JP7243436B2 - 多重容器 - Google Patents

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本発明は、多重容器に関する。
液体調味料又は液体化粧品等の内容物を収容し、その鮮度を保持する容器として、デラミボトル、エアレスボトル又は積層剥離容器等と称される多重容器が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、内容器の底部から外側に突出する突出部から張り出した環状爪部が、外容器の底部の貫通孔に係止することによって、内容器の底部の浮き上がりを抑制し、内容器の収縮態様を規制する多重容器が記載されている。また、特許文献1には、外容器用のプリフォームに対して貫通孔を設けると共に、内容器用のプリフォームに対して突出部及び環状爪部を設け、これらのプリフォームを二軸延伸ブロー成形して多重容器を製造することが記載されている。
特開2014-69875号公報
特許文献1に記載の多重容器は、内容器の底部の浮き上がりを抑制することはできるが、内容器の大部分を占める胴部が不規則に収縮してしまう可能性が有る。特許文献1に記載の内容器を不規則に収縮させないためには、内容器が変形し易いよう内容器を薄肉化することも考えられる。しかしながら、内容器を薄肉化するためには、内容器用のプリフォームも薄肉化する必要があるため、成形性を確保することが難しくなる可能性が有る。しかも、特許文献1に記載のプリフォームは、上述の突出部及び環状爪部等の複雑な形状を成形しなければならず、その成形難易度が高いため、成形不良が発生し易い可能性が有る。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本発明の課題の一例は、容器の規則的な収縮と成形性の確保とを両立させることが可能な容器を提供することである。
本発明は、内容器と前記内容器を内包する外容器とが剥離可能に積層されたボトル形状の多重容器であって、前記外容器及び前記内容器の胴部の横断面において、前記外容器及び前記内容器の形状は、円形とは異なる異形形状を成し、前記外容器の厚さに対する前記内容器の厚さの比率は、前記外容器の中心軸からの距離が最も長い最長部において最小となり、前記外容器の前記中心軸からの前記距離が最も短い最短部において最大となる。
好適には、前記内容器の胴部には、軸方向に延びる薄肉部が周方向に亘って間隔を空けて複数箇所に設けられており、前記横断面において、前記内容器の胴部の厚さは、前記外容器の前記最短部に対向する箇所で最大厚さとなり、前記外容器の前記最長部に対向する箇所に設けられた前記薄肉部で最小厚さとなる。
好適には、前記最小厚さは、前記最大厚さの70%以下である。
好適には、前記内容器は、内容物の減少に伴って収縮し、前記薄肉部は、前記内容器の前記胴部における非薄肉部の内面同士を接近させるように折れ曲がることによって、前記内容器の収縮態様を規制する。
好適には、前記外容器及び前記内容器は、前記内容器に対応するプリフォームである内プリフォームと、前記外容器に対応するプリフォームである外プリフォームとを重ねた状態で、これらを同時に二軸延伸ブロー成形することによって製造される。
本発明によれば、容器の規則的な収縮と成形性の確保とを両立させることが可能な容器を提供することができる。
実施形態1に係る多重容器の縦断面を模式的に示す図である。 図1に示されたII-II線を含む平面で切断された多重容器の横断面を模式的に示す図である。 図2に示された内容器の収縮態様を説明するための図である。 図1に示された多重容器を製造するためのプリフォームの縦断面を模式的に示す図である。 図4に示されたV-V線を含む平面で切断されたプリフォームの横断面を模式的に示す図である。 実施形態2に係る多重容器を説明するための図である。 図6に示された多重容器を製造するためのプリフォームを説明するための図を示す。
本発明は、熱可塑性樹脂製のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより製造される容器、及び、その容器を製造するためのプリフォームに対して広く適用可能である。本実施形態では、多重構造を有する容器及びそのプリフォームに対して本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明される実施形態は、本発明の幾つかの例を示すものであって、本発明の内容を限定するものではない。また、実施形態で説明される構成及び動作の全てが本発明の構成及び動作として必須であるとは限らない。
本実施形態では、ボトル形状を成す多重容器1の中心軸Zに沿った方向を「軸方向」とも称し、多重容器1の中心軸Zに直交する方向を「径方向」とも称し、多重容器1の中心軸Zに直交する平面上において中心軸Zに対して周回する方向を「周方向」とも称する。また、本実施形態では、多重容器1の口部3から底部6へ向かう軸方向を「下方」とも称し、多重容器1の底部6から口部3へ向かう軸方向を「上方」とも称する。また、本実施形態では、多重容器1の中心軸Zに沿った平面で多重容器1を切断した断面を「縦断面」とも称し、多重容器1の中心軸Zに直交する平面で多重容器1を切断した断面を「横断面」とも称する。横断面は、「平断面」とも称される。プリフォーム100及び200についても同様である。
