JP7238112B2 - 液晶シール剤、これを用いた液晶表示パネル、およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶シール剤、これを用いた液晶表示パネル、およびその製造方法に関する。
液晶表示パネルは通常、一対の基板と、これらの間に配置された枠状のシール部材と、一対の基板およびシール剤に囲まれた領域に充填された液晶と、を有する。液晶の充填方法として、液晶滴下工法が多用されている。液晶滴下工法では、一対の基板の一方に、液晶シール剤を用いて枠状のシールパターンを形成する。そして、シールパターンを硬化させることなく、シールパターン内に液晶を滴下する。その後、2枚の基板を、シールパターンを介して重ね合わせ、シールパターンに光を照射したり、加熱したりすることで、シールパターンを硬化させることが一般的である(例えば特許文献1、および特許文献2)。硬化後のシールパターン(以下「シール部材」とも称する)は、液晶の漏出を防ぐだけでなく、一対の基板を貼り合わせる機能も担う。
特許第5584801号公報 特開2017-90931号公報
ここで、基板に塗布された液晶シール剤(シールパターン)は、光硬化によってある程度硬化する。そして、これをさらに加熱することで十分に硬化し、十分な強度や硬度が発現する。ただし、光硬化後に加熱を行うと、シールパターンが熱によって一時的に軟化する。ここで、シールパターンの加熱は、複数のローラが並列に並べられた搬送装置上を移動させながら行われることが多い。しかしながら、移動中にシールパターンが軟化すると、ローラどうしの間で基板が撓んだり、搬送時の振動によって、一対の基板の相対的な位置がずれることがある。そして、さらに加熱されることで、シールパターンが硬化し、基板どうしがずれたままになる。一方で、シールパターンが熱によって変形しないように、光硬化後のシールパターンを硬くすると、接着強度が低下しやすい。その結果、基板とシール部材とが剥離してしまい、液晶漏れ等が生じたりすることがあった。
そこで、本発明は、液晶滴下工法にも使用可能な液晶シール剤であって、液晶表示パネルを製造する際に一対の基板に相対的な位置ずれを生じさせ難く、かつ接着力が高い液晶シール剤を提供する。
本発明は、以下の液晶シール剤を提供する。
[1](メタ)アクリル樹脂(A)と、1分子中にエポキシ基および(メタ)アクリル基を有する樹脂(B)と、融点が90℃以下である熱硬化剤および/または融点が170℃以上である熱硬化剤を含む熱硬化剤(C)と、光重合開始剤(D)と、を含み、波長365nmの光を3000mJ/cm照射した硬化膜の120℃における弾性率が、30MPa以上100MPa以下である、液晶シール剤。
[2]波長365nmの光を3000mJ/cm照射した後、120℃で1時間硬化させたときのガラス転移温度が120℃以下である、[1]に記載の液晶シール剤。
[3]前記熱硬化剤(C)が、ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、およびポリアミン系熱潜在性硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも一種以上の熱硬化剤である、[1]または[2]に記載の液晶シール剤。
[4]前記光重合開始剤(D)が、チオキサントン系化合物、およびオキシムエステル系化合物のうち少なくとも一方を含む、[1]~[3]のいずれかに記載の液晶シール剤。
[5]常温で液状のエポキシ樹脂(E)(ただし、前記樹脂(B)は除く)をさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載の液晶シール剤。
[6]無機粒子(F)および/または有機粒子(G)をさらに含む、[1]~[5]のいずれかに記載の液晶シール剤。
本発明は、以下の液晶表示パネルの製造方法も提供する。
[7]一対の基板と、前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、前記一対の基板間かつ前記枠状のシール部材の内部に充填された液晶と、を有する液晶表示パネルの製造方法であって、前記一対の基板のうち、一方の基板上に、[1]~[6]のいずれかに記載の液晶シール剤を塗布し、枠状のシールパターンを形成するシールパターン形成工程と、前記一方の基板上かつ前記シールパターンに囲まれた領域、もしくは他方の基板上かつ前記他方の基板と前記一方の基板とを対向させたときに前記シールパターンに囲まれる領域に、液晶を滴下する液晶滴下工程と、前記一方の基板および前記他方の基板を、前記シールパターンを介して重ね合わせる重ね合わせ工程と、前記シールパターンを硬化させる硬化工程と、を含む、液晶表示パネルの製造方法。
[8]前記硬化工程において、前記シールパターンに光を照射する、[7]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
[9]前記硬化工程において、光の照射後、加熱をさらに行う、[8]に記載の液晶表示パネルの製造方法。
本発明は、以下の液晶表示パネルも提供する。
[10]一対の基板と、前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、前記一対の基板間かつ前記枠状のシール部材の内部に充填された液晶と、を有し、前記シール部材が、[1]~[6]のいずれかに記載の液晶シール剤の硬化物である、液晶表示パネル。
本発明の液晶シール剤によれば、液晶滴下工法で液晶表示パネルを作製する際、一対の基板に相対的な位置ずれが生じ難い。また、基板どうしを強固に接着できる。したがって、高品質な液晶表示パネルの製造が可能である。
図1は、実施例においてずれ試験を行う方法を説明するための概略図である。
1.液晶シール剤
本発明の液晶シール剤は、光硬化と熱硬化を併用することが多い液晶滴下工法用の液晶シール剤に好ましく用いられるが、他の方法に適用されてもよい。本発明の液晶シール剤は、(メタ)アクリル樹脂(A)、1分子中にエポキシ基および(メタ)アクリル基を有する樹脂(B)、熱硬化剤(C)、および光重合開始剤(D)を含む。液晶シール剤は、必要に応じてエポキシ樹脂(E)、無機粒子(F)、有機粒子(G)、各種添加剤等を含んでいてもよい。
前述のように、従来の液晶シール剤を用いて液晶表示パネルを作製する場合、光硬化後の加熱によってシールパターンが一時的に軟化し、一対の基板の相対的な位置にずれ(以下、「基板の位置ずれ」とも称する)が生じやすかった。一方で、シールパターンの変形を抑制するため、光硬化後のシールパターンを硬くすると、接着強度が不足し、シール部材と基板とが剥離してしまうことがあった。
