JP7249886B2 - トンネルの防水シート用空気抜き装置 - Google Patents
トンネルの防水シート用空気抜き装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7249886B2 JP7249886B2 JP2019105470A JP2019105470A JP7249886B2 JP 7249886 B2 JP7249886 B2 JP 7249886B2 JP 2019105470 A JP2019105470 A JP 2019105470A JP 2019105470 A JP2019105470 A JP 2019105470A JP 7249886 B2 JP7249886 B2 JP 7249886B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- tunnel
- air vent
- lid
- secondary lining
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
Description
本発明は、かかる事情に鑑み、トンネルの二次覆工コンクリートの打設時に防水シートの背部の空気を容易かつ確実に放出でき、二次覆工コンクリートの打設途中の封止作業を省略できる空気抜き装置を提供することを目的とする。
前記防水シートに形成された空気抜き孔の周縁部に固定された環状の口部と、
前記口部を塞ぐように設けられ、かつ通気孔が形成された蓋部と、
前記通気孔ひいては前記空気抜き孔に被さるようにして、前記蓋部の内側面に設けられた通気性かつ非通液性の通気フィルムと、
を備えたことを特徴とする。
当該空気抜き装置を含む防水シートを一次覆工に沿って張設すると、防水シートの特に継ぎ目の内部又は背部に空気が閉じ込められやすい。
その後、二次覆工コンクリートを打設する。打設に伴って、前記閉じ込められた空気がトンネル頂部側へ押し上げられる。該空気は、空気抜き装置の口部の内部ひいては空気抜き孔に入り込み、そこから通気フィルムを透過し、更に蓋部の通気孔を通り抜けて、トンネル内空間へ放出される。これによって、トンネル頂部などにおける防水シートの内部又は背部に空気溜まりが形成されるのを防止できる。
また、二次覆工コンクリート中の空気は、空気抜き装置の通気フィルムを透過して放出され得る一方で、二次覆工コンクリート中の水分は、空気抜き装置の通気フィルムを透過するのが阻止される。ひいては、前記二次覆工コンクリート中の水分が防水シートから一次覆工側へ浸透するのを防止できる。
構築後のトンネルにおいて、地山からの湧水は、防水シートによってトンネル内側への侵入を阻止される。一部の湧水は、空気抜き装置の内部に入り込む。該湧水は、非通液性の通気フィルムによって透過を阻止される。これによって、湧水が、空気抜き装置からトンネル内側へ漏れ出るのを防止できる。
図1に示すように、例えばNATM(New Austrian Tunneling Method)工法によって地山2が掘削されてトンネル1が形成されている。トンネル1は、一次覆工3と、裏込め材4と、防水シート5と、二次覆工6を含む。地山内壁2aに一次覆工3の吹付コンクリートが吹き付けられている。一次覆工3に沿って防水シート5が張設され、かつ一次覆工3と防水シート5との間にモルタル等の裏込め材4が充填されている。更に二次覆工6が構築されることで、防水シート5が、裏込め材4と二次覆工6との間に挟まれる。
不透水シート材5aの背面(一次覆工3側を向く面、図2において上面)に透水シート材5bが積層されている。透水シート材5bは、不織布等にて構成されている。透水シート材5bに裏込め材4の一部が含浸されている。
不透水シート材5aと透水シート材5bは、複数箇所において熱融着によって接合されている。
なお、図3においては、透水シート材5bの図示は省略されている。
口部11の材質は、EVA,PE,PPなどの樹脂である。
更に、孔周縁部5dとフランジ14の間にOリングなどの環状シール部材31が圧縮状態で挟み付けられている。孔周縁部5dがフランジ13に押し当てられて密着されている。これによって、口部11が、孔周縁部5dに固定されている。
環状シール部材31及びホットメルトシール材32によって、封止手段30が構成されている。
蓋部20の材質は、EVA,PE,PPなどの樹脂である。
通気フィルム40は、連続気孔を有する多孔質撥水性樹脂によって構成され、通気性かつ非通液性を有している。すなわち、通気フィルム40は、気体の透過を許容するとともに、液体の透過を阻止する。撥水性樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)その他のフッ素系樹脂が挙げられる。
空気抜き装置10は、好ましくは防水シート5の製造工場において防水シート5に取り付けられる。
空気抜き装置10付きの防水シート5が、図1に示すトンネル1の施工現場へ搬入されて、裏込め用型枠(図示せず)の型面上に張設される。
続いて、一次覆工3と防水シート5との間に裏込め材4が充填される。該裏込め材4の一部が不織布からなる透水シート材5bに含浸されて硬化されることで、防水シート5が裏込め材4を介して一次覆工3と固定される。
二次覆工コンクリート6aは、二次覆工用型枠と防水シート5との間に、トンネル底部側から頂部へ向けて順次打設される。