[実施形態1:多重容器の構成]
図1は、実施形態1に係る多重容器1の縦断面を模式的に示す図である。図2は、図1に示されたII-II線を含む平面で切断された多重容器1の横断面を模式的に示す図である。図3は、図2に示された内容器20の収縮態様を説明するための図である。なお、図1の二点鎖線は、外容器10の内面と内容器20の外面とが剥離して、内容器20が収縮した状態を示している。
多重容器1は、ボトル形状を成す容器である。多重容器1は、液体調味料、液体化粧品又は飲料等の内容物を収容し、その鮮度を保持する鮮度保持ボトルである。
多重容器1は、熱可塑性樹脂製のボトルであり、ブロー成形によって製造される。好適には、多重容器1は、射出成形等によって試験管形状のような有底筒状に成形されたプリフォームを、二軸延伸ブロー成形することにより製造される。多重容器1の成形に用いられる樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、エチレン-ビニル系共重合体、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフエニレンオキサイド樹脂、又は、生分解性樹脂等が挙げられる。好適には、多重容器1の成形に用いられる樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、又は、ポリエステル系樹脂が挙げられる。より好適には、多重容器1の成形に用いられる樹脂としては、ポリエステル系樹脂が挙げられる。このポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンフラノエート、及び、これらの共重合ポリエステル等の樹脂が挙げられる。特に好適には、多重容器1の成形に用いられる樹脂は、ポリエチレンテレフタレート樹脂である。
多重容器1は、図1に示されるように、多重容器1の一端部であり内容物の注出口21を有する口部3と、多重容器1の他端部であり接地部を有する底部6とを備える。更に、多重容器1は、径方向外方に広がりながら口部3から下方へ延びる肩部4と、肩部4から下方に延びて底部6に連なる胴部5とを備える。
多重容器1は、多重容器1の外郭を構成すると共に内容器20を内包するボトル形状の外容器10と、内容物を収容すると共に外容器10の内面に沿った形状を有する内容器20と、外容器10と内容器20との間に外気を導入可能な外気導入孔11とを備える。多重容器1は、外容器10の内面と内容器20の外面とが剥離可能に積層された多重構造を有する。
外容器10は、底部6が接地して自立可能に形成される。外容器10の肩部4及び胴部5は、スクイズ操作により押圧されると内方に撓んで変形し、押圧が解除されると押圧前の原形に復元するように形成される。
内容器20は、内容物を収容する収容空間S及び注出口21を有し、内容物の減少に伴って収縮可能に形成される。内容器20の肩部4及び胴部5は、内容物の減少に伴って収縮するよう、外容器10よりも薄い肉厚を有するように形成される。なお、内容器20は、内容物に対するガスバリア性を確保するため、酸素吸収剤を含んで成形されてよい。
外気導入孔11は、図1に示されるように、外容器10の口部3に設けられ、空隙Aと連通する。空隙Aは、外容器10の内面と内容器20の外面とが剥離することによって、外容器10の肩部4から底部6と、内容器20の肩部4から底部6との間に形成される空間である。なお、外気導入孔11は、外容器10の口部3と内容器20の口部3とが固定される部分にスリットとして設けられてよい。
多重容器1は、その口部3に対して、逆止弁付きのキャップが装着される。多重容器1では、外容器10がスクイズ操作により押圧されると、内容物が注出されて内容器20が収縮する。外容器10の押圧が解除されると、外容器10が押圧前の原形に復元する一方、外気導入孔11から空隙Aへの外気導入及び逆止弁の作用によって、内容器20の収縮状態が維持される。それにより、多重容器1では、内容物の減少に伴って内容器20の収縮が進行すると共に、注出口21からの外気流入が抑制されるため、内容物の酸化を抑制しその鮮度を保持することができる。
多重容器では、内容物の減少に伴って内容器が収縮するが、内容器が不規則に収縮すると、収容空間から注出口への内容物の流路が確保されず、内容物の注出が妨げられる可能性が有る。それにより、多重容器では、内容物の収容量が少なくなった使用終盤段階において、内容物を注出し切れず、残留させてしまう可能性が有る。
そこで、多重容器1には、図2に示されるように、内容器20が規則的に収縮するよう、内容器20の収縮態様を規制するための薄肉部22が設けられる。薄肉部22は、内容器20の胴部5に設けられ、その肉厚が、非薄肉部23よりも薄い部分である。非薄肉部23は、内容器20の胴部5において、薄肉部22が設けられていない他の部分である。
薄肉部22は、周方向に幅を有して軸方向に延びるように設けられる。具体的には、薄肉部22は、内容器20の胴部5において、周方向に幅を有し、軸方向に沿って延びる帯状に形成される。薄肉部22は、周方向に亘って間隔を空けて複数箇所に設けられる。すなわち、薄肉部22及び非薄肉部23は、周方向において交互に配置される。複数の薄肉部22は、それぞれの中心軸Zまでの距離が略同一となるように設けられると好適である。複数の薄肉部22は、内容器20の胴部5の横断面において、中心軸Zを対称中心として点対称となるように設けられると好適である。
