用語「シリマリン」は、本明細書において使用されているとき、植物ミルクシスルの抽出物を称し、ミルクシスルから単離された化学物質の混合物を含む。いくつかの実施形態において、シリマリンは、シリビン、イソシリビン、シリジアニン、およびシリクリスチンを含む。いくつかの実施形態において、シリマリンは、およそ70~80%の、シリマリンフラボノリグナン、例えば、シリビンA、シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、シリジアニン、シリクリスチンA、シリクリスチンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、2,3-シス-イソシリビン異性体;ならびにタキシフォリンおよびケルセチンを含むフラボノイドと、ポリマーおよび酸化されたポリフェノール化合物から構成される化学的に定義されていない画分からなる残りの20~30%とを含む。シリビンは、シリマリンの活性成分のうちの1つを含む。いくつかの実施形態において、シリビンは、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、および2,3-シス-シリビンBを含む。いくつかの実施形態において、シリビンは、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビン異性体を含む。
用語「化粧品的に許容可能な」は、本明細書において使用されているとき、記載または参照されている組成物またはその成分が、過度の毒性、不適合、不安定性、アレルギー反応などを伴うことなく哺乳動物の皮膚組織と接触して使用するのに好適であることを意味する。
用語「平滑化」および「軟化」は、本明細書において使用されているとき、皮膚および/またはケラチン組織の表面を、その手触りが改良されるように改変することを意味する。「皮膚の老化の兆候」として、限定されないが、全ての外見上目に見えるまたは触覚的に知覚可能な顕現、ならびに、皮膚の老化に起因したあらゆる他のマクロまたはミクロの影響が挙げられる。かかる兆候は、内因子または外因子、例えば、加齢による老化および/または環境損害によって誘発されまたは引き起こされ得る。これらの兆候は、限定されないが、テクスチャ不連続の発生、例えば、しわおよび粗く深いしわ、皮膚線、割れ目、瘤、大きな毛穴(例えば、付属器の構造体、例えば、汗腺管、皮脂腺、もしくは毛嚢に関連する)、または不均一もしくは粗さ、皮膚の弾力性の喪失(機能的皮膚エラスチンの喪失および/もしくは不活性化)、たるみ(目の領域および顎における腫れを含む)、皮膚の引き締まりの喪失、皮膚のはりの喪失、変形からの皮膚の反動の喪失、変色(眼の下のくまを含む)、おでき、血色の悪さ、色素過剰の皮膚領域、例えば、年齢によるシミおよびそばかす、角化症、異常な分化、過剰角化、弾性線維症、コラーゲン分解、ならびに、角質層、真皮、表皮、皮膚血管系(例えば、毛細血管拡張症もしくはクモ状血管)、および下層組織、特に、皮膚に近接したものにおける他の組織学的変化を含めたプロセスから生じ得る。
「対象」は、本明細書において使用されているとき、ヒトまたは非ヒト哺乳動物、例えば、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、非ヒト霊長類もしくはトリ、例えば、ニワトリ、ならびに、あらゆる他の脊椎動物もしくは非脊椎動物を意味する。
用語「哺乳動物」は、その有用な生物学的意味で使用される。
そのため、具体的には、限定されないが、類人猿(チンパンジー、サル(ape)、サル(monkey))およびヒトを含めた霊長類、畜牛、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサギ、イヌ
、ネコ、齧歯動物、ラット、マウス、モルモットなどが挙げられる。
「有効量」または「治療有効量」は、本明細書において使用されているとき、疾患または状態の症候の1以上の発症の可能性をある程度まで緩和する、または低減するのに有効である治療剤の量を称し、疾患または状態を治癒することを含む。「治癒すること」は、疾患または状態の症候が排除されることを意味する;しかし、ある特定の長期または永続的効果が、治癒が得られた後でも存在していてよい(例えば、広範囲に及ぶ組織損傷)。
「治療する」、「治療」、または「治療すること」は、本明細書において使用されているとき、予防および/または治療目的で対象に化合物または医薬組成物を投与することを称する。用語「予防的治療」は、疾患または状態の症候をまだ示していないが、特定の疾患または状態に罹りやすい、またはさもなければそのリスクがある対象を治療することを称し、これにより、該治療が、患者が該疾患または状態を発症する可能性を低減する。用語「治療処置」は、疾患または状態に既に罹患している対象に治療を投与することを称する。
用語「皮膚を若返らせる」は、皮膚の健康を増加すること、皮膚の外観を改良すること、皮膚の老化の兆候を減少させること、例えば、しわ、細い線もしくは年齢によるシミの存在もしくは外観を減少させること、または皮膚細胞の生存率を増加させることを含む。典型的には、上記パラメータの増加または減少は、皮膚を若返らせる本方法および組成物を経験しない未治療の皮膚と比較して、少なくとも:5%、10%、20%、50%、100%または150%である。
用語「薬学的に許容可能な塩」は、好ましい実施形態の化合物の生物学的有効性および特性を保持し、かつ、生物学的にまたは他の場合に望ましくないということがない塩を称する。多くの場合において、好ましい実施形態の化合物は、アミノおよび/もしくはカルボキシル基またはこれと同様の基の存在のおかげで酸および/または塩基塩を形成することが可能である。薬学的に許容可能な酸付加塩は、無機酸および有機酸によって形成され得る。塩が由来し得る無機酸として、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。塩が由来し得る有機酸として、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。薬学的に許容可能な塩基付加塩は、無機および有機塩基によって形成され得る。塩が由来し得る無機塩基として、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどが挙げられ;特に好ましくは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩である。塩が由来し得る有機塩基として、例えば、第1級、第2級、および第3級アミン、天然に存在する置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂など、具体的には、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびエタノールアミンを含めた置換アミンが挙げられる。多くのかかる塩は、1987年9月11日に公開された、Johnstonらの国際特許出願第87/05297号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、当該分野において公知である。
用語「薬学的に許容可能なカチオン」は、化合物の生物学的有効性および特性を保持し、かつ、生物学的にまたは他の場合に薬剤での使用に望ましくないということがないカチ
オンを称する。カチオンの例として、限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどが挙げられ;特に好ましくは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウムカチオンである。他の種類のカチオンとして、例えば、第1級、第2級、および第3級アミン、天然に存在する置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂など、具体的には、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびエタノールアミンを含めた置換アミンを挙げることができる。多くのかかるカチオンは、1987年9月11日に公開された、JohnstonらのWO87/05297号(全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように、当該分野において公知である。
スルホアルキルエーテルシクロデキストリン
用語「スルホアルキルエーテルシクロデキストリン」および「SAE-CD」は、本明細書において使用されているとき、スルホアルキルエーテル置換基、例えば、(C2~6アルキレン)-SO3
-を含有するシクロデキストリン誘導体を称する。シクロデキストリンのスルホアルキル誘導体は、単一の誘導体または誘導体の混合物であり得る。シクロデキストリン誘導体は、スルホニル基を含有するため、荷電種であり得る。スルホアルキルエーテルシクロデキストリンは、シクロデキストリンの第1級水酸基の少なくとも1つにおいて置換されていてよいか、または、第1級水酸基の両方において、および3位の水酸基において置換されているかのいずれかであり得る。2位での置換も可能である。スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの例として、スルホブチルエーテルβシクロデキストリンが挙げられる。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンは、式1の化合物である:
式I
式中、nは、4、5、または6であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9は、それぞれ独立して、-O-または-O-(C
2~C
6アルキレン)-SO
3
-基であり、R
1~R
9の少なくとも1つが、独立して、-O-(C
2~C
6アルキレン)-SO
3
-基、mが2~6、好ましくは2~4である-O-(CH
2)mSO
3
-基、-OCH
2CH
2CH
2SO
3
-または-OCH
2CH
2CH
2CH
2SO
3
-であり;
S
1、S
2、S
3、S
4、S
5、S
6、S
7、S
8、およびS
9は、それぞれ独立して、薬学的に許容可能なカチオンである。
用語「アルキレン」および「アルキル」は、本明細書において使用されているとき(例えば、-O-(C2~C6-アルキレン)SO3
-基におけるように)、線状、環状、または分岐状の、飽和または不飽和の(すなわち、1以上の二重結合を含有する)二価の炭
化水素基を含む。
いくつかの実施形態は、式(I)において設定されている構造を有する単一の種類のシクロデキストリン誘導体を含有する組成物であって、全体で、シクロデキストリン分子当たり平均少なくとも1個~最大で3n+6個のアルキルスルホン酸部位を含有する、上記組成物を提供する。本明細書に記載されている組成物はまた、置換度に関して狭いまたは広い範囲、かつ、高いまたは低い置換度を有するシクロデキストリン誘導体を含有する組成物も含む。これらの組み合わせは、必要に応じて最適化されて、特定の特性を有するシクロデキストリンを提供することができる。
いくつかの実施形態において、スルホブチルエーテルシクロデキストリンは、式IIの化合物:
式(II)
またはその薬学的に許容可能な塩であり、式中:
pは、4、5、または6であり、各R
1は、独立して、-O-(C
1~C
8アルキレン)-SO
3Tまたは-OHであり;
各Tは、独立して、水素または薬学的に許容可能なカチオンであり、
但し、少なくとも1つのR
1が-OHであることとする。
式(II)のいくつかの実施形態において、各R1は、独立して、-OHまたは-O-(C1~C8アルキレン)-SO3Tである、但し、少なくとも1つのR1がOHでありかつ少なくとも1つのR1が-O-(C1~C8アルキレン)-SO3Tであることとし、Tは、水素または薬学的に許容可能なカチオンである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのR1は、独立して、-OHまたは-O-(C4アルキレン)-SO3Tである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのR1は、独立して、-O-(CH2)gSO3T基であり、gが2~6、または2~4である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのR1は、独立して、-OCH2CH2CH2SO3Tまたは-OCH2CH2CH2CH2SO3Tである。いくつかの実施形態において、Tは、Hである。いくつかの実施形態において、Tは、Na+である。いくつかの実施形態において、各Tは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムイオン、およびアミンカチオン、例えば、上記のもの、ならびにこれらの組み合わせから独立して選択される。いくつかの実施形態において、各Tは、Li+、Na+、K+、Ca+2、Mg+2、アミン、およびこれらのあらゆる組み合わせから独立して選択される。いくつかの実施形態において、各Tは、独立して、(C1~C6)-アルキルアミン、ピペリジン、ピラジン、(C1~C6)-アルカノールアミン、エチレンジアミンおよび(C4~C8)-シクロアルカ
ノールアミンから選択されるアミンカチオンである。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンは、シクロデキストリン当たり2~9、4~8、4~7.5、4~7、4~6.5、4.5~8、4.5~7.5、4.5~7、5~8、5~7.5、5~7、5.5~8、5.5~7.5、5.5~7、5.5~6.5、6~8、6~7.5、6~7.1、6.5~7.1、6.2~6.9、または6.5の平均置換度(ADS)を有することができ、残りの置換基が-Hである。
例示的なSAE-CD誘導体として、それぞれp=5、5、5、6および6である式IIのSAE-CD誘導体に相当するSBE4-β-CD、SBE7-β-CD、SBE11-β-CD、SBE7-γ-CDおよびSBE5-γ-CDが挙げられ;それぞれ、平均で、4、7、11、7および5個のスルホアルキルエーテル置換基が存在する。他の例示的なSAE-CD誘導体として、式SAEx-R-CD:SAEが、スルホメチルエーテル(SME)、スルホエチルエーテル(SEE)、スルホプロピルエーテル(SPE)、スルホブチルエーテル(SBE)、スルホペンチルエーテル(SPtE)、またはスルホヘキシルエーテル(SHE)であり;x(平均または比置換度)が、1~18、1~21、または1~24であり;R(親シクロデキストリンの環構造)が、それぞれ、α、βまたはγであり;CDが、シクロデキストリンである;のものが挙げられる。SAE官能基は、本明細書に開示されている、または任意の酸性基の対イオンに医薬業界で一般に使用されているカチオン性対イオンを含む。SAE-CDは、ポリアニオン性シクロデキストリンであるため、異なる塩形態で提供され得る。SAE官能基(複数可)に好適な対イオンとして、カチオン性有機原子または分子およびカチオン性無機原子または分子が挙げられる。SAE-CDは、単一の種類の対イオンまたは異なる対イオンの混合物を含むことができる。SAE-CDの特性は、存在する対イオンの同一性を変化させることによって変更され得る。例えば、SAE-CDの第1塩形態は、SAE-CDの異なる第2塩形態よりも大きな静電荷を有することができる。カルシウム塩形態は、ナトリウム塩形態よりも電気陰性であることが見出された。同様に、第1置換度を有するSAE-CDは、異なる置換度を有する第2のSAE-CDよりも大きな静電荷を有することができる。
ベータシクロデキストリン(SBE-β-CD)のスルホブチルエーテル誘導体、特に、シクロデキストリン分子当たり約7個の平均置換基を有する誘導体(SBE7-β-CD)は、CAPTISOL
(登録商標)としてCyDex,Inc.によって商品化されている。CAPTISOL
(登録商標)は、以下の構造を有する。
例示的なSAE-CD誘導体として、それぞれn=5、5、5、6および6であり;mが4である;式IのSAE-CD誘導体に相当するSBE4-β-CD、SBE7-β-CD、SBE11-β-CD、SBE7-γ-CDおよびSBE5-γ-CDが挙げられ;それぞれ、平均で、4、7、11、7および5個のスルホアルキルエーテル置換基が存在する。他の例示的なSAE-CD誘導体として、式SAEx-R-CD(式2):SAEが、スルホメチルエーテル(SME)、スルホエチルエーテル(SEE)、スルホプロピルエーテル(SPE)、スルホブチルエーテル(SBE)、スルホペンチルエーテル(SPtE)、またはスルホヘキシルエーテル(SHE)であり;x(平均または比置換度)が、1~18、1~21、または1~24であり;R(親シクロデキストリンの環構造)が、それぞれ、α、βまたはγであり;CDが、シクロデキストリンである;のものが挙げられる。SAE官能基は、本明細書に開示されている、または任意の酸性基の対イオンに医薬業界で一般に使用されているカチオン性対イオンを含む。SAE-CDは、ポリアニオン性シクロデキストリンであるため、異なる塩形態で提供され得る。SAE官能基(複数可)に好適な対イオンとして、カチオン性有機原子または分子およびカチオン性無機原子または分子が挙げられる。SAE-CDは、単一の種類の対イオンまたは異なる対イオンの混合物を含むことができる。SAE-CDの特性は、存在する対イオンの同一性を変化させることによって変更され得る。例えば、SAE-CDの第1塩形態は、SAE-CDの異なる第2塩形態よりも大きな静電荷を有することができる。カルシウム塩形態は、ナトリウム塩形態よりも電気陰性であることが見出された。同様に、第1置換度を有するSAE-CDは、異なる置換度を有する第2のSAE-CDよりも大きな静電荷を有することができる。
SAE-CD誘導体を調製する方法は変動されるが、スルホアルキル化の一般的なステップ、続いての単離を一般的に含む。SAE-CDの化学的特性のプロファイルは、スル
ホアルキル化ステップの際に確立される。例えば、スルホアルキル化の際の反応条件の改変は、SAE-CDにおけるスルホアルキル基に関しての平均置換度およびその平均位置化学的分布を変動させることができる。スルホアルキル官能基のアルキル鎖長は、使用されるスルホアルキル化剤によって決定される。また、アルキル化の際の特定のアルカリ化剤の使用は、イオン交換ステップがスルホアルキル化の後に実施されない限り、特定のSAE-CD塩の形成を結果として生じさせる。
一般に、スルホアルキル化ステップのための公知のプロセスは、例えば:1)誘導体化されてない親シクロデキストリンをアルカリ条件下でアルキル化剤、例えば、アルキルスルトンまたはハロアルキルスルホネートに暴露すること;2)さらなるアルカリ化剤を反応環境に任意選択的に添加して過剰のアルキル化剤を消費すること;および3)反応媒体を酸性化剤で中和することを含む。大多数の文献のプロセスは、水性媒体においてスルホアルキル化ステップを行う;しかし、いくつかの参照文献には、スルホアルキル化のための反応溶媒としてピリジン、ジオキサン、またはDMSOを使用することが開示されている。文献には、スルホアルキル化反応を加速させるためにアルカリ化剤を使用することが開示されている。
スルホアルキル化ステップの完了時に、SAE-CDの単離および精製を行う。
スルホアルキル化および中和後のSAE-CDのいくつかの異なる単離プロセスが記載されている。一般に、SAE-CDを含有する水性液体を乾燥して水を除去し、固体を形成する。文献には、SAE-CDを含有する水溶液から水を除去するための種々の方法が示唆されている。かかる方法は、従来の凍結乾燥、噴霧乾燥、オーブン乾燥、真空オーブン乾燥、減圧下での回転蒸発、真空乾燥または真空ドラム乾燥を含む。例えば、Ma (S.T.
P. Pharma. Sciences (1999), 9(3), 261-266)、CAPTISOL(登録商標)(スル
ホブチルエーテル-β-シクロデキストリンナトリウム;Pharmaceutical Excipients 2004;Eds. R. C. Rowe, P. J. Sheskey, S. C. Owen;Pharmaceutical Press and American
Pharmaceutical Association, 2004)およびSAE-CD誘導体の調製に関する他の参
照文献を参照されたい。
本明細書に記載されているように使用するためのSAE-CD組成物を調製するのに使用されるSAE-CD-原料を調製するための好適な方法は、Stellaらへの米国特許第5,376,645号、同第5,874,418号、及び同第5,134,127号;Parmerterらへの米国特許第3,426,011号;Lammers et al. (Reel. Trav. CMm. Pays-Bas (1972), 91(6), 733-742);Staerke (1971), 23(5), 167-171);Qu
et al. (J Inclusion Phenom. Macro. Chem., (2002), 43, 213-221);Yoshinagaへの米国特許第5,241,059号;Shahへの米国特許第6,153,746号;StellaらへのPCT国際公開第WO2005/042584号;Adam et al. (J. Med. Chem. (2002), 45, 1806-1816);ZhangらへのPCT国際公開第WO01
/40316;Tarver et al.(Bioorganic & Medicinal Chemistry (2002), 10, 1819-1827);Ma (S.T.P. Pharma. Sciences (1999), 9(3), 261-266);Jung et al.(J Chromat. 1996, 755, 81- 88);ならびにLuna et al. (Carbohydr. Res. 1997, 299, 103-110)に開示されており、これらの全開示内容が、参照により本明細書に組み込まれる。
SAE-CD原料は、流動床噴霧乾燥プロセスを通してSAE-CD組成物を調製する目的で、参照により組み込まれる米国特許第8,049,003号に記載されているように、流動床噴霧乾燥プロセスにおいて使用される液体フィードに含まれ得る。SAE-CDを含有する水溶液から水を除去するための他の方法は、従来の凍結乾燥、噴霧乾燥、オーブン乾燥、真空オーブン乾燥、減圧下での回転蒸発、真空乾燥または真空ドラム乾燥を含むことができる。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ma (S.T.P.