二次覆工コンクリート6aによって、空気層9がトンネル底部側から順次押し潰される。潰された部分の空気は、不透水シート材5aの継ぎ目5jと透水シート材5bとの間を伝って上昇する。
さらに、前記空気は、空気抜き装置10の口部11の内部ひいては空気抜き孔5cに入り込み、そこから通気フィルム40を透過し、更に通気孔23を通り抜けて、トンネル内空間1cへ放出される。これによって、トンネル1の頂部における透水シート材5bと不透水シート材5aとの間に空気が溜まるのを防止でき、トンネル1の頂部の不透水シート材5aが膨張するのを防止できる。
二次覆工コンクリート6aの打設工程の途中で、蓋部20を閉める等の封止作業は不要である。したがって、施工時間を短縮できる。
その後、二次覆工用型枠を撤去する。このようにして、トンネル1が構築される。
構築後のトンネル1において、地山2からの湧水は、主として、防水シート5の不透水シート材5aによってトンネル内側への侵入を阻止される。
一部の湧水は、空気抜き装置10の口部11の内部に入り込む。該湧水は、非通液性のフィルム40によって透過を阻止される。これによって、湧水が、空気抜き装置10ひいては空気抜き孔5cからトンネル内側へ漏れ出るのを防止することができる。
例えば、空気抜き装置10の口部11と蓋部20が一体ないしは分離不能に連なっていてもよい。
トンネル1の施工現場で空気抜き装置10を防水シート5に取り付けてもよい。
トンネル1の裏込め材4を省略し、防水シート5を一次覆工3の内面に直接張設してもよい。
特許文献2と同様に、口部11が背部側(図4において上側)へ向かってテーパ状に拡開されていてもよい。
1c トンネル内空間
2 地山
2a 地山内壁
3 一次覆工
4 裏込め材
5 防水シート
5a 不透水シート材
5b 透水シート材
5c 空気抜き孔
5d 孔周縁部(周縁部)
5j 継ぎ目
6 二次覆工
9 空気層
10 空気抜き装置
11 口部
12 筒部
12b 雄ネジ
13,14 フランジ
20 蓋部
21 蓋板部
21a 内側面
22 蓋周側部
22b 雌ネジ
23 通気孔
30 封止手段
31 環状シール部材
32 ホットメルトシール材
40 通気フィルム
Claims (2)
- トンネルの一次覆工と二次覆工との間に張設される防水シートに設けられた空気抜き装置であって、
前記防水シートに形成された空気抜き孔の周縁部に固定された環状の口部と、
前記口部の内部空間を前記二次覆工側から塞ぐ蓋板部と、前記蓋板部の周側部に設けられて前記口部に装着された蓋周側部とを有し、前記蓋板部には前記蓋板部の前記一次覆工を向く側面から前記二次覆工を向く側面へ厚み方向に貫通する1又は複数の通気孔が形成された蓋部と、
前記通気孔ひいては前記空気抜き孔に被さるようにして、前記内部空間に収容され、前記蓋板部の前記一次覆工を向く側面に接合された通気性かつ非通液性の通気フィルムと、
を備えたことを特徴とするトンネルの防水シート用空気抜き装置。 - 前記通気フィルムが、連続気孔を有する撥水性樹脂によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気抜き装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019105470A JP7249886B2 (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | トンネルの防水シート用空気抜き装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019105470A JP7249886B2 (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | トンネルの防水シート用空気抜き装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020197102A JP2020197102A (ja) | 2020-12-10 |
JP7249886B2 true JP7249886B2 (ja) | 2023-03-31 |
Family
ID=73647721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019105470A Active JP7249886B2 (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | トンネルの防水シート用空気抜き装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7249886B2 (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148335A (ja) | 2007-12-19 | 2009-07-09 | Ajinomoto Co Inc | 輸液容器 |
JP3164375U (ja) | 2010-09-14 | 2010-11-25 | 全冠企業有限公司 | 防水通気栓 |
WO2011108419A1 (ja) | 2010-03-01 | 2011-09-09 | 株式会社 フジミインコーポレーテッド | 液体のろ過方法 |
JP3191001U (ja) | 2014-03-20 | 2014-06-05 | Nok株式会社 | ピッチャー型浄水器用浄水カートリッジ |
