JP5409269B2 - スクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スクラップを破砕・選別し、良質な鉄スクラップを回収するためのスクラップシュレッダー設備において、スクラップの破砕・選別工程で捕集されるダストから、製鉄原料等として利材化が可能な鉄含有ダストを回収するための方法に関する。
従来から、廃自動車や建築廃材などの鉄スクラップが製鉄原料(鉄源)として利用されている。製鉄原料として利用するために、鉄スクラップはシュレッダー設備において破砕・選別され、良質な鉄スクラップのみが製鉄原料として回収される(例えば、特許文献1)。
スクラップシュレッダー設備において鉄スクラップを破砕・選別する工程では多量のダストが発生し、このダストは風力選別されてサイクロンなどにより捕集される。
特開2009−84603号公報
スクラップシュレッダー設備において捕集されるダストは、設備へのスクラップ投入量の7〜8mass%にも達することがあるが、従来では、捕集されたダストの全量が産業廃棄物として処理されている。しかし、ダストの産業廃棄物処理には多大なコストがかかり、そのコスト低減が望まれている。
したがって本発明の目的は、スクラップシュレッダー設備におけるスクラップの破砕・選別工程で捕集されるダストから、製鉄原料等に利材化が可能なダストを効率的且つ安定的に回収することができる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、捕集ダストの成分と処理方法について詳細な検討を行った。その結果、捕集ダストには多くの鉄分が含まれており、この捕集ダストを所定の条件で分級処理することにより、製鉄原料等として利材化が可能な良質な鉄含有ダストを回収できることを見出した。また、スクラップシュレッダー設備で捕集されるダストのなかでも、シュレッダーの出側位置で捕集される所謂土砂系ダストの細粒分(分級後の細粒側)が、特に鉄分含有率の高いダストであり、製鉄原料等として特に好適なものであることを見出した。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]スクラップシュレッダー設備で捕集されたダスト(A)を篩で分級処理し、篩下のダスト(a)を鉄含有ダストとして回収することを特徴とするスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
[2]上記[1]の回収方法において、ダスト(A)がシュレッダーの出側位置で分離除去された後、捕集されたダストであることを特徴とするスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
[3]上記[1]または[2]の回収方法において、ダスト(a)中の鉄分は、砂鉄、スケールの中から選ばれる1種以上を主体とするものであることを特徴とするスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの回収方法において、ダスト(A)を篩目が1〜5mmの篩で分級処理することを特徴とするスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの回収方法において、ダスト(a)を磁気選別処理し、さらに鉄分含有率の高いダストを得ることを特徴とするスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれかの回収方法において、磁気選別処理では、磁気吸着力が異なる2機以上の磁気選別機を使い分けるか若しくは磁気吸着力が調整可能な磁気選別機を用いることにより、鉄分含有率が異なるダストを選択的に得ることを特徴とするスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
本発明によれば、スクラップシュレッダー設備で捕集されるダストから、製鉄原料等に利材化が可能な鉄分含有率の高いダストを効率的且つ安定的に回収することができ、このため資源の有効利用を図ることができるとともに、ダストの産業廃棄物処理に要するコストを低減することができる。
スクラップの破砕・選別工程でダストが捕集されるスクラップシュレッダー設備の一実施形態を模式的に示す説明図 本発明法の一実施形態を示す説明図 本発明法においてダストの磁気選別に使用する磁気選別機の実施形態例を示す説明図
図1は、スクラップの破砕・選別工程でダストが捕集されるスクラップシュレッダー設備の一実施形態を模式的に示すものである。
