JP3797989B2 - 排水管、排水管の生産方法および補強部材 - Google Patents

排水管、排水管の生産方法および補強部材 Download PDF

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Description

本発明は、排水等を排水するための排水管、排水管の生産方法および補強部材の技術に関する。
排水管が老朽化した場合、その構造上、開削工法による交換は困難であるので、樹脂を含浸させた補修材による補修方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−30357(段落「0049」、第11図)
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、エアーチューブ等を用いて管内からの加圧により補修材を圧接するので、筒状の管部分の補修は可能であるが、トラップ部分のような複雑な形状を有する部分の補修はできなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、管部分に加えて、トラップ部分の補修も一体的に行うことができる排水管、排水管の生産方法および補強部材を提供することを目的とする。
本発明の主たる観点に係る排水管は、底部を有する外筒部と、前記外筒部内に前記底部を貫通するように設けられた内筒部とを有し、排水を排出するとともに異物の逆流を防ぐトラップ部と、前記トラップ部に接続され、該トラップ部に排水を流入させ、または該トラップ部から排水を流出させる管部と、前記外筒部の内周面と、前記内筒部の外周面及び内周面と、前記管部の内周面とに一体的に圧接されて形成された補強部材とを具備することを特徴とする。
本発明の構成によれば、埋設されたトラップ部に補強部材を直接圧接するので、トラップ部を交換するために排水管を開削する必要がなくなる。また、トラップ部と管部とが補強部材により一体的に覆われる状態で圧接され形成されるので、補強部がトラップ部と管部との間に継目がなく、耐久性の優れた排水管にすることができる。また、トラップ部と管部を同時に補修できるので、作業時間の短縮を図ることができる。
本発明の一の形態によれば、前記補強部材は、硬化性樹脂を含浸した軟材を、前記外筒部の内周面と、前記内筒部の外周面及び内周面と、前記管部の内周面とに一体的に圧接して形成されることを特徴とする。これにより、変形自在である軟材を補強部材に用いるので、トラップ部のような複雑な形をした部材に対しても、隙間なく補強部材を形成させることができる。
本発明の一の形態によれば、前記トラップ部は、前記トラップ部の外周近辺の液体を前記トラップ部内に流入させるための第1の孔を有し、前記補強部材は、前記第1の孔と連通する第2の孔を有することを特徴とする。これにより、トラップ部が埋設されているコンクリート等の隙間から生じる水や排水を、トラップ部の孔を介して管部に排出するので、水漏れや水溜りを防ぐことができる。また、トラップ部や管部近辺の水・排水を排出するので、鉄や鉛でできたトラップ部・管部の寿命を長期化できる。
本発明の他の観点に係る排水管は、排水が流通する管部と、硬化性樹脂を含浸し、一端から他端にかけて口径が略同一の筒状に成形された第1の軟材を、気体の注入により膨張する袋状の膨張部材により前記管部の内周面を覆うように圧接して形成された第1の補強部材と、前記管部から分岐して設けられ、排水を流通させる分岐管部と、前記硬化性樹脂を含浸し、一端の口径よりも他端の口径が大きくなるように筒状に成形された第2の軟材を、前記膨張部材により前記分岐管部の内周面から前記管部の第1の補強部材の一部を覆うように前記第1の補強部材と一体的に圧接して形成された第2の補強部材とを具備することを特徴とする。
このような構成であれば、管部と、この管部から分岐された分岐管部とを有するような複雑な形状を有する排水管であっても、管部には第1の補強部材が、分岐管部には第2の補強部材がそれぞれ形成されるので、十分に補強された排水管を形成することが可能となる。また、特に補強する必要があり、補強することが困難な分岐口の付近にも第1の補強部材が形成され、更にこの第1の補強部材に重なるように第2の補強部材が形成されるので、一体的に補強され、耐久性に優れた排水管を形成することができる。
本発明の他の観点に係る排水管は、排水が流通する第1の管及び第2の管が両端に接続され、少なくとも前記第1の管から前記第2の管に前記排水を流通させる第1の筒部と、前記第1の筒部から分岐し、排水が流通する第3の管に接続され、前記第3の管から前記第1の筒部に前記排水を流通させる第2の筒部とを有する接続管部と、硬化性樹脂を含浸し、一端から他端にかけて口径が略同一の筒状に成形された第1の軟材を、気体の注入により膨張する袋状の膨張部材により、前記第1の管、前記第2の管及び前記第1の筒部の内周面を覆うように一体的に圧接して形成された第1の補強部材と、前記硬化性樹脂を含浸し、一端の口径よりも他端の口径が大きくなるように筒状に成形された第2の軟材を、前記膨張部材により、前記第2の筒部の内周面から前記管部の第1の補強部材の一部を覆うように前記第1の補強部材と一体的に圧接して形成された第2の補強部材とを具備することを特徴とする。
