JP7241833B2 - 配管構造 - Google Patents
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Description
このように、竪樋、言い換えると、排水が鉛直方向に流れる排水部材と、軒樋と、が干渉する場合において、排水部材に軒樋を貫通させず、排水部材から軒樋に排水させると、例えば豪雨時などに、軒樋から排水があふれるおそれがある。
なお、このような干渉を回避するため、排水部材と軒樋とが干渉する位置において軒樋を分断し、軒樋に排水部材を回避させる構造が考えられる。しかしながらこの場合、分断位置の決定や各種寸法測定などの手間が増加したり、分断した各軒樋に対して排水口を設けたり、各軒樋に対して分断位置での止水加工が必要となったりと、費用や手間が増加する。
また、第1部材、第2部材を専用品として設けることで、例えば、継手として、単なるパイプの外周面に環状の板を溶接するといった、現場溶接が発生して施工に手間がかかる構成の継手を必要としない。そのため、施工性を高めることができる。
図1に示すように、雨樋50は、マンションなどの建築物40に降る雨を排水する。建築物40は、屋根41と、庇42と、を備えている。
屋根41には、勾配が設けられている。庇42は、建築物40の壁面のうち、屋根41の勾配の下端が位置する壁面に設けられている。庇42は、例えば、建築物40の開口部(例えば、窓や出入口43(玄関))の雨除け等として機能する。庇42は、マンションにおけるベランダ等として機能してもよい。
第1の軒樋51は、屋根41に降る雨水を排水する。第1の軒樋51は、例えば、屋根41の軒先に配置されている。なお以下では、水平方向のうち、第1の軒樋51が延びる方向を第1水平方向という。
第2の排水部材62は、第2の軒樋52の下方に位置する。本実施形態では、第2の排水部材62は、第1の軒樋51から排水する第2竪樋53B(管材、配管、パイプ)である。
第1フランジ12は、第2の軒樋52の底部52aの上面に載置されている。第1フランジ12の下面には接着剤が塗布され、底部52aの上面と固着される。
第1筒11の下端部における外周面には、雄ねじ部11aが形成されている。図示の例では、雄ねじ部11aは、周方向の全周にわたって連続して設けられている。
第2フランジ22は、第2の軒樋52の底部52aの下面に配置され、第1フランジ12との間に、第2の軒樋52の底部52aを挟む。第2フランジ22の上面は、底部52aの下面に固着されている。
まず、第2の軒樋52の底部52aに、貫通孔52bを形成する。この際、貫通孔52bの内径は、第1筒11の係合部14における外周面23aの外径に基づいて設定することができる。
ここで、余分な接着剤が、逃げ部24から内側に流れ出ることで、接着剤が第2フランジ22の上面から径方向の外側に漏れ出て、継手63の外観に影響が生じるのを防ぐことができる。
以上により、配管構造60(竪樋53)が施工される。
また、第1部材10、第2部材20を専用品として設けることで、例えば、継手63として、単なるパイプの外周面に環状の板を溶接するといった、現場溶接が発生して施工に手間がかかる構成の継手63を必要としない。そのため、施工性を高めることができる。
第2フランジ22が、第2の軒樋52の底部52aの下面に配置され、第1フランジ12との間に底部52aを挟む。これにより、第2部材20を第2の軒樋52に高精度に位置決めし、かつ、第2部材20を第2の軒樋52に強固に固定することができる。
例えば、第2竪樋53Bが継手63の真下に(同軸に)配置されつつ、これらの第2竪樋53Bと継手63とが直接接続されておらず、他の継手を介して接続されていてもよい。この場合であって、第2竪樋53Bと継手63とが同径のときには、他の継手としてソケットを採用可能である。第2竪樋53Bが継手63に比べて大径のときには、他の継手としてインクリーザーを採用可能である。これらの場合、継手63に接続される第2の排水部材62が、第2竪樋53Bに代えて前記他の継手となる。
また、第2竪樋53Bが継手63の真下に(同軸に)配置されつつ、これらの第2竪樋53Bと継手63とが直接接続されておらず、他の継手を介して接続されている場合において、第2の軒樋52からの雨水を第2竪樋53Bに合流させてもよい。この場合、図20に示すように、第2の軒樋52の底面52aに設けられるドレン181およびこのドレン181と接続される呼び樋180が接続される合流継手75を、前記他の継手として採用可能である。合流継手75は、第1受口76と、第2受口77と、第3受口78と、を備えている。第1受口76は継手63と接続され、第2受口77は第2竪樋53Bと接続されている。第3受口78は側方(水平方向)を向き、第2の軒樋52からの雨水を排水する呼び樋180と接続される。この場合、第2の軒樋52からの雨水が合流する第2竪樋53Bは、排水量を確保するため、第1竪樋53Aよりも大径であることが好ましい。この場合、継手63と合流継手75との間には、インクリーザー79aおよび短管79bが設けられていることが好ましい。さらに、呼び樋180と第3受口78との間には、変換継手185が設けられていることが好ましい。インクリーザー79aおよび変換継手185は、異径の部材を接続する継手である。
例えば、図7に示す第2変形例に係る配管構造80のように、第1竪樋53Aと継手63との間に、いわゆる伸縮継手81が配置されていてもよい。伸縮継手81内には、第1竪樋53Aの下端が配置されている。第1竪樋53Aが熱伸縮したとき、第1竪樋53Aの下端は、伸縮継手81内で上下動する。これにより、伸縮継手81は、第1竪樋53Aの熱伸縮を許容する。伸縮継手81の上端内には、パッキンがあってもなくてもよい。なおこの場合、継手63に接続される第1の排水部材61が、第1竪樋53Aに代えて伸縮継手81となっている。
さらに例えば、図8に示す第3変形例に係る配管構造90のように、第1竪樋53Aと継手63との間に、いわゆる更新用継手91が配置されていてもよい。更新用継手91の下端には、第3筒13が配置されている。更新用継手91の上端内には、第1竪樋53Aの下端が配置されている。第1竪樋53Aと第3筒13との間には、短管92が配置されている。更新用継手91は、第1竪樋53Aに対して、上下方向にスライド移動可能である。更新用継手91は、第1竪樋53Aを更新(交換)するために用いられる。第1竪樋53Aの交換時には、更新用継手91を上方に向けてスライド移動させ、更新用継手91の下端を第1竪樋53Aの下端よりも上方に移動させる。その後、更新用継手91から露出された短管92を外部に引き抜く。すると、第1竪樋53Aと継手63との間に、短管92分の隙間が発生する。この隙間を利用して、第1竪樋53Aを第1の軒樋51から取り外し、新たな第1竪樋53Aを取り付ける。なおこの場合、継手63に接続される第1の排水部材61が、第1竪樋53Aに代えて更新用継手91となっている。
ただしこれに代えて、伸縮継手81と第3筒13との間に別途、接続用の短管が更に配置されていてもよい。接続用の短管は、例えば、第1竪樋53Aの下端を分離することで形成することができる。接続用の短管の下端が第3筒13内に嵌め込まれ、接続用の短管の上端が伸縮継手81の下端内に嵌め込まれる。なおこの場合、継手63に接続される第1の排水部材61が、前記接続用の短管となる。さらにこの場合、第3筒13の内径を、第1竪樋53Aの外径と同等にすることができる。よって、伸縮継手81を適用しない場合には、第1竪樋53Aの下端(差し口)を直接、第3筒13(受け口)内に嵌め込むことができる。
なお配管構造100の施工時においては、継手63の第1部材10と第1ソケット101とをまず接着(1次接着)し、その後、第1ソケット101と第1竪樋53Aとを接着(2次接着)してもよい。さらにその後、第1竪樋53Aと第3ソケット103とを接着(3次接着)してもよい。
第2凹部55Bは、第2部材20の第2筒21の下端に設けられている。第2凹部55Bは、第2筒21の下端から上方に窪む。第2凹部55Bは、周方向に同等の間隔をあけて複数(図示の例では4つ)配置されている。
例えば、図13に示すように、作業者の手Hが第2の軒樋52内の第1部材10(第3筒13)に届く場合、作業者は、第2凹部55Bに工具56を配置する。そして作業者は、片方の手Hで工具56をつかんで第2部材20の回転を規制した状態で、残りの手Hで第2の軒樋52内の第1部材10を回転させる。
なお、第1リブ15と第2リブ25とは、第1部材10と第2部材20との回転時に、周方向に干渉し合わない。図示の例では、第1リブ15と第2リブ25とが周方向に同等の位置に配置された場合、第2リブ25における径方向の内側の端縁が、第1リブ15における径方向の外側の端縁に対して、径方向の外側に位置し、径方向の外側から対向する。
なお図18、図19に示す分解図では、第1竪樋53Aを、管軸方向から見た状態で示し、その他の部材を、半断面図または側面図で表している。また図18では、第1竪樋53Aとして、呼び径が100の第1竪樋53A(以下、第1竪樋53A-100ともいう)および呼び径が75の第1竪樋53A(以下、第1竪樋53A-75ともいう)を示している。この図18では、継手63の呼び径が100である。さらに図19では、第1竪樋53Aとして、呼び径が120の第1竪樋53A(以下、第1竪樋53A-125ともいう)を示している。この図19では、継手63の呼び径が125である。
例えば図18および図19に示すように、第1竪樋53A-100、53A-125と、継手63とが、第1ソケット101に代えて、伸縮ソケット105を介して接続されていてもよい。伸縮ソケット105では、ストッパ105aが上下方向の中央よりも下側に位置している。伸縮ソケット105は、ストッパ105aよりも上方に配置される第1竪樋53Aの伸縮を許容する。
例えば図18に示すように、第1竪樋53A-75と、継手63とが、第1ソケット101に代えて、インクリーザー106を介して接続されていてもよい。インクリーザー106は、小径の第1竪樋53A-75を、大径の継手63に接続する異径継手である。
第1フランジ12、第2フランジ22、第3筒13が無くてもよい。
11 第1筒
12 第1フランジ
13 第3筒
20 第2部材
21 第2筒
22 第2フランジ
52 第2の軒樋(軒樋)
52a 底部
52b 貫通孔
60、70、80、90、100 配管構造
61 第1の排水部材
62 第2の排水部材
63 継手
Claims (4)
- サイフォン現象を発生させる排水部材と、前記排水部材の下方に位置し、底部に貫通孔が設けられた軒樋と、前記排水部材と接続された竪樋と、前記貫通孔の上部に設けられた第1部材と、前記貫通孔の下部に設けられた第2部材と、を備え、前記竪樋が前記軒樋を貫通している配管構造であって、
前記第1部材は、
前記貫通孔内に配置される円筒状の第1筒と、前記第1筒の上端部から径方向の外側に向けて延び、前記底部の上面に配置される第1フランジと、前記第1筒から上方に延びた円筒状の第3筒と、を有し、
前記第2部材は、
前記第1筒の下端部が配置され、かつ、前記貫通孔の下方に配置される円筒状の第2筒と、前記第2筒の上端部から径方向の外側に向けて延び、前記底部の下面に固着されるとともに前記第1フランジよりも大径の第2フランジと、を有し、
前記第1筒、前記第2筒、前記第3筒および前記貫通孔の中心軸線は、上下方向に延びる共通軸上に配置され、
前記第3筒の外径は、前記第2筒の外径よりも小さく、
前記竪樋は、前記軒樋の上方に位置し、前記排水部材から雨水を排水する第1竪樋と、前記軒樋の下方に位置し、前記第1竪樋から雨水を排水する第2竪樋を有し、
前記竪樋の長さは3m以上である
ことを特徴とする配管構造。 - サイフォン現象を発生させる排水部材と、前記排水部材の下方に位置し、底部に貫通孔が設けられた軒樋と、前記排水部材と接続された竪樋と、前記貫通孔の上部に設けられた第1部材と、前記貫通孔の下部に設けられた第2部材と、を備え、前記竪樋が前記軒樋を貫通している配管構造であって、
前記第1部材は、
前記貫通孔内に配置される円筒状の第1筒と、前記第1筒の上端部から径方向の外側に向けて延び、前記底部の上面に配置される第1フランジと、前記第1筒から上方に延びた円筒状の第3筒と、を有し、
前記第2部材は、
前記第1筒の下端部が配置され、かつ、前記貫通孔の下方に配置される円筒状の第2筒と、前記第2筒の上端部から径方向の外側に向けて延び、前記底部の下面に固着されるとともに前記第1フランジよりも大径の第2フランジと、を有し、
前記第1筒、前記第2筒、前記第3筒および前記貫通孔の中心軸線は、上下方向に延びる共通軸上に配置され、
前記第3筒の外径および内径が前記第1筒の外径および内径より大きく、前記第3筒と前記第1筒の間に段差があり、
前記竪樋は、前記軒樋の上方に位置し、前記排水部材から雨水を排水する第1竪樋と、前記軒樋の下方に位置し、前記第1竪樋から雨水を排水する第2竪樋を有している、
ことを特徴とする配管構造。 - サイフォン現象を発生させる排水部材と、前記排水部材の下方に位置し、底部に貫通孔が設けられた軒樋と、前記排水部材と接続された竪樋と、前記貫通孔の上部に設けられた第1部材と、前記貫通孔の下部に設けられた第2部材と、を備え、前記竪樋が前記軒樋を貫通している配管構造であって、
前記第1部材は、
前記貫通孔内に配置される円筒状の第1筒と、前記第1筒の上端部から径方向の外側に向けて延び、前記底部の上面に配置される第1フランジと、前記第1筒から上方に延びた円筒状の第3筒と、を有し、
前記第2部材は、
前記第1筒の下端部が配置され、かつ、前記貫通孔の下方に配置される円筒状の第2筒と、前記第2筒の上端部から径方向の外側に向けて延び、前記底部の下面に固着されるとともに前記第1フランジよりも大径の第2フランジと、を有し、
前記第1筒、前記第2筒、前記第3筒および前記貫通孔の中心軸線は、上下方向に延びる共通軸上に配置され、
前記第2筒は受け口であり、かつ、全長にわたり同径であり、
前記第1筒の軸方向の下端は前記第2筒の下端よりも上にあり、
前記竪樋は、前記軒樋の上方に位置し、前記排水部材から雨水を排水する第1竪樋と、前記軒樋の下方に位置し、前記第1竪樋から雨水を排水する第2竪樋を有している、
ことを特徴とする配管構造。 - 前記第1筒の外面に雄ねじ部が設けられ、
前記第2筒の内面に雌ねじ部が設けられ、
前記雌ねじ部は周方向の全周にわたって間隔をあけて設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の配管構造。
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