Pharma. Sciences (1999), 9(3), 261-266)、CAPTISOL(登録商標)(スルホブチルエーテル-β-シクロデキストリンナトリウム;Pharmaceutical Excipients 2004;
Eds. R. C. Rowe, P. J. Sheskey, S. C. Owen;Pharmaceutical Press and American Pharmaceutical Association, 2004)、およびSAE-CD誘導体の調製に関する他の参
照文献を参照されたい。
本明細書に記載されているSAE-CD組成物はまた、誘導体化シクロデキストリン(SAE-CD)および非誘導体化シクロデキストリンの組み合わせを含むこともできる。例えば、SAE-CD組成物は、存在する合計シクロデキストリンの0~50重量%未満の量で非誘導体化シクロデキストリンを含むように作製され得る。SAE-CD組成物の例示的な実施形態として、0~5重量%、5~50重量%、5%未満、10%未満、20%未満、30%未満、40%未満、または50%未満の非誘導体化シクロデキストリンを含有するものが挙げられる。
シリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンを含有する組成物
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンは、シリマリンの1以上の成分との包接複合体を形成することによってシリマリンの溶解度およびバイオアベイラビリティを増加させるのに使用される。水溶液中のシリマリンおよびシリマリンのある特定の成分の溶解度およびバイオアベイラビリティを改良するために、組成物は、シリマリン、またはシリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、または2,3-シス-イソシリビン異性体から選択される1以上の成分と;スルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを含むように調製され得る。
組成物は、シリマリン、またはシリマリンの1以上の選択成分を含むことができる。いくつかの実施形態において、組成物は、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、または2,3-シス-イソシリビン異性体から選択される1以上の成分を含むことができる。いくつかの実施形態において、組成物は、イソシリビンBを含むことができる。いくつかの実施形態において、組成物は、イソシリビンAを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、シリビンAを含むことができる。いくつかの実施形態において、組成物は、シリビンBを含むことができる。いくつかの実施形態において、組成物は、タキシフォリンを含むことができる。
組成物におけるシリマリンまたはシリマリンの選択成分の量は、組成物の使用、および組成物において使用される他の成分の量に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物におけるシリマリンまたはシリマリンの選択成分の量は、組成物の合計重量を基準にして約0.01%~約2重量%、約0.01%~約5%、0.05%~約10%、または約0.1%~約15%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物におけるシリマリンまたはシリマリンの選択成分の量は、組成物の合計重量を基準にして約0.1%~約1.5重量%、約0.1%~約1%、0.1%~約0.5%、または約0.1%~約0.4%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリンの量は、組成物の合計重量を基準にして、約0.1重量%~約1重量%、約0.1重量%~約0.5重量%、約0.3重量%~約0.5重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリンの量は、組成物の合計重量の約0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、または0.5重量%であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリンの量は、組成物の合計重量の約0.4重量%であり得る。
組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量は、組成物中のシリマリンまたは選択されたシリマリン成分の量および他の成分の使用に応じて変動し得る。いくつ
かの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量は、組成物の合計重量を基準にして1%~約20重量%、約1%~約30%、1%~約40%、または約1%~約50%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量は、組成物の合計重量を基準にして約1%~約15重量%、約5%~約15%、10%~約15%、または約10%~約14%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量は、組成物の合計重量を基準にして、約1重量%~約20重量%、約1重量%~約18重量%、約5重量%~約16重量%、約5重量%~約15重量%、約10重量%~約14重量%、約10重量%~約13.5重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量は、組成物の合計重量を基準にして約10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、または20重量%であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量は、組成物の合計重量を基準にして約13重量%であり得る。
シリマリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの質量比は、組成物に添加される他の成分に基づいて変動し得る。いくつかの実施形態において、シリマリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの質量比は、約1:100~約10:1、約1:50~約10:1、約1:40~約10:1、または約1:30~約10:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの質量比は、約2:100~約5:1、約2:90~約5:1、約2:80~約5:1、約2:75~約5:1、または約2:70~約5:1であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの質量比は、約1:45~約1:25、約1:40~約1:30、または約1:40~約1:35であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの質量比は、約1:40、1:39、1:38、1:37、1:36、1:35、または2:75であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの質量比は、約2:75であり得る。
本明細書に記載されているスルホアルキルエーテルシクロデキストリンシリマリン組成物は、ゲルの形態であり得る。いくつかの実施形態において、ゲル製剤は、溶媒をさらに含んでいてよい。いくつかの実施形態において、溶媒は、ジメチルイソソルビド(例えば、Arlasolve(登録商標))、ベンジルアルコール、脱イオン水、ジメチコン、エタノール、グリセロール、イソプロピルアルコール、パルミチン酸イソプロピルから選択されてよく、いくつかの実施形態において、ゲルは、色、香料、パール化剤、抗酸化剤、界面活性剤、防腐剤、可溶化剤、エマルション安定剤、pH調整剤、キレート剤、粘度調整剤、皮膚軟化剤、乳化剤、皮膚調整剤、緩衝剤系またはこれらの組み合わせをさらに含んでいてよい。
いくつかの実施形態において、ゲル組成物は、抗菌性防腐剤を含んでいてよい。実施形態において、防腐剤は、アルコール、塩化ベンザルコニウム、安息香酸、セトリミド、クロロクレゾール、クロロブタノール、グリセリン、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、プロピレングリコール、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサール、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸カリウム、ベンジルアルコールまたはこれらの組み合わせであってよい。
いくつかの実施形態において、ゲル組成物は、ゲル化剤を含んでいてよい。実施形態において、ゲル化剤は、カルボマーまたはカルボマーコポリマーであってよい。実施形態において、ゲル化剤は、カーボポール;ヒドロプロピルメチルセルロース、ポリカルボフィル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、またはこれらの組み
合わせであってよい。
いくつかの実施形態において、ゲルは、乳化剤(emulsifying agent)、または乳化剤
(emulsifier)を含んでいてよい。乳化剤は、ゲルの特性、例えば、密度、粘度、融点および/または液滴サイズを調整するのに付与され得;いくつかの実施形態において、乳化剤は、ゲルの安定性を増加させ得る。本明細書に記載されている実施形態に好適な種々のエマルションおよびかかるエマルションを調製するための方法は、周知であり、例えば、全体が参照によって本明細書に組み込まれるRemington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,USAに記載されている。いくつかの実施形態において、ゲ
ルは、約0.1%~約30%、約0.1%~約25%、約0.1%~約20%、または約0.5%~約12%の乳化剤の量で乳化剤を含んでいてよい。いくつかの実施形態において、ゲルは、20%未満の量で乳化剤を含んでいてよい。他の実施形態において、ゲルは、約0.5%~約10%の乳化剤を含んでいてよい。さらに他の実施形態において、ゲルは、約0.5%~約20%未満の乳化剤を含んでいてよい。1を超える乳化剤が使用されるとき、ゲルは、約0.1%~約20%の各乳化剤を含んでいてよい。
実施形態において、ゲル製剤は乳化されていてよい。いくつかの実施形態において、ゲルは、乳化されていなくてよい。種々の実施形態のゲルは、乳化剤または乳化剤の組み合わせを含んでいてよい。いくつかの実施形態において、ゲルは、脂肪アルコール、例えば、限定することなく、ステアリルアルコール;非イオン性乳化剤、例えば、限定することなく、モノステアリン酸グリセリル、またはポリオキシエチレンヒマシ油誘導体;PEG-400、PEG-80ラウリン酸ソルビタン、ステアレス、PEG-100ステアレート、ラウレス-23、ポリソルベート20NF、ポリソルベート20、イソセテス、セテス、ステアレス-21、ステアレス-20、オレス-20、セテアレス-20、PEG-20セスキステアリン酸メチルグルコース、ポリソルベート80、PEG-60アーモンド脂肪酸グリセリル、イソステアレス-20、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート60NF、コカミドMEA、ラウリン酸PEG-8、セテス-10、オレス-10/ポリオキシル10オレイルエーテル、オレス-10、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、オレイン酸PEG-8、セテアリルグルコシド、オリーブ油脂肪酸PEG-7、ポリソルベート85、ステアリン酸グリセリル、ステアリン酸PEG-100、ステアルアミドMEA、PEG-25水素化ヒマシ油、ラウリン酸グリセリル、セテス-2、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30、ステアリン酸グリセリルSE、ステアリン酸ソルビタン、ヤシ脂肪酸スクロース、ジラウリン酸PEG-4、セスキステアリン酸メチルグルコース、レシチン、ジオレイン酸PEG-8、ラウリン酸ソルビタン、パーオレイン酸ソルビタンPEG-40、ラウレス-4、ヤシ脂肪酸グリセリルPEG-7、アーモンド脂肪酸グリセリルPEG-20、またはこれらのあらゆる組み合わせから選択される1以上の乳化剤を含んでいてよい。実施形態において、ゲルは、1以上の乳化剤、例えば、ポロキサマー407、セスキオレエート、例えば、セスキオレイン酸ソルビタンもしくはセスキオレイン酸ポリグリセリル-2、天然油の誘導体のエトキシ化エステル、例えば、水素化ヒマシ油のポリエトキシ化エステル、シリコーン乳化剤、例えば、シリコーンポリオール、アニオン性乳化剤、脂肪酸石鹸、例えば、ステアリン酸カリウム、およびセトステアリル硫酸ナトリウムのような脂肪酸サルフェート、エトキシ化脂肪アルコール、ソルビタンエステル、エトキシ化ソルビタンエステル、エトキシ化脂肪酸エステル、例えば、エトキシ化ステアレート、エトキシ化モノ、ジ-およびトリグリセリド、非イオン性自己乳化ワックス、エトキシ化脂肪酸、メチルグルコースエステル、例えば、ジステアリン酸ポリグリセリル-3メチルグルコース、またはこれらの組み合わせなどを含んでいてよい。特定の実施形態において、乳化剤は、商標Lutrol(登録商標)F127で販売されている場合があるポロキサマー407であってよい。
種々の実施形態のゲルは、いずれの数の追加の成分、例えば、例えば、シリコーン、防
腐剤、エマルション安定剤、pH調整剤、キレート剤、粘度調整剤、抗酸化剤、界面活性剤、皮膚軟化剤、乳白剤、皮膚調整剤、緩衝剤、およびこれらの組み合わせを含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、かかる追加の成分は、2つの目的を付与し得る。例えば、ある特定の界面活性剤がまた、乳化剤としても作用してよく、ある特定の皮膚軟化剤がまた、乳白剤としても作用してよく、ある特定の緩衝剤がまた、キレート剤としても作用してよい。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、フェノキシエタノール、エタノール、PEG400、およびヒドロキシプロピルセルロースを含むことができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、フェノキシエタノール、エタノール、PEG400、ヒドロキシプロピルセルロース、および脱イオン水を含むことができる。
組成物中のフェノキシエタノールまたは他の防腐剤の量は、組成物中のシリマリンまたは選択されたシリマリン成分の量および他の成分の使用に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物中のフェノキシエタノールまたは他の防腐剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、0.001重量%~約20重量%、約0.01重量%~約10重量%、0.1重量%~約10重量%、または約0.5重量%~約5重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のフェノキシエタノールまたは他の防腐剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、約0.1重量%、0.2重量%、0.5重量%、0.7重量%、1重量%、1.2重量%、1.5重量%、1.7重量%、2重量%、2.5重量%、または5重量%であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のフェノキシエタノールまたは他の防腐剤の量は、組成物の合計重量を基準にして約1重量%であり得る。
組成物中のエタノールまたは他の有機溶媒の量は、組成物中のシリマリンまたは選択されたシリマリン成分の量および他の成分の使用に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物中のエタノールまたは他の有機溶媒の量は、組成物の合計重量を基準にして、1重量%~約50重量%、約1重量%~約30重量%、1重量%~約20重量%、約1重量%~約15重量%、または約5重量%~約15重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のエタノールまたは他の有機溶媒の量は、組成物の合計重量を基準にして、約1重量%、2重量%、5重量%、7重量%、10重量%、12重量%、15重量%、17重量%、20重量%、25重量%、または30重量%であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のエタノールまたは他の有機溶媒の量は、組成物の合計重量を基準にして約10重量%であり得る。
組成物中のPEG400または他の乳化剤の量は、組成物中のシリマリンまたは選択されたシリマリン成分の量および他の成分の使用に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物中のPEG400または他の乳化剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、1重量%~約60重量%、約1重量%~約50重量%、1重量%~約40重量%、約1重量%~約30重量%、約5重量%~約30重量%、または約5重量%~約25重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のPEG400または他の乳化剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、約5重量%、7重量%、10重量%、12重量%、15重量%、17重量%、20重量%、25重量%、28重量%、30重量%、35重量%または40重量%であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のPEG400または他の乳化剤の量は、組成物の合計重量を基準にして約20重量%であり得る。
組成物中の水の量は、組成物中のシリマリンまたは選択されたシリマリン成分の量および他の成分の使用に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物中の水の量
は、組成物の合計重量を基準にして、1重量%~約95重量%、約1重量%~約90重量%、1重量%~約85重量%、約1重量%~約80重量%、約5重量%~約80重量%、または約50重量%~約75重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中の水の量は、組成物の合計重量を基準にして、約10重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、60重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、75重量%、80重量%、または85重量%であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中の水の量は、組成物の合計重量を基準にして約54重量%であり得る。
組成物中のゲル化剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロース)の量は、組成物中のシリマリンまたは選択されたシリマリン成分の量および他の成分の使用に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物中のヒドロキシプロピルセルロースまたは他のゲル化剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、0.001重量%~約20重量%、約0.01重量%~約10重量%、0.1重量%~約10重量%、または約0.5重量%~約5重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のヒドロキシプロピルセルロースまたは他のゲル化剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、約0.1重量%、0.2重量%、0.5重量%、0.7重量%、1重量%、1.2重量%、1.5重量%、1.7重量%、2重量%、2.5重量%、または5重量%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のヒドロキシプロピルセルロースまたは他のゲル化剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、1重量%であり得る。
イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、組成物の使用および他の成分の添加量に基づいて調整され得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1、約0.00005:1~約50:1;約0.0001:1~約10:1;約0.005:1~約5:1;約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00005:1~約50:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.0001:1~約10:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.005:1~約5:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約100以下、約10以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約1以上、約0.5以上、約0.25以上、約0.1以上、約0.05以上、約0.01以上、約0.005以上、または約0.001以上であり得る。
イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、組成物の使用および他の成分の添加量に基づいて調整され得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.0
0001:1~約100:1、約0.00005:1~約50:1;約0.0001:1~約10:1;約0.005:1~約5:1;約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00005:1~約50:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.0001:1~約10:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.005:1~約5:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約100以下、約10以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約1以上、約0.5以上、約0.25以上、約0.1以上、約0.05以上、約0.01以上、約0.005以上、または約0.001以上であり得る。
シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、組成物の使用および他の成分の添加量に基づいて調整され得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1、約0.00005:1~約50:1;約0.0001:1~約10:1;約0.005:1~約5:1;約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00005:1~約50:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.0001:1~約10:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.005:1~約5:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約100以下、約10以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約1以上、約0.5以上、約0.25以上、約0.1以上、約0.05以上、約0.01以上、約0.005以上、または約0.001以上であり得る。
シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、組成物の使用および他の成分の添加量に基づいて調整され得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1、約0.00005:1~約50:1;約0.0001:1~約10:1;約0.005:1~約5:1;約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。い
くつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00001:1~約100:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.00005:1~約50:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.0001:1~約10:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.005:1~約5:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約100以下、約10以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約1以上、約0.5以上、約0.25以上、約0.1以上、約0.05以上、約0.01以上、約0.005以上、または約0.001以上であり得る。
いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.0001:1~約100:1、約0.0005:1~約50:1;約0.001:1~約10:1;約0.002:1~約5:1;約0.005:1~約1:1;約0.001:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、0.0025以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約1、約0.5、約0.25、約0.1、約0.05、約0.01、約0.005、約0.0025、または約0.001であり得る。
いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約0.001:1~約100:1、約0.005:1~約50:1;約0.01:1~約10:1;約0.05:1~約5:1;または約0.1:1~約1:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約100以下、約10以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約1以上、約0.5以上、約0.25以上、約0.1以上、約0.05以上、約0.01以上、約0.005以上、または約0.001以上であり得る。
いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約1:1~約100:1、約1~約50:1;約1:1~約20:1;約5:1~約17:1;または約5:1~約15:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約0.01、0.02、0.04、0.05、0.06、または0.07であり得る。
いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約1:1~約100:1、約1~約50:1;約1:1~約20:1;約5:1~約17:1;または約5:1~約15:1の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.25以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.01以下、約0.005以下、または約0.001以下であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンおよび全フラボノリグナン成分のモル比は、約0.01、0.02、0.04、0.05、0.06、または0.07であり得る。
組成物中のシリマリンの濃度は、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量、シリマリン抽出物を調製するのに使用されるプロセス、調製温度、および組成物において使用される他の成分に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物中のシリマリンの濃度は、約1mg/ml~約150mg/ml、約1mg/ml~約120mg/ml、約1mg/ml~約100mg/ml、約1mg/ml~約80mg/ml、約1mg/ml~約60mg/ml、約1mg/ml~約50mg/ml、約1mg/ml~約40mg/ml、約1mg/ml~約30mg/ml、約1mg/ml~約20mg/ml、約1mg/ml~約15mg/ml、約1mg/ml~約10mg/ml、約1mg/ml~約5mg/ml、約1mg/ml~約2.5mg/ml、または約1mg/ml~約1.5mg/mlの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のシリマリンの濃度は、約10mg/ml~約100mg/ml、約10mg/ml~約90mg/ml、約10mg/ml~約80mg/ml、約10mg/ml~約70mg/ml、約10mg/ml~約60mg/ml、約10mg/ml~約50mg/ml、約10mg/ml~約40mg/ml、約10mg/ml~約30mg/ml、または約10mg/ml~約25mg/mlの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のシリマリンの濃度は、約20mg/ml~約150mg/ml、20mg/ml~約100mg/ml、約20mg/ml~約90mg/ml、約20mg/ml~約80mg/ml、約20mg/ml~約70mg/ml、約20mg/ml~約60mg/ml、約20mg/ml~約50mg/ml、約20mg/ml~約40mg/ml、約20mg/ml~約30mg/ml、または約20mg/ml~約25mg/mlの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のシリマリンの濃度は、1mg/ml、5mg/ml、8mg/ml、10mg/ml、15mg/ml、20mg/ml、25mg/ml、30mg/ml、40mg/ml、50mg/ml、60mg/ml、または70mg/ml超であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のシリマリンの濃度は、200mg/ml、150mg/ml、100mg/ml、80mg/ml、70mg/ml、または50mg/ml未満であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のシリマリンの濃度は、約24mg/ml、約37mg/ml、約65mg/ml、または約72mg/mlであり得る。
組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの濃度は、組成物におけるシリマリンの量またはシリマリンの1以上の成分の量に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの濃度は、約0.001モル/L~約50モル/L、約0.001モル/L~約25モル/L、約0.001モル/L~約10モル/L、約0.001モル/L~約5モル/L、約0.001モル/L~約1モル/L、約0.001モル/L~約0.8モル/L、約0.001モル/L~約0.5モル/L、約0.001モル/L~約0.4モル/L、約0.001モル/L~約0.3モル/L、約0.001モル/L~約0.2モル/L、または約0.001モル/L~約0.1モル/Lの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの濃度は、約0.001モル/L~約2モル/L、約0.002モル/L~約2モル/L、約0.004モル/L~約2モル/L、約0.005モル/L~約2モル/L、約0.006モル/L~約2モル/L、約0.008
モル/L~約2モル/L、約0.009モル/L~約2モル/L、約0.01モル/L~約2モル/L、約0.015モル/L~約2モル/L、約0.02モル/L~約2モル/L、約0.025モル/L~約2モル/L、約0.03モル/L~約2モル/L、約0.035モル/L~約2モル/L、約0.04モル/L~約2モル/L、約0.045モル/L~約2モル/L、約0.05モル/L~約2モル/L、約0.1モル/L~約2モル/L、約0.15モル/L~約2モル/L、約0.2モル/L~約2モル/L、約0.25モル/L~約2モル/L、約0.3モル/L~約2モル/L、約0.35モル/L~約2モル/L、約0.4モル/L~約2モル/L、約0.45モル/L~約2モル/L、約0.5モル/L~約2モル/L、約0.6モル/L~約2モル/L、約0.07モル/L~約2モル/L、約0.9モル/L~約2モル/L、または約1.0モル/L~約2モル/Lの範囲であり得る。いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの濃度は、約0.002モル/L~約1モル/L、約0.004モル/L~約1モル/L、約0.005モル/L~約1モル/L、約0.006モル/L~約1モル/L、約0.008モル/L~約1モル/L、約0.009モル/L~約1モル/L、約0.01モル/L~約1モル/L、約0.015モル/L~約1モル/L、約0.02モル/L~約1モル/L、約0.025モル/L~約1モル/L、約0.03モル/L~約1モル/L、約0.035モル/L~約1モル/L、約0.04モル/L~約1モル/L、約0.045モル/L~約1モル/L、約0.05モル/L~約1モル/L、約0.1モル/L~約1モル/L、約0.15モル/L~約1モル/L、約0.2モル/L~約1モル/L、約0.25モル/L~約1モル/L、約0.3モル/L~約1モル/L、約0.35モル/L~約1モル/L、約0.4モル/L~約1モル/L、約0.45モル/L~約1モル/L、約0.5モル/L~約1モル/L、約0.6モル/L~約1モル/L、約0.07モル/L~約1モル/L、または約0.9モル/L~約1モル/Lの範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの濃度は、約0.01モル/L~約0.5モル/L、約0.01モル/L~約0.4モル/L、約0.01モル/L~約0.3モル/L、または約0.01モル/L~約0.2モル/Lの範囲であり得る。
スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、選択的に、シリマリンの成分を富化すること、およびシリマリン混合物中の成分の重量百分率を増加させることを助けることができる。例えば、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリビンの百分率を選択的に増加させることを助けることができる。より詳細には、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン混合物中のタキシフォリン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、または他のシリビン異性体の百分率を選択的に増加させることを助けることができる。
いくつかの実施形態において、タキシフォリンの量は、本明細書に記載されている全シリマリン成分の合計重量またはタキシフォリンおよび10のフラボノリグナン成分(シリビンA、シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、シリジアニン、シリクリスチンA、シリクリスチンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、2,3-シス-イソシリビン異性体)の総重量の約0.5%~約10%、約1%~約8%、約2%~約6%、約2.5%~約5%、約2.5%~約4%、約3%~約4%の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、タキシフォリンの量は、本明細書に記載されている全シリマリン成分の合計重量またはタキシフォリンおよび10のフラボノリグナン成分の総重量の約1%、2%、3%、3.5%、4%、5%、または6%であり得る。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAの百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、
