JP7306048B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、軽量化を図りながら耐外傷性を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部の所定の位置には、タイヤがリムに装着された際にタイヤがリムに対して適正な状態で組み付けられていることを確認するためのライン、所謂、リムラインが設けられている。このリムラインは、通常、タイヤ周方向に沿って円環状に延びた小さな突起として形成される。
また、耐外傷性の向上を目的として、サイドウォール部にタイヤ周方向の全周にわたって延在する凸状のリムプロテクトバーを配設することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなリムプロテクトバーを設けることで、装着されるリムのリムフランジを保護することができる。しかしながら、リムプロテクトバーはリムラインに比べてゴムボリュームが大きいため、タイヤの軽量化に対しては不利である。
特開平11-078441号公報
本発明の目的は、軽量化を図りながら耐外傷性を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記サイドウォール部のリムラインの位置にタイヤ周方向の全周にわたって延在する凸状リブが設けられ、タイヤを正規リムに組み付けて正規内圧を充填した状態で、前記凸状リブの先端部付近におけるタイヤ径方向の中心線のタイヤ幅方向に対する傾斜角度は±5°の範囲であり、かつ前記凸状リブの先端部とリムフランジの先端部とのタイヤ幅方向の距離は0mm~10mmであり、前記凸状リブが前記先端部と根元部との間に屈曲部を有し、該屈曲部から前記根元部までを形成する基部が前記先端部よりもゴム厚さが厚く、前記凸状リブの全体長さDに対する前記基部の長さCが30%~35%であることを特徴とするものである。
本発明では、サイドウォール部のリムラインの位置にタイヤ周方向の全周にわたって延在する凸状リブが設けられているので、凸状リブが一般的なリムラインに替わってその機能を果たすことができる。また、タイヤを正規リムに組み付けて正規内圧を充填した状態で、凸状リブはタイヤ幅方向に対して±5°の範囲で突出すると共に、凸状リブの先端部とリムフランジの先端部とタイヤ幅方向の距離は0mm~10mmとなっているので、例えば、縁石を乗り越す際にサイドウォール部が撓んだ場合、その撓んだ部位とリムフランジとの間に凸状リブが配置されることになり、凸状リブによって衝撃を緩和することができる。これにより、リムフランジを保護し、耐外傷性を改善することができる。更に、従来のリムプロテクトバーに比べてゴムボリュームを抑制することができるので、タイヤの軽量化を図ることができる。
本発明の空気入りタイヤにおいて、凸状リブの先端部におけるゴム厚さは1.0mm以上であることが好ましい。これにより、凸状リブの先端部の強度を十分に確保することができる。
凸状リブは先端部から根元部に向かってゴム厚さが漸増していることが好ましい。これにより、製造時における凸状リブの離型性を高めることができる。
凸状リブにおける先端部のゴム厚さAと根元部のゴム厚さBとの比A/Bは0.2~0.5であることが好ましい。これにより、凸状リブの剛性を十分に確保することができると共に、過度な質量の増加を抑制することができる。
凸状リブは先端部と根元部との間に屈曲部を有し、屈曲部から根元部までを形成する基部は先端部よりもゴム厚さが厚く、凸状リブの全体長さDに対する基部の長さCは30%~35%であることが好ましい。これにより、リム組み時における先端部の可動範囲を抑制し、凸状リブの巻き込みを防止することができる。
空気入りタイヤは車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤであり、凸状リブは車両外側のみに配置されていることが好ましい。これにより、タイヤの軽量化を図ることができる。
本発明における各寸法は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で測定される。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”である。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを標準リムに組み付けた状態を示す子午線半断面図である。 図1の空気入りタイヤに設けられた凸状リブを拡大して示す断面図である。 