通常、この種のスクラップシュレッダー設備は、処理ラインの上流側から順に、シュレッダー、1段以上の風力選別機構、1段以上の磁気選別機などを備えている。本実施形態では、処理ラインの上流側から順に、シュレッダー1、揺動選別機2、2段階の磁気選別機3a,3bを備えており、さらに、主にダストを捕集するための風力選別機構4,5,6が、シュレッダー1の出側位置と、揺動選別機2の入側位置および磁気選別機3a−磁気選別機3b間に、それぞれ設けられている。また、風力選別を行うために、シュレッダー1の出側位置にはフード14aが、揺動選別機2の入側位置の上方にはフード14bが、磁気選別機3a−磁気選別機3b間の上方位置にはフード14cが、それぞれ設けられている。
また、この設備は、材料搬送用の各種コンベアを備えており、7は材料供給エプロンコンベア、8,10a,10bは振動コンベア、9a,9b,11は搬送コンベア(ベルトコンベア)である。
図1のスクラップシュレッダー設備に供給されたスクラップは、シュレッダー1で破砕された後、揺動選別機2で軽量物(プラスチックや非鉄金属など)と重量物が分離されることで、主にプラスチックや非鉄金属が分離除去され、最後にドラム式の磁気選別機3a,3bで鉄(鉄スクラップ)が選別される。そして、この一連の破砕・選別工程において風力選別機構4,5,6によりダストが分離除去され、捕集される。
上記のようにダストの分離除去(風力選別)・捕集は、(i)シュレッダー1の出側位置、(ii)揺動選別機2の入側位置、(iii)磁気選別機3a−磁気選別機3b間の位置、でそれぞれ行われるが、上記(i)で分離除去・捕集されるダストと、それよりも下流側で分離除去・捕集されるダスト(すなわち、(ii)および(iii)で分離除去・捕集されるダスト)は成分が異なるため、それぞれ別々の集塵機で捕集される。すなわち、(i)についてはサイクロン12(集塵機)で、(ii)および(iii)についてはサイクロン13(集塵機)で、それぞれ捕集される。
前記シュレッダー1は、本実施形態では複数のハンマ100が回転することによりスクラッップを破砕するハンマ式破砕機で構成されている。このシュレッダー1では、例えば、廃自動車や建築廃材などに由来する、銅線やプラスチック等の非鉄分が混入した低品位鉄スクラッップを、適当な大きさの塊(例えば、50〜150mm程度)に破砕する。そして、その際の切断、衝撃、摩擦などの作用により、ダストが発生するが、このダストはシュレッダー1の出側位置で風力選別機構4で吸引(集塵)されて分離除去され、排出ライン15に排出され、その途中でサイクロン12により捕集される。なお、シュレッダー1は、他の破砕方式のものでもよい。
スクラップがシュレッダー1を経て揺動選別機2、磁気選別機3a,3bに順次送られ、処理される過程でさらにダストが発生し、このダストは揺動選別機2の入側位置と磁気選別機3a−磁気選別機3b間の位置において、それぞれ風力選別機構5,6で分離除去され、風力選別用のキャリアガス(空気)に随伴して排出ライン16に排出され、その途中でサイクロン13により捕集される。なお、風力選別機構5,6には、キャリアガス循環用のライン17,18を通じてキャリアガスが供給される。
前記サイクロン12,13を経たキャリアガスは、湿式集塵機19で除塵される。なお、この湿式集塵機19に代えて乾式集塵機を設けてもよい。
本発明は、上述したようにしてスクラップシュレッダー設備で捕集されたダストを処理の対象とし、これから良質な鉄含有ダストを分離回収するものであり、基本的には、処理対象とするダストに制限はない。したがって、図1に示すようなスクラップシュレッダー設備において、(i)シュレッダー1の出側位置で分離除去・捕集されたダスト、(ii)揺動選別機2の入側位置で分離除去・捕集されたダスト、(iii)磁気選別機3a−磁気選別機3b間の位置で分離除去・捕集されたダスト、のいずれを対象としてもよい。一方、本発明者らによる調査・検討の結果、上記(ii)、(iii)のダストは非鉄系成分が比較的多いのに対して、上記(i)のダストは鉄分含有率が高いことが判明した。ここで、スクラップシュレッダー設備で捕集されるダストの約80mass%程度が上記(i)のダストであり、したがって、このダストを処理対象とすることが、資源の有効利用と廃棄物処理コストの低減化の面で特に好ましいと言える。したがって、本発明では、少なくとも上記(i)のダストを処理の対象とすることが好ましい。
以下、本発明に係るダストの回収方法について説明する。