シールパターンの加熱温度は通常100~150℃である。また、従来の液晶シール剤が含む熱硬化剤(潜在型熱硬化剤)は、常温で固体であり、融点が100~150℃程度である。潜在型硬化剤は、加熱によって融解して熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂等)と反応する。しかしながら、本発明者の鋭意検討によって、シールパターンの加熱温度と熱硬化剤の融点とが近いと、硬化の際、熱によって熱硬化性樹脂が軟化するだけでなく、熱硬化性樹脂等と反応する前の熱硬化剤が融解することによっても、シールパターンの粘度が低下することが明らかとなった。シールパターンの粘度が低下すると、上述の基板の位置ずれが生じやすくなる。
これに対し、本発明の液晶シール剤は、熱硬化剤(C)として、融点が90℃以下の熱硬化剤、もしくは融点が170℃以上の熱硬化剤を含む。熱硬化剤(C)の融点が90℃以下である場合、比較的低温で熱硬化剤がスムーズに溶解する。そして、熱によって熱硬化性樹脂が軟化する前に、熱硬化剤(C)が熱硬化性樹脂を硬化させるため、上述の基板の位置ずれが生じ難い。一方、熱硬化剤(C)が、融点170℃以上の熱硬化剤である場合、硬化剤が徐々に溶解するため、光硬化後の液晶シール剤の粘度が過度に低下し難く、基板の位置ずれ等が生じ難い。
また、本発明の液晶シール剤は、詳述するが、光硬化後(加熱硬化前)の硬化膜の弾性率が一定の範囲である。光硬化後の硬化膜の弾性率が高すぎると、接着強度が低くなりやすく、弾性率が低すぎると、上述の位置ずれが生じやすくなる。これに対し、硬化膜の弾性率が一定の範囲にあると、良好な接着強度と、基板の位置ずれ防止の両立が可能である。以下、本発明の液晶シール剤の各成分について説明する。
1-1.(メタ)アクリル樹脂(A)
(メタ)アクリル樹脂(A)は、一分子中に1つ以上の(メタ)アクリル基を含む樹脂であればよい。ただし、本明細書において、1分子中に(メタ)アクリル基およびエポキシ基を含む樹脂(B)は、(メタ)アクリル樹脂(A)に含まない。また、本明細書において、(メタ)アクリルとは、メタアクリル、アクリル、またはこれらの両方を表し、樹脂には、ポリマーだけでなく、モノマーやオリゴマーも含む。
ここで、(メタ)アクリル樹脂(A)の例には、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メタ)アクリレート;トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジまたはトリ(メタ)アクリレート;ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、またはそのオリゴマー;ペンタエリスリトールのトリ(メタ)アクリレート、またはそのオリゴマー;ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート;アルキル変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート;カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリレート;エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート;エチレンオキサイド変性アルキル化リン酸の(メタ)アクリレート;ネオペンチルグルコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールのオリゴ(メタ)アクリレート;等が含まれる。
これらの中でも、液晶シール剤の光硬化後の膜の弾性率が所望の範囲に収まりやすいとの観点で、ガラス転移温度が25℃以上200℃未満である樹脂が好ましい。ガラス転移温度は、40℃~200℃がより好ましく、50~150℃がさらに好ましい。ガラス転移温度は、粘弾性測定装置(DMS)により測定される。
また特に、上述の(メタ)アクリル樹脂(A)は、水酸基、ウレタン結合、アミド基、カルボキシル基等の水素結合性官能基を含むことが好ましい。なお、水素結合性官能基には、(メタ)アクリル樹脂(A)の原料が含む水酸基、ウレタン結合、カルボキシル基、およびアミド基等も含まれる。
(メタ)アクリル樹脂(A)が水素結合性官能基を含むと、一般的に疎水性である液晶との相溶性が低くなる。その結果、液晶シール剤が液晶に溶解し難くなり、液晶滴下工法用に適した液晶シール剤となる。
液晶シール剤が含む(メタ)アクリル樹脂(A)の水素結合性官能基当量は、1.0×10-4~5×10-3mol/gが好ましく、2.0×10-3~4.5×10-3mol/gがより好ましい。水素結合性官能基当量が1.0×10-4mol/g未満であると、(メタ)アクリル樹脂(A)1分子中の水素結合性官能基の数が少なく、液晶に対する溶解抑制効果が得られにくい。(メタ)アクリル樹脂(A)の水素結合性官能基当量が5×10-3mol/gを超えると、液晶シール剤の硬化物の耐湿性が低下し易い。
(メタ)アクリル樹脂(A)の水素結合性官能基当量(mol/g)は、「(メタ)アクリル樹脂(A)1分子が含む水素結合性官能基の数」/「(メタ)アクリル樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)」で求められる。ここで、(メタ)アクリル樹脂(A)の水素結合性官能基当量は、(メタ)アクリル樹脂が含む水素結合性官能基の数で調整される。
ここで、(メタ)アクリル樹脂(A)の重量平均分子量は、310~1000が好ましく、400~900がより好ましい。(メタ)アクリル樹脂(A)の重量平均分子量Mwは、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定(ポリスチレン換算)できる。
液晶シール剤が含む(メタ)アクリル樹脂(A)の量は、所望の液晶シール剤の硬化性にもよるが、液晶シール剤100質量部に対して、1~20質量部が好ましく、3~15質量部がより好ましく、3~10質量部がさらに好ましい。(メタ)アクリル樹脂(A)の量が上記範囲であると、液晶シール剤の光硬化後の弾性率が良好になりやすい。
1-2.樹脂(B)