図1の空気入りタイヤに設けられた凸状リブを拡大して示す断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのサイドウォール部が撓んだ状態を示す説明図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの変形例を示す子午線断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1~図3は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの一例を示すものである。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。図1では、タイヤ中心線CLを境とするタイヤ幅方向の一方側の半断面のみが描写されているが、この空気入りタイヤはタイヤ中心線CLの両側で対称的な構造を有している。勿論、非対称的な構造を採用することも可能である。
一対のビード部3間には、複数本のカーカスコードをラジアル方向に配列してなる少なくとも1層のカーカス層4が装架されている。図示のように、カーカス層4が1層である場合、タイヤの軽量化の観点で好適である。カーカス層4の各端部は、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に巻き上げられており、カーカス層4の端末4eはビードコア5よりもタイヤ径方向外側に配置されている。なお、カーカス層4において、トレッド部1から各サイドウォール部2を経て各ビード部3に至る部分を本体部4A、各ビード部3においてビードコア5の廻りに巻き上げられて各サイドウォール部2側に向かって延在する部分を巻き上げ部4Bという。
ビードコア5は、子午線断面視でタイヤ径方向外側に向かって凸となる楔形状(外径側楔形状)を有している。また、ビードコア5は、タイヤ周方向に巻回された少なくとも1本のビードワイヤと、ビードワイヤを被覆するインシュレーションゴムから構成されている。また、ビードコア5は、ビードワイヤを束ねるように配置されたビードカバーやラッピング糸を含んでいてもよい。
上記空気入りタイヤにおいて、カーカス層4はビードコア5の廻りに巻き上げられるものであるが、本発明のビードコア5は外径側楔形状を有するため、カーカス層4はビードコア5の周縁に沿って屈曲する。図示の例では、断面形状が略五角形になっているため、その周縁に沿って延在するカーカス層4も略五角形に屈曲している。更に、カーカス層4の巻き上げ部4Bにおけるビードコア5よりもタイヤ径方向外側の部分は、カーカス層4の本体部4Aに接触しながら本体部4Aに沿って各サイドウォール部2側に向かって延在している。その結果、カーカス層4の本体部4Aと巻き上げ部4Bとによって、ビードコア5を囲む閉鎖領域が形成されている。
このビードコア5を囲む閉鎖領域には、実質的にビードコア5のみが存在しており、従来の空気入りタイヤで用いられるようなビードフィラー又はそれに類するタイヤ構成部材(ビードコア5のタイヤ径方向外側に配置されてカーカス層4の本体部4Aと巻き上げ部4Bによって包み込まれてビード部3からサイドウォール部2にかけての剛性を高める部材)は配置されない。即ち、ビードコア5を囲む閉鎖領域には、従来の空気入りタイヤに使用されるビードフィラーは用いられない。このようなビードフィラーレス構造によって、タイヤの軽量化を図ることができる。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4のタイヤ外周側には、複数層のベルト層6が埋設されている。ベルト層6は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層6において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°~40°の範囲に設定されている。ベルト層6の補強コードとしては、例えばスチールコードが好ましく使用される。
ベルト層6のタイヤ外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルト補強層7が配置されている。図1において、タイヤ径方向内側に位置するベルト補強層7はベルト層6の全幅を覆うフルカバー層を構成し、タイヤ径方向外側に位置するベルト補強層7はベルト層6の両端部のみを覆うエッジカバー層を構成している。ベルト補強層7の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
上記空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部2のリムラインの位置には凸状リブ10が設けられている。この凸状リブ10は、一般的なリムラインの代替的なものである。凸状リブ10は、タイヤ周方向の全周にわたって延在する凸状の突起であり、空気入りタイヤTの側面視において円環状を呈している。