薄肉部22は、非薄肉部23よりも薄いため、非薄肉部23よりも折れ曲がり易い。このため、内容器20が収縮する際、内容器20を径方向内方へ変形させる力が内容器20の外面に加わると、薄肉部22は、非薄肉部23よりも先に変形して折れ曲がる。このとき、薄肉部22は、薄肉部22を境に隣接する2つの非薄肉部23の内面同士を周方向において接近させるように折れ曲がり、収縮した内容器20の稜線となる。その後、図3に示されるように、内容器20の収縮が進行すると、薄肉部22は、軸方向に延びて非薄肉部23の周方向端部を支持する支柱のように働き、非薄肉部23は、径方向内方へ撓むように変形する。このように、薄肉部22は、非薄肉部23との肉厚差によって、内容器20の収縮変形の起点となり、内容器20を規則的に収縮させることから、内容器20の収縮態様を規制することができる。
薄肉部22は、内容器20の胴部5の内面を径方向外方に窪ませた凹形状に形成される。内容器20の胴部5に肉厚差を設ける手段としては、内容器20の胴部5に対して、その内面を径方向内方に突出させた凸形状の厚肉部を設けることも考えられる。しかしながら、厚肉部は、その肉厚が他より厚いことから変形し難い部分であるため、内容器20は、厚肉部が設けられていない胴部5の大部分を占める非厚肉部から先に不規則に収縮してしまう。よって、厚肉部は、内容器20の収縮態様を規制する手段としては機能し難い。
このようなことから、多重容器1では、薄肉部22が、内容器20の胴部5の内面を径方向外方に窪ませた凹形状に形成される。
また、内容器20に対応するプリフォーム200は、内容器20が収縮し易くなるよう、外容器10に対応するプリフォーム100及び一般的な飲料用ペットボトルのプリフォームと比べて、全体的に肉厚を薄くする必要がある。このため、プリフォーム200は、これらのプリフォームと比べてその肉厚に対する軸方向長さの比が大きくなる。それにより、プリフォーム200は、これらのプリフォームと比べて、射出成形時に溶融樹脂を金型内へ適切に充填させ難く、射出成形時の成形難易度が高い。しかも、プリフォーム200は、内容器20が規則的に収縮するよう薄肉部220を設ける場合、射出成形時の成形難易度は更に高くなる。よって、プリフォーム200の射出成形時の成形性を確保するためには、薄肉部220の肉厚を薄くし過ぎないことが重要である。
そこで、多重容器1では、射出成形時の成形性を確保できる肉厚で薄肉部220がプリフォーム200に設けられ、プリフォーム200の二軸延伸ブロー成形後には、内容器20が規則的に収縮される肉厚で薄肉部22が設けられるように構成される。
具体的には、図2に示されるように、多重容器1は、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面形状が、円形とは異なる異形形状を成すように構成される。言い換えると、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面において、多重容器1は、外容器10及び内容器20の形状が、円形とは異なる異形形状を成すように構成される。異形形状は、例えば、図2に示された四角形のような多角形形状である。好適には、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面形状は、正多角形形状である。
更に、多層容器1は、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面において、外容器10の厚さに対する内容器20の厚さの比率が、中心軸Zからの距離が最も長い最長部15において最小となり、中心軸Zからの距離が最も短い最短部16において最大となるように構成される。すなわち、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面において、多重容器1では、内容器20の薄肉部22が、中心軸Zからの距離が最も長い外容器10の最長部15と対向する箇所に設けられる。この横断面において、内容器20の非薄肉部23は、少なくとも、中心軸Zからの距離が最も短い外容器10の最短部16と対向する箇所を含んで設けられる。多角形形状を成す外容器10の胴部5の横断面において、外容器10の角部分が最長部15に該当し、外容器10の辺の中点部分が最短部16に該当する。すなわち、内容器20の薄肉部22が設けられる箇所は、内容器20の胴部5の横断面形状が成す多角形の角部分である。内容器20の非薄肉部23が設けられる箇所は、内容器20の胴部5の横断面形状が成す多角形の辺部分である。
外容器10の最長部15は、外容器10の胴部5のうちで、径方向における中心軸Zからの距離が最も長いため、二軸延伸ブロー成形における径方向の延伸倍率が最も高い。このため、最長部15と対向する内容器20の箇所は、内容器20の胴部5のうちで、二軸延伸ブロー成形における径方向の延伸倍率が最も高い箇所である。一方、外容器10の最短部16は、外容器10の胴部5のうちで、径方向における中心軸Zからの距離が最も短いため、二軸延伸ブロー成形における径方向の延伸倍率が最も低い。このため、最短部16と対向する内容器20の箇所は、内容器20の胴部5のうちで、二軸延伸ブロー成形における径方向の延伸倍率が最も低い箇所である。