JP2018091011A (ja) | 2016-12-01 | 2018-06-14 | 藤森工業株式会社 | トンネル用空気抜き・止水装置及びトンネル施工方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH022812A (ja) * | 1988-06-10 | 1990-01-08 | Nec Kyushu Ltd | フィルター |
JPH0813994A (ja) * | 1994-07-01 | 1996-01-16 | Fujimori Kogyo Kk | 防水シートの接続固定構造 |
-
2019
- 2019-06-05 JP JP2019105470A patent/JP7249886B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009148335A (ja) | 2007-12-19 | 2009-07-09 | Ajinomoto Co Inc | 輸液容器 |
WO2011108419A1 (ja) | 2010-03-01 | 2011-09-09 | 株式会社 フジミインコーポレーテッド | 液体のろ過方法 |
JP3164375U (ja) | 2010-09-14 | 2010-11-25 | 全冠企業有限公司 | 防水通気栓 |
JP3191001U (ja) | 2014-03-20 | 2014-06-05 | Nok株式会社 | ピッチャー型浄水器用浄水カートリッジ |
JP2018091011A (ja) | 2016-12-01 | 2018-06-14 | 藤森工業株式会社 | トンネル用空気抜き・止水装置及びトンネル施工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020197102A (ja) | 2020-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6781026B2 (ja) | トンネル用空気抜き・止水装置及びトンネル施工方法 | |
CN101641480B (zh) | 用于原位阻挡层的设备 | |
ES2390675T3 (es) | Barrera drenada | |
JP4479575B2 (ja) | 防水材の密性検査方法 | |
JP7249886B2 (ja) | トンネルの防水シート用空気抜き装置 | |
JP2004183338A (ja) | トンネル止水構造およびその施工方法 | |
JP7158289B2 (ja) | トンネル用防水シート及びその製造方法 | |
JP2007332680A (ja) | 雨水貯留浸透装置用の管接続部構造 | |
US10830043B2 (en) | Protective element with drainage, for connecting to a concrete element of a tunnel extension | |
JP4117426B2 (ja) | トンネルの止水構造 | |
JP3797989B2 (ja) | 排水管、排水管の生産方法および補強部材 | |
JP7002140B2 (ja) | 吊足場 | |
KR101168041B1 (ko) | 맨홀 보수방법 | |
JP5448729B2 (ja) | 接続部材、及び地盤改良方法 | |
JP7097711B2 (ja) | トンネル用防水シート連続体 | |
JP5081460B2 (ja) | 遮水構造及び遮水構造の施工方法 | |
JP2001323785A (ja) | 中詰材の充填方法 | |
JP6113229B2 (ja) | 合成セグメントのコンクリート充填方法 | |
JPH0242800Y2 (ja) | ||
CA3105498C (en) | Tunnel lining composed of at least two concrete elements | |
KR101273606B1 (ko) | 맨홀 관구부재 | |
JPH0310238Y2 (ja) | ||
JP6580427B2 (ja) | 遮水部材及び遮水方法 | |
JP6527478B2 (ja) | 連通管ユニット、遮水構造、および遮水工法 | |
JP3333620B2 (ja) | 管体の膜材被覆方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220322 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221220 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230213 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230228 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230320 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7249886 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |