JP6402136B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスを供給するインフレータと、車両の座席の側部に設置され側部から車両前方にガスによって膨張可能なエアバッグクッションとを備えたサイドエアバッグ装置に関するものである。
近年の車両にはエアバッグ装置がほぼ標準装備されている。エアバッグ装置は、車両衝突などの緊急時に作動する安全装置であって、ガス圧でエアバッグクッションを膨張展開させて乗員を受け止めて保護する。エアバッグ装置には、設置箇所や用途に応じて様々な種類がある。例えば、前後方向からの衝突から運転者を守るために、ステアリングの中央にはフロントエアバッグ装置が設けられている。その他にも、側面衝突等による車幅方向からの衝撃から乗員を守るために、サイドウィンドウの上方の天井付近にはカーテンエアバッグ装置が設けられ、座席の側部にはサイドエアバッグ装置が設けられている。
エアバッグ装置のエアバッグクッションが膨張展開して乗員を拘束するとき、乗員はエアバッグクッションに衝突しその反力を受ける。乗員がエアバッグクッションから受ける反力は、例えば車両衝突時の衝突速度に比例して大きくなる。エアバッグクッションから受ける反力が高すぎると、乗員の傷害値が高まることが予測されるため、この反力を抑える対策が要請されている。
特許文献1には、インフレータから供給されるガスを外部に排出するベントホールと、ベントホールの開口面積を可変とするベントホール可変手段とを備えたサイドエアバッグ装置が記載されている。
特許文献1では、膨張展開初期にベントホールの開口面積を大きくしてエアバッグクッションの膨張展開力を低減させ、膨張展開後期に開口面積を小さくまたはベントホールを閉じて膨張展開後の乗員保護能力を向上させる、としている。
特開2001−114065号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、膨張展開初期にエアバッグクッションの膨張展開力を低減させるため、エアバッグクッションを迅速に展開できず、乗員拘束を早期に行うことが困難となる。また、膨張展開後期にベントホールの開口面積を小さくまたは閉じているため、乗員がエアバッグクッションから受ける反力を抑制できない。
本発明は、このような課題に鑑み、乗員拘束を早期に行うことができ、さらにエアバッグクッションから乗員が受ける反力を抑制できるサイドエアバッグ装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるサイドエアバッグ装置の代表的な構成は、ガスを供給するインフレータと、車両の座席の側部に設置され側部から車両前方にガスによって膨張可能なエアバッグクッションと、エアバッグクッションの所定箇所に設けられてガスを排出するベントホールと、ベントホールをエアバッグクッションの外側から覆っていて、ベントホールよりも車両前方でエアバッグクッションに結合されているパッチと、パッチに開けられていてベントホールと重なることが可能な開口と、紐状であってパッチから座席の側部の所定箇所まで延び、エアバッグクッションの膨張展開時にパッチを車両後方に引っ張ることが可能な延伸部と、座席の側部に設置され所定の条件下で延伸部を切断可能な切断装置とを備え、切断装置が作動状態では、パッチを車両前方に位置させ開口とベントホールとを重ねた状態にでき、切断装置が非作動な状態では、パッチは延伸部によりエアバッグクッションの後方に引っ張られ、エアバッグクッションのベントホールの存在する領域に皺が寄ることでベントホールが塞がれるように構成されることを特徴とする。
上記構成によれば、パッチは、ベントホールよりも車両前方でエアバッグクッションに結合されている。そのためパッチは、切断装置が非作動な状態で延伸部が切断されていないとき、エアバッグクッションの膨張展開時に延伸部よって車両後方に引っ張られる。すると、延伸部は、エアバッグクッションのうちパッチが結合されている箇所よりも車両後方のベントホールの位置する領域(部位)を、幾重にも折り重なった皺を形成するよう皺ませる。これによってベントホールは皺の中で閉じられ塞がれる。このとき延伸部に引っ張られたパッチがエアバッグクッションを車両前後方向に縮めているために、エアバッグクッションの車両前後方向の寸法が短くなる一方で、車幅方向の寸法である厚みが増す。これによりエアバッグクッションが乗員に接近するため、乗員拘束をより早期に行うことができる。
一方、所定の条件下で切断装置が作動状態となり延伸部が切断されると、エアバッグクッションの膨張展開力によってパッチが車両前方に動き、さらにエアバッグクッションの皺がなくなり皺の中で閉じられていたベントホールが開く。そしてパッチの開口がベントホールと重なることで、エアバッグクッション内のガスを外部に排出でき、乗員がエアバッグクッションに衝突した時に受ける反力を抑えることができる。
上記のサイドエアバッグ装置は、ベントホールよりも車両後方でパッチを上下方向に跨ぐようにエアバッグクッションに結合され、パッチの車両前後方向の動きを案内するガイド布をさらに備えるとよい。これにより、パッチは、ガイド布に案内されこれを通過しながら、延伸部の切断前には延伸部に引っ張られ車両後方に動き、延伸部の切断後には膨張展開力によって車両前方に動く。つまりパッチは、ガイド布に案内され車両前後方向に動くため、車両上下方向の位置が安定する。よって延伸部の切断後、パッチの開口は、エアバッグクッションのベントホールと確実に重なることができる。
上記の所定の条件は、車両の衝突速度が所定値以上の場合とするとよい。車両の衝突速度が高いほど乗員がエアバッグクッションから受ける反力が大きくなり、乗員の傷害値が高まる(悪化する)ことが予測される。そこで上記の通り、衝突速度が所定値以上の場合には切断装置を作動させ、ガスをエアバッグクッションの外部に排出する。このようにすれば、乗員がエアバッグクッションから受ける反力を抑制し、乗員の傷害値を抑えることができる。
上記の延伸部は、パッチとは別体のテザーとしてよい。このように、延伸部として紐状のテザーを用いたので取り回しがよく、また切断装置で切断し易くなる。
上記の延伸部は、パッチから連続したパッチよりも幅の細い部位としてもよい。このように、カバー布の幅を細くした部位を延伸部としたので、別体の布を用意せず延伸部を形成できる。
上記のパッチは、ベントホールの少なくとも上下の高さ位置にわたってエアバッグクッションに結合されているとよい。これにより、エアバッグクッションのうちベントホールの位置する範囲を皺ませてベントホールを塞ぐことがより確実に可能となる。
本発明によれば、乗員拘束を早期に行うことができ、さらにエアバッグクッションから受ける反力を抑制できるサイドエアバッグ装置を提供することができる。
本発明の実施形態におけるサイドエアバッグ装置を例示する概略図である。 図1のサイドエアバッグ装置が膨張展開した状態を例示する図である。 図2のサイドエアバッグ装置の一部を例示する図である。 図2のサイドエアバッグ装置の膨張展開時でテザーの切断前の状態を例示する図である。 図4のサイドエアバッグ装置の一部を例示する図である。 図4のサイドエアバッグ装置を上方から見た状態を例示する模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態におけるサイドエアバッグ装置を例示する概略図である。サイドエアバッグ装置100は、車両102内の座席104のシートバック106に内蔵されている。サイドエアバッグ装置100は、シートバック106の車外側に設けられていて、座席104とサイドドア108との間で膨張展開する図2に示すエアバッグクッション(以下、クッション110)を備える。
図2は、図1のサイドエアバッグ装置100が膨張展開した状態を例示する図である。図中では、車両102内の座席104に乗員112が着座した状態を車両側方から見た様子を示す。なお、図中左側が車両前側となり、手前側が車外側となる。
図2に例示するように、サイドエアバッグ装置100は、クッション110と、クッション110に膨張展開用のガスを供給するインフレータ114とを備える。クッション110は、緊急時に膨張展開し乗員を拘束する部位であって、膨張展開前はシートバック106の車幅方向の側部に巻回または折り畳まれて収納されている。
クッション110は、車両の衝撃が検知されると、インフレータ114から供給されるガスを利用して、シートバック106の側部から車両前方に膨張展開し、図2に示すように乗員112の胸部などを保護する。本実施形態では、クッション110を、シートバック106のドア側の側部(ニアサイド)に設けているが、車内側の側部(ファーサイド)にも設置可能である。
クッション110は、全体的に扁平な形状を有していて、その外表面は、車外側の基布116と車内側の基布118とで構成されている。基布116、118は、縫製や接着などによって全体的に袋状に形成されている。またクッション110は、OPW(One-Piece Woven)を用いての紡織などによっても形成可能である。
インフレータ114は、クッション110の内部の車両後方側に取付けられている。インフレータ114はガス発生装置であって、本実施形態ではシリンダ型(円筒型)のものを採用している。インフレータ114は車両側と電気的に接続し、車両側から衝撃の検知に起因する信号を受けて作動しクッション110にガスを供給する。インフレータ114は、シートバック106のシートフレーム120(図6参照)などに締結するスタッドボルト122を有する。スタッドボルト122がクッション110を貫通してシートバック106に締結されることで、クッション110もシートバック106に取り付けられている。
なお現在普及しているインフレータには、ガス発生剤が充填されていてこれを燃焼させてガスを発生させるタイプや、圧縮ガスが充填されていて熱を発生させることなくガスを供給するタイプ、または燃焼ガスと圧縮ガスとを両方利用するハイブリッドタイプのものなどがある。本実施形態のインフレータ114としては、いずれのタイプのものも利用可能である。
図3は、図2のサイドエアバッグ装置100の一部を例示する図である。図3(a)は、サイドエアバッグ装置100の一部の拡大図である。図3(b)は、図3(a)のサイドエアバッグ装置100のA−A断面図である。クッション110の基布116には、ベントホール124が設けられている。ベントホール124は、基布116の車両前方側の縁のやや車両後方に位置していて、インフレータ114から供給されたガスをクッション110の内部から排出する。
またクッション110の基布116には、車両前後方向に長尺のパッチ126が結合されている。パッチ126は、図3に示すようにベントホール124よりも車両前方に位置する第1結合部128で基布116に結合されていて、ベントホール124を基布116の外側から覆っている。またパッチ126は、図3(a)に示すように、ベントホール124の少なくとも上下の高さ位置129にわたって基布116に結合されている。
パッチ126には紐状のテザー130が接続されている。テザー130は、パッチ126から、例えば座席104のシートバック106の側部に位置する第2結合部132まで延びる延伸部であって、第2結合部132に結合されている。ただし図3では、切断装置としてのテザーカッター134によって切断された状態のテザー130を実線で示し、切断前のテザー130の位置を仮想線で示している。
図3(a)に示すように、パッチ126には、クッション110の膨張展開時であってテザー130の切断後の状態で、ベントホール124と重なることが可能な開口136が形成されている。図3(b)には、クッション110の膨張展開時であってテザー130の切断後での第1結合部128と第2結合部132との間の寸法を、第1寸法Laとして示している。なお図3(b)に示す基布116は、クッション110の外面の形状に沿って湾曲している場合もあるが、ここでは、車両前後方向に沿った直線に合わせて模式的に示している。
図2に示すテザーカッター134は、小型で筒形状のカッターであって、座席104のシートバック106の側部の所定箇所にクッション110等と共に設置されている。一例としてテザーカッター134の内部には、図示を省略する刃を有するシリンダおよびマイクロガスジェネレータが配置されている。テザーカッター134は、車両側の電源やセンサ等さらには制御部138と電気的に接続される。
図2に示す制御部138は、所定の条件下でテザーカッター134に作動信号を印加し、テザーカッター134を作動させる。テザーカッター134は、作動信号を受けるとシリンダ内の刃を可動し、テザー130を切断する。
ここで、車両衝突時の衝突速度が高いほど乗員112がクッション110に衝突した時にクッション110から受ける反力が大きくなり、乗員の傷害値が高まると予想される。そこで本実施形態では、上記の所定の条件を、センサから得られる車両衝突時の衝突速度が所定値以上の場合としている。この場合にテザーカッター134を作動させることで、重なり合ったパッチ126の開口136および基布116のベントホール124を通してガスをクッション110の外部に排出できる。
このようにすれば、乗員112がクッション110から受ける反力を抑制し、乗員112の傷害値を抑えることができる。なお乗員112がクッション110から受ける反力は、衝突速度に限らず乗員の体格や体重など他の要因によっても変化するため、これらの要因も考慮して、テザーカッター134を作動させる条件を適宜設定してよい。
さらにクッション110の基布116には、ガイド布140が結合されている。ガイド布140は、図3(a)に示すように、ベントホール124よりも車両後方でパッチ126を上下方向に跨ぐように基布116に結合されている。つまり、ベントホール124は、基布116のうち第1結合部128とガイド布140との間の部位142に位置している。つまり基布116の部位142は、クッション110のベントホール124の存在する領域である。
図4は、図2のサイドエアバッグ装置100の膨張展開時でテザー130の切断前の状態を例示する図である。図5は、図4のサイドエアバッグ装置100の一部を例示する図である。図5(a)は、サイドエアバッグ装置100の一部の拡大図である。図5(b)は、図5(a)のサイドエアバッグ装置100のB−B断面図である。
図4に示すサイドエアバッグ装置100では、クッション110の膨張展開時でテザー130が切断されていず、テザー130がパッチ126を車両後方に引っ張ることで、基布116に皺144を形成している。
皺144は、図5(a)に示すように、基布116のうち第1結合部128とガイド布140との間の上記部位142で、幾重にも折り重なって形成されている。そして基布116の部位142は、図3(a)に示したようにベントホール124が位置している。このため、ベントホール124は、図5(b)のように上記領域である部位142の皺144の中で閉じられ塞がれることになる。
またパッチ126は、テザー130によって車両後方に引っ張られると、ガイド布140に案内されながら車両後方に動く。つまり、パッチ126は、ガイド布140を通過して車両上下方向の位置が安定した状態で車両後方に動き、第1結合部128よりも車両後方のベントホール124の存在する領域である部位142を、皺144を形成するように皺ませる。
このように、サイドエアバッグ装置100は、テザーカッター134が非作動な状態において、パッチ126がテザー130によりクッション110の後方に引っ張られると、クッション110の上記部位142に皺144が寄ることでベントホール124が塞がれるように構成されている。
このような皺114を形成する挙動は、図5(b)に示すテザー130の切断前におけるテザー130の長手方向の寸法Lbと、パッチ126の長手方向の寸法Lcとを合計した第2寸法Ldを、図3(b)に示すテザー130の切断後における上記第1寸法Laよりも短く調節することで可能となる。
またパッチ126がガイド布140を通過しながら車両後方に動くため、パッチ126の開口136は、ガイド布140に覆われる。このようにテザー130の切断前では、基布116の部位142に位置するベントホール124は閉じられ、パッチの開口136もガイド布140で覆われるため、クッション110のガスの排出は防がれる。
図6は、図4のサイドエアバッグ装置100を上方から見た状態を例示する模式図である。なお図中に鎖線で示すクッション110Aは、テザー130が存在せず基布116を皺ませる構成を有さない比較例として示している。
テザー130は、図示のように、クッション110の基布116の外側を通ってテザーカッター134で切断可能な位置を通過してシートバック106内の第2結合部132まで延びている。第2結合部132は、テザー130がシートバック106内のシートフレーム120にインフレータ114と共締めされ固定された箇所とされる。
クッション110は、上記したようにテザー130に引っ張られたパッチ126が基布116の部位142に皺144を形成するほどに、基布116を車両前後方向に縮めている。このため、クッション110は、その車両前後方向の寸法Leが比較例のクッション110Aの寸法Lfに比べて短くなり、その一方で、車幅方向の寸法Lgがクッション110Aの寸法Lhに比べて長くなり厚みが増す。
したがって、サイドエアバッグ装置100によれば、テザー130の切断前の状態で、クッション110が乗員112に接近するため、乗員拘束をより早期に行うことができる。さらにテザー130の切断前ではクッション110からガスが排出されないため、クッション110の圧力は高い状態に保たれ、乗員を十分に拘束できる。
一方、サイドエアバッグ装置100では、衝突速度が所定値以上であった場合は、制御部138によってテザーカッター134が作動し、テザー130が切断される。テザー130が切断されると、クッション110の膨張展開力によってパッチ126が車両前方に動く。
パッチ126が車両前方に動くと、クッション110の基布116の部位142に形成されていた皺144がなくなり、その結果、皺144の中で閉じられていたベントホール124が開く(図3参照)。またパッチ126が車両前方に動くときガイド布140を通過するので、ガイド布140で覆われていたパッチ126の開口136も出現する。そして、パッチ126の開口136がベントホール124と重なることで、クッション110内のガスを外部に排出できる。
つまり、テザーカッター134は、所定の条件下で作動状態となりテザー130を切断し、パッチ126を車両前方に位置させ、開口136とベントホール124とを重ねた状態にできる。なお、テザーカッター134を作動(テザー130を切断)させる所定の条件とは、展開時のクッション110を柔らかくしたい場合であり、たとえば、一例として小柄な一般成人女性に相当する乗員が乗車しているような場合(条件)には一様に作動するようにしてもよい。また別の例としては、大柄な一般成人男性に相当するような乗員が乗車しているような場合、側面からの衝突速度が比較的大きいときには作動させて柔らかくし、側面からの衝突速度が小さいときには作動させずに、比較的硬い状態で使用するようにしても良い。
したがって、サイドエアバッグ装置100によれば、図2に示すテザー130の切断後の状態で、クッション110の内圧が抑えられるため、乗員112がクッション110に衝突した時に受ける反力を抑制できる。
また、図5に示すようにパッチ126は、ガイド布140に案内されこれを通過しながら、テザー130の切断前にはテザー130に引っ張られ車両後方に動く。そして図3に示すようにパッチ126は、テザー130の切断後には膨張展開力によって車両前方に動く。つまりパッチ126は、ガイド布140に案内され車両前後方向に動くため、車両上下方向の位置が安定する。よってパッチ126の切断後、パッチ126の開口136は、ベントホール124と確実に重なることができる。
さらに、図5(a)に示すようにパッチ126は、ベントホール124の少なくとも上下の高さ位置129にわたってクッション110に結合されている。このため、パッチ126は、クッション110のうちベントホール124の位置する部位142を皺ませてベントホール124を塞ぐことがより確実に可能となる。