すなわち、多重容器1では、外容器10の最長部15に対向する箇所に薄肉部22が設けられることで、内容器20の胴部5において径方向の延伸倍率が最も高い箇所に薄肉部22が設けられることになる。それにより、多重容器1では、内容器20に対応するプリフォーム200に設けられる薄肉部220の肉厚を余り薄くしなくても、二軸延伸ブロー成形後には、薄肉部22の肉厚を十分に薄くすることができる。
外容器10及び内容器20の胴部5の横断面において、内容器20の胴部5の厚さは、外容器10の最長部15に対向する箇所に設けられた薄肉部22で最小厚さTaとなり、外容器10の最短部16に対向する箇所で最大厚さTbとなる。すなわち、内容器20の胴部5の厚さは、内容器20の胴部5の横断面形状が成す多角形の角部分で最小厚さTaとなり、内容器20の胴部5の横断面形状が成す多角形の辺の中点部分で最大厚さTbとなる。この最小厚さTaは、最大厚さTbの70%以下、特に60%以下であると好適である。
内容器20の胴部5のうち最小厚さTaとなる部分は、内容器20の胴部5において最も折れ曲がり易く、内容器20の胴部5のうち最大厚さTbとなる部分は、内容器20の胴部5において最も折れ曲がり難い。このため、内容器20が収縮する際、最小厚さTaとなる部分である薄肉部22は、内容器20の収縮変形の起点となって内容器20の胴部5において最初に折れ曲がり、収縮した内容器20の稜線となり易い。そして、最大厚さTbとなる部分を含む非薄肉部23は、内容器20が収縮する際、薄肉部22が折れ曲がった後に、径方向内方へ撓むように変形し易い。それにより、多重容器1では、内容器20の胴部5が、図3に示されるように折り畳まれるような態様で、規則的に収縮し得る。
最小厚さTaが最大厚さTbの70%を超えると、最小厚さTaとなる部分である薄肉部22と、最大厚さTbとなる部分を含む非薄肉部23との肉厚差が小さくなり、薄肉部22と非薄肉部23との間で有意差が無くなる。このため、薄肉部22は、非薄肉部23より先に折れ易くはならず、内容器20の収縮変形の起点となり難いため、内容器20が規則的に収縮し難くなる。このようなことから、多重容器1では、内容器20の胴部5における最小厚さTaが最大厚さTbの70%以下、特に60%以下であると好適である。
[実施形態1:多重容器用プリフォームの構成]
図4は、図1に示された多重容器1を製造するためのプリフォーム100及び200の縦断面を模式的に示す図である。図5は、図4に示されたV-V線を含む平面で切断されたプリフォーム100及び200の横断面を模式的に示す図である。
多重容器1は、射出成形等によって有底筒状に成形されたプリフォーム100及び200を、二軸延伸ブロー成形することにより製造される。図4に示されるように、プリフォーム100及び200は、多重容器1の口部3に相当し、二軸延伸ブロー成形によって延伸されない部分である非延伸部Mと、多重容器1の肩部4、胴部5及び底部6に相当し、二軸延伸ブロー成形によって延伸される部分である延伸部Nとから構成される。プリフォーム100は外容器10に対応するプリフォームであり、プリフォーム200は内容器20に対応するプリフォームである。
本実施形態では、外容器10に対応するプリフォーム100を、「外プリフォーム100」とも称し、内容器20に対応するプリフォーム200を、「内プリフォーム200」とも称する。外プリフォーム100及び内プリフォーム200は、多重容器1を二軸延伸ブロー成形により製造するための多重容器用プリフォームである。
外プリフォーム100は、外容器10の口部3に相当する部分に対して、外気導入孔11及びサポートリングが設けられると共に、キャップの被装着部が設けられる。
内プリフォーム200は、内容器20の口部3に相当する口部203と、径方向内方に狭まりながら口部203から下方へ延びる傾斜部204と、傾斜部204から軸方向に沿って下方に延びる直胴部205と、直胴部205から下方に延びて直胴部205を閉じる底部206とを備える。傾斜部204は、口部203に連なる上側傾斜部204aと、直胴部205に連なる下側傾斜部204bとを含む。
内プリフォーム200では、口部203が内容器20の口部3に相当し、上側傾斜部204aが内容器20の肩部4に相当し、下側傾斜部204b及び直胴部205が内容器20の胴部5に相当し、底部206が内容器20の底部6に相当する。
内プリフォーム200の直胴部205には、図5に示されるように、内容器20の胴部5に薄肉部22が設けられるよう、薄肉部22に相当する薄肉部220が設けられる。薄肉部220は、その肉厚が、非薄肉部230よりも薄い部分である。非薄肉部230は、内プリフォーム200の直胴部205において、薄肉部220が設けられていない他の部分であり、内容器20の非薄肉部23に相当する。
薄肉部220は、周方向に幅を有して軸方向に延びるように設けられる。具体的には、薄肉部220は、直胴部205において、周方向に幅を有し、軸方向に沿って延びる溝状に形成される。薄肉部220は、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面形状に応じて、周方向に亘って間隔を空けて複数箇所に設けられる。すなわち、薄肉部220は、外容器10の最長部15に対応するブロー金型内の部位と対向する箇所に設けられる。非薄肉部230は、外容器10の最短部16に対応するブロー金型内の部位と対向する箇所に設けられる。外容器10及び内容器20の胴部5の横断面形状が多角形形状である場合、内プリフォーム200の直胴部205の横断面において、薄肉部220が設けられる箇所は、内容器20の胴部5の横断面形状が成す多角形の角部分に対応する部分である。複数の薄肉部220同士を周方向に沿って順に結んだ線分は、この多角形と略相似形になる。なお、複数の薄肉部220は、それぞれの中心軸Zまでの距離が略同一となるように設けられると好適である。複数の薄肉部220は、横断面において、中心軸Zを対称中心として点対称となるように設けられると好適である。
内プリフォーム200の直胴部205の横断面において、直胴部205の最小厚さTa’は薄肉部220の厚さであり、直胴部205の最大厚さTb’は非薄肉部230の厚さである。この最小厚さTa’は、内容器20の規則的な収縮の観点から、最大厚さTb’の80%以下、特に70%以下であると好適である。最小厚さTa’は、内プリフォーム200の射出成形時の成形性、及び、内プリフォーム200の二軸延伸ブロー成形時の成形性の観点から、200μm以上であると好適である。最小厚さTa’が、200μm未満であると、射出成形時に適切な肉厚の薄肉部220を安定的に成形することが難しいと共に、二軸延伸ブロー成形時に薄肉部220が過度に延伸されて破断し易いことから、成形不良が発生し易くなるからである。
更に、薄肉部220の軸方向長さは、内容器20の規則的な収縮の観点から、内プリフォーム200の延伸部Nの軸方向長さの30%以上、特に50%以上であると好適である。内プリフォーム200の延伸部Nの軸方向長さは、内プリフォーム200の傾斜部204、直胴部205及び底部206の軸方向長さである。薄肉部220の軸方向位置は、直胴部205の軸方向位置の中でも底部206に近い位置であると好適である。内容器20の底部6が浮き上がって内容器20が不規則に収縮することを抑制するためである。
[実施形態1:多重容器の製造方法]
図4に示されるように、外プリフォーム100及び内プリフォーム200は、外プリフォーム100の中に内プリフォーム200を挿入し、両者を重ねた状態で同時に二軸ブロー成形することによって、多重容器1に成形される。この多重容器1の二軸延伸ブロー成形方法は、スタックプリフォーム法とも称される。
スタックプリフォーム法では、互いを重ねた状態で外プリフォーム100及び内プリフォーム200を、加熱されたブロー金型内に設置する。そして、スタックプリフォーム法では、内プリフォーム200の内部を延伸ロッドで軸方向に延伸させると共に、ブローエアを吹き込んで径方向及び周方向に延伸させることによって、ブロー金型に押し付け、ブロー金型に応じた形状の外容器10及び内容器20を成形する。
ブロー金型は、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面形状が異形形状を成すよう、この異形形状に応じた形状に形成されている。外プリフォーム100及び内プリフォーム200をブロー金型内に設置する際、内プリフォーム200の薄肉部220と、外容器10の最長部15に対応するブロー金型内の部位とが対向するように、外プリフォーム100及び内プリフォーム200を設置する。それにより、外プリフォーム100及び内プリフォーム200は、外容器10の最長部15に対向する箇所に内容器20の薄肉部22が設けられた多重容器1に成形される。
このブロー成形過程において、内プリフォーム200は、その外面が外プリフォーム100の内面に密着した状態で、外プリフォーム100と同時に延伸する。このため、内プリフォーム200の薄肉部220は、その外面が外プリフォーム100の内面に当接しながら、非薄肉部230と共に延伸する。すなわち、スタックプリフォーム法では、外プリフォーム100の内面で、内プリフォーム200の薄肉部220の延伸を規制することができる。それにより、スタックプリフォーム法では、薄肉部220だけが過度に延伸しないため、薄肉部220が過度に薄肉化して破断することを抑制することができ、成形不良の発生を抑制することができる。
一方、多重容器の二軸延伸ブロー成形方法には、外プリフォーム100を延伸させてブロー金型内に外容器10を成形した後に、この外容器10の内側において内プリフォーム200を延伸させるプリフォームインボトル法も存在する。しかしながら、プリフォームインボトル法では、内プリフォーム200が外プリフォーム100と同時に延伸しないため、薄肉部220の延伸が外プリフォーム100の内面で規制されない。このため、プリフォームインボトル法は、内プリフォーム200の薄肉部220が過度に延伸してしまい、破断等の成形不良が発生する可能性が有る。よって、プリフォームインボトル法は、上述のような薄肉部22を備える多重容器1の二軸延伸ブロー成形方法としては適切でない。
[実施形態1:作用効果]
以上のように、実施形態1に係る多重容器1では、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面において、外容器10の厚さに対する内容器20の厚さの比率が、中心軸Zからの距離が最も長い最長部15において最小となり、中心軸Zからの距離が最も短い最短部16において最大となるように構成される。このような構成により、実施形態1に係る多重容器1は、内容器20の胴部5に対して薄肉部22が設けられる。薄肉部22は、軸方向に延び、周方向に亘って間隔を空けて複数箇所に設けられる。そして、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面において、外容器10及び内容器20の形状は、多角形形状を成し、薄肉部22は、外容器10の最長部15に対向する箇所に設けられる。
このため、実施形態1に係る多重容器1では、内容物の減少に伴って内容器20が収縮する際、薄肉部22が収縮変形の起点となり、内容器20を規則的に収縮させるため、内容器20の収縮態様を規制することができる。それにより、実施形態1に係る多重容器1では、内容物の収容量が少なくなった使用終盤段階においても、内容器20において内容物の流路を確保することができるため、内容物を注出し切れずに残留させてしまうことを抑制することができる。
加えて、実施形態1に係る多重容器1では、内容器20の胴部5において径方向の延伸倍率が最も高い箇所に薄肉部22が設けられることになる。それにより、実施形態1に係る多重容器1では、内プリフォーム200に設けられる薄肉部220の肉厚を余り薄くしなくても、二軸延伸ブロー成形後には、薄肉部22の肉厚を十分に薄くすることができる。その結果、実施形態1に係る多重容器1は、射出成形時の成形性を確保できる肉厚で薄肉部220をプリフォーム200に設けつつ、プリフォーム200の二軸延伸ブロー成形後には、内容器20を規則的に収縮できる肉厚で薄肉部22を設けることができる。
このように、実施形態1に係る多重容器1は、内容器20の規則的な収縮と成形性の確保とを両立させることができる。その結果、実施形態1に係る多重容器1は、内容物の残留抑制と生産性の確保とを両立させることができる。
更に、実施形態1に係る多重容器1では、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面において、内容器20の胴部5の厚さが、外容器10の最短部16に対向する箇所で最大厚さTbとなり、外容器10の最長部15に対向する箇所に設けられた薄肉部22で最小厚さTaとなる。このため、内容器20が収縮する際、内容器20の胴部5のうち最小厚さTaとなる部分である薄肉部22は、内容器20の胴部5において最初に折れ曲がり、収縮した内容器20の稜線となり易く、最大厚さTbの部分を含む非薄肉部23は、径方向内方へ撓むように変形し易い。それにより、実施形態1に係る多重容器1は、内容器20の収縮態様を、胴部5が折り畳まれるような規則的な態様に規制することができる。よって、実施形態1に係る多重容器1は、成形性を確保しつつ、内容器20をより高い水準で規則的に収縮させることができる。その結果、実施形態1に係る多重容器1は、内容物の残留抑制と生産性の確保とをより高い水準で両立させることができる。
更に、実施形態1に係る多重容器1は、内容器20の胴部5の最小厚さTaが、最大厚さTbの70%以下である。それにより、実施形態1に係る多重容器1では、薄肉部22と非薄肉部23とに確実に肉厚差を設けることができるため、薄肉部22が収縮変形の起点となり易く、確実に内容器20を規則的に収縮させることができる。よって、実施形態1に係る多重容器1では、成形性を確保しつつ、内容器20をより確実に規則的に収縮させることができる。その結果、実施形態1に係る多重容器1は、内容物の残留抑制と生産性の確保とをより確実に両立させることができる。
更に、実施形態1に係る多重容器1では、外容器10及び内容器20が、外プリフォーム100と内プリフォーム200とを重ねた状態で、これらを同時に二軸延伸ブロー成形することによって製造される。このため、実施形態1に係る多重容器1では、内プリフォーム200の射出成形時の成形性、及び、二軸延伸ブロー成形時の成形性を確保しつつ、内容器20を規則的に収縮させることができる。よって、実施形態1に係る多重容器1では、内容物の残留抑制と生産性の確保とを安定的に両立させることができる。
更に、実施形態1に係る多重容器1では、内容器20の薄肉部22は、非薄肉部23の内面同士を接近させるように折れ曲がることによって、内容器20の収縮態様を規制する。このため、実施形態1に係る多重容器1では、特別な手段を用いなくても、既存の製造工程において内容器20の胴部5に肉厚差を設けるだけで、内容器20の規則的な収縮を実現することができる。よって、実施形態1に係る多重容器1では、内容器20の規則的な収縮と成形性の確保とを容易に両立させることができる。その結果、実施形態1に係る多重容器1は、内容物の残留抑制と生産性の確保とを容易に両立させることができる。
なお、上述の実施形態1に係る多重容器1において、内容器20の薄肉部22は、外容器10の最長部15と対向する全ての箇所に設けられる必要はない。すなわち、内容器20の薄肉部22は、内容器20の胴部5の横断面形状が成す多角形の全ての角部分に設けられる必要はなく、この多角形の角部分の数と、薄肉部22が設けられる箇所の数とが異なっていてもよい。