このような構成であれば、形状が複雑である接続管部のうち、第1の筒部には第1の補強部材が、第2の筒部には第2の補強部材がそれぞれ形成されるので、効率的にかつ十分に補強された排水管を形成することができる。また、形状が複雑な接続管部のうち、特に補強する必要があり、また補強することが困難な分岐口の付近にも第1の補強部材が形成され、更にこの第1の補強部材に重なるように第2の補強部材が形成されるので、一体的に補強され、耐久性に優れた排水管を形成することができる。
本発明の他の観点に係る排水管の生産方法は、底部を有する外筒部と、前記外筒部内に前記底部を貫通するように設けられた内筒部とを有し、排水を排出するとともに異物の逆流を防ぐトラップ部と、前記トラップ部に接続され、該トラップ部に排水を流入させ、または該トラップ部から排水を流出させる管部とを有する排水管の生産方法であって、前記トラップ部と前記管部とを補強することができる補強部材を、前記外筒部の内周面と、前記内筒部の外周面及び内周面と、前記管部の内周面とに一体的に形成する工程と、前記内筒部及び前記管部の内周面に形成された前記補強部材を、前記内筒部側及び前記管部側に押圧する第1の押圧工程と、前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周面に形成された前記補強部材を、前記外筒部側及び前記内筒部側に押圧する第2の押圧工程とを具備することを特徴とする。
本発明の構成によれば、補強部材がトラップ部と管部を一体的に覆うように圧接されるので、トラップ部と管部との間に継目がなく、耐久性の優れた排水管を生産することができる。また、トラップ部と管部を同時に補修できるので、作業時間の短縮を図ることができる。
本発明の一の形態によれば、前記第1の押圧工程は、気体の注入により膨張する膨張部材を有する押圧機構を用いて押圧することを特徴とする。これにより、押圧する時にだけ空気等の気体を注入して膨張する部材を用いるので、筒状である管部の中への押圧手段の設置及び取り出しを簡単に行うことができる。尚、膨張部材とは例えば、チューブなどがある。
本発明の一の形態によれば、前記押圧機構は、前記管部に形成された補強部材を加熱するための加熱手段を有することを特徴とする。これにより、補強部材が加熱により早く硬化する物質であれば、生産にかかる作業時間の短縮化を図ることができる。
本発明の一の形態によれば、前記押圧機構は、前記管部の延在方向への伸張を防ぐための伸張防止手段を有することを特徴とする。これにより、膨張に気体が注入されても管部の延在方向へは膨張部材は伸張せずに、補強部材を均等な力で押圧するので、補強部材の直径を均一に排水管を生産することができる。
本発明の一の形態によれば、前記第2の押圧工程は、砂状部材を用いて押圧することを特徴とする。これにより、砂状部材が加圧されるとその圧力が四方八方に伝わるので、トラップ部のような複雑な形状に形成される補強部材でも確実かつ均等に押圧することができる。
本発明の一の形態によれば、前記第2の押圧工程は、加熱された砂状部材が用いられることを特徴とする。これにより、補強部材が加熱により早く硬化する物質であれば、作業時間の短縮化を図ることができる。
本発明の一の形態によれば、前記内筒部及び前記管部の内周面と前記押圧機構との間及び/又は前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周面と前記砂状部材との間に仕切りのための薄膜部を敷設する工程を更に具備することを特徴とする。これにより、管部・トラップ部と膨張部材・砂状部材とが接触しないように薄部により仕切られていているので、膨張部材や砂状部材の除去が簡単に行うことができる。また、膨張部材や砂状部材の表面にある凹凸を吸収するので、補強部材の表面を滑らかにすることができる。
本発明の一の形態によれば、前記トラップ部の外周近辺の液体を前記トラップ部内に流入させるための第1の孔と連通する第2の孔を、前記補強部材に貫通させる工程とを具備することを特徴とする。これにより、トラップ部が埋設されているコンクリート等の隙間から生じる水や排水を、トラップ部の孔を介して管部に排出するので、水漏れや水溜りを防ぐことができる。また、トラップ部や管部近辺の水・排水を排出するので、鉄や鉛でできたトラップ部・管部の腐食を防ぐことができる。
