JP7220151B2 - ピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の製造方法に関する。
ピラゾール-4-カルボキサミド誘導体は、農薬やその中間体等として有用であり、例えば特許文献1(国際公開第2013/186325号)には、fluindapyr、
特許文献2(国際公開第2003/070705号)にはbixafen、特許文献3(国際公開第2006/087343号)にはfluxapyroxad、特許文献4(国際公開第2007/115765号)にはisopyrazam、特許文献5(国際公開第2007/048556号)にはbenzovindiflupyr、特許文献6(欧州公開第0737682号)にはpenthiopyradが記載されている。これらは農業用殺菌剤として優れた効果を有し、作物の病害防除用に世界で広く使用されている。
カルボキサミド誘導体の製造方法として知られている方法は、対応するカルボン酸の活性型、例えば酸クロリドとアミンとを反応させることによって得る方法が特許文献2(国際公開第2003/070705号)、特許文献7(国際公開第2007/009717号)、特許文献8(国際公開第2007/031323号)に記載されている。
また、カルボン酸とアミンとをN,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミドやビス(2-オキソ-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド等の縮合剤の存在下に反応させることによってカルボン酸アミドを得る方法が特許文献3(国際公開第2006/087343号)、特許文献9(国際公開第2005/123690号)に記載されている。
上記の方法では対応するカルボン酸エステルを加水分解によりカルボン酸とした後に、塩化チオニルや塩化オキサリル等の塩素化剤を用いて酸クロリドを調製する必要があり、カルボキサミドに至るまでの工程数が長いこと、酸クロリドの調製には取扱いが危険な試薬を使うこと、反応後に多量の廃酸と排水とが出ること等の問題点があった。
また、縮合剤を用いる方法では上記と同様にカルボン酸エステルの加水分解工程が必要なことに加えて、反応後に目的物との分離が難しい廃棄物が発生すること、ビス(2-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリドは発癌性を有し、取扱いが危険なこと等の問題があった。
一方、カルボン酸エステルとアミンとを、塩基の存在下に直接反応させることにより、目的のカルボキサミドを得ることが出来るアミノリシス反応では、製造工程の短縮及び、酸クロリド化を経由しないために危険な試薬を使う必要がなく、操作上の安全性が高くなることに加えて廃酸、排水等の廃棄物を削減することが可能となり、工業的に有利な製造方法となり得る。
塩基の存在下にアミノリシス反応を用いたピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の製造法の従来技術としては、次のような特許文献が挙げられる。特許文献10(国際公開第2012/055864号)、特許文献11(国際公開第2012/175511号)。
上記の特許文献10(国際公開第2012/055864号)には、ピラゾール-4-カルボン酸エステルとアミン類をカリウムターシャリーブトキシドのような嵩高い非求核性の塩基を用いて、ピラゾール-4-カルボキサミド誘導体が製造できると記載されているが、非求核性の塩基に限定されており、また目的物の精製にシリカゲルクロマトグラフィーが必要なことから工業的な製法とは言い難い。
また、特許文献11(国際公開第2012/175511号)ではピラゾール-4-カルボン酸エステルとアミン類を塩基として金属アルコキシドを用いてピラゾール-4-カルボキサミド誘導体が製造できると記載されているが、反応の完結には系内を減圧にして、副生するアルコールを溶媒のトルエンと共沸蒸留して除去する工程が必要であり、煩雑な操作と廃液量の増大から工業的な製法として有利とは言い難い。
国際公開第2013/186325号 国際公開第2003/070705号 国際公開第2006/087343 国際公開第2007/115765号 国際公開第2007/048556号 欧州公開第0737682号 国際公開第2007/009717号 国際公開第2007/031323号 国際公開第2005/123690号 国際公開第2012/055864号 国際公開第2012/175511号
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、農業用殺菌剤として有用なピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を、従来の方法に比べて簡便且つ高収率、高純度で得ることが出来る工業的な製造方法を提供することにある。
本発明者らは、下記反応式(A)により表される式(2)のピラゾールカルボン酸エステルと式(3)のアミンとを溶媒中で、塩基の存在下にアミノリシス反応によって式(1)のピラゾール-4-カルボキサミドを製造する方法を鋭意検討した結果、一般的なアミノリシス反応では系外に除去する必要がある副生アルコール又はフェノールを、驚くべきことに系外に除去することなく反応を完結できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、式(1)で表されるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を簡便な操作で、高収率、高純度で得られ、且つ従来法に比べて廃酸、排水量の削減が可能な工業的製造方法を提供するものである。
Figure 0007220151000001
なお、式(1)、(2)及び(3)中の、R、R、R、R、Qxはそれぞれ後述するとおりのものである。
本発明に係るピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の製造方法によれば、短工程で簡便な操作によって、農業用殺菌剤として有用なピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を、従来の方法に比べて簡便且つ高収率、高純度で得ることが可能であり、工業的な製造方法として使用することが出来る。
以下、反応式(A)に基づいて本発明に係るピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の製造方法について具体的に説明する。
本発明は、上記反応式(A)で表される、式(2)で表されるピラゾール-4-カルボン酸エステルと、式(3)で表されるアミンと、を溶媒中で塩基の存在下でアミノリシス反応により、式(1)で表されるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を製造する製造方法であり、反応に際し、副生するアルコール類やフェノール類を反応系外に除去することなく反応を完結できる製造方法の発明である。
上記の反応により得られるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体は、式(1)で表される化合物である。また、式(1)で表されるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体には、式(2)で表されるアミンの構造に由来して、単一の光学異性体やジアステレオ異性体のみならず、これら化合物のラセミ混合物、ジアステレオ異性体混合物、部分分離混合物の形態のものが含まれているものである。
ここで、ラセミ混合物及びジアステレオ異性体混合物とは、それぞれの異性体(ラセミ体、ジアステレオーマー)の混合物であることを意味し、部分分離混合物とは、ラセミ混合物及びジアステレオ異性体混合物を構成している異性体から、一部の異性体が分離した残りの混合物(例えば、ラセミ体の場合に、通常のR体とS体が1:1から、R体あるいはS体の一部が分離して生じた、R体とS体の比率が1:1ではなくなった異性体の混合物)を意味するものである。
式(1)で表される化合物は、次のようなものである。
Figure 0007220151000002
式(1)中の、Rは水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、C1-C4アルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、C1-C4ハロアルキル基が好ましく、特にジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、特に水素原子が好ましい。
アミン残基のQxについては後述するとおりのものである。
式(2)で表される出発物質のひとつであるピラゾール-4-カルボン酸エステルは次のようなものである。
Figure 0007220151000003
式(2)中、Rは水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、C1-C4アルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、C1-C4ハロアルキル基が好ましく、特にジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基が好ましい。
は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、特に水素原子が好ましい。
RはC1-C4アルキル基、置換されても良いフェニル基であり、C1-C4アルキル基が好ましく、特にエチル基が好ましい。
また、式(2)で表れるピラゾール-4-カルボン酸エステルと反応させる式(3)で表されるアミンは次のようなものである。
Figure 0007220151000004

