JP7236478B2 - 情報処理システム、コンピュータプログラム、及び表示方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載のヘッドアップディスプレイ装置の場合、車速が低いときは広い範囲に画像が表示され、車速が高いときは狭い範囲に縮小された画像が表示される。
ところで、例えば手が汚れている場合に操作部を直に触りたくないという要望がある。
本開示に係る情報処理システムは、車両の複数の車窓に画像を表示する車窓表示部と、前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出する検出部と、該検出部が検出したジェスチャーに応じて、前記車窓表示部による前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で制御する表示制御部とを備え、前記搭乗者の手の異なる部位と前記画像の大きさとが互いに関連付けられており、前記検出部は、前記搭乗者の手の部位を検出し、前記表示制御部は、前記検出部が検出した部位に関連付けられている大きさの前記画像の表示状態を制御することを特徴とする。
検出部は、車両の搭乗者のジェスチャーを検出する。表示制御部は、検出部が検出したジェスチャーに応じて、画像の表示状態を制御する。この結果、搭乗者が画像の表示状態を非接触で任意に変更させることができる。
しかも、表示制御部は画像の表示状態を複数の車窓間で制御する。故に、例えば一の車窓から他の車窓へ画像を移動させること、又は異なる車窓にわたって画像を表示すること等を実現することができる。
互いに隣り合うルーフ又はフロントピラーと車窓とにわたって画像の表示が可能である。故に、車窓とルーフ又はフロントピラーとにわたるシームレスな画像が表示可能である。
両手の場合、片手の場合よりも、画像の表示状態の制御に関連付けられるジェスチャーの種類を増やしたり、画像の表示状態の制御に関連付けられるジェスチャーを複雑にしたりすることができる。
本開示に係るコンピュータプログラムは、車両の複数の車窓に画像を表示し、前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出し、検出したジェスチャーに応じて、前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で制御し、前記搭乗者の手の部位を検出し、前記搭乗者の手の異なる部位と前記画像の大きさとを互いに関連付けて記憶する記憶部を参照し、検出した部位に関連付けられている大きさの前記画像の表示状態を制御する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本開示に係る表示方法は、車両の複数の車窓に画像を表示し、前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出し、検出したジェスチャーに応じて、前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で制御し、前記搭乗者の手の異なる部位と前記画像の大きさとが互いに関連付けられており、前記搭乗者の手の部位を検出し、検出した部位に関連付けられている大きさの前記画像の表示状態を制御することを特徴とする。
しかも、画像の表示状態が複数の車窓間で制御される。故に、例えば一の車窓から他の車窓へ画像を移動させること、又は異なる車窓にわたって画像を表示すること等を実現することができる。
本開示に係る情報処理システムは、車両の複数の車窓に画像を表示する車窓表示部と、前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出する検出部と、所定のジェスチャーを行なった人数を判定する判定部と、前記検出部が検出したジェスチャー及び前記判定部が判定した人数に応じて、前記車窓表示部による前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で制御する表示制御部とを備えることを特徴とする。
本開示に係る情報処理システムは、車両の複数の車窓に画像を表示する車窓表示部と、前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出する検出部と、所定のジェスチャーを行なった人数を判定する判定部と、前記検出部が検出したジェスチャー及び前記判定部が判定した人数に応じて、複数人が協力して1つのジェスチャーを行なったか複数人が個々に1つのジェスチャーを行なったかを判定する第2の判定部と、該第2の判定部の判定結果が複数人協力である場合、前記車窓表示部による前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で第1の態様で制御し、前記第2の判定部の判定結果が複数人個々である場合、前記車窓表示部による前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で前記第1の態様とは異なる第2の態様で制御する表示制御部とを備えることを特徴とする。
