JP2019502804A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2019502804A5
JP2019502804A5 JP2018534813A JP2018534813A JP2019502804A5 JP 2019502804 A5 JP2019502804 A5 JP 2019502804A5 JP 2018534813 A JP2018534813 A JP 2018534813A JP 2018534813 A JP2018534813 A JP 2018534813A JP 2019502804 A5 JP2019502804 A5 JP 2019502804A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylic copolymer
polymer
stage
weight
monomers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018534813A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019502804A (ja
JP6920022B2 (ja
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority claimed from PCT/US2017/014083 external-priority patent/WO2017132046A1/en
Publication of JP2019502804A publication Critical patent/JP2019502804A/ja
Publication of JP2019502804A5 publication Critical patent/JP2019502804A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6920022B2 publication Critical patent/JP6920022B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は概して、熱可塑性ポリマー組成物において有用なアクリルリマーに関する。アクリルリマーは、ポリビニルハロゲン化物と、C−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位、及び70℃または70℃未満の算出されたTを含む、少なくとも第1のポリマー段階と、を含む。
本発明の一態様は、(a)ポリビニルハロゲン化物と、(b)アクリルポリマーであって、アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜100重量%の第1のポリマー段階を含み、第1のポリマー段階は、第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、少なくとも85重量%の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含み、第1のポリマー段階が70℃または70℃未満の算出されたTを有し、アクリルポリマーが1.5×10g/モル以上の分子量を有する、アクリルポリマーと、を含む、熱可塑性ポリマー組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、(a)ポリ塩化ビニルと、(b)多段アクリルポリマーであって、(i)多段アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜99.5重量%の第1のポリマー段階であって、第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、(A)35〜75重量%のメチルメタクリレートモノマーと、(B)25〜65重量%の、ブチルメタクリレート及びエチルアクリレートのうちの1つ以上と、から誘導された重合単位を含み、35〜70℃の算出されたTを有する、第1のポリマー段階と、(ii)多段アクリルポリマーの総重量を基準として、0.5〜30重量%の第2のポリマー段階であって、1つ以上のC−Cアルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された重合単位を含む、第2のポリマー段階と、を含み、1.5×10〜3.5×10g/モルの分子量を有する、多段アクリルポリマーと、を含む、熱可塑性ポリマー組成物を提供する。
本発明の別の態様は、ポリビニルハロゲン化物を含む熱可塑性ポリマー組成物の溶融強度及び透明度を向上させるための方法であって、アクリルポリマーを熱可塑性ポリマー組成物へ添加することを含み、アクリルポリマーは、アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜100重量%の第1のポリマー段階を含み、第1のポリマー段階は、第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、少なくとも85重量%の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含み、第1のポリマー段階が70℃または70℃未満の算出されたTを有し、アクリルポリマーが1.5×10g/モル以上の分子量を有する、方法を提供する。
更に別の態様において、本発明は、(a)ポリビニルハロゲン化物と、(b)アクリルポリマーであって、アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜100重量%の第1のポリマー段階を含み、第1のポリマー段階は、第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、少なくとも85重量%の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含み、第1のポリマー段階が70℃または70℃未満の算出されたTを有し、アクリルポリマーが1.5×10g/モル以上の分子量を有する、アクリルポリマーと、を含む、熱可塑性組成物を含む、製造物品を提供する。ある特定の実施形態では、製造物品は、フィルムである。ある特定の実施形態では、製造物品は、シートである。
本発明者らは驚くべきことに、ポリビニルハロゲン化物と、1.5×10g/モル以上の分子量と70℃または70℃未満の算出されたTを有する第1のポリマー段階を有するアクリルポリマーと、を含む熱可塑性ポリマー組成物が、溶融強度を有意に向上させながら高透明度も維持することを発見した。ある特定の実施形態では、アクリルポリマーは、アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜100重量%の第1のポリマー段階を含み、第1のポリマー段階は、1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマー、ならびにコモノマーから誘導された重合単位を含む。
本明細書で使用する場合、「ポリマー」という用語は、同じ種類であろうと異なる種類であろうと、モノマーを重合することにより調製されたポリマー化合物を指す。「ポリマー」という一般用語は、「ホモポリマー」、「コポリマー」、「ターポリマー」、及び「樹脂」という用語を含む。本明細書で使用する場合、「から誘導された重合単位」という用語は、重合法に従って合成されたポリマー分子を指し、ポリマー生成物が重合反応の出発材料である構成モノマー「から誘導された重合単位」を含む。本明細書で使用する場合、「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリレートまたはメタクリレートまたはそれらの組み合わせのいずれかを指し、「(メタ)アクリル」という用語は、アクリルまたはメタクリルまたはそれらの組み合わせのいずれかを指す。本明細書で使用する場合、「置換された」という用語は、例えば、アルキル基、アルケニル基、ビニル基、ヒドロキシル基、カルボン酸基、他の官能基、及びそれらの組み合わせなどの、少なくとも1つの結合した化学基を有することを指す。本明細書で使用する場合、「第1のポリマー段階」という用語は、アクリルポリマーの任意の段階を指す。これは、単一段ポリマーの唯一の段階、または多段ポリマーにおいて経時的に第1、第2、第3、最終、もしくは任意の段階であり得る。本明細書で使用する場合、「第2のポリマー段階」という用語は、第1段階ではないアクリルポリマーの任意の他の段階を指す。これは、多段ポリマーにおいて経時的に第1、第2、第3、最終、または任意の段階であり得る。
本明細書で使用する場合、「phr」という用語は、100部当たりの樹脂またはポリマー固形分を意味し、特に指示がない限り、ポリビニルハロゲン化物を指す。本明細書で使用する場合、「分子量」または「重量平均分子量」または「M」という用語は、ASTM D5296−11(2011)に従い、かつ移動相及び希釈液としてテトラヒドロフラン(「THF」)を使用して、較正標準ポリスチレンに対するアクリルリマーについて、ゲル浸透クロマトグラフィ(「GPC」)で測定したポリマーの重量平均分子量を指す。
本発明の熱可塑性ポリマー組成物は、ポリビニルハロゲン化物及びアクリルポリマーを含む。ある特定の実施形態では、ポリビニルハロゲン化物は、熱可塑性組成物の総重量を基準として、50〜99重量%、好ましくは80〜98重量%、より好ましくは90〜98重量%の量で熱可塑性組成物中に存在する。ある特定の実施形態では、アクリルポリマーは、熱可塑性組成物の総重量を基準として、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、より好ましくは0.8〜3重量%の量で熱可塑性組成物中に存在する。
本発明の組成物のアクリルポリマーは、1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含む第1のポリマー段階を含む。ある特定の実施形態では、第1のポリマー段階は、アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜100重量%、好ましくは75〜95重量%、より好ましくは80〜90重量%の量でアクリルポリマー中に存在する。好適なC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、及びヘキシルメタクリレートが挙げられる。好ましくは、C−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーは、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、及びブチルメタクリレートのうちの1つ以上を含む。ある特定の実施形態では、C−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーは、第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、少なくとも85重量%、または少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%、または100重量%の量で第1のポリマー段階に存在する。
