JP2004183338A - トンネル止水構造およびその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トンネル坑壁面2もしくは該坑壁面に施工した一次覆工3と、その内面に施工される二次覆工5との間に、少なくとも防水シート等の防水層42を有する防水工4を介在させてなるトンネル止水構造において、上記防水層42と二次覆工5とが互いに接着された構成としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はトンネル止水構造およびその施工方法に関する。更に詳しくは、例えばウォータータイト型トンネルなどに適用するトンネル止水構造およびその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に山岳トンネルは、二次覆工背面の湧水を集水してトンネル底部に設けた中央排水溝を介して坑外に排出するドレネイジ型と、二次覆工背面の湧水を坑外に排出しないウォータータイト型とに分けられ、通常の山岳工法(NATM)のトンネルでは、中央排水溝に導かれた湧水を自然流下により坑外に排出するドレネイジ型が多く採用されている。
【0003】
一方、例えば都市部などにおいて、湧水を自然流下により排出することができない場合、あるいは地盤沈下を防止するため、もしくは長期にわたる集排水設備のメンテナンス費用や排水のための下水道使用料等を削減するために、ウオータータイト型を採用することが多い。また山岳部でも通常のドレネイジ型では周辺地山の地下水位低下を招き、自然環境を破壊することが懸念される場合などには、ウオータータイト型が採用される場合がある。
【0004】
ウォータータイト型のトンネルの場合、ドレネイジ型と違い二次覆工および防水工に地下水圧が常に作用するため、特に水密性を考慮した信頼性の高い防水層の形成が重要となる。しかし、防水工施工時やその後の鉄筋配置作業や二次覆工等の作業後においても全く穴の無い防水層を形成することは至難の業であり、防水シートに極く小さな穴が開いていても、その穴から覆工後に被圧された湧水が噴き出すことになり、大きな漏水事故となってしまう。
そのため、防水工に最善を尽くしても防水シートには穴が開いてしまう可能性があることを前提に、事前にその対応策を取り入れておくことが肝要である。又どんなに完璧に防水工を仕上げても防水シートには穴が開いているものとし、その穴からの漏水が広範囲にひろがらないような対策を事前にとっておかなければならない。
【0005】
図8〜図10は従来の一般的なトンネル止水構造の一例を示すもので、地山1内を掘削して形成したトンネルTの坑壁面2もしくはその坑壁面2に施こした吹付コンクリート等の一次覆工3の内面に防水工4を施し、その内側にコンクリートよりなる二次覆工5を施こした構成である。なお、上記防水工4は、一般に図10に示すように透水材等よりなる透水層41と、防水シート等よりなる防水層42とで構成され、透水層41を図10のように釘やボルトもしくは面ファスナ等の固定部材6で坑壁面2もしくは一次覆工3の内面に取付けると共に、防水層42は貫通孔を形成することなく、溶着等により固定部材6の頭部等に固定するようにしている(例えば下記特許文献1〜3参照)。
【0006】
ところが、上記防水層42と二次覆工5とは、必ずしも充分に密着していないため、往々にして隙間が生じ、防水層42に破損が生じた場合には、地山内から浸透してきた湧水が破損箇所bから上記隙間内に浸入し、その隙間を介して二次覆工5の背面側に広く拡散してしまう。
【0007】
そこで上記のような漏水が所定の範囲以上に拡散しないように、例えば図10に示すように所定のスパン(間隔)毎に打設した二次覆工5の各打継目5a付近に、多数の止水リブ7aを有するウォーターバリア7を設置して、その止水リブ7aを乗り越えて隣のスパンに漏水が拡がらないようにしている(例えば下記特許文献3〜5参照)。
【0008】
