JP2022085477A - 肉様食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】押出し成形した後の大豆カードの結着が抑制されて歩留が改善し、ソースや麺との絡みが良好な肉様食品の製造方法を提供する。【解決手段】下記工程:(1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、(2)前記豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が18~140質量部である工程、(3)工程(2)で得られたカードを所定の形状の吐出孔が形成されたダイスを介して押出すことにより押出し成形する工程、及び(4)前記成形したカードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程、を含む、肉様食品の製造方法であって、前記吐出孔の形状が、円形の孔の外周から円の中心に向かって1~4個の凸部を有する形状、三角形又は四角形 である、前記製造方法により上記課題を解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、肉様食品の製造方法に関する。
近年肉に含まれる動物性脂肪の摂取過剰による健康被害が言われている。健康のために植物性食品を好む人が増えているため、植物性蛋白質原料を使用した肉様食品の市場が拡大しており、より食肉に近い食感の肉様食品が求められている。
従来の肉様食品としては、エクストルーダーのような押出機を用いて大豆や小麦由来の植物性蛋白質原料を含む原料を加熱加圧し、膨化させることにより、粒状の形状にしたもの(粒状大豆蛋白など)が流通している。これらはいずれも乾燥品として販売流通されており、使用の際には水戻しする必要がある。また、植物性蛋白質原料特有の臭みも強く、内層がすかすかしており食感もスポンジ状でガミー感があり、水戻しで水分を含むため食感が柔らかくなるという問題点があった。
従来の大豆を原料とした肉様食品(粒状大豆蛋白)よりも食肉に近い弾力や硬さをもち、大豆特有の臭みも少ない肉様食品として、特許文献1には(1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、(2)前記豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が18~140質量部である工程、及び(3)前記カードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程を含む製造方法によって製造される肉様食品が開示されている。
しかしながら特許文献1に開示されている肉様食品は、食感は良好であるが、形状及びソースや麺との絡みについては改良を要した。また、粗挽きの挽肉やそぼろ状肉を模して押出し成形により得た粒状の肉様食品については、押出し成形後の大豆カード同士が結着してしまうことがあり歩留の観点からも改良の余地があった。
結着は特許文献1に開示されるような大豆カードを押出し成形する工程を含む製造方法において生じる問題であり、畜肉のミンチ製造においては問題にはならない。
大豆蛋白素材を利用した肉様食品の製造方法に関しては、エクストルーダーを使用した方法が多く出願されている(例えば、特許文献2~4)が、圧力、温度、ダイスの形状等の押出し条件は求める食感や製品の形状に合わせて適宜選択可能としている。しかしながら、肉様食品の製造時の歩留を改善するための条件やパスタ及びパスタソースとの絡みがよくなる肉様食品の製造条件は明らかではなかった。
特開2020-28246 特開2011-72264 特開2013-34417 再表2014/156948
押出し成形した後の大豆カードの結着が抑制されて歩留が改善し、ソースや麺との絡みが良好な肉様食品の製造方法を提供する。
本発明者等は、(1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、(2)前記豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が18~140質量部である工程、(3)工程(2)で得られたカードを所定の形状の吐出孔が形成されたダイスを介して押出すことにより押出し成形する工程、及び(4)前記成形したカードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程、を含む、肉様食品の製造方法であって、前記吐出孔の形状が、円形の孔の外周から円の中心に向かって1~4個の凸部を有する形状、三角形又は四角形 である、前記製造方法により、押出し成形した後の大豆カードの結着が抑制されて歩留が改善し、ソースや麺との絡みが良好な肉様食品を製造できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]下記工程:
(1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、
(2)工程(1)で調製された豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が18~140質量部である工程、
(3)工程(2)で得られたカードを所定の形状の吐出孔が形成されたダイスを介して押出すことにより押出し成形する工程、及び
(4)工程(3)で成形したカードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程、
を含む、肉様食品の製造方法であって、
前記吐出孔の形状が、円形の孔の外周から円の中心に向かって1~4個の凸部を有する形状、三角形又は四角形である、前記製造方法。
[2]前記吐出孔の形状が複数の円が互いに重なる形、正三角形、又は正方形である、前記[1]に記載の製造方法。
[3]工程(3)において成形と同時にカードを脱気する工程を含む、前記[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記蛋白質原料が、大豆分離蛋白、エンドウ蛋白、小麦蛋白、乳蛋白及び卵蛋白からなる群より選択される、[1]~[3]のいずれか1項に記載の方法。
[5]前記カードがさらに油脂を含む前記[1]~[4]のいずれか1項に記載の方法。
本発明の肉様食品は、押出し成形した後の大豆カードの結着が抑制されて歩留が改善され、ソースや麺との絡みも良好である。
吐出孔の凸部の定義を示す。円形の吐出孔を基準とし、円形の孔の外周から円の中心に向かって突き出た部分を凸部とした。 ダイス形状の例を示す。図2(A)は吐出孔が2つの同じ大きさの円の一部が重なった図形の外周(∞型)の例である。図2(B)は吐出孔が四つ葉型の例である。図2(C)は吐出孔が正三角形の例である。
本発明の肉様食品の製造方法は、(1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、(2)前記豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が18~140質量部である工程、(3)工程(2)で得られたカードを所定の形状の吐出孔が形成されたダイスを介して押出すことにより押出し成形する工程、及び(4)前記成形したカードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程、を含む、肉様食品の製造方法であって、前記吐出孔の形状が、円形の孔の外周から円の中心に向かって1~4個の凸部を有する形状、三角形又は四角形である、前記製造方法である。
(1)所定水分量の豆腐を調製する工程
本発明において「豆腐」は特に限定なく使用でき、例えば木綿豆腐、絹ごし豆腐、充填豆腐などでも作ることが出来る。木綿豆腐とは一般的に豆乳に凝固剤を加えて凝固させ、穴の開いた木綿豆腐用の型箱に布を敷いて流し込み圧搾・成形した豆腐のことである。絹ごし豆腐とは木綿製造時よりも濃い豆乳と凝固剤で凝固し型箱に流し込んで固め水にさらした豆腐のことである。充填豆腐とは絹ごし豆腐製造時の濃い豆乳を冷却後に凝固剤を加えて合成樹脂製の角型の容器に充填して約90℃で40分から50分加熱し成形した上で冷却した豆腐のことである。生産効率の観点から木綿豆腐を使用することが好ましい。
本発明の肉様食品の製造方法は水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程を含む。好ましくは豆腐の水分量は70%~85%であり、さらに好ましくは75~80%である。水分量68~88質量%の豆腐を使用することで、その後の工程でまとまりを持った操作性の良いカードを得ることができる。水分量68~88質量%の豆腐は、豆腐の製造段階で水分量を調整することにより調製することができる。例えば木綿豆腐の場合、豆乳ににがりを加えて、ある程度固まった凝固物に圧力をかけて成形する段階で水分量を調整することができる。また、絹ごし豆腐の場合、豆乳の水分量を調整してから、にがりを入れて凝固させることにより水分量を調整することができる。
もしくは水分量68~88質量%の豆腐は、通常の方法で製造された豆腐を脱水し、水分量を68~88質量%に調節することにより調製することもできる。脱水の方法は特に限定されず、通常豆腐の脱水に用いられる手段を使用することができ、例えば、スクリュー式若しくはプレス式の脱水機を使用すること、プレート状のものに豆腐を挟み込み、その上におもりを乗せて水を抜くことによって行うことができる。
(2)豆腐に蛋白質原料を添加してカードを生成する工程
工程(1)において調製された豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する。
本発明において「カード」は豆腐に、蛋白質原料を添加混合して得られる生地状にまとまったものをいう。
豆腐の固形分100質量部に対し、蛋白質量が18~140質量部、好ましくは18~120質量部、さらに好ましくは30~100質量部、なお好ましくは35~60質量部となるよう蛋白質原料を添加混合する。豆腐の固形分100質量部に対し、蛋白質量が18~140質量部となるよう蛋白質原料を添加することで、肉様の食感を付与することができ、また混合物にカードとしてのまとまりを付与することができる。
本発明において「蛋白質原料」は、特に限定無く使用することができ、大豆、エンドウなどの豆類、小麦などの穀類等の植物性原料又は乳や卵等の動物性原料から分離精製した蛋白質原料を使用することができる。例えば大豆分離蛋白、エンドウ蛋白、小麦蛋白、乳蛋白、卵蛋白などを使用することができる。構成するアミノ酸のバランスがよい植物性蛋白という観点から大豆分離蛋白が好ましい。また蛋白質原料の性状はカードへ混合が容易なこと、水分量の換算が不要であるなどの観点から粒状、顆粒状、粉末状などの固体の性状が好ましく、粉末状であることが特に好ましい。好ましくは蛋白質原料の蛋白質含量は70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。
なお、「豆腐の固形分」とは、豆腐の水分以外の成分を意味し、例えば水分量80質量%の豆腐には、固形分が20質量%含まれるものと考える。
本発明において添加混合手段としては、切り練るものや強く練れるようなもので高速攪拌できるようなミキサーを使用することが望ましい。例えば、カッターミキサーやサイレントカッターなどの切り混ぜるタイプ、縦型ミキサーのように強く練り合わせるタイプのミキサーなどである。
本発明において、カードには、さらに任意成分として、発明の効果を損なわない範囲で、動物油脂(豚脂、牛脂など)、植物油脂(なたね油、パーム油、大豆油、米油、コーン油など)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチンなど)を含む乳化油脂、硬化油脂、粉末油脂等の油脂類;タピオカ澱粉、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉等の澱粉類;澱粉類を化学的、物理的、酵素的に変性させた変性澱粉;キサンタンガム、グアーガム、タラガムなどの増粘剤;セルロース誘導体;香辛料;調味料;色素;香料等の副原料や添加物を使用することができる。
カードに油脂を添加する場合、その添加量は好ましくは豆腐の固形分100質量部に対し3~40質量部、さらに好ましくは豆腐の固形分100質量部に対し10~35質量部である。油脂を添加することで、より滑らかさや弾力ある食感を得ることができる。
(3)カードを押出し成形する工程
工程(2)で得られたカードは、所定の形状の吐出孔が形成されたダイスを介して押出すことにより押出し成形する。
押出し成形に使用するダイスの材質(SUS、樹脂等)、ダイスの有する吐出孔の数、押出し成形時の圧力(押出すことができればよく圧力は低くても高くてもよい)については特に制限はない。
吐出孔の形状は、円形の孔の外周から円の中心に向かって1~4個の凸部を有する形状、三角形又は四角形である。
「円形の孔の外周から円の中心に向かって1~4個の凸部を有する形状」とは、例えば図1あるいは図2に示されるように、円形(点線)から、当該円の外周から中心方向に向かって形成されている1~4の凸部を除いた残りの部分で形成される形状(黒色部分)を意味する。このような形としては他に、複数の円が互いに重なる形や、3/4円型(中心角270°の扇形)等を挙げることが出来る。
凸部のサイズ、形状に制限はないが、凸部を複数有する形状である場合、凸部が全て同じサイズ、形状であることが望ましく、例えば、複数の円が互いに重なる形のうち、2つの同じ大きさの円の一部が重なった図形(∞型と称する)、3つの同じ大きさの円の一部が互いに重なった図形(三葉型と称する)、4つの同じ大きさの円の一部が互いに重なった図形(四葉型と称する)などを挙げることができる。
三角形としては、正三角形、直角三角形、直角二等辺三角形、二等辺三角形、鈍角三角形、鋭角三角形、不等辺三角形などを挙げることができる。
四角形としては、正方形、長方形、菱形、凧形、台形、平行四辺形などを挙げることができる。
最も効果的な形状は三角形であり、ソースや麺の絡みと歩留が良好である。
吐出孔のサイズは求める肉様食品の形態により適宜変更することが可能であるが、例えば粗挽きの挽肉やそぼろ状肉を模した肉様食品であれば吐出孔1つあたりの面積が10~50mm2程度である。
押出し成形されたカードは、押出し直後は麺のように長くつながった形状をしているが、簡単に崩れ粒状となる、または撹拌などによって崩すことによって粒状とすることもできる。本明細書において、粒状とは押出し直後の麺状の生地が崩れた、または撹拌により崩した状態のものをいい、例えば押出し成形された麺状のカードをポットミキサーで撹拌し崩すことで、直径5~10mmのそぼろ状(球形に近いランダムな形状)にしたものをいう。
またカードは押出し成形の際に脱気することが好ましい。カード内の空気を抜くことで、より密で弾力のある食感を得ることができる。脱気の方法は特に限定されないが、手成形のみならず包餡機、スクリュー式押出機、真空充填機などの機械を使用した方がより脱気効果が得られる。