本発明の他の観点に係る排水管の生産方法は、排水が流通する管部及び当該管部から分岐口を介して分岐された分岐管部を有する排水管の生産方法であって、(a)変形自在であって、液状の硬化性樹脂を含浸させることができる第1の軟材を、一端から他端にかけて口径が略同一の筒状に成形する工程と、(b)前記第1の軟材に、前記形状を維持しつつ前記硬化性樹脂を含浸させる工程と、(c)前記硬化性樹脂を含浸させた第1の軟材を前記管部に挿入し、前記管部の内周面及び前記分岐口を覆うように貼り付ける工程と、(d)気体の注入により膨張する袋状の膨張部材を有する押圧機構を用いて、前記貼り付けられた第1の軟材を押圧しながら、当該第1の軟材に含浸された硬化性樹脂を硬化させて第1の補強部材を形成する工程と、(e)前記分岐口を塞ぐ前記第1の補強部材を貫通する貫通穴を開け、前記分岐管部と前記管部とを連通させる工程と、(f)変形自在であって、液状の硬化性樹脂を含浸させることができる第2の軟材を、一端の口径よりも他端の口径が大きくなるように筒状に成形する工程と、(g)前記第2の軟材に、前記形状を維持しつつ前記硬化性樹脂を含浸させる工程と、(h)前記硬化性樹脂を含浸させた第2の軟材を前記分岐管部内に挿入し、前記分岐管部の内周面から前記管部の第1の補強部材の一部を覆うように貼り付ける工程と、(i)前記押圧機構を用いて前記貼り付けられた第2の軟材を押圧しながら、当該第2の軟材に含浸された硬化性樹脂を硬化させて前記第1の補強部材と一体的に第2の補強部材を形成する工程とを具備することを特徴とする。
このような構成であれば、管部及び分岐管部の内周面を、それぞれ第1の補強部材及び第2の補強部材により補強することができるので、形状が複雑であっても効率よく補強された排水管を生産することができる。また、特に補強する必要があり、補強することが困難な分岐口の付近にも第1の補強部材が形成され、更にこの第1の補強部材に重なるように第2の補強部材が形成されるので、一体的に補強され、耐久性に優れた排水管を生産することができる。また、第1の補強部材を一度硬化させてから貫通孔を形成するので、第1の補強部材を形成する際に分岐口が塞がれても、効率よく分岐口を連通させることできる。また、貫通孔の内周面についても第2の補強部材により補強されることとなるので、継目がなく、耐久性に優れた排水管を生産することができる。また、軟材を予め成形することで、効率よく補強作業を行うことができ、更に第1の補強部材に重ねるように第2の補強部材を形成すれば、一体的に補強され、耐久性に優れた排水管を生産することができる。また、押圧機構の膨張部材を膨張させることで、分岐管部の内周面に貼り付けられた軟材を押圧して固定されるので、筒状である管部の中への押圧機構の設置及び取り出しを簡単に行うことができる。
本発明の一の形態によれば、前記工程(d)は、(j)前記第1の軟材に含浸させた前記硬化性樹脂を加熱する工程を具備し、前記工程(i)は、(k)前記第2の軟材に含浸させた前記硬化性樹脂を加熱する工程を具備することを特徴とする。
このような構成によれば、補強部材が加熱により早く硬化する物質であれば、作業時間の短縮化を図ることができる。
本発明の一の形態によれば、前記押圧機構は、前記膨張部材の一側に設けられた開口部を一端で塞ぐとともに、少なくとも他端に対して前記膨張部材の他側が自由となるように設けられ、前記膨張部材の内外を連通させるための連通路を有する長尺状の芯部材を有することを特徴とする。
このような構成によれば、膨張部材を分岐管内に挿入して膨張部材内に気体を注入すれば、自由に設けられている膨張部材の他側を管部の方にはみ出るように膨張させることができる。これにより、例えば、第1の補強部材に重ねられて貼り付けられた第2の補強部材の部分も押圧することができるので、第1の補強部材及び第2の補強部材を一体的に形成することができ、耐久性に優れた排水管を生産することができる。
本発明の他の観点に係る補強部材は、底部を有する外筒部と、前記外筒部内に前記底部を貫通するように設けられた内筒部とを有し、排水を排出するとともに異物の逆流を防ぐトラップ部と、前記トラップ部に接続され、該トラップ部に排水を流入させ、または該トラップ部から排水を流出させる管部とを有する排水管を補強する補強部材において、前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周面に形成された第1の補強部材と、前記内筒部の内周面及び前記管部の内周面に前記第1の補強部材と一体的に形成された第2の補強部材とを具備することを特徴とする。
本発明の構成によれば、補強部材がトラップ部と管部とを一体的に覆うように圧接するので、トラップ部と管部との間に継目がなく、耐久性の優れた排水管を提供することができる。また、トラップ部と管部を同時に補修できるので、作業時間の短縮を図ることができる。
本発明によれば、トラップと管とを一体的に補修することが可能な排水管、排水管の生産方法および補強部材を提供することができる。また、管部と当該管部から分岐された分岐管部とを一体的に補修することが可能な排水管、排水管の生産方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明に係る配水管のトラップの断面図である。
図1に示すように、排水管100は、トラップ1、トラップ1に接続される管(以下、配管という。)5および補強部材10を有する。
トラップ1は、例えば鉛等で形成されており、外筒2、外筒2の底2aに貫通された内筒3、内筒3の開口部3aに被せられる逆凹型の椀4、ドーナツ状の防水層6とを有する。このトラップ1は、浴室の床等に対して外筒2の開口部2bを開けるように床部7に埋設される。
外筒2は、例えば貫通孔11および底部に底2aを有する。
