JP6974936B2 - 逆浸透膜を用いる水処理方法 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態に係る逆浸透膜を用いる水処理方法は、アンモニアを含有する被処理水中に、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む殺菌剤を存在させ、逆浸透膜として中性膜またはカチオン荷電膜を用いる方法である。「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む殺菌剤」は、「臭素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を含む安定化次亜臭素酸組成物を含有する殺菌剤であってもよいし、「臭素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」を含む安定化次亜臭素酸組成物を含有する殺菌剤であってもよい。「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む殺菌剤」は、「塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を含む安定化次亜塩素酸組成物を含有する殺菌剤であってもよいし、「塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物との反応生成物」を含む安定化次亜塩素酸組成物を含有する殺菌剤であってもよい。
R2NSO3H (1)
(式中、Rは独立して水素原子または炭素数1〜8のアルキル基である。)
本実施形態に係る殺菌剤は、「臭素系酸化剤または塩素系酸化剤」と「スルファミン酸化合物」との混合物を含む安定化次亜臭素酸組成物または安定化次亜塩素酸組成物を含有するものであり、さらにアルカリを含有してもよい。
本実施形態に係る殺菌剤は、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを混合することにより得られ、さらにアルカリを混合してもよい。
窒素雰囲気下で、液体臭素:16.9重量%(wt%)、スルファミン酸:10.7重量%、水酸化ナトリウム:12.9重量%、水酸化カリウム:3.94重量%、水:残分を混合して、安定化次亜臭素酸組成物(組成物1)を調製した。安定化次亜臭素酸組成物のpHは14、全塩素濃度は7.5重量%であった。安定化次亜臭素酸組成物の詳細な調製方法は以下の通りである。
電極タイプ:ガラス電極式
pH測定計:東亜ディーケーケー社製、IOL−30型
電極の校正:関東化学社製中性リン酸塩pH(6.86)標準液(第2種)、同社製ホウ酸塩pH(9.18)標準液(第2種)の2点校正で行った
測定温度:25℃
測定値:測定液に電極を浸漬し、安定後の値を測定値とし、3回測定の平均値
12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液:50重量%、スルファミン酸:12重量%、水酸化ナトリウム:8重量%、水:残分を混合して、安定化次亜塩素酸組成物(組成物2)を調製した。組成物2のpHは13.7、全塩素濃度は、6.2重量%であった。
逆浸透膜のゼータ電位は、大塚電子株式会社製、ゼータ電位・粒径測定システムELSZseriesを用いて、求めた。逆浸透膜のゼータ電位は、測定した電気浸透プロットより、下記森・岡本の式およびSmoluchowskiの式から計算した。
Uobs(z)=AU0(z/b)2+ΔU0(z/b)+(1−A)U0+Up
ここで、
z:セル中心位置からの距離
Uobs(z):セル中のz位置における見かけの移動度
A:1/[(2/3)−(0.420166/K)]
K=a/b: 2aと2bはセル断面の横と縦の長さ、a>b
Up:粒子の真の移動度
U0:セルの上面、下面における平均移動度
ΔU0:セルの上面、下面における移動度の差
(Smoluchowskiの式)
ζ=4πηU/ε
ここで、
U:電気移動度
ε:溶媒の誘電率
η:溶媒の粘度
平膜試験にて殺菌剤の透過率を測定した。平膜セルは、日東電工社製のメンブレンマスターC70−Fフロー式平膜テストセルを用いた。平膜には、日東電工社製の逆浸透膜ES15、ES10C、LFC3、オルガノ社製の逆浸透膜OFR625、東レ社製の逆浸透膜TML20を用いた。日東電工社製LFC3は、代表的な中性膜である。日東電工社製ES10Cは、カチオン荷電膜として販売されていた膜である。東レ社製TML20、オルガノ社製OFR625は、中性膜であり、日東電工社製ES15は、アニオン荷電膜である。平膜は円形で、直径が75mmのものを用いた。フローを図2に示す。
実施例1では殺菌剤として安定化次亜臭素酸組成物(組成物1)を用い、アンモニウムイオン濃度10mg/L(実施例1−1)、5mg/L(実施例1−2)、1mg/L(実施例1−3)のときの各ゼータ電位(mV)における殺菌剤透過率(%)を測定した。結果を図3に示す。
比較例1では殺菌剤として安定化次亜臭素酸組成物(組成物1)を用い、アンモニウムイオン濃度0mg/L(比較例1−1)のときの各ゼータ電位(mV)における殺菌剤透過率(%)を測定した。結果を図3に示す。
実施例2では殺菌剤として安定化次亜臭素酸組成物(組成物1)を用い、中性膜(OFR625(実施例2−1)、TML20(実施例2−2)、LFC3(実施例2−4))およびカチオン荷電膜(ES10C(実施例2−3))における殺菌剤透過率を測定した。殺菌剤透過率(%)とアンモニウムイオン濃度(mg/L)の相関を図4に示す。
比較例2では殺菌剤として安定化次亜臭素酸組成物(組成物1)を用い、アニオン荷電膜(ES15(比較例2−1))における殺菌剤透過率を測定した。殺菌剤透過率(%)とアンモニウムイオン濃度(mg/L)の相関を図4に示す。
実施例3では殺菌剤として安定化次亜塩素酸組成物(組成物2)に変更し、実施例2と同様にして、中性膜(LFC3(実施例3−1))における殺菌剤透過率を測定した。殺菌剤透過率(%)とアンモニウムイオン濃度(mg/L)の相関を図5に示す。
比較例3では殺菌剤として安定化次亜塩素酸組成物(組成物2)に変更し、比較例2と同様にして、アニオン荷電膜(ES15(比較例3−1))における殺菌剤透過率を測定した。殺菌剤透過率(%)とアンモニウムイオン濃度(mg/L)の相関を図5に示す。
Claims (2)
- アンモニアを含有する被処理水を逆浸透膜で処理する、逆浸透膜を用いる水処理方法であって、
前記被処理水中に、臭素系酸化剤または塩素系酸化剤とスルファミン酸化合物とを含む殺菌剤を存在させ、
前記逆浸透膜が、中性膜またはカチオン荷電膜であり、
前記被処理水中のアンモニウムイオン濃度が、1mg/L以上であり、
前記被処理水中の全塩素濃度に対するアンモニアの濃度の比が、0.01〜50の範囲であることを特徴とする、逆浸透膜を用いる水処理方法。 - アンモニアを含有する被処理水を逆浸透膜で処理する、逆浸透膜を用いる水処理方法であって、
前記被処理水中に、臭素とスルファミン酸化合物とを含む殺菌剤を存在させ、
前記逆浸透膜が、中性膜またはカチオン荷電膜であり、
前記被処理水中のアンモニウムイオン濃度が、1mg/L以上であり、
前記被処理水中の全塩素濃度に対するアンモニアの濃度の比が、0.01〜50の範囲であることを特徴とする、逆浸透膜を用いる水処理方法。
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