本発明法では、スクラップシュレッダー設備で捕集されたダストAを篩(例えば、振動篩)で分級処理し、篩下のダストaを利材化可能な鉄含有ダストとして回収する。分級処理に用いる篩の篩目は1〜5mm(より好ましくは3mm前後)とすることが好ましい。篩目が1mm未満では、回収されるダストが60質量%程度と少なく、効率が低くなる。一方、篩目が5mmを超えると、利材化するのに不適当な異物(例えば、銅線など)の混入が増加する。分級処理して得られたダストaをさらに磁気選別処理することにより、より鉄分含有率の高い良質な鉄含有ダストを得ることができる。
本発明において処理の対象とするダストAは、上述したように、シュレッダー1の出側位置で分離除去・捕集されたダストであることが好ましく、以下、そのようなダストを処理対象とする場合について説明する。
図2は、本発明法の一実施形態を示すもので、20は振動篩、21a,21bは、それぞれドラム式の磁気選別機、35は切替ダンパである。この切替ダンパ35は、磁気選別機21a,21bを使い分ける際に、使用する磁気選別機にダストを選択的に供給するために用いられる。
ダストAは、振動篩20で分級処理され、その篩下のダストaが利材化が可能な鉄含有ダストとして回収される。一方、篩上のダストは、非鉄成分(非鉄金属、プラスチックなど)が主体のものであるので、通常、産業廃棄物として処理される。
さきに述べたように、振動篩20の篩目は1〜5mm程度(より好ましくは3mm前後)が好ましい。スクラップシュレッダー設備のシュレッダー1の出側位置で分離除去・捕集されたダストを、そのような振動篩20で分級処理することにより、プラスチック、ゴム、木片、銅線などの割合が高いダストが篩上となり、鉄分の割合が高いダストが篩下となる。篩上のダストは、ダストのリサイクル(例えば、ダストを塊成化して製鉄原料とする)を阻害するものであり、本発明では、上記のような分級処理を行うだけで、そのようなダストが取り除かれ、鉄分含有率の高いダストを選別回収できることを見出したものである。また、この選別回収された鉄含有ダスト中の鉄分は、砂鉄やスケールが主体であることが判った。
上記分級処理により選別・回収されたダストa(篩下ダスト)は、通常、鉄分含有率が35〜40mass%程度であり、そのままでも製鉄原料として使用できるが、本実施形態では、ダストaをさらに磁気選別処理し、より鉄分含有率が高く成分が安定化したダストを得るようにしている。ダストaを磁気選別処理する方法に特別な制限はないが、処理効率や選別精度などの点からは、本実施形態で使用するようなドラム式磁気選別機による磁気選別処理が好ましい。
また、本実施形態では、磁気吸着力が異なる2機の磁気選別機21a,21bを使い分けることにより、鉄分含有率が異なる鉄含有ダスト、すなわち、高純度Feダスト(例えば、鉄分含有率が60〜70mass%程度のダスト)と低純度Feダスト(例えば、鉄分含有率が45〜55mass%程度のダスト)が選択的に得られるようにしてある。本実施形態では、磁気選別機21aを永久磁石型のドラム式磁気選別機で構成し、磁気選別機21bを交流電磁石+永久磁石併用型のドラム式磁気選別機で構成しており、これら磁気選別機の磁気吸着力は、磁気選別機21a<磁気選別機21bである。
図3(イ)、(ロ)は、これら磁気選別機21a,21bの構造を模式的に示すもので、図3(イ)は、永久磁石型のドラム式磁気選別機である磁気選別機21aを示している。この磁気選別機21aは、回転駆動するドラム22と、このドラム22の内側にドラムとは独立して固定的に配置された永久磁石であって、ドラム上端位置から下端位置までの約半周部の内側に配置された永久磁石23と、ドラム22の上端位置にダストaを供給する供給手段である振動フィーダ24と、この振動フィーダ24にダストaを供給する供給ホッパー27と、ドラム全体を覆い且つドラムの下方にダスト排出口250x,250yを有するカバー25を備えている。前記ダスト排出口250x,250yのうち、内側に永久磁石23が配置されたドラム半周部の下方に位置するダスト排出口250xは非磁着性ダスト(分離除去されるダスト)用の排出口であり、内側に永久磁石が配置されていないドラム半周部の下方に位置するダスト排出口250yは磁着性ダスト(選別される鉄含有ダスト)用の排出口である。なお、両ダスト排出口250x,250yの間には、両ダスト排出口方向に傾動可能で、その傾動角度が調整可能な分岐板26が設けられている。この分岐板26の傾動角度を調整することにより、磁着性ダストの回収率や純度を調整することができる。
この磁気選別機21aでは、ドラム22が図中矢印方向に回転駆動し、この回転中のドラム22の頂部に、振動フィーダ24からダストaが供給される。この供給されたダストaのうち非磁着性ダストは、ドラム面に磁着することなく、そのままダスト排出口250xに落下する。一方、鉄分含有率が高い磁着性ダストは、ドラム内側の永久磁石23の作用によりドラム面に磁着し、ドラム下端位置を過ぎると磁着状態が解除されるため、ダスト排出口250yに落下する。