13%、14%、または15%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%または50重量%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.1重量%~20重量%、1重量%~20重量%、1重量%~10重量%、1重量%~5重量%、2重量%~20重量%、2重量%~10重量%、2重量%~5重量%、3重量%~20重量%、3重量%~10重量%、3重量%~5重量%、4重量%~20重量%、4重量%~10重量%、または4重量%~5重量%だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約2重量%~9重量%、2重量%~8重量%、2重量%~7重量%、2重量%~6重量%、3重量%~9重量%、3重量%~8重量%、3重量%~7重量%、3重量%~6重量%、3重量%~5重量%、4重量%~9重量%、4重量%~8重量%、4重量%~7重量%、4重量%~6重量%、5重量%~9重量%、5重量%~8重量%、5重量%~7重量%、5重量%~6重量%、6重量%~9重量%、6重量%~8重量%、または6重量%~7重量%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分のモルを基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%または50%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約0.1%~20%、1%~20%、1%~10%、1%~5%、2%~20%、2%~10%、2%~5%、3%~20%、3%~10%、3%~5%、4%~20%、4%~10%、または4%~5%だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約2重量%~9重量%、2重量%~8重量%、2重量%~7重量%、2重量%~6重量%、3重量%~9重量%、3重量%~8重量%、3重量%~7重量%、3重量%~6重量%、3重量%~5重量%、4重量%~9重量%、4重量%~8重量%、4重量%~7重量%、4重量%~6重量%、5重量%~9重量%、5重量%~8重量%、5重量%~7重量%、5重量%~6重量%、6重量%~9重量%、6重量%~8重量%、または6重量%~7重量%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、シリビンAの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のシリビンAの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%または50重量%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリビン
Aの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.1重量%~20重量%、1重量%~15重量%、1重量%~10重量%、2重量%~15重量%、2重量%~12重量%、3重量%~15重量%、3重量%~12重量%、4重量%~15重量%、4重量%~12重量%、6重量%~15重量%、8重量%~12重量%、または9重量%~11重量%の範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、シリビンAのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のシリビンAのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%または50重量%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンAのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約0.1重量%~20重量%、1重量%~15重量%、1重量%~10重量%、2重量%~15重量%、2重量%~12重量%、4重量%~15重量%、4重量%~12重量%、6重量%~15重量%、8重量%~12重量%、または9重量%~11重量%の範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンBの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、25重量%、または30重量%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンBの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、25重量%、30重量%または50重量%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンBの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.1重量%~20重量%、1重量%~20重量%、1重量%~10重量%、1重量%~5重量%、2重量%~20重量%、2重量%~10重量%、2重量%~5重量%、3重量%~20重量%、3重量%~10重量%、3重量%~5重量%、4重量%~20重量%、4重量%~10重量%、または4重量%~5重量%だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約10重量%~20重量%、10重量%~18重量%、10重量%~16重量%、10重量%~15重量%、10重量%~12重量%、11重量%~20重量%、11重量%~18重量%、11重量%~16重量%、11重量%~15重量%、11重量%~12重量%、12重量%~20重量%、12重量%~18重量%、12重量%~16重量%、12重量%~15重量%、12重量%~14重量%、12重量%~13重量%、13重量%~20重量%、13重量%~18重量%、13重量%~17重量%、13重量%~16重量%、13重量%~15重量%、または13重量%~14重量%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンBのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデ
キストリンの存在は、シリマリン中のシリビンBのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%または50%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンBのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約0.1%~20%、1%~20%、1%~10%、1%~5%、2%~20%、2%~10%、2%~5%、3%~20%、3%~10%、3%~5%、4%~20%、4%~10%、または4%~5%だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリビンBのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして、約10%~20%、10%~18%、10%~16%、10%~15%、10%~12%、11%~20%、11%~18%、11%~16%、11%~15%、11%~12%、12%~20%、12%~18%、12%~16%、12%~15%、12%~14%、12%~13%、13%~20%、13%~18%、13%~17%、13%~16%、13%~15%、または13%~14%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、シリビンBの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のシリビンBの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%または50%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%~30%、1%~27%、1%~25%、1%~20%、1%~約15%、5%~30%、5%~27%、5%~25%、5%~20%、10%~30%、10%~27%、10%~25%、10%~20%、15%~30%、15%~27%、15%~25%、15%~20%、20%~30%、20%~27%、20%~25%、または20.90%~24.01%の範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、シリビンBのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のシリビンBのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%または50%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリビンBのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%~30%、1%~27%、1%~25%、1%~20%、1%~約15%、5%~30%、5%~27%、5%~25%、5%~20%、10%~30%、10%~27%、10%~25%、10%~20%、15%~30%、15%~27%、15%~25%、15%~20%、20%~30%、20%~27%、20%~25%、または20.90%~24.01%の範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシク
ロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%または50%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.1%~20%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、2%~20%、2%~15%、3%~20%、3%~15%、4%~20%、4%~15%、または10%~15%だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%~約10%、6%~約10%、7%~約10%、または7%~約9%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%または50%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約0.1%~20%、1%~20%、1%~15%、1%~10%、2%~20%、2%~15%、3%~20%、3%~15%、4%~20%、4%~15%、または10%~15%だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンAのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%~約10%、6%~約10%、7%~約10%、または7%~約9%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、イソシリビンAの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンAの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%または50%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンAの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%~20%、5%~18%、5%~16%、5%~15%,10%~20%、10%~18%、10%~16%、10%~15%、11%~20%、11%~18%、11%~16%、11%~15%、11%~14%、12%~20%、12%~18%、12%~16%、12%~15%、12%~14%、13%~20%、13%~18%、13%~17%、13%~16%、13%~15%、または13%~14%の範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、イソシリビンAのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンAのモル百分率は、全フラボノリグナン成分
の合計モルを基準にして約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%または50%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンAのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%~20%、5%~18%、5%~16%、5%~15%、10%~20%、10%~18%、10%~16%、10%~15%、11%~20%、11%~18%、11%~16%、11%~15%、11%~14%、12%~20%、12%~18%、12%~16%、12%~15%、12%~14%、13%~20%、13%~18%、13%~17%、13%~16%、13%~15%、または13%~14%の範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンBの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.1%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンBの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして、約0.1%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%または50%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンBの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.1%~10%、1%~8%、1%~5%、1%~3%、1.5%~10%、1.5%~5%、3%~10%、2%~5%、2%~4%、2%~3.5%、または2%~3%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンBのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約0.1%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、または30%超だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンBのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約.1%、0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%または50%未満だけ選択的に増加させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のイソシリビンBのモル百分率を、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約0.1%~10%、1%~8%、1%~5%、1%~3%、1.5%~10%、1.5%~5%、3%~10%、2%~5%、2%~4%、2%~3.5%、または2%~3%だけ選択的に増加させることができる。
いくつかの実施形態において、イソシリビンBの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンBの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%
、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%または50%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンBの重量百分率は、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%~10%、1%~5%、2%~8%、2%~6%、3%~6%、または3%~5%の範囲であり得る。
いくつかの実施形態において、イソシリビンBのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%超であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンBのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約0.5%、1%、1.5%、2%、2.5%、3%、3.5%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、40%または50%未満であり得る。いくつかの実施形態において、シリマリン中のイソシリビンBのモル百分率は、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%~10%、1%~5%、2%~8%、2%~6%、3%~6%、または3%~5%の範囲であり得る。
組成物におけるスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在、調製温度、使用されるシリマリン抽出物の種類、およびシリマリン抽出物を調製するのに使用されるプロセスもまた、シリマリンの2以上の成分間の比を変化させることができる。いくつかの実施形態において、第1成分対第2成分のモル比は、以下の表Aに列挙されているように、第1成分についての相対モル量のいずれか対第2成分についての相対モル量のいずれかに基づき得る。例えば、シリビンA対シリビンBのモル比は、6:15、9:12、9:24、10:20、または表Aにおけるいずれの他の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、シリビンA対シリビンB対イソシリビンA対イソシリビンBのモル比は、約(6~12):(15~25):(10~20):(2~6)の範囲である。いくつかの実施形態において、シリビンA対シリビンB対イソシリビンA対イソシリビンBのモル比は、約10:22:14:4である。
スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリクリスチンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、または15重量%超だけ選択的に減少させることを助けることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリクリスチンAの重量百分率
を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%または50重量%未満だけ選択的に減少させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリクリスチンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約0.1重量%~20重量%、1重量%~20重量%、1重量%~10重量%、1重量%~5重量%、2重量%~20重量%、2重量%~10重量%、2重量%~5重量%、3重量%~20重量%、3重量%~10重量%、3重量%~5重量%、4重量%~20重量%、4重量%~10重量%、または4重量%~5重量%だけ選択的に減少させることができる。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの存在は、シリマリン中のシリクリスチンAの重量百分率を、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約2重量%~9重量%、2重量%~8重量%、2重量%~7重量%、2重量%~6重量%、3重量%~9重量%、3重量%~8重量%、3重量%~7重量%、3重量%~6重量%、3重量%~5重量%、4重量%~9重量%、4重量%~8重量%、4重量%~7重量%、4重量%~6重量%、5重量%~9重量%、5重量%~8重量%、5重量%~7重量%、5重量%~6重量%、6重量%~9重量%、6重量%~8重量%、または6重量%~7重量%だけ選択的に減少させることができる。
いくつかの実施形態は、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンと、タキシフォリン、シリクリスチン、シリジアニン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンA、およびイソシリビンBの1以上とを含む組成物に関する。いくつかの実施形態において、組成物中のタキシフォリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.01~0.5、約0.02~0.4、約0.02~0.25、または約0.03~0.22の範囲である。いくつかの実施形態において、シリクリスチン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.02~0.5、約0.02~0.4、約0.06~0.3、約0.06~0.25、または約0.09~0.20の範囲である。いくつかの実施形態において、シリジアニン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.04~0.5、約0.05~0.5、約0.05~0.30、約0.08~0.25、または約0.1~0.21の範囲である。いくつかの実施形態において、シリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.01~0.1、約0.01~0.07、約0.02~0.07、約0.02~0.06、または約0.03~0.05の範囲である。いくつかの実施形態において、シリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.01~0.5、約0.01~0.25、約0.02~0.25、約0.02~0.2、約0.04~0.15、約0.05~0.12、または約0.07~0.11の範囲である。いくつかの実施形態において、イソシリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.01~0.15、約0.01~0.1、約0.02~0.09、約0.03~0.09、または約0.05~0.08の範囲である。いくつかの実施形態において、イソシリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.001~0.05、約0.002~0.04、約0.002~0.03、約0.005~0.03、約0.01~0.03、または約0.01~0.025の範囲である。
いくつかの実施形態は、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンと、タキシフォリン、シリクリスチン、シリジアニン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンA、およびイソシリビンBの1以上とを含む組成物であって、タキシフォリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.02~0.25の範囲であり、シリクリスチン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.06~0.25の範囲であり、シリジアニン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.08~0.25の範囲であり、シリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリ
ンのモル比は、約0.01~0.07の範囲であり、シリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.04~0.15の範囲であり、イソシリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.02~0.09の範囲であり、イソシリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、約0.002~0.03の範囲である、上記組成物に関する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物における、第1成分対第2成分のモル比または第1成分対第2成分対SAE-CDのモル比は、以下の表Bに列挙されているように、第1成分、第2成分、およびSAE-CDのモル比のいずれかに基づき得る。例えば、タキシフォリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、0.3:10~2:10の範囲または表Bにおけるいずれの他の組み合わせであってもよく;タキシフォリン対シリクリスチン対SAE-CDのモル比は、(0.3~2):(1~2):10の範囲または表Bにおけるいずれの他の組み合わせであってもよく;タキシフォリン対シリクリスチン対シリジアニン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比は、(0.3~2):(1~2):(1.4~2.5):10の範囲または表Bにおけるいずれの他の組み合わせであってもよい。
シリマリンバイオアベイラビリティ
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約0.01ng/ml~約5000ng/mL、約0.1ng/ml~約4000ng/ml、約1ng/ml~約4000ng/ml、約5mg/nl~約4000ng/ml、約10ng/ml~約4000ng/ml、約10ng/ml~約3000ng/ml、約10ng/ml~約2500ng/ml、10ng/ml~約2000ng/ml、約10ng/ml~約1500ng/ml、約10ng/ml~約1000ng/ml、約200ng/ml~約3000ng/ml、約500ng/ml~約2500ng/ml、750ng/ml~約2000ng/ml、約1000ng/ml~約4000ng/ml、約1000ng/ml~約3000ng/ml、約1000ng/ml~約2000ng/ml、約5000ng/ml~約10000ng/ml、または6000ng/ml~約9000ng/mlのインビボタキシフォリン血漿濃度C最大を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボタキシフォリン血漿濃度C最大は、約0.1、0.5、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、82
0、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、4000、4200、4500、4700、4900、6000、7000、7500、8000、9000、10000、12000、14000、または16000ng/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボタキシフォリン血漿濃度C最大は、約20000、18000、16000、15000、12000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4900、4700、4500、4200、4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはタキシフォリンを投与することと比較したとき、インビボタキシフォリン血漿濃度C最大を、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけ増加させることができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することにより、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いないシリマリンまたはタキシフォリンの投与のインビボタキシフォリンC最大とほぼ同じであるインビボタキシフォリン血漿濃度C最大を達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することにより、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いないシリマリンまたはタキシフォリンの投与のインビボタキシフォリンC最大の少なくとも約95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、または50%であるインビボタキシフォリン血漿濃度C最大を達成することができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約0.1ng/ml~約1000ng/ml、約10ng/ml~約500ng/ml、約10ng/ml~約300ng/ml、約10ng/ml~約250ng/ml、10ng/ml~約200ng/ml、約10ng/ml~約150ng/ml、約10ng/ml~約100ng/ml、約20ng/ml~約300ng/ml、約50ng/ml~約250ng/ml、または75ng/ml~約200ng/mlのインビボシリビンA血漿濃度C最大を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボシリビンA血漿濃度C最大は、約0.1、0.5、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、
500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、4000、4200、4500、4700、4900、5000、6000、7000、7500、8000、9000、10000、12000、14000、または16000ng/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボシリビンA血漿濃度C最大は、約20000、18000、16000、15000、12000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4900、4700、4500、4200、4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずにシリマリンまたはシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボシリビンA血漿濃度C最大を増加させることができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することにより、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いないシリマリンまたはシリビンAの投与のインビボシリビンA C最大とほぼ同じであるインビボシリビンA血漿濃度C最大を達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することにより、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いないシリマリンまたはシリビンAの投与のインビボシリビンA C最大の少なくとも約95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、または50%であるインビボシリビンA血漿濃度C最大を達成することができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約0.1ng/ml~約1000ng/ml、約10ng/ml~約500ng/ml、約10ng/ml~約300ng/ml、約10ng/ml~約300ng/ml、約10ng/ml~約250ng/ml、10ng/ml~約200ng/ml、約10ng/ml~約150ng/ml、約10ng/ml~約100ng/ml、約20ng/ml~約300ng/ml、約50ng/ml~約250ng/ml、または75ng/ml~約200ng/mlのインビボシリビンB血漿濃度C最大を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボシリビンB血漿濃度C最大は、約0.1、0.5、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、2
0、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、4000、4200、4500、4700、4900、5000、6000、7000、7500、8000、9000、10000、12000、14000、または16000ng/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボシリビンB血漿濃度C最大は、約15000、12000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4900、4700、4500、4200、4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボシリビンB血漿濃度C最大を増加させることができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することにより、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いないシリマリンまたはシリビンBの投与のインビボシリビンB C最大とほぼ同じであるインビボシリビンB血漿濃度C最大を達成することができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約0.1ng/ml~約1000ng/ml、約10ng/ml~約500ng/ml、約10ng/ml~約300ng/ml、約10ng/ml~約250ng/ml、10ng/ml~約200ng/ml、約10ng/ml~約150ng/ml、約10ng/ml~約100ng/ml、約20ng/ml~約300ng/ml、約50ng/ml~約250ng/ml、または75ng/ml~約200ng/mlのインビボイソシリビンA血漿濃度C最大を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンA血漿濃度C最大は、約0.1、0.5、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、
720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、4000、4200、4500、4700、4900、5000、6000、7000、7500、8000、9000、10000、12000、14000、または16000ng/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンA血漿濃度C最大は、約15000、12000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4900、4700、4500、4200、4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボイソシリビンA血漿濃度C最大を増加させることができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約0.1ng/ml~約1000ng/ml、約10ng/ml~約500ng/ml、約10ng/ml~約300ng/ml、約10ng/ml~約300ng/ml、約10ng/ml~約250ng/ml、10ng/ml~約200ng/ml、約10ng/ml~約150ng/ml、約10ng/ml~約100ng/ml、約20ng/ml~約300ng/ml、約50ng/ml~約250ng/ml、または75ng/ml~約200ng/mlのインビボイソシリビンB血漿濃度C最大を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンB血漿濃度C最大は、約0.1、0.5、1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、4000、4200、4500、4700、または4900ng/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンB血漿濃度C最大は、約15000、12000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4900、4700、4500、4200、4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、20
00、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボイソシリビンB血漿濃度C最大を増加させることができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約1ng*h/ml~約20000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約15000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約10000ng*h/ml、約500ng*h/ml~約10000ng*h/ml、約1000ng*h/ml~約10000ng*h/ml、約1000ng*h/ml~約8000ng*h/ml、約1000ng*h/ml~約7000ng*h/ml、約1000ng*h/ml~約6000ng*h/ml、約1000ng*h/ml~約5000ng*h/ml、約1000ng*h/ml~約2500ng*h/ml、約500ng*h/ml~約2500ng*h/ml、750ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約200ng*h/ml~約3000ng*h/ml、100ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約1500ng*h/ml、または約10ng*h/ml~約500ng*h/mlのインビボタキシフォリンAUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボタキシフォリンAUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、4000、4200、4500、4700、4900、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、10000、11000、12000、または12500ng*h/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボタキシフォリンAUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約12000、11000、10000、9000、8000、7000、6000、5000、4900、4700、4500、4200、4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、