本発明の組成物のアクリルポリマーの第1のポリマー段階は、70℃または70℃未満、または65℃または65℃未満、または60℃または60℃未満の算出されたTを有する。ある特定の実施形態では、第1のポリマー段階は、35℃以上、または40℃以上、または45℃以上の算出されたTを有する。
ある特定の実施形態では、本発明の組成物のアクリルポリマーは、第2のポリマー段階を更に含む。第1及び第2のポリマー段階は、任意の特定の順序で層状になっていてもよい。ある特定の実施形態では、第2のポリマー段階は、アクリルポリマーの総重量を基準として、0.5〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは10〜20重量%の量でアクリルポリマー中に存在する。第2のポリマー段階は、1つ以上のC−C18アルキル(メタ)アクリレート、C−C18アルキル(メタ)アクリルアミド、ジエン(例えば、ブタジエン)、イソプレン、(メタ)アクリル酸、置換C−C18アルキル(メタ)アクリレート(例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、スチレン、置換スチレン(例えば、αメチルスチレン)、ビニルアルコール、ビニルエーテル、ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル)、ビニルハロゲン化物(例えば、塩化ビニル)、及びビニルニトリル(例えば、アクリロニトリル)から誘導された重合単位を含む。好ましくは、第2のポリマー段階は、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、及びブチルメタクリレートのうちの1つ以上を含む。ある特定の実施形態では、第2のポリマー段階は、25〜100重量%、好ましくは45〜100重量%、より好ましくは65〜100重量%の量で1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含む。ある特定の実施形態では、第2のポリマー段階は、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、及びエチルアクリレートのうちの1つ以上を含む。ある特定の実施形態では、第2のポリマー段階は、30℃未満、好ましくは10℃未満のTを有する。
本明細書に記載されるアクリルポリマーは、例えば、高い溶融強度を維持しながら、通常ならこのような高い溶融強度に伴うヘイズに比べて、低減されているヘイズも提供することを含む、本発明の熱可塑性組成物の特性を向上させる。溶融強度は、加工助剤の分子量に比例する。例えば、J.P.Disson and S.Girois,J.Vinyl&Additive Tech.,9,No.4,177−185(2003)を参照のこと。ポリマー分子量は、例えば、ゲル浸透クロマトグラフ(「GPC」)などの標準的な方法によって測定され得る。ある特定の実施形態では、本発明のアクリルポリマーは、1.5×10g/モル以上、または2.0×10g/モル以上の重量平均分子量(M)を有する。ある特定の実施形態では、本発明のアクリルポリマーは、3.5×10g/モル以下、または3.0×10g/モル以下、または2.5×10g/モル以下の重量平均分子量(M)を有する。
一般的に、アクリルポリマーは、例えば過硫酸塩、または過酸化物、または過酸もしくは過酸化物と重亜硫酸塩もしくは有機スルホキシル酸のような還元剤との酸化還元対である過酸のような熱反応開始剤などの反応開始剤の存在下において、水性乳化重合または懸濁重合により形成される。このような重合法は、例えば米国特許第4,325,856号、4,654,397号、及び4,814,373号などの当該技術分野において一般的である。多段重合プロセスでは、組成または分子量において異なる少なくとも2つの段階が、連続的な様式で形成される。
多段アクリルポリマーを、凝固または噴霧乾燥により分離し、粉末を形成する。凝固は、塩化ナトリウム、酢酸マグネシウム、次亜リン酸カルシウムなどの無機酸の塩の水溶液を使用した水性電解質(塩)凝固などの、当該技術分野において既知の種々の凝固法により実施することができる。好ましくは、電解質溶液は、塩化カルシウム(CaCl)などの二価カチオンを含む塩で調製される。メタノールなどの水溶性または部分的に水溶性の溶媒を用いた凝固(「メタノール凝固」)もまた可能である。
本発明の別の変形例は、粉末形態または水性スラリー形態のいずれかである、1つ以上の他の既知の多段アクリルポリマー組成物を添加することを含む。最終凝固ステップまたはウェットケーキの形成後、混合装置として高速ミキサ、ブレンダ、混練機、押出成形機、流動乾燥床、スプレーノズルなどの標準装置を使用して、これらの添加剤を組成物にブレンドすることができる。
本発明の多段アクリルポリマーは、ハロゲン化ビニルポリマー、または好ましくは塩化ビニルポリマー、ならびに塩素化ポリ塩化ビニル、及び共重合形態で塩化ビニリデン、アクリロニトリルを含むいわゆる「バリア樹脂」の加工に使用される。本発明の熱可塑性ポリマー組成物はまた、本発明のポリマー添加剤粉末の高濃度ペレットを調製するために、より多量の本発明のポリマー添加剤粉末とブレンドすることもできる。本発明の熱可塑性ポリマー組成物はまた、従来のプラスチック加工装置を使用して、ブレンドするステップ、押出するステップ、及びペレット化するステップによってペレットに形成されてよい。
上述のように、本明細書に記載されるアクリルポリマーは、本発明の熱可塑性ポリマー組成物における溶融強度及び透明度を向上させるための非常に効果的な加工助剤である。それらは、高ヘイズレベルの不利点を有することなく、既知の熱可塑性ポリマー組成物より優れているとは言わないまでも同程度の溶融強度を示す。したがって、一態様において、本発明は、ポリビニルハロゲン化物を含む熱可塑性ポリマー組成物の溶融強度及び透明度を向上させるための方法であって、アクリルポリマーを熱可塑性ポリマー組成物へ添加することを含み、アクリルポリマーは、アクリルポリマーの総固形分重量を基準として、70〜100重量%の第1のポリマー段階を含み、第1のポリマー段階は、第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、少なくとも85重量%の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含み、第1のポリマー段階が、70℃または70℃未満の算出されたTを有し、アクリルポリマーが、1.5×10g/モル以上の分子量を有する、方法を提供する。
例示的及び比較コポリマーの調製
本発明に従った例示的アクリルポリマー、及び比較コポリマーは、表1に列挙される構成成分を含む。
本発明に従った例示的アクリルポリマーE1〜E9、及び比較コポリマーC1〜C5は、以下の表1に列挙されるモノマー量通りに適切に変更して合成した。合成は、従来の水性乳化重合により、撹拌を装着した5Lのガラス反応器中で、窒素ガスの散布下にて、28重量%のラウリル硫酸ナトリウム(SLS)界面活性剤水溶液、または24重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(DS−4)界面活性剤水溶液のいずれかと共に行い、及び酸化還元反応開始剤として、スルホキシル酸ナトリウムホルムアルデヒド(SFS)、t−ブチルヒドロペルオキシド(tBHP)、酒石酸、及びキレート化鉄を利用した。第1のポリマー段階を作製するための重合では、表1に示されるモノマーの半分を、第1のショットで入れた。ケトルは加熱せず、温度をその最大点まで上昇させ、その後5分間は温度上昇しなかった。この時点で、反応器を冷却し第2のショットを開始した。第2のショットの重合では、表1に示されるモノマーの残り半分を、第2のショットで入れた。ケトルは加熱せず、温度を、5分間温度の上昇がみられなかった点である、最大点まで上昇させた。この時点で、反応器を冷却し第2の重合段階を開始した。第2の重合段階の重合では、表1に示されるモノマー全てを、ワンショットで入れた。ケトルは加熱せず、温度を、5分間温度の上昇がみられなかった点である、最大点まで上昇させた。重合後に、SFS及びtBHPを更に供給し、残留モノマーを減少させ、次いで、SLSが重合に使用された場合、1固形分重量%の28重量%のDS−4界面活性剤水溶液を添加した。得られたポリマーは、38重量%の固形分含有量であった。
例示的及び比較のコポリマーの分子量特性評価
実施例1で合成した、本発明に従った例示的アクリルポリマー、及び比較コポリマーを、表2に示すように分子量について評価した。
例示的ポリ塩化ビニル配合物の調製
実施例1で合成した、例示的アクリルポリマーE1〜E9を含む、本発明に従った例示的ポリ塩化ビニル配合物は、表3に列挙される構成成分を含む。
例示的ポリ塩化ビニル配合物を、表3の材料を連続して添加することによって調製した。PVCを室温にてGunther Papenmeier/Welexのブレンダへ添加し、電力を15Aまで徐々に上げ、TM181を52℃にて添加し、F−1060L及び次いでE2100を66℃にて添加し、100℃になるまで継続したらゆっくりと電力を下げていき50℃まで冷却することにより、約20分でマスターバッチを調製した。ブレンド後、1gのアクリルポリマーを102.1gのマスターバッチに添加し、バッグ中で手で振って混合した。得られた103.1gのアクリルポリマー配合PVCを、0.3mmギャップのそれぞれ13rpm及び10rpmで動作するフロント及びバックロールを備えた電動Collinロールミルにて、195℃にて3分間、ミルにかけた。得られたPVCシートのうちの0.3mm厚で、かつ視覚的に透明な部分から試料を切り出した。
比較ポリ塩化ビニル配合物を、表4の材料を連続して添加することによって調製した。PVCを室温にてGunther Papenmeier/Welexのブレンダへ添加し、電力を15Aまで徐々に上げ、TM181を52℃にて添加し、F−1060L及び次いでE2100を66℃にて添加し、100℃になるまで継続したらゆっくりと電力を下げていき50℃まで冷却することにより、約20分でマスターバッチを調製した。ブレンド後、1gのアクリルポリマーを102.1gのマスターバッチに添加し、バッグ中で手で振って混合した。得られた103.1gのアクリルポリマー配合PVCを、0.3mmギャップのそれぞれ13rpm及び10rpmで動作するフロント及びバックロールを備えた電動Collinロールミルにて、195℃にて3分間、ミルにかけた。得られたPVCシートのうちの0.3mm厚で、かつ視覚的に透明な部分から試料を切り出した。
各PVC試料のヘイズは、実施例3及び4で調製された配合PVCシートの試験片で測定した。3つのヘイズ測定は、較正されたBYK Gardner Haze−GuardPlus器具を使用して、ASTM D−1003に従った0℃照明の透過及び拡散視検にて記録され、表5に報告されるヘイズ値を平均化した。表2及び5の結果は、本発明に従ったアクリルポリマーを含む本発明の実施例のPVC−E1からPVC−E9により、比較コポリマー添加剤から調製されたPVC配合と比較した場合、アクリルポリマー添加剤の分子量に比例する溶融強度を高く維持しながらはるかに優れたヘイズ値を示すPVC配合物を提供することを実証する。
比較実施例PVC−C1は、高分子量コポリマー添加剤によってヘイズが高くなる(すなわち、2.6%超)ことを示す。比較実施例PVC−C2及びPVC−C3は、低分子量アクリルポリマーによりヘイズが低くなるが、逆に、低分子量であるため溶融強度が低くなることを示す。比較実施例PVC−C4は、低いT(すなわち、70℃または70℃未満)であっても、相溶性の低いアクリルポリマー(すなわち、85重量%未満の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された第1のポリマー段階を有するアクリルポリマー)により、ヘイズが高くなる(すなわち、2.6%超)ことを示す。比較実施例PVC−C5は、高い相溶性(すなわち、85重量%超の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された第1のポリマー段階を有するアクリルポリマー)であっても、高いT(すなわち、70℃超)を有するアクリルポリマーにより、高いヘイズ(すなわち、2.6%超)が依然として生じることを示す。
したがって、本発明の熱可塑性ポリマー組成物は、1.5×10g/モル以上の分子量を有するアクリルポリマー添加剤を含みながら、2.6%以下のヘイズレベルを実証し、アクリルポリマーの第1のポリマー段階は、85重量%超の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーからから誘導され、70℃または70℃未満のTを有する。

Claims (5)

  1. 熱可塑性ポリマー組成物であって、
    (a)ポリビニルハロゲン化物と、
    (b)アクリルポリマーであって、前記アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜100重量%の第1のポリマー段階を含み、前記第1のポリマー段階は、前記第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、少なくとも85重量%の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含み、前記第1のポリマー段階が、70℃または70℃未満の算出されたTを有し、前記アクリルポリマーが、1.5×10g/モル以上の分子量を有する、アクリルポリマーと、を含む、熱可塑性ポリマー組成物。
  2. 前記アクリルポリマーが、1つ以上のC−C18アルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された重合単位を含む第2のポリマー段階を更に含む、請求項1に記載の熱可塑性ポリマー組成物。
  3. 前記アクリルポリマーの総重量を基準として、前記第1のポリマー段階が、70〜99.5重量%の量で存在し、前記第2のポリマー段階が、0.5〜30重量%の量で存在する、請求項4に記載の熱可塑性ポリマー組成物。
  4. 熱可塑性ポリマー組成物であって、
    (a)ポリ塩化ビニルと、
    (b)多段アクリルポリマーであって、
    (i)前記多段アクリルポリマーの総重量を基準として、70〜99.5重量%の第1のポリマー段階であって、前記第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、(A)35〜75重量%のメチルメタクリレートモノマーと、(B)25〜65重量%の、ブチルメタクリレートモノマー及びエチルアクリレートモノマーのうちの1つ以上と、から誘導された重合単位を含み、35〜70℃の算出されたTを有する、第1のポリマー段階と、
    (ii)前記多段アクリルポリマーの総重量を基準として、0.5〜30重量%の第2のポリマー段階であって、1つ以上のC−Cアルキル(メタ)アクリレートモノマーから誘導された重合単位を含む、第2のポリマー段階と、を含み、
    前記多段アクリルポリマーが、1.5×10〜3.5×10g/モルの分子量を有する、多段アクリルポリマーと、を含む、熱可塑性ポリマー組成物。
  5. ポリビニルハロゲン化物を含む熱可塑性ポリマー組成物の溶融強度及び透明度を向上させるための方法であって、アクリルポリマーを前記熱可塑性ポリマー組成物へ添加することを含み、前記アクリルポリマーは、前記アクリルポリマーの総固形分重量を基準として、70〜100重量%の第1のポリマー段階を含み、前記第1のポリマー段階は、前記第1のポリマー段階におけるモノマーの総重量を基準として、少なくとも85重量%の1つ以上のC−Cアルキルメタクリレートモノマー及びC−Cアルキルアクリレートモノマーから誘導された重合単位を含み、前記第1のポリマー段階が、70℃または70℃未満の算出されたTを有し、前記アクリルポリマーが、1.5×10g/モル以上の分子量を有する、方法。
JP2018534813A 2016-01-26 2017-01-19 溶融強度及び透明度の加工助剤としてアクリル酸コポリマーを含む熱可塑性組成物 Active JP6920022B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662287199P 2016-01-26 2016-01-26
US62/287,199 2016-01-26
PCT/US2017/014083 WO2017132046A1 (en) 2016-01-26 2017-01-19 Thermoplastic compositions containing acrylic copolymers as melt strength and clarity process aids

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2019502804A JP2019502804A (ja) 2019-01-31
JP2019502804A5 true JP2019502804A5 (ja) 2021-04-30
JP6920022B2 JP6920022B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=57985048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018534813A Active JP6920022B2 (ja) 2016-01-26 2017-01-19 溶融強度及び透明度の加工助剤としてアクリル酸コポリマーを含む熱可塑性組成物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US10696836B2 (ja)
EP (1) EP3408330A1 (ja)
JP (1) JP6920022B2 (ja)
KR (1) KR102661730B1 (ja)
CN (1) CN108473741B (ja)
BR (1) BR112018014127B1 (ja)
WO (1) WO2017132046A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109836532A (zh) * 2019-03-04 2019-06-04 浙江华慧塑业有限公司 一种超高分子量的pvc熔体增强剂及其制备方法
WO2021200986A1 (ja) * 2020-04-01 2021-10-07 信越ポリマー株式会社 アロイ樹脂及び成形品
CN112500535A (zh) * 2021-02-03 2021-03-16 山东宏福化学有限公司 Pvc片材高透明制品加工助剂acr
CN117430742B (zh) * 2023-12-20 2024-03-12 山东瑞丰高分子材料股份有限公司 Pvc透明制品用丙烯酸类树脂及其制备方法

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3655825A (en) * 1969-03-24 1972-04-11 Rohm & Haas Acrylic impact resistant modifiers for polyvinyl chloride
US3833686A (en) * 1969-10-09 1974-09-03 Rohm & Haas Sequentially produced alkyl acrylate polymers blended with poly(vinyl halides)
US4325856A (en) 1980-01-02 1982-04-20 The Dow Chemical Company Sequential emulsion polymerization process
DE3443964A1 (de) 1984-12-01 1986-06-12 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur herstellung von polymer-dispersionen, die blockfeste filme bilden
US4814373A (en) 1984-12-20 1989-03-21 Rohm And Haas Company Modified latex polymer composition
JP2887478B2 (ja) 1988-03-29 1999-04-26 三菱レイヨン株式会社 熱可塑性樹脂用加工助剤及びそれを用いた熱可塑性樹脂組成物
JP2813248B2 (ja) 1991-02-22 1998-10-22 鐘淵化学工業株式会社 塩化ビニル系樹脂組成物
JP3728684B2 (ja) * 1997-05-30 2005-12-21 日本ゼオン株式会社 塩化ビニル系樹脂組成物