ここで貫通孔11は、外筒2及び外筒2を覆う補強部材10を貫くように開けられている。床部7に滲入した水等が防水層6にせき止められ、水溜り6aを形成することがある。水溜り6aは、防水層6や外筒2を浸食し、老朽化させる原因となっているので、水溜り6aに溜まっている水を、貫通孔11を介して外筒2内から内筒3へと流れるようになっている。これにより、水溜り等を防ぐことができ、また、外筒2の外周近辺の水を排出することにより、鉄や鉛で形成される外筒2等の寿命を長期化することもできる。
また、底2aは、外筒2と内筒3とで形成され、封水9が貯留される。封水9を貯留させた状態で、椀4を内筒3に被せ、椀4の開口部4aを封水9に浸す。このように内筒3、椀4、封水9により、配管5を伝ってくる臭気、有毒ガス、害虫などが風呂場、室内に侵入することを防止する。
さらに、防水層6は、トラップ付近の床部7内に水・排水が滲入するのを防ぐために設けられる。例えば複数の階層を有する建物内であれば、床部7に水が浸入することにより下階の天井から室内に水漏れが起こるのを防ぐことができる。
次に、補強部材10は、布12に例えば二液性硬化樹脂を含浸させて形成する。硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂にフェノール樹脂、尿素樹脂またはポリアミド樹脂等を混合したものを用いる。
また、図1に示すように、外筒2の内周、内筒3の外周及び内周、配管5の内周を覆うように設けられ、外筒2、内筒3、配管5が老朽化し水漏れが発生することを防止する。特に、外筒2の内周や内筒3の外周は、封水9と常時接触しており、配管5は排水等が流れるため、老朽化しやすい。この老朽化により臭気、有毒ガス等が室内に侵入する原因となる。補強部材10によりこれら外筒2の内周、内筒3の外周及び内周、配管5の内周が覆われるため、トラップ1の老朽化を効果的に防止することができる。
また、配管5は、トラップ1の下方に溶接等により接続され、トラップからの排水を流出させる。
次に、排水管100の生産方法について説明する。
図2は、補強部材を形成する工程を示すフロー図、図3は伸縮性を有する布材をトラップ及び配管の形状に合致するように成形する工程についての説明図、図4は成形した布材に硬化性樹脂を含浸させる工程についての説明図、図5は硬化性樹脂を含浸させた布材をトラップ及び配管に貼り付ける工程についての説明図、図6は貼り付けた布材に含浸された硬化性樹脂を硬化させる工程についての説明図、図7は膨張部材を挿入し膨らます場合を説明する図、図8は膨張部材の説明図、図9は砂を入れた状態の説明図である。
まず、布材12をトラップ1及び配管5の形状に合うように成形する工程について説明する。
図3(a)に示すように、布材12のうち、端部12bを内側に向けて折り込み、端部12aの口から取り出す。すると、図3(b)に示すように端部12bが端部12aの口から突出し、孔12cが形成される。次に、端部12bを再び内側に向けて折り込み、孔12cから取り出す。すると、図3(c)に示すように端部12bは孔12cから突出し、折返部12dが形成される。このように成形された布材12は、トラップ1の外筒2、内筒3、配管5に合致する形状となっている。以上により布材12が成形される(ステップ301)。
ここで、布材12は、硬化性樹脂を含浸しやすい化学繊維等で形成される。布材12の形状はここでは例えば漏斗状のものを用いたが、一方の端部12aの口径が外筒2の口径に、他方の端部12bの口径が配管5の口径に合致するものであれば、例えば円錐状のものであってもよい。
また、図4に示すように、成形された布材12を硬化性樹脂13が満たされた容器14に浸し、布材12全体に硬化性樹脂13を含浸させる(ステップ302)。硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂にフェノール樹脂、尿素樹脂またはポリアミド樹脂等を混合した二液性硬化樹脂を用いる。
次に、図5に示すように、硬化性樹脂13を含浸させた布材12を外筒2の内周、内筒3の外周及び内周、配管5の内周に貼り付ける(ステップ303)。布材12は図4で示したように、トラップ1に合致した形状に成形されているため、外筒2の開口部2bから装入することにより、容易に貼り付けることができる。
図6に示すように、布材12の内側に薄膜15を貼り付ける。薄膜15は、例えばポリエチレンなどから形成され、外側と内側の2重構造をなしている。外側の薄膜は、外筒2の内周、内筒3の外周及び内周、配管5の内周に沿って貼り付けられ、内筒3の上端部で内側の薄膜と繋がっており、袋部15aを形成する。
図7に示すように、薄膜15を貼り付けた後、薄膜15の内側からチューブ16を内筒3に挿入して配管5まで到達させ、チューブ16内に、例えば空気等のガスを内部に供給し膨張させることにより布材12を内筒3及び配管5の内周に固定する。チューブ16内のガスを抜いておくことにより、チューブ16を収縮した状態で容易に挿入することができる。