1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng*h/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはタキシフォリンを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボタキシフォリン血漿AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を増加させることができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することにより、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いないシリマリンまたはタキシフォリンの投与のインビボタキシフォリンAUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)とほぼ同じであるインビボタキシフォリンAUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を達成することができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約1ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1500ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約50ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約800ng*h/ml、約100ng*h/ml~約700ng*h/ml、約100ng*h/ml~約600ng*h/ml、約100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約250ng*h/ml、約20ng*h/ml~約200ng*h/ml、50ng*h/ml~約200ng*h/ml、約20ng*h/ml~約300ng*h/ml、100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約300ng*h/ml、または約100ng*h/ml~約250ng*h/mlのインビボシリビンA AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を達成することを含む、上記方法に関に関する。いくつかの実施形態において、インビボシリビンA AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、または4000ng*h/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボシリビンA AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400
、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng*h/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずにシリマリンまたはシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボシリビンA血漿AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を増加させることができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約1ng*h/ml~約3000ng*h/ml、約10ng*h/ml~約2500ng*h/ml、約10ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1500ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約50ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約700ng*h/ml、約100ng*h/ml~約600ng*h/ml、約100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約250ng*h/ml、約20ng*h/ml~約200ng*h/ml、50ng*h/ml~約200ng*h/ml、約20ng*h/ml~約300ng*h/ml、100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約300ng*h/ml、または約100ng*h/ml~約250ng*h/mlのインビボシリビンB AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボシリビンB AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、または4000ng*h/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボシリビンB AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、28
0、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng*h/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボシリビンB血漿AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を増加させることができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約1ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1500ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約50ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約800ng*h/ml、約100ng*h/ml~約700ng*h/ml、約100ng*h/ml~約600ng*h/ml、約100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約250ng*h/ml、約20ng*h/ml~約200ng*h/ml、50ng*h/ml~約200ng*h/ml、約20ng*h/ml~約300ng*h/ml、100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約300ng*h/ml、または約100ng*h/ml~約250ng*h/mlのインビボイソシリビンA AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンA AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約1.0、2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、または4000ng*h/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンA AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng*h/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボイソシリビンA血漿AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を増加させることができる。
いくつかの実施形態は、投与方法であって、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与して、約1ng*h/ml~約3000ng*h/ml、約10ng*h/ml~約2500ng*h/ml、約10ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1500ng*h/ml、約10ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約50ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約2000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約1000ng*h/ml、約100ng*h/ml~約700ng*h/ml、約100ng*h/ml~約600ng*h/ml、約100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約250ng*h/ml、約20ng*h/ml~約200ng*h/ml、50ng*h/ml~約200ng*h/ml、約20ng*h/ml~約300ng*h/ml、100ng*h/ml~約500ng*h/ml、約100ng*h/ml~約300ng*h/ml、または約100ng*h/ml~約250ng*h/mlのインビボイソシリビンB AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を達成することを含む、上記方法に関する。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンB AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、350、370、400、420、450、470、500、520、550、570、600、620、650、670、700、720、750、770、800、820、850、870、900、920、950、970、1000、1200、1500、1700、2000、2200、2400、2500、2700、3000、3200、3400、3500、3700、または4000ng*h/ml超である。いくつかの実施形態において、インビボイソシリビンB AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)は、約4000、3700、3500、3400、3200、3000、2800、2500、2400、2200、2000、1700、1500、1200、1000、970、950、920、900、870、850、820、800、770、750、720、700、670、650、620、600、570、550、520、500、470、450、420、400、370、350、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、または0.5ng*h/ml未満である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも4000%、3900%、3800%、3700%、3600%、3500%、
3400%、3300%、3200%、3100%、3000%、2900%、2800%、2700%、2600%、2500%、2400%、2300%、2200%、2100%、2000%、1900%、1800%、1700%、1600%、1500%、1400%、1300%、1200%、1100%、1000%、900%、800%、700%、600%、500%、400%、300%、250%、200%、175%、150%、125%、120%、110%、100%、95%、90%、85%、80%、75%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、または5%だけインビボイソシリビンB血漿AUC(0~inf)またはAUC(0~2時間)を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはタキシフォリンを投与することと比較したとき、少なくとも100、90、80、70、60、50、40、30、20、18、16、15、13、12、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、消化管の脂質細胞膜を横切って透過するタキシフォリンの量を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはシリクリスチンを投与することと比較したとき、少なくとも300、250、200、190、180、170、160、150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、消化管の脂質細胞膜を横切って透過するシリクリスチンの量を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはシリジアニンを投与することと比較したとき、少なくとも300、250、200、190、180、170、160、150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、消化管の脂質細胞膜を横切って透過するシリジアニンの量を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずにシリマリンまたはシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも600、500、480、450、425、400、380、360、350、340、320、300、280、260、250、240、220、200、175、150、125、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、消化管の脂質細胞膜を横切って透過するシリビンAの量を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも600、500、480、450、425、400、380、360、350、340、320、300、280、260、250、240、220、200、175、150、125、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、消化管の脂質細胞膜を横切って透過するシリビンBの量を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも500、400、300、280、260、250、240、220、200、190、180、170、160 150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、消化管の脂質細胞膜を横切って透過するイソシリビンAの量を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口または非経口(例えば、静脈内)投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも500、400、300、280、260、250、240、220、200、190、180、170、160 150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、消化管の脂質細胞膜を横切って透過するイソシリビンBの量を増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、0.5%、1.0%、2.0%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%超の、シリビンA投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、約0.5%~40%、1.0%~30%、2.0%~40%、5%~10%、または6%~8%の範囲の、シリビンA投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%未満の、シリビンA投与に関する%Fabsを達成することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずにシリマリンまたはシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも500、400、300、280、260、250、240、220、200、190、180、170、160 150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、シリビンAに関するFabsを増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、0.5%、1.0%、2.0%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%超の、シリビンB投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、約0.5%~40%、1.0%~30%、2.0%~40%、5%~10%、または6%~8%の範囲の、シリビンB投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%未満の、シリビンB投与に関する%Fabsを達成することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずにシリマリンまたはシリビンAを投与することと比較したとき、少なくとも500、400、300、280、260、250、240、220、200、190、180、170、160 150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、シリビンAに関するFabsを増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、0.5%、1.0%、2.0%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%超の、シリビンA投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、約0.5%~40%、1.0%~30%、2.0%~40%、5%~15%、6%~15%、または10%~12%の範囲の、シリビンA投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%未満の、シリビンA投与に関する%Fabsを達成することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも500、400、300、280、260、250、240、220、200、190、180、170、160
150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、イソシリビンBに関するFabsを増加させることができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、0.5%、1.0%、2.0%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、46.7%、48%、50%、60%、70%、80%、または90%超の、イソシリビンB投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、約5%~90%、10%~80%、20%~70%、30%~60%、または40%~50%の範囲の、イソシリビンB投与に関する%Fabsを達成することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、30%、40%、50%、55%、58%、60%、65%、70%、80%、または90%未満の、イソシリビンB投与に関する%Fabsを達成することができる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物を、必要とする対象に経口投与することは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを用いずシリマリンまたはイソシリビンBを投与することと比較したとき、少なくとも500、400、300、280、260、250、240、220、200、190、180、170、160
150、140、130、120、110、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、または2倍だけ、イソシリビンBに関するFabsを増加させることができる。
局所組成物
いくつかの実施形態は、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの成分を含有する局所組成物に関する。局所組成物は、局所投与に一般に好適である剤形、例えば、クリーム、軟膏、ゲル、ローション、塗布薬、ペースト洗浄剤、シャンプー、石鹸、スプレーまたはエマルションのいずれであってもよい。
本明細書に記載されている組成物は、安全かつ有効量の抗酸化剤を含むこともできる。抗酸化剤は、角質層における落屑の増加またはテクスチャ変化を引き起こし得る紫外線放射に対して、および皮膚の損傷を引き起こし得る他の環境因子に対しての保護を付与するのに特に有用である。抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸(ビタミンC)およびその塩、脂肪酸のアスコルビン酸エステル、アスコルビン酸誘導体(例えば、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、ソルビン酸アスコルビル)、トコフェロール(ビタミンE)、ソルビン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロールの他のエステル、ブチル化ヒドロキシ安息香酸およびその塩、6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸(Trolox(商標)で市販されている)、ガリウム酸およびそのアルキルエステル、特に、ガリウム酸プロピル、尿酸ならびにその塩およびアルキルエステル、ソルビン酸およびその塩、リポ酸、アミン(例えば、Ν,Ν-ジエチルヒドロキシルアミン、アミノ-グアニジン)、スルフヒドリル化合物(例えば、グルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸およびその塩、リシンピドレート、アルギニンピロレート、ノルジヒドログアイヤレチン酸、バイオフラボノイド、クルクミン、リシン、メチオニン、プロリン、過酸化ジスムターゼ、シリマリン、茶抽出物、ブドウ果皮/種子抽出物、メラニンおよびローズマリー抽出物が使用され得る。他の抗酸化剤/ラジカル捕捉剤は、ソルビン酸トコフェロールおよびトコフェロールの他のエステルから選択される。例えば、局所組成物におけるソルビン酸トコフェロールの使用、および本明細書における適用可能性は、米国特許第4,847,071号に記載されている。抗酸化剤の他の例として、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、レチノイド、ベータ-カロテン、ユビキノン、ガリウム酸プロピル、アルファ-トコフェロール、過酸化ジスムターゼ、およびポリフェノールが挙げられる。いくつかの実施形態において、組成物は、1の抗酸化剤を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、2以上の抗酸化剤を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、アスコルビン酸を含むことができる。他の実施形態において、組成物は、レチノイドを含むことができる。
安全かつ有効量の抗酸化剤/ラジカル捕捉剤は、本明細書に記載されている組成物に添加されてもよい。組成物における抗酸化剤の量は、組成物の合計重量を基準にして約0.1重量%~約10重量%、約0.5重量%~約5重量%、約1重量%~10重量%、または約1重量%~5重量%の範囲であり得る。
本明細書に記載されている組成物は、1以上の溶媒を含有することができる。溶媒の好適な例として、水および低級アルコール、例えば、メタノール、エタノールおよびイソプロパノール、ならびにラクトンが挙げられる。いくつかの実施形態において、組成物は、水を含有することができる。他の実施形態において、組成物は、エタノールを含有することができる。いくつかの実施形態において、組成物は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ラクトン、またはこれらのいずれかの組み合わせから選択される1以上の溶媒を含むことができる。いくつかの実施形態において、組成物は、フェノキシエタノール、エタノール、PEG400、および水を含む。
本明細書に記載されている組成物は、ゲルの形態であり得る。いくつかの実施形態において、組成物は、フェノキシエタノール、エタノール、PEG400、ヒドロキシセルロースおよび水を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、フェノキシエタノールを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、エタノールを含む。いくつかの実施形態
において、組成物は、PEG400を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、ヒドロキシセルロースを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、水を含む。
本明細書に記載されている組成物は、上記成分に加えて、油成分(0.1~50重量%)を、該油成分が組成物の効果を妨げない限り含有することができる。油成分の例として、グリセリド、例えば、ヒマシ油、ココア油、ミンク油、アボガド油、およびオリーブ油;ろう状物質、例えば、蜜ろう、鯨ろう、ラノリン、およびカルナウバろう;高級アルコール、例えば、セチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、および2-オクチルドデカノール;エステル、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、およびミリスチン酸オクチルドデシル;炭化水素油、例えば、液体パラフィン、ワセリン、スクアラン、および水素化ポリイソブテン、-シリコーン誘導体、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン油、エポキシ変性シリコーン油、アミノ変性シリコーン油、およびアルキル変性シリコーン油;ならびにポリプロピレングリコールが挙げられる。
組成物はまた、乳化を通してかかる油成分を安定化させる乳化剤を含有することもできる。用いられる乳化剤は、アニオン性、両性、カチオン性、または非イオン性界面活性剤であり得る。
本明細書に記載されている組成物はまた、その商業的価値を改良するための香料もしくは染料、または組成物の質の経時変化を防止するための防腐剤を含有することもできる。組成物はまた、少なくとも1つの化粧品的にまたは薬学的に許容可能な賦形剤、希釈剤または担体を含むこともできる。
本明細書に記載されている組成物は、望ましい方法で組成物の投与に必要な許容可能な担体および/または補助剤を含むことができる。担体および/または補助剤の中には、当業者に公知の賦形剤、増粘剤、希釈剤、溶媒、分散剤またはアジュバントが含まれる。増粘剤として、限定されないが、水溶性ポリマー、例えば、変性セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、デキストラン、ゼラチン、コラーゲン、ポリエチレングリコールまたはポリビニルピロリドンからなる群から選択されるものが挙げられる。希釈剤および溶媒として、限定されないが、エタノール、ポリエチレングリコール、グリコフロール、V-メチル-2-ピロリドン、グリセロール、プロパンジオール、ポリプロピレングリコール、ベンジルアルコールまたはジメチルスルホキシドからなる群から選択されるものが挙げられる。分散剤として、限定されないが、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸のモノエステル(Tween(登録商標)、Emalex、Nikkol(登録商標)、Hodag、DacolもしくはLiposorb(登録商標))、ソルビタンの脂肪酸モノエステル(Span(登録商標))、15-ヒドロキシステアレートポリエチレングリコール(Solutol(登録商標)HS15)、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル(Crodet、Cithrol、Kessco(登録商標)、Nikkol(登録商標)、Mapeg(登録商標)、Myrj、Tagat(登録商標)、Aldo(登録商標)、Capmul(登録商標)、Glycerox、Lactomul(登録商標)、もしくはEmerest(登録商標))、グリコールポリオキシエチレンのエステル(Emulphor(登録商標))、ポリエトキシ化ヒマシ油(Cremophor(登録商標)、Emalex、Eumulgin(登録商標)、Nikkol(登録商標)もしくはSimusol(登録商標))、ポリグリセロールの脂肪酸エステル(Nikkol Decaglyn、Polymuls、Caprol(登録商標))、ポリエチレン
グリコールエーテル(VolpoもしくはBrij(登録商標))、ポロキサマー(Lutrol(登録商標)もしくはPluronic(登録商標))、ポリオキシエチレンのフェニルエーテル(Triton(登録商標)もしくはIgepal(登録商標))、またはこれらの混合物からなる群から選択される界面活性剤が挙げられる。好ましくは、本明細書に記載されている化粧品または医薬組成物はまた、1以上の許容可能な賦形剤、例えば、湿潤剤、pH緩衝剤、防腐剤、抗菌および殺菌剤、吸収遅延剤、吸収促進剤、または当業者に公知のいずれか他の賦形剤も含有する。
本明細書に記載されている組成物は、安全かつ有効量の抗セルライト剤を含有することもできる。本開示によると、抗セルライト剤は、i)ベータ-刺激(アドレナリンベータ-作動薬)を示して、真皮の含脂肪細胞への脂肪分解をさらに向上させる;ii)コラーゲン合成刺激剤として作用する;iii)血管動態活性によってセルライト領域に関連する乏しい血管分布状態を改善する;または、iv)セルライト患部にある脂肪性沈着物の低減を加速するように、アデニル酸シクラーゼ作動薬および/もしくは抗ホスホジエステラーゼ活性を発揮する;物質である。本明細書に記載されている組成物との使用に好適な、好適な抗セルライト剤として、限定されないが、キサンチン化合物(例えば、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、およびアミノフィリン)、アスコルベート、トリテルペノイド、例えば、アジア酸、イノシトールリン酸およびフィチン酸、ニコチネート、サリチル酸メチルを含めたサリチレート、ならびに天然物抽出物、例えば、アルカノイド、およびフラボンを含有する植物抽出物を挙げることができる。抗セルライト剤は、最適なコストで効能を最大にするために、組成物の少なくとも0.05重量%の割合で、一般には、約0.05重量%~約20重量%、好ましくは約0.10重量%~約10重量%の割合で用いられる。
本明細書に記載されている組成物はまた、安全かつ有効量の局所麻酔剤を含有することもできる。本明細書に記載されている組成物に含まれるのに好適な局所麻酔薬の例として、限定されないが、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロロプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、およびこれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられる。本開示の一実施形態において、組成物における局所麻酔剤の量は、組成物の合計重量を基準にして、約0.001重量%~約10重量%、例えば、約0.01重量%~約5重量%、例えば、約0.05重量%~約2重量%の範囲である。
本明細書に記載されている組成物は、1以上の日焼け化合物を含み得る。存在するとき、組成物は、組成物の約0.1重量%~約20重量%、または約2重量%~約7重量%、または約3重量%~約6重量%の人工的な日焼け化合物としてのジヒドロキシアセトンを含有することができる。該組成物との使用に好適な例示的な日焼け化合物として、DHAまたは1,3-ジヒドロキシ-2-プロパノンとしても公知であるジヒドロキシアセトン(ならびに誘導体およびそのアナログ)、ならびに他の自己日焼け化合物が挙げられる。この材料は、化学式C3H603によって表され、モノマーおよびダイマーの混合物として存在することができ、固体結晶状態では、ダイマーが優位である。ダイマーは、加熱または溶融の際、分解してモノマーを生じさせる。この、ダイマー形態からモノマー形態への変換はまた、水溶液中でも起こる。ジヒドロキシアセトンはまた、酸性pH値においてより安定であることも知られている。
本明細書に記載されている組成物は、1以上の皮膚美白剤を含み得る。使用されるとき、組成物は、組成物の約0.1重量%~約10重量%、または約0.2重量%~約5重量%、または約0.5重量%~約2重量%の皮膚美白剤を含有することができる。好適な皮膚美白剤として、限定されないが、コウジ酸、アルブチン、アスコルビン酸およびその誘導体(例えば、リン酸アスコルビルマグネシウムまたはリン酸アスコルビルナトリウム)
、ならびに抽出物(例えば、桑の実抽出物、胎盤抽出物)が挙げられる。本明細書における使用に好適な皮膚美白剤として、Rendon,M.I., et al. [Dermatol. Surg., Vol.31 (7,
pt. 2), pp. 886-889 (2005)]、およびZhu,W., et al. [Journal of Investigative Dermatology, Symposium Proceedings, Vol. 13(1), pp. 20-24 (2008)]に記載されているものも挙げられる。
本明細書に記載されている組成物は、1以上の皮膚緩和および皮膚治癒化合物を含み得る。本明細書における使用に好適な皮膚緩和または皮膚治癒化合物として、パンテノン酸誘導体(パンテノール、デクスパンテノール、エチルパンテノールを含む)、アロエベラ、アラントイン、ビサボロール、およびグリチルリチン酸二カリウムが挙げられる。安全かつ有効量の皮膚緩和または皮膚治癒化合物は、形成される組成物の、例えば、約0.1重量%~約30重量%、または約0.5重量%~約20重量%、または約0.5重量%~約10重量%で、本組成物に添加され得る。
本明細書に記載されている組成物は、1以上の抗菌および/または抗真菌化合物を含み得る。かかる化合物は、微生物を破壊し、微生物の発生を防止し、または微生物の病原作用を防止することが可能である。安全かつ有効量の抗菌または抗真菌化合物は、製剤化される組成物の、例えば、約0.001重量%~約10重量%、または約0.01重量%~約5重量%、または約0.05重量%~約2重量%で、本組成物に添加され得る。
現に記載されている組成物との使用に好適な抗菌および抗真菌化合物の例として、限定されないが、β-ラクタム薬物、キノロン薬物、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、アミカシン、2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’-トリクロロバニリド、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、ドキシサイクリン、カプレオマイシン、クロルヘキシジン、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クリンダマイシン、エタンブトール、イセチオン酸ヘキサミジン、メトロニダゾール、ペンタミジン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネオマイシン、メタサイクリン、メテナミン、ミノサイクリン、ネオマイシン、ネチルミシン、パロモマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ミコナゾール、塩酸テトラサイクリン、エリスロマイシン、亜鉛エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ステアリン酸エリスロマイシン、硫酸アミカシン、塩酸ドキシサイクリン、硫酸カプレオマイシン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、塩酸クロルテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸クリンダマイシン、塩酸エタンブトール、塩酸メトロニダゾール、塩酸ペンタミジン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸カナマイシン、塩酸リネオマイシン、塩酸メタサイクリン、馬尿酸メテナミン、マンデル酸メテナミン、塩酸ミノサイクリン、硫酸ネオマイシン、硫酸ネチルミシン、硫酸パロモマイシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸ミコナゾール、ケタコナゾール、塩酸アマンファジン、硫酸アマンファジン、オクトピロックス、パラクロロメタキシレノール、ナイスタチン、トルナフテート、亜鉛ピリチオンおよびクロトリマゾールが挙げられる。