図1は、実施の形態1に係る情報処理システムが搭載された車両の車室を模式的に示す平面図である。
図中1は車両であり、図中1aは車両1の車室である。
車両1は4つの座席111を備える。図1には、4つの座席111の内の2つが車室1aの前部において左右に並んでおり、車室1aの後部において残る2つが左右に並んでいる状態が示されている。
車室1aの最前部にはテーブル2が設けられている。車室1aの最後部はカーゴスペースとして用いられる。
座席111は折り畳み可能である。
座席111の移動は、例えば搭乗者による所定の操作が行なわれた場合にモータ及びギヤ等を備える移動機構が作動することによって、自動的に行なわれることが望ましい。同様に、座席111の折り畳み及び展開も、自動的に行なわれることが望ましい。
図2には、4つの座席111の内の1つが車室1aの前部において左右方向の中央部に位置しており、他の1つが折り畳まれてカーゴスペースに位置している状態が示されている。残る2つは車室1aの後部において左右に並んでいる。
図4は、テーブル2の構成を模式的に示す断面図である。
図3及び図4に示すように、テーブル2は天板21を備える。
天板21は前後左右に延び、車室1aの側壁に固定されている。なお、天板21の上下方向の位置が、車室1aの側壁に設けられた案内レールに沿って調整可能でもよい。
天板21の後縁は、左右両端に近いほど後向きに延びるようにして凹状に湾曲しているので、テーブル2の意匠性が向上されている(図1~図3参照)。
天板21の上面2aには凸部22が設けられている。凸部22は上面2aから上向きに突出している。凸部22は上面2aの後縁に沿って連続的に延びる。上面2aからの凸部22の高さは、例えば数mm~十数mmである。上面2aに載置された物品が凸部22に当接することにより、物品が後縁から落下することを抑制することができる。
各抽斗23は天板21の下側に配されている。テーブル2の抽斗23の下側には、車室1aの前部にある座席111に座っている搭乗者の足が入る空間が設けられている。
搭乗者は、抽斗23を手動で後ろ向きに引き出す。
抽斗23には各種の物品を収納することができるので、利便性を向上させることができる。しかも、抽斗23は、操舵機器12(図1参照)及び/又は操作機器41(図2参照)が収納可能な構成である。
搭乗者による運転が行なわれる場合、操舵機器12は、例えばスタンド12bに設けられた磁石が天板21に内蔵された鉄板に吸着することにより、又はスタンド12bに設けられた吸盤が上面2aに吸着することにより、テーブル2の上面2aに固定される。
なお、操作機器41はタッチパネルでもよく、搭乗者が所持している携帯型の通信機器(タブレット端末又はスマートフォン等)でもよい。
天板21に設けられた操作機器41は、下向きに押し込まれたときに、天板21の上面2aに設けられた図示しない凹部に収納され、再び下向きに押し込まれたときに、天板21の上面2aにポップアップする構成でもよい。操作機器41が凹部に収納されている場合に凹部を閉鎖する蓋が天板21に設けられていてもよい。天板21に設けられた操作機器41は、上面2aに設けられた左右方向に延びる案内レール又は溝等に沿って左右方向にスライド可能でもよい。
凹部24には表示装置25が収納されている。表示装置25は、例えば矩形板状の液晶ディスプレイであり、画面を下向きにして凹部24に嵌め込まれている(図3及び図4に示す実線参照)。
表示装置25は、立ち上げられると自動的に電源がオンになり、収納されると自動的に電源がオフになる。
表示装置25には、運転に資する情報(車両1の車速、又はカーナビゲーションシステムの地図等)を示す画像が表示される。
なお、天板21には非接触給電装置が埋め込まれていてもよい。非接触給電に対応している電気機器は、天板21の上面2aに載置されている場合に、非接触給電装置から非接触で給電される。
フロントウィンドウ13は、車室1aの前面に設けられた車窓である。
2つのサイドウィンドウ14は、フロントウィンドウ13の左右両側に隣り合っている。サイドウィンドウ14は、車両1のフロントドアに設けられた車窓である。
3つの車窓はテーブル2の上面2aよりも上側に位置し、テーブル2の上側の空間を前側及び左右両側から囲んでいる。
各車窓は矩形状をなし、且つ、車室1aの床に垂直な姿勢であることが望ましい。
車両1のフロントピラー(Aピラー)16は、フロントウィンドウ13の側縁とサイドウィンドウ14の前縁との間に介在している。
照明機器17は、ルーフ15の前縁部における左右方向の中央部に配されている。照明機器17は直接照明又は間接照明により、テーブル2の上面2aを照明する。照明機器17は、例えば搭乗者による所定の操作が行なわれた場合に点消灯される。なお、照明機器17は照明方向又は照明範囲を変更可能でもよい。
図示はしないが、ルーフ15の左右両側縁部夫々に、搭乗者を側方から撮像する撮像部18が設けられている。
撮像部18の個数は3つに限定されず、また、ルーフ15の周縁部に設けられる構成に限定されない。1又は複数の撮像部18が、搭乗者を少なくとも前方から撮像できるよう配されていればよい。
車両1は運転制御装置121及び転舵機構122を備える。
運転制御装置121は、車両1の各部の制御を行なう装置であり、搭乗者による操舵機器12、図示しないアクセルペダル及びブレーキペダル等の操作に応じて、操舵制御、速度制御及びブレーキ制御等を行なう。
搭乗者による運転中、操作機器41を抽斗23に収納しておくことにより、非使用時の操作機器41が搭乗者の運転を阻害する虞がない。
運転制御装置121は、撮像部18から与えられた2次元画像データ及び距離画像データに基づいて、例えば搭乗者による運転中に搭乗者の体調を検出し、検出された体調の良し悪しを判定する。搭乗者の体調が悪い場合、運転制御装置121は、例えば図示しないスピーカから音声を出力することによって搭乗者に警告を発する処理を実行する。車両1が自動運転車両ならば、搭乗者の体調が悪い場合、運転制御装置121は、運転者による手動運転から、完全な自動運転に切り替える処理を実行してもよい。ここで、完全な自動運転とは、運転者を必要としない運転である。
図中4は情報処理システムであり、情報処理システム4は、前述した撮像部18及び操作機器41を備える。更に、情報処理システム4は、3つの車窓表示部42、ルーフ表示部43(車室表示部)、2つのピラー表示部44(車室表示部)、プリンタ45、及び情報処理装置5を備える。
車窓表示部42はテーブル2又はフロントドアに設けられる構成に限定されない。
車窓表示部42はプロジェクタに限定されない。例えば車窓表示部42は透過型の液晶ディスプレイであり、車窓の窓ガラスに積層されてもよい。
ルーフ表示部43は、例えば車両1のセンターピラーに設けられている。
ルーフ15はガラスルーフでもよい。この場合、ルーフ表示部43はルーフ15の窓ガラスに画像を投影するプロジェクタでもよく、ルーフ15の窓ガラスに積層された透過型の液晶ディスプレイでもよい。
ピラー表示部44はプロジェクタに限定されない。例えばピラー表示部44は薄型の有機ELディスプレイ又は液晶ディスプレイであり、Aピラー16の内面に積層されていてもよい。
以下では、3つの車窓表示部42、ルーフ表示部43、及び2つのピラー表示部44をまとめて呼ぶ場合に、車載表示部という。
車載表示部が表示する画像は、静止画像でもよく、動画像でもよい。
プリンタ45はテーブル2の抽斗23に収納されている。
情報処理装置5は、例えば天板21の下面に設けられている。
情報処理装置5は、揮発性の主記憶部51と、不揮発性の補助記憶部52と、主記憶部51を作業領域として用い、補助記憶部52が記憶しているコンピュータプログラム50に従って、各種の演算処理及び制御処理等を実行する制御部53とを備える。コンピュータプログラム50には、本開示に係るコンピュータプログラムが含まれている。
情報処理装置5は車外通信部54及び車内通信部55を更に備える。装置各部はバスを介して相互に接続されている。
主記憶部51は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶部52は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive )等を含む。補助記憶部52は、コンピュータプログラム50の実行に必要な各種のデータを予め記憶している。補助記憶部52の記憶領域の一部は、後述するジェスチャー記憶部521及び部位記憶部522として構成されている。
車内通信部55は、例えばBluetooth(登録商標)規格に準拠する無線通信機器である。制御部53は、車内通信部55を用いて、操作機器41及びプリンタ45夫々との間で情報の送受信を行なう。
搭乗者は、車室1aの前部にある座席111に着座し、テーブル2の上面2aに載置した帳面又は操作機器41等を用いて、車室1a内でデスクワークを行なうことができる。テーブル2の上面2aは3つの車窓よりも下側に位置するので、搭乗者はデスクワーク中に車載表示部が3つの車窓、ルーフ15、及び/又はAピラー16に表示する画像を視認することができる。
また、デスクワーク中、搭乗者は表示装置25をテーブル2の凹部24に収納することができる。天板21には、凹部24を開閉する蓋が設けられていることが望ましい。表示装置25の収納後、凹部24の蓋を閉めることにより、搭乗者はテーブル2の上面2aを広く使うことができる。
制御部53は、搭乗者による操作機器41の操作に応じて、アプリの起動又は終了等の処理を実行する。
制御部53は、搭乗者による操作機器41の操作に応じて、画像データを生成する。
制御部53は、搭乗者による操作機器41の操作に応じて、補助記憶部52、USBポート27に接続された外付け記憶装置、又はサーバ311が備える記憶装置等に画像データを書き込む。