図3(ロ)は、交流電磁石+永久磁石併用型のドラム式磁気選別機である磁気選別機21bを示している。この磁気選別機21bは、回転駆動するドラム28と、このドラム28の内側にドラムとは独立して固定的に配置された磁石群mと、ドラム28の側部位置にダストaを供給する供給手段である振動フィーダ31と、この振動フィーダ31にダストaを供給する供給ホッパー34と、ドラム全体を覆い且つドラムの下方にダスト排出口320x,320yを有するカバー32を備えている。
ドラム内側に配置された前記磁石群mは、振動フィーダ31によってダストaが供給されるドラム側部位置(またはその近傍)を始点とするドラム下側の約半周部の内側に配置されている。磁石群mは、ドラム周面に沿って間隔をおいて配置された永久磁石29と交流電磁石30で構成されており、本実施形態では、複数の永久磁石29と交流電磁石30がドラム周方向で交互に配置されている。また、各交流電磁石30は、ドラム軸方向において異なる磁極が交互に配置(例えば、N極−S極−N極)されている。
また、前記ダスト排出口320x,320yのうち、振動フィーダ31によるダスト供給部側の下方に位置するダスト排出口320xは非磁着性ダスト(分離除去されるダスト)用の排出口であり、ダスト供給部側とは反対側の下方に位置するダスト排出口320yは磁着性ダスト(選別される鉄含有ダスト)用の排出口である。なお、両ダスト排出口320x,320yの間には、両ダスト排出口方向に傾動可能で、その傾動角度が調整可能な分岐板33が設けられている。この分岐板33の傾動角度を調整することにより、磁着性ダストの回収率や純度を調整することができる。
この磁気選別機21bでは、ドラム28が図中矢印方向に回転駆動し、この回転中のドラム28の側部位置に、振動フィーダ31からダストaが供給される。この供給されたダストaのうち鉄分含有率が低い非磁着性ダストは、ドラム面に磁着することなく、そのままダスト排出口320xに落下する。一方、鉄分含有率が高い磁着性ダストは、ドラム内側の磁石(永久磁石29と交流電磁石30)の作用によりドラム面に磁着し、ドラム下端位置を過ぎると磁着状態が解除されるため、ダスト排出口320yに落下する。この際、各交流電磁石30は、ドラム軸方向でN極とS極が交互に切り替わり、磁着したダストに一種の振動作用が及ぼされるため、相対的に磁着性の低いダストはふるい落とされて、ダスト排出口320yに達する前にダスト排出口320xに落下し、高磁着性ダスト(鉄分含有率が特に高いダスト)のみが磁着状態を維持し、磁石群mの領域を過ぎて磁着状態が解除されることで、ダスト排出口320yに落下する。この結果、永久磁石型のドラム式磁気選別機である磁気選別機21aに較べ、より鉄分含有率が高いダストを選別することができる。
なお、本実施形態では、磁気吸着力が異なる2機の磁気選別機21a,21bを用いているが、磁気吸着力が異なる3機以上の磁気選別機を用いてもよい。また、磁気吸着力が調整可能な磁気選別機を用いることにより、鉄分含有率が異なる鉄含有ダストを選択的に得るようにしてもよい。
図2に示すような設備を用いて本発明の試験を実施し、振動篩20で分級処理して回収されたダストaの組成、磁気選別機21aと磁気選別機21bでの磁気選別によるダスト回収率、磁気選別されたダストの組成を調べた。その結果を表1に示す。ここで、処理対象としたダストAは、スクラップシュレッダー設備のシュレッダー1の出側位置で分離除去・捕集されたダストであり、これを本発明法に従い振動篩20(篩目:3mm)で分級処理し、篩下のダストaを得た。さらに、このダストaを、図3(イ),(ロ)に示す磁気選別機21aと磁気選別機21bを用いて磁気選別し、鉄分含有率が異なるダストを選別した。
表1に示すように、本発明法に従いダストAを分級処理することにより、篩下のダストとして鉄分含有率が高められたダストaが得られている。また、このダストaをさらに磁気選別することにより、より鉄含有率が高いダストが得られている。
Figure 0005409269