本明細書において有用な特定の化合物の例として、過酸化ベンゾイル、3-ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸、乳酸、4-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロキシブタン酸、2-ヒドロキシペンタン酸、2-ヒドロキシヘキサン酸、シス-レチノイン酸、トランス-レチノイン酸、レチノール、フィチン酸、N-アセチル-L-システイン、リポ酸、アゼライン酸、アラキドン酸、過酸化ベンゾイル、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ヒドロコルチゾン、アセトアミノフェン、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’-トリクロロカルバニリド、オクトピロックス、塩酸リドカイン、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、
硫酸ネオマイシン、およびこれらの混合物から選択されるものが挙げられる。
本明細書に記載されている組成物は、1以上の日焼け止め化合物を含み得る。本明細書において使用されているとき、「日焼け止め化合物」は、日焼け止め剤および物理的な日焼け防止の両方を含む。好適な日焼け止め化合物は、有機または無機のいずれであってもよく、好ましくはGRAS化合物である。
本明細書において有用な無機日焼け止めは、以下の金属酸化物を含む:約15nm~約100nmの平均一次粒径を有する二酸化チタン、約15nm~約150nmの平均一次粒径を有する酸化亜鉛、約15nm~約150nmの平均一次粒径を有する酸化ジルコニウム、約15nm~約500nmの平均一次粒径を有する酸化鉄、およびこれらの混合物。無機日焼け止めは、本明細書において使用されているとき、組成物の約0.1重量%~約20重量%、または約0.5重量%~約10重量%、または約1重量%~約5重量%の量で存在し得る。
様々な従来の有機日焼け止め化合物は、本明細書における使用に好適である。「The Handbook of Cosmetic Science and Technology, 3rd Edition」[その全体が参照により本明細書に組み込まれるMarc Paye, H.I. Maibach, & A.O. Barel, eds.; 2009]において
、限定されないが、p-アミノ安息香酸、その塩およびその誘導体(エチル、イソブチル、グリセリルエステル;p-ジメチルアミノ安息香酸);アントラニレート(すなわち、o-アミノ-ベンゾエート;メチル、メンチル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、リナリル、テルピニル、およびシクロヘキセニルエステル);サリチレートエステル(アミル、フェニル、オクチル、ベンジル、メンチル、グリセリル、およびジプロピレングリコールエステル);桂皮酸誘導体(メンチルおよびベンジルエステル、a-フェニルシンナモニトリル;ピルビン酸ブチルシンナモイル);ジヒドロキシ桂皮酸誘導体(ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロン、メチルアセト-ウンベリフェロン);トリヒドロキシ-桂皮酸誘導体(エスクレチン、メチルエスクレチン、ダフネチン、およびこのグルコシド、エスクリンならびにダフニン);炭化水素(ジフェニルブタジエン、スチルベン);ジベンザルアセトンおよびベンザルアセトフェノン;ナフトールスルホネート(2-ナフトール-3,6-ジスルホン酸および2-ナフトール-6,8-ジスルホン酸のナトリウム塩);ジヒドロキシナフトエ酸およびその塩;o-およびp-ヒドロキシビフェニルジスルホネート;クマリン誘導体(7-ヒドロキシ、7-メチル、3-フェニル);ジアゾール(2-アセチル-3-ブロモインダゾール、フェニルベンゾオキサゾール、メチルナフトオキサゾール、種々のアリールベンゾチアゾール);キニン塩(ビサルフェート、サルフェート、クロリド、オレエート、およびタンネート);キノリン誘導体(8-ヒドロキシキノリン塩、2-フェニルキノリン);ヒドロキシ-またはメトキシ-置換ベンゾフェノン;尿酸およびビオルル酸;タンニン酸およびその誘導体(例えば、ヘキサエチルエーテル);(ブチルカルボトール)(6-プロピルピペロニル)エーテル;ヒドロキノン;ベンゾフェノン(オキシベンゼン、スリソベンゾン、ジオキシベンゾン、ベンゾレゾルシノール、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、オクタベンゾン;4-イソプロピルジベンゾイルメタン;ブチルメトキシジベンゾイルメタン;エトクリレン;オクトクリレン;[3-(4’-メチルベンジリデンボルナン-2-オン)、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ならびに4-イソプロピル-ジ-ベンゾイルメタンを含めた、本開示の組成物における日焼け止め化合物としての使用に好適な多数の化合物が開示されている。
本開示の組成物における使用に好適な望ましい化合物として、限定されないが、p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル(PARSOL MCXとして市販されている)、4,4’-t-ブチルメトキシジベンゾイル-メタン(PARSOL1789として市販されている)、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、オクチルジメチル-p-アミ
ノ安息香酸、トリオレイン酸ジガロイル、2,2-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、4-(ビス(ヒドロキシ-プロピル))アミノ安息香酸エチル、2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリル酸2-エチルヘキシル、サリチル酸2-エチルヘキシル、p-アミノ安息香酸グリセリル、サリチル酸3,3,5-トリメチルシクロヘキシル、アントラニル酸メチル、p-ジメチル-アミノ安息香酸またはアミノベンゾエート、p-ジメチル-アミノ-安息香酸2-エチルヘキシル、2-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸、2-(p-ジメチルアミノフェニル)-5-スルホニックベンゾオキサゾイック酸(sulfonicbenzoxazoic acid)、オクトクリレン、およびこれらの化合物の混合物が挙げられる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物において使用される有機日焼け止め化合物は、p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、ブチルメトキシジベンゾイル-メタン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸、オクチルジメチル-p-アミノ安息香酸、オクトクリレンおよびこれらの混合物である。
有用な日焼け止め化合物はまた、Gonzalez et al. [その全体が参照により本明細書に組み込まれる、G. Ital. Dermatol. Venereol., Vol. 145(4), pp. 515-523(2010)]によっても記載されており、当該分野において公知の他の日焼け止め化合物である。本開示の少なくとも一態様による特に望ましい日焼け止め剤として、単一分子において、異なる紫外線吸収スペクトルを示す2つの違った発色団部位を有するものが挙げられる。発色団部位の一方は、UVB放射領域において主として吸収し、他方は、UVA放射領域において強く吸収する。このクラスの日焼け止め剤の望ましいメンバーは、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンの4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチル-アミノ安息香酸エステル;4-ヒドロキシジベンゾイルメタンによるN,N-ジ-(2-エチルヘキシル)-4-アミノ安息香酸エステル;4-ヒドロキシジベンゾイルメタンによる4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチル-アミノ安息香酸エステル;2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンの4-N,N-(2-エチルヘキシル)メチル-アミノ安息香酸エステル;4-(2-ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタンの4-N,N-(2-エチルヘキシル)-メチルアミノ安息香酸エステル;2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンのN,N-ジ-(2-エチルヘキシル)-4-アミノ安息香酸エステル;および4-(2-ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタンのN,N-ジ-(2-エチルヘキシル)-4-アミノ安息香酸エステル、ならびにこれらの混合物である。他の望ましい日焼け止め化合物として、4、4’-t-ブチルメトキシジベンゾイル-メタン、p-メトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、およびオクトクリレンが挙げられる。
安全かつ有効量の有機日焼け止め化合物は、組成物の、典型的には約1重量%~約20重量%、より典型的には約2重量%~約10重量%で使用され得る。正確な量は、選択される日焼け止め、および所望の日焼け防止指数(SPF)に応じて変動する。
本明細書に記載されている組成物は、粒子状材料、例えば、無機金属酸化物を含有することができる。これらの粒子状物は、コーティングされていても、コーティングされていなくてもよく、帯電していても帯電していなくてもよい。帯電粒子状材料は、例えば、Haらへの米国特許第5,997,887号に開示されている。本明細書に記載されている組成物との使用に好適な粒子状材料として、限定されないが、オキシ塩化ビスマス、酸化鉄、マイカ、硫酸バリウムおよびTiO2で処理したマイカ、シリカ、ナイロン、ポリエチレン、タルク、スチレン、ポリプロピレン、エチレン/アクリル酸コポリマー、絹雲母、二酸化チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化鉄、酸化アルミニウム、シリコーン樹脂、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酢酸セルロース、ポリメタクリル酸メチル、ならびにこれ
らの混合物が挙げられる。また、本明細書における使用に好適な無機粒子状材料として、限定されないが、TiO2、ZnO、またはZrO2を含めた、全てが多数の供給源から入手可能である金属酸化物:ここで、金属は、元素周期表の遷移金属系列からのものである;も挙げられる。好適な粒子状材料の一例は、U.S.Cosmetics(例えば、TRONOX(登録商標)TiO2シリーズ、例えば、TRONOX(登録商標)CR-837、ルチルTiO2)から入手可能な材料を含有する。粒子状材料は、本明細書に開示されている組成物において、該組成物の約0.01重量%~約2重量%、または約0.05重量%~約1.5重量%、または約0.1重量%~約1重量%の範囲のレベルで存在し得る。
本明細書に記載されている組成物は、湿潤剤、保湿剤、または皮膚調整剤から選択される調整剤を含有することができる。種々のこれらの材料が用いられ得、組成物の約0.01重量%~約20重量%、より好ましくは約0.1重量%~約10重量%、なおより好ましくは約0.5重量%~約7重量%のレベルで存在し得る。これらの材料として、限定されないが、グアニジン;尿素;グリコール酸およびグリコレート塩(例えば、アンモニウムおよび第4級アルキルアンモニウム);乳酸および乳酸塩(例えば、アンモニウムおよび第4級アルキルアンモニウム);種々の形態のいずれかのアロエベラ(例えば、アロエベラゲル);ポリヒドロキシアルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオール、ブタントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなど;ポリエチレングリコール;糖(例えば、メリビオース)およびデンプン;糖およびデンプン誘導体(例えば、アルコキシル化グルコース、フコース、グルコサミン);ヒアルロン酸;ラクトアミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;パンテノール;アラントイン;ならびにこれらの混合物が挙げられる。プロポキシル化グリセロールも本明細書において有用である。
糖および関連材料の種々のC1~C30モノエステルおよびポリエステルも調整剤として有用である。これらのエステルは、糖またはポリオール部位および1以上のカルボン酸部位に由来する。
本組成物との使用に望ましい調整剤は、尿素、グアニジン、スクロースポリエステル、パンテノール、デクスパンテノール、アラントイン、およびこれらの組み合わせから選択される。
本明細書に記載されている組成物は、組成物の約0.1重量%~約5重量%、または約0.1重量%~約4重量%、または約0.25重量%~約3重量%の範囲の量で1以上の増粘剤を含有することができる。本組成物との使用に好適な非限定的なクラスとして、限定されないが、カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、ポリサッカリド、およびガム、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられる。
a)カルボン酸ポリマー
これらのポリマーは、アクリル酸、置換アクリル酸、ならびにこれらのアクリル酸および置換アクリル酸の塩およびエステルに由来する1以上のモノマーを含有する架橋化合物であり、ここで、架橋剤は、2以上の炭素-炭素二重結合を含有し、多価アルコールに由来する。本明細書に記載されている組成物において有用なポリマーは、両方とも、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Haffeyらへの米国特許第5,087,445号、およびCTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, Eleventh Edition, 2006 (vols. 1-4)に、より完全に記載されている。
本明細書において有用な、市販されているカルボン酸ポリマーの例として、スクロースまたはペンタエリスリトールのアリルエーテルによって架橋されたアクリル酸のホモポリマーであるカルボマーが挙げられる。カルボマーは、B.F.GoodrichからのCARBOPOL(商標)900シリーズ(例えば、CARBOPOL(商標))として入手可能である。加えて、他の好適なカルボン酸ポリマー剤として、C-io-30アルキルアクリレートと、アクリル酸、メタクリル酸、または、これらの短鎖(すなわち、d.4アルコール)エステルの1つのうちの1以上のモノマーとのコポリマーが挙げられ、ここで、架橋剤は、スクロースまたはペンタエリスリトールのアリルエーテルである。これらのコポリマーは、アクリレート/C1~30アルキルアクリレートクロスポリマーとして知られており、B.F.Goodrichから入手可能な、Carbopol(商標)1342、Carbopol(商標)1382、Pemulen TR-1、およびPemulen TR-2として市販されている。換言すると、本明細書において有用なカルボン酸ポリマー増粘剤の例は、カルボマー、アクリレート/C1~C30アルキルアクリレートクロスポリマー、およびこれらの混合物から選択されるものである。
b)架橋ポリアクリレートポリマー
本明細書に記載されている組成物は、カチオン性ポリマーおよび非イオン性ポリマーの両方を含めた、増粘剤またはゲル化剤として有用な架橋ポリアクリレートポリマーを任意選択的に含有することができ、カチオン性のものが一般に好ましい。有用な架橋非イオン性ポリアクリレートポリマーおよび架橋カチオン性ポリアクリレートポリマーの例として、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Haweらへの米国特許第5,100,660号に記載されているものが挙げられる。
c)ポリアクリルアミドポリマー
本明細書に記載されている組成物は、ポリアクリルアミドポリマー、特に、置換の分岐状または非分岐状のポリマーを含めた非イオン性ポリアクリルアミドポリマーを任意選択的に含有することができる。これらのポリアクリルアミドポリマーの中でも、Seppic Corporation(Fairfield, N.J.)から入手可能な商品名SEPIGEL(商標)305で入手可能である、CTFA指定のポリアクリルアミドおよびイソパラフィンおよびラウレス-7を前提とした非イオン性ポリマーがより好ましい。
本明細書において有用な他のポリアクリルアミドポリマーとして、アクリルアミドおよび置換アクリルアミドと、アクリル酸および置換アクリル酸とのマルチブロックコポリマーが挙げられる。これらのマルチブロックコポリマーの市販されている例として、Lipo Chemicals,Inc.,(Patterson,N.J.)から入手可能であるHypan SR150H、SS500V、SS500W、SSSA100HおよびHypan SS201が挙げられる。
d)ポリサッカリド
様々なポリサッカリドが、本明細書において有用なである。「ポリサッカリド」は、繰り返し糖(すなわち、炭水化物)単位の骨格を含有するゲル化剤を称する。ポリサッカリドゲル化剤の非限定例として、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、酢酸プロピオン酸カルボン酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶性セルロース、セルロース硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物から選択されるものが挙げられる。また、アルキル置換セルロースも本明細書において有用である。これらのポリマーにおいて、セルロースポリマーのヒドロキシ基は、ヒドロキシアルキル化(好ましくはヒドロキシエチル化またはヒドロキシプロピル化)されて、ヒドロキシアルキル化セルロースを形成し、これは、次い
で、エーテル連結部を通してC10-C30直鎖または分岐状鎖アルキル基によってさらに修飾される。典型的には、これらのポリマーは、ヒドロキシアルキルセルロースとのC10-C30直鎖または分岐状鎖アルコールのエーテルである。本明細書において有用なアルキル基の例として、ステアリル、イソステアリル、ラウリル、ミリスチル、セチル、イソセチル、ココイル(すなわち、ココナッツ油のアルコールに由来するアルキル基)、パルミチル、オレイル、リノレイル、リノレニル、リシンオレイル、ベヘニル、およびこれらの混合物から選択されるものが挙げられる。中でも好ましいのは、セチルアルコールとヒドロキシエチルセルロースとのエーテルである、CTFA指定のセチルヒドロキシエチルセルロースを前提とした材料であるアルキルヒドロキシアルキルセルロースエーテルである。この材料は、Aqualon Corporation(Wilmington、Del.)からの商品名NATROSOL(商標)CS Plusで入手可能である。
他の有用なポリサッカリドとして、市販例がMichel Mercier Products Inc.(Mountainside、N.J.)からのCLEAROGEL(商標)CS11である、(1->6)連結グルコースが3単位毎にある、(1->3)連結グルコース単位の線状鎖であるスクレログルカンが挙げられる。
本明細書において有用な他の増粘剤およびゲル化剤として、天然源に主として由来する材料が挙げられる。これらのゲル化剤ガムの非限定例として、アカシア、アガー、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、カルシウムカラギーナン、カルニチン、カラギーナン、デキストリン、ゼラチン、ジェランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水和シリカ、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤゴム、ケルプ、ローカストビーンガム、納豆ガム、アルギン酸カリウム、カリウムカラギーナン、アルギン酸プロピレングリコール、スクレロチウムガム、ナトリウムカルボキシメチルデキストラン、ナトリウムカラギーナン、トラガカントガム、キサンタンガム、およびこれらの混合物が挙げられる。本明細書に記載されている組成物は、そのため、望ましい増粘剤、例えば、カルボン酸ポリマー、架橋ポリアクリレートポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、およびこれらの混合物、より好ましくは、カルボン酸ポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、およびこれらの混合物から選択されるものを含むことができる。
組成物は、必要に応じて、組成物の残りの重量を付与するのに十分な水をさらに含む。脱イオンまたは蒸留水が用いられ得る。
有機修飾を有するまたは有さない無機剤は、本明細書に開示されている組成物の一部を形成することができる。組成物におけるこれらの剤の合計量は、組成物の約0.5~約5重量%の範囲である。無機剤は、少なくとも1つのスメクタイト粘土を好ましくは含む。好ましくは、無機剤の少なくとも20重量%がスメクタイト粘土であり、無機剤の、より好ましくは少なくとも30重量%、さらにより好ましくは少なくとも40重量%、最適には少なくとも50重量%がスメクタイト粘土である。
好ましくは、スメクタイト粘土は:ケイ酸アルミニウム、例えば、モンモリロナイト(ベントナイト、ヘクトライトおよびこれらの誘導体);精製ケイ酸マグネシウムアルミニウム(種々のグレードでVEEGUM(商標)として市販されている);精製ケイ酸ナトリウムマグネシウム(種々のグレードでLAPONITE(商標)として市販されている);テトラアルキルおよび/またはトリアルキルアンモニウムスメクタイト(有機修飾モンモリロナイトクレイ)、例えば、クオタニウム-18ベントナイト、クオタニウム-18ヘクトライト、ステアラルコニウムベントナイトおよびステアラルコニウムヘクトライトを含めた有機修飾スメクタイト;ならびにこれらの混合物からなる群から選択される。
モンモリロナイトは、2八面体型のスメクタイトに属する粘土鉱物を表し、水において膨潤するが可塑性にならない材料である。モンモリロナイトの3-層構造における層パケットは、(2~7倍量の)水および他の物質、例えば、アルコール、グリコール、ピリジン、cc-ピコリン、アンモニウム化合物、ヒドロキシアルミノシリケートイオンなどの可逆的混入の結果として膨潤し得る。
モンモリロナイトは、大きなイオン交換能を有しているため、アルミニウムは、Mg、Fe(II)、Fe(III)、Zn、Pb、Cr、Cuおよびその他によって置き換えられ得る。得られる八面体型層の負電荷は、層間位置において、カチオン、特に、Na+(ナトリウムモンモリロナイト)およびCa2+(カルシウムモンモリロナイト)によって平衡が保たれる。
モンモリロナイトまたはベントナイトの有機親和性化(第4級アルキルアンモニウムイオンの層間カチオンの交換)は、本明細書においても有用である生成物(ベントン)を生成する。
無機剤の残部は、以下:シリカ、シリケート、コロイダルシリカ、粒子の表面における遊離-OH(ヒドロキシル)基が(完全にまたは部分的に)有機修飾されているシリケート顔料、胡粉、タルク、カオリン、フラー土、ポリアクリル酸ナトリウム、化学修飾ケイ酸マグネシウムアルミニウム、含水ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、およびこれらの混合物;から個々にまたは混合物として選択され得る。
組成物は、浸透を促進しかつ/または制御放出機構を含んでいる物質または担体において付与されてよい。制御放出機構の例として、マイクロスポンジ、マイクロスフェア、リポソーム、マイクロカプセル、ポリマー、ゲル、親水性ガム、および/または他のコロイド薬物送達系が挙げられる。それゆえ、本開示の化粧品組成物は、マイクロスポンジ、マイクロスフェア(例えば、ミセル)および/またはリポソームのうち1以上を含んでいてよい。
例えば、組成物は、制御放出機構、例えば、マイクロスポンジを含んでいてよい。マイクロスポンジは、微細な、多孔質の球形スポンジである。一般に、マイクロスポンジは、5~300μmの粒径範囲の無数の相互連通空隙を有する多孔質のマイクロスフェアである。該径に応じて、全細孔長は、10ftまでの範囲であってよく、細孔容積は、最大で1ml/gまでの範囲であってよい。本開示の好適なマイクロスポンジは、プロスタグランジン系化合物および/または他の化粧品的に好適な化合物、例えば、皮膚軟化剤、界面活性剤、精油、日焼け止めおよび抗感染薬などをトラップする能力を有しており、局所担体系として本開示のプロスタグランジン系化合物と共に使用され得る。本開示のプロスタグランジン系化合物は、マイクロスポンジに組み込まれ得、クリーム、ローション、バーム、および粉末に製剤化され得る。他の形態のマイクロスフェア、例えば、脂質、典型的には帯電脂質、例えば、リン脂質から形成されるものが、本開示の本製剤に組み込まれてもよい。
さらに、組成物は、制御放出機構、例えば、マイクロスフェアまたはミセルを含んでいてよい。ミセルは、水溶性頭部が外側の球形シェルを形成しつつも疎水性の炭化水素鎖が球体の中心に向かって配向されてコアを形成するように配置されている界面活性剤分子から構成される。ミセルは、ミセルが自然に得られるのに十分に高い濃度で界面活性剤を含有する水溶液中で形成される。ミセルを形成するのに有用な界面活性剤として、ラウリン酸カリウム、オクタンスルホン酸ナトリウム、デカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドクサートナトリウム、デシルトリメチ
ルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチル-アンモニウムクロリド、ドデシルアンモニウムクロリド、ポリオキシル8ドデシルエーテル、ポリオキシル12ドデシルエーテル、ノノキシノール10およびノノキシノール30を挙げることができる。
加えて、組成物は、例えば、リポソームを含んでいてよく、かつ/または制御放出機構と併用されてよい。リポソームは、脂質二重層を含む脂質壁を有するベシクルである。本開示で使用されるリポソーム調製物として、カチオン性(正に帯電した)、アニオン性(負に帯電した)および中性調製物が挙げられる。カチオン性リポソームが入手しやすい。例えば、N-[1-2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリエチルアンモニウムリポソームは、市販されており、アニオン性および中性リポソームは、商業的に入手しやすく、または入手しやすい材料を使用して容易に調製され得る。かかる材料として、とりわけ、ホスファチジルコリン、コレステロール、ホスファチジルエタノールアミン、ジオレイルホスファチジルコリン、ジオレイルホスファチジルグリセロール、ジオレイルホスファチジルエタノールアミンを挙げることができる。これらの材料は、適切な比でN-[1-2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリエチルアンモニウム(DOTMA)と混合されてよい。これらの材料を使用してリポソームを作製する方法は、当該分野において周知である。
本開示の化粧品組成物はまた、皮膚および髪を鎮静化または調整する剤(「調整剤」)を含有していてもよい。1つのかかる剤は、パンテノール、プロビタミン保湿剤、例えば、ビタミンEである。パンテノールは、本開示の化粧品製剤に組み込まれてよく、皮膚および髪へのプロスタグランジン系化合物の浸透を促進し得る。パンテノール誘導体(例えば、エチルパンテノール)もまた、剤、例えば、アロエベラ、パントテン酸およびその誘導体、アラントイン、ビサボロール、およびグリチルリチン酸二カリウムのように、本開示の組成物での使用が見出される。例えば、髪調整剤は、加水分解された小麦タンパク質であってよく、毛幹に浸透して損傷を修復することによって髪の回復力を改善しかつ本体を促進するように含まれていてよく、5~25重量%の量で付与される。
他の髪および皮膚の調整/鎮静化剤が、対象組成物に含まれていてもよい。例えば、1以上の抗菌剤、例えば、レウコノストック/ダイコン根発酵液が組成物に含まれ得る。所望により、pH安定剤、例えば、トリエタノールアミンが組成物に含まれていてよく、抗酸化剤、例えば、パルミチン酸アスコルビル、酢酸トコフェロール、L-カルノシン、カルテノイド、コエンザイムQ10、ビタミンA、B、C、Dおよび/またはE、緑茶抽出物、セレンもしくは亜鉛;または保湿剤、例えば、ヒアルロン酸ナトリウム;またはキレート化剤、例えば、エチレンジアミン、ポルフィン、EDTA(エチレンジアミンテトラアセテート)、DMSO、DMSO2(MSM)、フィチン酸ナトリウム、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)もしくはNTA ACID(ニトリロトリ酢酸)が含まれていてよい。
他の微量成分が化粧品組成物に組み込まれていてもよい。これらの成分として、着色剤、乳白剤および香料を挙げることができる。これらの他の微量成分の量は、0.001%から最大で20%未満またはこれを超えるいずれかの範囲であってよい。組成物の形態は、組成物の用途に応じて変動し得る。組成物は、固体または液体形態であってよい。
経口組成物
いくつかの実施形態は、本明細書に記載されている、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの成分を含有する経口組成物に関する。経口組成物は、栄養補助食品、例えば、液体、ゲル、粉末、錠剤、カプレット、カプセル、ゲルカプセル、食品添加物、ドロップ、飲料、ピル、ロゼンジ、リンス、ペースト、ガ
ム、および軟質ゲルに一般に使用される剤形のいずれであってもよい。
本明細書に記載されている栄養補助食品組成物は、添加剤、例えば、水、アルコール、油(鉱物、植物、動物および合成)、グリコール、着色料、防腐剤、乳化剤、ゲル化剤、ガム、エステル、ホルモン剤、ステロイド、抗酸化剤、シリコーン、ポリマー、香料、フレーバ、日焼け止め、他の活性成分、酸、塩基、緩衝剤、ビタミン、ミネラル、塩、ポリオール、タンパク質およびその誘導体、精油、他の酵素、補酵素及び抽出物、界面活性剤、アニオン性剤、非イオン性剤、イオン性剤、ろう状物質、脂質、安定剤、セルロース、グリカン、アミン、可溶化剤、増粘剤、糖および糖誘導体、セラミド、甘味料などを含有していてもよい。
好適な任意選択的な担体として、限定することなく、天然もしくは合成油、脂肪、ろう状物質またはこれらの組み合わせを含めたいずれの供給源に由来していてもよい、限定されないが、例えば、脂肪酸、エステルおよびこれらの塩が挙げられる。また、脂肪酸は、限定することなく、非水素化油、部分水素化油、完全水素化油またはこれらの組み合わせに由来していてよい。脂肪酸(そのエステルおよび塩)の非限定的な例示的な供給源として、種子油、魚または海産物油、キャノーラ油、植物油、ベニバナ油、ヒマワリ油、キンレンカ種子油、マスタード種子油、オリーブ油、ゴマ油、ダイズ油、トウモロコシ油、ピーナッツ油、綿実油、米糠油、ババスナッツ油、パーム油、低エルカ酸ナタネ油、パーム核油、ルピナス油、ココナッツ油、亜麻仁油、月見草油、ホホバ、小麦胚芽油、獣脂、牛脂、バター、鶏脂、ラード、乳脂肪、シアバターまたはこれらの組み合わせが挙げられる。
具体的な非限定的な例示的な魚または海産物油の供給源として、甲殻類油、マグロ油、サバ油、サケ油、メンハーデン、アンチョビ、ニシン、マス、イワシまたはこれらの組み合わせが挙げられる。特に、脂肪酸の供給源は、魚または海産物油(DHAまたはEPA)、ダイズ油または亜麻仁油である。代替的には、または上記で特定した担体の1つと組み合わせて、蜜ろう、ならびに、懸濁剤、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)が、好適な担体として使用され得る。
本明細書に記載されている製剤は、有益な組成物の成分のバイオアベイラビリティの安定化を助けるもしくは促進を助ける、または個々の食事へのさらなる栄養素として機能する種々の成分をさらに含むことができる。好適な添加剤は、ビタミンと生物学的に許容可能なミネラルとを含むことができる。ビタミンの非限定例として、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKおよび葉酸が挙げられる。ミネラルの非限定例として、鉄、カルシウム、マグネシウム、カリウム、銅、クロム、亜鉛、モリブデン、ヨウ素、ホウ素、セレン、マンガン、これらの誘導体またはこれらの組み合わせが挙げられる。これらのビタミンおよびミネラルは、限定することなく、いずれの供給源または供給源の組み合わせに由来していてもよい。非限定的な例示的なビタミンBとして、限定することなく、チアミン、ナイアシンアミド、ピリドキシン、リボフラビン、シアノコバラミン、ビオチン、パントテン酸またはこれらの組み合わせが挙げられる。
ビタミン(複数可)は、存在するとき、本明細書に記載されている組成物において約5mg~約500mgの範囲の量で存在する。より詳細には、ビタミン(複数可)は、約10mg~約400mgの範囲の量で存在する。さらにより具体的には、ビタミン(複数可)は、約250mg~約400mgで存在する。最も具体的には、ビタミン(複数可)は、約10mg~約50mgの範囲の量で存在する。例えば、ビタミンBは、通常、約1ミリグラム~約10ミリグラム、すなわち、約3マイクログラム~約50マイクログラムのB12の範囲で組み込まれる。葉酸は、例えば、約50~約400マイクログラムの量で通常組み込まれ、ビオチンは、約25~約700マイクログラムで通常組み込まれ、シア
ノコバラミンは、約3マイクログラム~約50マイクログラムで通常組み込まれる。
ミネラル(複数可)は、存在するとき、本明細書に記載されている組成物において、約25mg~約1000mgの範囲の量で存在する。より詳細には、ミネラル(複数可)は、組成物において約25mg~約500mgで存在する。さらにより具体的には、ミネラル(複数可)は、組成物において約100mg~約600mgの範囲の量で存在する。
種々の添加剤が本組成物に組み込まれ得る。本組成物の任意選択的な添加剤として、限定することなく、ヒアルロン酸、リン脂質、デンプン、糖、脂肪、抗酸化剤、アミノ酸、タンパク質、香味、着色剤、加水分解デンプン(複数可)およびこれらの誘導体またはこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書において使用されているとき、用語「リン脂質」は、当該分野において認識されており、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ならびに、ホスファチジン酸、セラミド、セレブロシド、スフィンゴミエリンおよびカルジオリピンを指す。
いくつかの実施形態は、上記の状態の治療における使用のための医薬組成物を含む。標準の薬剤処方技術、例えば、全体が参照により本明細書に組み込まれるRemington’s The
Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Lippincott Williams & Wilkins (2005)
に開示されているものが使用され得る。
錠剤、カプセル、顆粒および原末などの固体形態を含めた種々の経口剤形が使用され得る。錠剤は、好適な結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、香味剤、流動誘導剤、および溶融剤を含有して、圧縮、粉薬錠剤化、腸溶コーティング、糖衣、フィルムコーティング、または多重圧縮され得る。液体経口剤形として、好適な溶媒、防腐剤、乳化剤、懸濁剤、希釈剤、甘味料、溶融剤、着色剤および香味剤を含有する、水溶液、エマルション、懸濁液、溶液および/または非発泡性顆粒から再構成された懸濁液、ならびに発泡性顆粒から再構成された発泡性調製物が挙げられる。製剤は、多くの場合、許容可能な担体、例えば、油、または他の懸濁もしくは乳化剤を含む。
経口投与のための単位剤形の調製に好適な薬学的に許容可能な担体は、当該分野において周知である。錠剤は、不活性希釈剤として、従来の薬学的に適合可能なアジュバント、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトースおよびセルロース;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンおよびスクロース;崩壊剤、例えば、デンプン、アルギン酸およびクロスカルメロース;潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびタルクを典型的には含む。流動促進剤、例えば、二酸化ケイ素が、粉末混合物の流動特性を改善するために使用されてよい。着色剤、例えば、FD&C染料が、外観のために添加されてよい。甘味料および香味剤、例えば、アスパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミント、および果物フレーバは、咀嚼錠に有用なアジュバントである。カプセルは、典型的には、上記に開示されている1以上の固体希釈剤を含む。担体成分の選択は、重大ではない味、コストおよび貯蔵性のような二次的な条件に依るものであり、当業者によって容易になされ得る。
