JP7225578B2 - 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子及びそれを含んでなる自動車アンダーボディコート剤 - Google Patents
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Description
そして、本発明の塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子は、特にペースト塩ビゾルとした際の初期粘度が高いことから塗布時の垂れを抑制できるきわめて優れたものとなり、初期粘度が80000mPa・s以上となるものが好ましい。また、粘度の経時変化も極めて優れたものとなり、増粘率が90%以下となるものが好ましく、さらに自動車アンダーボディコート剤、自動車用シーラント用として優れたものとなることから、増粘率が50%未満となるものが好ましい。その際の増粘率の測定方法については後述する。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子100重量部、フタル酸ジイソノニル100重量部(株式会社ジェイプラス製)、脂肪酸塩表面処理炭酸カルシウム((商品名)Viscolite-OS 白石工業株式会社製)70重量部、及びナフテン系炭化水素溶剤((商品名)Exxsol D40 東燃ゼネラル石油株式会社製)15重量部を混練し、ペースト塩ビゾルを得た。得られたペースト塩ビゾルを23℃にて24時間保管した後、B8H型回転粘度計で23℃、20rpm条件にて測定した粘度を初期粘度とした。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子100重量部、フタル酸ジイソノニル100重量部(株式会社ジェイプラス製)、脂肪酸塩表面処理炭酸カルシウム((商品名)Viscolite-OS 白石工業株式会社製)70重量部、及びナフテン系炭化水素溶剤((商品名)Exxsol D40 東燃ゼネラル石油株式会社製)15重量部を混練し、ペースト塩ビゾルを得た。得られたペースト塩ビゾルを23℃にて24時間保管した後、B8H型回転粘度計で23℃、20rpm条件にて測定した粘度を粘度Aとし、該ゾルを、更に23℃にて7日間保管した後、B8H型回転粘度計で23℃、20rpm条件にて測定した粘度を粘度Bとした。粘度A及び粘度Bを下記式にて、得られたペースト塩ビゾルの増粘率を求めた。
<破断伸びの測定方法>
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子100重量部、フタル酸ジイソノニル100重量部(株式会社ジェイプラス製)、脂肪酸塩表面処理炭酸カルシウム((商品名)Viscolite-OS 白石工業株式会社製)70重量部、及びナフテン系炭化水素溶剤((商品名)Exxsol D40 東燃ゼネラル石油株式会社製)15重量部を混練してペースト塩ビゾルを製造した。脱泡処理した前記ペースト塩ビゾルを離型紙で2mm厚に塗布し、140℃×30min分間加熱してペースト塩ビシートを作成した。得られたペースト塩ビシートからJIS3号ダンベルを用いて試験片を作成し、試験片の中央に20mm間隔の標線を入れ、引張り試験装置に取り付け、23℃で50mm/分の速度で引張り、破断時の荷重及び標線間の伸びを測定し、破断伸び及び引張強度を求めた。
JIS-K6721に準拠し求めた。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体中に含有する平均酢酸ビニル残基単位含有量(重量%)(VAc含量と記す場合もある。)は、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体100mgと臭化カリウム10mgを混合し、すりつぶして成形した測定サンプルと、赤外分光光度計(島津社製、(商品名)FTIR-8100A)を用いて、下記式より算出した。
A:1430cm-1付近のC-H面内変角による吸収ピークトップのAbs.値。
B:1740cm-1付近のC=O伸縮による吸収ピークトップのAbs.値。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子にレーザー透過率が84~86%となるように水を添加して濃度調整を行った測定用試料を、レーザー回折/散乱式粒子径測定装置((商品名)LA-920、堀場製作所(株)製)を用いて、メジアン径を測定し平均粒子径とした。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体ラテックスにレーザー透過率が84~86%となるように水を添加して濃度調整を行った測定用試料を、レーザー回折/散乱式粒子径測定装置((商品名)LA-920、堀場製作所(株)製)を用いて、メジアン径を測定し一次平均粒子径とした。
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360kg、塩化ビニルモノマー300kg、過酸化ラウロイル6kg及び15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30kgを仕込み、該重合液をホモジナイザーを用いて2時間循環し、均質化処理後、温度を45℃に上げて、重合を進めた。45℃における塩化ビニルモノマーの飽和蒸気圧より0.2MPa圧力が低下した後、未反応の塩化ビニルモノマーを回収した。得られた開始剤等含有シードラテックス(以下、シード1と略記する。)の平均粒子径は0.60μm、固形分濃度は32%であった。
2.5リットルオートクレーブ中に脱イオン水500g、1段目仕込み単量体として塩化ビニルモノマーを490g(混合単量体の全仕込み量に対して61重量%)と酢酸ビニルモノマーを95g(混合単量体の全仕込み量に対して12重量%)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを20g、5%水溶液ラウリル硫酸ナトリウムを9g、シード1を85g、0.1%水溶液硫酸銅を4g仕込み、その後、この反応混合物の温度を35℃に上げて1段目重合を開始するとともに、0.05重量%アスコルビン酸水溶液を全重合時間を通じて、重合温度を維持するように連続的に添加した。重合転化率が50%となったところで、2段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー140g(混合単量体の全仕込み量に対して18重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて2段目重合を継続した。更に、1段目仕込み単量体と2段目仕込み単量体の合計に対して重合転化率が75%となったところで、3段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー70g(混合単量体の全仕込み量に対して9重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて3段目重合を継続し、混合単量体の合計に対して重合転化率が90%となったところで重合を終了した。
2.5リットルオートクレーブ中に脱イオン水500g、1段目仕込み単量体として塩化ビニルモノマーを490g(混合単量体の全仕込み量に対して61重量%)と酢酸ビニルモノマーを95g(混合単量体の全仕込み量に対して12重量%)、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを40g、5%水溶液ラウリル硫酸ナトリウムを9g、シード1を85g、0.1%水溶液硫酸銅を4g仕込み、その後、この反応混合物の温度を35℃に上げて1段目重合を開始するとともに、0.05重量%アスコルビン酸水溶液を全重合時間を通じて、重合温度を維持するように連続的に添加した。重合転化率が50%となったところで、2段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー140g(混合単量体の全仕込み量に対して18重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて2段目重合を継続した。更に、1段目仕込み単量体と2段目仕込み単量体の合計に対して重合転化率が75%となったところで、3段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー70g(混合単量体の全仕込み量に対して9重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて3段目重合を継続し、混合単量体の合計に対して重合転化率が90%となったところで重合を終了した。
2.5リットルオートクレーブ中に脱イオン水500g、1段目仕込み単量体として塩化ビニルモノマーを490g(混合単量体の全仕込み量に対して61重量%)と酢酸ビニルモノマーを95g(混合単量体の全仕込み量に対して12重量%)、5%水溶液ラウリル硫酸ナトリウムを9g、シード1を85g、0.1%水溶液硫酸銅を4g仕込み、その後、この反応混合物の温度を35℃に上げて1段目重合を開始するとともに、0.05重量%アスコルビン酸水溶液を全重合時間を通じて、重合温度を維持するように連続的に添加した。重合転化率が50%となったところで、2段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー140g(混合単量体の全仕込み量に対して18重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて2段目重合を継続した。更に、1段目仕込み単量体と2段目仕込み単量体の合計に対して重合転化率が75%となったところで、3段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー70g(混合単量体の全仕込み量に対して9重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて3段目重合を継続し、混合単量体の合計に対して重合転化率が90%となったところで重合を終了した。
2.5リットルオートクレーブ中に脱イオン水500g、1段目仕込み単量体として塩化ビニルモノマーを490g(混合単量体の全仕込み量に対して61重量%)と酢酸ビニルモノマーを95g(混合単量体の全仕込み量に対して12重量%)5%水溶液ラウリル硫酸ナトリウムを9g、シード1を85g、0.1%水溶液硫酸銅を4g仕込み、その後、この反応混合物の温度を35℃に上げて1段目重合を開始するとともに、0.05重量%アスコルビン酸水溶液を全重合時間を通じて、重合温度を維持するように連続的に添加した。重合転化率が50%となったところで、2段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー140g(混合単量体の全仕込み量に対して18重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて2段目重合を継続した。更に、1段目仕込み単量体と2段目仕込み単量体の合計に対して重合転化率が75%となったところで、3段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー70g(混合単量体の全仕込み量に対して9重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて3段目重合を継続し、混合単量体の合計に対して重合転化率が90%となったところで重合を終了した。
2.5リットルオートクレーブ中に脱イオン水500g、1段目仕込み単量体として塩化ビニルモノマーを490g(混合単量体の全仕込み量に対して61重量%)と酢酸ビニルモノマーを95g(混合単量体の全仕込み量に対して12重量%)、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル((商品名)ノイゲンLP-100、第一工業製薬製)40g、5%水溶液ラウリル硫酸ナトリウムを9g、シード1を85g、0.1%水溶液硫酸銅を4g仕込み、その後、この反応混合物の温度を35℃に上げて1段目重合を開始するとともに、0.05重量%アスコルビン酸水溶液を全重合時間を通じて、重合温度を維持するように連続的に添加した。重合転化率が50%となったところで、2段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー140g(混合単量体の全仕込み量に対して18重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて2段目重合を継続した。更に、1段目仕込み単量体と2段目仕込み単量体の合計に対して重合転化率が75%となったところで、3段目仕込み単量体として、塩化ビニルモノマー70g(混合単量体の全仕込み量に対して9重量%)を2.5リットルオートクレーブに仕込み、重合温度35℃にて3段目重合を継続し、混合単量体の合計に対して重合転化率が90%となったところで重合を終了したが、凝集し、粒子を得ることができなかった。
Claims (7)
- 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、アルキル硫酸エステル塩0.5~2重量部、ポリエーテルグリコール2~15重量部を含有し、平均粒子径3~30μmの範囲を有することを特徴とするペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子。
- 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が、平均重合度1500~3000、平均酢酸ビニル残基単位の含有量が5~15重量%の塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子。
- 塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が、平均一次粒子径1~2μmを有する塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子。
- アルキル硫酸エステル塩が、ラウリル硫酸リチウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリル硫酸トリエタノールアンモニウムからなる群より選択される少なくとも1種以上のアルキル硫酸エステル塩であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子。
- ポリエーテルグリコールが、ポリテトラメチレンエーテルグリコールであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子。
- 請求項1~5のいずれかに記載のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子を含んでなることを特徴とする自動車アンダーボディコート剤。
- 請求項1~5のいずれかに記載のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体粒子を含んでなることを特徴とするシーラント剤。
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