しかしながら、上記従来法では、漏水が発生した場合には、図9に矢印で示すように漏水がウォーターバリア7で囲まれた1つのスパン領域全体に廻ってしまい、防水工4の破損箇所bの特定が困難となる。そのため、1スパン領域全体の漏水補修が必要となり、多大な労力と時間を要する。そこで、例えば1スパン当たりの領域面積を小さくして、漏水があったときの補修範囲を小さくすることが考えられるが、ウォーターバリア7の設置個数が増し、ウォーターバリア7を防水シートに現場で溶着しながら施工する場合には、現場での作業時間や待ち時間および施工コストが増大する等の不具合がある。
【0009】
【特許文献1】
登録実用新案第2596758号公報
【特許文献2】
特許2928171号公報
【特許文献3】
特許3241344号公報
【特許文献4】
特公平6−63436号公報
【特許文献5】
特許2545338号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点に鑑みて提案されたもので、防水シート等の防水工に破損箇所等が生じた場合にも、漏水領域が拡散することなく、しかも現場での作業時間や施工コストが増大することなく、容易・安価に補修作業を施すことのできるトンネル止水構造およびその施工方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明によるトンネル止水構造およびその施工方法は以下の構成としたものである。即ち、本発明によるトンネル止水構造は、トンネル坑壁面もしくは該坑壁面に施工した一次覆工と、その内面に施工される二次覆工との間に、少なくとも防水シート等の防水層を有する防水工を介在させてなるトンネル止水構造において、上記防水層と二次覆工とが互いに接着されていることを特徴とする。
【0012】
また本発明によるトンネル止水構造の施工方法は、トンネル坑壁面もしくは該坑壁面に施工した一次覆工と、その内面に施工される二次覆工との間に、少なくとも防水シート等の防水層を有する防水工を介在させてなるトンネル止水構造を施工するに際し、トンネル坑壁面もしくは該坑壁面に施工した一次覆工の内面側の所定位置に、接着性を有する防水シート等の防水層を配置し、その防水層の内面側に二次覆工を施して、上記防水層と二次覆工とを自己保持的に一体的に密着接合させるようにしたことを特徴とする。上記の防水層としては、例えば少なくとも二次覆工側の表面にPVAを化学的に結合させたEVA樹脂よりなる防水シートを用い、その防水シート表面のPVAによるくさび作用と、上記EVA樹脂と二次覆工を構成するコンクリートとの静電吸着力とによって、前記防水層と二次覆工とを互いに接着させる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるトンネル止水構造およびその施工方法を、図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0014】
図1〜図3は本発明によるトンネル止水構造の一実施形態を示すもので、図1はトンネル横断方向の断面図、図2はトンネル長手方向の拡大縦断面図、図3はその一部の拡大図である。
【0015】
本実施形態は、地山1内を掘削して形成したトンネルTの坑壁面2における上部アーチ部2aと両側部2bとに、所定厚さの吹付コンクリートよりなる一次覆工3を施し、その一次覆工3の内面とトンネル下部のインバート部2cとに、防水工4とコンクリート製の二次覆工5とをトンネル周方向全長にわたって設けると共に、上記防水工4の背面(外面)側の一次覆工3との間にエアモルタル等よりなる背面充填材8を介在させた構成である。図中、9は仮排水路である。
【0016】
上記防水工4は、本実施形態においては図3に示すように透水層41と防水層42とで構成され、上記透水層41としては、不織布等の緩衝材41aと、立体的な網状体等の透水材41bおよび不織布等の緩衝材41cとを順に積層した構成である。
【0017】
また上記防水層42としては、コンクリートよりなる二次覆工5に対して接着性のよいシート材等を用いるもので、例えばシート表面にコンクリートとの親和性が高いPVA(ポリビニルアルコール)を化学的に結合(グラフト)させた特殊なEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)樹脂よりなる防水シートを用いることができる。
【0018】
本実施形態においては、二次覆工5側から順に、上記のような特殊なEVA樹脂よりなるシート状のコンクリート接着層と、強靱で適度な伸びを有する基布等からなる対損傷保護層と、上記コンクリート接着層と密着性が高く、柔軟で高伸度なEVA系樹脂よりなる遮水樹脂層と、よりなる3層構成の防水シート(株式会社クラレ製;商品名「EVABRID」)が用いられている。
【0019】
上記のPVAは、コンクリート打設時の水分で膨潤してコンクリート中に分子レベルで繊維状に張り出し、その状態でコンクリートが硬化することによって、上記PVA分子がくさび効果を発揮して防水層42と二次覆工5とが強固に接着され、良好な水密性を確保することができると共に、上記EVA樹脂とコンクリートとの界面がそれぞれ正負に帯電してイオン力で結合を促進し、防水層42と二次覆工5とが更に強固に接着され、水密性を更に高める効果を発揮することができる。
【0020】
上記のように本発明においては、防水工4の防水層42と、二次覆工5とが全面的に接着された状態で配置固定されることにより、万一防水層42に破損等が生じた場合でも、その防水層42と二次覆工5とが強固に密着した状態で接着していて両者間に隙間がないため、破損箇所bからの漏水が防水層42と二次覆工5との間に浸入して広く拡散してしまうことがない。よって、漏水範囲の拡大を招くことがなく、二次覆工打設後にトンネル空間内において漏水があった場合には、当該箇所のみの漏水補修を行えばよい。
【0021】
なお上記実施形態は、掘削したトンネル2のインバート部2cを除く、アーチ部2aと両側部2bとに一次覆工3としての吹付コンクリートを設けたが、例えば図4に示すように一次覆工3を設けることなく、防水工4および二次覆工5等を設けることもできる。また前記のエアモルタル等よりなる背面充填材8は、必要に応じて設ければよく、場合によっては省略することもできる。
【0022】
次に、上記のようなトンネル止水構造の施工方法について説明する。図5および図6は前記図1〜図3に示すトンネル止水構造を施工する場合の施工方法の一例を示すもので、図5はその施工状態の縦断側面図、図6は施工プロセスの説明図である。
【0023】
本例はトンネルTの掘進に伴って所定スパン毎にトンネル坑壁面2のアーチ部2aおよび両側部2bに吹付コンクリートよりなる一次覆工3を施し、その内面側に所定の間隔をおいて防水工4を配置した状態で、その防水工4と一次覆工3との間にエアモルタル等の背面充填材8を充填した後、防水工4の内面にコンクリートよりなる二次覆工5を施工するようにしたものである。
その際、一次覆工3の内面側に所定の間隔をおいて防水工4を配置した状態に保持すると共に、その防水工4の背面側(外側)にエアモルタル等の背面充填材8を充填するための背面充填材施工用型枠11と、上記防水工4の内面側に二次覆工5を施工するための二次覆工施工用型枠12とが備えられている。
【0024】
その各型枠11,12は、トンネル軸線方向には図5に示すように前記のスパンに対応した所定の幅寸法に形成され、トンネル周方向には前記トンネル坑壁面2のインバート部2cを除く、アーチ部2aおよび両側部2bを覆う大きさに形成されている。また上記各型枠11,12は、図には省略したが、本実施形態においては、それぞれトンネル周方向に複数個に分割すると共に、隣り合う分割片をトンネル断面の内外方向に展開折り畳み可能に連結した構成であり、かつ上記各型枠11,12のそれぞれが移動台車上に載置された状態でトンネル軸線方向に各々独立に移動可能に構成されている。
【0025】
図6(a)はトンネルの掘進に伴って一次覆工3、防水工4および背面充填材8、二次覆工5を1スパンずつ順に施工している状態を示すもので、その施工手順としては、先ず、掘削地山1の坑壁面2に一次覆工3として吹付コンクリートを所定厚さ施したところで、図のように背面充填材施工用型枠11に1スパン分の防水工4を展開状態で載置し、これを一次覆工3の内面から所定距離をなす位置に配置させる。なお、その際、防水工4は本実施形態のように防水層42と透水層41等からなる多層構造のものにあっては、それらの層の構成材をも含めて少なくとも施工時に分離しない程度に一体化されたものを用いるのが望ましい。
【0026】
そして、上記型枠11上の防水工4を、図6(b)に示すように既に敷設された防水工4と接続するもので、その際、防水シート等の防水層42は例えば端部同士を互いに重ね合わせて溶着等により水密に一体化接合し、透水層41は互いに付き合わせるか或いは重ね合わせて通水可能に連続的に配置する。