経口組成物はまた、液体溶液、エマルション、懸濁液なども含む。かかる組成物の調製に好適な薬学的に許容可能な担体は、当該分野において周知である。シロップ、エリキシル、エマルションおよび懸濁液のための担体の典型的な成分として、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体スクロース、ソルビトールおよび水が挙げられる。懸濁液について、典型的な懸濁剤として、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、AVICEL RC-591、トラガカントお
よびアルギン酸ナトリウムが挙げられ;典型的な湿潤剤として、レシチンおよびポリソルベート80が挙げられ;典型的な防腐剤として、メチルパラベンおよび安息香酸ナトリウムが挙げられる。経口液体組成物はまた、上記に開示されている1以上の成分、例えば、甘味料、香味剤および着色料を含有していてもよい。
かかる組成物はまた、従来の方法によって、典型的には、pHまたは時間依存性コーティングによってコーティングされてもよく、その結果、対象化合物が、所望の局所適用の近傍の消化管において、または所望の作用を展開するように種々の時間で放出されるようになっている。かかる剤形として、典型的には、限定されないが、酢酸フタル酸セルロース、ポリ酢酸フタル酸ビニル、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、Eudragitコーティング、ろう状物質およびシェラックの1以上が挙げられる。
本明細書に記載されている組成物は、他の活性薬物を任意選択的に含んでいてよい。
本明細書に記載されている組成物は、可溶性充填剤物質、例えば、スクロース、ソルビトールおよびマンニトール;ならびに結合剤、例えば、アカシア、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの1以上を含んでいてよい。上記に開示されている流動促進剤、潤滑剤、甘味料、着色料、抗酸化剤および香味剤が含まれていてもよい。
局所眼科用に製剤化される液体組成物は、眼に局所投与され得るように製剤化される。快適さが可能な限り最大にされてよいが、いくつかの場合には、製剤化の検討事項(例えば、薬物安定性)が、最適な快適さ未満となることを余儀なくさせる場合がある。快適さが最大になり得ない場合には、液体は、液体が局所眼科用に患者に耐用性であるように製剤化されてよい。加えて、眼科的に許容可能な液体は、単回使用のためにパッケージングされていても、多重使用にわたって汚染を防止するための防腐剤を含有していても、いずれであってもよい。
医薬本明細書に開示されている組成物において使用されてよい防腐剤として、限定されないが、塩化ベンザルコニウム、PHMB、クロロブタノール、チメロサール、フェニル水銀アセテートおよび硝酸フェニル水銀が挙げられる。有用な界面活性剤は、例えば、Tween80である。同様に、種々の有用なビヒクルは、本明細書において開示されている眼科用調製物において使用されてよい。これらのビヒクルとして、限定されないが、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよび精製水が挙げられる。
等張化剤(Tonicity adjustor)が、必要に応じてまたは便宜上添加されてよい。これ
らとして、限定されないが、塩、特に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリン、またはいずれか他の好適な眼科的に許容可能な等張化剤が挙げられる。
pHを調整するための種々の緩衝剤および手段は、得られる調製物が眼科的に許容可能である限り、使用され得る。多くの組成物について、pHは、4と9との間である。したがって、緩衝剤として、酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、リン酸緩衝剤およびホウ酸緩衝剤が挙げられる。酸または塩基が、必要に応じて、これらの製剤のpHを調整するのに使用されてよい。
経口投与のための調製物は、活性化合物の制御放出を付与するのに好適に製剤化され得る。
投与の代替経路
上記の局所および経口投与に加えて、本明細書に記載されている組成物は、例えば、口腔、全身、注入、経皮、直腸、膣内などを含めた他の好適な投与形態、または吸入もしくは吹送による投与に好適な形態をとってよい。標準の投与技術、例えば、全体が参照により本明細書に組み込まれる、Remington’s The Science and Practice of Pharmacy, 21st Ed., Lippincott Williams & Wilkins (2005)に開示されているものを使用することが
できる。
調製の方法
本明細書に記載されている組成物は、局所組成物または栄養補助食品組成物を作製するのに当該分野において公知の従来の方法によって一般に調製される。これらの方法は、典型的には、加熱、冷却、真空の適用などによってまたはよらずに、1以上のステップにおいて比較的均一な状態に成分を混合することを含む。
活性成分シリマリンまたはシリマリンの成分の水性溶解度は、SAE-CDとの複合体、好ましくは包接複合体の形成によって増加され得る。溶液法、共沈法、スラリー法、混練法および粉砕法を含めた、医薬組成物を調製するのに当該分野において公知の種々の方法を使用して、シリマリン(またはシリマリンの成分)およびSAE-CD複合体を調製することができる。その全体が参照により本明細書に組み込まれるT. Loftsson, Pharmaceutical Technology, 1999, 12, 41-50を参照されたい。
溶液法において、活性成分は、固体としてまたは溶液中のいずれかで、過剰量のSAE-CDを含有する溶液に添加される。過剰の活性成分をSAE-CD水溶液に添加することも可能である。混合物は、振とうされて、数時間または数日を要する場合がある平衡に達するまで任意選択的に加熱されてよい。平衡化した溶液は、次いで濾過または遠心分離されて、薬物-シクロデキストリン複合体の透明な溶液を与える。透明な溶液は、その後の組成物形成に直接使用され得、または固体複合体が、蒸発(例えば、噴霧-乾燥)、昇華(例えば、凍結乾燥)または当該分野において周知である他の乾燥手段による水の除去によって得られ得る。
固体複合体はまた、沈殿法によって得られてもよい。SAE-CD複合体は、溶液の冷却の際に沈殿し得る。他の場合には、複合体が最低溶解度を有する溶媒、典型的には有機溶媒を使用して、固体複合体を沈殿させる。複合体を含有する沈殿物は、次いで、濾過または遠心分離されて、固体活性成分およびSAE-CD複合体を得ることができる。
固体複合体混合物を調製する別の方法は、密封容器において活性成分およびSAE-CDの乾燥混合物を粉砕し、次いで、これを60~140℃の間の温度に穏やかに加熱することである。薬物が難水溶性であるとき、スラリーまたは混練法が用いられ得る。活性成分およびSAE-CDは、水中に懸濁されてスラリーを形成することができ、これを、平衡まで同様に撹拌および/または加熱する。複合体は、濾過によって、または水の蒸発によって収集され得る。混練法は、スラリー方法と同様であり、これにより、薬物およびシクロデキストリンが最小量の水と混合されてペーストを形成する。複合体は、上記で議論されているものと同様の方法によって単離され得る。
溶液中の包接複合体の形成を決定するための、UN、円偏光二色性および蛍光分光を含めた種々の物理化学的方法がある。核磁気共鳴および電位差測定法もまた、複合体化を示すことができる。固体シクロデキストリン複合体は、粉末X線回折法、示差走査熱量測定または熱重量分析によって検討され得る。
局所投与のための組成物を調製するための1つの例示的な非限定的一般手順において、
組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリン、シリマリンまたはシリマリンの成分、および他の成分が合わされて、好適な溶媒、例えば、水に分散される(いくつかの場合において、手順を容易にするために、例えば鉱物油などへの選択成分の前分散物が利用可能である)。次いで、皮膚軟化剤、乳化剤、油溶性成分(整合性因子)が合わされて、室温または高温で溶融される。次いで、安定剤(増粘剤)が、均一なゲルが形成されて80℃に加熱されるまで、撹拌下で水相に別個に分散されてよい。2つの混合物は、エマルションが形成されるまで強い撹拌下で混合を介して漸進的に合わされてエマルションを形成する。エマルションが冷却される間、穏やかな混合を継続させる。本明細書に記載されている活性剤のような敏感成分(例えば、シリマリンまたはシリマリンの成分)、特定の添加剤、および防腐剤は、これらの特性を損なわず維持するために、混合物が(例えば、約20~40℃の範囲の温度に)冷却された後に添加され得る。
別の例示的な非限定的手順において、経口投与のための組成物は、まず、シリマリン(またはシリマリンの成分)およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンを水において所定の比で混合して混合物を付与し、次いで該混合物を乾燥して粉末を形成することによって調製され得る。乾燥された粉末は、次いでさらなる成分と合わされて、栄養補給食品組成物を形成する。組成物は、カプセル、ピル、錠剤、または軟質ゲルの形態に作製され得る。
シリマリンは、当該分野において公知のいずれの方法によって調製されてもよい。シリマリン調製のための1つの非限定例は、以下の手順を含むことができる:マリアアザミの種子を押圧によって部分的に脱脂して、およそ25%からおよそ8%に脂肪分を低下させ;次いで種子をアセトン(代替的には、エタノール、メタノールまたは酢酸エチルが使用され得る)によって抽出し;アセトン抽出物を部分的に蒸発させ、残りの脂肪をヘキサン抽出によって除去し;さらなる蒸発後に粗製シリマリン(複合体)が沈殿し;純粋なシリビンを、シリマリンを無水エタノールに溶解し、続いて約10%の水を添加することによって調製する。沈殿した粗製シリビンは、エタノールからの再結晶によってさらに精製され得る。
いくつかの実施形態は、本明細書に記載されているゲル製剤を調製するための方法に関する。いくつかの実施形態において、シリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンは、従来の混合を使用して、精製水において上記の成分のいずれかの組み合わせと合わされてよく;シリマリンが完全に溶解された後、または混合物が濾過されていずれの未溶解シリマリンも除去した後、さらなる溶媒が添加されて、組成物の安定性を維持することができ;次いで、ゲル化剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースが、ゲル化剤が完全に水和されるまで添加され得る。ゲル化剤の水和に続いて、pHおよび粘度が公知の方法を使用して調整されて、適切なpHを有するゲルを得ることができる。他の実施形態において、成分の種々の組み合わせが従来の混合によって精製水において合わされてよく、次いで、シリマリン(および/またはスルホアルキルエーテルシクロデキストリン)が混合物に添加されてよい。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリン、有機溶媒(例えば、エタノール)、防腐剤(例えば、フェノキシエタノール)、および乳化剤(例えば、PEG400)が、本明細書に記載されている比に基づいて精製水において合わされて溶媒系を調製することができ;この溶媒系は、次いで、シリマリンが溶液へのその最大溶解度に達するまで、従来の混合を使用してシリマリンと合わされ;シリマリンで飽和された溶液が、次いで、遠心分離および濾過を経ることができ;得られた上清または濾液が次いで溶媒系(例えば、10重量%以上の溶媒系を添加する)によって希釈され得;希釈された溶液が、次いで、ゲル化剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース)と合わされて、ゲルを形成することができる。化粧品的に許容可能であるゲルを得るのに、pH、粘度、不透明さ、および/または密度が調整され得る。
飽和シリマリン溶液を迅速に調製するための1つの方法は、シリマリン(例えば、155mg)とスルホアルキルエーテルシクロデキストリン溶液(例えば、0.1M)とを50℃~85℃の間の温度で合わせ、平衡に達するまで(例えば、1時間)溶液を混合することを含むことができる。溶液は次いで遠心分離され、上清がシリマリンで飽和されて、種々の製剤を調製するのに使用され得る。
熱抽出プロセス
いくつかの実施形態は、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、もしくは2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択される1以上のシリマリン成分;およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンを含む組成物であって、本明細書に記載されているプロセスによって調製される、上記組成物に関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、もしくは2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択される1以上のシリマリン成分;およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンを含む組成物を調製するプロセスであって:
水性媒体において、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分を25℃超の高温で合わせて、溶液を形成することと;
溶液を精製することと
を含む、上記プロセスに関する。
いくつかの実施形態において、溶液を精製することは、1以上の分離を行って、1以上の未溶解成分を溶液から除去することを含む。いくつかの実施形態において、溶液を精製することは、溶液を濾過することを含む。
いくつかの実施形態において、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分を合わせることは、これらを密封容器において合わせることを含む。いくつかの実施形態において、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分を合わせることは、これらを酸素に暴露することなく合わせることを含む。
いくつかの実施形態において、プロセスは、溶液を高温で約10分、20分、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分、100分、110分、または120分間維持することをさらに含む。いくつかの実施形態において、プロセスは、高温で約60分維持することをさらに含む。いくつかの実施形態において、プロセスは、溶液を高温で約10分~120分、約20分~約100分、約30分~約90分、または約40分~約80分間維持することをさらに含む。
いくつかの実施形態において、プロセスは、溶液を室温に冷却した後に分離ステップを行うことをさらに含む。いくつかの実施形態において、冷却ステップは、溶液を室温に約10分、20分、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分、または100分で徐々に冷却することを含む。いくつかの実施形態において、冷却ステップは、水浴において、溶液を有する密封容器を、約10分、20分、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分、または100分間含んだ。
いくつかの実施形態において、分離を行って未溶解成分を除去することが、限外濾過、血液透析濾過、遠心分離、抽出、溶媒沈殿、および透析から選択されるプロセスを含む。
いくつかの実施形態において、分離は遠心分離を含む。
いくつかの実施形態において、プロセスは、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンを水性媒体に溶解してスルホアルキルエーテルシクロデキストリン溶液を形成した後、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンとシリマリンまたはシリマリン成分とを合わせることをさらに含む。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリン溶液は、約5mM、10mM、20mM、30mM、40mM、50mM、60mM、70mM、80mM、90mM、100mM、150mM、200mM、300mM、400mM、500mM、600mM、700mM、800mM、900mM、または1Mの濃度を有する。いくつかの実施形態において、スルホアルキルエーテルシクロデキストリン溶液は、約5mM~約900mM、約10mM~約800mM、約10mM~約500mM、約10mM~約250mM、約20mM~約150mM、約20mM~約120mM、または約20mM~約100mMの範囲の濃度を有する。
いくつかの実施形態において、水性媒体において、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分を合わせることは、過剰量のシリマリンまたはシリマリン成分を添加することを含む。いくつかの実施形態において、水性媒体において、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分を合わせることは、1mlの水性媒体当たり40mg、50mg、60mg、70mg、80mg、90mg、100mg、120mg、160mg、180mg、200mg、220mg、250mg、260mg、280mg、300mg、320mg、340mg、350mg、360mg、380mg、400mg、450mg、または500mg超のシリマリンを添加することを含む。
いくつかの実施形態において、組成物におけるシリマリンまたは1以上のシリマリン成分およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンが複合体を形成する。
いくつかの実施形態において、シリマリンまたはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリン1以上の成分が、水において合わされる。いくつかの実施形態において、シリマリンまたはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分が、水およびアルコールの混合物である溶媒において合わされる。
いくつかの実施形態において、シリマリンまたはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分が合わされて溶液を形成し、該溶液が、次いで、約30℃~約100℃、約40℃~約100°、50℃~約100℃、約60℃~約100℃、約70℃~約100℃、約40℃~約90℃、約40℃~約80℃、約50℃~約80℃、約60℃~約80℃、または約70℃~約75℃の範囲の温度で保たれる。いくつかの実施形態において、シリマリン、またはシリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの1以上の成分が合わされて溶液を形成し、該溶液は、次いで、約50℃、60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、または95℃の温度で保たれる。
いくつかの実施形態において、プロセスは、分離ステップを行った後に組成物を凍結乾燥または噴霧乾燥することをさらに含む。
本明細書に記載されている熱抽出プロセスは、室温で過飽和され、かつ、シリマリンまたはシリマリン成分およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンを周囲温度で合わせることによって調製される組成物よりも高い溶解度を有するシリマリン組成物を調製することができる。
選択的富化の方法
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物における第1成分の量を増加させるまたは高める方法であって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、シリマリン組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、もしくは2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含み;第1成分が、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択される、上記方法に関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物における第1成分の量を増加させるまたは高めるプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、シリマリン組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、もしくは2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含み;第1成分が、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択される、上記プロセスに関する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている方法またはプロセスは、シリマリン組成物中の第2成分の量を増加させることをさらに含み、第2成分が、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択され、第1成分および第2成分が異なっている。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている方法またはプロセスは、シリマリン組成物中の第3または第4成分の量を増加させることをさらに含み、第3または第4成分が、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択され、第1、第2、第3および第4成分が異なっている。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中のタキシフォリンの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中のシリクリスチンAの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、
および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中のシリジアニンの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中のシリクリスチンBの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中のシリビンAの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中のシリビンBの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中の2,3-シス-シリビンAの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中の2,3-シス-シリビンBの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。
いくつかの実施形態は、シリマリン組成物中のイソシリビンAの量を増加させるまたは高める方法またはプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む、上記方法またはプロセスに関する。シリマリン組成物中のイソシリビンBの量を増加させるまたは高める方法は、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含む。
いくつかの実施形態において、上記の方法またはプロセスは、シリマリン組成物およびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの溶液を形成することと、未溶解成分を除去することとを含む。
治療の方法
シリマリン(またはシリマリンの成分)およびSAE-CDを含有する組成物は、化粧品、薬剤、または栄養補給食品用途において使用され得る。
酒さの治療
開示されている組成物の1つの用途は、酒さを起こしやすい皮膚における顔面発赤の外観を低減する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。
酒さは、頻繁な紅潮および顔面皮膚の頻繁な刺激として開始して徐々に発生する。より進行した酒さは、患者が重篤な紅斑(皮膚の異常な発赤)および毛細血管拡張症(毛細血管および細動脈の異常な拡張に起因した目に見える赤い線)を次第に示しつつある血管段階を特徴とする。固体(丘疹もしくは結節と呼ばれる)であるかまたは膿が詰まっている(膿疱として知られる)場合がある、吹き出物様の発疹が発生する場合がある。かかる発疹は、多くの場合、にきびのように見えるが、ホワイトヘッドまたはブラックヘッドと頻繁に称され、にきびにおいて一般的に存在する閉鎖および開放面皰は、酒さにおいて通常見られない。後期の酒さは、鼻瘤(鼻の肥大)を特徴とする。治療されないままでいると、酒さは、不可逆的変形にまで進行する。酒さの兆候および症候は、多くの場合、日光暴露、温度の変化または極端な温度、風、ならびにある特定の食物、例えば、辛い食物、カフェイン、およびアルコールの消費によって悪化する。
いくつかの実施形態において、本組成物は、少なくとも2週間定期的に投与されて、皮膚の発赤および乾燥を含めた酒さの外観を低減する。酒さの重篤なケースでは、本組成物が、好ましくは少なくとも5週間定期的に適用されて、酒さを排除する。酒さの排除後、本局所組成物の適用を1日1回継続して、酒さの無い皮膚を維持することができる。
皮膚の若返り
開示されている組成物の別の使用は、皮膚を若返らせる方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。タンパク質合成および細胞の再生を促進する際のシリマリン(シリマリンの成分)の有益な効果は、SAE-CDによる組成物を形成することによってさらに向上され得、皮膚の健康を増加させ、皮膚の外観を改良し、皮膚の老化の兆候を減少させ、しわ、細い線もしくは年齢に
よるシミの存在もしくは外観を減少させ、または皮膚細胞の生存率を増加させる際に使用され得る。
クリームまたはローション組成物および製剤は、本明細書に記載されているように、単独でまたは相乗的組み合わせで、皮膚における幹細胞、表皮細胞または他の細胞の生成を増加させる;皮膚におけるコラーゲン合成を活性化または増加させる;表皮における内因性ヒアルロン酸合成を活性化または増加させる;皮膚の水和を活性化または増加させる、ならびに皮膚における所要の修復部位への表皮内での幹細胞および線維芽細胞の遊走を活性化または増加させる;作用をする特定の標的成分の使用を通しての活性化によって、対象の皮膚の治療再開および若返りに使用される。本明細書に記載されている化粧品組成物、クリーム、ローション、バーム、または他の皮膚適用組成物の使用は、劇的により若く見える皮膚に向けた前進と、補水と、老化の兆候、例えば、乾燥、薄い皮膚、深いしわおよび遅鈍状の顔貌の減少とを生じる。
皮膚の老化防止
開示されている組成物のさらなる1つの使用は、皮膚の老化を防止する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。シリマリンおよびSAE-CDの組成物は、老化したまたは環境により損傷された皮膚に老化防止の利益を付与することができる。
用語「老化を防止すること」は、本明細書において使用されているとき、時間の経過、または太陽、気候条件に起因する環境誘発変化、または有害化学物質への暴露によって引き起こされる内因性(すなわち、自然の)老化の結果として皮膚において起こるあらゆる反転の物理的または機能的変化を称する。利益の例として、限定されないが、以下:細い線およびしわ、不均一な色素沈着、過剰な乾燥、過剰な粗さ、脆性、角質層の水の保持能力、微小循環、弾力性、堅さ、表皮のターンオーバー速度、ならびに皮膚含水量;の改善が挙げられる。
酸化ストレスの阻害
開示されている組成物は、表皮および真皮細胞における酸化ストレスを阻害する方法において使用され得、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、酸化ストレスは、UV光、放射線、炎症、たばこの煙への暴露、汚染、放射線、またはこれらのあらゆる組み合わせによって誘発される。いくつかの実施形態において、酸化ストレスは、UV光によって誘発される。用語「酸化ストレス」は、本明細書において使用されているとき、例えば、ROSの細胞内増加に対する、活性酸素種の生成の影響に特に関する。活性酸素種(ROS)は、種々の組織または細胞において(細胞内)、例えば、線維芽細胞、ケラチン生成細胞、メラニン細胞、毛包の細胞および他の非皮膚器官の上皮層において発生する。ROSとして、無機および有機両方の、酸素イオン、遊離ラジカルおよび過酸化物が挙げられる。これらは一般に非常に小さい分子であり、不対原子価殻電子の存在に起因して高度に反応性である。ROSは、酸素の正常代謝の天然の副生成物として形成され、細胞シグナリングにおいて重要な役割を果たす。しかし、環境ストレスの際にROSレベルが劇的に増加する可能性があり、細胞構造にかなりの損傷を結果として生じさせる可能性がある。このことは、酸化ストレスとして知られている状況に累積する。UVAおよびUVBを含めたUV線、または電離放射線のような種々の種類の放射線が、酸化ストレスを誘発し得る。
瘢痕形成の防止および創傷治癒の加速
開示されている技術のさらなる態様は、フィブロネクチン産生を低減または阻害する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。
開示されている技術の一態様は、創傷治癒を加速する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。
創傷治癒において、TGF-βは、細胞外基質遺伝子発現の有力な活性化剤であり、皮膚線維芽細胞によるコラーゲンおよびフィブロネクチン合成を刺激し、シリマリンは、TGFを低減することが示されている。創傷治癒におけるフィブロネクチン産生の必要性に関わらず、フィブロネクチンの過剰産生が、肥厚性瘢痕(HS)と関連しており、かかるフィブロネクチン産生の阻害が、過剰な瘢痕および他の線維増殖性疾患の治療において治療の可能性を有することが示唆されている。創傷治癒は、止血、炎症、増殖および再形成を含めた一連の期間において起こる。創傷治癒は、プロコラーゲンおよびフィブロネクチンを含む種々の因子の動的かつ密に相互作用するプロセスである。本明細書に記載されている組成物は、炎症反応を調節することによって創傷治癒プロセスを加速することができる。
開示されている技術の一態様は、瘢痕の外観を低減または阻害する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、瘢痕は、肥厚性瘢痕または火傷後の瘢痕である。
瘢痕形成、例えば、肥厚性瘢痕および火傷後の瘢痕は、フィブロネクチンの過剰または持続性の産生に関係し得る。そのため、本明細書に記載されている組成物によるフィブロネクチン産生の調節は、瘢痕形成を低減または阻害することを助けることができる。
皮膚炎症の治療
開示されている技術の一態様は、皮膚の炎症状態を治療するまたはその進行を阻害する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、インターロイキン6(IL-6)の産生を低減または阻害することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、インターフェロンガンマ誘導タンパク質10(IP-10)の産生を低減または阻害することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、インターロイキン-8(IL-8)の産生を低減または阻害することができる。
皮膚の炎症状態は、重篤度において、軽度のそう痒から深刻な医学的健康合併症までの範囲の多くの状態を含む広範なカテゴリーをカバーすることができる。皮膚の炎症状態は、全ての年齢および人種の人々において共通であり得る。かかる状態は、皮膚の刺激および炎症を特徴とし得る。皮膚の炎症状態は、当業者に公知のいずれの状態も含むことができる。皮膚の炎症状態の例として、限定されないが、にきび、皮膚炎/湿疹、乾癬、皮脂嚢胞、おむつかぶれが挙げられる。いくつかの実施形態において、皮膚の炎症状態は、乾癬である。
抗酸化特性
開示されている技術の一態様は、皮膚を酸化から保護する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、活性窒素種の濃度を低減することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている組成物は、活性酸素種の濃度を低減することができる。
開示されている技術の一態様は、抗酸化剤を皮膚に送達する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。いくつ
かの実施形態において、抗酸化剤は、シリマリンを含む。[0183]抗酸化剤は、他の分子の酸化を遅延または防止するのを助けることができる。抗酸化剤は、3つの形式で機能する:一次抗酸化剤、または電子供与体;金属イオンをキレート化する二次抗酸化剤;および他の抗酸化剤を手助けする共抗酸化剤。シリマリンを含む多くの抗酸化剤が、複数の保護利益を提示する。抗酸化剤を含有する局所薬用化粧品の使用は、保護を増加させ、損傷を制限する。
皮膚がん治療
本明細書に記載されている組成物は、対象において生じる皮膚がんの可能性を低減する方法においても使用され得、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。
シリマリンおよびシリマリンの成分は、遊離ラジカルおよび活性酸素種(ROS)の両方を捕捉することが可能である強い抗酸化剤であり、これにより、遊離ラジカル反応の有害効果を改善することによって細胞の抗酸化の可能性を増加させる。加えて、表皮におけるオルニチンデカルボキシラーゼ(ODC)活性の増加は、皮膚の腫瘍促進に不可欠であるため、シリマリンが、12-O-テトラデカノイルホルボール-13-アセテート(TPA)によって引き起こされる、マウスモデルにおける表皮性ODCおよびメッセンジャーRNA発現の誘発に対して強い阻害効果を保有することが示されている。さらに、シリマリンは、マウスモデルにおける光発がんに対する実質的な保護を付与することが示されている。シリマリンのこの効果は、その強い抗酸化活性のおかげで、UNB-誘発の腫瘍発生および腫瘍促進に関連するいくつかの異なる事象を阻害することに起因している。そのため、シリマリンおよびSAE-CDを含有する組成物は、局所または経口のいずれかの投与を通して皮膚がんを防止するのに有効であり得る。
肝臓損傷の治療
本明細書に記載されている組成物の別の使用は、毒素からの肝臓損傷を治療または低減する方法に関し、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。
肝臓における肝コラーゲン蓄積を低減または阻害する方法であって、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。
肝線維症を低減または阻害する方法であって、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。
肝臓は、多数の毒性物質ならびに栄養素に暴露される高いリスクを有する、なぜなら、体に取り込まれた外因性物質が最初に肝臓に入り、濾過されるからである。そのため、肝臓は、他の器官と比較してかなり損傷を受けやすい。肝臓疾患は、原因によって2つの主なタイプに分類される:一方は、アルコールなどの過剰摂取によって引き起こされる毒性肝臓疾患であり、他方は、ウイルス感染によって引き起こされるウイルス性肝臓疾患である。ウイルス性肝臓疾患は、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなどへの感染から生じる。最近では、毒性肝臓疾患が、食物、医薬品、薬用ハーブ物質、アルコールなどに起因して増加している。
シリマリンおよびシリマリンの成分は、有害な物質の流入を遮断しかつ肝臓におけるタンパク質合成を上方調節して肝臓再生を促進するように肝臓細胞の膜を安定化させることが見出された。研究では、シリマリンによる肝臓保護における炎症性因子の発現の阻害であって、該阻害が、肝臓組織内に見出されるマクロファージであるクッパー細胞の下方調節を通して介在されることが示唆されている(Dehmlow, C. et al., Hepatology 23 (4):
749 - 754, 1996)(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。そのため、シリマリンおよびSAE-CDを含有するものは、局所または経口のいずれかの投与を通して毒素からの肝臓損傷を治療または低減するのに有効であり得る。
加えて、本明細書に記載されている組成物は、肝臓疾患を治療する方法において使用され得、該方法は、必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、肝臓疾患は、アルコール性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、肝線維症、肝硬変、原発性胆汁性肝硬変、肝虚血再灌流傷害、ウイルス性B型肝炎、ウイルス性C型肝炎、またはアルコール性肝炎である。
