JP2000026382A - オキサゾリン類への金属塩触媒方法およびその後のクロロケトン類の製造方法 - Google Patents

オキサゾリン類への金属塩触媒方法およびその後のクロロケトン類の製造方法

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JP2000026382A JP11113809A JP11380999A JP2000026382A JP 2000026382 A JP2000026382 A JP 2000026382A JP 11113809 A JP11113809 A JP 11113809A JP 11380999 A JP11380999 A JP 11380999A JP 2000026382 A JP2000026382 A JP 2000026382A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 オキサゾリン類への金属塩触媒方法とクロロ
ケトン類の製造方法を提供する。 【解決手段】 i)触媒量の金属塩を用いて任意に有機
溶媒の存在下一般式IIのアルキニルアミドを環化し、
一般式IIIの5−メチレンオキサゾリンを形成し、i
i)トリクロロイソシアヌル酸を用いて溶媒中で塩素化
し、一般式IVの塩素化オキサゾリン中間体を製造し、
iii)水性酸で加水分解し一般式Iのモノクロロケト
ンを製造する。 〔Zは(置換)アルキル、(置換)アリール、(置換)
へテロアリールまたはフェニレン基、Rは水素またはア
ルキル、RとRは独立して(置換)アルキル基、ま
たはRとRは結合している炭素と一緒に環を形成す
る。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、置換アルキニルアミド類からの
新規で安価な5−メチレンオキサゾリン類の製造方法に
関する。5−メチレンオキサゾリンは、次いで、適切な
塩素化剤を用いて5−(クロロメチレン)オキサゾリン
に転化され、続いて、α−クロロケトンに加水分解され
る。5−メチレンオキサゾリンは殺虫特性を有し、さら
に除草剤および殺菌剤の中間体として使用されることが
できる。得られるα−クロロケトン類はそれら自体殺菌
剤として役立つ。
【0002】本発明に関する技術分野にはいくつかの問
題が存在する。従来、開示されていた置換アルキニルア
ミド類からの所望の5−メチレンオキサゾリンへのルー
トは、水素化ナトリウムまたはナトリウムアミドのよう
な強く高価な塩基の使用を必要とした。これらの塩基は
徹底的な無水条件の使用を必要とし、さらに取り扱いが
困難である。さらに、アルキニルアミドからの5−メチ
レンオキサゾリンの収率は、経済的可能性の点で許容で
きないほど低い。他に開示されている置換アルキニルア
ミド類からの所望の5−メチレンオキサゾリンへのルー
トは、アミドを、高沸点、非プロトン溶媒であるN,N
−ジメチルホルムアミド中で比較的に多量の銀塩で処理
することを含む。このタイプの方法は使用される銀塩の
量、および、多量の含水有機廃棄物を生ずる困難な工程
を要求する溶媒のために高価である。さらに、これらの
方法は湿気の存在に耐えられず、溶媒中の水の存在は所
望のオキサゾリンに加えまたはその代わりにケトン類の
形成を引き起こす。さらに他に開示されているルートは
5−メチレンオキサゾリンを形成するための方法におい
て水溶性溶媒を用いるが、そのような溶媒では効果的な
回収が困難であり、結果として望まないコストを有する
方法である。
【0003】得られた5−メチレンオキサゾリンから、
塩素化剤として塩素ガスまたはN−クロロスクシンイミ
ドを使用することによるような、公知のそして通常の方
法による、引き続いてのα−クロロケトンの製造は、モ
ノ塩素化の選択性の欠如のため、5−クロロメチレンオ
キサゾリンの加水分解後、所望のモノクロロケトンに加
え、不十分に塩素化されたおよび過剰に塩素化されたケ
トン類の両方が典型的に形成されるため、問題がある。
さらに、塩素の使用は危険であり、また公知の高価な装
置を要する。
【0004】本発明者は、置換アルキニルアミド類から
5−メチレンオキサゾリン類への適切な方法を発見し
た。様々な溶媒が用いられることができ、また水の存在
が許容される。さらに、従来開示されていたよりも、よ
り少量の金属塩触媒が使用されるだけでよい。さらに、
本発明の完全な方法は、新規の塩素化剤、トリクロロイ
ソシアヌル酸(TCIA)を使用し、5−メチレンオキ
サゾリンを塩素化し、選択的にモノ塩素化中間体を生じ
させ、酸触媒加水分解の後、所望のα−モノクロロケト
ンを選択的にそして高収率で生じさせる。TCIAは高
融点で、取り扱い容易な固体であり、該TCIAは、所
望の材料の不十分または過剰な塩素化を避けるために、
非常に正確な量で利用されることができる。TCIA
は、水泳用プールの水の塩素化および飲料水の殺菌に使
用される安価で商業的に入手可能な化合物として公知で
あるが、5−メチレンオキサゾリン類のための適切かつ
選択的な塩素化剤としてのTCIAの使用は本発明時ま
で開示されていなかった。本発明のさらなる特徴は、殺
菌剤としても役立つα,α−ジクロロケトン類の選択的
な製造のための適切な方法に関する。
【0005】国際特許出願第95/19351号は、塩
基の存在下でのアルキニルアミドの環化によるアリール