車載表示部が表示する画像の具体例として、例えばアプリを起動させるためのアイコンの画像、起動したアプリのウィンドウに表示される文書、図表、イラスト、又は写真等の画像、或いはAR(Augmented Reality )キャラクターの画像が挙げられる。
制御部53は、搭乗者による操作機器41の操作に応じて、画像データをプリンタ45に与える。
図8に示すフロントウィンドウ13には、4つの画像611~641が表示されている。画像611は、制御部53が画像611の画像データをフロントウィンドウ13に対応する車窓表示部42に与えることによって表示される。他の画像621~641も同様にして夫々表示される。
搭乗者は、車載表示部が表示する画像を視認しながら操作機器41を操作し、所望するアプリを起動させて、作詞、作画、作曲、及びこれらのための情報収集等のデスクワークを行なう。搭乗者が作成した歌詞、イラスト、楽譜等を表わす画像は、例えばフロントウィンドウ13に表示される。
図9には4つの画像612~642が示されている。
制御部53は、画像612の画像データをフロントウィンドウ13に対応する車窓表示部42に与える。
制御部53は、画像622の上半分に相当する画像の画像データをルーフ表示部43に与える。制御部53は、画像622の下半分に相当する画像の画像データをフロントウィンドウ13に対応する車窓表示部42に与える。
画像622を上側(下側)に移動させる場合、制御部53は、画像622の移動量に応じて、ルーフ表示部43に与える画像データの量を増やし(減らし)、その分だけ車窓表示部42に与える画像データの量を減らす(増やす)。
制御部53は、画像632のフロントウィンドウ13に表示すべき部分に相当する画像の画像データをフロントウィンドウ13に対応する車窓表示部42に与える。同様に、制御部53は、画像632のAピラー16(及びサイドウィンドウ14)に表示すべき部分に相当する画像の画像データをピラー表示部44(及びサイドウィンドウ14に対応する車窓表示部42)に与える。
制御部53は、画像642のルーフ15(及びサイドウィンドウ14)に表示すべき部分に相当する画像の画像データをルーフ表示部43(及びサイドウィンドウ14に対応する車窓表示部42)に与える。
なお、画像はルーフ15とAピラー16とにわたって表示されてもよい。
搭乗者は、操作機器41を操作することによって、表示された画像を任意に拡大又は縮小したり、移動又は回転させたり、削除したりする。
搭乗者は、操作機器41を操作することによって、所望の画像が形成された用紙をプリンタ45から出力させる。
なお、デスクワークは趣味の創作活動又は業務上の書類制作等に限定されず、例えば読書、ゲーム、ドラマの視聴、スケジュールの確認、通話、又は同乗者との会議でもよい。コンピュータを利用したゲームの場合、操作機器41はゲーム専用の操作機器でもよい。
図10には4つの画像613~643が示されている。画像613~643は、図9に示す画像612~642に対応する。
そこで、情報処理装置5には、予め表示制限領域の情報が与えられている。表示制限領域は、例えば3つの車窓及びAピラー16の全て、又はこれらの下縁から高さ80%までの領域である。
車両1が再び駐停車した場合(例えば搭乗者がパーキングブレーキをオンにした場合)、制御部53は、表示制限領域外に表示されている画像を、拡大又は移動によって、元の大きさ及び位置に戻し、一時的に削除していた画像を再度表示する。
再び車両1が駐停車中した場合、画像611~641及び画像612~642は、図9に示すように表示される。
なお、画像の全てが表示制限領域外に表示されてもよく、一時的に削除されてもよい。又は、画像は、透明度が向上した表示に(例えば窓ガラスも含めた可視光線の透過率が70%未満の画像から70%以上の画像に)切り替えられてもよい。
情報処理装置5の制御部53は、撮像部18から得られた2次元画像データ及び距離画像データの少なくとも一方に基づいて、搭乗者のジェスチャーを検出する。以下では、搭乗者のジェスチャーとして、手で行なうものを例示する。
制御部53は、搭乗者によるジェスチャー操作に応じて、画像データを生成する。
制御部53は、搭乗者によるジェスチャー操作に応じて、補助記憶部52、USBポート27に接続された外付け記憶装置、又はサーバ311が備える記憶装置等に画像データを書き込む。
制御部53は、搭乗者によるジェスチャー操作に応じて、画像データをプリンタ45に与える。
次に、制御部53は、S11で検出したジェスチャーに基づいて、ジェスチャー記憶部521を参照する(S12)。
ジェスチャー記憶部521は、搭乗者のジェスチャーと、画像の表示状態とを関連付けて記憶している。
S13の処理終了後、制御部53はジェスチャー操作処理を終了する。
S11及びS13の処理を実行する制御部53は、実施の形態における検出部及び表示制御部として機能する。