また、上記のように、磁気吸着力が異なる2機以上の磁気選別機21a,21bを使い分けることにより、或いは磁気吸着力が調整可能な磁気選別機を用いることにより、鉄分含有率が異なる鉄含有ダストを選択的に得るようにするのは、次のような理由による。例えば、表1に示されるダスト組成を例に挙げると、磁気選別機21aで選別された鉄含有ダストは、ダスト回収率は高いが、鉄分含有率が45mass%で、Cu含有率は磁気選別前のダストaとほぼ同じである。これに対して、磁気選別機21bで選別された鉄含有ダストは、ダスト回収率は低いが、鉄分含有率が70mass%で、しかもCu含有率は磁気選別前のダストaに較べて半減している。ダストを磁気選別する目的は、ダストの鉄分含有率を高めることの他に、Cu含有率を低減化することにあるが、例えば、ダストを塊成化して製鉄原料とする際に、種々の事情により、ダストの鉄分含有率を高め或いはCu含有率を低減化するよりも、ダスト回収率を高めた方が良い場合と、これとは逆に、ダスト回収率を高めるよりも、ダストの鉄分含有率を高め或いはCu含有率を低減化させる方が良い場合があり、それぞれの場合に好適なダストを選択的に得られるようにしたものである。
次に、本発明法によるダストの産業廃棄物処理コストの低減化効果の一例を示すと、次のようになる。図1に示すようなスクラップシュレッダー設備で、例えば、約10万t/年のスクラップを処理した場合、シュレッダー1の出側位置で分離除去・捕集されるダスト量は約6400t/年であり、これを本発明法により分級処理すると約6100t/年の鉄含有ダスト(鉄含有率:約35mass%)が得られる。仮に、これをそのまま製鉄原料として用いた場合には、従来要していたダストの産業廃棄物処理費用の95%を節減することができる。また、得られた鉄含有ダストを、さらに磁気選別機21aで磁気選別すると約4600t/年の鉄含有ダスト(鉄含有率:約45mass%)が、また、磁気選別機21bで磁気選別すると約1800t/年の鉄含有ダスト(鉄含有率:約70mass%)が、それぞれ得られる。したがって、前者の場合には、従来要していたダストの産業廃棄物処理費用の72%を節減することができ、後者の場合には、従来要していたダストの産業廃棄物処理費用の28%を節減することができる。
本発明法により回収された鉄含有ダストは、通常は塊成化され、シャフト炉などにおいて製鉄原料(鉄源)として用いられる。
1 シュレッダー
2 揺動選別機
3a,3b 磁気選別機
4,5,6 風力選別機構
7 材料供給エプロンコンベア
8 振動コンベア
9a,9b 搬送コンベア
10a,10b 振動コンベア
11 搬送コンベア
12,13 サイクロン
14a,14b,14c フード
15,16 排出ライン
17,18 ライン
19 湿式集塵機
20 振動篩
21a,21b 磁気選別機
22 ドラム
23 永久磁石
24 振動フィーダ
25 カバー
26 分岐板
27 供給ホッパー
28 ドラム
29 永久磁石
30 交流電磁石
31 振動フィーダ
32 カバー
33 分岐板
34 供給ホッパー
35 切替ダンパ
250x,250y ダスト排出口
320x,320y ダスト排出口
m 磁石群
A,a ダスト

Claims (6)

  1. スクラップシュレッダー設備で捕集されたダスト(A)を篩で分級処理し、篩下のダスト(a)を鉄含有ダストとして回収することを特徴とするスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
  2. ダスト(A)が、シュレッダーの出側位置で分離除去された後、捕集されたダストであることを特徴とする請求項1に記載のスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
  3. ダスト(a)中の鉄分は、砂鉄、スケールの中から選ばれる1種以上を主体とするものであることを特徴とする請求項1または2に記載のスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
  4. ダスト(A)を篩目が1〜5mmの篩で分級処理することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
  5. ダスト(a)を磁気選別処理し、さらに鉄分含有率の高いダストを得ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
  6. 磁気選別処理では、磁気吸着力が異なる2機以上の磁気選別機を使い分けるか若しくは磁気吸着力が調整可能な磁気選別機を用いることにより、鉄分含有率が異なるダストを選択的に得ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスクラップシュレッダー設備におけるダストの回収方法。
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CN108687109A (zh) * 2018-05-09 2018-10-23 许观文 一种环保用垃圾处理装置
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