JP7251326B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、スチールコードを含むカーカス層が各ビード部のビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられた構造を有する空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ビード部の耐久性を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
トラックやバス等に使用される重荷重用の空気入りタイヤにおいて、一対のビード部間には引き揃えられた複数本のスチールコードを含むカーカス層が装架され、該カーカス層が各ビード部のビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられた構造を有するものがある。各ビード部においてビードフィラーの幅方向外側には、ビード部の耐久性の向上を目的として、引き揃えられた複数本の有機繊維コードを含む少なくとも1層の有機繊維補強層が配置されることがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような構成を有する空気入りタイヤにおいては、カーカス層がスチールコードからなるため、カーカス層の巻き上げ端部における剛性段差が非常に大きくなり、当該端部を起点とするセパレーションが発生し易く、これがビード部の耐久性を低下させる要因となる。
特開昭63-110006号公報
本発明の目的は、ビード部の耐久性を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、該一対のビード部間に複数本のスチールコードを含むカーカス層が装架され、該カーカス層が各ビード部のビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられた構造を有する空気入りタイヤにおいて、各ビード部のビードコアの外周上にビードフィラーが配置され、各ビード部において前記ビードフィラーのタイヤ幅方向外側に複数本の有機繊維コードを含む有機繊維補強層が配置され、該有機繊維補強層は前記カーカス層の巻き上げ端部のタイヤ幅方向内側に配置された第一の有機繊維補強層と該第一の有機繊維補強層のタイヤ幅方向外側に配置された第二の有機繊維補強層とを有し、前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層により前記カーカス層の巻き上げ端部がタイヤ幅方向の両側で覆われ、前記カーカス層の巻き上げ端部よりタイヤ径方向外側の領域において前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層が互いに接しており、前記第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードと前記第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードとはタイヤ周方向に対する傾斜方向が同じであり、前記ビードコアを構成する複数本の素線のうちタイヤ径方向最内側に位置する素線の中心と前記ビード部のビードトウとを結ぶ線分Jに垂直な方向に対して、該線分Jからの最短距離が-8mm~8mmである領域を領域Xとしたとき、前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層の少なくとも一方のタイヤ径方向内側の端部が前記領域Xに位置していることを特徴とするものである。
本発明では、各ビード部のビードコアの外周上にビードフィラーが配置され、各ビード部においてビードフィラーのタイヤ幅方向外側に複数本の有機繊維コードを含む有機繊維補強層が配置され、有機繊維補強層はカーカス層の巻き上げ端部のタイヤ幅方向内側に配置された第一の有機繊維補強層と第一の有機繊維補強層のタイヤ幅方向外側に配置された第二の有機繊維補強層とを有しているので、カーカス層の巻き上げ端部において、剛性段差を低減することができると共に、応力集中を緩和することができる。これにより、カーカス層の巻き上げ端部からのセパレーションを抑制することができ、ビード部の耐久性を改善することができる。特に、第一の有機繊維補強層及び第二の有機繊維補強層によりカーカス層の巻き上げ端部がタイヤ幅方向の両側で覆われ、カーカス層の巻き上げ端部よりタイヤ径方向外側の領域において第一の有機繊維補強層及び第二の有機繊維補強層が互いに接しているので、カーカス層の巻き上げ端部における応力集中の緩和に寄与する。
また、第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードと第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードとはタイヤ周方向に対する傾斜方向が同じであるので、これら有機繊維補強層が一体的に動いて変形に対して柔軟に作用するため、有機繊維補強層の剛性を過度に増加させることがなく、カーカス層と有機繊維補強層とに囲まれる領域において生じ易い空隙を抑制することができる。これにより、カーカス層の巻き上げ端部からのセパレーションを抑制することができ、ビード部の耐久性が向上する。更には、第一の有機繊維補強層及び第二の有機繊維補強層の少なくとも一方のタイヤ径方向内側の端部が領域Xに位置しているので、カーカス層の巻き上げ端部と有機繊維補強層の端部におけるタイヤ径方向の歪みの差異を抑制することができる。これにより、カーカス層の巻き上げ端部における応力集中が緩和され、カーカス層の巻き上げ端部からのセパレーションを抑制することができるので、ビード部の耐久性が向上する。
本発明において、第一の有機繊維補強層及び第二の有機繊維補強層が互いに接する長さLは5mm~30mmであることが好ましい。これにより、カーカス層の巻き上げ端部からのセパレーションを効果的に抑制することができる。