投与方法は、組成物の使用に応じて変動し得る。いくつかの実施形態において、上記投与は、経口投与である。いくつかの実施形態において、上記投与は、局所投与である。いくつかの実施形態において、投与方法は、上記の組成物を局所投与することを含む。いくつかの実施形態において、投与方法は、上記の組成物を局所投与することを含んでいる。
以下実施例は、本明細書に記載されている組成物をさらに記載しており、説明目的のみで使用され、限定的であるとみなされるべきでない。
実施例1.CAPTISOL(登録商標)によるシリマリン溶解度
CAPTISOL(登録商標)を水に溶解して、それぞれ0.05モル/L、0.1モル/L、0.2モル/L、および0.3モル/Lの濃度のCAPTISOL(登録商標)を含む4つの溶液を形成した。12mgのシリマリン粉末(Sigma Aldrich)を、1mLの、4つのCAPTISOL(登録商標)溶液の各々に1日目に添加し、別の12mgのシリマリン粉末を3日目に添加し、19~22mgのシリマリン粉末を7日目に添加して、シリマリンが、確実に、各溶液において最大溶解度に達するようにした。溶液を水浴において25℃で撹拌した。溶液を次いで遠心分離し、その後サンプリングした。上清を調製においてMeOHにて希釈し、HPLCアッセイに用いた。
参照標準を、シリマリンをメタノールと混合して0.1mg/mlのシリマリン濃度を有するメタノール溶液を付与することによって調製した。
HPLCを使用して、Kuki et al. (2012) Chromatogram 75: 175-180に記載されてい
る方法にしたがって各サンプル溶液中の異なるシリマリンの成分の相対濃度を測定した。シリマリンの各成分の相対濃度は、正規化されたピーク面積単位を、288nmにおけるUVデータによって測定された標準参照のものと比較し、全成分について等しい吸光係数と仮定することによって測定した。
本明細書に記載されているシリマリンの種々の構成成分の同定を、Kuki et al. (2012)
Chromatogram 75: 175-180に示されているHPLCクロマトグラムを参照することによ
って行った。図15は、シリマリン抽出物の種々の構成成分のHPLC/UVクロマトグラムを示す。約14.7分の保持時間を有する溶出液は、タキシフォリンに相当し、約37.31分の保持時間を有するピーク2における溶出液は、シリクリスチンAに相当し、約40.22分の保持時間を有するピーク3における溶出液は、シリジアニンに相当し、約43.84分の保持時間を有するピーク4における溶出液は、シリクリスチンBに相当し、約63.70分の保持時間を有するピーク5における溶出液は、シリビンAに相当し、約67.40分の保持時間を有するピーク6における溶出液は、シリビンBに相当し、約68.06分の保持時間を有するピーク7における溶出液は、2,3-シス-シリビンAに恐らく相当し、約68.65分の保持時間を有するピーク8における溶出液は、2,
3-シス-シリビンBに恐らく相当し、約77.91分の保持時間を有するピーク9における溶出液は、イソシリビンAに相当し、約80.25分の保持時間を有するピーク10における溶出液は、イソシリビンBに相当し;約81.51分の溶出時間を有するピーク11における溶出液は、2,3-シス-イソシリビン異性体AまたはB(イソシリビン異性体)に恐らく相当する。
表1aは、メタノール(0.1mg/ml)参照、水のみの溶液、および0.05M CAPTISOL
(登録商標)水溶液のシリマリンの種々の成分の正規化されたHLPCピーク面積および保持時間(RT)を示す。表1bは、表1aに列挙されているサンプルと同じHPLC測定条件下における、0.1M CAPTISOL
(登録商標)水溶液、0.2M CAPTISOL
(登録商標)水溶液、および0.3M CAPTISOL
(登録商標)水溶液におけるシリマリンの種々の成分の正規化されたピーク面積(相対濃度の指標)および保持時間(RT)を示す。シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビン異性体を含めたシリマリンの10の成分が列挙されている。H
2O、0.05M CAPTISOL
(登録商標)、0.1M CAPTISOL
(登録商標)、0.2 CAPTISOL
(登録商標)、および0.3 CAPTISOL
(登録商標)に関して列挙されている正規化されたピーク面積は、各タイプの溶液の2つのサンプルから測定された平均ピーク面積である。表1aおよび1bに示されているように、シリマリンがCAPTISOL
(登録商標)を用いず水のみに溶解されているサンプルでは、正規化されたピーク面積の合計が、シリマリンがCAPTISOL
(登録商標)を用いて水に溶解されたサンプルよりも小さく、このことは、CAPTISOL
(登録商標)サンプルにおけるより高い濃度(およびしたがって溶解度)を示唆している。CAPTISOL
(登録商標)を用いたサンプルでは、正規化されたピーク面積の合計が、CAPTISOL
(登録商標)の濃度がサンプル中で増加するにつれて増加しており、シリマリンの溶解度もまた増加することを示唆している。
シリマリンの10のフラボノリグナン成分の相対モル量を、サンプルにおける各成分の正規化されたピーク面積を該サンプルの正規化された合計ピーク面積によって除算することにより算出した。表2は、メタノール(0.1mg/ml)参照中の、ならびに水のみの溶液、0.05M CAPTISOL
(登録商標)水溶液、0.1M CAPTISOL
(登録商標)水溶液、0.2M CAPTISOL
(登録商標)水溶液、および0.3M CAPTISOL
(登録商標)水溶液への飽和溶解度におけるシリマリンの10のフラボノリグナン成分の相対濃度を列挙している。表2に示すデータを図1の棒グラフに表示する。表2および図1に示すように、いくつかの成分の相対量が、その他が減少する一方で、CAPTISOL
(登録商標)の存在下で増加している。例えば、CAPTISOL
(登録商標)の存在は、シリビンAおよびシリビンBの相対量の富化、ならびにシリクリスチンAの相対量の減少を結果として生じさせる。
表2に示すように、サンプルにおけるCAPTISOL(登録商標)の存在は、シリマリンのいくつかのフラボノリグナン成分の百分率を選択的に富化することを助けた。例えば、水のみのサンプルにおけるシリビンAの百分率(約3.15%)は、CAPTISOL(登録商標)を添加した4サンプルにおけるシリビンAの百分率(CAPTISOL(登録商標)を添加した全4サンプルについて9.5%超)未満であり;水のみのサンプルにおけるシリビンBの百分率(約7.72%)は、CAPTISOL(登録商標)を添加した4サンプルにおけるシリビンAの百分率(CAPTISOL(登録商標)を添加した全4サンプルについて20%超)未満であり;水のみのサンプルにおけるイソシリビンAの百分率(約5.20%)は、CAPTISOL(登録商標)を添加した4サンプルにおけるイソシリビンAの百分率(CAPTISOL(登録商標)を添加した全4サンプルについて12%超)未満であり;水のみのサンプルにおけるイソシリビンBの百分率(約1.52%)は、CAPTISOL(登録商標)を添加した4サンプルにおけるイソシリビンBの百分率(CAPTISOL(登録商標)を添加した全4サンプルについて3.8%超)未満である。CAPTISOL(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリビンA、シリビンB、イソシリビンA、およびイソシリビンBの百分率の増加は、CAPTISOL(登録商標)が、組成物におけるフラボノリグナンのこれらの成分の富化を助けることを示している。
CAPTISOL(登録商標)の存在はまた、組成物におけるシリマリンのいくつかの成分の百分率の選択的減少も助けた。例えば、水のみのサンプルにおけるシリクリスチンAの百分率(約65.42%)は、CAPTISOL(登録商標)を添加した4サンプルにおけるシリクリスチンAの百分率(CAPTISOL(登録商標)を添加した全4サンプルについて約37%~約42%の間)を超え;水のみのサンプルにおけるシリジアニン
の百分率(約10.55%)は、CAPTISOL(登録商標)を添加した4サンプルにおけるシリジアニンの百分率(CAPTISOL(登録商標)を添加した全4サンプルについて約2.5%~約5%の間)を超える。CAPTISOL(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリクリスチンAおよびシリジアニンの百分率の低減は、CAPTISOL(登録商標)が、全フラボノリグナン成分のうちのこれらの成分の百分率の低減を助けることを示している。
表3は、メタノール標準(0.1mg/ml)における、シリマリンの種々の成分の溶解度およびシリマリンの合計溶解度、ならびに、過剰のシリマリンによる飽和の際、水、0.05M CAPTISOL
(登録商標)、0.1M CAPTISOL
(登録商標)、0.2M CAPTISOL
(登録商標)、および0.3M CAPTISOL
(登録商標)サンプルで達成したシリマリンの合計溶解度を示す。図2は、水、0.05M CAPTISOL
(登録商標)、0.1M CAPTISOL
(登録商標)、0.2M CAPTISOL
(登録商標)、および0.3M CAPTISOL
(登録商標)についてのこのデータをプロットしており、図3は、過剰のシリマリンによる飽和の際の、水、0.05M CAPTISOL
(登録商標)、0.1M CAPTISOL
(登録商標)、0.2M CAPTISOL
(登録商標)、および0.3M CAPTISOL
(登録商標)における全フラボノリグナン成分の合計溶解度を示している。シリマリンの各フラボノリグナン成分の濃度を、表1aおよび1bにおけるピーク面積、ならびに参照サンプルにおける合計シリマリン濃度(0.1mg/ml)から算出し、各成分について一定の吸光係数とした。
実施例2.水、CAPTISOL(登録商標)溶液およびγ-シクロデキストリン溶液
におけるシリマリン溶解度
シリマリンの溶解度を、水において、0.15モル/Lのγ-シクロデキストリン(Cavamax)を含む水において、および0.2MのCAPTISOL(登録商標)を含む水において、実施例1に記載されているのと同じ手順にしたがって測定した。溶液を13Krpmで10分間遠心分離した。上清のアリコートを、MeOHを希釈剤として使用して、水について1:5で、γ-シクロデキストリンについて1:25で、ならびに0.20M CAPTISOL(登録商標)および0.20M HP-B-シクロデキストリンの両方について1:100で希釈した。標準参照を、シリマリンを10mg/mlのDMSOに溶解することによって調製し、次いで、MeOHを使用して0.50mg/mlに希釈した。
表4は、メタノール(0.5mg/ml)参照における、水単独における、0.15Mのγ-シクロデキストリン(Cavamax)における、および0.2M CAPTISOL
(登録商標)におけるシリマリンの種々の成分の正規化されたHPLCピーク面積を示す。H
2O、0.15Mのγ-シクロデキストリン(Cavamax)、および0.2M CAPTISOL
(登録商標)について列挙した正規化されたピーク面積は、各溶液の2つのサンプルから測定された平均ピーク面積である。表4に示すように、シリマリンを、CAPTISOL
(登録商標)を用いない水に溶解したサンプルでは、正規化されたピーク面積の合計が、シリマリンを、いくつかのCAPTISOL
(登録商標)を用いた、またはγ-シクロデキストリンを添加した水に溶解したサンプルよりも小さい。加えて、正規化されたピーク面積の合計は、CAPTISOL
(登録商標)サンプルでは、γ-シクロデキストリンサンプルのものよりもかなり高い。
メタノール標準(0.5mg/ml)、水、0.15M CAPTISOL(登録商標)および0.20M γ-シクロデキストリンサンプルにおける10のシリマリンの成分の相対モル量を、サンプルにおける各成分の正規化されたピーク面積を、サンプル全体の正規化された合計ピーク面積によって除算することにより算出した。算出した百分率を表5に列挙し、図4にプロットする。4種類のサンプルの各々のシリマリンの種々の成分の飽和溶解度の変化を、図4に見ることができる。
表5および図4に示すように、サンプルにおけるCAPTISOL(登録商標)の存在は、水のみのサンプルおよびγ-シクロデキストリンを添加したサンプルと比較して、組成物におけるシリマリンのいくつかの成分の百分率を増加することを助けた。例えば、水のみのサンプルにおけるシリビンAの百分率は、約3.73%であり、これは、γ-シクロデキストリンを添加したサンプルにおける3.01%の百分率とほぼ同じであり、CAPTISOL(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリビンAの百分率は、約9.68%である;シリビンBの百分率は、水のみのサンプルにおいて約3.34%、γ-シクロデキストリンを添加したサンプルにおいて約1%であり、CAPTISOL(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリビンAの百分率は、約17.61%である;イソシリビンAの百分率は、水のみのサンプルにおいて約5.53%、γ-シクロデキストリンを添加したサンプルにおいて約2.78%であり、CAPTISOL(登録商標)を添加し
たサンプルにおけるシリビンAの百分率は、約13.45%である;イソシリビンBの百分率は、水のみのサンプルにおいて約1.69%、γ-シクロデキストリンを添加したサンプルにおいて約0.49%であり、CAPTISOL(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリビンAの百分率は、約4.88%である。そのため、CAPTISOL(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリビンA、シリビンB、イソシリビンA、およびイソシリビンBの百分率の増加は、CAPTISOL(登録商標)の添加が、組成物におけるシリマリンのこれらの成分の富化を助ける一方で、他のタイプのシクロデキストリン、例えば、γ-シクロデキストリンの添加は、これらの成分の百分率が低減されるまたは水のみのサンプルと比較してほぼ同じレベルで維持されるということにつながり得ることを示している。
CAPTISOL
(登録商標)の添加はまた、組成物におけるシリマリンのいくつかの成分の百分率の減少を助けた。例えば、シリクリスチンAの百分率は、水のみのサンプルにおいて約58.71%、γ-シクロデキストリンを添加したサンプルにおいて約68.86%であるが、CAPTISOL
(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリクリスチンAの百分率は、約36.25%である;シリジアニンの百分率は、水のみのサンプルにおいて約16.15%、γ-シクロデキストリンを添加したサンプルにおいて約13.76%であるが、CAPTISOL
(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリジアニンの百分率は、約6.76%である。CAPTISOL
(登録商標)を添加したサンプルにおけるシリクリスチンAおよびシリジアニンの百分率の低減は、CAPTISOL
(登録商標)が、組成物におけるシリマリンのこれらの成分の百分率の低減を助ける一方で、他のタイプのシクロデキストリン、例えば、γ-シクロデキストリンの添加は、これらの成分の百分率が低減されるまたは水のみのサンプルと比較してほぼ同じレベルで維持されるということにつながり得ることを示している。
表6は、メタノール標準(0.5mg/ml)、水、0.15M CAPTISOL
(登録商標)および0.20M γ-シクロデキストリンにおける、シリマリンの種々のフラボノリグナン成分の溶解度、およびフラボノリグナンの合計溶解度を示す。表6に示すデータを図5および6にプロットする。3つのサンプルの各々におけるシリマリンの種々の成分の溶解度の変化を図5において見ることができる。全フラボノリグナン成分の合計
相互飽和溶解度を図6において見ることができる。シリマリンの各成分の濃度を、表4におけるピーク面積、および参照サンプルにおける合計シリマリン濃度(0.5mg/ml)から算出し、各成分について一定の吸光係数とした。表6および図5に示されているように、水のみのサンプルにおけるシリマリンの飽和溶解度は、γ-シクロデキストリン(0.15M)を添加したサンプルよりもかなり低く;γ-シクロデキストリンが存在するサンプルでは、シリマリンの溶解度は、CAPTISOL
(登録商標)(0.2M)サンプルのものよりもかなり低い。シリマリンの種々の成分はまた、CAPTISOL
(登録商標)(0.2M)サンプルにおける増加した溶解度も有した。
実施例3.シリマリン溶解度研究
シリマリン参照標準を、20.04mgのシリマリン80%(Indena,Milano,Italy)を1.00mlのDMSOに溶解し、次いでこれを40%のメタノールで1.002mg/mlまで希釈することによって調製し、HPLC分析で使用した。シリマリンの構成成分を実施例1に記載されている手順にしたがってHPLCを使用して定量化した。結果を以下の表7aに示す。
タキシフォリンのピーク面積%は、タキシフォリンおよびシリマリンの10のフラボノリグナン成分の合計ピーク面積を基準にして約5.5%である。10のフラボノリグナン成分の合計ピーク面積は、タキシフォリンおよびシリマリンの10のフラボノリグナン成分の合計ピーク面積の約94.5%である。
サンプルA1~A5を脱イオン水またはCAPTISOL
(登録商標)溶液のいずれかにおいて調製した。シリマリン-水サンプルを、3.0mlの脱イオン水または3.0mlのCAPTISOL
(登録商標)溶液(0.05M、0.10M、または0.20M)を、5mlのエッペンドルフチューブにおいて260mgのシリマリン80%に添加することによって調製し、チューブを安全にキャップし、転倒型ミキサーに室温で約6日間置いた。チューブを混合しながら光から保護した。次いで溶液を5分間、2回遠心分離し、上清を40%のメタノールで希釈してHPLC分析に用いた。HPLC分析により決定したタキシフォリンおよび10のフラボノリグナン成分の濃度を表7bに示す。各サンプルの総(toatal)抗酸化能をリンモリブデン法によって決定した。
シリマリンの溶解度もまた、高温で検討した。シリマリン-水サンプルを、3.0mlの脱イオン水または3.0mlのCAPTISOL
(登録商標)溶液(0.05M、0.10M、または0.20M)を5mlのエッペンドルフチューブにおいて155mgのシ
リマリン80%に添加することによって調製し、チューブを安全にキャップして蒸発損失を最小にし、高温で(60℃または75℃))水浴に浸漬した。CAPTISOL
(登録商標)溶液を、CAPTISOL
(登録商標)を水に溶解することによって調製した。チューブ内の溶液を、ある特定の時間量で撹拌した。溶液を次いで5分間、2回遠心分離し、上清を40%のメタノールで希釈してHPLC分析に用いた。シリマリンCAPTISOL
(登録商標)サンプルを、10μLの上清サンプルを990μLの希釈剤に添加することによって希釈した。シリマリン水サンプルを、100μLの上清サンプルを900μLの希釈剤に添加することによって希釈した。希釈したサンプルを、次いで、実施例1に記載されている手順にしたがってHPLCを使用して分析した。タキシフォリンおよび10のフラボノリグナン成分の濃度を表7cに示す。
飽和CAPTISOL(登録商標)シリマリン溶液もまた、160mgのシリマリンを1mlの0.1M CAPTISOL(登録商標)溶液に密封バイアルにおいて機械的撹拌下で添加することによって調製し、バイアルを水浴において70~75℃で保った。溶
液は、約1時間で迅速に飽和状態となった。溶液を次いで室温に冷却して遠心分離した。上清を、次いで、種々の製剤を調製するのに使用することができる。この手順により、タキシフォリンおよびフラボノリグナンの投入量が増加した、なぜなら、タキシフォリンが、水のシリマリンサンプル中よりも5倍高く、フラボノリグナン濃度が、水のシリマリンサンプルよりも約50倍高かったからであった。
実施例4.酸素ラジカル抗酸化能(ORAC)試験
ORAC活性アッセイは、水素原子移動(HAT)プロセスを通してペルオキシルラジカルにより蛍光プローブとしてのフルオレセインを酸化することに基づくものであった。ペルオキシルラジカルを、蛍光プローブを経時的にクエンチする遊離ラジカル開始原子移動剤(2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)塩酸塩(AAPH))によって生成させる。アッセイに存在する抗酸化剤は、サンプルにおける抗酸化活性が枯渇するまで蛍光プローブのペルオキシルラジカル酸化をブロックする働きをする。残りのペルオキシルラジカルは、蛍光プローブの蛍光を消失させる。サンプル抗酸化能は、蛍光減衰曲線と相互に関連しており、該曲線は、サンプルにおける合計ペルオキシルラジカルの抗酸化活性を定量化するのに使用され得、水溶性ビタミンEアナログのトロロックスの抗酸化標準曲線と比較され得る。
アッセイを、市販のアッセイキット(OxiSelect
(商標)Hydrogen Peroxide Assay Kit(Colorimetric) Activity Assay/STA-345,Cell Biolabs,Inc.,San Diego,CA,USA)を使用して実施した。キットの疎水性プロトコルを、0、2.5、5、10、20、30、40および50μMでサンプルを使用して実施した。平均読み取り値の結果を480nmの励起波長および523nmの発光波長で1時間後に取得した。ORAC試験の結果を表8aに示す。
サンプルC1~C11の製剤を以下の表8bに見出すことができる。サンプルC1を、155mgのシリマリン80%(Indena,Milano,Italy)を9.845gの脱イオン水に添加することによって室温で調製し、一晩撹拌した。サンプルC2を、0.50gのシリマリンのリン脂質(phytosome)を9.5gの水に添加することによって室温で調製し、一晩撹拌した。サンプルC3、C4およびC5を、0.155gのシリマリンを9.845gの0.1M CAPTISOL
(登録商標)に添加することによってそれぞれ独立して調製し、少なくとも48時間撹拌した。サンプルC6およびC7を、大過剰のシリマリンを9.845gの脱イオン水に添加することによって75℃で調製し;C6サンプルを密封バイアルにおいて2時間撹拌し、C7サンプルを密封バイアルにおいて3時間撹拌した。サンプルC8を、260mgのシリマリン80%を9.845gの0.1M CAPTISOL
(登録商標)に添加することによって室温で調製し、少なくとも48時間撹拌することによって平衡化し、サンプルC9を、360mgのシリマリンを9.845gの0.1M CAPTISOL
(登録商標)に添加することによって室温で調製し、少なくとも48時間撹拌することによって平衡化した。サンプルC10およびC11を、155mgのシリマリンを9.845gの0.1M CAPTISOL
(登録商標)に添加することによって75℃で調製し;C10サンプルを1時間撹拌し、C11サンプルを2時間撹拌した。サンプルC6~C11は、全て、大過剰の未溶解シリマリンを元のバイアルに有した。サンプルC1~C11の全てを遠心分離し、その後サンプリングした。
上記の調製した溶液を、次いで5分間遠心分離した。上清を表8aにおける希釈係数にしたがって40%のメタノールで希釈し、次いでHPLCおよび/またはORAC分析に使用した。タキシフォリンおよびフラボノリグナン成分のORAC値もまた図16に示す。
実施例5.抗炎症活性(IL-8)
試験溶液を表9aに詳述する組成から以下の手順を使用して調整した:(i)表8aに列挙した各試験溶液の所要の賦形剤を全て、好適なサイズのバイアル内に順次秤量した;(ii)ステップ(i)からの溶液を次いで30秒間ボルテックスし、溶液を通して、試験物品成分を分散させた;(iii)試験溶液を、Silversonホモジナイザを使用して、10~20秒の短いバーストで発泡を回避するように、10,800RPMで2分間ホモジナイズした。
CAPTISOL(登録商標)50mM溶液を、以下の手順を使用して調製した:(i)CAPTISOL(登録商標)(1.5166±0.01g)を20mLの容量フラスコ内に秤量した;(ii)容量フラスコの半分を注入用水で充填し、次いで、溶解が観察されるまでボルテックスした;(iii)ステップ(ii)の容積測定を、注入用水を使
用した容積まで行い、溶液をCAPTISOL(登録商標)が完全に溶解するまで撹拌した。
組織モデル:2種類のRHE組織モデル:乾癬組織および健常な全層対照;を使用した。各種の組織を培養するために、対応する無血清維持培地を必要とした。
到着次第、以下の手順を使用して組織を取り扱った:
(i)到着次第、試験物品の適用の前の日まで(最大48時間)組織を冷蔵庫に移して2~8℃で保存した。
(ii)試験物品の適用の前の日に、6ウェルプレートのウェルを、自動ピペットを使用して、予め加温した(37℃)維持培地(0.9mL、組織を補充)で充填した。
(iii)組織をパッケージから除去し、きれいにして、乾燥綿棒を使用して輸送アガロースを除去し、次いで、損傷の兆候に関して目視検査した。目に見える損傷組織はいずれも廃棄した。
(iv)組織を成長培養培地に移し、37℃、5%CO2で平衡期間(一晩16~18時間)にわたってインキュベートした。
試験物品および対照の適用:小規模実験のための全試験物品を以下の方法にしたがって1つの組織バッチを使用して2つ並べて試験した:
(i)平衡期間の終わりに(培地を、組織挿入物を含有する6ウェルプレートの各ウェルから吸引し、培養台(組織を液体-空気界面に上昇させるのに使用される)を6ウェルプレートの各ウェル内に置いた。
(ii)6ウェルプレート(ステップ(i))内に、5mLの予め加温した維持培地を、自動ピペットを使用して添加し、次いで組織を培養台の頂部に置いた。組織と培地の表面との間のいずれの気泡のトラップも回避するように注意した。
(iii)試験物品を、ポジティブディスプレイスメント方式のピペットを使用して、RHE組織の頂部に分注した(100±0.5μL)。試験物品または対照(水)を、ガラス棒(ガラス棒を各適用間で水中70%v/vのエタノールを用いてきれいに拭き、乾燥させた)を使用してRHE組織の表面にわたって分布させる。
(vi)プレートの蓋を置き換え、組織をインキュベータ(37℃、5%、CO2)に所要の投与期間(6、24および30時間)で戻した。
サンプル収集、調製および分析:実現性調査の際に用いた両方の組織モデルについて、インキュベーション培地を収集して分析した。加えて、全層の健常組織を溶解し分析した。インキュベーション培地の分析を使用して、組織からのマーカーの細胞外放出を決定し、マーカーの細胞内レベルに関して組織溶解物を分析した。
試験物品による処理への応答の細胞間変化を調査するために、組織溶解物を調製して以下に記載のように分析した:
(i)試験物品による処理後、組織挿入物をアッセイプレートから除去し、生検パンチを使用して、プラスチック挿入物である挿入物から組織を採取した。鉗子を次いで使用して、この組織を挿入物から分離した。
(ii)組織(ステップ(i))を、次いで、500μLの細胞溶解緩衝液(R&D systems)を含有する1.5mLの遠心分離チューブ内に移した;遠心分離チューブを次いで氷上で30分間インキュベートし、細胞溶解を生じさせた。
(iii)溶解後(ステップ(i))、細胞デブリスを次いで遠心分離(13,000rpmで5分間)によってペレット化した。
(iv)上清を遠心分離チューブ(ステップ(iii))から除去し、必要とされるまで-80℃で保存し、このサンプルのアリコートを除去した後、マーカー分析をして、ビシンコニン酸アッセイ(BCAアッセイ)によってタンパク質濃度を定量化した。
BCAタンパク質アッセイ:このアッセイを、Pierce(登録商標)BCAタンパク質アッセイキットを使用して製造者指示にしたがって以下のように行った。
(i)供給したウシ血清アルブミン(BSA)標準から、BSA較正標準を調製し、ここで、BSAを、リン酸緩衝液(50mM、pH7.4)を希釈剤として使用して最終容積まで希釈した。
(ii)BCA作業試薬溶液を、50部のBCA試薬A(ビシンコニン酸)を1部のBCA試薬B(4%硫酸銅溶液)と混合する(50:1、試薬A:B)ことによって調製した。
(iii)マイクロウェルプレート内に、25μLの各標準または試験サンプルを2つ並べてピペットで取った。
(iv)サンプルおよび対照(ステップ(iii))を含有するウェル内に、次いで、200μLのBCA作業試薬溶液を、自動ピペットを使用して添加した。
(v)プレートを封止フィルムでカバーし、37℃で30分間インキュベーシトした。
(vi)プレートを次いで周囲温度まで冷却し、溶液の吸光度を、μQuant分光光度計を使用して562nmで測定した。
ELISAアッセイ:分析したマーカーを表9bにまとめる。全てを、それぞれの製造者指示にしたがって使用した市販のキットを使用して定量化した。
SAE-CD/シリマリン組成物の抗炎症活性を、乾癬組織モデル(MatTek Corporation,Ashland,MA,USA)を使用して試験した。これらの組織において、インターロイキン8(IL-8)を含めた、乾癬に関連する炎症性サイトカインの放出が上昇した。CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物の効果を、インビトロモデルにおけるこれらのサイトカインの発現を低減させる際のその効能に関して試験した。試験溶液および組織を、上記の手順を使用して調製した。
乾癬組織モデルに、水溶液中のCAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物を投与し、次いで、37℃で6時間、24時間、および30時間インキュベートした。対照では、乾癬組織モデルを、対照群として水のみで処理し、37℃で6時間、24時間、および30時間インキュベートした。組織モデルを分析し、IL-8レベルを、上記の手順を使用して決定した。
対照および試験組成物についてのIL-8のレベルを図7に示す。CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物で処理したサンプルにおけるIL-8レベルは、対照と比較したとき、6時間、24時間、および30時間においてより低かった。
実施例6.ROS/RNSの細胞内レベル
サンプル溶液を実施例5に記載されている手順にしたがって調製して試験を実施した。ROS/RNSの細胞内レベルに対するCAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物の効果を、健常な全層組織モデルを使用して試験した。水のみの対照サンプルを使用した。6時間、24時間、および30時間の時点で、組織を溶解し、ROS/RNSの細胞内レベルに関して分析した。図8Aに示すように、CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物で処理したサンプルでは、健常な組織対照サンプルと比較したとき、3時点の各々において、ROS/RNSのレベルの低下が示された。この結果は、CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物の抗酸化特性を実証している。図8Bは、タンパク質含有量について正規化したときの結果を示す。図8Bに示すように、CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物で処理したサンプルでは、対照サンプルと比較したとき、3時点の6時間、24時間、および30時間の各々において、ROS/RNSのレベルの低下が示された。
実施例7.抗炎症活性(IL-6およびIL-10)
サンプル溶液を実施例5に記載されている手順にしたがって調製して試験を実施した。CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物の抗炎症活性を、乾癬組織モデル(MatTek Corporation,Ashland,MA,USA)を使用して試験した。これらの組織において、炎症性サイトカイン、インターロイキン6(IL-6)およびインターフェロンガンマ-誘導タンパク質10(IP-10)の放出が上昇した。CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物を、インビトロモデルにおけるこれらのサイトカインの発現を低減させる際のその効能に関して試験した。
乾癬組織モデルに、水中のCAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物を投与し、次いで、37℃で48時間、96時間、および144時間インキュベートした。対照では、乾癬組織モデルを水のみで処理し、37℃で48時間、96時間、および144時間インキュベートした。
対照および試験組成物のIL-6のレベルを図9に示す。CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物で処理したサンプルにおけるIL-6レベルは、対照と比較したとき、3時点の各々においてより低かった。
対照および試験組成物のIP-10のレベルを図10に示す。CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物で処理したサンプルにおけるIP-10レベルは、対照と比較したとき、3時点の各々においてより低かった。
実施例8.フィブロネクチンおよびプロコラーゲンに対する効果
マーカー、フィブロネクチンおよびプロコラーゲンに対するCAPTISOL(登録商標)-シリマリンの効果を、健常な全層組織モデルを使用して試験した。細胞内のフィブロネクチンおよびプロコラーゲンレベルを、96時間および144時間で測定した。対照では、組織モデルを水のみで処理した。得られたフィブロネクチンレベルを図11に示す。組織におけるフィブロネクチン濃度は、対照と比較したとき、2時点の両方でCAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物によって低減した。得られたプロコラーゲンレベルを図12に示す。プロコラーゲンの細胞内レベルもまた、2時点の両方でCAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物によって低減した。加えて、96時間における対照およびCAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物サンプルを馴化培地において評価し、フィブロネクチンの細胞外放出を決定した。結果を図11に示し、フィブロネクチンの細胞外レベルが、対照と比較して、CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物によって低減したことを実証する。
これらの結果は、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンが、創傷治癒を加速し、瘢痕形成を防止することを助けることができることを支持している。
実施例9.ゲル製剤
シリマリンの溶解度を、以下の表10aに示すように種々の溶媒において決定した。選択した賦形剤におけるシリマリンの溶解度を、以下の手順を使用して評価した:
(i)既知の重量のシリマリン(表12)の各賦形剤を、20mLのガラスバイアル内に秤量した。
(ii)およそ1.0gの各賦形剤をステップ(i)から個々のガラスバイアルに添加した。
(iii)シリマリンおよび賦形剤を>16時間撹拌した(飽和が観察されたら)。溶液を予め較正された水浴において25℃で撹拌した。
(iv)撹拌の間、溶液を(可能であるとき)1時間毎に目視で検査し、シリマリンが賦形剤に溶解したか否かを観察した。
(v)シリマリンが完全に溶解したと観察されたら、次いで追加量のシリマリンをバイアルに添加し、ここで、シリマリンは、不溶性の追加の賦形剤であって、これをシリマリンの溶解度の目視評価に応じて好適な増分(250~1000mg)で添加した。
上記の溶解度実験に基づいて、好適な溶媒系を生じさせてゲル製剤の基礎を形成した。溶媒系を生じさせ、表10bに示すようにシリマリンをゲル製剤に組み込んだ。溶媒系におけるシリマリンの溶解度を以下のようにして決定した:
(i)各溶媒系を表10bにおける所要の溶媒の逐次秤量によって調製して、10gバッチの溶媒系を調製した。
(ii)溶媒系を見た目で均一になるまで十分に撹拌し、シリマリンの溶解度を決定した。溶媒系におけるシリマリンの溶解度は、目視評価することが困難であり、2つの異なる傾向が溶媒系において観察された。シリマリンは、系において固体シリマリンが識別可能に凝集して、0.34~0.35%w/w(SS2、SS5およびSS6)で不溶性であった。残りの系(SS1、SS3およびSS4)においては、シリマリンが系に分散しており、懸濁状態であるように見えた。これらの系(SS1、SS3およびSS4)を次いでさらに評価して、シリマリンの溶解度が0.08%w/wまで低下したと判断し、ここで、懸濁状態にあるシリマリンの証拠がなお存在していて、このことは、シリマリンの溶解度が全3系において0.08%未満であることを示唆した。
溶解度実験の結果に基づいて、ゲル製剤におけるシリマリンの最大投入量を達成するために、シリマリン(SS1、SS3およびSS4)に関して最大溶解度を有する3溶媒系をシリマリンで飽和させることを決定した。このことは、1%w/wのシリマリンを各溶媒系(SS1、SS3およびSS4)に添加し、24時間撹拌して最大溶解度を達成することによって行った。得られた懸濁液を次いで遠心分離して不溶性シリマリンを除去し、溶液を黄色着色度に関して目視評価して、溶液中のシリマリン濃度を決定した。最大投入量を有する溶媒系をSS3と決定した。結果として、SS3を使用し、飽和溶媒系(SS3)をSS3溶媒系によって10%だけ希釈して最終製剤の物理的不安定性を防止することによって、ゲル製剤を調製した。90%飽和の溶媒系および対応するプラセボ(シリマリン無しのSS3溶媒系単独)を、次いで、1%w/wポリマー(HPCまたはHEC)を添加することによってゲル製剤とした。表11は、ゲル製剤試験の結果をまとめており、SS3と組み合わせたヒドロキシプロピルセルロース(HPC)が、良好なゲル製剤を生成したことを示している。
この目的で、以下の手順にしたがって最終ゲル製剤を調製した:
(i)シリマリン(150mg)を20mLのガラスバイアル内に秤量した。