【0027】
次いで、図6(c)のように上記防水工4と一次覆工3との間の開口側の端部から背面充填材注入用のホース13等を挿入配置すると共に、上記開口側の端部に膨張収縮可能なエアチューブ等よりなる妻止14を膨らませてセットし、上記ホース13を介して防水工4の背面側の一次覆工3との間にエアモルタル等の背面充填材8を充填する。
【0028】
そして、その背面充填材8が固化することによって、その背面充填材8を介して上記防水工4を一次覆工3の内面側に仮保持するもので、特に本実施形態においては、透水材41bの一次覆工側に設けた不織布等の緩衝材41aにエアモルタル等の背面充填材8が染み込んだ状態で固化することによって、上記緩衝材41aを含む透水層41およびそれと予め一体化した防水層42とからなる防水工4全体が、背面充填材8を介して一次覆工内面に良好に仮り保持されるものである。
【0029】
次に、上記のような背面充填材8の施工が終了したところで、もしくは、それと並行して、図6(a)のように前工程で二次覆工を施工した二次覆工施工用型枠12を、同図(b)のように次の二次覆工施工位置に移動配置し、その型枠12と先に施工した防水工4との間にコンクリートを充填して二次覆工5を形成する。
【0030】
そのコンクリートの充填方法等は適宜であるが、例えば二次覆工施工用型枠12と防水工4との間の空間の一端側(図で左側)を、上記型枠12と防水工4との間に介在させた妻止(不図示)等で塞ぎ、二次覆工施工用型枠12の例えば最上部に厚さ方向に形成した貫通穴(不図示)等から上記空間内にコンクリートを充填すればよい。
【0031】
上記のようにして型枠12と防水工4との間にコンクリートを充填して防水工4の内面側に二次覆工5を形成することによって上記防水工4と二次覆工5とを互いに接着するもので、特に本実施形態のように、防水工4の防水層42として前記のようにコンクリートとの親和性が高いPVAをシート表面に化学的に結合させた特殊EVA樹脂よりなる防水シートを用いると、上記PVAがコンクリートの水分で膨潤してコンクリート中に分子レベルで繊維状に張り出した状態で固化し、そのPVA分子のくさび効果と、上記EVA樹脂とコンクリートとのイオン結合によって上記防水層42と二次覆工5との接合面全面が強固に密着した状態で接着できるものである。
【0032】
また上記のように防水工4の背面側の一次覆工3との間に、エアモルタル等の背面充填材8を充填して防水工4を仮保持させるようにすると、前記従来のように防水工4を釘やボルト等の固定部材で固定するという面倒な作業を行うことなく次の二次覆工5を施工することができる。さらに万一防水工4に破損等が生じた場合には、防水工4と二次覆工5とが強固に密着した状態で接着されているので、破損箇所からの漏水が広く拡散することがなく、破損箇所の特定が容易であり、しかも補修する際にはその破損箇所のみ補修すればよいので作業が容易であり、簡単・確実に補修することができる。
【0033】
なお前記のトンネル坑壁面2には、前述のように必ずしも吹付コンクリート等の一次覆工3を設けなくてもよく、その場合にはトンネル坑壁面2の内側の所定の位置に防水工4を配置し、その防水工4と坑壁面2との間にエアモルタル等の背面充填材8を充填すればいよい。
【0034】
また上記実施形態は、トンネル坑壁面2または一次覆工3の内面と防水工4との間に背面充填材8を充填することにより防水工4を所定の施工位置に仮止めするようにしたが、上記のような背面充填材8を用いることなく、例えば釘やボルトもしくは面ファスナ等の固定部材を用いて防止工4を坑壁面2もしくは一次覆工3の内面に仮止め固定するようにしてもよい。
特にトンネル底部のインバート部2cは、背面充填材8を設けることなく、地山もしくは一次覆工の内面(上面)に防水工4を載置するだけで所定の位置に位置決め保持させることができると共に、その上面に二次覆工用のコンクリートを直接打設することができるので、そのような場合には前記のような型枠11は不要となる。なお上記インバート部2cの施工は、前記アーチ部2aおよび両側部2bの施工後もしくは施工前に連続的に行えばよい。
【0035】