第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードの打ち込み本数NAと、第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードの打ち込み本数NBと、カーカス層をなすスチールコードの打ち込み本数NMとはNA/NM<0.8及びNB/NM<0.8の関係を満たすことが好ましい。これにより、2層の有機繊維補強層の剛性を過度に増加させないため、カーカス層と有機繊維補強層とで囲まれる領域において空隙の形成を抑制することができる。その結果、カーカス層の巻き上げ端部からのセパレーションを抑制することができるので、ビード部の耐久性を向上させることができる。
第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φAは10°~45°であり、第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φBは10°~45°であることが好ましい。これにより、カーカス層の巻き上げ端部からのセパレーションを効果的に抑制することができる。
第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φAと第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φBとの角度差の絶対値|φA-φB|が5°~35°であることが好ましい。これにより、有機繊維補強層の端部からのセパレーションを効果的に抑制することができる。
第一の有機繊維補強層におけるタイヤ径方向外側の端部の高さHAと第二の有機繊維補強層におけるタイヤ径方向外側の端部の高さHBとの差の絶対値|HA-HB|は5mm以上であることが好ましい。これにより、有機繊維補強層の端部からのセパレーションを効果的に抑制することができる。
カーカス層の巻き上げ端部から第一の有機繊維補強層及び第二の有機繊維補強層の接触開始点までの距離は8mm以下であることが好ましい。これにより、有機繊維補強層の端部からのセパレーションを効果的に抑制することができる。
本発明の実施形態からなる重荷重用の空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図1の空気入りタイヤのビード部を示す断面図である。 図1の空気入りタイヤのビード部を示す他の断面図である。 ビード部に埋設された有機繊維補強層を抽出して示す側面図である。 ビード部の変形例を示す断面図である。 ビード部の他の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる重荷重用の空気入りタイヤを示し、図2~図4はその要部を示すものである。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本のスチールコードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられた構造を有している。ビードコア5の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。
トレッド部1におけるカーカス層4の外径側には4層のベルト層7が埋設されている。各ベルト層7は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本のベルトコード(スチールコード)を含んでいる。これらベルト層7は、ベルトコードが互いに交差する中央2層の主ベルト層72,73と、これら主ベルト層72,73の内径側及び外径側に配置された補助ベルト層71,74とを有している。主ベルト層72,73を構成するベルトコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば15°~35°の範囲に設定され、補助ベルト層71,74を構成するベルトコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば15°~75°の範囲に設定されている。
上記空気入りタイヤにおいて、図2に示すように、カーカス層4の巻き上げ端部4eは、ビードフィラー6の外径側端部6eよりも内径側に配置されている。即ち、カーカス層4の巻き上げ端部4eは、ビードフィラー6の中腹部分で終端している。各ビード部3には、複数本のスチールコードを含むスチール補強層11がカーカス層4、ビードコア5及びビードフィラー6を包み込むように配置されている。
また、各ビード部3には、ビードフィラー6のタイヤ幅方向外側に複数本の有機繊維コードを含む有機繊維補強層12が配置されている。有機繊維補強層12は、カーカス層4の巻き上げ端部4eのタイヤ幅方向内側に配置された第一の有機繊維補強層12Aと、第一の有機繊維補強層12Aのタイヤ幅方向外側に配置された第二の有機繊維補強層12Bとを有する。
これら第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bは、カーカス層4の巻き上げ端部4eを覆うように配置されている。具体的には、タイヤ子午線断面において、カーカス層4における巻き上げ端部4eからビードコア5に向かって延在する部分は、第一の有機繊維補強層12Aによりタイヤ幅方向内側の側面が被覆され、第二の有機繊維補強層12Bによりタイヤ幅方向外側の側面が被覆されている。
ここで、「被覆」とは、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bのタイヤ径方向内側の各端部12eがカーカス層4に隣接し、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bが互いにカーカス層4の巻き上げ端部4e付近において隣接し、更に、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bがカーカス層4の巻き上げ端部4eよりもタイヤ径方向外側に延在していることを意味する。このとき、ビード部3におけるカーカス層4の巻き上げ端部4eよりタイヤ径方向外側の領域では、第一の有機繊維補強層12Aと第二の有機繊維補強層12Bとが互いに接した状態になっている。また、上述した「隣接」とは、有機繊維補強層12を構成する有機繊維コードとカーカス層4を構成するカーカスコードとのコード間の距離、或いは、第一の有機繊維補強層12Aを構成する有機繊維コードと第二の有機繊維補強層12Bを構成する有機繊維コードとの距離が0.2mm~2.0mmであることを意味する。