ここで、チューブ16は、膨張部材本体17、支持部材18、ガス供給孔19、ヒータ20、ガス供給支持管21を有する。膨張部材本体17は、容易に伸縮し、かつ耐久性の高い例えば合成ゴムのような素材から形成される。この膨張部材本体17は、支持部材18の支持部18aに巻きつけるように取り付けられ、例えば図示しない紐等で強く固定し、密閉空間22を形成する。
また、膨張部材本体17は、例えば支持部材18で二重、三重に折り返して固定されている。この構造により、膨張部材本体17の膨張に対する強度を増大させることができる。膨張部材本体17は、形状の安定した支持部材18に支持されているため、図のX方向には容易に膨張するが、Y方向には膨張せず、布材12を均等な力で押圧することができる。これにより、補強部材の直径を均一にすることができる。
さらに、支持部材18は、物理的に変形しにくい材質、例えば塩化ビニル等から形成され、膨張部材本体17を支持する支持部18aと、密閉空間22にガスを供給するガス供給部18bとを有する。支持部18a及びガス供給部18bはともに中空である。支持部材18aは、ガス供給支持管21に接続されている。ガス供給部18bは中空になっている内部からガス供給孔19を介して、密閉空間22にガスを供給する。
また、ヒータ20は、密閉空間22内から膨張部材本体17を介してチューブ16に固定されている布材12を加熱する。ガス供給支持管21は、図示しないガス供給源に接続されている。このガス供給源から供給されるガスが、ガス供給支持管21、支持部18a、ガス供給部18bを流通して密閉空間22に供給される。密閉空間22内にガスが供給されるとガスの圧力により膨張部材本体17が膨張し、チューブ16を膨張させる。
次に、図9に示すように、砂23を袋部15aに入れ、砂を押し固めて、硬化性樹脂が含浸された布材12を外筒2の内周、内筒3の外周に押圧する。布材12を固定させる手段として砂23を用いることでコストの削減につながり、また、補強部材を形成した後は、この砂23を例えば家庭用掃除機等により容易に除去することができるという利点もある。また、チューブ16内のヒータ20により、内筒3、及び配管5の内周に貼り付けられた布材12に含まれる硬化性樹脂を加熱する。
布材12に含浸した硬化性樹脂13は、約7、8時間経過後に硬化する(ステップ304)。尚、砂23はあらかじめ、例えば50℃前後に熱しておいたものを用いる。この砂23の熱により布材12に含浸された硬化性樹脂が硬化する時間を短縮することができる。
以上により、排水管の生産方法は終了することとなる。
このように本実施形態によれば、排水を排出し、異物の逆流を防ぐトラップ1と、トラップ1に接続され、該トラップ1に排水を流入させ、または該トラップ1から排水を流出させる配管5と、少なくともトラップ1の内周面に圧接され形成された、トラップ1を補強する補強部材10とを備えることとしたので、埋設されたトラップ部に補強部材を直接圧接するので、トラップ部を交換するために排水管を開削する必要がなくなる。
また、トラップ1と配管5とを補強することができる補強部材10を、トラップ1と配管5との内周面に一体的に形成する工程と、配管5の内周面に形成された補強部材10を、配管5側に押圧する第1の押圧工程と、トラップ1の内周面に形成された補強部材10を、トラップ1側に押圧する第2の押圧工程とを具備することとしたので、補強部材10がトラップ1と配管5を一体的に覆うように圧接されるので、トラップ1と配管5との間に継目がなく、耐久性の優れた排水管を生産することができる。また、トラップ1と配管5を同時に補修できるので、作業時間の短縮を図ることができる。
尚、本発明は上述したいずれの実施形態にも限定されず、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更して実施できる。
例えば、排水管100の生産方法に使用される、布材12、硬化性樹脂13、薄膜15、チューブ16、砂23または貫通棒24等を、適切に組み合わせて、排水管の補修用具とすることもできる。これにより、この補修用具を利用することにより補修にかかる作業能率の効率化を図ることができる。
次に、図11から図19をもとにして、排水管の別の実施形態について説明する。
まず、図11をもとにして、本実施形態に係る排水管の構成について説明する。図11は、本実施形態に係る排水管の断面を概略的に示した図である。
図11に示すように、排水管100は、排水を流通させる配管101、配管102、配管103及びこれら3つの管と接続される接続管104を有する。配管101、102及び103は、それぞれ接続部105、接続部106、接続部107で接続管104と接続されている。また、排水管100の内周を覆うように、補強部材108及び補強部材109が形成されている。
接続管104は、配管101から配管102に排水を流通させる筒部104a、配管103から筒部104aに排水を流通させる筒部104bを有する。筒部104bは、筒部104aから分岐され、分岐口104cにより筒部104aと連通されている。分岐口104c付近では、補強部材108及び109により二重に補強されている。
補強部材108、109の形成には押圧チューブ110が用いられる。図12をもとにして、この押圧チューブの構成について説明する。図12は、押圧チューブの縦断面を概略的に示したものである。