また上記アーチ部2a、特に天端部は、二次覆工用のコンクリートを施工する際に防水工4との間に隙間が生じ易いが、そのような虞がある場合には、図1および図5に示すように天端部付近に予めコンタクトグラウト管15を所定ピッチで設置した状態で上記のコンクリートを打設し、そのコンクリートが或る程度固まったところで上記コンタクトグラウト管15を介して防水工4の内面側にセメントミルクやモルタル等のグラウト材を注入すれば、天端部の防水工4と二次覆工5との間に隙間が生じるのを一層確実に防止することが可能となる。
【0036】
さらに上述した実施形態においては、防水工4の防水層41として、コンクリートとのイオン結合を利用し、二次覆工5に対して接着性を有する特殊EVA樹脂よりなる防水シートを用いたが、二次覆工5に対する接着性を有するものであればこれに限定されるものではなく、例えば図7に示すように、EVA樹脂などの非透水性合成樹脂シート等よりなる防水層42の少なくとも二次覆工5側の表面を毛羽立たせることによって、その起毛42aが二次覆工5内に進入した状態で接着接合可能な防水シート等を用いることもできる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるトンネル止水構造およびその施工方法は、上記のように防水工4と二次覆工5とを接着するようにしたから、両者を良好に密着接合することが可能となり、上記両者間に隙間が生じて破損の原因となるのを防ぐことができる。また万一防水工が破損した場合にも、その破損箇所から浸入した漏水が上記両者間に浸入して広く拡散するのを防止することができる。その結果、破損箇所の検出が容易となると共に、補修する際には、その破損箇所のみを補修すればよいから作業が容易で、簡単・安価に補修できる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるトンネル止水構造の一実施形態を示す横断正面図、
【図2】上記トンネル止水構造の一部の拡大縦断面図。
【図3】上記トンネル止水構造に用いた防水工の拡大断面図。
【図4】上記トンネル止水構造の他の構成例を示す一部の拡大縦断面図。
【図5】本発明によるトンネル止水構造の施工状態を示す縦断側面図。
【図6】上記トンネル止水構造の施工プロセスを示す説明図。
【図7】防水工の変更例を示す断面図。
【図8】従来のトンネル止水構造の一例を示す横断正面図。
【図9】上記トンネル止水構造の縦断側面図。
【図10】上記トンネル止水構造の一部の拡大縦断側面図。
【符号の説明】
1 地山
2 坑壁面
2a 上部アーチ部
2b 左右両側部
2c インバート部
3 一次覆工
4 防水工
41 透水層
41a、41c
41b 透水材
42防水層
5 二次覆工
8 背面充填材
Claims (5)
- トンネル坑壁面もしくは該坑壁面に施工した一次覆工と、その内面に施工される二次覆工との間に、少なくとも防水シート等の防水層を有する防水工を介在させてなるトンネル止水構造において、上記防水層と二次覆工とが互いに接着されていることを特徴とするトンネル止水構造。
- 前記防水層として、シート表面にPVAを化学的に結合させてなるEVA樹脂製の防水シートを用いることを特徴とする請求項1記載のトンネル止水構造。
- トンネル坑壁面もしくは該坑壁面に施工した一次覆工と、その内面に施工される二次覆工との間に、少なくとも防水シート等の防水層を有する防水工を介在させてなるトンネル止水構造を施工するに際し、
トンネル坑壁面もしくは該坑壁面に施工した一次覆工の内面側の所定位置に、接着性を有する防水シート等の防水層を配置し、その防水層の内面側に二次覆工を施して、上記防水層と二次覆工とを接着させるようにしたことを特徴とするトンネル止水構造の施工方法。 - 前記防水層として、シート表面にPVAを化学的に結合させてなるEVA樹脂製の防水シートを用いることを特徴とする請求項3記載のトンネル止水構造の施工方法。
- 前記防水層の背面側のトンネル坑壁面もしくは該坑壁面に施工した一次覆工との間に、予めエアモルタル等の背面充填材を充填するようにした請求項3または4記載のトンネル止水構造の施工方法。
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