JP7216500B2 - 肉様食品 - Google Patents
肉様食品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7216500B2 JP7216500B2 JP2018155341A JP2018155341A JP7216500B2 JP 7216500 B2 JP7216500 B2 JP 7216500B2 JP 2018155341 A JP2018155341 A JP 2018155341A JP 2018155341 A JP2018155341 A JP 2018155341A JP 7216500 B2 JP7216500 B2 JP 7216500B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- protein
- tofu
- mass
- raw material
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Beans For Foods Or Fodder (AREA)
Description
従来の肉様食品としては、エクストルーダーのような押出し機を用いて大豆や小麦由来の植物性蛋白質原料を含む原料を加熱加圧し、膨化させることにより、粒状の形状にしたもの(粒状大豆蛋白など)が流通している。これらはいずれも乾燥品として販売流通されており、使用の際には水戻しする必要がある。また、植物性蛋白質原料特有の臭みも強く、内層がすかすかしており食感もスポンジ状でガミー感があり、水戻しで水分を含むため食感が柔らかくなるという問題点があった。
植物性蛋白質原料を使用した肉様食品として特許文献1には植物蛋白質原料、乳ホエイ蛋白質原料及び水を主成分として押出機を用いて加熱加圧し膨化してなる肉様食品素材が開示されている。
特許文献2には粒状大豆蛋白と、分離大豆蛋白と、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、またはナトリウム塩からなるカチオンを混合した試料を成型し、マイクロ波を照射して肉代替物を結着する肉様食品の製造方法が開示されている。
これらは原料を加熱加圧し、膨化させ、乾燥品として得られていることから、上述のような食感および風味の問題が依然として存在する。
また特許文献3には加圧脱水した豆腐を調味液に浸漬した後、ペーパータオルで包装し、これをアルミホイルシートの上に置き、これを小粒の炭化物からなる炭化物層で全体を包含した状態にして乾燥し、前記豆腐を取り出し真空包装し、殺菌したことを特徴とする豆腐加工食品が開示されている。またこの豆腐加工食品は、種々に風味付けされ、チーズのような又は肉様の食感を有し、且つ保存性が良好であることも開示されている。しかしながら、特許文献3における「チーズのような又は肉様の食感」は「従来にない食感」であって、食肉に近い食感とは言えない。
[1]下記工程:
(1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、
(2)前記豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が18~140質量部である工程、及び
(3)前記カードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程、
を含む、肉様食品の製造方法。
[2]工程(3)の前に、工程(2)で得られたカードを成形及び脱気する工程を含む、前記[1]に記載の方法。
[3]前記蛋白質原料が、大豆分離蛋白、エンドウ蛋白、小麦蛋白、乳蛋白及び卵蛋白からなる群より選択される、前記[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記カードがさらに油脂を含む前記[1]~[3]のいずれか1項に記載の方法。
もしくは水分量68~88質量%の豆腐は、通常の方法で製造された豆腐を脱水し、水分量を68~88質量%に調節することにより調製することもできる。脱水の方法は特に限定されず、通常豆腐の脱水に用いられる手段を使用することができる、例えば、スクリュー式若しくはプレス式の脱水機を使用すること、プレート状のものに豆腐を挟み込み、その上におもりを乗せて水を抜くことによって行うことができる。
本発明において「カード」は豆腐に、蛋白質原料を添加混合して得られる生地状にまとまったものをいう。
本発明において「蛋白質原料」は、特に限定無く使用することができ、大豆、エンドウなどの豆類、小麦などの穀類等の植物性原料又は乳や卵等の動物性原料から分離精製した蛋白質原料を使用することができる。例えば大豆分離蛋白、エンドウ蛋白、小麦蛋白、乳蛋白、卵蛋白などを使用することができる。構成するアミノ酸のバランスがよい植物性蛋白という観点から大豆分離蛋白が好ましい。また蛋白質原料の性状はカードへ混合が容易なこと、水分量の換算が不要であるなどの観点から粒状、顆粒状、粉末状などの固体の性状が好ましく、粉末状であることが特に好ましい。好ましくは蛋白質原料の蛋白質含量は70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。
なお、「豆腐の固形分」とは、豆腐の水分以外の成分を意味し、例えば水分量80質量%の豆腐には、固形分が20質量%含まれるものと考える。
カードに油脂を添加する場合、その添加量は好ましくは豆腐の固形分100質量部に対し3~40質量部、さらに好ましくは豆腐の固形分100質量部に対し10~35質量部である。油脂を添加することで、より滑らかさや弾力ある食感を得ることができる。