−5−メチレンオキサゾール誘導体の製造を開示する。
しかし、環化は多量の強塩基の使用によってのみ達成さ
れる。この方法は低収率(50%未満)でオキサゾリン
を生ずる。NaHのような強塩基の使用は無水条件を必
要とする。本発明者の発明には、水の存在が許容される
という利点がある。さらに、環化を容易にするための金
属塩触媒の使用は示唆されていない。
【0006】Yihらは、Weed Science,
18,604−607(1970)、およびJ.Ag
r.Food Chem.,19,314−317(1
971)に、水性アルコール溶液中で酸、塩基または銀
イオンを用い、次いで、α−クロロ基を有しないケトン
に加水分解することによる、置換アルキニルアミドから
のアリール−5−メチレンオキサゾリンの製造を開示す
る。実験の詳細は1970年の論文には示されておら
ず、1971年の論文はN,N−ジメチルホルムアミド
溶媒中の28モル%の硝酸銀が用いられた方法を示す。
Eastonら(J.Org.Chem.1965,3
0,3084)は、水性アルコール性溶媒の使用が、オ
キサゾリン類に加えまたはオキサゾリン類の代わりにケ
トン類を形成させることを示す。これらの著者は、所望
のオキサゾリン類を純粋に製造するために、無水溶媒の
使用が必要とされたことを示した。この論文で記載され
る方法は、これらのオキサゾリン製造における溶媒とし
てN,N−ジメチルホルムアミドを利用する。East
onらの論文は環化のための触媒として硝酸銀の使用を
開示するが、それらは0.2〜0.44当量(20〜4
4モル%)の「触媒」を用い、3時間の反応時間を必要
とした。本発明の方法は0.1〜5モル%の触媒を使用
し、反応は、しばしば、1時間未満で完了する。さら
に、本発明において、広範囲の金属塩および溶媒が使用
されることができ、また、水は有害な作用なしに許容さ
れる。
【0007】米国特許第4822902号および第53
04572号は、アルキニルアミドを塩素で処理して得
られる5−(クロロメチレン)オキサゾリン類の製造を
開示する。しかし、塩素化剤としてのTCIAの使用は
開示も示唆もされていない。これらの参考文献は、それ
ら自体または一緒になっても本発明の方法を示唆しな
い。
【0008】本発明の1態様は、第1工程で、触媒量の
金属塩を用いて任意に有機溶媒の存在下、置換アルキニ
ルアミドを環化し5−メチレンオキサゾリンを形成し、
第2工程で、トリクロロイソシアヌル酸を用いて溶媒中
で5−メチレンオキサゾリンを塩素化し塩素化オキサゾ
リン中間体を製造し、さらに、第3工程で、塩素化オキ
サゾリン中間体を水性酸で加水分解して所望のモノクロ
ロケトンを製造することを含む、殺菌剤として有用なα
−クロロケトン類を製造する適切な方法に関する。ケト
ンは、典型的には、結晶化−濾過によって単離される。
【0009】特に、本態様は、(i)触媒量の金属塩を
用いて任意に有機溶媒の存在下、式(II)のアルキニ
ルアミドを環化し、式(III)の5−メチレンオキサ
ゾリンを形成し、
【0010】
【化8】
【0011】(ii)トリクロロイソシアヌル酸を用い
て溶媒中で式(III)の5−メチレンオキサゾリンを
塩素化し、式(IV)の塩素化オキサゾリン中間体を製
造し、
【0012】
【化9】
【0013】さらに、(iii)式(IV)の塩素化オ
キサゾリン中間体を水性酸で加水分解し、式(I)の所
望のモノクロロケトンを製造する工程を含む式(I)の
α−クロロケトン化合物の製造方法に関し、
【0014】
【化10】
【0015】式中、Zはアルキルまたは置換アルキル、
アリールまたは置換アリール、ヘテロアリールまたは置
換へテロアリールまたはフェニレンであり、Rは水素原
子またはアルキルであり、さらにRおよびRはそれ
ぞれが独立してアルキル基または置換アルキル基である
か、またはRとRはこれらが結合している炭素原子
と一緒になって環式構造を形成する。
【0016】本態様の好ましい形においては、Zは(C
−C)アルキル、フェニル、または、ハロ、(C
−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C
−C)アルキニル、ニトロ、シアノ、2−ナフチル、
3−ピリジルおよび1,4−フェニレンからなる群から
独立して選択される3つまでの置換基で置換されたフェ
ニルであり、Rは水素原子または(C−C)アルキ
ルであり、さらにRおよびRはそれぞれが独立して
(C−C)アルキルであるか、またはRとR
これらが結合している炭素原子と一緒になってシクロペ
ンチルまたはシクロヘキシル環を形成する。
【0017】本態様のより好ましい形においては、Zは
3−ヘプチル、フェニル、4−ハロフェニル、2,6−
ジハロフェニル、4−(C−C)アルキルフェニ
ル、3,5−ジハロフェニル、3,5−ジ(C
)アルキルフェニル、4−(C−C)アルキル
−3,5−ジハロフェニル、4−シアノ−3,5−ジハ
ロフェニル、4−(C−C)アルコキシ−3,5−
ジハロフェニル、4−ニトロフェニル、2−ナフチル、
3−ピリジルまたは1,4−フェニレンであり、Rは水
素原子またはメチルまたはエチルであり、さらにR
よびRはそれぞれが独立してメチルまたはエチルであ
るか、またはR とRはこれらが結合している炭素原
子と一緒になってシクロヘキシル環を形成する。
【0018】本態様のさらにより好ましい形において
は、Zは4−クロロフェニル、2,6−ジフルオロフェ
ニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジクロロ−
4−メチルフェニル、1,4−フェニレン、2−ナフチ
ル、3−ピリジルまたは3−ヘプチルであり、Rは水素
原子であり、さらにRおよびRはそれぞれが独立し
てメチルまたはエチルである。
【0019】本発明の第2の態様においては、後に殺菌
剤として有用なα,α−ジクロロケトン類に加水分解さ
れる5−(ジクロロメチレン)オキサゾリン類を製造す
るために、工程(ii)で用いられるTCIAの量が増
加されることができる。特に、本発明のこの特徴は、
(i)触媒量の金属塩を用いて任意に有機溶媒の存在下
で、式(IIA)のアルキニルアミドを環化し、式(I
IIA)の5−メチレンオキサゾリンを形成し、
【0020】
【化11】
【0021】(ii)トリクロロイソシアヌル酸を用い
て溶媒中で式(IIIA)の5−メチレンオキサゾリン
を塩素化し、式(IVA)のジ塩素化オキサゾリン中間
体を製造し、
【0022】
【化12】
【0023】さらに、(iii)式(IVA)のジ塩素
化オキサゾリン中間体を水性酸で加水分解し、式(I
A)の所望のジクロロケトンを製造する工程を含む式
(IA)のα,α−ジクロロケトン化合物の製造方法に
関し、
【0024】
【化13】
【0025】式中、Zはアルキルまたは置換アルキル、
アリールまたは置換アリール、ヘテロアリールまたは置
換へテロアリールまたはフェニレンであり、さらにR
およびRはそれぞれが独立してアルキル基または置換
アルキル基であるか、またはRとRはこれらが結合
している炭素原子と一緒になって環式構造を形成する。
【0026】本態様の好ましい形においては、Zは(C
−C)アルキル、フェニル、または、ハロ、(C
−C)アルキル、(C−C)アルコキシ、(C
−C)アルキニル、ニトロ、シアノ、2−ナフチル、
3−ピリジルおよび1,4−フェニレンからなる群から
独立して選択される3つまでの置換基で置換されたフェ
ニルであり、さらにRおよびRはそれぞれが独立し
て(C−C)アルキルであるか、またはRとR
はこれらが結合している炭素原子と一緒になってシクロ
ペンチルまたはシクロヘキシル環を形成する。
【0027】本態様のより好ましい形においては、Zは
3−ヘプチル、フェニル、4−ハロフェニル、2,6−
ジハロフェニル、4−(C−C)アルキルフェニ
ル、3,5−ジハロフェニル、3,5−ジ(C
)アルキルフェニル、4−(C−C)アルキル
−3,5−ジハロフェニル、4−シアノ−3,5−ジハ
ロフェニル、4−(C−C)アルコキシ−3,5−
ジハロフェニル、4−ニトロフェニル、2−ナフチル、
3−ピリジルまたは1,4−フェニレンであり、さらに
およびRはそれぞれが独立してメチルまたはエチ
ルであるか、またはR とRはこれらが結合している
炭素原子と一緒になってシクロヘキシル環を形成する。
【0028】本態様のさらにより好ましい形において
は、Zは4−クロロフェニル、2,6−ジフルオロフェ
ニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジクロロ−
4−メチルフェニル、1,4−フェニレン、2−ナフチ
ル、3−ピリジルまたは3−ヘプチルであり、さらにR
およびRはそれぞれが独立してメチルまたはエチル
である。
【0029】本発明においては、アルキルとは(C
)直鎖または(C−C)分岐鎖アルキル基を意
味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t
ert−ブチル、n−アミル、イソアミル、n−ヘキシ
ル、イソオクチルなどを含む。置換アルキルとは、アル
コキシ、ハロ、アルキルチオおよびシアノからなる群か
ら選択される1以上の置換基で置換されたアルキルを意
味する。
【0030】アルコキシとは、酸素原子に結合した(C
−C)直鎖または(C−C)分岐鎖アルキル
基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソブトキシなどを
意味する。アルキルチオとは、硫黄原子に結合した(C
−C)直鎖または(C−C )分岐鎖アルキル
基、例えば、メチルチオ、n−プロピルチオ、sec−
ブチルチオなどを意味する。ハロとはブロモ、クロロ、
フルオロおよびヨードを意味する。
【0031】アリールとは、フェニル、ナフチル、また
は、ハロ、アルキル、アルキニル、アルコキシ、ニトロ
およびシアノからなる群から独立して選択される1から
3つの置換基で置換されたフェニルまたはナフチルを意
味する。例えば、フェニル、2−ナフチル、4−ニトロ
フェニル、4−クロロフェニル、3,5−ジメチルフェ
ニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,5−ジクロロ
−4−メチルフェニル、3,5−ジクロロフェニル、
3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジブロモフェニ
ル、3−クロロ−4−エチル−5−フルオロフェニル、
3,5−ジクロロ−4−シアノフェニル、3,5−ジク
ロロ−4−メトキシフェニル、3,5−ジフルオロ−4
−プロパルギルフェニル、3,5−ジブロモ−4−メチ
ルフェニルなどを含むがこれらに限定されない。
【0032】アルキニルとは、(C−C)アルキニ
ル、例えば、エチニル、プロパルギル、2−ヘキシン−
1−イルなどを意味する。ヘテロアリールとは、酸素原
子、硫黄原子、1、2または3つの窒素原子、酸素原子
と1または2つの窒素原子、または、硫黄原子と1また
は2つの窒素原子を含み得る芳香族5員環、または1、
2または3つの窒素原子を含む芳香族6員環、またはハ
ロ、アルキル、ハロアルキルまたはシアノから選択され
る2つまでの置換基で置換されたヘテロアリールを意味
する。例えば、2−フリル、2−チエニル、4−クロロ
−2−チエニル、2−オキサゾリル、2−イミダゾリ
ル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、2−イミダ
ゾリル、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、
4−ピリジル、4−ピリダジニル、4−ピリミジニル、
2−ピラジニル、1,3,5−トリアジン−2−イル、
4−クロロ−3−ピリジルなどを含むがこれらに限定さ
れない。フェニレンとは1,4−フェニレンを意味す
る。式(IV)の化合物として、本明細書を通じて特定
の異性体が示されるが、式(IV)は実際にはシスおよ
びトランス異性体の混合物を表す。
【0033】本発明の第1の態様においては、アルキニ
ルアミドから5−メチレンオキサゾリンを製造する環化
工程(i)は、任意に有機溶媒の存在下で、触媒量の金
属塩を使用して行われる。アミド出発材料が固体なの
で、通常、溶媒が使用される。好ましい溶媒は、反応後
容易に除去するために、約75℃〜約150℃の適当な
沸点を有する溶媒である。より好ましい溶媒は、約90
℃〜約150℃の沸点を有する溶媒である。好ましい溶
媒としては、イソオクタンのような脂肪族炭化水素類、
トルエンおよびキシレン類のような芳香族炭化水素類、
メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸ブチル
のようなエステル類、クロロベンゼンのようなハロゲン
化炭化水素類およびイソブチロニトリルのようなニトリ
ル類を含むがこれらに限定されない。
【0034】5−メチレンオキサゾリンへのアルキニル
アミドの環化のために、様々な金属触媒が使用される。
有用な触媒としては、銅、銀、パラジウム、亜鉛、鉄、
マンガン、ニッケル、セリウム、コバルト、白金、ロジ
ウムおよびルテニウムを含む。例えば、塩化銅(I)、
酸化銅(I)、硝酸銀、酢酸パラジウム(II)、塩化
亜鉛、酸化鉄(III)、酢酸鉄(II)、硫酸マンガ
ン(II)、酸化ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケ
ル4水和物、炭酸セリウム(III)、酢酸コバルト
(II)、塩化白金(II)、塩化ロジウム(II
I)、および塩化ルテニウム(III)を含むがこれら
に限定されない。得られる反応速度および/または反応
選択性のために、好ましい金属塩類は銅、銀、パラジウ
ム、亜鉛およびルテニウムの塩類である。より好ましい
金属塩類は銅、銀および亜鉛の塩類である。銀でイオン
交換された(silver−exchanged)ゼオ
ライトのような固体支持剤(solid suppor
ted reagent)も使用されることができる。
通常、使用される触媒の量は、アルキニルアミドに基づ
いて0.1モル%〜5モル%である。触媒の好ましい量
は5モル%未満、より好ましい量は2モル%未満、さら
により好ましい量は1モル%未満である。
【0035】通常、反応温度は約60℃から使用される
溶媒の沸点までである。好ましい条件は、少なくとも7
0℃から使用される溶媒の沸点までの反応温度である。
しかし、触媒として硝酸銀が使用されるとき、反応は約
35℃以上の温度で行うことができる。圧力は重要では
ないが、通常、便利さのため反応は雰囲気圧で行われ
る。反応時間は用いられる温度、出発アルキニルアミド
の置換パターン、使用される溶媒、金属触媒の性質、お
よび反応器の大きさおよびデザインに応じて変化するで
あろう。しかし、反応は通常、18時間以下、より普通
には7時間以下の時間で適切に行われる。
【0036】工程(i)についての典型的な代表的反応
方法では、アルキニルアミドは、用いられる場合には溶
媒と、および金属塩触媒と混合され、次いで、得られた
混合物は所望の温度に加熱された。反応はガスクロマト
グラフィーによってモニターされた。オキサゾリンへの
環化が終了したと判断されたとき、反応系は室温まで冷
却され、水でまたは、銅塩の場合は塩酸に続き水で洗浄
された。パラジウム塩については、反応混合物はシリカ
ゲルのパッドを通された。ある場合には、有機層は硫酸
ナトリウムで乾燥され、濾過された。溶媒は減圧下、蒸
発によって除去され、残りの部分が真空オーブンで乾燥
され、オキサゾリン生成物を得た。クルードオキサゾリ
ン生成物が後の反応に直接利用されることができ、また
は、所望の場合には蒸留によって精製されることができ
る。別法では、存在する塩は塩素化に続くシアヌル酸濾
過後の洗浄で除去されるので、反応混合物は如何なる操
作もなしに塩素化工程にかけられることができる。
【0037】TCIAを用いる5−メチレンオキサゾリ
ンの塩素化工程(ii)は約−30℃〜約100℃の温
度で行われることができる。好ましい塩素化温度は約0
℃〜70℃である。より好ましいのは約50℃以下の温
度である。さらにより好ましいのは0℃〜30℃の温度
である。反応は圧力依存性ではないが、便利さのため、
通常、1気圧の圧力が好ましい。試薬の化学量論が非常
に重要である。1当量の5−メチレンオキサゾリンあた
り0.333当量より少ないTCIAが使用される場合
には、いくらかの5−メチレンオキサゾリン出発材料が
未反応で残るであろう。0.333当量より多くが使用
された場合には、過剰に塩素化された中間体が形成さ
れ、それは加水分解後ジクロロケトンを生じる。しか
し、既に述べたように、オキサゾリンのメチレン基がア
ルキル基で置換されない状況において、1当量の5−メ
チレンオキサゾリンあたり0.667当量以上のTCI
Aが使用されるとき、本発明の第2の態様は、5−(ジ
クロロメチレン)オキサゾリンまたは5−クロロ−5−
(ジクロロメチレン)オキサゾリン中間体の適切な製
造、さらに引き続き工程(iii)でα,α−ジクロロ
ケトンの製造を提供する。塩素化反応時間は約5分から
約1時間であることができ、使用される反応装置の大き
さおよびタイプ、および使用される溶媒の両方に応じて
変化する。通常、塩素化溶媒は、例えば、酢酸エチル、
酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、およびメチルt
−ブチルエーテルのようなエーテル、エステルまたはケ
トンのような極性溶媒であるが、これらに限定されるも
のではない。好ましい溶媒は酢酸エチル、酢酸ブチルお
よびメチルイソブチルケトンである。混和性極性溶媒と
混合されたときまたは約40℃の温度に加熱されたとき
には、例えばトルエンのような芳香族炭化水素、また
は、例えばヘプタンおよびイソオクタンのような脂肪族
炭化水素のような非極性溶媒も使用されることができ
る。所望の工程で塩素化反応が行われた後、シアヌル酸
副生成物は、濾過によっておよび/または炭酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム等のような一般的な塩基で洗浄す
ることによって、除去されることができる。次いで、5
−(クロロメチレン)オキサゾリンを含む得られた溶液
は加水分解工程(iii)にかけられる。
【0038】加水分解工程(iii)においては、約5
0℃以上の温度が必要とされる。好ましくは、加水分解
は約50℃〜100℃で行われる。より好ましくは、用
いられる温度は約50℃〜80℃である。水性酸または
水と混合された非水性酸が用いられることができる。塩
酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸または
トルエンスルホン酸のような一般的な酸が使用に適切で
あるが、これらに限られない。水性塩酸または硫酸が好
ましい。酸性イオン交換樹脂が利用されることもでき
る。塩酸または硫酸が使用されるとき、通常、加水分解
を容易にするため追加の水が添加される。1当量の5−
(クロロメチレン)オキサゾリンあたり約0.05〜
0.5当量の水性酸が使用されるのが好ましい。より好
ましいのは、1当量の5−(クロロメチレン)オキサゾ
リンあたり約0.1〜0.25当量の水性塩酸の使用で
ある。通常、加水分解工程は、Z基の性質、温度、およ
び、使用される装置のサイズおよび性質に応じた時間
で、約3〜約24時間を要する。圧力は重要ではない。
しかし、通常、便利さのため1気圧が好ましい。
【0039】工程(ii)および(iii)についての
典型的に代表的な反応方法においては、オキサゾリンと
溶媒が混合され、得られた溶液はアイスバスを用いて0
〜5℃に冷却される。TCIAが徐々に添加され、可能
な場合は30℃より低い反応温度に保たれる。TCIA
が添加された後、得られたスラリーが室温まで暖めら
れ、ガスクロマトグラフィー(GC)分析に基づいて反
応が完了するまで撹拌される。シアヌル酸副生成物は濾
過によって除去され、次いで、溶液は炭酸水素ナトリウ
ムまたは水酸化ナトリウム溶液のような適当な塩基で洗
浄され、残りのシアヌル酸を除去する。5−(クロロメ
チレン)オキサゾリンを含む溶液がフラスコに戻され、
60〜80℃に加熱される。濃塩酸と水が添加され、加
水分解が終了するまで溶液は撹拌される。反応混合物は
室温まで冷却され、冷却中に所望のα−クロロケトンが
結晶化される。得られた固形分が濾過、洗浄、乾燥され
て、生成物が得られる。しばしば、濾液の濃縮および冷
却によって、2次生成物が得られる。次の実施例、表お
よび実験方法は当業者へのガイダンスのために提供され
る。
【0040】実施例M1 4,4−ジメチル−5−メチレン−2−フェニルオキサ
ゾリンの調製 丸底フラスコがN−(3−メチルブチン−3−イル)ベ
ンズアミド(5.0グラム、26.7ミリモル)、硝酸
銀(9.1ミリグラム、0.2モル%)、および酢酸n
−ブチル(20ミリリットル)で充填された。得られた
混合物は95℃で0.5時間加熱され、次いで、室温ま
で冷却された。反応系は水で洗浄され、有機層が無水硫
酸ナトリウムで乾燥された。溶媒は、減圧条件下、蒸発
によって除去された。残りの部分は真空オーブンで乾燥
され、4,4−ジメチル−5−メチレン−2−フェニル
オキサゾリン(4.67グラム、収率93%)を淡黄色
オイル(沸点70〜75℃、0.6mmHg)として得
た。
【0041】実施例M3 2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−5−
メチレンオキサゾリンの調製 丸底フラスコがN−(3−メチルブチン−3−イル)−
4−クロロベンズアミド(4.5グラム、19.09ミ
リモル)、塩化銅(I)(9.5ミリグラム、0.5モ
ル%)、および酢酸n−ブチル(20ミリリットル)で
充填された。得られた混合物は95℃で4時間加熱さ
れ、次いで、室温まで冷却された。反応系は1M塩酸溶
液および水で洗浄された。有機相が無水硫酸ナトリウム
で乾燥された。溶媒は、減圧条件下、蒸発によって除去
され、残りの部分は真空オーブンで乾燥され、2−(4
−クロロフェニル)−4,4−ジメチル−5−メチレン
オキサゾリン(4.24グラム、収率94%)を淡黄色
オイル(沸点95℃、0.6mmHg)として得た。
【0042】実施例M1およびM3の一般的な方法に従
って、実施例M2およびM4−M10のオキサゾリン類
が、表Iに示されるような適当なアルキニルアミド、金
属塩触媒、溶媒、反応温度および時間を用いて調製され
た。
【0043】
【化14】
【0044】
【表1】
【0045】実施例C6 N−(1−クロロ−3−メチル−2−オキソペント−3
−イル)−3,5−ジクロロ−4−メチルベンズアミド
の調製 2−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−4−
エチル−4−メチル−5−メチレンオキサゾリン(1
0.0グラム、35.19ミリモル)および酢酸エチル
(25ミリリットル)の溶液が、アイスバスを用いて5
℃に冷却された。トリクロロイソシアヌル酸(2.73
グラム、11.73ミリモル)が、反応温度を40℃よ
り低く保つために、15分間にわたって何回かに分けて
添加された。添加が終了したとき、反応混合物は20℃
まで冷却され、アイスバスは除かれた。反応は出発材料
の消失をGC分析することによってモニターされ、1時
間後に終了したものと判断された。混合物は濾過され、
ウエットケーキが酢酸エチル(5ミリリットル)で洗浄
された。濾液は丸底フラスコに移され、60℃に加熱さ
れた。塩酸(37%溶液の0.69グラム)および水
(2.2ミリリットル)が添加された。反応混合物は6
0℃で1.5時間撹拌され、次いで、73℃でさらに
1.5時間撹拌された。次いで、反応系は室温まで冷却
された。得られたスラリーは冷蔵庫で一晩保たれた。混
合物は濾過され、固形分は冷たい濾液で洗浄された。濾
液はもとの体積のおよそ半分の体積になるまで、減圧下
で蒸発によって濃縮された。1次生成物からの生成物の
種結晶が添加され、フラスコは冷蔵庫中で8℃で一晩冷
却された。得られたスラリーは濾過され、2次生成物の
結晶を得た。両方の生成物が減圧真空下60℃で乾燥さ
れ、N−(1−クロロ−3−メチル−2−オキソペント
−3−イル)−3,5−ジクロロ−4−メチルベンズア
ミド(10.31グラム、収率87%)を白色固体(融
点157〜158℃)として得た。
【0046】実質的に同じ方法に従って、実施例C1〜
C5およびC7〜C9の化合物は表IIに示されるよう
に製造された。
【0047】
【化15】
【0048】
【表2】
【0049】5−メチレンオキサゾリンに対する塩素化
剤としてTCIAを使用することによる本発明の利点を
さらに示すため、他の公知の塩素化剤を用いて次の比較
例が行われた。
【0050】比較例C−1:塩素ガスの使用 2−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−4−
エチル−4−メチル−5−メチレンオキサゾリン(2
0.0グラム、70.4ミリモル)およびメタノール
(100ミリリットル)の溶液が0℃に冷却された。塩
素ガスが溶液に吹き込まれ、反応系はガスクロマトグラ
フィーでモニターされた(1)。塩素の供給は、出発材
料が消失したときに(1.5時間)止められた。溶液は
窒素でパージされ、残留している塩素を除き、次いで溶
液を50℃に加熱した。水(20ミリリットル)が添加
され、加水分解が完了するまで反応系が撹拌された。反
応混合物は室温まで冷却され、スラリーは濾過された。
ウエットケーキは、メタノール中の10%水の冷却され
た溶液で洗浄され、真空オーブンで乾燥され、15.8
9グラムの白色固体を得た。生成物は、71%のN−
(1−クロロ−3−メチル−2−オキソペント−3−イ
ル)−3,5−ジクロロ−4−メチルベンズアミド、1
6%のN−(1,1−ジクロロ−3−メチル−2−オキ
ソペント−3−イル)−3,5−ジクロロ−4−メチル
ベンズアミド、および0.8%のN−(3−メチル−2
−オキソペント−3−イル)−3,5−ジクロロ−4−
メチルベンズアミドを含む。所望のモノクロロケトンの
収率は48%であった。(実施例C6と比較)。(1) 注意:塩素ガスとメタノールの混合物は、爆発性
および衝撃感受性である次亜塩素酸メチルを形成し得
る。
【0051】比較例C−2:N−クロロスクシンイミド
の使用 2−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェニル)−4−
エチル−4−メチル−5−メチレンオキサゾリン(5.
0グラム、17.6ミリモル)および酢酸エチル(20
ミリリットル)の溶液がN−クロロスクシンイミド
(2.35グラム、17.6ミリモル)で処理された。
溶液は雰囲気温度で70時間撹拌された。反応混合物は
50%の未反応出発物質および50%の所望の5−クロ
ロメチレン−2−(3,5−ジクロロ−4−メチルフェ
ニル)−4−エチル−4−メチルオキサゾリンを含む。
(実施例C6と比較)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 31/04 B01J 31/04 X C07C 233/31 C07C 233/31 233/76 233/76 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07D 263/32 C07D 263/32

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)触媒量の金属塩を用いて任意に有機
    溶媒の存在下、式(II)のアルキニルアミドを環化
    し、式(III)の5−メチレンオキサゾリンを形成
    し、 【化1】 (ii)トリクロロイソシアヌル酸を用いて溶媒中で、
    式(III)の5−メチレンオキサゾリンを塩素化し、
    式(IV)の塩素化オキサゾリン中間体を製造し、 【化2】 さらに、 (iii)式(IV)の塩素化オキサゾリン中間体を水
    性酸で加水分解し、式(I)の所望のモノクロロケトン
    を製造する 【化3】 〔式中、 Zはアルキルまたは置換アルキル、アリールまたは置換
    アリール、ヘテロアリールまたは置換へテロアリールま
    たはフェニレンであり、 Rは水素原子またはアルキルであり、さらにRおよび
    はそれぞれが独立してアルキル基または置換アルキ
    ル基であるか、またはRとRはこれらが結合してい
    る炭素原子と一緒になって環式構造を形成する。〕工程
    を含む式(I)のα−クロロケトン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 Zは(C−C)アルキル、フェニ
    ル、または、ハロ、(C −C)アルキル、(C
    )アルコキシ、(C−C)アルキニル、ニト
    ロ、シアノ、2−ナフチル、3−ピリジルおよび1,4
    −フェニレンからなる群から独立して選択される3つま
    での置換基で置換されたフェニルであり、 Rは水素原子または(C−C)アルキルであり、さ
    らにRおよびRはそれぞれが独立して(C
    )アルキルであるか、またはRとRはこれらが
    結合している炭素原子と一緒になってシクロペンチルま
    たはシクロヘキシル環を形成する、請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 Zは3−ヘプチル、フェニル、4−ハロ
    フェニル、2,6−ジハロフェニル、4−(C
    )アルキルフェニル、3,5−ジハロフェニル、
    3,5−ジ(C−C)アルキルフェニル、4−(C
    −C)アルキル−3,5−ジハロフェニル、4−シ
    アノ−3,5−ジハロフェニル、4−(C−C)ア
    ルコキシ−3,5−ジハロフェニル、2−ナフチル、3
    −ピリジル、4−ニトロフェニルまたは1,4−フェニ
    レンであり、 Rは水素原子またはメチルまたはエチルであり、さらに
    およびRはそれぞれが独立してメチルまたはエチ
    ルであるか、またはR とRはこれらが結合している
    炭素原子と一緒になってシクロヘキシル環を形成する、
    請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 Zは4−クロロフェニル、2,6−ジフ
    ルオロフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−
    ジクロロ−4−メチルフェニル、1,4−フェニレン、
    2−ナフチル、3−ピリジルまたは3−ヘプチルであ
    り、 Rは水素原子であり、さらにRおよびRはそれぞれ
    が独立してメチルまたはエチルである、請求項3記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 工程(i)で使用される金属塩触媒が
    銅、銀、パラジウム、亜鉛、鉄、マンガン、ニッケル、
    セリウム、コバルト、白金、ロジウムまたはルテニウム
    の塩である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 金属塩触媒が銅、銀、パラジウム、亜鉛
    またはルテニウムの塩である請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 金属塩触媒が固体支持剤である請求項5
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 使用される触媒の量がアルキニルアミド
    に基づいて約0.1モル%〜約5モル%である請求項5
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(i)で有機溶媒が使用される請求
    項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 使用される溶媒が脂肪族炭化水素、芳
    香族炭化水素、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素
    またはニトリルである請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 5−メチレンオキサゾリンの塩素化工
    程(ii)が−30℃〜100℃の温度で行われる請求
    項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 塩素化工程(ii)の溶媒が極性溶
    媒、混和性極性溶媒と非極性溶媒の混合物、または極性
    溶媒と非極性溶媒の混合物である請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 極性溶媒がエーテル、エステルまたは
    ケトンであり、非極性溶媒が芳香族炭化水素または脂肪
    族炭化水素である請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 触媒量の金属塩を用いて任意に有機溶
    媒の存在下、式(II)のアルキニルアミドを環化し、
    式(iii)の5−メチレンオキサゾリンを製造するこ
    とを含む、式(III)の5−メチレンオキサゾリン化
    合物の製造方法 【化4】 〔式中、 Zはアルキルまたは置換アルキル、アリールまたは置換
    アリール、ヘテロアリールまたは置換へテロアリールま
    たはフェニレンであり、 Rは水素原子またはアルキルであり、さらにRおよび
    はそれぞれが独立してアルキル基または置換アルキ
    ル基であるか、またはRとRはこれらが結合してい
    る炭素原子と一緒になって環式構造を形成する。〕。
  15. 【請求項15】 Zは(C−C)アルキル、フェニ
    ル、または、ハロ、(C−C)アルキル、(C
    )アルコキシ、(C−C)アルキニル、ニト
    ロ、シアノ、2−ナフチル、3−ピリジルおよび1,4
    −フェニレンからなる群から独立して選択される3つま
    での置換基で置換されたフェニルであり、 Rは水素原子または(C−C)アルキルであり、さ
    らにRおよびRはそれぞれが独立して(C
    )アルキルであるか、またはRとRはこれらが
    結合している炭素原子と一緒になってシクロペンチルま
    たはシクロヘキシル環を形成する、請求項14記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 Zは3−ヘプチル、フェニル、4−ハ
    ロフェニル、2,6−ジハロフェニル、4−(C−C
    )アルキルフェニル、3,5−ジハロフェニル、3,
    5−ジ(C−C)アルキルフェニル、4−(C
    )アルキル−3,5−ジハロフェニル、4−シアノ
    −3,5−ジハロフェニル、4−(C−C)アルコ
    キシ−3,5−ジハロフェニル、4−ニトロフェニル、
    2−ナフチル、3−ピリジルまたは1,4−フェニレン
    であり、 Rは水素原子またはメチルまたはエチルであり、さらに
    およびRはそれぞれが独立してメチルまたはエチ
    ルであるか、またはR とRはこれらが結合している
    炭素原子と一緒になってシクロヘキシル環を形成する、
    請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 Zは4−クロロフェニル、2,6−ジ
    フルオロフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5
    −ジクロロ−4−メチルフェニル、1,4−フェニレ
    ン、2−ナフチル、3−ピリジルまたは3−ヘプチルで
    あり、 Rは水素原子であり、さらにRおよびRはそれぞれ
    が独立してメチルまたはエチルである、請求項16記載
    の方法。
  18. 【請求項18】(i)触媒量の金属塩を用いて任意に有
    機溶媒の存在下、式(IIA)のアルキニルアミドを環
    化し、式(IIIA)の5−メチレンオキサゾリンを形
    成し、 【化5】 (ii)トリクロロイソシアヌル酸を用いて溶媒中で、
    式(IIIA)の5−メチレンオキサゾリンを塩素化
    し、式(IVA)のジ塩素化オキサゾリン中間体を製造
    し、 【化6】 さらに、 (iii)式(IVA)のジ塩素化オキサゾリン中間体
    を水性酸で加水分解し、式(IA)の所望のα,α−ジ
    クロロケトンを製造する 【化7】 〔式中、 Zはアルキルまたは置換アルキル、アリールまたは置換
    アリール、ヘテロアリールまたは置換へテロアリールま
    たはフェニレンであり、さらにRおよびRはそれぞ
    れが独立してアルキル基または置換アルキル基である
    か、またはRとRはこれらが結合している炭素原子
    と一緒になって環式構造を形成する。〕工程を含む式
    (IA)のα,α−ジクロロケトン化合物の製造方法。
  19. 【請求項19】 Zは(C−C)アルキル、フェニ
    ル、または、ハロ、(C−C)アルキル、(C
    )アルコキシ、(C−C)アルキニル、ニト
    ロ、シアノ、2−ナフチル、3−ピリジルおよび1,4
    −フェニレンからなる群から独立して選択される3つま
    での置換基で置換されたフェニルであり、さらにR
    よびRはそれぞれが独立して(C−C)アルキル
    であるか、またはRとRはこれらが結合している炭
    素原子と一緒になってシクロペンチルまたはシクロヘキ
    シル環を形成する、請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 Zは3−ヘプチル、フェニル、4−ハ
    ロフェニル、2,6−ジハロフェニル、4−(C−C
    )アルキルフェニル、3,5−ジハロフェニル、3,
    5−ジ(C−C)アルキルフェニル、4−(C
    )アルキル−3,5−ジハロフェニル、4−シアノ
    −3,5−ジハロフェニル、4−(C−C)アルコ
    キシ−3,5−ジハロフェニル、4−ニトロフェニル、
    2−ナフチル、3−ピリジルまたは1,4−フェニレン
    であり、さらにRおよびRはそれぞれが独立してメ
    チルまたはエチルであるか、またはR とRはこれら
    が結合している炭素原子と一緒になってシクロヘキシル
    環を形成する、請求項19記載の方法。
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