図2に示すように、また本実施形態では、延伸部としてパッチ126とは別体のテザー130を用いたので、取り回し易くまたテザーカッター134で切断され易くできる。ただし、クッション110の膨張展開時にパッチ126を車両後方に引っ張ることで、クッション110を皺ませてベントホール124を塞ぐように長さを短く調整可能であれば、延伸部はテザー130に限られない。一例として延伸部は、パッチ126から連続したパッチ126よりも幅の細い部位としてもよい。このようにすれば別体の布を用意せずに延伸部を形成できる。
図6に示すように、さらに上記実施形態では、テザー130が第2結合部132にてシートバック106内のシートフレーム120にインフレータ114と共締め固定されているとしたが、これに限定されない。一例として、テザー130は、第2結合部132にて、シートフレーム120に単独で固定されていてもよく、また、基布116に縫製されていてもよい。いずれも場合であっても、クッション110の膨張展開時に、テザー130がパッチ126を車両後方に引っ張ることで、パッチ126がクッション110を皺ませてベントホール124を塞ぐことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
また、上記実施形態においては本発明にかかるサイドエアバッグ装置100を自動車に適用した例を説明したが、自動車以外にも航空機や船舶などに適用することも可能であり、同様の作用効果を得ることができる。
本発明は、ガスを供給するインフレータと、車両の座席の側部に設置され側部から車両前方にガスによって膨張可能なエアバッグクッションとを備えたサイドエアバッグ装置に利用することができる。
100…サイドエアバッグ装置、102…車両、104…座席、106…シートバック、108…サイドドア、110…クッション、112…乗員、114…インフレータ、116、118…基布、120…シートフレーム、122…スタッドボルト、124…ベントホール、126…パッチ、128…第1結合部、129…ベントホールの上下の高さ位置、130…テザー、132…第2結合部、134…テザーカッター、136…開口、138…制御部、140…ガイド布、142…基布の部位、144…皺

Claims (6)

  1. ガスを供給するインフレータと、
    車両の座席の側部に設置され該側部から車両前方に前記ガスによって膨張可能なエアバッグクッションと、
    前記エアバッグクッションの所定箇所に設けられて前記ガスを排出するベントホールと、
    前記ベントホールを前記エアバッグクッションの外側から覆っていて、該ベントホールよりも車両前方で該エアバッグクッションに結合されているパッチと、
    前記パッチに開けられていて前記ベントホールと重なることが可能な開口と、
    紐状であって前記パッチから前記座席の側部の所定箇所まで延び、前記エアバッグクッションの膨張展開時に該パッチを車両後方に引っ張ることが可能な延伸部と、
    前記座席の側部に設置され所定の条件下で前記延伸部を切断可能な切断装置とを備え、
    前記切断装置が作動状態では、前記パッチを車両前方に位置させ前記開口と前記ベントホールとを重ねた状態にでき、
    前記切断装置が非作動な状態では、前記パッチは前記延伸部により前記エアバッグクッションの後方に引っ張られ、前記エアバッグクッションの前記ベントホールの存在する領域に皺が寄ることで前記ベントホールが塞がれるように構成されることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 当該サイドエアバッグ装置は、前記ベントホールよりも車両後方で前記パッチを上下方向に跨ぐように前記エアバッグクッションに結合され、前記パッチの車両前後方向の動きを案内するガイド布をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記所定の条件は、前記車両の衝突速度が所定値以上の場合であることを特徴とする請求項1または2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記延伸部は、前記パッチとは別体のテザーであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記延伸部は、前記パッチから連続した該パッチよりも幅の細い部位であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記パッチは、前記ベントホールの少なくとも上下の高さ位置にわたって前記エアバッグクッションに結合されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサイドエアバッグ装置。
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