図12に示すように、押圧チューブ110は、例えばゴム膜等で袋状に形成された膨張部材111、密閉空間117を形成するように膨張部材111の上端111aを固定する固定キャップ112、固定キャップ112を貫通するように設けられ、密閉空間117内に外部から例えば窒素等の気体を供給する気体供給チューブ113、この気体供給チューブに設けられた気体供給孔115、例えば電熱線等により形成されるヒータ116を有する。
膨張部材111は、上端111aが固定されているのに対し、下端111bは自由になっている。気体供給チューブ113は、例えば塩化ビニル等のフレキシブルな素材で形成される。本実施形態では、気体供給チューブ113については、押圧チューブ110の外部から内部に貫通して設けられた一つの部材として説明しているが、別個のチューブとなるように構成しても勿論構わない。ヒータ116は、この気体供給チューブ113に巻きつけられるように設けられる。
次に、図13から図19をもとにして本実施形態に係る排水管に補強部材を形成する工程について説明する。図13は、排水管に補強部材を形成する工程図であり、図14から図19は、それぞれの工程における排水管の様子を示す図である。
まず、図14に示すように、配管101、配管102及び筒部104aの内面に、補強部材108を形成する(ステップ131)。具体的には、配管101、配管102及び筒部104aの内面の形状、すなわち、円筒形に成形した例えば布等の軟材に、硬化性樹脂等を含浸させ、配管101の内面に貼り付ける。貼り付けられた布材に含まれる硬化性樹脂が硬化することで、補強部材108として形成される。このとき、分岐口104cは、補強部材108により塞がれる。
次に、図15に示すように、分岐口104cを塞いでいる補強部材108に貫通孔120を開けて、筒部104a及び筒部104bを連通させる(ステップ132)。
筒部104a及び筒部104bを連通させると、次は筒部104bの内周に補強部材109を形成する工程に移る。
まず、図16(a)に示すように、布材121の形状を筒部104bから分岐口104cにかけての形状と合致するように成形する(ステップ133)。図16(a)のように、布材121の一端121aよりも、他端121bの口径がやや広くなるように成形することが好ましい。
次に、図16(b)に示すように、成形した布材121に硬化性樹脂122を含浸させる(ステップ134)。ここでは、補強部材109により形成される排水の流路内の径を均一にするため、硬化性樹脂122を布材121に偏りなく均一に含浸させることが好ましい。
次に、図17に示すように、硬化性樹脂122を含浸させた布材(以下、「樹脂含有布材」という。)123を、筒部104bから分岐口104cの内面にかけて貼り付ける(ステップ135)。このとき、樹脂含有布材123が、補強部材108と一部重なるように貼り付け、二重になる部分150が形成されるようにする。
次に、図18に示すように、膨張部材111を樹脂含有布材123の内周部に挿入し、更に、図19に示すように膨張部材111を膨張させて樹脂含有布材123を押圧して硬化性樹脂を硬化させる(ステップ136)。膨張部材111を樹脂含有布材123の内周に挿入する際には、予め例えばビニール等の薄膜130を樹脂含有布材123の表面上に敷いておき、膨張部材111が直接樹脂含有布材123に触れないようにする。
膨張部材111を樹脂含有布材123の内周部に挿入した状態で、例えばガス供給タンク140から窒素ガス等を膨張部材111内に供給すると、気体の圧力により膨張部材111は樹脂含有布材123を押圧するように膨張する。このとき、例えば固定キャップ112に対して、筒部104b内に向けて押し込む力を加えることで、自由になっている下端111bが分岐口104cから筒部104aの方向に膨張し、筒部104aを押圧するようになる。この結果、補強部材108と樹脂含有布材123とが重なった部分150が膨張部材111により押圧される。
なお、樹脂含有布材123を押圧する際には、押圧チューブ110内に設けられたヒータ116により、膨張部材111内部の気体を加熱することで、膨張部材111に熱を伝達し、この熱により樹脂含有布材123に含有された硬化性樹脂122を硬化させるようにしてもよい。
このようにして、排水管100に補強部材108、109を形成することができる。
本実施形態では、配管101、102、103が接続管104に接続され、更に接続管104の筒部104aから104bが分岐しているというように、構造が複雑な排水管100の内周であっても補強部材108、109を形成することができる。
また、補強部材108及び補強部材109により二重に補強される部分150を設けたことにより、排水管100のように構造が複雑であっても、補強部材108、109を一体的に形成することができる。
また、補強部材108、109を上記工程により形成することで、補強部材形成の効率をよくすることができる。
さらに、押圧チューブ110の下端111bを自由にすることで、補強部材108に重ねて貼り付けられた樹脂含有布材123を押圧することができ、耐久性に優れた補強部材108、109を一体的に形成することができる。
本発明に係る補強部材を取り付けた排水用配管のトラップを示す断面図である。 本発明に係る補強部材を形成する工程を示すフロー図である。 布材を成形する工程を示す図である。 布材に硬化性樹脂を含浸させる様子を示す図である。 硬化性樹脂を含浸させた布材をトラップ及び配管に貼り付けた様子を示す図である。 トラップ、配管に貼り付けた布材の上に薄膜を貼り付けた様子を示す図である。 内筒にチューブを挿入し、膨張させた様子を示す図である。 チューブの内部構造を示す断面図である。 薄膜の袋部に砂を詰めた様子を示す図である。 トラップに貫通棒を差し込んだ様子を示す図である。 本発明の別の実施形態に係る排水管の構成示す断面図である。 本発明の別の実施形態に係る押圧チューブの構成示す断面図である。 本発明の別の実施形態に係る排水管の生産工程を示すフロー図である。 排水管に第1の補強部材を形成したときの様子を示す断面図である。 第1の補強部材に貫通孔を形成したときの様子を示す断面図である。 (a)は布材を形成する様子を、(b)は硬化性樹脂を含浸させる様子を示す図である。 樹脂含有布材を貼り付けた状態を示す断面図である。 配管内に押圧チューブを挿入した様子を示す断面図である。 配管内に押圧チューブを挿入し、膨張させた様子を示す断面図である。
符号の説明
1・・・トラップ
5・・・配管
10・・・補強部材
11・・・貫通孔
12・・・布材
13・・・硬化性樹脂
15・・・薄膜
16・・・チューブ
18・・・支持部材
23・・・砂
24・・・貫通棒
101、102、103…配管
104…接続管
104a…筒部
104b…筒部
104c…分岐口
105、106、107…接続部
108、109…補強部材
110…押圧チューブ
111…膨張部材
111a…上端
111b…下端
112…固定キャップ
113…気体供給チューブ
115…気体供給孔
116…ヒータ
117…密閉空間
120…貫通孔
121…布材
122…硬化性樹脂
123…樹脂含有布材
150…部分

Claims (17)

  1. 底部を有する外筒部と、前記外筒部内に前記底部を貫通するように設けられた内筒部とを有し、排水を排出するとともに異物の逆流を防ぐトラップ部と、
    前記トラップ部に接続され、該トラップ部に排水を流入させ、または該トラップ部から排水を流出させる管部と、
    前記外筒部の内周面と、前記内筒部の外周面及び内周面と、前記管部の内周面とに一体的に圧接されて形成された補強部材と
    を具備することを特徴とする排水管。
  2. 前記補強部材は、硬化性樹脂を含浸した軟材を、前記外筒部の内周面と、前記内筒部の外周面及び内周面と、前記管部の内周面とに一体的に圧接して形成されることを特徴とする請求項に記載の排水管。
  3. 前記トラップ部は、前記トラップ部の外周近辺の液体を前記トラップ部内に流入させるための第1の孔を有し、
    前記補強部材は、前記第1の孔と連通する第2の孔を有することを特徴とする請求項1又は請求項に記載の排水管。
  4. 底部を有する外筒部と、前記外筒部内に前記底部を貫通するように設けられた内筒部とを有し、排水を排出するとともに異物の逆流を防ぐトラップ部と、前記トラップ部に接続され、該トラップ部に排水を流入させ、または該トラップ部から排水を流出させる管部とを有する排水管の生産方法であって、
    前記トラップ部と前記管部とを補強することができる補強部材を、前記外筒部の内周面と、前記内筒部の外周面及び内周面と、前記管部の内周面とに一体的に形成する工程と、
    前記内筒部及び前記管部の内周面に形成された前記補強部材を、前記内筒部側及び前記管部側に押圧する第1の押圧工程と、
    前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周面に形成された前記補強部材を、前記外筒部側及び前記内筒部側に押圧する第2の押圧工程と
    を具備することを特徴とする排水管の生産方法。
  5. 前記第1の押圧工程は、気体の注入により膨張する膨張部材を有する押圧機構を用いて押圧することを特徴とする請求項に記載の排水管の生産方法。
  6. 前記押圧機構の膨張部材は、前記管部に形成された補強部材を加熱するための加熱手段を有することを特徴とする請求項に記載の排水管の生産方法。
  7. 前記押圧機構の膨張部材は、前記管部の延在方向への伸張を防ぐための伸張防止手段を有することを特徴とする請求項に記載の排水管の生産方法。
  8. 前記第2の押圧工程は、砂状部材を用いて押圧することを特徴とする請求項に記載の排水管の生産方法。
  9. 前記第2の押圧工程は、加熱された砂状部材が用いられることを特徴とする請求項に記載の排水管の生産方法。
  10. 前記内筒部及び前記管部の内周面と前記押圧機構との間及び/又は前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周面と前記砂状部材との間に仕切りのための薄膜部を敷設する工程を更に具備することを特徴とする請求項から請求項に記載の排水管の生産方法。