一方、サイドウォール部2からビード部3にわたる領域には、タイヤ外表面に露出するサイドウォールゴム層13が配置されている。ビードフィラー6とサイドウォールゴム層13との間にはリムクッションゴム層14が配置されている。リムクッションゴム層14は、ビードフィラー6の側方位置から内径側に向かって延在している。即ち、ビードフィラー6の外径側端部6eより内径側の位置からビードコア5の内径側の位置にわたる領域に配置されている。リムクッションゴム層14は、カーカス層4の巻き上げ端部4e、スチール補強層11の巻き上げ端部11e及び有機繊維補強層12を覆うように配置されている。
ビードフィラー6とサイドウォールゴム層13との間には、クラック抑制層15がスチール補強層11の巻き上げ端部11e、第一の有機繊維補強層12Aのタイヤ径方向外側の端部12e及び第二の有機繊維補強層12Bを覆うように配置されている。クラック抑制層15は、ビードフィラー6よりも内径側の位置からスチール補強層11の端部11e付近の位置にわたる領域に配置されている。
カーカス層4の巻き上げ端部4e及びスチール補強層11の巻き上げ端部11eをそれぞれゴム製のエッジテープで被覆しても良い。エッジテープは必ずしも必要ではないが、セパレーション防止の観点から有効である。
図3に示すように、ビードコア5を構成する複数本の素線のうちタイヤ径方向最内側に位置する素線Iの中心とビード部3のビードトウ3tとを結ぶ線分を線分Jとし、この線分Jに垂直な方向に対して線分Jからの最短距離が-8mm~8mmである領域(図示の一点鎖線で囲まれる領域)を領域Xとする。このとき、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bの少なくとも一方のタイヤ径方向内側の端部12eが領域X内に配置される。なお、領域Xは、最短距離が正値の場合、線分Jよりタイヤ幅方向内側(図の左側)の領域であり、最短距離が負値の場合、線分Jよりタイヤ幅方向外側(図の右側)の領域である。
なお、上述した実施形態では、第一の有機繊維補強層12Aにおけるタイヤ径方向内側の端部12eのみが領域X内に配置された例を示したが、より好ましい形態として、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bの双方のタイヤ径方向内側の端部12eが領域X内に配置されていても良い(図6参照)。
図4に示すように、第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コード及び第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードは、いずれもタイヤ周方向に対して傾斜している。第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コードと第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードは、互いにタイヤ周方向に対する傾斜方向が同じである。
上述した空気入りタイヤでは、各ビード部3のビードコア5の外周上にビードフィラー6が配置され、各ビード部3においてビードフィラー6のタイヤ幅方向外側に複数本の有機繊維コードを含む有機繊維補強層12が配置され、有機繊維補強層12はカーカス層4の巻き上げ端部4eのタイヤ幅方向内側に配置された第一の有機繊維補強層12Aと第一の有機繊維補強層12Aのタイヤ幅方向外側に配置された第二の有機繊維補強層12Bとを有しているので、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおいて、剛性段差を低減することができると共に、応力集中を緩和することができる。これにより、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションを抑制することができ、ビード部3の耐久性を改善することができる。特に、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bによりカーカス層4の巻き上げ端部4eがタイヤ幅方向の両側で覆われ、カーカス層4の巻き上げ端部4eよりタイヤ径方向外側の領域において第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bが互いに接しているので、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおける応力集中の緩和に寄与する。
また、上述した空気入りタイヤでは、第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コードと第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードとはタイヤ周方向に対する傾斜方向が同じであるので、これら有機繊維補強層12が一体的に動いて変形に対して柔軟に作用するため、有機繊維補強層12の剛性を過度に増加させることがなく、カーカス層4と有機繊維補強層12とに囲まれる領域で生じ易い空隙を抑制することができる。これにより、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションを抑制することができ、ビード部3の耐久性が向上する。
これに対して、従来の構造では、ビード部に2層の有機繊維補強層を埋設し、これら有機繊維補強層のそれぞれをなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜方向を異ならせたものがあるが、この場合、2層の有機繊維補強層をなす有機繊維コードは互いに交差して存在するので、変形に対して柔軟に作用することができず、有機繊維補強層の剛性を増加させ、カーカス層と有機繊維補強層とに囲まれる領域において空隙が生じ易くなる。この点において、本発明に係る構成によれば、ビード部への悪影響を防ぐことができるのである。
更に、上述した空気入りタイヤでは、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bの少なくとも一方のタイヤ径方向内側の端部12eが領域Xに位置しているので、カーカス層4の巻き上げ端部4eと有機繊維補強層12の端部12eにおけるタイヤ径方向の歪みの差異を抑制することができる。これにより、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおける応力集中が緩和され、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションを抑制することができるので、ビード部3の耐久性が向上する。
ここで、線分Jからの最短距離が-8mm未満である場合、有機繊維補強層12のタイヤ径方向内側の端部12eはリムとの接触が過酷な領域に配置されるため、その端部12eからのセパレーションの発生が懸念される。一方、線分Jからの最短距離が8mmを超える場合、有機繊維補強層12のタイヤ径方向内側の端部12eはタイヤ径方向の歪みの差異に対して抑制効果がある領域に配置されるものの、過度なコストの増加を招くため好ましくない。
上記空気入りタイヤにおいて、第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bが互いに接する長さL(図3参照)は、5mm~30mmであることが好ましく、8mm~25mmであることがより好ましい。このように長さLを適度に設定することで、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションを効果的に抑制することができる。なお、図3において、接触開始点Pは第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bが互いに接触を開始する点である。
ここで、長さLが5mm未満である場合、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおける剛性段差の低減量が少なく、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおいて応力が分散しないため、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションの発生が懸念される。一方、長さLが30mmを超える場合、有機繊維補強層12のタイヤ径方向外側の端部12eはビード部3における変形が大きな領域に配置されるため、有機繊維補強層12のタイヤ径方向外側の端部12eからのセパレーションの発生が懸念される。
また、第一の有機繊維補強層12Aにおけるタイヤ径方向外側の端部12eの高さHA(図3参照)と第二の有機繊維補強層12Bにおけるタイヤ径方向外側の端部12eの高さHB(図3参照)との差の絶対値|HA-HB|は5mm以上であることが好ましい。また、第一の有機繊維補強層12Aの高さHA及び第二の有機繊維補強層12Bの高さHBは、いずれもビードフィラー6の外径側端部6eよりも内径側にあることが好ましい。更に、第一の有機繊維補強層12Aの高さHAは、第二の有機繊維補強層の高さHBよりも高いことがより好ましい。なお、高さHA,HBは、いずれもビードヒールの頂点3hからの距離[mm]である。
上述のように絶対値|HA-HB|を適度に設定することで、有機繊維補強層12の端部12eからのセパレーションを効果的に抑制することができる。ここで、絶対値|HA-HB|が5mm未満である場合、有機繊維補強層12のタイヤ径方向外側の端部12eの近傍において剛性段差が増大し、有機繊維補強層12のタイヤ径方向外側の端部12eからのセパレーションの発生が懸念される。
上記空気入りタイヤにおいて、第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コードの打ち込み本数NAと、第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードの打ち込み本数NBと、カーカス層4をなすスチールコードの打ち込み本数NMとは、NA/NM<0.8及びNB/NM<0.8の関係を満たすことが好ましく、NA/NM<0.6及びNB/NM<0.6の関係を満たすことがより好ましい。また、第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コードの打ち込み本数NAと、第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードの打ち込み本数NBとは同じであると良い。なお、カーカス層4をなすスチールコードの打ち込み本数NM[本/50mm]は、トレッド部1の中央部において測定される打ち込み本数であり、有機繊維コードの打ち込み本数NA,NB[本/50mm]は、いずれもカーカス層4の巻き上げ端部4eにおいて測定される打ち込み本数である。
上述のようにカーカス層4の打ち込み本数NMに対して有機繊維補強層12の打ち込み本数NA,NBを小さく設定することで、2層の有機繊維補強層12の剛性を過度に増加させず、カーカス層4と有機繊維補強層12とで囲まれる領域において空隙の形成を抑制することができる。その結果、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションを抑制することができるので、ビード部3の耐久性を向上させることができる。
