

  1. 金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理方法であって、
    シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け工程(A)(但し、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
    大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、
    小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、
    有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれの処理に適した異なる種類の炉設備で処理する材料として回収することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
  2. 金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理方法であって、
    シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、中サイズシュレッダーダスト(xM)と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け工程(A)(但し、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
    大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、
    中サイズシュレッダーダスト(xM)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BM)と、
    小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、
    有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別工程(BM)を経た中サイズシュレッダーダスト(xM)と、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれの処理に適した異なる種類の炉設備で処理する材料として回収することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
  3. 金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理方法であって、
    シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け工程(A)(但し、篩分け工程(A)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…のうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM)について、当該中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
    大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BL)と、
    2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…から、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BM1)、(BM2)…と、
    小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別工程(BS)を有し、
    有価物選別工程(BL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別工程(BM1)、(BM2)…を経た各中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、有価物選別工程(BS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれの処理に適した異なる種類の炉設備で処理する材料として回収することを特徴とするシュレッダーダストの処理方法。
  4. さらに、有価物選別工程(BL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を圧縮減容処理する圧縮減容工程(C)と、
    該圧縮減容工程(C)で得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する工程(D)を有することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のシュレッダーダストの処理方法。
  5. 圧縮減容工程(C)における大サイズシュレッダーダスト(xL)の圧縮減容処理が、リングダイ式圧縮成形による圧縮減容処理又はブリケット成形による圧縮減容処理であることを特徴とする請求項4に記載のシュレッダーダストの処理方法。
  6. 圧縮減容工程(C)では、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに圧縮減容処理することを特徴とする請求項4又は5に記載のシュレッダーダストの処理方法。
  7. さらに、有価物選別工程(BL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を炭化処理する炭化処理工程(E)と、
    該炭化処理工程(E)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する工程(F)を有することを特徴とする請求項1に記載のシュレッダーダストの処理方法。
  8. 炭化処理工程(E)では、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに炭化処理することを特徴とする請求項7に記載のシュレッダーダストの処理方法。
  9. さらに、有価物選別工程(BM)を経て回収された中サイズシュレッダーダスト(xM)(但し、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…が回収される場合には、そのうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM))を炭化処理する炭化処理工程(E)と、
    該炭化処理工程(E)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する工程(F)を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のシュレッダーダストの処理方法。
  10. さらに、有価物選別工程(BS)を経て回収された小サイズシュレッダーダスト(xS)を転炉型精錬炉に投入して処理する工程(G)を有することを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載のシュレッダーダストの処理方法。
  11. 工程(G)では、小サイズシュレッダーダスト(xS)をスクラップシュートを用いて転炉型精錬炉に投入することを特徴とする請求項10に記載のシュレッダーダストの処理方法。
  12. 金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理設備であって、
    シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け手段(a)(但し、篩分け手段(a)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
    大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bL)と、