図13に示すフロントウィンドウ13には、左右に隣り合う2つの画像651,652が表示されている。画像651,652夫々はアプリのアイコンの画像である。搭乗者は何もジェスチャーをしていない。
次いで、S13の処理が実行されることにより、画像652が選択されたことを示す表示(図中外郭線の強調及びハッチング)が行なわれる。
次いで、S13の処理が実行されることにより、選択された画像652が右に移動する。画像652の移動距離は、搭乗者の片手の移動距離に正比例する。図15においては、移動した画像652はフロントウィンドウ13及び右側のAピラー16にわたって表示される。
図示はしないが、搭乗者が片手で画像652を指し示した後、片手で右回りに円を描いた場合、画像652は拡大される。一方、片手で左回りに円を描いた場合、画像652は縮小される。
また、図示はしないが、搭乗者が片手で画像652を指し示した後、片手で指を鳴らすジェスチャーをした場合、画像652に関連付けられたアプリが起動し、起動したアプリのウィンドウの画像が新たに表示される。
図17は、部位記憶部522に記憶してあるデータの一例を示す模式図である。
部位記憶部522は、搭乗者の手の異なる部位と、画像の大きさとを関連付けて記憶している。
部位記憶部522においては、片手の掌と大きいアイコンの画像とが関連付けられており、片手の指と小さいアイコンの画像とが関連付けられている。
制御部53は、図11におけるS11の処理で部位記憶部522を参照する。
図18に示すフロントウィンドウ13には、左右に隣り合う3つの画像651~653が表示されている。画像651~653夫々はアイコンの画像である。搭乗者は何もジェスチャーをしていない。
画像652と画像653とは互いに近い位置にある。画像652は大きいアイコンの画像であり、画像653は小さいアイコンの画像である。
次いで、S13の処理が実行されることにより、画像652が選択されたことを示す表示が行なわれる。
次いで、S13の処理が実行されることにより、画像653が選択されたことを示す表示が行なわれる。
なお、画像の大小は近傍の画像との比較によって判定されてもよい。例えば画像653に近接配置されている場合の画像652は大きいアイコンの画像であるが、画像651に近接配置されている場合の画像652は小さいアイコンの画像である。
本実施の形態においては、片手のジェスチャー操作はアイコンの画像を対象とし、両手のジェスチャー操作はウィンドウの画像を対象とする。
画像661はウィンドウの画像である。図21には、画像661が二点鎖線で表わした大きさから実線で表わした大きさに縮小された状態が示されている。
画像661にはイラストの画像662が含まれている。画像662はウィンドウの一部の画像である。
次いで、S13の処理が実行されることにより、画像661が選択されたことを示す表示が行なわれる。
次いで、S13の処理が実行されることにより、画像661全体が縮小表示される。画像661の縮小率は、両手が互いに近づいた距離に正比例する。このとき、画像661に含まれているイラストの画像662も画像661と同様に縮小表示される。
搭乗者が両手を互いに遠ざけた場合、画像661が拡大表示される。画像661の縮小率は、両手が互いに近づいた距離に正比例する。
搭乗者が両手の指で画像662を指し示した場合、制御部53がジェスチャー操作処理を実行することにより、図11におけるS11の処理で「両手の指で画像を指し示すジェスチャー」が検出される。このとき、部位記憶部522が参照され、搭乗者の指の位置及び向き等に基づいて、搭乗者が指し示した画像がウィンドウの画像の一部である画像662であることも検出される。
次いで、S13の処理が実行されることにより、画像662が選択されたことを示す表示が行なわれる。
次いで、S13の処理が実行されることにより、画像662が拡大表示される。画像662の拡大率は、両手が互いに近づいた距離に正比例する。このとき、画像661の大きさは変化しない。イラストの縮小前に、イラストの一部がウィンドウ内に表示されていなかった場合、イラストが縮小されることによってイラストの表示範囲が拡大される。例えば、画像662が人間の顔のイラストの画像だった場合、画像662の縮小により、画像662は人間の上半身のイラストの画像に変化する。
例えば、制御部53は、所定のジェスチャーが行なわれた場合に、一の車窓に表示されている全ての画像と、他の車窓に表示されている全ての画像とを互いに入れ替える。所定のジェスチャーとは、例えば一の車窓を一方の拳で指し示すと共に他の車窓を他方の拳で指し示し、次に両腕を交差させるジェスチャーである。
なお、画像の入れ替えは、車窓とルーフ15又はAピラー16との間で行なわれてもよく、ルーフ15とAピラー16との間で行なわれてもよい。
ここでは、左側のサイドウィンドウ14に表示されている全ての画像と、フロントウィンドウ13表示されている全ての画像とを互いに入れ替える場合を例示する。
左側のサイドウィンドウ14には、画像671が表示されている。フロントウィンドウ13には、3つの画像681が表示されている。右側のサイドウィンドウ14には、3つの画像691が表示されている。
次いで、S13の処理が実行されることにより、左側のサイドウィンドウ14に表示されている画像671とフロントウィンドウ13に表示されている3つの画像681とが互いに入れ替わる。この結果、搭乗者には、画像671を含む画面67と、3つの画像681を含む画面68とが互いに入れ替わり、3つの画像691を含む画面69が変化しないように見える。
例えば、制御部53は、所定のジェスチャーが行なわれた場合に、車室1aを中心とする画像の回転移動を行なう。画像の回転移動が行なわれる場合、例えばフロントウィンドウ13に表示されている全ての画像が、左側又は(右側)のサイドウィンドウ14に移動する。このとき、左側又は(右側)のサイドウィンドウ14に表示されている全ての画像は、右側又は(左側)のサイドウィンドウ14に移動し、右側又は(左側)のサイドウィンドウ14に表示されている全ての画像は、フロントウィンドウ13に移動する。このとき、各車窓に表示されている画像同士の位置関係及びサイズ比が、回転移動前と回転移動後とで等しいことが望ましい。
ここでは、3つの車窓夫々に表示されている全ての画像を上から見て時計回り又は反時計回りに回転移動させる場合を例示する。また、画像の回転移動を行なうための所定のジェスチャーとして、突き上げた両拳を上から見て時計回り又は反時計回りに回転移動させるジェスチャーを例示する。
次に、S12の処理でジェスチャー記憶部521が参照され、搭乗者のジェスチャーに関連付けられた表示状態(画像の回転移動)が読み出される。
本実施の形態においては、画面67,68,69の何れにも1つ以上の画像が含まれている場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、画像が含まれている画面と画像が含まれていない画面とが互いに入れ替えられてもよい。
図25及び図26は、フロントウィンドウ13に表示される画像及びジェスチャーの一例を示す模式図である。図25及び図26夫々には正面視のフロントウィンドウ13と平面視の搭乗者とが示されている。
図25に示すように搭乗者が手を打ち鳴らすジェスチャーを行なった場合、制御部53がジェスチャー操作処理を実行することにより、図11におけるS11の処理で搭乗者のジェスチャーが検出される。
次に、S12の処理でジェスチャー記憶部521が参照され、搭乗者のジェスチャーに関連付けられた表示状態(メニューリストの呼び出し)が読み出される。
画像711に示すメニューリストには、「ファイルの保存」、「ファイルの削除」、及び「ファイルを開く」等のコマンドメニューが含まれている。各コマンドメニューには、自身が選択された場合に実行されるコマンドが関連付けられている。
また、片手のジェスチャー及び両手のジェスチャーが検出されるので、画像の表示状態の制御に関連付けられるジェスチャーの種類を増やすことができる。
更に、掌に大きい画像が関連付けられ、指に小さい画像が関連づけられている、追い払うジェスチャーによって画像が削除される等、ジェスチャー操作が直感的に分かりやすい。
しかも、画像の表示状態が複数の車窓間で制御される。故に、例えば一の車窓から他の車窓へ画像を移動させること、又は異なる車窓にわたって画像を表示すること等を実現することができる。
車両1は、3つの車窓以外の車窓(リアサイドウィンドウ、リアウィンドウ、又はサンルーフ等)に画像を表示する車窓表示部42を備えていてもよい。
車両1は2つのピラー表示部44の一方又は両方を備えていなくてもよい。ピラー表示部44が存在しない場合、Aピラー16が細いほど、フロントウィンドウ13とサイドウィンドウ14とにまたがって表示される画像の違和感が低減される。
車両1はルーフ表示部43を備えていなくてもよい。
テーブル2の抽斗23には、プリンタ45に限定されず、電話機、コピー機、ファクシミリ機器、ノート型のパーソナルコンピュータ等のOA機器が収納されてもよい。これらはデスクワーク中に抽斗23に収納されたまま、又はテーブル2の上面2aに載置されて使用される。
本実施の形態の情報処理システム4は、情報処理装置5の細部の構成を除き、実施の形態1の情報処理システム4と略同様である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
実施の形態1では1人の搭乗者によるジェスチャー操作を例示した。本実施の形態では複数の搭乗者によるジェスチャー操作を例示する。
図27に示すジェスチャー操作処理のS11、S12、及びS13は図11に示すジェスチャー操作処理のS11、S12、及びS13と同様の処理である。実施の形態1においてはS12の処理の終了後にS13の処理が実行されるが、本実施の形態においてはS12の処理の終了後に後述するS21の処理が実行され、S21の処理でYESと判定された場合にS13の処理が実行される。
図27に示すS21の処理では、制御部53は、ジェスチャー操作を行なった人数が所定の人数に達しているか否かを判定する。このために、ジェスチャー記憶部521は、図28に示すように、搭乗者のジェスチャー及び画像の表示状態と所定の人数とを関連付けて記憶している。
図29に示すように、フロントウィンドウ13に表示されている画像721は、例えば電子書籍の画像である。
次いで、S21の処理が実行される。ページをめくるジェスチャーを行なった人数は1人であって、全員(この場合は2人)ではないので、制御部53はS21でNOと判定し、処理をS11へ戻す。
次いで、S21の処理が実行される。ページをめくるジェスチャーをした人数は全員なので、制御部53はS21でYESと判定し、処理をS13へ移す。
S13の処理が実行されることにより、フロントウィンドウ13には次のページの画像である画像722が表示される(図30参照)。即ち、2人の搭乗者が両方ともそのページを読み終えた場合にページをめくることができる。
車両1に1人しか搭乗者がいない場合、S21の処理は常にYESと判定される。
例えば、2人の搭乗者が夫々の片手を用いてハートマークを形作った場合、制御部53が図11に示すジェスチャー操作処理を実行することにより、S11の処理で「2人でハートマークを作る」が検出される。次に、S12の処理で図28に示すジェスチャー記憶部521が参照され、「2人でハートマークを作る」に関連付けられた「大きいハートマークを表示」が読み出される。次いで、S13の処理が実行されることにより、大きいハートマークを表わす画像が表示される。
情報処理システム4がスピーカを備えている場合、例えば複数の搭乗者が戦隊ものの決めポーズを取ると、爆炎の画像が表示されるとともに爆発音が出力されてもよい。このために、ジェスチャー記憶部521は、図28に示すように、所定の人数(複数)、搭乗者のジェスチャー(戦隊ものの決めポーズ)、画像の表示状態(爆炎の画像を表示)、及び出力すべき音声(爆発音)を関連付けて記憶している。
本実施の形態の情報処理システム4は、マイク46を備える点を除き、実施の形態1の情報処理システム4と略同様である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
実施の形態1ではジェスチャー操作を例示した。本実施の形態ではジェスチャーと音声との組み合わせによる操作を例示する。
マイク46は搭乗者が発した音声を収集する。マイク46が収集した音声は情報処理装置5に与えられる。
図32に示すジェスチャー操作処理のS11、S12、及びS13は図11に示すジェスチャー操作処理のS11、S12、及びS13と同様の処理である。実施の形態1においてはS11の処理の終了後にS12の処理が実行される。一方、本実施の形態においてはS11の処理の終了後、又はS11の処理と同時的に、後述するS31の処理が実行され、S11の処理及びS31の処理の両方が終了した場合にS12の処理が実行される。
ジェスチャー記憶部521は、搭乗者のジェスチャー及び画像の表示状態と搭乗者の音声とを関連付けて記憶している。図32に示すS31の処理では、制御部53はマイク46から与えられた音声に基づいて搭乗者の音声を検出する。
例えば搭乗者はデスクワークとして趣味の創作活動を行なう場合に、趣味用のアプリとしてエディタ、描画用のアプリ、作曲用のアプリ、及びブラウザを使用する。このため、フロントウィンドウ13には、エディタ、描画用のアプリ、作曲用のアプリ、及びブラウザを起動させるためのアイコンの画像611,621,631,641が表示される(図34参照)。
次いで、S13の処理が実行されることにより、趣味用のアプリのアイコンの画像である画像611,621,631,641がフロントウィンドウ13に表示される。
次いで、S13の処理が実行されることにより、仕事用のアプリのアイコンの画像である画像731,732,733,641がフロントウィンドウ13に表示される。
ジェスチャーは搭乗者が意識的に行なうものに限定されない。
画像の表示状態の制御に関連付けられるジェスチャーを複雑にして、ジェスチャー操作にゲーム、ダンス等のエンターテイメント性を与えてもよい。
出発地及び目的地に関する画像を表示する場合、例えば、自宅から職場へ向かう往路であれば、搭乗者の意欲を高めるための画像(例えば偉人の格言を表わす画像)が表示される。一方、職場から自宅へ向かう復路であれば、搭乗者の疲れを癒すための画像(例えば自然の風景を表わす画像)が表示される。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
13 フロントウィンドウ(車窓)
14 サイドウィンドウ(車窓)
15 ルーフ
16 Aピラー(フロントピラー)
4 情報処理システム
42 車窓表示部
43 ルーフ表示部(車室表示部)
44 ピラー表示部(車室表示部)
50 コンピュータプログラム
53 制御部53(検出部,表示制御部)
Claims (10)
- 車両の複数の車窓に画像を表示する車窓表示部と、
前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出する検出部と、
該検出部が検出したジェスチャーに応じて、前記車窓表示部による前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で制御する表示制御部と
を備え、
前記搭乗者の手の異なる部位と前記画像の大きさとが互いに関連付けられており、
前記検出部は、前記搭乗者の手の部位を検出し、
前記表示制御部は、前記検出部が検出した部位に関連付けられている大きさの前記画像の表示状態を制御することを特徴とする情報処理システム。 - 前記複数の車窓には、フロントウィンドウ及び該フロントウィンドウの左右に隣り合うサイドウィンドウが含まれており、
互いに隣り合う車窓にわたって前記画像の表示が可能であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記車両のルーフの内面又はフロントピラーの内面に画像を表示する車室表示部を更に備え、
前記ルーフ又は前記フロントピラー及び該ルーフ又は前記フロントピラーに隣り合う車窓にわたって前記画像の表示が可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。 - 前記検出部は、前記搭乗者の両手を用いたジェスチャーを検出することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の情報処理システム。
- 前記検出部が検出したジェスチャーが追い払うジェスチャーである場合、前記表示制御部は表示されている前記画像を削除することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の情報処理システム。
- 前記車両の状態に応じて、前記画像の大きさ又は表示位置が切り替わることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の情報処理システム。
- 前記検出部が検出したジェスチャーが所定のジェスチャーである場合、前記表示制御部は、前記複数の車窓の内の第1の車窓に表示されている全ての画像を第2の車窓に移動させると共に、該第2の車窓に表示されている全ての画像を前記第1の車窓又は第3の車窓に移動させることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の情報処理システム。
- 車両の複数の車窓に画像を表示し、
前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出し、
検出したジェスチャーに応じて、前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で制御し、
前記搭乗者の手の部位を検出し、
前記搭乗者の手の異なる部位と前記画像の大きさとを互いに関連付けて記憶する記憶部を参照し、
検出した部位に関連付けられている大きさの前記画像の表示状態を制御する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 車両の複数の車窓に画像を表示し、
前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出し、
検出したジェスチャーに応じて、前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で制御し、
前記搭乗者の手の異なる部位と前記画像の大きさとが互いに関連付けられており、
前記搭乗者の手の部位を検出し、
検出した部位に関連付けられている大きさの前記画像の表示状態を制御することを特徴とする表示方法。 - 車両の複数の車窓に画像を表示する車窓表示部と、
前記車両の搭乗者のジェスチャーを検出する検出部と、
所定のジェスチャーを行なった人数を判定する判定部と、
前記検出部が検出したジェスチャー及び前記判定部が判定した人数に応じて、複数人が協力して1つのジェスチャーを行なったか複数人が個々に1つのジェスチャーを行なったかを判定する第2の判定部と、
該第2の判定部の判定結果が複数人協力である場合、前記車窓表示部による前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で第1の態様で制御し、前記第2の判定部の判定結果が複数人個々である場合、前記車窓表示部による前記画像の表示状態を前記複数の車窓の間で前記第1の態様とは異なる第2の態様で制御する表示制御部と
を備えることを特徴とする情報処理システム。
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