式(3)中、QxはQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6の何れかの置換基(アミン残基)を表す。
Figure 0007220151000005
Q1において、R、R、Rは、互いに同一又は異なり、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、R及びRは互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、C1-C4アルキル基が好ましく、特にR、R、Rがメチル基であることが好ましい。
VはCH(R)、N(R)、酸素原子、硫黄原子を表し、RおよびRはそれぞれ水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、特にCH(R)でRが水素原子であることが好ましい。
Yはハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、SH基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基を表し、ハロゲン原子が好ましく、特にフッ素原子が好ましい。
mは0から3の整数であり、0または1が好ましく、特に1が好ましい。またフッ素原子の置換位置は特にインダンアミンの7位が好ましい。
Q2において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、水素原子、C1-C6アルキル基、ハロゲン原子が好ましい。
nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にYは同一または相異なっても良い。
Q3において、YおよびZはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、水素原子、ハロゲン原子が好ましい。
pは1から4の整数を表し、pが2、3、4の場合にYは同一または相異なっても良い。
nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にZは同一または相異なっても良い。
Q4において、R、R10、R11、R12、R13、R14は同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、水素原子、C1-C6アルキル基が好ましい。また、R11及びR12、ならびに、R13及びR14はそれぞれ、互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良い。
Wはメチレン基、C1-C6ハロアルキル基で置換されたメチン基、または式(4)で表される末端が置換されたビニル基を表す。
Figure 0007220151000006

式中Tは、C1-C6ハロアルキル基、ハロゲン原子を表し、塩素原子が好ましい。
Q5において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、C1-C6アルキル基が好ましい。
mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良い。
Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表し、硫黄原子が好ましい。
Q6において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、C1-C6アルキル基が好ましい。
mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良い。
Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表し、硫黄原子が好ましい。
式(1)で表されるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体としては、例えば、
3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミド:一般名fluindapyr、
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-ピラゾール-4-カルボキサミド:一般名bixafen、
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル)-ピラゾール-4-カルボキサミド:一般名fluxapyroxad、
syn体:3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-((1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン―5-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド及びanti体:3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-((1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン―5-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの混合物:一般名isopyrazam、
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン―5-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド:一般名benzovindiflupyr、
(RS)-N-[2-(1,3-ジメチチルブチル)-3-チエニル]-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド:一般名penthiopyradなどが挙げられる。
また、製造に用いる式(2)で表されるピラゾール-4-カルボン酸エステルおよび式(3)で表されるアミンとしては、それぞれ、式(1)で表されるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体に対応する置換基を有する化合物が挙げられる。
本発明のピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の製造方法は、式(2)で表されるピラゾール-4-カルボン酸エステルと式(3)で表されるアミンとを、溶媒中で塩基の存在下にアミノリシス反応を行うことによって式(1)で表されるピラゾール-4-カルボン酸アミドを製造する方法であり、副生するアルコール又はフェノールを系外に除去することなく反応を完結させることを特徴とする。
本発明では、アミノリシス反応において、式(2)で表されるピラゾールカルボン酸エステルと式(3)で表されるアミンの仕込比率はアミン1.0当量に対してピラゾールカルボン酸エステルが1.0から2.0当量の範囲であり、好ましくは1.0から1.5当量の範囲である。
本発明では、アミノリシス反応において、使用される塩基は、金属アルコキシドが好ましく、嵩高くない金属アルコキシドがさらに好ましい。具体的には、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシドが挙げられる。特にナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドが好ましい。
上記、塩基の使用量は式(3)で表されるアミン1.0当量に対して1.0から7.0当量の範囲が好ましく、1.0から5.0当量の範囲がより好ましく、1.0から3.0当量の範囲がさらに好ましく、1.0から2.5当量の範囲が特に好ましく、1.4から2.5当量の範囲が最も好ましい。この範囲であると、副生アルコール又はフェノールを系外に除去することなく、目的物を高収率で得ることができることから好ましく、塩基の使用量が、1.0当量よりも少ない場合には、反応が進まず、収率が上がらない傾向がある。
本発明では、アミノリシス反応において、使用される溶媒は非プロトン性溶媒が好ましい。具体的な溶媒としては、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤、ジメチルスルホキシド等の含硫黄系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン系溶剤が挙げられる。また、これらの非プロトン性溶媒のなかでは、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが好ましく、特に、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが好ましい。
なお、ここで使用する溶媒とは、上記アミノリシス反応を行う際に用いる反応溶媒である特定の非プロトン性溶媒をいうが、この非プロトン性溶媒を用いた場合、反応系中に存在する溶媒としては、この特定の非プロトン性溶媒以外の他の溶媒を含むような混合溶媒となっていても本発明の効果が奏される限り差し支えなく、ここで反応に用いる非プロトン性溶媒が、本発明でいう反応に際して使用する溶媒となる。この場合、このような反応系中に他の溶媒が存在しているような場合としては、例えば使用する原料に起因する溶媒が、少量反応系に混入している場合などが挙げられる。
少量混入している溶媒としては、例えば、原料として用いる原料物質が、アミノリシス反応を行う際の溶媒とは異なる溶媒に希釈されているような場合に、この原料を用いた際に、原料を溶解している溶媒、例えばトルエンや、触媒として用いる塩基を溶解している溶媒(例えば、金属アルコキシドにおけるアルコール)などが、反応溶媒中に一部混入するような場合がある。
これらの反応溶媒中の水分含量は0.5質量%以下が好ましく、特に0.1質量%以下が好ましい。また、これらの非プロトン性溶媒は単独でも2種以上を混合して混合溶媒として使用することも可能であり、混合比率は任意の割合が可能である。
溶媒の使用量は式(3)で表されるアミンに対して0.5から10.0当量の範囲であり、好ましくは2.0から5.0当量であり、アミンの濃度は50質量%以下が好ましい。このような条件下で、溶媒を使用して反応することにより、目的物を高純度、かつ高収率で得ることができる。
本発明では、アミノリシス反応において、温度範囲は、一般に-20℃から140℃であり、好ましくは20℃から90℃の範囲である。
本発明では、アミノリシス反応において、反応時間は、一般に1から10時間の範囲であり、好ましくは2から5時間の範囲である。
本発明では、塩基として、金属アルコキシドを、前述したアミンに対して1.0から7.0当量と当量以上の過剰な量で用い、好ましくは上記の非プロトン性溶媒中で反応することにより、エステル類とアミン類とのアミノリシス反応により生じるアルコールあるいはフェノール類を反応系から除去しなくとも、反応を完結することができる。この理由は定かではないが、反応の進行に伴って生成する目的物のカルボキサミドが、反応系中の金属イオン(ナトリウムイオン等)を取り込むことにより金属塩となることで、反応の平衡がカルボキサミド生成の方向に移り、逆反応が起こらずに反応が完結しているようなことが起こっている可能性があるため、と推測される。また、この場合、カルボキサミドの金属イオンの取り込みが、反応に使用する溶媒との相互作用により促進されていることも、一つの要因として考えられることである。
そして、その結果、得られた反応混合物に水を添加し、冷却することにより、得られたピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を有機層中に析出させ、高収率でしかも高純度のものを取得することができる。
析出に必要な水の量は、使用した溶媒に対して質量比で1.0から7.0程度であり、アミン基準でいえば、モル比で10.0から180.0程度の量である。
本発明では、上述のように、反応終了後に水を添加するという簡単な操作でピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を取得することができるものであるが、これに先立ち、反応上がりの反応混合物に水を加えてピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を析出させる前に、反応上がりの反応混合物に水を加えて洗浄し、水層を分離することによって目的物を含む有機層から不要物を除去することが好ましい。洗浄するときの水の量は、式(3)で表されるアミン基準で5から150当量の範囲であり、好ましくは、10から50当量の範囲である。洗浄は、例えば、反応混合物に水を加えて攪拌し、静置することにより、有機層と水層とに分離し、水層を除去することにより行うことができる。
有機層と水層とを分離する際、分離状態を良くするために、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウムのようなアルカリ土類金属水酸化物を添加することもでき、また、塩化カリウム、塩化ナトリウムのようなアルカリ金属塩化物、塩化カルシウムのようなアルカリ土類金属塩化物を加えることで、塩析効果などにより有機層と水層との分離が容易となるようにすることもできる。
要するに、本発明においては、反応終了後に水を加えて目的物を析出させて得ることができるが、水の添加は二段階に行い、最初に水を添加することにより洗浄し、有機層と水層とに分離し、分離された有機層に再度水を添加して目的物を析出する方法を採用することが、反応混合物中の無機物(主に、アルカリ金属水酸化物など)を、水洗により除去することができ、ピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の純度を上げることができる点で好ましい。
ただし、上記のように有機層と水層とを分液をしない場合でも、水を加えて析出したピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の結晶を、水でリンスすることにより、分液した場合と同等の純度にすることができ、この場合、リンスの水量は分液した場合の2から10倍程度が必要となり、多少水の使用量が増加するが、得られるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の純度および収率には変わりがない。
上述のように目的物のピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の単離は、反応上がりの反応混合物に直接水を加えるか、あるいは、反応混合物に水を加え洗浄分離して得られた有機層に水を加えることによりピラゾール-4-カルボキサミド誘導体が結晶として析出した後、固液分離を行うことにより達成される。また、反応上がりの反応混合物に水を加える際の温度は、反応温度や、得られるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体の溶解度や有機層の量にもよるが、目的物が分解しない温度であればよく、一般的には、20℃から100℃程度の範囲であることが好ましく、40℃から90℃程度の範囲であることがさらに好ましい。
次いで、冷却することにより、結晶を得ることができる。この際、洗浄分離を行うか否かにかかわらず、いずれの方法であっても、分別した結晶をリンスし、結晶に付着している母液を洗浄することが好ましい。
得られた結晶を乾燥することによって、高純度の式(1)で表されるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を得ることが出来る。この際、蒸留や再結晶、カラムクロマトグラフィー等の精製工程は一切必要としない。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例により本発明は限定されるものではない。
式(1)で表される本発明に従って調製したピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を表(1)に示す。
Figure 0007220151000007

式中R、R、RおよびQxは先に説明した内容と同様である。
Figure 0007220151000008

以下、前記の表(1)に挙げた4-ピラゾールカルボキサミドの製造について、本発明による実施例について記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。
目的物の構造は500MHzのH NMRスペクトラム測定により確認し、純度はHPLCにて測定した面積百分率を用いた。
実施例に用いた3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル及び3-(トリフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルは国際公開第2006/090778号に記載されている方法で調製した。
また、アミンは市販されているものは購入して使用し、市販されていないものについては参考文献に倣って調製して使用した。アミン調製法の参考文献については実施例中に記載した。
目的物の構造は500MHzのH NMRスペクトラム測定により確認し、純度はHPLCにて標準品を用いた検量線を作成し、絶対検量線法にて求めた。
実施例1
3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号1:一般名fluindapyr)の合成
合成例1-1
200mlの4つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン33.9mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルの21.1質量%トルエン溶液79.8g(82.6mmol)及び7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンの21.0質量%トルエン溶液64.9g(70.4mmol)を加えた。
なお、反応に用いる7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンは欧州特許公報第0654464号、等を参考にして調製した。
次いで、減圧濃縮してトルエンを105.8g回収し、6.8質量%のトルエンが残存する3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルおよび7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンのN-メチルピロリドン溶液を得た。次いでナトリウムエトキシド10.49g(154.2mmol)を加え、内温83.6℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を70℃に冷却した後に、水34.3gを加えて有機層を洗浄した。水層を分離した後、有機層に水104.61gを加え、10℃まで冷却すると目的の3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが結晶として析出した。析出した結晶を濾過で分離し、水12.3gで洗浄した。
洗浄後の結晶を乾燥すると、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として24.4g(66.7mmol)得られた。収率は94.5%、純度は96.0%であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点は170.8℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 1.43(3H,d), 1.38(3H,s), 1.44(3H,s), 1.66(1H,dd), 2.21(1H,dd), 3.38(1H,m), 3.93(3H,s), 6.81(1s,bs), 6.95(1H,t), 6.70(1H,m), 7.81(1H,bs), 8.03(1H,bs).
合成例1-2
100mlの4つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン8.65mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルの21.1質量%トルエン溶液31.84g(32.9mmol)及び7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンの11.2質量%トルエン溶液51.74g(30.0mmol)を加えた。
減圧濃縮してトルエンを59.4g回収し、13.3質量%のトルエンが残存する3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルおよび7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンのN-メチルピロリドン溶液を得た。次いでナトリウムエトキシド2.97g(43.6mmol)を加え、内温75.2℃で6.0時間攪拌した。反応混合物を73.0℃に冷却した後に、有機層に水19.9gを加え、0℃まで冷却すると目的の3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが結晶として析出した。析出した結晶を濾過で分離し、水50.0gで洗浄した。
洗浄後の結晶を乾燥すると、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として9.64g(26.4mmol)得られた。収率は88.1%、純度は96.3%であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点は170.8℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 1.43(3H,d), 1.38(3H,s), 1.44(3H,s), 1.66(1H,dd), 2.21(1H,dd), 3.38(1H,m), 3.93(3H,s), 6.81(1s,bs), 6.95(1H,t), 6.70(1H,m), 7.81(1H,bs), 8.03(1H,bs).
合成例1-3
まず、合成例1-1で出発原料として用いた、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルのトルエン溶液から、エバポレータでトルエンを除去することにより、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルを得た。得られた濃縮物中にトルエンは殆ど含まれず、トルエン含量はほぼ0%であった。同様にして、7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンのトルエン溶液から、トルエンを除去し、7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンを得た。得られた濃縮物中にトルエンは殆ど含まれず、トルエン含量はほぼ0%であった。
次いで、このようにして得た3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルおよび7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンを用い、次のようにして、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドの合成を行った。
水冷還流管を付した200mlの4つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン43.0mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル20.2g(98.9mmol)及び7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダン17.4g(90.0mmol)を加えた。
攪拌して溶液とし、次いでナトリウムエトキシド13.5g(198.2mmol)を加え、内温48.9℃で5.5時間攪拌した。反応混合物を45℃に冷却した後に、水44.7gを加えて有機層を洗浄した。水層を分離した後、有機層に水73.7gを加え、10℃まで冷却すると目的の3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが結晶として析出した。析出した結晶を濾過で分離し、水15.8gで洗浄した。
洗浄後の結晶を乾燥すると、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として30.6g(83.8mmol)得られた。収率は93.0%、純度は96.2%であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点は170.8℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 1.43(3H,d), 1.38(3H,s), 1.44(3H,s), 1.66(1H,dd), 2.21(1H,dd), 3.38(1H,m), 3.93(3H,s), 6.81(1s,bs), 6.95(1H,t), 6.70(1H,m), 7.81(1H,bs), 8.03(1H,bs).
合成例1-4
合成例1-3で調製した、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルおよび7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンを用い、次のようにして、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドの合成を行った。
水冷還流管を付した100mlの4つ口フラスコ中のN,N-ジメチルアセトアミド14.1mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル6.86g(33.3mmol)及び7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダン5.80g(30.0mmol)を加えた。
攪拌して溶液とし、次いでナトリウムエトキシド4.6g(67.6mmol)を加え、内温85℃で1.0時間攪拌した。
得られた反応混合物に水32.0gを加え、8℃まで冷却すると、目的の3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが結晶として析出した。析出した結晶を濾過で分離し、水25.0gで洗浄した。
洗浄後の結晶を乾燥すると、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として9.9g(27.4mmol)得られた。収率は91.4%、純度は97.3%であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点は170.8℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 1.43(3H,d), 1.38(3H,s), 1.44(3H,s), 1.66(1H,dd), 2.21(1H,dd), 3.38(1H,m), 3.93(3H,s), 6.81(1s,bs), 6.95(1H,t), 6.70(1H,m), 7.81(1H,bs), 8.03(1H,bs).
合成例1-5
合成例1-3で調製した、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステルおよび7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダンを用い、次のようにして、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドの合成を行った。
水冷還流管を付した100mlの4つ口フラスコ中のジメチルスルホキシド10.7mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル6.7g(32.8mmol)及び7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダン5.8g(30.0mmol)を加えた。
攪拌して溶液とし、次いでナトリウムエトキシド4.6g(67.6mmol)を加え、内温84℃で1.0時間攪拌した。
得られた反応混合物に、水32.8gを加え、10℃まで冷却すると目的の3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが結晶として析出した。析出した結晶を濾過で分離し、水50.0gで洗浄した。
洗浄後の結晶を乾燥すると、3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として10.3g(28.2mmol)得られた。収率は94.1%、純度は96.3%であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点は170.8℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 1.43(3H,d), 1.38(3H,s), 1.44(3H,s), 1.66(1H,dd), 2.21(1H,dd), 3.38(1H,m), 3.93(3H,s), 6.81(1s,bs), 6.95(1H,t), 6.70(1H,m), 7.81(1H,bs), 8.03(1H,bs).
参考例1-1
従来の方法の例として、特許文献10(国際公開第2012/055864号)に記載されている方法に従い合成した例を参考例1-1として示す。
3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドの調製
水冷還流管を付した100mlの4つ口フラスコ中のテトラヒドロフラン48.8mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル6.2g(30.3mmol)及び7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-アミノインダン5.8g(30.0mmol)を加えた。
攪拌して溶液とし、次いで、水冷還流管を付した200mlの4つ口フラスコにターシャリーブトキシカリウム5.2g(45.0mmol)及び、テトラヒドロフラン73.0mlを加えた懸濁液に滴下し、内温25℃で5.0時間攪拌した。
反応混合物に水50.5gと酢酸エチル156.8gを加えて有機層を2回抽出した。抽出した有機層を水29.4gと飽和食塩水40.0gで洗浄した後、有機層を濃縮した。
残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(SiO;ヘキサン/酢酸エチル1:1)にて精製すると、目的の3-ジフルオロメチル-N-(7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-4-インダニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として7.82g(21.0mmol)得られた。収率は70.0%、純度は94.4%であった。
融点は170.3℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 1.43(3H,d), 1.38(3H,s), 1.44(3H,s), 1.66(1H,dd), 2.21(1H,dd), 3.38(1H,m), 3.93(3H,s), 6.81(1s,bs), 6.95(1H,t), 6.70(1H,m), 7.81(1H,bs), 8.03(1H,bs).
以上のことから、本発明による合成方法では、参考例1-1のように、反応に際して、副生アルコールやフェノールを反応系外に除去し、平衡を反応生成系に傾けて反応を進行させる必要がなく、副生アルコールやフェノールを反応系外に除去せずとも、反応を完結することができること、しかも、反応後の単離などの処理に際しても、抽出やなどの操作が不要であって、単に、反応終了後、水を加え、冷却することにより結晶を析出させ、結晶を固液分離する、という極めて簡単な方法により、ピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を、高収率および高純度で得ることができることがわかる。
実施例2
3-(ジフルオロメチル)-N-フェニル-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号2)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン48.1mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル22.46g(0.110mol)及びアニリン9.42g(0.100mol)を加えた。
次いでナトリウムエトキシド13.61g(0.20mol)を加え、内温81℃で3時間攪拌した。反応混合物を68℃に冷却した後に、水99.55gを加え、1.5℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水99.62gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-フェニル-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として24.26g得られた。収率は95.5%(アニリン基準)、純度は99.9%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点108.7℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 3.92(3H,s), 6.92(1H,s), 7.14(1H,t), 7.35(2H,t), 7.59(2H,d), 8.00(1H,s), 8.17(1H,s)
実施例3
3-(ジフルオロメチル)-N-(3’-メチルフェニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号3)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン50.3mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル23.36g(0.114mol)及び3-メチルアニリン11.13g(0.104mol)を加えた。
次いでナトリウムエトキシド14.14g(0.208mol)を加え、内温80℃で2時間攪拌した。反応混合物を69℃に冷却した後に、水103.58gを加え、2℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水77.97gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-N-(3’-メチルフェニル)-1-メチル-4-ピラゾールカルボキサニリドが白色結晶として25.57g得られた。収率は92.8%(3-メチルアニリン基準)、純度は99.7%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点110.8℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 2.36(3H,s), 3.94(3H,s), 6.90(1H,t), 6.96(1H,d), 7.24(1H,t), 7.90(1H,d), 7.44(1H,s), 8.00(1H,s), 8.08(1H,bs)
実施例4
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’-フルオロフェニル)-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号4)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン48.2mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル22.45g(0.110mol)及び3-フルオロアニリン11.35g(0.102mol)を加えた。
次いでナトリウムエトキシド13.70g(0.201mol)を加え、内温80℃で2.5時間攪拌した。反応混合物を67℃に冷却した後に、水100.29gを加え、2℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水53.56gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’-フルオロフェニル)-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として26.16g得られた。収率は95.1%(3-フルオロアニリン基準)、純度は99.9%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点120.7℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:DMSOd,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 3.96(3H,s), 6.91(1H,dt), 7.31(1H,t), 7.34-7.43(2H,m), 7.66(1H,td), 8.48(1H,s), 10.19(1H,bs)
実施例5
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(2’,6’-ジメチルフェニル)-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号5)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン48.3mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル22.47g(0.110mol)及び2,6-ジメチルアニリン13.77g(0.102mol)を加えた。
次いでナトリウムエトキシド13.66g(0.201mol)を加え、内温80℃で2時間攪拌した。反応混合物を67℃に冷却した後に、水100.79gを加え、2℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水59.60gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(2’,6’-ジメチルフェニル)-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として18.32g得られた。収率は64.1%(2,6-ジメチルアニリン基準)、純度は99.7%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点158.6℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 2.27(6H,s), 3.90(3H,s), 6.90(1H,t), 7.10-7.16(3H,m), 7.74(1H,bs), 7.97(1H,s)
実施例6
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(2-ビフェニル)-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号6)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン38.6mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル17.97g(0.088mol)及び2-ビフェニルアミン13.78g(0.081mol)を加えた。
次いでナトリウムエトキシド10.97g(0.161mol)を加え、内温80℃で2時間攪拌した。反応混合物を69℃に冷却した後に、水78.81gを加え、2℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水40.25gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(2-ビフェニル)-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として23.10g得られた。収率は86.7%(2-ビフェニルアミン基準)、純度は96.7%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点127.4℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 3.88(3H,s), 6.75(1H,t), 7.20-7.29(2H,m), 7.37-7.47(6H,m), 7.70(1H,s), 7.80(1H,bs), 8.29(1H,d)
実施例7
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号7:一般名bixafen)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン38.8mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル18.8g(0.0921mol)及び3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イルアミン21.72g(0.085mol)を加えた。
3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イルアミンは国際公開第2006/024388号を参考に調製した。
次いでナトリウムエトキシド11.56g(0.170mol)を加え、内温80℃で2時間攪拌した。反応混合物を69℃に冷却した後に、水78.71gを加え、2℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水40.30gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イル)-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として33.10g得られた。収率は94.0%(3’,4’-ジクロロ-5-フルオロビフェニル-2-イルアミン基準)、純度は98.8%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点146.1℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 3.91(3H,s), 6.67(1H,t), 6.972(1H,dd), 7.10-7.14(1H,m), 7.20(1H,dd), 7.47-7.51(2H,m), 7.73(1H,bs), 7.90(1H,s), 8.09(1H,dd)
実施例8
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-4-ピラゾールカルボキサミド(化合物番号8:一般名fluxapyroxad)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン38.6mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル17.97g(0.088mol)及び3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イルアミン13.78g(0.081mol)を加えた。
3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イルアミンは国際公開第2010/094736号を参考に調製した。
次いでナトリウムエトキシド10.97g(0.161mol)を加え、内温80℃で2時間攪拌した。反応混合物を69℃に冷却した後に、水78.90gを加え、2℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水40.30gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イル)-4-ピラゾールカルボキサミドが白色結晶として28.52g得られた。収率は92.3%(3’,4’,5’-トリフルオロビフェニル-2-イルアミン基準)、純度は97.7%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点156.2℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 3.92(3H,s), 6.64(1H,t), 6.99-7.03(2H,m), 7.20-7.25(2H,m), 7.41-7.45(1H,m), 7.81(1H, bs), 7.96(1H, s), 8.14(1H, d)
実施例9
2-syn異性体:3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド
2-anti異性体:3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(syn体、anti体の混合物として得られる化合物番号9:一般名isopyrazam)の合成
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン48.1mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル22.50g(0.110mol)及びN-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミンとN-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミンとの混合物20.13g(0.100mol)を加えた。
N-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミンとN-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミンの混合物は国際公開第2007/115765号(特許文献4)を参考に調製した。
次いでナトリウムエトキシド13.61g(0.200mol)を加え、内温81℃で3時間攪拌した。反応混合物を68℃に冷却した後に、水99.80gを加え、1.5℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水100.00gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、2-syn異性体:3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド、および2-anti異性体:3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの混合物が白色結晶として33.07g得られた。収率は92.0%(N-[(1RS,4SR,9RS)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミンとN-[(1RS,4SR,9SR)-1,2,3,4-テトラヒドロ-9-イソプロピル-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミンとの混合物基準)、純度は99.5%(syn体、anti体のHPLC面積百分率の総和)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点130.0℃(syn体),144.4℃(anti体)
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) syn体:0.8(6H,s), 1.0(1H,m), 1.2-2.0(5H,m), 3.2-3.4(2H,m), 4.0(3H,s), 6.6-8.2(6H,m)、anti体:0.9(6H,s), 1.0-2.0(6H,m), 3.2-3.4(2H,m), 4.0(3H,s), 6.7-8.1(6H,m)
実施例10
3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物番号10:一般名benzovindiflupyrの合成)
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン13.0mlに3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル6.09g(0.030mol)及びN-[(1RS,4SR)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミン6.62g(0.027mol)を加えた。
N-[(1RS,4SR)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミンは国際公開第2010/049228号を参考に調製した。
次いでナトリウムエトキシド3.70g(0.054mol)を内温7.0℃で加え、2時間を掛けて内温65℃まで昇温し、同温で8時間攪拌した。反応混合物を63℃に冷却した後に、水26.87gを加え、4.4℃まで冷却すると結晶が析出した。結晶を濾過で分離し、水152.60gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(1RS,4SR)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-ピラゾール-4-カルボキサミドが白色結晶として10.31g得られた。収率は95.8%(N-[(1RS,4SR)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]アミン基準)、純度は98.4%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点147.4℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 1.38(1H,m), 1.49(1H,m), 2.10(2H,m), 3.95(3H,s,overlapped by1H,m), 4.06(1H,m), 6.89(1H,t,J=54Hz), 7.03(1H,d), 7.17(1H,t), 7.82(1H,d), 8.06(1H,s), 8.11(1H,bs)
実施例11
(RS)-N-[2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル]-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(化合物番号11:一般名penthiopyradの合成)
窒素雰囲気下、300mlの四つ口フラスコ中のN-メチルピロリドン17.9mlに3-(トリフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸エチルエステル24.56g(0.111mol)及び(RS)-N-[2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル]アミン18.43g(0.101mol)を加えた。
(RS)-N-[2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル]アミンは欧州公開第0737682号(特許文献6)を参考に調製した。
次いでナトリウムエトキシド13.65g(0.201mol)を加え、内温70℃で7時間攪拌した。反応混合物に同温にて水48.30gを加えて30分攪拌した後、65℃で静置し水層を分離した。有機層を攪拌しながら12時間掛けて12.0℃まで自然放冷した。次いで有機層に水49.58gを加え30℃で30分攪拌したところ、結晶が徐々に析出した。同温で4時間攪拌した後、結晶を濾過で分離し、水77.60gで洗浄した。洗浄後の結晶を乾燥すると、(RS)-N-[2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル]-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドが白色結晶として33.44g得られた。収率は93.2%((RS)-N-[2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル]アミン基準)、純度は99.8%(HPLC面積百分率)であり、再結晶等の精製操作は不要であった。
融点108.5℃
H-NMR (1H共鳴周波数:500MHz,測定溶媒:CDCl,内部標準物質:テトラメチルシラン)
δ値(ppm) 0.86(6H,d), 1.25(3H,d), 1.4-1.7(3H,m), 3.09(1H,m), 3.94(3H,s), 7.11(1H,d), 7.39(1H,s), 7.61(1H,bs), 8.02(1H,s)
以上のことから、一般に従来技術では、本発明とは異なり、分留などにより副生アルコールやフェノールを反応系外に除去し、平衡を反応生成系に傾けることにより、反応を完結させている通常のアミノリシス反応であり、反応後の処理も通常のものといえるものである。これに対して、本発明は、副生するアルコール又はフェノールを系外に除去することなく、反応を完結することができるもので、反応後の処理も、反応上がりに、水を加え、結晶を析出させるという簡単な方法により、ピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を、高収率および高純度で得ることができるというものであり、極めて簡便で安全な方法であることがわかる。
本発明の製造方法は、農業用殺菌剤として有用なピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を短工程、簡便な操作で高収率、高純度で得ることが出来る工業的製造方法として有用である。

Claims (4)

  1. 式(1):
    Figure 0007220151000009

    (式中、Rは水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    QxはQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6より選択され、
    Figure 0007220151000010

    Q1において、R、R、Rは、互いに同一又は異なり、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、R及びRは互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    VはCH(R)、N(R)、酸素原子、硫黄原子を表し、R及びRはそれぞれ水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、
    Yはハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、SH基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基を表し、
    mは0~3の整数である、
    Q2において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にYは同一または相異なっても良い。
    Q3において、YおよびZはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    pは1から4の整数を表し、pが2、3、4の場合にY1は同一または相異なっても良く、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にZは同一または相異なっても良い。
    Q4において、R、R10、R11、R12、R13、R14は同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、また、R11及びR12、ならびに、R13及びR14はそれぞれ、互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    Wはメチレン基、C1-C6ハロアルキル基で置換されたメチン基、または式(4)で表される末端が置換されたビニル基を表す。
    Figure 0007220151000011

    (式中Tは、C1-C6ハロアルキル基、ハロゲン原子を表す。)
    Q5において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。
    Q6において、Y1は水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にY1は同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。)
    で、表される化合物であるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を、
    式(2):
    Figure 0007220151000012

    (式中、Rは水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    RはC1-C4アルキル基、置換されても良いフェニル基である)
    で表されるピラゾール-4-カルボン酸エステルと、
    式(3):
    Figure 0007220151000013

    (式(3)中、QxはQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6の何れかの置換基を表し、
    Figure 0007220151000014

    Q1において、R、R、Rは、互いに同一又は異なり、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、R及びRは互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    VはCH(R)、N(R)、酸素原子、硫黄原子を表し、R及びRはそれぞれ水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、
    Yはハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、SH基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基を表し、
    mは0~3の整数である。
    Q2において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にYは同一または相異なっても良い。
    Q3において、YおよびZはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    pは1から4の整数を表し、pが2、3、4の場合にYは同一または相異なっても良く、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にZは同一または相異なっても良い。
    Q4において、R、R10、R11、R12、R13、R14は同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、また、R11及びR12、ならびに、R13及びR14はそれぞれ、互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    Wはメチレン基、C1-C6ハロアルキル基で置換されたメチン基、または式(4)で表される末端が置換されたビニル基を表す。
    Figure 0007220151000015

    (式中TはC1-C6ハロアルキル基、ハロゲン原子を表す。)
    Q5において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。
    Q6において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。)
    で表されるアミンと、を溶媒中で塩基の存在下にアミノリシス反応を行うことによってピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を製造する方法において、副生アルコール又はフェノールを系外に除去することなく反応を完結させる製造方法であって、
    反応に使用される溶媒が、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシドから選択された少なくとも一種であり、
    反応終了後、反応混合物に水を加えて、目的物を析出させ濾過、乾燥することによりピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を得ることを特徴とする、製造方法。
  2. 式(1):
    Figure 0007220151000016

    (式中、Rは水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    QxはQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6より選択され、
    Figure 0007220151000017

    Q1において、R、R、Rは、互いに同一又は異なり、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、R及びRは互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    VはCH(R)、N(R)、酸素原子、硫黄原子を表し、R及びRはそれぞれ水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、
    Yはハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、SH基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基を表し、
    mは0~3の整数である、
    Q2において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にYは同一または相異なっても良い。
    Q3において、YおよびZはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    pは1から4の整数を表し、pが2、3、4の場合にY1は同一または相異なっても良く、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にZは同一または相異なっても良い。
    Q4において、R、R10、R11、R12、R13、R14は同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、また、R11及びR12、ならびに、R13及びR14はそれぞれ、互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    Wはメチレン基、C1-C6ハロアルキル基で置換されたメチン基、または式(4)で表される末端が置換されたビニル基を表す。
    Figure 0007220151000018

    (式中Tは、C1-C6ハロアルキル基、ハロゲン原子を表す。)
    Q5において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。
    Q6において、Y1は水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にY1は同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。)
    で、表される化合物であるピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を、
    式(2):
    Figure 0007220151000019

    (式中、Rは水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    は水素原子、ハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基、アラルキル基、アリール基であり、
    RはC1-C4アルキル基、置換されても良いフェニル基である)
    で表されるピラゾール-4-カルボン酸エステルと、
    式(3):
    Figure 0007220151000020

    (式(3)中、QxはQ1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6の何れかの置換基を表し、
    Figure 0007220151000021

    Q1において、R、R、Rは、互いに同一又は異なり、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、R及びRは互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    VはCH(R)、N(R)、酸素原子、硫黄原子を表し、R及びRはそれぞれ水素原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C3-C6シクロアルキル基、C3-C6ハロシクロアルキル基であり、
    Yはハロゲン原子、C1-C4アルキル基、C1-C4ハロアルキル基、C1-C4アルコキシ基、C1-C4ハロアルコキシ基、SH基、C1-C4アルキルチオ基、C1-C4ハロアルキルチオ基を表し、
    mは0~3の整数である。
    Q2において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にYは同一または相異なっても良い。
    Q3において、YおよびZはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    pは1から4の整数を表し、pが2、3、4の場合にYは同一または相異なっても良く、
    nは1から5の整数を表し、nが2、3、4、5の場合にZは同一または相異なっても良い。
    Q4において、R、R10、R11、R12、R13、R14は同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、また、R11及びR12、ならびに、R13及びR14はそれぞれ、互いに結合してC3-C6シクロアルキル基を形成しても良く、
    Wはメチレン基、C1-C6ハロアルキル基で置換されたメチン基、または式(4)で表される末端が置換されたビニル基を表す。
    Figure 0007220151000022

    (式中TはC1-C6ハロアルキル基、ハロゲン原子を表す。)
    Q5において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。
    Q6において、Yは水素原子、ハロゲン原子、C1-C6アルキル基、C1-C6ハロアルキル基、C1-C6アルコキシ基、C1-C6ハロアルコキシ基、SH基、C1-C6アルキルチオ基、C1-C6ハロアルキルチオ基を表し、
    mは1から3の整数を表し、mが2、3の場合にYは同一または相異なっても良く、
    Gは酸素原子、硫黄原子、N(R15)を表し、R15は水素原子、C1-C6アルキル基を表す。)
    で表されるアミンと、を溶媒中で塩基の存在下にアミノリシス反応を行うことによってピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を製造する方法において、副生アルコール又はフェノールを系外に除去することなく反応を完結させる製造方法であって、
    反応に使用される溶媒が、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-エチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシドから選択された少なくとも一種であり、
    反応終了後、反応混合物に水を加え、水層を分離することによって、目的物を含む有機層から不要物を除去し、不要物が除去された有機層に水を加えて目的物を析出させ濾過、乾燥することによりピラゾール-4-カルボキサミド誘導体を得ることを特徴とする、製造方法。
  3. 反応に使用される塩基が金属アルコキシドであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 金属アルコキシドが、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシドから選択された少なくとも一種であることを特徴とする、請求項に記載の製造方法。
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