樹脂(B)は、1分子中にエポキシ基および(メタ)アクリル基を有する樹脂であり、その例には、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを、塩基性触媒の存在下で反応させて得られる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂が含まれる。
樹脂(B)は、分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基とを有するため、光硬化性と熱硬化性とを併せ持つ。ここで、非晶性のエポキシ樹脂は、液晶に対する溶解性が高いため、一般的には、液晶滴下工法に使用する液晶シール剤には含まないことが好ましい。しかしながら、本発明の樹脂(B)のように、エポキシ樹脂が(メタ)アクリル基を有する場合、液晶への溶解性が低減される。したがって、樹脂(B)は、非晶性のエポキシ樹脂に(メタ)アクリル基を導入した樹脂であってもよい。
樹脂(B)の原料となるエポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基を2つ以上有する2官能以上のエポキシ樹脂であればよく、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、2,2’-ジアリルビスフェノールA型、ビスフェノールAD型、および水添ビスフェノール型等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ビフェニルノボラック型、およびトリスフェノールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;ナフタレン型エポキシ樹脂等が含まれる。3官能や4官能等の多官能エポキシ樹脂を(メタ)アクリル変性して得られる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、架橋密度が高く、液晶表示パネルとしたときにシール部材と基板との接着強度が低下し易い。したがって、2官能エポキシ樹脂を(メタ)アクリル変性して得られる(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂が好ましい。
2官能エポキシ樹脂は、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、およびビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型およびビスフェノールF型等のビスフェノール型エポキシ樹脂が、液晶シール剤の塗布効率の観点からより好ましい。ビスフェノール型エポキシ樹脂は、ビフェニルエーテル型等のエポキシ樹脂と比べて塗布性に優れる等の利点がある。
ここで、樹脂(B)の原料となるエポキシ樹脂は、一種であってもよく、二種以上であってもよい。また、原料となるエポキシ樹脂は、分子蒸留法、洗浄法等により高純度化されていることが好ましい。
ここで、樹脂(B)も、水酸基、ウレタン結合、アミド基、カルボキシル基等の水素結合性官能基を含むことが好ましい。水素結合性官能基の例には、エポキシ樹脂のエポキシ基が(メタ)アクリル酸と反応して生成する水酸基も含まれる。また、水素結合性官能基の例には、樹脂(B)の原料である(メタ)アクリル酸やエポキシ樹脂が含む水酸基、ウレタン結合、カルボキシル基、およびアミド基等も含まれる。
樹脂(B)が水素結合性官能基を含むと、樹脂(B)と疎水性である液晶との相溶性が低くなる。その結果、液晶シール剤が液晶に溶解し難くなり、液晶滴下工法用に適した液晶シール剤となる。
樹脂(B)の水素結合性官能基当量は、1.0×10-4~5×10-3mol/gが好ましく、2.0×10-3~4.5×10-3mol/gがより好ましい。水素結合性官能基当量が1.0×10-4mol/g未満であると、樹脂(B)中の水素結合性官能基の数が少なく、液晶に対する溶解抑制効果が得られにくい。樹脂(B)の水素結合性官能基当量が5×10-3mol/gを超えると、液晶シール剤の硬化物の耐湿性が低下し易い。
樹脂(B)の水素結合性官能基当量(mol/g)は、「樹脂(B)が一分子中に含む水素結合性官能基の数」/「樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)」で求められる。たとえば、樹脂(B)の水素結合性官能基が、(メタ)アクリル酸とエポキシ樹脂との反応によって生じる水酸基のみである場合、反応させた(メタ)アクリル酸のモル数を、樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)で割って求められる。
ここで、樹脂(B)の水素結合性官能基当量は、原料となるエポキシ樹脂に反応させる(メタ)アクリル酸のモル数を調整したり、原料となる(メタ)アクリル酸やエポキシ樹脂が有する水素結合性官能基の量を調整したりすること等によって制御できる。樹脂(B)の水酸基価当量は、2.0×10-3~5×10-3mol/gが特に好ましい。
樹脂(B)の重量平均分子量は、例えば310~1000が好ましく、350~900がより好ましい。樹脂(B)の重量平均分子量Mwは、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定(ポリスチレン換算)できる。
液晶シール剤が含む樹脂(B)の量は、液晶シール剤100質量部に対して、20~80質量部が好ましく、30~70質量部がより好ましく、40~70質量部がさらに好ましい。樹脂(B)の量が当該範囲であると、液晶シール剤の熱硬化性が良好になりやすい。
1-3.熱硬化剤(C)
熱硬化剤(C)は、融点が90℃以下の熱硬化剤および融点が170℃以上の熱硬化剤のうち、いずれか一方もしくは両方を含む。熱硬化剤(C)は、融点が90℃以下の熱硬化剤を少なくとも含むことがより好ましい。
融点が90℃以下の熱硬化剤の融点は、60~90℃が好ましく、70~90℃がより好ましい。熱硬化剤の融点が90℃以下であると、上述のように、液晶表示パネルを作製する際に、基板の位置ずれが生じ難い。一方で、熱硬化剤の融点が60℃以上であれば、液晶シール剤の保存安定性が良好になりやすい。
また、融点が170℃以上の熱硬化剤の融点は、170~300℃が好ましく、170~230℃がより好ましい。熱硬化剤の融点が170℃以上であると、上述のように、液晶表示パネルを作製する際に、シールパターンが過度に軟化し難く、基板の位置ずれが生じ難い。一方で、熱硬化剤の融点が230℃以下であると、液晶シール剤の硬化時に過度に温度を高める必要がなく、十分に加熱硬化させやすい。