JP3631360B2 (ja) 1997-12-04 2005-03-23 株式会社カネカ 塩化ビニル系樹脂組成物
JP3895111B2 (ja) 1999-03-31 2007-03-22 株式会社カネカ 塩化ビニル系樹脂組成物およびそれからなる成形体
TWI251010B (en) * 1999-05-19 2006-03-11 Mitsubishi Rayon Co Processing aid and vinyl chloride based resin composition using it
TWI231305B (en) * 2000-10-25 2005-04-21 Rohm & Haas High rubber impact modifier powders
TW200641030A (en) 2005-03-30 2006-12-01 Kaneka Corp (Meth) acrylic polymer and vinyl chloride-based resin composition containing the same
JP2006290991A (ja) * 2005-04-08 2006-10-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd 塩化ビニル系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに塩化ビニル系樹脂フィルム
KR101056931B1 (ko) * 2006-09-22 2011-08-12 주식회사 엘지화학 염화비닐계 수지 조성물의 가공조제용 아크릴계 공중합체,이의 제조방법 및 이를 포함하는 염화비닐계 수지 조성물
JPWO2010140317A1 (ja) * 2009-06-01 2012-11-15 株式会社カネカ 発泡性成形用加工性改良剤、及びこれを含有する塩化ビニル系樹脂組成物
US9902848B2 (en) 2014-01-17 2018-02-27 Mitsubishi Chemical Corporation Vinyl chloride resin composition and vinyl chloride resin molded article
FR3019549B1 (fr) * 2014-04-07 2020-10-02 Arkema France Composition de poudre de polymere a etapes multiples, son procede de preparation et son utilisation

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019502804A5 (ja)
JP6920022B2 (ja) 溶融強度及び透明度の加工助剤としてアクリル酸コポリマーを含む熱可塑性組成物
JP2016506984A (ja) Pvcのグラフト共重合体由来の透明物品
JP5588988B2 (ja) ハロゲン化ビニルポリマー系組成物
JPS61133257A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
AU2017252618B2 (en) Method for improving the melt strength of an oriented Polyvinyl Chloride composition
JPS5852327A (ja) 塩化ビニル樹脂組成物
AU2017254614B2 (en) Oriented Thermoplastic Polymer composition comprising Polyvinyl Chloride formulation and an Acrylic Copolymer as process aid
JPH01215846A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JP2006083334A (ja) 塩化ビニル系共重合樹脂及びその製造方法並びにその樹脂組成物
JP2018537567A (ja) 潤滑性を有する溶融強度加工助剤として多段コポリマーを含有する熱可塑性組成物
US4581414A (en) Transparent, impact-resistant molding compositions based on polyvinyl chloride
JPH04120109A (ja) 塩化ビニル系共重合体
EP3237469A1 (en) Process for the preparation of polymers based on vinyl halides with enhanced properties and productivity
JPH02158613A (ja) ポリプロピレン−塩化ビニルグラフト共重合体の製造法
JPS6116949A (ja) 塩化ビニル樹脂組成物
JPS60133041A (ja) エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物
JPH0436184B2 (ja)
JPS61133256A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPS5968361A (ja) 硬質樹脂組成物
JPS60221447A (ja) 加工性の良好な塩化ビニル系樹脂組成物