[他の実施形態]
実施形態2に係る多重容器1について説明する。実施形態2に係る多重容器1の説明において、実施形態1に係る多重容器1と同様の構成及び動作に係る説明については、重複する説明となるため省略する。
図6は、実施形態2に係る多重容器1を説明するための図である。図7は、図6に示された多重容器1を製造するためのプリフォーム100及び200を説明するための図である。
図6は、実施形態2に係る外容器10及び内容器20の胴部5の横断面を示している。図7は、実施形態2に係るプリフォーム100及び200を直胴部205に直交する平面で切断した際の、プリフォーム100及び200の横断面を示している。
実施形態1に係る多重容器1は、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面形状が、図2に示されるように、多角形形状を成すように構成される。これに対し、実施形態2に係る多重容器1は、外容器10及び内容器20の胴部5の横断面形状が、図6に示されるように、楕円形形状を成すように構成される。
実施形態2に係る多重容器1において、楕円形形状を成す外容器10の胴部5の横断面では、外容器10の長軸との交差部分が最長部15に該当し、外容器10の短軸との交差部分が最短部16に該当する。内容器20の薄肉部22が設けられる箇所は、内容器20の胴部5の横断面形状が成す楕円形の長軸との交差部分である。内容器20の非薄肉部23が設けられる箇所は、内容器20の胴部5の横断面形状が成す楕円形の長軸との交差部分以外の部分である。
そして、内容器20の胴部5の厚さは、外容器10の最長部15に対向する箇所に設けられた薄肉部22で最小厚さTaとなり、外容器10の最短部16に対向する箇所で最大厚さTbとなる。すなわち、内容器20の胴部5の厚さは、内容器20の胴部5の横断面形状が成す楕円形の長軸との交差部分で最小厚さTaとなり、内容器20の胴部5の横断面形状が成す楕円形の短軸との交差部分で最大厚さTbとなる。そして、この最小厚さTaは、最大厚さTbの70%以下、特に60%以下である。
また、実施形態2に係る内プリフォーム200の直胴部205には、図7に示されるように、2つの薄肉部220が設けられる。内プリフォーム200の直胴部205の横断面において、2つの薄肉部220が設けられる箇所は、内容器20の胴部5の横断面形状が成す楕円形の長軸との交差部分に対応する部分である。2つの薄肉部220は、中心軸Zを挟んで互いに対向するように設けられる。
実施形態2に係る多重容器1では、内容器20が収縮する際、薄肉部22は、内容器20の収縮変形の起点となって内容器20の胴部5において最初に折れ曲がり、非薄肉部23は、その曲率を小さくしながら中心軸Zへ近付くように変形し易い。それにより、実施形態2に係る多重容器1では、内容器20の収縮態様を、胴部5が折り畳まれるような規則的な態様に規制することができる。よって、実施形態2に係る多重容器1は、実施形態1と同様に、内容器20の規則的な収縮と成形性の確保とを両立させることができる。その結果、実施形態2に係る多重容器1は、内容物の残留抑制と生産性の確保とを両立させることができる。
上述の実施形態において、内プリフォーム200の薄肉部220は、直胴部205だけでなく、下側傾斜部204bにも設けられてよい。それにより、内容器20の薄肉部22は、内容器20の胴部5の軸方向全体に設けられるため、内容器20を確実に規則的に収縮させることができる。更に、内プリフォーム200の薄肉部220は、直胴部205及び下側傾斜部204bだけでなく、上側傾斜部204aにも設けられてよい。それにより、内容器20の薄肉部22は、内容器20の胴部5だけでなく肩部4にも設けられるため、内容器20をより確実に規則的に収縮させることができる。
上述の実施形態において、多重容器1は、外容器10が多重容器1の外郭を構成し、内容器20が内容物を収容する容器である。しかしながら、多重容器1は、外容器10が多重容器1の外郭を構成し、内容器20が内容物を収容する容器に限定されない。すなわち、多重容器1は、多重容器1の外郭を構成する容器が外容器10の更に外側に設けられたり、内容物を収容する容器が内容器20の更に内側に設けられたりしてよい。このように、多重容器1は、外容器10及び内容器20が、互いに隣接して剥離可能に積層されると共に、互いの間に空隙Aを形成する積層体として機能すればよく、当然ながら、複数の空隙Aを形成可能な三重以上の多重構造を有する容器であってよい。
上述の実施形態では、外容器10及び内容器20を備えた多重構造を有する多重容器1並びにそのプリフォーム100及び200に対して本発明を適用した場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明は、ペットボトル等の、多重構造でなく一重構造を有する容器に対しても適用可能である。