熱硬化剤(C)は、上記融点を有し、かつ加熱により上述の樹脂(B)を硬化可能であれば特に制限されないが、ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、およびポリアミン系熱潜在性硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の熱硬化剤であることが好ましい。熱硬化剤(C)は、これらを一種のみ含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。
ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤の例には、アジピン酸ジヒドラジド(融点181℃)、ドデカン二酸ジヒドラジド(融点190℃)、およびセバシン酸ジヒドラジド(融点189℃)等が含まれる。
イミダゾール系熱潜在性硬化剤の例には、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチルイミダゾリル-(1’)]-エチルトリアジン(融点215~225℃)が含まれる。
アミンアダクト系熱潜在性硬化剤は、触媒活性を有するアミン系化合物と任意の化合物とを反応させて得られる付加化合物からなる熱潜在性硬化剤である。
ポリアミン系熱潜在性硬化剤は、アミンとエポキシとを反応させて得られるポリマー構造を有する熱潜在性硬化剤であり、その例には、ADEKA社製アデカハードナーEH4357S(軟化点73~83℃)、ADEKA社製アデカハードナーEH5057P(融点75~85℃)等が含まれる。
熱硬化剤(C)の量は、液晶シール剤100質量部に対して、1~20質量部が好ましく、3~15質量部がより好ましく、5~13質量部がさらに好ましい。熱硬化剤(C)の量が当該範囲であると、液晶シール剤を加熱によって十分に硬化させやすくなる。
1-4.光重合開始剤(D)
光重合開始剤(D)は、光の照射によって、活性種を発生可能な化合物であればよく、自己開裂型の光重合開始剤であってもよく、水素引き抜き型の光重合開始剤であってもよい。液晶シール剤は、光重合開始剤(D)を一種のみ含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。
自己開裂型の光重合開始剤の例には、アルキルフェノン系化合物(例えば2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン(BASF社製 IRGACURE 651)等のベンジルジメチルケタール、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン(BASF社製 IRGACURE 907)等のα-アミノアルキルフェノン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(BASF社製 IRGACURE 184)等のα-ヒドロキシアルキルフェノン等)、アシルホスフィンオキサイド系化合物(例えば2,4,6-トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド等)、チタノセン系化合物(例えばビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム等)、アセトフェノン系化合物(例えばジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン等)、フェニルグリオキシレート系化合物(例えばメチルフェニルグリオキシエステル等)、ベンゾインエーテル系化合物(例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等)、およびオキシムエステル系化合物(例えば1,2-オクタンジオン-1-[4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)](BASF社製 IRGACURE OXE01)、エタノン-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(0-アセチルオキシム)(BASF社製 IRGACURE OXE02)等)が含まれる。
水素引き抜き型の光重合開始剤の例には、ベンゾフェノン系化合物(例えばベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル-4-フェニルベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチル-ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン等)、チオキサトン系化合物(例えばチオキサントン、2-クロロチオキサントン(東京化成工業社製)、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、1-クロロ-4-エトキシチオキサントン(Lambson Limited製 Speedcure CPTX)、2-イソプロピルキサントン(Lambson Limited社製 Speedcure ITX)、4-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン(Lambson Limited社製 Speedcure DETX)、2,4-ジクロロチオキサントン、アントラキノン系化合物(例えば2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、1-クロロアントラキノン等、2-ヒドロキシアントラキノン(東京化成工業社製 2-Hydroxyanthraquinone)、2,6-ジヒドロキシアントラキノン(東京化成工業社製 Anthraflavic Acid)、2-ヒドロキシメチルアントラキノン(純正化学社製 2-(Hydroxymethyl)anthraquinone)等)、およびベンジル系化合物が含まれる。
上記の中でも、チオキサントン系化合物、アントラキノン系化合物、オキシムエステル系化合物が好ましく、特におよびチオキサントン系化合物およびオキシムエステル系化合物が好ましい。
光重合開始剤(D)の分子量は、200以上5000以下が好ましい。分子量が200以上であると、液晶に溶出し難い。分子量が5000以下であると、(メタ)アクリル樹脂(A)との相溶性が高まり、十分な硬化性が得られやすい。光重合開始剤(D)の分子量は、230以上3000以下がより好ましく、230以上1500以下がさらに好ましい。
光重合開始剤(D)の含有量は、液晶シール剤100質量部に対して、0.1~10質量部が好ましく、0.5~5質量部がより好ましく、0.5~3質量部がさらに好ましい。光重合開始剤(D)の量が当該範囲であると、上述の(メタ)アクリル樹脂(A)や樹脂(B)を十分に光硬化させやすい。
1-5.エポキシ樹脂(E)
液晶シール剤は、常温で液状のエポキシ樹脂(E)をさらに含んでいてもよい。液晶シール剤がエポキシ樹脂(E)を含むと、得られる液晶パネルの表示特性が良好になり、さらには液晶シール剤の硬化物の耐湿性が高まる。
このようなエポキシ樹脂(E)の例には、重量平均分子量が500~10000のエポキシ樹脂が含まれ、1000~5000の芳香族エポキシ樹脂がより好ましい。エポキシ樹脂の重量平均分子量は、例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定(ポリスチレン換算)できる。
このような芳香族エポキシ樹脂の例には、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、ビスフェノールAD等で代表される芳香族ジオール類や、これらをエチレングリコール、プロピレングリコール、アルキレングリコール変性したジオール類と、エピクロルヒドリンとの反応で得られた芳香族多価グリシジルエーテル化合物;フェノールまたはクレゾールとホルムアルデヒドとから誘導されたノボラック樹脂や、ポリアルケニルフェノールやそのコポリマー等で代表されるポリフェノール類と、エピクロルヒドリンとの反応で得られたノボラック型多価グリシジルエーテル化合物;キシリレンフェノール樹脂のグリシジルエーテル化合物類等が含まれる。
上記芳香族エポキシ樹脂は、中でもクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリフェノールエタン型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。液晶シール剤は、これらを一種のみ含んでもよく、二種以上含んでいてもよい。
液状のエポキシ樹脂(E)の含有量は、液晶シール剤100質量部に対して、0.5~20質量部が好ましく、1~15質量部がより好ましく、1~10質量部がさらに好ましい。液状のエポキシ樹脂(E)の量が当該範囲であると、液晶シール剤の硬化物の耐湿性が高まりやすい。
1-6.無機粒子(F)および有機粒子(G)
液晶シール剤は、必要に応じて無機粒子(F)や有機粒子(G)をさらに含んでいてもよい。液晶シール剤は、無機粒子(F)および有機粒子(G)のうち、いずれか一方を含んでいてもよく、両方を含んでいてもよい。液晶シール剤が無機粒子(F)を含むと、液晶シール剤の粘度や、硬化物の強度、硬化物の線膨張性を調整しやすくなる。一方、液晶シール剤が有機粒子(G)を含むと、液晶シール剤の光硬化後の弾性率等を調整しやすくなる。
無機粒子(F)の例には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸化ケイ素(シリカ)、チタン酸カリウム、カオリン、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、ベントナイト、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の無機フィラーが含まれ、好ましくは二酸化ケイ素、タルクが含まれる。これらの中でも、二酸化ケイ素(シリカ)またはタルクが好ましい。液晶シール剤は、無機粒子(F)を一種のみ含んでもよく、二種以上含んでもよい。
無機粒子(F)の形状は、特に限定されず、球状、板状、針状等の定形状あるいは非定形状のいずれであってもよい。無機粒子(F)の平均一次粒子径は、1.5μm以下が好ましく、かつその比表面積は0.5m/g~20m/gが好ましい。無機粒子(F)の平均一次粒子径は、JIS Z8825-1に記載のレーザー回折法で測定できる。また、比表面積測定は、JIS Z8830に記載のBET法により測定できる。
無機粒子(F)の含有量は、液晶シール剤100質量部に対して、1~30質量部が好ましく、3~25質量部がより好ましく、5~20質量部がさらに好ましい。無機粒子(F)の量が当該範囲であると、液晶シール剤の粘度等が所望の範囲に収まりやすい。
一方、有機粒子(G)の例には、シリコーン粒子、アクリル粒子、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体等のスチレン粒子、およびポリオレフィン粒子等が含まれる。液晶シール剤は、有機粒子(G)を一種のみ含んでもよく、二種以上含んでもよい。有機粒子(G)の平均一次粒子径は、0.05~13μmが好ましく、0.1~10μmがより好ましく、0.1~8μmがさらに好ましい。
また、有機粒子(G)の形状は特に制限されないが、好ましくは球状であり、さらに好ましくは真球状である。球状であるとは、各粒子の直径の最大値(a)に対する最小値(b)の比b/a=0.9~1.0であることをいう。有機粒子(G)の平均一次粒径は、顕微鏡法、具体的には電子顕微鏡の画像解析により測定することができる。また、有機粒子(G)の表面は平滑であることが好ましい。表面が平滑であると比表面積が低下して、液晶シール剤に添加可能な有機粒子(G)の量が増加する。
有機粒子(G)の含有量は、液晶シール剤100質量部に対して、0.1~30質量部が好ましく、0.3~20質量部がより好ましく、0.3~15質量部がさらに好ましい。有機粒子(G)の量が当該範囲であると、液晶シール剤の光硬化後の弾性率が所望の範囲に収まりやすい。
1-7.その他の添加剤、および液晶シール剤の物性
液晶シール剤は、必要に応じて、シランカップリング剤等のカップリング剤、イオントラップ剤、イオン交換剤、レベリング剤、顔料、染料、可塑剤、消泡剤等をさらに含んでいてもよい。また、液晶表示パネルのギャップを調整するためにスペーサー等をさらに含んでいてもよい。
液晶シール剤のE型粘度計の25℃、2.5rpmにおける粘度は、200~450Pa・sが好ましく、300~400Pa・sがより好ましい。粘度が上記範囲にあると、液晶シール剤(シールパターン)を介して、一対の基板を重ね合わせたときに、液晶シール剤がこれらの隙間を埋めるように変形しやすい。そのため、液晶表示パネルの一対の基板間のギャップ幅を適正に制御できる。
また、本発明の液晶シール剤のチクソトロピーインデックス(TI値)は、液晶シール剤の塗布性の観点から、1.0~1.5が好ましく、1.1~1.3がより好ましい。TI値は、E型粘度計を用い、室温(25℃)、0.5rpmにおける液晶シール剤の粘度η1、5rpmにおける液晶シール剤の粘度η2を測定し、これらの測定値を、下記式(1)に当てはめて得られる値である。
TI値=(0.5rpmにおける粘度η1(25℃))/(5rpmにおける粘度η2(25℃))・・・(1)
当該液晶シール剤に波長365nmの光を3000mJ/cm照射した硬化膜の120℃における弾性率は、30MPa以上100MPa以下であり、32~90MPaがより好ましく、34~88MPaがさらに好ましい。上記条件で硬化した膜の弾性率は、実質的に液晶シール剤の光硬化後かつ加熱硬化前の弾性率に相当する。当該弾性率が30MPa以上であると、液晶表示パネル作製の際に、シールパターンが過度に変形せず、基板の位置ずれが生じ難くなる。一方、当該弾性率が100MPa以下であると、液晶表示パネルとしたとき、シール部材と基板との接着強度が十分に高まる。当該弾性率は、(メタ)アクリル樹脂(A)の構造や、1分子中にエポキシ基および(メタ)アクリル基を有する樹脂(B)の構造、反応性官能基当量等により調整できる。
上記弾性率は、以下のように測定される貯蔵弾性率である。まず、液晶シール剤を、アプリケーター等を用いて厚み100μmになるように塗布し、波長365nmの光を窒素雰囲気化で3000mJ/cm照射し、光硬化させる。得られた硬化フィルムを短冊状にカットし、粘弾性測定装置DMSを用いて、室温から180℃まで5℃/分で昇温し、120℃における貯蔵弾性率を特定する。
一方、液晶シール剤を波長365nmの光を3000mJ/cm照射した後、120℃で1時間硬化させたときのガラス転移温度は120℃以下が好ましく、80~120℃がより好ましく、80~110℃がさらに好ましい。上記条件での硬化物のガラス転移温度は、実質的に、液晶シール剤の光硬化後かつ加熱硬化後のガラス転移温度に相当する。当該ガラス転移温度が120℃以下であると、シール部材と基板との接着強度が高まりやすい。ガラス転移温度は、(メタ)アクリル樹脂(A)のガラス転移温度等によって調整できる。
液晶シール剤の硬化物のガラス転移温度は、以下のように測定できる。液晶シール剤を、アプリケーターを用いて厚みが100μmになるように塗布し、波長365nmの光を窒素雰囲気化で3000mJ/cm照射し、光硬化させる。その後、120℃のオーブンで一時間熱硬化させて、厚み100μmの硬化フィルムを得る。そして、得られた硬化フィルムを短冊状にカットし、粘弾性測定装置DMSを用いて室温から180℃まで5℃/分で昇温し、得られた貯蔵弾性率(E’)と損失弾性率(E’’)との比が最大になる点をガラス転移温度とする。
2.液晶表示パネル
本発明の液晶表示パネルは、一対の基板と、当該基板の間に配置された枠状のシール部材と、一対の基板間かつ枠状のシール部材の内部に充填された液晶と、を有する。当該液晶表示パネルでは、シール部材が、前述の液晶シール剤の硬化物である。前述のように、液晶シール部材は、光硬化後の弾性率が適度な範囲にあるため、液晶パネルの製造の際に、基板の位置ずれが生じ難い。また、シール部材と基板との接着強度が高いことから、液晶漏れ等が生じ難い。
一対の基板(「表示基板および対向基板」とも称する)は、いずれも透明基板である。透明基板の材質の例には、ガラス、または、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォンおよびPMMA等が含まれる。
表示基板または対向基板の表面には、マトリックス状のTFT、カラーフィルタ、ブラックマトリクス等が配置される。表示基板または対向基板の表面には、さらに配向膜が形成される。配向膜には、公知の有機配向剤や無機配向剤等が含まれる。また、液晶は公知の液晶を用いることが可能である。
液晶表示パネルの製造方法には、一般に、液晶滴下工法と、液晶注入工法とがあるが、本発明の液晶表示パネルの製造方法は、液晶滴下工法であることが好ましい。
液晶滴下工法による液晶表示パネルの製造方法は、1)一方の基板に、前述の液晶シール剤を塗布し、枠状のシールパターンを形成するシールパターン形成工程と、2)シールパターンが未硬化の状態で、一方の基板上かつシールパターンで囲まれた領域内、もしくは他方の基板上かつ他方の基板と一方の基板とを対向させたときにシールパターンに囲まれる領域に、液晶を滴下する液晶滴下工程と、3)一方の基板および他方の基板を、シールパターンを介して重ね合わせる重ね合わせ工程と、4)シールパターンを硬化させる硬化工程と、を含む。
1)シールパターン形成工程では、一方の基板に、前述の液晶シール剤を塗布する。液晶シール剤を塗布する方法は特に制限されず、例えばスクリーン印刷や、ディスペンサによる塗布等、所望の厚みや幅でシールパターンを形成可能な方法であれば特に制限されず、公知の液晶シール剤の塗布方法と同様である。
また、形成するシールパターンの形状は、液晶表示パネルの用途等に合わせて適宜選択され、液晶が漏出しない形状であればよい。例えば矩形状の枠状とすることができるが、当該形状に制限されない。シールパターンの線幅は、0.2~1.0mmが好ましく、0.2~0.7mmがより好ましい。
2)液晶滴下工程では、シールパターンが未硬化の状態で、一対の基板を対向させる。ここで、シールパターンが未硬化の状態とは、液晶シール剤の硬化反応がゲル化点までは進行していない状態を意味する。なお、液晶滴下工程前に、液晶シール剤の液晶への溶解を抑制するために、シールパターンを光照射または加熱して半硬化させてもよい。また、液晶の滴下方法は、公知の液晶の滴下方法と同様であり、シールパターンが形成された基板に液晶を滴下してもよく、シールパターンが形成されていない基板(他方の基板)に液晶を滴下してもよい。
3)重ね合わせ工程では、シールパターンを介して一方の基板と他方の基板とが対向するように重ね合わせる。このとき、基板間のギャップが所望の範囲となるように制御する。
4)硬化工程では、シールパターンを硬化させる。シールパターンの硬化方法は特に制限されないが、所定の波長の光の照射によって仮硬化させた後、加熱により本硬化させることが好ましい。光照射によれば、シールパターンを瞬時に硬化させることができ、液晶シール剤中の成分が液晶に溶解することを抑制できる。
照射する光の波長は、光重合開始剤の種類に応じて適宜選択され、紫外光が好ましい。また、光照射時間は、液晶シール剤の組成にもよるが、例えば10分程度である。このとき照射するエネルギー量は、(メタ)アクリル樹脂(A)や樹脂(B)等を硬化させることができる程度のエネルギー量であればよい。
一方、加熱温度は、液晶シール剤の組成にもよるが、例えば100~150℃であり、加熱時間は2時間程度が好ましい。
本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[材料]
実施例および比較例では、以下の材料を用いた。
<(メタ)アクリル樹脂(A)>
・(メタ)アクリル樹脂(A-1):Ebecryl3700(ダイセル・オルネクス社製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(完全エステル化物)、ガラス転移温度 65℃)
・(メタ)アクリル樹脂(A-2):A-BPE-10(新中村化学工業社製、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ガラス転移温度:-12℃)
・(メタ)アクリル樹脂(A-3):A-TMPT(新中村化学工業社製、トリメチロールプロパントリアクリレート、ガラス転移温度:250℃以上)
<樹脂(B)>
・樹脂(B-1):下記の合成例1で得られたメタクリル酸変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂の合成(75%部分メタアクリル化物)
・樹脂(B-2):下記の合成例2で得られたアクリル酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(75%部分アクリル化物)
<熱硬化剤(C)>
・熱硬化剤(C-1):アデカハードナーEH5057P(ADEKA社製、ポリアミン型潜在性熱硬化剤、融点75~85℃)
・熱硬化剤(C-2):ADH(日本化成社製、アジピン酸ジヒドラジド、融点177~184℃)
・熱硬化剤(C-3):MDH(日本ファインケム社製、マロン酸ジヒドラジド、融点152℃)
<光重合開始剤(D)>
・光重合開始剤(D-1):IRGACURE OXE01(BASF社製)
<エポキシ樹脂(E)>
・エポキシ樹脂(E-1):エピコート1004AF(三菱ケミカル社製、エポキシ樹脂、軟化点97℃)
・エポキシ樹脂(E-2):YL983U(三菱ケミカル社製、エポキシ樹脂、ビスFタイプ、常温で液状)
<無機粒子(F)および有機粒子(G)>
・無機粒子(F-1):S-100(日本触媒化学社製、シリカ粒子)
・有機粒子(G-1):微粒子ポリマーF351(アイカ工業社製)
<その他>
・シランカップリング剤(H-1):KBM-403(信越化学工業社製)
<合成例1>
液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポトートYDF-8170C、東都化成社製、エポキシ当量160g/eq)160g、重合禁止剤(p-メトキシフェノール)0.1g、触媒(トリエタノールアミン)0.2g、およびメタクリル酸61.3gをフラスコ内に仕込み、乾燥空気を送り込んで90℃で還流攪拌しながら5時間反応させた。得られた化合物を、超純水にて20回洗浄し、メタアクリル酸変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂(樹脂(B-1))を得た。
<合成例2>
液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER 828、三菱ケミカル社製、エポキシ当量190g/eq)190g、重合禁止剤(p-メトキシフェノール)0.1g、触媒トリエタノールアミン(0.2g)、およびアクリル酸54.0gをフラスコ内に仕込み、乾燥空気を送り込んで90℃で還流攪拌しながら、5時間反応させた。得られた化合物を、超純水にて20回洗浄し、アクリル酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂(光硬化性樹脂(樹脂(B-2))を得た。
[実施例および比較例]
表1に記載の原料を、表1に記載の比率で配合し、三本ロールを用いて均一な液となるように十分に混合して、各液晶シール剤を得た。
[評価方法]
各実施例および比較例で得られた液晶シール剤について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
<弾性率評価>
実施例及び比較例で得られた液晶シール剤を、アプリケーターを用いて厚み100μmになるように塗布し、波長365nmの光を窒素雰囲気化で3000mJ/cm照射し、硬化させた。得られた硬化フィルムを短冊状にカットし、粘弾性測定装置DMSを用いて室温から180℃まで5℃/分で昇温し、120℃における貯蔵弾性率(E’)を特定した。
<ガラス転移温度評価>
実施例及び比較例で得られた液晶シール剤を、アプリケーターを用いて厚み100μmになるように塗布し、波長365nmの光を窒素雰囲気化で3000mJ/cm照射し、光硬化させた。その後、120℃のオーブンで一時間熱硬化させて、厚み100μmの硬化フィルムを得た。得られた硬化フィルムを短冊状にカットし、粘弾性測定装置DMSを用いて室温から180℃まで5℃/分で昇温し、得られた貯蔵弾性率(E’)と損失弾性率(E’’)との比が最大になる点をガラス転移温度とした。
<ずれ試験>
スクリーン版を使用し液晶シール剤を横25mm×縦45mm×厚さ5mmの無アルカリガラス上のほぼ中央に印刷した。シールパターンは、直径1mmの円形とした。そして、対となる無アルカリガラスをシールパターン上に縦方向に少しずらして載置し、治具で固定した。治具で固定した試験片に対して、紫外線照射装置(ウシオ電機社製)で、波長365nmの光を、強度500mW/cm照射し、液晶シール剤を硬化させた。このとき、紫外線の照度エネルギーは3000mJ/cmとした。次いで図1に示すように、この試験片の一方のガラス10aの端を冶具20で掴んで垂直にぶら下げた。そして、他方のガラス10bの下端に500gの重り21を吊り下げた。前述のように、一対のガラス10a、10bの間には、液晶シール剤の硬化物11が配置されている。重り21を吊り下げた状態の試験片を120℃のオーブンにいれ、他方の基板10bが落下するまでの時間を計測し、以下のように評価した。