上記空気入りタイヤにおいて、第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φA(図4参照)は10°~45°であり、第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φB(図4参照)は10°~45°であることが好ましい。更に、第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードの傾斜角度φBは、第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コードの傾斜角度φAよりも大きいことがより好ましい。このように傾斜角度φA,φBを適度に設定することで、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションを効果的に抑制することができる。
ここで、傾斜角度φA,φBが10°未満である場合、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおける剛性段差の低減量が少なく、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおいて応力が分散しないため、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションの発生が懸念される。一方、傾斜角度φA,φBが45°を超える場合、有機繊維補強層12に作用する張力が過度に大きくなるため、有機繊維補強層12の端部12eにおける歪みが増大する懸念がある。
特に、第一の有機繊維補強層12Aをなす有機繊維コードの傾斜角度φAと第二の有機繊維補強層12Bをなす有機繊維コードの傾斜角度φBにおいて、両者の角度差の絶対値|φA-φB|は5°~35°であることが好ましい。このように傾斜角度φA,φBの角度差の絶対値|φA-φB|を適度に設定することで、有機繊維補強層12の端部12eからのセパレーションを効果的に抑制することができる。
ここで、絶対値|φA-φB|が5°未満である場合、一方向のみへ剛性が強化されることになるため、剛性が強化されていない方向においてカーカス層4の巻き上げ端部4eにおける剛性段差の低減量が少なく、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおいて応力が分散せず、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションの発生が懸念される。一方、絶対値|φA-φB|が35°を超える場合、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおいて応力が分散せず、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションの発生が懸念される。
図5はビード部の他の変形例を示すものである。図5に示すように、カーカス層4の巻き上げ端部4eを中心として半径8mm以内の領域Rにおいて第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bが互いに接している。言い換えれば、カーカス層4の巻き上げ端部4eから第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bの接触開始点Pまでの距離は8mm以下である。
図5において、カーカス層4の巻き上げ端部4eのタイヤ径方向外側であって第一の有機繊維補強層12Aと第二の有機繊維補強層12Bとが接触していない領域は、空隙が存在しておらず、ゴム16が充填された状態である。このゴム16は、有機繊維補強層12を被覆するコートゴム又は他のゴムをから構成される。
上述した空気入りタイヤでは、カーカス層4の巻き上げ端部4eから第一の有機繊維補強層12A及び第二の有機繊維補強層12Bの接触開始点Pまでの距離は8mm以下であるので、有機繊維補強層12の端部12eからのセパレーションを効果的に抑制することができる。
ここで、カーカス層4の巻き上げ端部4eから接触開始点Pまでの距離が8mmを超える場合、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおける剛性段差の低減量が少なく、カーカス層4の巻き上げ端部4eにおいて応力が分散せず、カーカス層4の巻き上げ端部4eからのセパレーションの発生が懸念される。
タイヤサイズ275/70R22.5で、トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とを備え、該一対のビード部間に複数本のスチールコードを含むカーカス層が装架され、該カーカス層が各ビード部のビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられた構造を有する空気入りタイヤにおいて、ビード部の構造だけを異ならせた従来例1,2及び実施例1~11のタイヤを製作した。
これら従来例1,2及び実施例1~11のタイヤにおいて、カーカス端部に対する被覆の有無、有機繊維補強層同士の接触の有無、有機繊維コードの傾斜方向、第一の有機繊維補強層の内端位置、第二の有機繊維補強層の内端位置、有機繊維補強層の接触長さL、打ち込み本数NMに対する打ち込み本数NA、打ち込み本数NMに対する打ち込み本数NB、有機繊維コードの傾斜角度φA、有機繊維コードの傾斜角度φB、傾斜角度φAと傾斜角度φBの差、高さHAと高さHBの差、接触開始点までの距離を表1のように設定した。
なお、表1において、「第一の有機繊維補強層の内端位置」及び「第二の有機繊維補強層の内端位置」は、それぞれの有機繊維補強層におけるタイヤ径方向内側の端部の線分Jからの距離である。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、ビード部の耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