具体的には、この容器は、ボトル形状を成し、その胴部に対して、軸方向に延びる薄肉部が、周方向に亘って間隔を空けて複数箇所に設けられる。そして、この容器は、胴部の横断面において、容器の形状が円形とは異なる異形形状を成し、薄肉部は、容器の中心軸からの距離が最も長い最長部に設けられる。このような構成により、この容器は、廃棄時に嵩張らないよう容器を潰す際、すなわち、容器を収縮変形させる際、薄肉部が容器の収縮変形の起点となるため、容器が規則的に収縮するよう容器の収縮態様に規制することができる。また、この容器は、プリフォームに設けられる薄肉部の肉厚を余り薄くしなくても、二軸延伸ブロー成形後には、容器に設けられる薄肉部の肉厚を十分に薄くすることができるため、射出成形時の成形性を確保しつつ、容器を規則的に収縮可能な薄肉部を設けることができる。よって、この容器は、容器の規則的な収縮と成形性の確保とを両立させることができる。
好適には、この容器は、胴部の横断面において、胴部の厚さは、容器の中心軸からの距離が最も短い最短部で最大厚さとなり、容器の中心軸からの距離が最も長い最長部に設けられた薄肉部で最小厚さとなる。それにより、この容器は、容器の規則的な収縮と成形性の確保とを高い水準で両立させることができる。
好適には、この容器は、胴部の最小厚さが、最大厚さの70%以下である。それにより、この容器は、容器の規則的な収縮と成形性の確保とをより確実に両立させることができる。
[その他]
上述の実施形態において、多重容器1は、特許請求の範囲に記載された「多重容器」の一例に該当する。外容器10は、特許請求の範囲に記載された「外容器」の一例に該当する。内容器20は、特許請求の範囲に記載された「内容器」の一例に該当する。胴部5は、特許請求の範囲に記載された「胴部」の一例に該当する。最長部15は、特許請求の範囲に記載された「最長部」の一例に該当する。最短部16は、特許請求の範囲に記載された「最短部」の一例に該当する。薄肉部22は、特許請求の範囲に記載された「薄肉部」の一例に該当する。外プリフォーム100は、特許請求の範囲に記載された「外プリフォーム」の一例に該当する。内プリフォーム200は、特許請求の範囲に記載された「内プリフォーム」の一例に該当する。中心軸Zは、特許請求の範囲に記載された「中心軸」の一例に該当する。
上述の実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用することができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
上述の実施形態及び特許請求の範囲で使用される用語は、限定的でない用語として解釈されるべきである。例えば、「含む」という用語は、「含むものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「含有する」という用語は、「含有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「備える」という用語は、「備えるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
1 多重容器
3 口部
4 肩部
5 胴部
6 底部
10 外容器
11 外気導入孔
15 最長部
16 最短部
20 内容器
21 注出口
22 薄肉部
23 非薄肉部
100 外プリフォーム
200 内プリフォーム
203 口部
204 傾斜部
204a 上側傾斜部
204b 下側傾斜部
205 直胴部
206 底部
220 薄肉部
230 非薄肉部
A 空隙
M 非延伸部
N 延伸部
S 収容空間
Ta 内容器の胴部の最小厚さ
Tb 内容器の胴部の最大厚さ
Ta’ 内プリフォームの直胴部の最小厚さ
Tb’ 内プリフォームの直胴部の最大厚さ
Z 中心軸

Claims (5)

  1. 内容器と前記内容器を内包する外容器とが剥離可能に積層されたボトル形状の多重容器であって、
    前記外容器及び前記内容器の胴部の横断面において、
    前記外容器及び前記内容器の形状は、円形とは異なる異形形状を成し、
    前記外容器の厚さに対する前記内容器の厚さの比率は、前記外容器の中心軸からの距離が最も長い最長部において最小となり、前記外容器の前記中心軸からの前記距離が最も短い最短部において最大となる、
    多重容器。
  2. 前記内容器の胴部には、軸方向に延びる薄肉部が周方向に亘って間隔を空けて複数箇所に設けられており、
    前記横断面において、前記内容器の胴部の厚さは、
    前記外容器の前記最短部に対向する箇所で最大厚さとなり、
    前記外容器の前記最長部に対向する箇所に設けられた前記薄肉部で最小厚さとなる、
    請求項1に記載の多重容器。
  3. 前記最小厚さは、前記最大厚さの70%以下である、
    請求項2に記載の多重容器。
  4. 前記内容器は、内容物の減少に伴って収縮し、
    前記薄肉部は、前記内容器の前記胴部における非薄肉部の内面同士を接近させるように折れ曲がることによって、前記内容器の収縮態様を規制する、
    請求項2又は3に記載の多重容器。
  5. 前記外容器及び前記内容器は、前記内容器に対応するプリフォームである内プリフォームと、前記外容器に対応するプリフォームである外プリフォームとを重ねた状態で、これらを同時に二軸延伸ブロー成形することによって製造される、
    請求項1~4の何れか1項に記載の多重容器。
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