ここで、リムラインの位置は、ビード部3のビードヒール3hの位置L2からタイヤ最大幅位置L1までのタイヤ径方向の高さHに対して39%~46%の範囲内にある。即ち、凸状リブ10は、その全体がサイドウォール部2のタイヤ外表面上における領域S内に収まるように配置される。この場合、空気入りタイヤTを標準リムRに組み付けて最高空気圧を充填した状態(例えばJATMA規格)で、凸状リブ10がリムフランジRfに接触しないようになっている。なお、ビード部3のビードヒールの位置L2は、ビードヒール3hの両端の各々に接続されるビード部3の輪郭線を延長し、その延長線の交点Pにおけるタイヤ径方向の位置である。
凸状リブ10は、空気入りタイヤTを標準リムRに組み付けて最高空気圧を充填した状態において、サイドウォール部2のタイヤ外表面からタイヤ幅方向外側に向かって突き出している。具体的に、凸状リブ10は、子午線断面においてタイヤ幅方向最外側の部位となる先端部11と、タイヤ幅方向最内側の部位となる根元部12とを有している。根元部12は、サイドウォール部2からビード部3にかけてタイヤ外表面をなす輪郭線20との境界部分でもある(図示の点線部分)。これら先端部11と根元部12との間には屈曲部13が形成されており、この屈曲部13から根元部12までの部位として基部14が形成されている。基部14は、先端部11よりもゴム厚さtが厚くなっている。なお、ゴム厚さtは、タイヤ径方向に沿って測定されるゴム厚さである。
図1~図3の例では、凸状リブ10において、先端部11から根元部12に向かってタイヤ径方向のゴム厚さtが漸増している。また、凸状リブ10の先端部11は、タイヤ幅方向外側に凸となる円弧状に形成されている。更に、凸状リブ10は先端部11と根元部12との間には一対の屈曲部13を有しており、各屈曲部13から根元部12に向かってゴム厚さtが漸増するように基部14が形成されている。
また、凸状リブ10は、タイヤ幅方向に対して±5°の範囲で突き出している。好ましくは、凸状リブ10がタイヤ幅方向に沿って突き出しているとよい。図1の例では、凸状リブ10の突出方向はタイヤ幅方向と平行であるため、その突出方向の傾斜角度α(図2参照)は0°である。なお、凸状リブ10の突出方向の傾斜角度αは、凸状リブ10の先端部11付近におけるタイヤ径方向の中心線Xのタイヤ幅方向に対する傾斜角度である。また、傾斜角度αは、タイヤ幅方向を基準としてタイヤ径方向外側への中心線Xの傾斜を正値とし、タイヤ径方向内側への中心線Xの傾斜を負値とする。
更に、凸状リブ10の先端部11は、空気入りタイヤTを標準リムRに組み付けて最高空気圧を充填した状態において、リムフランジRfの先端部とタイヤ幅方向で同じ位置にある、或いは、リムフランジRfの先端部からタイヤ幅方向外側に突き出している。より詳しくは、凸状リブ10の先端部11とリムフランジRfの先端部とのタイヤ幅方向の突出距離dが0mm~10mmの範囲となるように構成されている。好ましくは、突出距離dが3mm~7mmの範囲であるとよい。このように突出距離dを適度に確保することで、例えば、空気入りタイヤTが縁石を乗り越す際にサイドウォール部2が撓んだ状態となっても、凸状リブ10がリムフランジRfを覆うことができる。
図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのサイドウォール部が撓んだ状態を示すものである。空気入りタイヤTが縁石を乗り越すとき、図4に示すように、空気入りタイヤTはタイヤ径方向に押し潰され、サイドウォール部2が撓んだ状態となる。その際、サイドウォール部2の撓んだ部位において、サイドウォール部2が完全に折れ曲がり、タイヤ内面が密着した状態となり、その折れ曲がった部分がタイヤ幅方向外側に突出している。
上述したようにサイドウォール部2が撓んだ状態となっても、サイドウォール部2のリムラインの位置に凸状リブ10が配置されていることで、撓んだ部位とリムフランジRfとの間に凸状リブ10が配置されることになる。つまり、凸状リブ10は、撓んだ部位とリムフランジRfとの間で緩衝材の役割を果たす。これにより、空気入りタイヤTが縁石を乗り越す際、空気入りタイヤTに対する衝撃を緩和することができる。
上述した空気入りタイヤでは、サイドウォール部2のリムラインの位置にタイヤ周方向の全周にわたって延在する凸状リブ10が設けられているので、凸状リブ10が一般的なリムラインに替わってその機能を果たすことができる。また、空気入りタイヤTを標準リムRに組み付けてインフレートした状態で、凸状リブ10はタイヤ幅方向に対して±5°の範囲で延在すると共に、凸状リブ10の先端部11とリムフランジRfの先端部とタイヤ幅方向の距離は0mm~10mmとなっているので、例えば、縁石を乗り越す際にサイドウォール部2が撓んだ場合、その撓んだ部位とリムフランジRfとの間に凸状リブ10が配置されることになり、凸状リブ10によって衝撃を緩和することができる。これにより、リムフランジRfを保護し、耐外傷性を改善することができる。更に、従来のリムプロテクトバーに比べてゴムボリュームを抑制することができるので、タイヤの軽量化を図ることができる。
上記空気入りタイヤにおいて、凸状リブ10の先端部11におけるゴム厚さAは、1.0mm以上であることが好ましい。このように先端部11のゴム厚さAを適度に設定することで、凸状リブ10の先端部11の強度を十分に確保することができる。なお、凸状リブ10の先端部11が例えば円弧状又は多角形状に形成されている場合、そのような形状に形成された部分はゴム厚さAには含めないものとする(図3参照)。
凸状リブ10は、先端部11から根元部12に向かってタイヤ径方向のゴム厚さtが漸増していることが好ましい。特に、凸状リブ10の勾配β(図2参照)は、凸状リブ10の突出方向に対して2°~5°となるように構成することが好ましい。これは、タイヤ成形時における金型の抜き方向に対して2°~5°となっていることを意味する。このように凸状リブ10を構成することで、製造時における凸状リブ10の離型性を高めることができる。なお、凸状リブ10の勾配βは、先端部11から屈曲部13までのタイヤ外表面をなす輪郭線10aにおける凸状リブ10の突出方向に対する傾斜角度である。図2において、凸状リブ10の突出方向はタイヤ幅方向と平行である。
凸状リブ10における先端部11のゴム厚さAと根元部12のゴム厚さBとの比A/Bは、0.2~0.5であることが好ましい。このようにゴム厚さAとゴム厚さBの比A/Bを適度に設定することで、凸状リブ10の剛性を十分に確保することができると共に、過度な質量の増加を抑制することができる。なお、先端部11のゴム厚さA及び根元部12のゴム厚さB(図3参照)は、各部におけるタイヤ径方向に沿って測定されるゴム厚さtに相当する。
ここで、比A/Bが0.2未満であると、凸状リブ10の剛性を十分に確保することができず、逆に比A/Bが0.5を超えると凸状リブ10の質量が過度に大きくなってタイヤの軽量化に不利になるので好ましくない。
凸状リブ10は先端部11と根元部12との間に屈曲部13を有し、屈曲部13から根元部12までを形成する基部14は先端部11よりもゴム厚さtが厚く、凸状リブ10の全体長さDに対する基部14の長さCは30%~35%であることが好ましい。このように凸状リブ10の全体長さDに対する基部14の長さCを適度に設定することで、リム組み時における先端部11の可動範囲を抑制し、凸状リブ10の巻き込みを防止することができる。
なお、凸状リブ10における基部14の長さC及び全体長さDは、いずれも凸状リブ10の突出方向に沿って測定される、即ち、凸状リブ10の先端部11付近におけるタイヤ径方向の中心線X上で測定される長さである(図3参照)。基部14の長さCは、一対の屈曲部13を結んだ線分と中心線Xの交点から根元部12までの長さである。図3において、凸状リブ10の中心線Xはタイヤ幅方向と平行である。
図5は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの変形例を示すものである。図5において、空気入りタイヤTは車両に対する装着方向が指定されており、INは車両内側、OUTは車両外側を示す。図5に示すように、凸状リブ10は車両外側に位置するサイドウォール部2のみに配置されている。凸状リブ10は、上述した関係式を満たす寸法や形状を有している。このように凸状リブ10が車両外側のみに配置されていることで、両側に配置されている場合と比べて、タイヤの軽量化を図ることができる。
本発明に係る空気入りタイヤにおいて、凸状リブ10は、図1~図3に示す形状に限定されるものではない。例えば、基部14が設けられていない凸状リブ10を採用することもできる。この場合、凸状リブ10は、屈曲部13を有しておらず、先端部11から根元部12に向かってゴム厚さtが漸増し、先端部11から根元部12まで同じ勾配βを維持した形状を有することができる。
また、上述した空気入りタイヤでは、タイヤの軽量化を図るために、従来の空気入りタイヤに使用されるビードフィラーを有しないビードフィラーレス構造の例を示したが、これに限定されるものではない。本発明は、ビードコア5の外周上に断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラーを配置したビード構造を有する空気入りタイヤにも適用することができる。
タイヤサイズ205/55R16で、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、凸状リブの有無、先端部とリムフランジとの距離、突出方向(タイヤ幅方向に対する傾斜角度α)、先端部のゴム厚さA、凸状リブの勾配β、先端部のゴム厚さAと根元部のゴム厚さBとの比(A/B)、屈曲部の有無、全体長さDに対する基部の長さCの比率(C/D×100%)及び車両への配置箇所を表1のように設定した従来例1,2及び実施例1~8のタイヤを製作した。本明細書において、実施例1~6は参考例である。
なお、従来例1ではサイドウォール部に従来のリムラインを設け、従来例2ではサイドウォール部に従来のリムプロテクトバーを設けた。また、表1において、全体長さDに対する基部の長さCの比率が「0%」の場合、凸状リブは屈曲部を有していない。即ち、凸状リブは、先端部から根元部に向かってゴム厚さが漸増し、先端部から根元部まで同じ勾配を維持した形状を有している。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、タイヤ質量及び耐外傷性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
タイヤ質量:
各試験タイヤについて1本当たりの質量を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例1の値を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどタイヤ質量が軽く、軽量化の観点で優れていることを意味する。
耐外傷性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ16×6.5Jのホイールに組み付けて、排気量2000ccの試験車両に装着し、空気圧230kPaの条件で、高さ110mmの縁石に対して進入角度45°で乗り上げるという走行試験を実施した。具体的には、初期速度10km/hから徐々に上げていき、タイヤがバーストする速度を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど、耐外傷性が優れていることを意味する。
Figure 0007306048000001
この表1から判るように、実施例1~8の空気入りタイヤは、従来例1に比して、タイヤ質量及び耐外傷性が維持されていた。
一方、従来例2は、サイドウォール部に従来のリムプロテクトバーを設けたので、耐外傷性は改善したが、タイヤ質量が悪化した。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
10 凸状リブ
11 先端部
12 根元部
13 屈曲部
14 基部
CL タイヤ中心線
R リム
Rf リムフランジ
T 空気入りタイヤ

Claims (5)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記サイドウォール部のリムラインの位置にタイヤ周方向の全周にわたって延在する凸状リブが設けられ、タイヤを正規リムに組み付けて正規内圧を充填した状態で、前記凸状リブの先端部付近におけるタイヤ径方向の中心線のタイヤ幅方向に対する傾斜角度は±5°の範囲であり、かつ前記凸状リブの先端部とリムフランジの先端部とのタイヤ幅方向の距離は0mm~10mmであり、
    前記凸状リブが前記先端部と根元部との間に屈曲部を有し、該屈曲部から前記根元部までを形成する基部が前記先端部よりもゴム厚さが厚く、前記凸状リブの全体長さDに対する前記基部の長さCが30%~35%であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記凸状リブの先端部のゴム厚さが1.0mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記凸状リブは先端部から根元部に向かってゴム厚さが漸増していることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記凸状リブにおける先端部のゴム厚さAと根元部のゴム厚さBとの比A/Bが0.2~0.5であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記空気入りタイヤは車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤであり、前記凸状リブが車両外側のみに配置されていることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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