ビード部の耐久性:
各試験タイヤをそれぞれJATMAの規定リムに装着して、JATMAの規定空気圧の75%とし、JATMAの規定荷重の1.4倍を負荷し、走行速度49km/h、走行距離の条件でドラム試験にて走行試験を実施した。40,000km走行後、試験タイヤをタイヤ周方向に等間隔となる8箇所でタイヤ子午線に沿って切断し、両ビード部の8箇所の切断面(合計16箇所)においてカーカス層の巻き上げ端部及び有機繊維補強層の端部のそれぞれを起点とするクラックの断面方向長さを測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど、ビード部の耐久性が優れていることを意味する。
Figure 0007251326000001
表1から判るように、実施例1~11のタイヤは、従来例1に比べて、ビード部の耐久性が改善されていた。
従来例2のタイヤは、第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードと第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードとのタイヤ周方向に対する傾斜方向を異ならせ、第一の有機繊維補強層及び第二の有機繊維補強層におけるタイヤ径方向内側の端部の線分Jからの距離を本発明で規定する範囲外に設定したため、ビード部の耐久性において十分な改善効果を得ることができなかった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
12 有機繊維補強層
12A 第一の有機繊維補強層
12B 第二の有機繊維補強層
12e 端部

Claims (7)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、該一対のビード部間に複数本のスチールコードを含むカーカス層が装架され、該カーカス層が各ビード部のビードコアの廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられた構造を有する空気入りタイヤにおいて、
    各ビード部のビードコアの外周上にビードフィラーが配置され、各ビード部において前記ビードフィラーのタイヤ幅方向外側に複数本の有機繊維コードを含む有機繊維補強層が配置され、該有機繊維補強層は前記カーカス層の巻き上げ端部のタイヤ幅方向内側に配置された第一の有機繊維補強層と該第一の有機繊維補強層のタイヤ幅方向外側に配置された第二の有機繊維補強層とを有し、前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層により前記カーカス層の巻き上げ端部がタイヤ幅方向の両側で覆われ、
    前記カーカス層の巻き上げ端部よりタイヤ径方向外側の領域において前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層が互いに接しており、
    前記第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードと前記第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードとはタイヤ周方向に対する傾斜方向が同じであり、
    前記ビードコアを構成する複数本の素線のうちタイヤ径方向最内側に位置する素線の中心と前記ビード部のビードトウとを結ぶ線分Jに垂直な方向に対して、該線分Jからの最短距離が-8mm~8mmである領域を領域Xとしたとき、前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層の少なくとも一方のタイヤ径方向内側の端部が前記領域Xに位置していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層が互いに接する長さLが5mm~30mmであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードの打ち込み本数NAと、前記第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードの打ち込み本数NBと、前記カーカス層をなすスチールコードの打ち込み本数NMとがNA/NM<0.8及びNB/NM<0.8の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φAが10°~45°であり、前記第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φBが10°~45°であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第一の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φAと前記第二の有機繊維補強層をなす有機繊維コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度φBとの角度差の絶対値|φA-φB|が5°~35°であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第一の有機繊維補強層におけるタイヤ径方向外側の端部の高さHAと前記第二の有機繊維補強層におけるタイヤ径方向外側の端部の高さHBとの差の絶対値|HA-HB|が5mm以上であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記カーカス層の巻き上げ端部から前記第一の有機繊維補強層及び前記第二の有機繊維補強層の接触開始点までの距離が8mm以下であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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