〇:10分以上落下しなかった
×:10分未満で落下した
<光硬化性評価(接着強度)>
スクリーン版を使用し液晶シール剤を25mm×45mm×厚さ5mmの無アルカリガラス上に印刷した。シールパターンは、直径1mmの円形とした。そして、対となる無アルカリガラスをシールパターン上に載置し、治具で固定した。
治具で固定した試験片に対して、紫外線照射装置(ウシオ電機社製)で波長365nmの光を500mW/cmで照射し、液晶シール剤を硬化させた。このとき、紫外線の照度エネルギーは3000mJ/cmとした。紫外線によって液晶シール剤を光硬化させた試験片を、オーブンを用いて120℃、60分加熱処理し、接着強度測定用のサンプルとした。
引張試験機(インテスコ社製)を用いて、引張速度を2mm/分とし、硬化した液晶シール剤をガラス面に対して平行な方向に引き剥がすことにより、平面の引張強度を測定した。ここで、接着強度は、平面引張強度の大きさに応じて以下のように評価した。
〇:引張強度が15MPa以上であり、実用状問題ない
△:引張強度が10MPa以上15MPa未満であり、実用状問題ない
×:引張強度が10MPa未満であり、使用できない
Figure 0007238112000001
表1に示すように、(メタ)アクリル樹脂(A)、樹脂(B)、融点が90℃以下もしくは170℃以上の熱硬化剤(C)、および光重合開始剤(D)を含み、かつ一定の条件で光硬化させたときの硬化膜の120℃弾性率が30MPa以上100MPa以下である液晶シール剤によれば、ずれ試験の結果が良好であり、かつ接着強度テストの結果が良好であった(実施例1~7)。
これに対し、120℃弾性率が低すぎる場合には、ずれ試験の評価結果が悪かった(比較例1および比較例3)。光硬化後(加熱硬化前)の弾性率が低いと、液晶表示パネル作製時に基板の位置ずれが生じやすいといえる。一方、光硬化後(加熱硬化前)の120℃弾性率が高すぎる場合には、シール部材と基板との接着強度が低かった(比較例2)。
また、光硬化後(加熱硬化前)120℃弾性率が、30MPa以上100MPa以下であったとしても、熱硬化剤(C)の融点が、90℃超170℃未満の範囲である場合には、ずれ試験の結果が低かった(比較例4)。熱重合開始剤の融点が比較的高いため、光硬化後の液晶シール剤が、加熱硬化までの間に一時的に軟化し、ずれが生じたと推察される。
本出願は、2019年5月10日出願の特願2019-089857号に基づく優先権を主張する。これらの出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本発明の液晶シール剤によれば、液晶滴下工法によって、基板の位置ずれを生じさせることなく、基板どうしを強固に接着できる。したがって、高品質な液晶表示パネルの製造に非常に有用である。
10a 一方の基板
10b 他方の基板
11 液晶シール剤の硬化物
20 治具
21 重り

Claims (10)

  1. (メタ)アクリル樹脂(A)と、
    1分子中にエポキシ基および(メタ)アクリル基を有する樹脂(B)と、
    融点が90℃以下である熱硬化剤および/または融点が170℃以上である熱硬化剤を含む熱硬化剤(C)と、
    光重合開始剤(D)と、
    を含み、
    波長365nmの光を3000mJ/cm照射した硬化膜の120℃における弾性率が、34MPa以上88MPa以下である、
    液晶シール剤。
  2. 波長365nmの光を3000mJ/cm照射した後、120℃で1時間硬化させたときのガラス転移温度が120℃以下である、
    請求項1に記載の液晶シール剤。
  3. 前記熱硬化剤(C)が、ジヒドラジド系熱潜在性硬化剤、イミダゾール系熱潜在性硬化剤、アミンアダクト系熱潜在性硬化剤、およびポリアミン系熱潜在性硬化剤からなる群から選ばれる少なくとも一種以上の熱硬化剤である、
    請求項1または2に記載の液晶シール剤。
  4. 前記光重合開始剤(D)が、チオキサントン系化合物、およびオキシムエステル系化合物のうち少なくとも一方を含む、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  5. 常温で液状のエポキシ樹脂(E)(ただし、前記樹脂(B)は除く)をさらに含む、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  6. 無機粒子(F)および/または有機粒子(G)をさらに含む、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の液晶シール剤。
  7. 一対の基板と、前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、前記一対の基板間かつ前記枠状のシール部材の内部に充填された液晶と、を有する液晶表示パネルの製造方法であって、
    前記一対の基板のうち、一方の基板上に、請求項1~6のいずれか一項に記載の液晶シール剤を塗布し、枠状のシールパターンを形成するシールパターン形成工程と、
    前記一方の基板上かつ前記シールパターンに囲まれた領域、もしくは他方の基板上かつ前記他方の基板と前記一方の基板とを対向させたときに前記シールパターンに囲まれる領域に、液晶を滴下する液晶滴下工程と、
    前記一方の基板および前記他方の基板を、前記シールパターンを介して重ね合わせる重ね合わせ工程と、
    前記シールパターンを硬化させる硬化工程と、
    を含む、
    液晶表示パネルの製造方法。
  8. 前記硬化工程において、前記シールパターンに光を照射する、
    請求項7に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  9. 前記硬化工程において、光の照射後、加熱をさらに行う、
    請求項8に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  10. 一対の基板と、
    前記一対の基板の間に配置された枠状のシール部材と、
    前記一対の基板間かつ前記枠状のシール部材の内部に充填された液晶と、
    を有し、
    前記シール部材が、請求項1~6のいずれか一項に記載の液晶シール剤の硬化物である、
    液晶表示パネル。
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