またカードは成形の際に脱気することが好ましい。カード内の空気を抜くことで、より密で弾力のある食感を得ることができる。成形及び脱気の方法は特に限定されないが、手成形のみならず包餡機、スクリュー式押出機、真空充填機などの機械を使用した方がより脱気効果が得られる。
スチーム加熱するための方法は特に限定されないが、市販のスチーマーないし蒸し器を使用することができる。
ボイル加熱するための方法は特に限定されないが、例えば湯中でボイルすることができる。
また、カードを耐熱性素材の袋等の包装材に密閉して加熱することができる。このようにすることで、加熱操作が容易となり、またボイル加熱の際のカードの煮崩れを防ぐことができる。
(1)プレート状のものに木綿豆腐を挟み込み、その上におもりを乗せて脱水し、木綿豆腐の水分量を80質量%に調整した。
(2)下記の配合表(表1)のとおり、脱水した木綿豆腐500質量部と蛋白質原料100質量部を縦型ミキサー(関東混合機工業製、HPi-20M)で低速で2分間混ぜ合わせた。
(3)(2)で得られた混合物に油脂25質量部を添加し、中速で5分間混ぜ合わせ、カードを得た。
(4)出来たカードを塩化ビニリデン樹脂製の袋に詰めた。
(5)袋を蒸し器に入れ加熱し、蒸し器内の温度が95℃に達した後、30分間スチーム殺菌した。
(6)流水で粗熱が取れるまで冷却した。
*蛋白質量
脱水木綿豆腐:朝日食品工業株式会社「有機大豆もめん」を水分量80質量%に脱水したもの
蛋白質原料:不二製油株式会社製「フジプロE」(大豆分離蛋白、蛋白質86質量%)
油脂:日清オイリオグループ株式会社製「日清サラダ油」
豆腐の水分量を変えた以外は製造例に従って製造した。パネラー10名により評価基準表(表2)に従って評価した。評価基準は市場に出回っているエクストルーダーを使用して作られた肉様食品である不二製油社製「ニューフジニック15R」50gに温水200g添加して戻した後、絞って130gにしたものを標準の3点として評価した。結果を表3に示した。
なお、水分量は赤外線水分計(ケツト科学研究所製、FD-660)を使用して、豆腐を3g秤量し130℃で20分間加熱乾燥する条件で測定した。
水分量70~85質量%の豆腐を使用した実施例1~3では弾力のある食感及び口溶け共に良好であった。水分量65質量%、90質量%の豆腐を使用した比較例1及び2では弾力のある食感及び口溶け共に不適であった。
蛋白質として、表4に示した種類の蛋白質原料を表4に示した蛋白質量(質量部)となるように添加した以外は製造例に従って製造した。パネラー10名により評価基準表に従って評価し、その平均値を出した。結果を表4に示した。
添加する蛋白質原料に含まれる蛋白質量が、脱水した豆腐の固形分100質量部に対し18~140質量部である実施例4~11では、蛋白質の種類にかかわらず、いずれも弾力のある食感及び口溶け共に良好であった。なお、油脂を使用しない実施例6でも弾力のある食感及び口溶け共に良好であった。これに対し、蛋白質量が脱水した豆腐の固形分100質量部に対し18質量部未満である比較例3及び蛋白質量が脱水した豆腐の固形分100質量部に対し140質量部を超える比較例4では弾力のある食感及び口溶け共に不適であった。
Claims (5)
- 下記工程:
(1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、
(2)前記豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が43~140質量部である工程、
及び
(3)前記カードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程、を含む、肉様食品の製造方法(ただし、前記蛋白原料が二軸型エクストルーダーで製造された繊維性大豆蛋白を含む場合、前記蛋白原料が熱凝固性蛋白含有O/Wエマルジョンを含む場合を除く)。 - 前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が、前記豆腐の固形分100質量部に対し、43~100質量部である、請求項1に記載の方法。
- 工程(3)の前に、工程(2)で得られたカードを成形及び脱気する工程を含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記蛋白質原料が、大豆分離蛋白、エンドウ蛋白、小麦蛋白、乳蛋白及び卵蛋白からなる群より選択される、請求項1~3に記載の方法。
- 工程(3)の前に、前記工程(2)で得られたカードにさらに油脂を添加混合する工程を含む請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018155341A JP7216500B2 (ja) | 2018-08-22 | 2018-08-22 | 肉様食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018155341A JP7216500B2 (ja) | 2018-08-22 | 2018-08-22 | 肉様食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020028246A JP2020028246A (ja) | 2020-02-27 |
JP7216500B2 true JP7216500B2 (ja) | 2023-02-01 |
Family