  11. 前記トラップ部の外周近辺の液体を前記トラップ部内に流入させるための第1の孔と連通する第2の孔を、前記補強部材に貫通させる工程と
    更に具備することを特徴とする請求項から請求項10に記載の排水管の生産方法。
  12. 底部を有する外筒部と、前記外筒部内に前記底部を貫通するように設けられた内筒部とを有し、排水を排出するとともに異物の逆流を防ぐトラップ部と、前記トラップ部に接続され、該トラップ部に排水を流入させ、または該トラップ部から排水を流出させる管部とを有する排水管を補強する補強部材において、
    前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周面に形成された第1の補強部材と、
    前記内筒部の内周面及び前記管部の内周面に前記第1の補強部材と一体的に形成された第2の補強部材とを具備することを特徴とする補強部材。
  13. 排水が流通する管部と、
    硬化性樹脂を含浸し、一端から他端にかけて口径が略同一の筒状に成形された第1の軟材を、気体の注入により膨張する袋状の膨張部材により前記管部の内周面を覆うように圧接して形成された第1の補強部材と、
    前記管部から分岐して設けられ、排水を流通させる分岐管部と、
    前記硬化性樹脂を含浸し、一端の口径よりも他端の口径が大きくなるように筒状に成形された第2の軟材を、前記膨張部材により前記分岐管部の内周面から前記管部の第1の補強部材の一部を覆うように前記第1の補強部材と一体的に圧接して形成された第2の補強部材と
    を具備することを特徴とする排水管。
  14. 排水が流通する第1の管及び第2の管が両端に接続され、少なくとも前記第1の管から前記第2の管に前記排水を流通させる第1の筒部と、前記第1の筒部から分岐し、排水が流通する第3の管に接続され、前記第3の管から前記第1の筒部に前記排水を流通させる第2の筒部とを有する接続管部と、
    硬化性樹脂を含浸し、一端から他端にかけて口径が略同一の筒状に成形された第1の軟材を、気体の注入により膨張する袋状の膨張部材により、前記第1の管、前記第2の管及び前記第1の筒部の内周面を覆うように一体的に圧接して形成された第1の補強部材と、
    前記硬化性樹脂を含浸し、一端の口径よりも他端の口径が大きくなるように筒状に成形された第2の軟材を、前記膨張部材により、前記第2の筒部の内周面から前記管部の第1の補強部材の一部を覆うように前記第1の補強部材と一体的に圧接して形成された第2の補強部材と
    を具備することを特徴とする排水管。
  15. 排水が流通する管部及び当該管部から分岐口を介して分岐された分岐管部を有する排水管の生産方法であって、
    (a)変形自在であって、液状の硬化性樹脂を含浸させることができる第1の軟材を、一端から他端にかけて口径が略同一の筒状に成形する工程と、
    (b)前記第1の軟材に、前記形状を維持しつつ前記硬化性樹脂を含浸させる工程と、
    (c)前記硬化性樹脂を含浸させた第1の軟材を前記管部に挿入し、前記管部の内周面及び前記分岐口を覆うように貼り付ける工程と、
    (d)気体の注入により膨張する袋状の膨張部材を有する押圧機構を用いて、前記貼り付けられた第1の軟材を押圧しながら、当該第1の軟材に含浸された硬化性樹脂を硬化させて第1の補強部材を形成する工程と、
    (e)前記分岐口を塞ぐ前記第1の補強部材を貫通する貫通穴を開け、前記分岐管部と前記管部とを連通させる工程と、
    (f)変形自在であって、液状の硬化性樹脂を含浸させることができる第2の軟材を、一端の口径よりも他端の口径が大きくなるように筒状に成形する工程と、
    (g)前記第2の軟材に、前記形状を維持しつつ前記硬化性樹脂を含浸させる工程と、
    (h)前記硬化性樹脂を含浸させた第2の軟材を前記分岐管部内に挿入し、前記分岐管部の内周面から前記管部の第1の補強部材の一部を覆うように貼り付ける工程と、
    (i)前記押圧機構を用いて前記貼り付けられた第2の軟材を押圧しながら、当該第2の軟材に含浸された硬化性樹脂を硬化させて前記第1の補強部材と一体的に第2の補強部材を形成する工程と
    を具備することを特徴とする排水管の生産方法。
  16. 請求項15に記載の排水管の生産方法であって、
    前記工程(d)は、(j)前記第1の軟材に含浸させた前記硬化性樹脂を加熱する工程を具備し、
    前記工程(i)は、(k)前記第2の軟材に含浸させた前記硬化性樹脂を加熱する工程を具備する
    ことを特徴とする排水管の生産方法。
  17. 請求項16に記載の排水管の生産方法であって、
    前記押圧機構は、
    前記膨張部材の一側に設けられた開口部を一端で塞ぐとともに、少なくとも他端に対して前記膨張部材の他側が自由となるように設けられ、前記膨張部材の内外を連通させるための連通路を有する長尺状の芯部材を有することを特徴とする排水管の生産方法。
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