(ii)およそ1.0gの各溶媒系(SS1、SS3およびSS4;表13)をステップ(i)から個々のガラスバイアルに添加した。
(iii)1時間後、追加量の各溶媒系を各個々のバイアルに合計14.85gまで添加して、1%のシリマリン溶液を生成した。
(iv)シリマリンおよび溶媒系を、予め較正された水浴において25℃で>24時間撹拌した。
(v)飽和溶媒系を次いで4000rpmで10分間遠心分離し、未溶解シリマリンを除去した。
(vi)飽和溶媒系を次いで目視評価し、溶液の色および未溶解シリマリンの量に基づいて、溶液中のシリマリンの最大レベルを決定した。
(vii)選択した飽和溶媒系(ステップ(vi)、SS3)を次いでSS3によって10%だけ希釈し、製剤を調製するときシリマリン沈殿を回避した。
(viii)この溶媒系を次いで使用して、溶媒系において1%w/wで2つのHPCを使用してゲルを調製した。
(ix)活性製剤を、肉眼的外観、結晶化の非存在/微視的外観、およびpHについて評価した。
実施例8.抗炎症活性
実物大試験を企てて、炎症に対するCAPTISOL
(登録商標)-シリマリンゲル製剤の効果を、インビトロ乾癬組織モデルからのIL-6の放出を測定することによって決定した。実物大の投与およびサンプリング計画の詳細、収集および分析したサンプル数を表12に示す。
乾癬組織を、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル、シリマリン抽出物、処理した水、およびCAPTISOL(登録商標)ビヒクルゲルによって96時間処理した。IL-6の放出を次いでELISAによって定量化した。結果を図13に示す。IL-6レベルは、水対照群、CAPTISOL(登録商標)ビヒクルゲル群、およびシリマリン抽出物群と比較したとき、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル処理群において最低であった。水処理群と比較したとき、他の3つの群が、IL-6レベルの有意な低減を示した(p<0.001)。最大の低減は、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル群において観察され(水処理した組織と比較して72%低減)、その抗炎症特性を確認した。ゲル製剤を使用しなかった実施例5において実施した実験と比較したとき、ゲル製剤によるIL-6の低減がより大きかった(実施例5のIL-6の低減49%)。試験結果は、ゲル製剤において、CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物の抗炎症活性が改良されていることを示唆している。
実施例9.ROS/RNSの細胞内レベル
インビトロでの健常な全層皮膚モデルにおけるROS/RNSのレベルに対してのCAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル製剤の効果もまた試験して、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲルの抗酸化能力を決定した。健常な全層対照モデルの組織を、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル、シリマリン抽出物、および水によって48時間処理した。組織溶解物を次いで調製し、溶解物をROS/RNSの細胞内レベルについて分析した。図14に示すように、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル製剤で処理した群は、水で処理した群と比較したとき、54%のROS/RNSレベルの低減を示した(p<0.005)。CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル処理群もまた、シリマリン抽出物で処理した群よりも低いROS/RNSレベルを示した。試験結果は、CAPTISOL(登録商標)-シリマリンゲル製剤の抗酸化特性が、CAPTISOL(登録商標)-シリマリン組成物の抗炎症活性を改良したことを実証した。
実施例10.シリマリンの物理化学的特性
タキシフォリン、シリジアニン、シリクリスチン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンA、およびイソシリビンBを含むシリマリン成分を、水への溶解度に関して、また、Log D値に関しても試験した。シリマリン抽出物をIndena(登録商標)(Indena Code:9065110)から得た。HPLCシステムは、Perform
ance PLUSインラインデガッサーを、288nmに設定されたデュアルλ吸光度検出器と併せて備えたWatersのシステムからなった。シリマリン構成成分のクロマトグラフィ分離をSymmetry Shield RP18カラム(150×4.6mm、5μm)において達成した;これを周囲室温状態で維持した。リザーバA(メタノール:10mM酢酸アンモニウム、pH5[65:35v/v])およびリザーバB(10mM酢酸アンモニウム、pH5)からなる二成分移動相系を、勾配プログラム(0~1.9分間:25%のAおよび75%のB;2.0~14.9分間:80%のAおよび20%のBならびに15~37.9分間:80%のAおよび20%のBならびに38~40分間:25%のAおよび75%のB)により稼働した。流量は、分析稼働を通して1mL/分であった。シリマリン成分のHPLCクロマトグラムを図17に示す。
シリマリン成分のLog Dを決定するために、シリマリン抽出物(2mg)を100%のDMSOに溶解し、次いで、実験に使用した。1.0~12のpH範囲間で異なる緩衝剤を、25mM塩酸、25mMクエン酸、25mMリン酸、30mMホウ酸および20mM塩化ナトリウムを含有するユニバーサル緩衝液原液を使用することによって調製した。約45mLのユニバーサル緩衝液は、所望のpHを得るために、水酸化ナトリウム(5M)を滴定された。10μLのシリマリン原液溶液を、緩衝液および予め飽和したオクタノールのそれぞれ500μLを含有するエッペンドルフチューブ内に入れた。この混合物を5分間ボルテックスし、室温で振とうして保った。16時間後、混合物を10,000RPMで30分間遠心分離した。遠心分離後、緩衝液およびオクタノール相を分離し、両相をアセトニトリルで希釈し(1:1)、HPLC分析に付してシリマリンの個々の成分を定量化した。pHでの各化合物のLog D値を、Log D(pH)=Log[有機(ピーク面積)/水(ピーク面積)]によって決定した。
測定した溶解度およびlog D(pH7.4)値を以下の表13に示す。
実施例11.シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体の相互相溶解度研究
2つの方法:方法Aおよび方法B;を使用してシリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体を調製し、複合体における種々の成分の相溶解度を測定して比較した。シリマリン抽出物をIndena(登録商標)(Indena Code:9065110)から得た。
方法Aにおいて、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体を、熱抽出方法を通して調製した。方法Aのステップは:1)CAPTISOL(登録商標)を水と混合することによって10、20、40、60、70、および100mMでCAPTISOL(登録商標)溶液を調製することと;2)撹拌棒を封入した密閉血清バイアルにおいて、過剰量のシリマリンを各CAPTISOL(登録商標)溶液と合わせることと;3)バイアルをホットプレート磁気撹拌機上で70~75℃において水浴に浸漬し、懸濁液を、撹拌
棒を介して60分間撹拌することと;4)室温の水浴に漬けることによって溶液を室温まで冷却することと;5)10,000RPMで遠心分離して、Millipore(0.22μm)シリンジフィルタを使用して濾過することと;を含んだ。適切な希釈後、濾液を、タキシフォリン、シリクリスチン、シリジアニン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンAおよびイソシリビンBについてHPLCを使用して分析した。
方法Bにおいて、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体を、CAPTISOL(登録商標)およびシリマリンを周囲温度で合わせることによって調製した:120mgの抽出物を0、10、20、40、60、80および100mMのCAPTISOL(登録商標)水溶液濃度で組み込んだ。これらのサンプルを室温で3日間振とうした。平衡において、サンプルを10,000RPMで遠心分離し、Millipore(0.22μm)シリンジフィルタを使用して濾過した。適切な希釈後、濾液を、タキシフォリン、シリクリスチン、シリジアニン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンAおよびイソシリビンBについてHPLCを使用して分析した。
方法Aおよび方法Bにおいて調製したシリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体の溶解度を測定した。7のシリマリン成分のそれぞれに関して、方法Aを使用して調製したシリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体は、方法Bを使用して調製したシリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体よりも高い溶解度を概して示した。2つの複合体におけるシリマリン溶解度差は、より高いCAPTISOL
(登録商標)濃度においてさらに大きくなった。図18Aは、シリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体におけるタキシフォリンの相互相溶解度曲線を示し;図18Bは、シリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体におけるシリクリスチンの相互相溶解度曲線を示し;図18Cは、シリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体におけるシリジアニンの相互相溶解度曲線を示し;図18Dは、シリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体におけるシリビンAの相互相溶解度曲線を示し;図18Eは、シリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体におけるシリビンBの相互相溶解度曲線を示し;図18Fは、シリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体におけるイソシリビンAの相互相溶解度曲線を示し;図18Gは、シリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体におけるイソシリビンBの相互相溶解度曲線を示す。表14Aおよび14Bは、方法Bを使用して調製したシリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体と比較したときの、方法Aを使用して調製したシリマリン-CAPTISOL
(登録商標)複合体の溶解度の増加を示す。
実施例12.ブタ腸管を横切る透過
シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体を、ブタ腸管、および対照サンプルとしてのCAPTISOL(登録商標)を用いないシリマリン溶液を使用して、消化管における透過率について試験した。新たに摘出したブタ腸管をきれいにし、0.64cm2の有効拡散面積を有する、Franz拡散細胞の2つのチャンバ間に挟持した。ドナーチャンバを、0.5mlのCAPTISOL(登録商標)の使用可能なシリマリン溶液(リガンド法を使用して調製した)、または陽性対照として使用した、リン酸緩衝生理食塩水(PBS):エタノール(80:20)中の純粋なシリマリンで充填した。リザーバチャンバを5mlのPBS(pH7.4)で充填し、これを、循環水浴によって維持した37℃の温度で3mmの磁気撹拌棒によって600rpmで撹拌した。リザーバ側から200μLの緩衝液を異なる時間間隔(0、1、2、4、6および8時間)で取り出し、同じ容積を新たなPBS緩衝液で置き換えた。上記サンプルをバイアルに移し、HPLC分析に付した。
対照サンプルを、過剰のシリマリン抽出物をリン酸緩衝生理食塩水(PBS):エタノール(80:20)に添加することによって調製した。これらのサンプルを室温で24時間振とうし、平衡で、サンプルを10,000RPMで遠心分離し、Millipore(0.22μm)シリンジフィルタを使用して濾過した。適切な希釈後、濾液を、タキシフォリン、シリクリスチン、シリジアニン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンAおよびイソシリビンBについてHPLCを使用して分析した。
シリマリンの見掛け透過係数P
app×10
-3を、P
app=(dQ/dt)/(C
0×A):式中、dQ/dtは、ブタ腸管を横切る透過速度であり、C
0は、0分におけるドナー区画濃度であり、Aは、ブタ腸管の面積である;を使用して算出した。測定したシリマリンの見掛け透過係数P
app×10
-3を表15に列挙する。
シリマリン成分のそれぞれを、ブタ腸管を横切って透過した量に関して測定した。全ての7のシリマリン成分について、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体が対照サンプルよりも良好な透過率を示した。ブタ腸管を通して透過したシリマリン成分の量はまた、対照サンプルよりもかなり速い速度で時間と共に増加した。図19は、透過試験の8時間後の、対照サンプルおよびシリマリンCAPTISOL(登録商標)複合体における、ブタ腸管を通して透過したシリマリン成分の量を示す。図18に示すように、各シリマリン成分について、透過量は、シリマリン対照サンプルよりもシリマリン-CAPTISOL(登録商標)サンプルにおいてはるかに多い。表15に示すように、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体における7のシリマリン成分の透過係数は、シリマリン単独サンプルよりも高い多数倍であり、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体に関して使用する透過率が増加したことを示している。
実施例13.薬物動態研究
シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体をラットに投与してその薬物動態特性を試験した。
到着後、ラットを、12時間:12時間(明:暗)サイクルで、温度および湿度が制御された部屋における動物治療施設において、ケージに個々に収容した。ラットを、実験目的で使用する前の1週間、食物および水に自由にアクセスできるようにした。12匹のラットを3つの群-群I:経口投与用の、100mMのCAPTISOL(登録商標)濃度のシリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体;群II:シリマリン懸濁液(対照);および群III:静脈投与用の、100mMのCAPTISOL(登録商標)濃度のシリマリン複合体;に等しく分割した。動物を一晩絶食させ、水には自由にアクセスできるようにした。実験の日に、ラットを動物治療施設から取り出し、治療室に持って行った。動物の体重を測定し、適切な投与体積を決定した。経口投与では、ラットの頭部を、頭部を後方に穏やかに伸ばし、下半身を支持することによって適所に保持した。強制飼養チューブを口腔に入れ、下部口蓋に沿って食道まで進め、シリマリンを、該チューブを通して投与した。静脈投与では、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体を、ゆっくりとしたボーラス静脈注射によって尾静脈内に投与した。およそ200μLの血液を、経口群IIおよび静脈群IIIについて、ヘパリンコーティングしたチューブ内に、投与前、0.15、0.5、1、2、4、8、10および24時間において引き入れた。サンプリング時点は、内頸静脈カテーテルを通して、投与前、0.12、0.25、0.5、1、2、4、8および24時間であった。血漿を、血液を4000RPMで5分間遠心分離することによって採取し、分析まで-80±10℃で凍結して保存した。
保存した血漿を、シリマリン成分分析を実施する直前に解凍した。0.1%のアンモニアを含有する200μLのアセトニトリルを50μLの血漿に添加し、混合物を5分間ボルテックスし、4℃において10,000RPMで5分間遠心分離した。遠心分離後、上清を分離してHPLCに注入し、シリマリン構成成分:タキシフォリン、シリジアニン、シリクリスチン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンAおよびイソシリビンB;の分析をした。
群Iのシリマリン-CAPTISOL
(登録商標)サンプル、および対照サンプル(シリマリン懸濁液)におけるシリビンA、シリビンB、イソシリビンA、およびイソシリビンBの血漿濃度-時間曲線を図20A~20Dにそれぞれ示す。図21Aは、シリビンA、シリビンA、イソシリビンA、およびイソシリビンBに関してのシリマリンCAPTISOL
(登録商標)複合体および対照サンプルのAUC比較を示し;図21Bは、シリビンA、シリビンA、イソシリビンA、およびイソシリビンBに関してのシリマリンCAPTISOL
(登録商標)複合体および対照サンプルのC
最大比較を示す。シリマリン-C
APTISOL
(登録商標)サンプルおよび対照サンプルを使用した薬物動態研究の結果もまた、以下表16にまとめる。%F
absを以下の式を使用して算出する:
図21Aおよび21B、ならびに表16にも示されているように、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体は、対照サンプルよりも、タキシフォリン、シリビンA、シリビンA、イソシリビンA、およびイソシリビンBに関してより高いAUC、ならびに
シリビンA、シリビンA、イソシリビンA、およびイソシリビンBに関してより高いC最大を含めた、より良好な薬物動態特性を有した。加えて、シリマリン-CAPTISOL(登録商標)複合体もまた、シリマリン単独よりも、より高い%Fabs、およびしたがって、シリビンA、シリビンA、イソシリビンA、およびイソシリビンBに関してより良好な経口バイオアベイラビリティを示した。そのため、スルホアルキルエーテルシクロデキストリンとシリマリンまたはシリマリン成分との間で形成された複合体は、シリマリンまたはシリマリン成分単独よりも良好な薬物動態特性および経口バイオアベイラビリティを明らかに示す。
本発明を実施形態および実施例を参照して記載したが、本発明は、多数および種々の変更が本発明の精神から逸脱することなくなされ得ることが理解される。したがって本発明は、特許請求の範囲によってのみ限定される。
本発明の他の実施形態として、例えば、以下のものを挙げることができる。
[1]
シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、もしくは2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分と;
スルホアルキルエーテルシクロデキストリンと
を含む組成物。
[2]
スルホアルキルエーテルシクロデキストリンが、式Iの化合物またはその混合物であり、
式中:
nは、4、5、または6であり;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、およびR
9は、それぞれ独立して、-O-または-O-(C
2-C
6アルキレン)-SO
3
-基であり、前記R
1~R
9の少なくとも1つが、独立して、-O-(C
2-C
6アルキレン)-SO
3
-基、mが2~6である-O-(CH
2)mSO
3
-基、-OCH
2CH
2CH
2SO
3
-または-OCH
2CH
2CH
2CH
2SO
3
-であり;
S
1、S
2、S
3、S
4、S
5、S
6、S
7、S
8、およびS
9は、それぞれ独立して、薬学的に許容可能なカチオンである、
[1]に記載の組成物。
[3]
スルホアルキルエーテルシクロデキストリンが、式IIの化合物もしくはその混合物、またはその薬学的に許容可能な塩であり、
式中:
pは、4、5、または6であり、各R
1は、独立して、-O-(C
1-C
8アルキレン)-SO
3Tまたは-OHであり;
各Tは、独立して、水素または薬学的に許容可能なカチオンであり、
但し、少なくとも1つのR
1が-OHである;
[1]に記載の組成物。
[4]
イソシリビンBを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]
イソシリビンAを含む、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]
シリビンAを含む、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]
シリビンBを含む、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]
タキシフォリンを含む、[1]~[7]のいずれかに記載の組成物。
[9]
組成物中のシリマリンの量が、組成物の合計重量を基準にして、約0.0001重量%~約20重量%の範囲である、[1]~[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]
組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量が、組成物の合計重量を基準にして、約0.0001重量%~約50重量%の範囲である、[1]~[9]のいずれかに記載の組成物。
[11]
シリマリンおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの重量比が、約0.001:1~約10:1の範囲である、[1]~[10]のいずれかに記載の組成物。
[12]
イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.001:1~約10:1の範囲である、[1]~[11]のいずれかに記載の組成物。
[13]
イソシリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.001:1~約10:1の範囲である、[1]~[12]のいずれかに記載の組成物。
[14]
シリビンAおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.001:1~約10:1の範囲である、[1]~[13]のいずれかに記載の組成物。
[15]
シリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.001:1~約10:1の範囲である、[1]~[14]のいずれかに記載の組成物。
[16]
イソシリビンBおよびスルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.001:1~約10:1の範囲である、[1]~[15]のいずれかに記載の組成物。
[17]
組成物中のシリマリンの濃度が、約0.01mg/g~約100mg/gの範囲である、[1]~[16]のいずれかに記載の組成物。
[18]
組成物中のスルホアルキルエーテルシクロデキストリンの濃度が、約0.001モル/L~約10モル/Lの範囲である、[1]~[17]のいずれかに記載の組成物。
[19]
シリビンAの重量百分率が、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約3%~約12%の範囲である、[1]~[18]のいずれかに記載の組成物。
[20]
シリビンAのモル百分率が、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約3%~約12%の範囲である、[1]~[18]のいずれかに記載の組成物。
[21]
シリビンBの重量百分率が、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%~約25%の範囲である、[1]~[20]のいずれかに記載の組成物。
[22]
シリビンBのモル百分率が、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%~約25%の範囲である、[1]~[20]のいずれかに記載の組成物。
[23]
イソシリビンAの重量百分率が、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約5%~約16%の範囲である、[1]~[22]のいずれかに記載の組成物。
[24]
イソシリビンAのモル百分率が、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約5%~約16%の範囲である[1]~[22]のいずれかに記載の組成物。
[25]
イソシリビンBの重量百分率が、全フラボノリグナン成分の合計重量を基準にして約1%~約5%の範囲である、[1]~[24]のいずれかに記載の組成物。
[26]
イソシリビンBのモル百分率が、全フラボノリグナン成分の合計モルを基準にして約1%~約5%の範囲である、[1]~[24]のいずれかに記載の組成物。
[27]
シリビンA対シリビンB対イソシリビンA対イソシリビンBのモル比が、約(6~12):(15~25):(10~20):(2~6)の範囲である、[1]~[26]のいずれかに記載の組成物。
[28]
シリビンA対シリビンB対イソシリビンA対イソシリビンBのモル比が、約10:22:14:4である、[1]~[27]のいずれかに記載の組成物。
[29]
1以上の抗酸化剤をさらに含む、[1]~[28]のいずれかに記載の組成物。
[30]
1以上の溶媒をさらに含む、[1]~[29]のいずれかに記載の組成物。
[31]
薬学的に許容可能な賦形剤、希釈剤または担体をさらに含む、[1]~[30]のいずれかに記載の組成物。
[32]
化粧品的に許容可能な賦形剤、希釈剤または担体をさらに含む、[1]~[30]のいずれかに記載の組成物。
[33]
固体または液体形態である、[1]に記載の組成物。
[34]
局所適用のための化粧品組成物であって、クリーム、軟膏、ゲル、ローション、バーム、塗布薬、ペースト洗浄剤、シャンプー、石鹸、スプレーまたはエマルションの形態の、[1]~[33]のいずれかに記載の組成物を含む、前記化粧品組成物。
[35]
局所適用のための組成物であって、ゲルの形態の、[1]~[32]のいずれかに記載の組成物を含む、前記組成物。
[36]
フェノキシエタノール、エタノール、PEG400、およびヒドロキシプロピルセルロースをさらに含む、[34]に記載の組成物。
[37]
フェノキシエタノールの量が、組成物の合計重量を基準にして約0.1%~10重量%の範囲である、[34]または[35]に記載の組成物。
[38]
エタノールの量が、組成物の合計重量を基準にして約1%~30重量%の範囲である、[34]~[36]のいずれかに記載の組成物。
[39]
PEG400の量が、組成物の合計重量を基準にして約1重量%~50重量%の範囲である、[34]~[37]のいずれかに記載の組成物。
[40]
スルホアルキルエーテルシクロデキストリンの量が、組成物の合計重量を基準にして約1重量%~90重量%の範囲である、[34]~[38]のいずれかに記載の組成物。
[41]
ヒドロキシプロピルセルロースの量が、組成物の合計重量を基準にして約0.1重量%~10重量%の範囲である、[34]~[39]のいずれかに記載の組成物。
[42]
シリマリンの量が、組成物の合計重量を基準にして約0.001重量%~10重量%の範囲である、[34]~[40]のいずれかに記載の組成物。
[43]
タキシフォリンとスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを含む組成物であって、タキシフォリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、0.3:10~2:10である、前記組成物。
[44]
シリクリスチンを含み、タキシフォリン対シリクリスチン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、(0.3~2):(1~2):10の範囲である、[43]に記載の組成物。
[45]
シリジアニンを含み、タキシフォリン対シリクリスチン対シリジアニン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、(0.3~2):(1~2):(1.4~2.5):10の範囲である、[44]に記載の組成物。
[46]
シリビンAを含み、タキシフォリン対シリクリスチン対シリジアニン対シリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、(0.3~2):(1~2):(1.4~2.5):(0.1~0.6):10の範囲である、[45]に記載の組成物。[47]
シリビンBを含み、タキシフォリン対シリクリスチン対シリジアニン対シリビンA対シリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、(0.3~2):(1~2):(1.4~2.5):(0.1~0.6):(0.5~1.5):10の範囲である、[46]に記載の組成物。
[48]
イソシリビンAを含み、タキシフォリン対シリクリスチン対シリジアニン対シリビンA対シリビンB対イソシリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、(0.3~2):(1~2):(1.4~2.5):(0.1~0.6):(0.5~1.5):(0.4~0.9):10の範囲である、[47]に記載の組成物。
[49]
イソシリビンBを含み、タキシフォリン対シリクリスチン対シリジアニン対シリビンA対シリビンB対イソシリビンA対イソシリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、(0.3~2):(1~2):(1.4~2.5):(0.1~0.6):(0.5~1.5):(0.4~0.9):(0.1~0.2):10の範囲である、[48]に記載の組成物。
[50]
タキシフォリン、シリクリスチン、シリジアニン、シリビンA、シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンBと、
スルホアルキルエーテルシクロデキストリンと
を含む組成物であって、
タキシフォリン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.02~0.25の範囲であり、シリクリスチン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.06~0.25の範囲であり、シリジアニン対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.08~0.25の範囲であり、シリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.01~0.07の範囲であり、シリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.04~0.15の範囲であり、イソシリビンA対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.02~0.09の範囲であり、イソシリビンB対スルホアルキルエーテルシクロデキストリンのモル比が、約0.002~0.03の範囲である、前記組成物。[51]
ピル、カプセル、錠剤、軟質ゲル、液体懸濁液、シロップ、または粉末の形態の、[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を含む、栄養補助食品組成物。
[52]
酒さを起こしやすい皮膚における顔面発赤の外観を低減する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[53]
皮膚を若返らせる方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[54]
皮膚の老化を防止する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[55]
表皮および真皮細胞における酸化ストレスを阻害する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[56]
酸化ストレスが、UV光、放射線、炎症、たばこの煙への暴露、汚染、またはこれらのあらゆる組み合わせによって誘発される、[55]に記載の方法。
[57]
酸化ストレスが、UV光によって誘発される、[55]に記載の方法。
[58]
プロコラーゲン産生を低減または阻害する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[59]
フィブロネクチン産生を低減または阻害する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[60]
瘢痕形成を低減または阻害する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[61]
瘢痕が、肥厚性瘢痕または火傷後の瘢痕である、[60]に記載の方法。
[62]
創傷治癒を加速する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[63]
皮膚の炎症状態を治療するまたはその進行を阻害する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[64]
皮膚の炎症状態が乾癬である、[63]に記載の方法。
[65]
前記投与が、インターロイキン6(IL-6)の産生を低減または阻害する、[63]に記載の方法。
[66]
前記投与が、インターフェロンガンマ-誘導タンパク質10(IP-10)の産生を低減または阻害する、[63]に記載の方法。
[67]
前記投与が、インターロイキン-8(IL-8)の産生を低減または阻害する、[63]に記載の方法。
[68]
皮膚を酸化から保護する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[69]
組成物が、活性窒素種の濃度を低減する、[68]に記載の方法。
[70]
組成物が、活性酸素種の濃度を低減する、[68]に記載の方法。
[71]
対象において生じる皮膚がんの可能性を低減する方法であって、対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[72]
毒素からの肝臓損傷を治療または低減する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[73]
肝臓疾患を治療する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[74]
肝臓疾患が、アルコール性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、肝線維症、肝硬変、原発性胆汁性肝硬変、肝虚血再灌流傷害、ウイルス性B型肝炎、ウイルス性C型肝炎、またはアルコール性肝炎である、[73]に記載の方法。
[75]
肝臓における肝コラーゲン蓄積を低減または阻害する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[76]
肝線維症を低減または阻害する方法であって、必要とする対象に、有効量の[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
[77]
前記投与が、経口投与である、[52]~[76]のいずれかに記載の方法。
[78]
前記投与が、局所投与である、[52]~[71]のいずれかに記載の方法。
[79]
投与方法であって、[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を経口投与することを含む、前記方法。
[80]
投与方法であって、[1]~[50]のいずれかに記載の組成物を局所投与することを含む、前記方法。
[81]
シリマリン組成物における第1成分の量を増加させるまたは高める方法であって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、
前記シリマリン組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、もしくは2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含み;
前記第1成分が、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択される、前記方法。
[82]
シリマリン組成物における第2成分の量を増加させることをさらに含み、前記第2成分が、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択され、第1成分および第2成分が異なっている、[81]に記載の方法。
[83]
シリマリン組成物における第1成分の量を増加させるまたは高めるプロセスであって、シリマリン組成物とスルホアルキルエーテルシクロデキストリンとを合わせることを含み、
前記シリマリン組成物が、シリマリン、またはタキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、もしくは2,3-シス-イソシリビンから選択される1以上の成分を含み;
前記第1成分が、タキシフォリン、シリクリスチンA、シリジアニン、シリクリスチンB、シリビンA、シリビンB、2,3-シス-シリビンA、2,3-シス-シリビンB、イソシリビンA、イソシリビンB、および2,3-シス-イソシリビンからなる群から選択される、前記プロセス。