ID=69622308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018155341A Active JP7216500B2 (ja) | 2018-08-22 | 2018-08-22 | 肉様食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7216500B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7465530B2 (ja) * | 2020-07-13 | 2024-04-11 | 株式会社みすずコーポレーション | 肉様食品 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60130363A (ja) * | 1983-12-19 | 1985-07-11 | Fuji Oil Co Ltd | 豆腐ステ−キの製造法 |
JPS6363359A (ja) * | 1986-09-03 | 1988-03-19 | Nisshin Oil Mills Ltd:The | 豆腐加工食品の製造法 |
JPS63283561A (ja) * | 1987-05-14 | 1988-11-21 | Nakano Vinegar Co Ltd | 豆腐ハンバ−グ用ヘルパ−原料 |
-
2018
- 2018-08-22 JP JP2018155341A patent/JP7216500B2/ja active Active
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
矢内 尚文、冷凍食品の新素材「大豆たん白」、冷凍食品技術研究 No.3[online]、1986年1月30日、[検索日:2022年3月23日]、pp.6-16、retrieved from the internet<URL:https://www.jffic.or.jp/download_files/inspection/pdf/document/fftr_no003.pdf> |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020028246A (ja) | 2020-02-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4579749A (en) | Method of making a simulated ground meat analog | |
JP2010200627A (ja) | 擬似肉食品およびその製造方法 | |
JPS6363359A (ja) | 豆腐加工食品の製造法 | |
JP7216500B2 (ja) | 肉様食品 | |
JP7474604B2 (ja) | 食肉加工食品様食品 | |
JP2022152094A (ja) | パテ様食品の製造方法 | |
KR101532764B1 (ko) | 대두취 제거 대두단백을 함유한 대두단백 소시지 및 그 제조방법 | |
JPH0286747A (ja) | 固形状豆腐様食品の製造方法 | |
JP2011072264A (ja) | 擬似肉食品およびその製造方法 | |
JP3025914B2 (ja) | 食品素材の製造法 | |
JP2001327253A (ja) | 組織状蛋白の製造法 | |
JP2001352911A (ja) | 植物性ソーセージ代替品の製造方法 | |
JP5269635B2 (ja) | がんもどきの製造方法 | |
JP2022085477A (ja) | 肉様食品の製造方法 | |
JP5074471B2 (ja) | 豆腐を含有するレトルトソースの製造方法 | |
JP2021153477A (ja) | エビ様真空凍結乾燥食品の製造方法 | |
JPS6211057A (ja) | 肉様組織を有する食品の製造法 | |
JPS6027353A (ja) | ソ−セ−ジ風の豆腐練製品の製造方法 | |
JPS6320505B2 (ja) | ||
WO2023224064A1 (ja) | 豆乳加工食品の製造方法 | |
WO2024080368A1 (ja) | シート状加工食材及びその製造方法 | |
JPS5930065B2 (ja) | 乾燥練製品の製造法 | |
JPH01165345A (ja) | 植物性ブロック状肉様素材の製造法 | |
JPS6158147B2 (ja) | ||
JP6601144B2 (ja) | ツナペースト代替食品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210510 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220317 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220330 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220526 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221005 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221221 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7216500 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |