JP7250612B2 - 水系の殺菌方法、および水系のニトロソアミン化合物の除去方法 - Google Patents

水系の殺菌方法、および水系のニトロソアミン化合物の除去方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7250612B2
JP7250612B2 JP2019090822A JP2019090822A JP7250612B2 JP 7250612 B2 JP7250612 B2 JP 7250612B2 JP 2019090822 A JP2019090822 A JP 2019090822A JP 2019090822 A JP2019090822 A JP 2019090822A JP 7250612 B2 JP7250612 B2 JP 7250612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
precursor
composition
chlorine
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019090822A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020104093A (ja
Inventor
浩 吉川
雄大 鈴木
正浩 江口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=71447646&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP7250612(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Organo Corp filed Critical Organo Corp
Priority to SG11202106443YA priority Critical patent/SG11202106443YA/en
Priority to PCT/JP2019/027763 priority patent/WO2020136963A1/ja
Priority to US17/417,485 priority patent/US20210387886A1/en
Priority to CN201980085264.2A priority patent/CN113226995B/zh
Publication of JP2020104093A publication Critical patent/JP2020104093A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7250612B2 publication Critical patent/JP7250612B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination
    • Y02A20/131Reverse-osmosis

Landscapes

  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

本発明は、水系の殺菌方法、および水系のニトロソアミン化合物の除去方法に関する。
ニトロソアミン化合物の一種であるN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)について、世界保健機関(WHO)は飲料水水質ガイドライン値として100ng/Lを提示しており、国によっては10ng/Lとされている。このNDMAは、NDMA前駆物質と、水の消毒用に使用されるクロラミンとから生成されることが報告されている(特許文献1、非特許文献1参照)。NDMA前駆物質等のニトロソアミン化合物前駆物質としては、ジメチルアミンやトリメチルアミン等のアミン類が報告されている(非特許文献2参照)。
NDMA前駆物質を含む水としては、下水二次処理水等が挙げられる。下水二次処理水等のNDMA前駆物質を含有する水の消毒等にクロラミンを使用する場合があり、クロラミンを使用すると、NDMAが副生物として生成する場合がある。また、これら下水二次処理水等の排水は水中にアンモニアを含有する場合があり、この場合、水の消毒等に一般的な消毒剤である次亜塩素酸を使用すると、水中でアンモニアと次亜塩素酸とが反応してクロラミンが形成され、クロラミンとNDMA前駆物質とが反応してNDMAが生成する場合もある。
これらの場合、消毒処理の後段で逆浸透膜(RO膜)や、紫外線(UV)を使った促進酸化処理等により、NDMAを除去する必要がある。
したがって、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する水において、十分な殺菌効果を有しながら、ニトロソアミン化合物の生成量を抑制することができる、水系の殺菌方法が求められている。
特許第4984292号公報
Huyら、Water Research, 45 (2011), pp.3369-3377 Selbesら、Water Research, 140 (2018), pp.100-109 Kodamataniら、Journal of Chromatography A, 1553 (2018), pp.51-5
本発明の目的は、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水において、十分な殺菌効果を有しながら、ニトロソアミン化合物の生成量を抑制することができる、水系の殺菌方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水について、生成したニトロソアミン化合物を除去することができる、水系のニトロソアミン化合物の除去方法を提供することにある。
本発明は、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水に、前記前駆物質含有水中の有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)が3mgCl/L以内となるように臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加し、前記前駆物質含有水と前記安定化組成物とが連続して接触する時間を5時間以内とし、前記ニトロソアミン化合物前駆物質が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジメチルイソプロピルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、ラニチジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバメート、およびポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドのうち少なくとも1つを含み、前記臭素系酸化剤は、臭素、塩化臭素、臭素酸、臭素酸塩、次亜臭素酸、または臭化物と塩素系酸化剤との反応物であり、前記塩素系酸化剤は、次亜塩素酸またはその塩である、水系の殺菌方法である。
前記水系の殺菌方法において、前記前駆物質含有水中の前記ニトロソアミン化合物前駆物質の濃度が、ニトロソアミン化合物生成能として100ng/L以上であることが好ましい。
前記水系の殺菌方法において、前記ニトロソアミン化合物前駆物質が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミンのうち少なくとも1つを含み、前記前駆物質含有水中の前記ニトロソアミン化合物前駆物質の濃度が100μg/L以上であることが好ましい。
前記水系の殺菌方法において、前記前駆物質含有水に前記安定化組成物を添加した後に、分離膜処理、酸化分解処理のうち少なくとも1つの処理を行うことが好ましい。
前記水系の殺菌方法において、前記分離膜処理において用いられる分離膜が、逆浸透膜であることが好ましい。
本発明は、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水に、前記前駆物質含有水中の有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)が3mgCl/L以内となるように臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加し、前記前駆物質含有水と前記安定化組成物とが連続して接触する時間を5時間以内とし、その後段で逆浸透膜処理、酸化分解処理の順で処理を行い、前記ニトロソアミン化合物前駆物質が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジメチルイソプロピルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、ラニチジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバメート、およびポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドのうち少なくとも1つを含み、
前記臭素系酸化剤は、臭素、塩化臭素、臭素酸、臭素酸塩、次亜臭素酸、または臭化物と塩素系酸化剤との反応物であり、前記塩素系酸化剤は、次亜塩素酸またはその塩である、水系のニトロソアミン化合物の除去方法である。
本発明により、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水において、十分な殺菌効果を有しながら、ニトロソアミン化合物の生成量を抑制することができる、水系の殺菌方法が提供される。
また、本発明により、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水について、生成したニトロソアミン化合物を除去することができる、水系のニトロソアミン化合物の除去方法が提供される。
本実施形態に係る殺菌方法を用いる水処理装置の一例を示す概略構成図である。 実施例1-5における、NDMA生成量に対する殺菌剤の濃度と反応時間の影響を示すグラフである。 実施例1-6における、NDMA生成量に対する殺菌剤の濃度と反応時間の影響を示すグラフである。 組成物1を含有する試験水をRO膜に通水したときの通水差圧の推移を示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施の形態に係る水系の殺菌方法は、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有するニトロソアミン化合物前駆物質含有水(以下、単に「前駆物質含有水」と呼ぶ場合がある。)に、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加する方法である。
「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物」は、「臭素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を含む安定化次亜臭素酸組成物であってもよいし、「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」を含む安定化次亜臭素酸組成物であってもよい。「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物」は、「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を含む安定化次亜塩素酸組成物であってもよいし、「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」を含む安定化次亜塩素酸組成物であってもよい。
すなわち、本発明の実施形態に係る殺菌方法では、前駆物質含有水中に、「臭素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物、または「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を添加する。これにより、前駆物質含有水中で、安定化次亜臭素酸組成物または安定化次亜塩素酸組成物が生成すると考えられる。
また、本発明の実施形態に係る殺菌方法では、前駆物質含有水中に、「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」である安定化次亜臭素酸組成物、または「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」である安定化次亜塩素酸組成物を添加する。
具体的には本発明の実施形態に係る殺菌方法では、前駆物質含有水中に、「臭素」、「塩化臭素」、「次亜臭素酸」または「臭化ナトリウムと次亜塩素酸との反応物」と、「スルファミン酸化合物」との混合物を添加する。または、前駆物質含有水中に、「次亜塩素酸」と、「スルファミン酸化合物」との混合物を添加する。
また、本発明の実施形態に係る殺菌方法では、前駆物質含有水中に、例えば、「臭素とスルファミン酸化合物との反応生成物」、「塩化臭素とスルファミン酸化合物との反応生成物」、「次亜臭素酸とスルファミン酸化合物との反応生成物」、または「臭化ナトリウムと次亜塩素酸との反応物と、スルファミン酸化合物と、の反応生成物」である安定化次亜臭素酸組成物を添加する。または、前駆物質含有水中に、「次亜塩素酸とスルファミン酸化合物との反応生成物」である安定化次亜塩素酸組成物を添加する。
本実施形態に係る殺菌方法において、安定化次亜臭素酸組成物または安定化次亜塩素酸組成物は、クロラミン等の塩素系酸化剤と同等以上の殺菌効果、バイオファウリング抑制効果を発揮するにも関わらず、クロラミンと比較するとニトロソアミン化合物前駆物質と反応しにくいため、ニトロソアミン化合物前駆物質含有水の殺菌剤として用いても、ニトロソアミン化合物の生成量を抑制することができる。このため、本実施形態に係る殺菌方法で用いられる安定化次亜臭素酸組成物または安定化次亜塩素酸組成物は、ニトロソアミン化合物前駆物質含有水の殺菌剤としては好適である。
本実施形態に係る殺菌方法のうち、「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物」は、「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物」に比べて殺菌効果が高いため好ましい。
本実施形態に係る殺菌方法のうち、「臭素系酸化剤」が、臭素である場合、塩素系酸化剤が存在しないため、殺菌処理の後段で分離膜処理を行う場合、分離膜への劣化影響が著しく低い。
本実施形態に係る逆浸透膜を用いる殺菌方法では、例えば、前駆物質含有水中に、「臭素系酸化剤」または「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」とを薬注ポンプ等により注入してもよい。「臭素系酸化剤」または「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」とは別々に前駆物質含有水に添加してもよく、または、原液同士で混合させてから前駆物質含有水に添加してもよい。
また、例えば、前駆物質含有水中に、「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」または「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」を薬注ポンプ等により注入してもよい。
安定化次亜臭素酸組成物または安定化次亜塩素酸組成物は、水系に連続的に添加してもよいし、間欠的に添加してもよく、経済性等の点から間欠的に添加することが好ましい。
ニトロソアミン化合物の前駆体であるニトロソアミン化合物前駆物質としては、例えば、ジメチルアミン(DMA)等の2級アミン化合物、トリメチルアミン(TMA)、N,N-ジメチルイソプロピルアミン(DMiPA)、N,N-ジメチルベンジルアミン(DMBzA)、ラニチジン(Ranitidine:RNTD)、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバメート、等の3級アミン化合物、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド等の4級アミン化合物、アミノ基を含むポリマ等のアミン化合物等が挙げられる。
ニトロソアミン化合物としては、N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)、N-ニトロソジエチルアミン(NDEA)、N-ニトロソモルフォリン(NMOR)、N-ニトロソメチルエチルアミン(NMEA)、N-ニトロソピロリジン(NPYR)等が挙げられる。
ニトロソアミン化合物前駆物質がニトロソアミン化合物を生成する生成能の評価として、公的に定められたものはないが、本明細書においてニトロソアミン化合物生成能は、「対象水に、初期の全塩素濃度が10mgCl/Lとなるようにモノクロラミンを添加した条件で、pH6.0、温度25℃、反応時間120時間静置して、生成するニトロソアミン化合物の濃度」と規定する。
前駆物質含有水中のニトロソアミン化合物前駆物質の濃度は、ニトロソアミン化合物生成能として100ng/L以上であることが好ましく、1000ng/L~100000ng/Lの範囲であることがより好ましい。前駆物質含有水中のニトロソアミン化合物前駆物質の濃度がニトロソアミン化合物生成能として100ng/L未満であると、クロラミン等の従来から使用されている殺菌剤との、NDMA生成抑制効果の違いが不明瞭となる場合がある。
前駆物質含有水中のニトロソアミン化合物前駆物質の濃度は、例えば、ジメチルアミン(DMA)、またはトリメチルアミン(TMA)、またはN,N-ジメチルベンジルアミン(DMBzA)として10μg/L以上であることが好ましく、100μg/L以上であることがより好ましく、100μg/L~100000μg/Lの範囲であることがさらに好ましい。前駆物質含有水中のニトロソアミン化合物前駆物質の濃度が、10μg/L未満であると、クロラミン等の従来から使用されている殺菌剤との、NDMA生成抑制効果の違いが不明瞭となる場合がある。
前駆物質含有水中の有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)が3mgCl/L以内となるように安定化組成物を添加することが好ましく、1mgCl/L以内となるように安定化組成物を添加することがより好ましい。有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)が3mgCl/Lを超えると、設備中の配管等の金属部材が腐食する場合がある。
前駆物質含有水と安定化組成物とが連続して接触する時間を5時間以内とすることが好ましく、3時間以内とすることが好ましい。前駆物質含有水と安定化組成物とが連続して接触する時間が5時間を超えると、わずかにNDMA生成量が増加する可能性がある。
本実施形態に係る殺菌方法において、「臭素系酸化剤」または「塩素系酸化剤」の当量に対する「スルファミン酸化合物」の当量の比は、1以上であることが好ましく、1以上2以下の範囲であることがより好ましい。「臭素系酸化剤」または「塩素系酸化剤」の当量に対する「スルファミン酸化合物」の当量の比が1未満であると、有効成分が不安定化する可能性があり、また、殺菌処理の後段で分離膜処理を行う場合、分離膜を劣化させる可能性があり、2を超えると、製造コストが増加する場合がある。
本実施形態に係る殺菌方法により、殺菌処理水中のニトロソアミン化合物の濃度を、例えば、100ng/L以下、好ましくは10ng/L以下とすることができる。
臭素系酸化剤としては、臭素(液体臭素)、塩化臭素、臭素酸、臭素酸塩、次亜臭素酸等が挙げられる。次亜臭素酸は、臭化ナトリウム等の臭化物と次亜塩素酸等の塩素系酸化剤とを反応させて生成させたものであってもよい。
これらのうち、臭素を用いた「臭素とスルファミン酸化合物(臭素とスルファミン酸化合物の混合物)」または「臭素とスルファミン酸化合物との反応生成物」の製剤は、「次亜塩素酸と臭素化合物とスルファミン酸」の製剤および「塩化臭素とスルファミン酸」の製剤等に比べて、臭素酸の副生が少なく、殺菌処理の後段で分離膜処理を行う場合、分離膜をより劣化させないため、殺菌剤としてはより好ましい。
すなわち、本発明の実施形態に係る殺菌方法では、前駆物質含有水中に、臭素と、スルファミン酸化合物とを添加する(臭素とスルファミン酸化合物の混合物を添加する)ことが好ましい。また、前駆物質含有水中に、臭素とスルファミン酸化合物との反応生成物を添加することが好ましい。
臭素化合物としては、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム、臭化アンモニウムおよび臭化水素酸等が挙げられる。これらのうち、製剤コスト等の点から、臭化ナトリウムが好ましい。
塩素系酸化剤としては、例えば、塩素ガス、二酸化塩素、次亜塩素酸またはその塩、亜塩素酸またはその塩、塩素酸またはその塩、過塩素酸またはその塩、塩素化イソシアヌル酸またはその塩等が挙げられる。これらのうち、塩としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等の次亜塩素酸アルカリ金属塩、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸バリウム等の次亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム等の亜塩素酸アルカリ金属塩、亜塩素酸バリウム等の亜塩素酸アルカリ土類金属塩、亜塩素酸ニッケル等の他の亜塩素酸金属塩、塩素酸アンモニウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム等の塩素酸アルカリ金属塩、塩素酸カルシウム、塩素酸バリウム等の塩素酸アルカリ土類金属塩等が挙げられる。これらの塩素系酸化剤は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。塩素系酸化剤としては、取り扱い性等の点から、次亜塩素酸ナトリウムを用いるのが好ましい。
スルファミン酸化合物は、以下の一般式(1)で示される化合物である。
NSOH (1)
(式中、Rは独立して水素原子または炭素数1~8のアルキル基である。)
スルファミン酸化合物としては、例えば、2個のR基の両方が水素原子であるスルファミン酸(アミド硫酸)の他に、N-メチルスルファミン酸、N-エチルスルファミン酸、N-プロピルスルファミン酸、N-イソプロピルスルファミン酸、N-ブチルスルファミン酸等の2個のR基の一方が水素原子であり、他方が炭素数1~8のアルキル基であるスルファミン酸化合物、N,N-ジメチルスルファミン酸、N,N-ジエチルスルファミン酸、N,N-ジプロピルスルファミン酸、N,N-ジブチルスルファミン酸、N-メチル-N-エチルスルファミン酸、N-メチル-N-プロピルスルファミン酸等の2個のR基の両方が炭素数1~8のアルキル基であるスルファミン酸化合物、N-フェニルスルファミン酸等の2個のR基の一方が水素原子であり、他方が炭素数6~10のアリール基であるスルファミン酸化合物、またはこれらの塩等が挙げられる。スルファミン酸塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩、マンガン塩、銅塩、亜鉛塩、鉄塩、コバルト塩、ニッケル塩等の他の金属塩、アンモニウム塩およびグアニジン塩等が挙げられる。スルファミン酸化合物およびこれらの塩は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。スルファミン酸化合物としては、環境負荷等の点から、スルファミン酸(アミド硫酸)を用いるのが好ましい。
本実施形態に係る殺菌方法において、前駆物質含有水中に、さらにアルカリを存在させてもよい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ等が挙げられる。低温の製品安定性等の点から、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとを併用してもよい。また、アルカリは、固形でなく、水溶液として用いてもよい。
本実施形態に係る殺菌方法ではニトロソアミン化合物の生成量を抑制することができるが、殺菌処理でわずかにニトロソアミン化合物が生成した場合に、生成したニトロソアミン化合物を除去するために、前駆物質含有水に安定化組成物を添加する殺菌処理の後段において、分離膜処理、酸化分解処理のうち少なくとも1つの処理を行うことが好ましく、分離膜処理を行い、さらに酸化分解処理を行うことがより好ましい。本実施形態に係る殺菌方法ではニトロソアミン化合物の生成量を抑制することができるため、後段の酸化分解処理で用いる電力が削減可能であり、処理コストを低減することができる。
分離膜としては、逆浸透膜(RO膜)、ナノろ過膜(NF膜)、精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)等が挙げられる。これらのうち、特に逆浸透膜(RO膜)に、本実施形態に係る殺菌方法による分離膜のバイオファウリング抑制方法を好適に適用することができる。また、逆浸透膜として昨今主流であるポリアミド系高分子膜に本実施形態に係る殺菌方法による分離膜のバイオファウリング抑制方法を好適に適用することができる。ポリアミド系高分子膜は、酸化剤に対する耐性が比較的低く、遊離塩素等をポリアミド系高分子膜に連続的に接触させると、膜性能の著しい低下が起こる。しかしながら、本実施形態に係る殺菌方法による分離膜のバイオファウリング抑制方法ではポリアミド高分子膜においても、このような著しい膜性能の低下が起こりにくい。
酸化分解処理を行うための酸化分解装置としては、オゾン発生装置や、紫外線照射装置等が挙げられる。酸化分解処理として促進酸化処理(AOP:Advanced Oxidation Process)を行ってもよい。促進酸化処理としては、酸化剤として過酸化水素、オゾン、次亜塩素酸等を用いるUV酸化処理、オゾンと過酸化水素による酸化処理等が挙げられる。
本実施形態に係る殺菌方法を用いる水処理装置としては、例えば、被処理水の生物処理を行う生物処理装置と、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する生物処理水(前駆物質含有水)に、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加する添加手段と、安定化組成物を添加した殺菌処理水について逆浸透膜処理等の分離膜処理を行う分離膜装置と、分離膜処理の透過水について酸化分解処理を行う酸化分解処理装置と、を備える水処理装置が挙げられる。
また、例えば、被処理水の生物処理を行う生物処理装置と、生物処理水について限外ろ過膜(UF膜)等を用いた膜ろ過処理を行う膜ろ過装置と、生物処理水および膜ろ過処理水の少なくとも1つ(前駆物質含有水)に、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加する添加手段と、安定化組成物を添加した殺菌処理水について逆浸透膜処理等の分離膜処理を行う分離膜装置と、分離膜処理の透過水について酸化分解処理を行う酸化分解処理装置と、を備える水処理装置が挙げられる。生物処理装置と膜ろ過装置との間に生物処理水を貯留する貯留槽(第1貯留槽)を設けてもよく、膜ろ過装置と分離膜装置との間に膜ろ過処理水を貯留する貯留槽(第2貯留槽)を設けてもよく、生物処理装置と第1貯留槽との間、第1貯留槽と膜ろ過装置との間、膜ろ過装置と第2貯留槽との間、および貯留槽と分離膜装置との間の少なくとも1つにおいて、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加してもよい。酸化分解処理された酸化分解処理水は、再利用されてもよいし、環境中(例えば、地下水脈等)に放出されてもよい。分離膜処理の濃縮水(例えば、逆浸透膜処理のRO濃縮水)は、環境中(例えば、海洋等)に放出されてもよい。
図1に、このような水処理装置の一例の概略構成を示す。図1の水処理装置1は、第1貯留槽10と、膜ろ過装置12と、第2貯留槽14と、分離膜装置16と、酸化分解処理装置18とを備える。
図1の水処理装置1において、第1貯留槽10の入口には、配管20が接続されている。第1貯留槽10の出口と膜ろ過装置12の入口とは、配管22により接続されている。膜ろ過装置12の出口と第2貯留槽14の入口とは、配管24により接続されている。第2貯留槽14の出口と分離膜装置16の入口とは、配管26により接続されている。分離膜装置16の透過水出口と酸化分解処理装置18の入口とは、配管28により接続され、分離膜装置16の濃縮水出口には、配管30が接続されている。酸化分解処理装置18の出口には、配管32が接続されている。配管20,22,24,26のうち少なくとも1つには、安定化組成物を添加する安定化組成物添加配管34,36,38,40が接続されている。水処理装置1は、第1貯留槽10の前段に生物処理装置を備えてもよい。
処理対象である前駆物質含有水(例えば、生物処理装置等からの生物処理水)は、配管20を通して必要に応じて第1貯留槽10へ送液され、貯留された後、配管22を通して膜ろ過装置12へ送液される。膜ろ過装置12において、膜ろ過処理が行われる(膜ろ過工程)。膜ろ過処理で得られた膜ろ過処理水は、配管24を通して必要に応じて第2貯留槽14へ送液され、貯留された後、配管26を通して分離膜装置16へ送液される。ここで、配管20,22,24,26のうちの少なくとも1つにおいて、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物が添加される(添加工程)。分離膜装置16において、安定化組成物を添加した殺菌処理水について逆浸透膜処理等の分離膜処理が行われる(分離膜処理工程)。分離膜処理で得られた透過水は、配管28を通して酸化分解処理装置18へ送液される。分離膜処理で得られた濃縮水は、配管30を通して排出される。酸化分解処理装置18において、透過水について酸化分解処理が行われる(酸化分解処理工程)。酸化分解処理で得られた酸化分解処理水は、配管32を通して処理水として排出される。安定化組成物は、第1貯留槽10、第2貯留槽14において添加されてもよい。
臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を分離膜装置の前段において添加することによって、分離膜のファウリングが抑制される。分離膜のファウリングが抑制されると、分離膜表面の濃度分極が抑制されるため、分離膜の溶質(例えば、ニトロソアミン化合物)の排除率が高く保たれる。このため、分離膜の透過水に流入するニトロソアミン化合物の量が抑制され、さらに後段の酸化分解処理装置で効率的にニトロソアミン化合物を分解することができ、水処理装置全体として、効率的にニトロソアミン化合物を除去することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[安定化次亜臭素酸組成物(臭素ベース:組成物1)の調製]
窒素雰囲気下で、液体臭素:17重量%(wt%)、スルファミン酸:14重量%、水酸化ナトリウム:18重量%、水:残分を混合して、安定化次亜臭素酸組成物(組成物1)を調製した。組成物1のpHは14、有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)は7.5重量%であった。
[モノクロラミン(組成物2)の調製]
塩化アンモニウム:0.15重量%、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液:1.0重量%を水中に別々に添加して組成物2を調製した。
[安定化次亜臭素酸組成物(塩素系酸化剤+臭化物イオンベース:組成物3)の調製]
臭化ナトリウム:11重量%、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液:50重量%、スルファミン酸ナトリウム:14重量%、水酸化ナトリウム:8重量%、水:残分を混合して、組成物を調製した。組成物3のpHは14、有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)は6重量%であった。組成物3の詳細な調製方法は以下の通りである。
反応容器に17gの水を入れ、11gの臭化ナトリウムを加え撹拌して溶解させた後、50gの12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を加え混合し、次いで14gのスルファミン酸ナトリウムを加え撹拌して溶解させた後、8gの水酸化ナトリウムを加え撹拌し溶解させて目的の組成物3を得た。
[安定化次亜臭素酸組成物(塩化臭素ベース:組成物4)の調製]
塩化臭素、スルファミン酸ナトリウム、水酸化ナトリウムを含有する組成物を使用した。組成物のpHは14、有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)は7重量%であった。
[安定化次亜塩素酸組成物(組成物5)の調製]
12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液:50重量%、スルファミン酸:10重量%、水酸化ナトリウム:8重量%、水:残分を混合して、組成物を調製した。組成物のpHは14、有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)は6重量%であった。
<NDMA生成への殺菌剤の種類の影響>
NDMA生成に対する、殺菌剤の種類の影響を調べるため、以下の試験1(試験水:下水二次処理水)、試験2(試験水:純水+DMA)、試験3(試験水:純水+TMA)、試験4(試験水:純水+DMBzA)を実施した。
(試験条件1)
試験方法:試験水に薬剤を添加し、pHを6に調整し、120時間静置した後、NDMA濃度を測定
試験水:下水二次処理水(NDMA生成能:1229ng/L)
薬剤:組成物1(実施例1-1)、組成物2(比較例1-1)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として10mg/Lとなるよう添加 有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
反応水温:25℃
反応時間:120時間
NDMA測定方法:非特許文献3に記載の方法に則り、高速液体クロマトグラフィ(Shimazu製、LC-10ADvp、SIL-10ADvp、CTO-10ACvp)、陰イオン除去装置(日理工業製)、光化学反応器(日理工業製)、化学発光検出器(JASCO製、CL-2027 plus)を使用して測定した。カラムはGLサイエンス製 InertSustain AQ-C18、溶離液は1mMリン酸緩衝液-メタノール混合液(混合比95:5、pH6.9)を用いて測定した。
(試験結果)
試験結果を表1に示す。
Figure 0007250612000001
比較例1のクロラミンと比較して、実施例の安定化組成物は、NDMAの生成量が著しく低かった。
(試験条件2)
試験方法:試験水に薬剤を添加し、pHを6に調整し、120時間静置した後、NDMA濃度を測定
試験水:純水+ジメチルアミン(DMA)(DMA濃度:100μg/L、NDMA生成能:173ng/L)
薬剤:組成物1(実施例1-2)、組成物2(比較例1-2)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として10mg/Lとなるよう添加 有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
反応水温:25℃
反応時間:120時間
NDMA測定方法:試験条件1に記載の方法と同様にして、高速液体クロマトグラフィと化学発光検出器を用いて測定
(試験結果)
試験結果を表2に示す。
Figure 0007250612000002
比較例1のクロラミンと比較して、実施例の安定化組成物は、NDMAの生成量が著しく低かった。
(試験条件3)
試験方法:試験水に薬剤を添加し、pHを6に調整し、120時間静置した後、NDMA濃度を測定
試験水:純水+トリメチルアミン(TMA)(TMA濃度:100μg/L、NDMA生成能:115ng/L)
薬剤:組成物1(実施例1-3)、組成物2(比較例1-3)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として10mg/Lとなるよう添加 有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
反応水温:25℃
反応時間:120時間
NDMA測定方法:試験条件1に記載の方法と同様にして、高速液体クロマトグラフィと化学発光検出器を用いて測定
(試験結果)
試験結果を表3に示す。
Figure 0007250612000003
比較例1のクロラミンと比較して、実施例の安定化組成物は、NDMAの生成量が著しく低かった。
(試験条件4)
試験方法:試験水に薬剤を添加し、pHを6に調整し、120時間静置した後、NDMA濃度を測定
試験水:純水+N,N-ジメチルベンジルアミン(DMBzA)(DMBzA濃度:100μg/L、NDMA生成能:39500ng/L)
薬剤:組成物1(実施例1-4)、組成物2(比較例1-4)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として10mg/Lとなるよう添加 有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
反応水温:25℃
反応時間:120時間
NDMA測定方法:試験条件1に記載の方法と同様にして、高速液体クロマトグラフィと化学発光検出器を用いて測定
(試験結果)
試験結果を表4に示す。
Figure 0007250612000004
比較例1のクロラミンと比較して、実施例の安定化組成物は、NDMAの生成量が著しく低かった。
<NDMA生成に対する殺菌剤濃度と反応時間の影響>
NDMA生成に対する殺菌剤の濃度と反応時間の影響を調べるため、以下の試験5(試験水:下水二次処理水)、試験6(試験水:純水+DMA)を実施した。
(試験条件5)
試験方法:試験水に薬剤を添加し、pHを6に調整し、所定時間静置した後、NDMA濃度を測定
試験水:下水二次処理水(NDMA生成能:1229ng/L)
薬剤:組成物1(実施例1-5)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として1mg/L、3mg/L、10mg/Lとなるよう添加
有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
反応水温:25℃
反応時間:0時間、5時間、120時間
NDMA測定方法:試験条件1に記載の方法と同様にして、高速液体クロマトグラフィと化学発光検出器を用いて測定
(試験結果)
実施例1-5における、NDMA生成量に対する殺菌剤の濃度と反応時間の影響を図2に示す。
反応時間、すなわち前駆物質含有水と安定化組成物とが連続して接触する時間は、5時間以内であるか、または、安定化組成物の添加濃度は、3mgCl/L以下であることが好ましいことがわかる。
(試験条件6)
試験方法:試験水に薬剤を添加し、pHを6に調整し、所定時間静置した後、NDMA濃度を測定
試験水:純水+ジメチルアミン(DMA)(DMA濃度:100μg/L、NDMA生成能:173ng/L)
薬剤:組成物1(実施例1-6)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として1mg/L、3mg/L、10mg/Lとなるよう添加
有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
反応水温:25℃
反応時間:0時間、5時間、120時間
NDMA測定方法:試験条件1に記載の方法と同様にして、高速液体クロマトグラフィと化学発光検出器を用いて測定
(試験結果)
実施例1-6における、NDMA生成量に対する殺菌剤の濃度と反応時間の影響を図3に示す。
反応時間、すなわち前駆物質含有水と安定化組成物とが連続して接触する時間は、5時間以内であるか、または、安定化組成物の添加濃度は、3mgCl/L以下であることが好ましいことがわかる。
<殺菌試験1>
以下の条件で、模擬水に対する殺菌剤の殺菌力を比較した。
(試験条件)
模擬水:相模原井水に普通ブイヨンを添加し、一般細菌数が8.5×10CFU/mLとなるよう調整した模擬水
薬剤:組成物1(実施例1-7)、組成物2(比較例1-5)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として1mg/Lとなるよう添加
有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
(評価方法)
薬剤添加後1時間後の一般細菌数を、菌数測定キット(3M社製、ペトリフィルムACプレート)を使用して測定
(試験結果)
試験結果を表5に示す。
Figure 0007250612000005
1時間後の菌数は組成物2よりも組成物1の方が減少しており、殺菌力のより高い組成物1が好ましいことがわかる。
<殺菌試験2>
以下の条件で、下水二次処理水に対する組成物1の殺菌力を確認した。
(試験条件)
試験水:下水二次処理水
薬剤:組成物1(実施例1-8)
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として2mg/Lとなるよう添加
有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
(評価方法)
薬剤添加後1時間後の一般細菌数を、菌数測定キット(ニプロ社製、シートチェックR2A)を使用して測定
(試験結果)
試験結果を表6に示す。
Figure 0007250612000006
下水二次処理水においても、組成物1を添加することで、1時間後の菌数は大幅に減少しており、組成物1によって下水二次処理水においても十分な殺菌効果が期待できることがわかる。
<NDMA生成への殺菌剤の種類の影響2>
NDMA生成に対する、殺菌剤の種類の影響を調べるため、添加する薬剤を組成物3、組成物4、組成物5とした以外は、試験条件4と同じ条件で試験を行った。
(試験結果)
試験結果を表7に示す。
Figure 0007250612000007
前述の比較例1のクロラミンと比較して、実施例の安定化組成物は、NDMAの生成量が著しく低かった。
<各種試験水のNDMA生成能>
下記に示す各種試験水のNDMA生成能を表8に示す。
(下水二次処理水)
試験条件1と同じ試験水を使用した。
(ジメチルアミン(DMA)溶液)
試験条件2と同じ試験水を使用した。
(トリメチルアミン(TMA)溶液)
試験条件3と同じ試験水を使用した。
(N-ジメチルベンジルアミン(DMBzA)溶液)
試験条件4と同じ試験水を使用した。
(アンモニア:1mg/L溶液)
塩化アンモニウム3.15mgを1000mLの水に溶解したものを使用した。
(アンモニア:1mg/L+NaCl:500mg/L溶液)
塩化アンモニウム3.15mgと塩化ナトリウム500mgを1000mLの水に溶解したものを使用した。
(相模原井水)
相模原井水を使用した。
Figure 0007250612000008
地下水(相模原井水)等の一般的な環境水に比べ、下水二次処理水や、特定のNDMA前駆物質を含む水は、NDMA生成能が大幅に高いことがわかる。
<RO膜への劣化影響>
組成物1または組成物2を含有する試験水に、RO膜を所定時間浸漬させ、浸漬前後のRO膜の排除率を確認した。結果を表9に示す。
[RO膜排除率への影響比較試験]
以下の条件で、浸漬用模擬水に、組成物1または組成物2を所定濃度添加し、pHを7に調整し、所定時間静置したのち、RO膜の排除率への影響を比較した。
(浸漬条件)
・浸漬用模擬水:純水に塩化ナトリウム:1.2g/L、塩化カルシウム:0.1g/L、炭酸水素ナトリウム0.08g/L、塩化アルミニウム6水和物:0.009g/Lとなるようにこれらを添加したものを使用
・薬剤:組成物1または組成物2を、有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として300mg/Lとなるように添加
・pH:7
・分離膜:日東電工(株)製、ポリアミド系高分子逆浸透膜 ESPA2
・浸漬時間:100h
・水温:25℃
(RO膜排除率評価条件)
・試験装置:平膜試験装置
・阻止率評価用模擬水:純水に塩化ナトリウム:1.2g/L、塩化カルシウム:0.1g/L、炭酸水素ナトリウム0.08g/Lとなるようにこれらを添加し、pHを7に調整したものを使用
・透過水量:40L/m/h
・水温:25℃
(RO膜排除率の計算方法)
(100-[透過水導電率/給水導電率]×100)
Figure 0007250612000009
組成物1、組成物2ともにRO膜排除率への影響は、極めて低く、同程度であった。
<RO膜でのファウリング抑制効果>
組成物1を含有する試験水を、RO膜に通水させ、RO膜でのバイオファウリングの抑制効果を確認した。組成物1を含有する試験水をRO膜に通水したときの通水差圧の推移を図4に示す。
[バイオファウリング抑制試験]
以下の条件で、模擬排水に、組成物1を所定濃度添加し、RO膜の通水差圧を測定した。
(試験条件)
・模擬排水:相模原井水に酢酸:5mg/Lを添加したものを使用
・pH:7
・薬剤:組成物1を、1日3時間のみ、有効塩素として1mg/Lとなるように添加
・分離膜:日東電工(株)製、ポリアミド系高分子逆浸透膜 ESPA2
・水温:14~17℃
(RO膜通水差圧の計算方法)
RO膜通水差圧=RO膜給水圧-RO膜濃縮水圧
組成物1によって、RO膜のバイオファウリングを効果的に抑制することができた。
<他の副生成物について>
NDMA以外の消毒副生成物の生成に対する、殺菌剤の種類の影響を調べるため、以下の試験を実施した。
(試験条件1)
試験方法:試験水に薬剤を添加し、pHを7に調整し、5時間または120時間静置した後、各種成分の濃度を測定
試験水:下水二次処理水
薬剤:組成物1、組成物2
薬剤濃度:有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)として5mg/Lまたは100mg/Lとなるよう添加
有効ハロゲン濃度の測定方法:残留塩素測定装置(Hach社製、「DR-3900」)を使用してDPD法により測定
反応水温:25℃
反応時間:5時間または120時間
測定方法物質:トリハロメタン、臭素酸、塩素酸、ハロ酢酸、ブロモクロロアセトニトリル
(試験結果)
試験結果を表10に示す。
Figure 0007250612000010
組成物1は、NDMA以外の消毒副生成物の生成量も低かった。
以上の通り、実施例の安定化組成物により、ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水において、十分な殺菌効果を有しながら、ニトロソアミン化合物の生成量を抑制することができた。
1 水処理装置、10 第1貯留槽、12 膜ろ過装置、14 第2貯留槽、16 分離膜装置、18 酸化分解処理装置、20,22,24,26,28,30,32 配管、34,36,38,40 安定化組成物添配管。

Claims (6)

  1. ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水に、前記前駆物質含有水中の有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)が3mgCl/L以内となるように臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加し、前記前駆物質含有水と前記安定化組成物とが連続して接触する時間を5時間以内とし、
    前記ニトロソアミン化合物前駆物質が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジメチルイソプロピルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、ラニチジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバメート、およびポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドのうち少なくとも1つを含み、
    前記臭素系酸化剤は、臭素、塩化臭素、臭素酸、臭素酸塩、次亜臭素酸、または臭化物と塩素系酸化剤との反応物であり、前記塩素系酸化剤は、次亜塩素酸またはその塩であることを特徴とする、水系の殺菌方法。
  2. 請求項1に記載の水系の殺菌方法であって、
    前記前駆物質含有水中の前記ニトロソアミン化合物前駆物質の濃度が、ニトロソアミン化合物生成能として100ng/L以上であることを特徴とする、水系の殺菌方法。
  3. 請求項1または2に記載の水系の殺菌方法であって、
    前記ニトロソアミン化合物前駆物質が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミンのうち少なくとも1つを含み、前記前駆物質含有水中の前記ニトロソアミン化合物前駆物質の濃度が100μg/L以上であることを特徴とする、水系の殺菌方法。
  4. 請求項1~のいずれか1項に記載の水系の殺菌方法であって、
    前記前駆物質含有水に前記安定化組成物を添加した後に、分離膜処理、酸化分解処理のうち少なくとも1つの処理を行うことを特徴とする、水系の殺菌方法。
  5. 請求項に記載の水系の殺菌方法であって、
    前記分離膜処理において用いられる分離膜が、逆浸透膜であることを特徴とする、水系の殺菌方法。
  6. ニトロソアミン化合物前駆物質を含有する前駆物質含有水に、前記前駆物質含有水中の有効ハロゲン濃度(有効塩素換算濃度)が3mgCl/L以内となるように臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む安定化組成物を添加し、前記前駆物質含有水と前記安定化組成物とが連続して接触する時間を5時間以内とし、その後段で逆浸透膜処理、酸化分解処理の順で処理を行い、
    前記ニトロソアミン化合物前駆物質が、ジメチルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジメチルイソプロピルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、ラニチジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジメチルジチオカルバメート、およびポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドのうち少なくとも1つを含み、
    前記臭素系酸化剤は、臭素、塩化臭素、臭素酸、臭素酸塩、次亜臭素酸、または臭化物と塩素系酸化剤との反応物であり、前記塩素系酸化剤は、次亜塩素酸またはその塩であることを特徴とする、水系のニトロソアミン化合物の除去方法。
JP2019090822A 2018-12-27 2019-05-13 水系の殺菌方法、および水系のニトロソアミン化合物の除去方法 Active JP7250612B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
SG11202106443YA SG11202106443YA (en) 2018-12-27 2019-07-12 Sterilization method for water system, method of removing nitrosamine compound from water system and drinking water production method
PCT/JP2019/027763 WO2020136963A1 (ja) 2018-12-27 2019-07-12 水系の殺菌方法、水系のニトロソアミン化合物の除去方法、および飲料水の製造方法
US17/417,485 US20210387886A1 (en) 2018-12-27 2019-07-12 Sterilization method for water system, method of removing nitrosamine compound from water system and drinking water production method
CN201980085264.2A CN113226995B (zh) 2018-12-27 2019-07-12 水系的杀菌方法、水系的亚硝胺化合物的除去方法及饮用水的制造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018245052 2018-12-27
JP2018245052 2018-12-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020104093A JP2020104093A (ja) 2020-07-09
JP7250612B2 true JP7250612B2 (ja) 2023-04-03

Family

ID=71447646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019090822A Active JP7250612B2 (ja) 2018-12-27 2019-05-13 水系の殺菌方法、および水系のニトロソアミン化合物の除去方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7250612B2 (ja)
CN (1) CN113226995B (ja)
SG (1) SG11202106443YA (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022125844A (ja) * 2021-02-17 2022-08-29 オルガノ株式会社 尿素処理装置及び処理方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005019117A1 (en) 2003-08-14 2005-03-03 Acculab Co., Ltd. Method of controlling microbial fouling in aqueous system
US20060278586A1 (en) 2005-06-10 2006-12-14 Nalepa Christopher J Highly concentrated, biocidally active compositions and aqueous mixtures and methods of making the same
JP2016120466A (ja) 2014-12-25 2016-07-07 オルガノ株式会社 ろ過処理システムおよびろ過処理方法
US20170188583A1 (en) 2014-05-15 2017-07-06 Bromine Compounds Ltd. Biocidal composition for cleaning hard surfaces contaminated with proteinaceous and fatty residues
US20180000100A1 (en) 2015-01-23 2018-01-04 Albemarle Corporation Microbiocidal Control in the Processing of Poultry
JP2018114472A (ja) 2017-01-19 2018-07-26 三浦工業株式会社 水処理システム
JP2018183751A (ja) 2017-04-27 2018-11-22 オルガノ株式会社 逆浸透膜を用いる水処理方法および水処理装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63175689A (ja) * 1987-01-12 1988-07-20 Nippon Denki Kankyo Eng Kk アミン化合物を含む排水の処理方法
JPH0924379A (ja) * 1995-07-14 1997-01-28 Toshiba Corp 排水の処理方法
JPH10290996A (ja) * 1997-02-20 1998-11-04 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 水の脱窒処理装置
JP2006263510A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Kurita Water Ind Ltd 膜分離用スライム防止剤及び膜分離方法
JP2010201312A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Kurita Water Ind Ltd 膜分離方法
JP5099045B2 (ja) * 2009-03-02 2012-12-12 栗田工業株式会社 逆浸透膜分離方法
JP6655295B2 (ja) * 2014-03-20 2020-02-26 オルガノ株式会社 水処理剤組成物、水処理剤組成物の製造方法および水処理方法
JP6649697B2 (ja) * 2015-05-12 2020-02-19 オルガノ株式会社 水の殺菌方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005019117A1 (en) 2003-08-14 2005-03-03 Acculab Co., Ltd. Method of controlling microbial fouling in aqueous system
US20060278586A1 (en) 2005-06-10 2006-12-14 Nalepa Christopher J Highly concentrated, biocidally active compositions and aqueous mixtures and methods of making the same
US20170188583A1 (en) 2014-05-15 2017-07-06 Bromine Compounds Ltd. Biocidal composition for cleaning hard surfaces contaminated with proteinaceous and fatty residues
JP2016120466A (ja) 2014-12-25 2016-07-07 オルガノ株式会社 ろ過処理システムおよびろ過処理方法
US20180000100A1 (en) 2015-01-23 2018-01-04 Albemarle Corporation Microbiocidal Control in the Processing of Poultry
JP2018114472A (ja) 2017-01-19 2018-07-26 三浦工業株式会社 水処理システム
JP2018183751A (ja) 2017-04-27 2018-11-22 オルガノ株式会社 逆浸透膜を用いる水処理方法および水処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN113226995A (zh) 2021-08-06
JP2020104093A (ja) 2020-07-09
CN113226995B (zh) 2023-10-27
SG11202106443YA (en) 2021-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI597235B (zh) Production method of hypobromous acid stabilized composition, hypobromous acid stabilized composition, and slime inhibition method of separation membrane
JP6534524B2 (ja) ろ過処理システムおよびろ過処理方法
WO2016104356A1 (ja) 分離膜のスライム抑制方法
JP4966936B2 (ja) 分離膜用スライム防止剤組成物、膜分離方法および分離膜用スライム防止剤組成物の製造方法
JP6807219B2 (ja) 逆浸透膜処理システムおよび逆浸透膜処理方法
KR102101320B1 (ko) 현장에서 직접 제조한 살균제로 역삼투막을 살균처리하는 방법 및 장치
JP7013141B2 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法
JP6513424B2 (ja) 分離膜の殺菌方法
JP7250612B2 (ja) 水系の殺菌方法、および水系のニトロソアミン化合物の除去方法
JP6970516B2 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法
WO2018078988A1 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法および水処理装置
WO2020136963A1 (ja) 水系の殺菌方法、水系のニトロソアミン化合物の除去方法、および飲料水の製造方法
JP6630562B2 (ja) 分離膜のスライム抑制方法
JP6682401B2 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法
CN109562330B (zh) 使用反渗透膜的水处理方法
JP7498580B2 (ja) 殺菌剤、殺菌剤の製造方法、殺菌方法、分離膜用スライム抑制剤、および分離膜のスライム抑制方法
JP7008470B2 (ja) 逆浸透膜処理方法および逆浸透膜処理システム
JP7050414B2 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法
JP6974936B2 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法
JP7141919B2 (ja) 逆浸透膜処理方法、逆浸透膜処理システム、水処理方法、および水処理システム
WO2020179789A1 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法および水処理装置
TW202333807A (zh) 水系統的微生物污染抑制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7250612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150