    小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bS)を有し、
    有価物選別手段(bL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別手段(bS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれの処理に適した異なる種類の炉設備で処理する材料として別々に回収する処理設備としたことを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
  13. 金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理設備であって、
    シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、中サイズシュレッダーダスト(xM)と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け手段(a)(但し、篩分け手段(a)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
    大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bL)と、
    中サイズシュレッダーダスト(xM)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bM)と、
    小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bS)を有し、
    有価物選別手段(bL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別手段(bM)を経た中サイズシュレッダーダスト(xM)と、有価物選別手段(bS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれの処理に適した異なる種類の炉設備で処理する材料として別々に回収する処理設備としたことを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
  14. 金属スクラップをシュレッダー処理した際に発生するシュレッダーダストの処理設備であって、
    シュレッダー処理した金属スクラップから磁力選別により鉄スクラップを選別・回収した後の非磁着物であるシュレッダーダスト(x)を、篩分けして大サイズシュレッダーダスト(xL)と、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、小サイズシュレッダーダスト(xS)に分級する篩分け手段(a)(但し、篩分け手段(a)において、大サイズシュレッダーダスト(xL)としてサイズの異なる2以上の大サイズシュレッダーダスト(xL)がそれぞれ分級される場合、2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…のうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM)について、当該中サイズシュレッダーダスト(xM)としてサイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM)がそれぞれ分級される場合、及び小サイズシュレッダーダスト(xS)としてサイズの異なる2以上の小サイズシュレッダーダスト(xS)がそれぞれ分級される場合を含む。)と、
    大サイズシュレッダーダスト(xL)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bL)と、
    2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…から、それぞれ少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bM1)、(bM2)…と、
    小サイズシュレッダーダスト(xS)から少なくとも非鉄金属系の有価物を選別・回収する有価物選別手段(bS)を有し、
    有価物選別手段(bL)を経た大サイズシュレッダーダスト(xL)と、有価物選別手段(bM1)、(bM2)…を経た各中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…と、有価物選別手段(bS)を経た小サイズシュレッダーダスト(xS)を、それぞれの処理に適した異なる種類の炉設備で処理する材料として別々に回収する処理設備としたことを特徴とするシュレッダーダストの処理設備。
  15. さらに、有価物選別手段(bL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を圧縮減容処理する圧縮減容手段(c)と、
    該圧縮減容手段(c)で得られたシュレッダーダストの圧縮減容物をコークス炉に投入して処理する手段(d)を有することを特徴とする請求項12~14のいずれかに記載のシュレッダーダストの処理設備。
  16. 大サイズシュレッダーダスト(xL)を圧縮減容処理する圧縮減容手段(c)が、リングダイ式圧縮成形機又はブリケット成形機であることを特徴とする請求項15に記載のシュレッダーダストの処理設備。
  17. 圧縮減容手段(c)は、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに圧縮減容処理するものであることを特徴とする請求項15又は16に記載のシュレッダーダストの処理設備。
  18. さらに、有価物選別手段(bL)を経て回収された大サイズシュレッダーダスト(xL)を炭化処理する炭化処理手段(e)と、
    該炭化処理手段(e)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する手段(f)を有することを特徴とする請求項12に記載のシュレッダーダストの処理設備。
  19. 炭化処理手段(e)は、金属スクラップのシュレッダー処理において破砕されることなく集塵ダストとして機外に排出されたシュレッダーダストを、大サイズシュレッダーダスト(xL)とともに炭化処理するものであることを特徴とする請求項18に記載のシュレッダーダストの処理設備。
  20. さらに、有価物選別手段(bM)を経て回収された中サイズシュレッダーダスト(xM)(但し、サイズの異なる2以上の中サイズシュレッダーダスト(xM1)、(xM2)…が回収される場合には、そのうちの少なくとも1つの中サイズシュレッダーダスト(xM))を炭化処理する炭化処理手段(e)と、
    該炭化処理手段(e)で得られたシュレッダーダストの炭化処理物を鉄鉱石焼結用の焼結炉に投入して処理する手段(f)を有することを特徴とする請求項13又は14に記載のシュレッダーダストの処理設備。
  21. さらに、有価物選別手段(bS)を経て回収された小サイズシュレッダーダスト(xS)を転炉型精錬炉に投入して処理する手段(g)を有することを特徴とする請求項12~20のいずれかに記載のシュレッダーダストの処理設備。
  22. 金属スクラップを破砕するシュレッダー処理工程(S)と、
    該シュレッダー処理工程(S)を経た金属スクラップを、鉄スクラップである磁着物とシュレッダーダスト(x)である非磁着物に分離する磁力選別工程(M)を有し、
    該磁力選別工程(M)で分離されたシュレッダーダスト(x)を請求項1~11のいずれかに記載のシュレッダーダスト処理方法で処理することを特徴とする金属スクラップの処理方法。
  23. 金属スクラップを破砕するシュレッダー(s)と、
    該シュレッダー(s)を経た金属スクラップを、鉄スクラップである磁着物とシュレッダーダスト(x)である非磁着物に分離する磁力選別手段(m)を有するとともに、
    該磁力選別手段(m)で分離されたシュレッダーダスト(x)の処理設備として、請求項12~21のいずれかに記載のシュレッダーダスト処理設備を有することを特徴とする金属スクラップの処理設備。
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