(4)成形されたカードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程
工程(3)で成形されたカードをスチーム加熱又はボイル加熱する。加熱することで殺菌することができ、風味や色合いを良くすることができる。加熱温度は雰囲気温度が好ましくは90~100℃、さらに好ましくは約95℃であり、加熱時間は好ましくは20~90分、さらに好ましくは30~60分である。
スチーム加熱するための方法は特に限定されないが、市販のスチーマーないし蒸し器を使用することができる。
ボイル加熱するための方法は特に限定されないが、例えば湯中でボイルすることができる。
また、カードを耐熱性素材の袋等の包装材に密閉して加熱することができる。このようにすることで、加熱操作が容易となり、またボイル加熱の際のカードの煮崩れを防ぐことができる。
本発明の製造方法によって得た肉様食品はソースや麺との絡みが良好である。ソースや麺に特に限定はなく、ソースとしてはトマトソース、ナポリタンソース、和風ソース、ペペロンチーノソース、カルボナーラソース等の各種パスタソース類、担々麺のたれ、焼きそばソース、ごまだれ等、麺としてはうどん、冷麦、そうめん、ラーメン、日本そば、パスタ等を挙げることが出来る。
本発明の製造方法によって得た肉様食品は歩留が改善される。本発明において、歩留は、押出し成形後の粒状カードを目開き10mmのメッシュ上に載せて4分間振るい、以下に示す式に従って篩にかけた成形後の粒状カードの質量に対する篩を通過した成形後の粒状カードの質量の質量%をいう。
歩留(%)=(篩を通過した成形後の粒状カード(kg)/篩にかけた成形後の粒状カード(kg))×100
以下本発明を具体的に説明する為に実施例を示すが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
製造例 粒状加熱済みカードの製造
塊状加熱済みカードの製造
(1)木綿豆腐を脱水し、水分量を70~80質量%に調整した。
(2)下記の配合表(表1)のとおり、脱水した木綿豆腐500質量部と蛋白質原料100質量部を縦型ミキサー(関東混合機工業製、HPi-20M)で低速で2分間混ぜ合わせた。
(3)(2)で得られた混合物に油脂25質量部を添加し、中速で5分間混ぜ合わせ、カードを得た
(4)押出機でカードを押出し、さらにポットミキサー内で攪拌し粒状とした。
なお使用したダイスは直径82mmの円形であり、各ダイスの吐出部の孔1つあたりの面積を約23±8mm2とし、ほぼ同一となるよう調節した。実際に使用したダイスの形状を図2に示す。
(5)出来た粒状カードを塩化ビニリデン樹脂製の袋に詰めた。
(6)95℃(スチーム式殺菌庫の設定温度)、30分間スチーム殺菌した。
(7)流水で粗熱が取れるまで冷却し、肉様素材を得た。
表1:配合表
Figure 2022085477000001

*固形分、**蛋白質量
脱水木綿豆腐:朝日食品工業株式会社「有機大豆もめん」を水分量80質量%に脱水したもの
蛋白質原料:不二製油株式会社製「フジプロE」(大豆分離蛋白、蛋白質86質量%)
油脂:日清オイリオグループ株式会社製「日清サラダ油」
試験例1 麺及びソースとの絡みへの影響
製造例に従い、成形時に吐出孔の形状が異なるダイスを使用して製造した。ダイス吐出孔の形状は、実施例1で3/4円型(中心角270°の扇形、凸部1個)、実施例2で∞型(凸部2個)、実施例3で三つ葉形(凸部3個)、実施例4で四葉型(凸部4個)、実施例5では正三角形(三角形、角3個)、実施例6では正方形(四角形、角4個)を使用した。比較例1では五芒星型(凸部5個)を、比較例2では正五角形(五角形、角5個)、比較例3では丸型(凸部及び角0個)を使用した。
肉様素材の麺への絡みにおける試験では、製造した肉様素材50gに対して茹でたスパゲティ100gをボウル内で十分に混合し、スパゲティ全量を別容器に移して絡んだ肉様素材の重量を測定した。肉様素材へのソースの絡みの試験ではソースと肉様素材各150gをボウル内で十分に混合し、目開き3mmのザルに移して5分経過後にザルを通過したソース量を差し引いて絡んだソース重量を測定した。各試験では3回測定を実施し、その平均重量を用いて比較した。ダイス吐出孔が円形である比較例3と比べ、スパゲティへとソースの両方で実施例1~6は絡みが改善された。凸部が5つある比較例1においてはソースとの絡みは凸部を4つ持つ実施例4と同等であるが、スパゲティとの絡みが低下した。比較例2についてはスパゲティとソースへの絡みが比較例3と同等の結果となった。結果を表2に示す。
試験例2 歩留への影響
肉様食品製造時の成形工程における生地(カード)同士の結着が原因で歩留の低下が見られる。試験例1同様に製造した肉様素材を用い、歩留を評価した。ここで、歩留は以下のような方法で測定した。
目開き10mmのメッシュ上に21kgの押出し成形後の粒状カードを置き、4分間振るい、通過した製造品の重量を測定した。以下に示す式に従い、篩にかけた成形後の粒状カードの質量に対する篩を通過した成形後の粒状カードの質量の質量%を歩留とした。
歩留(%)=(篩を通過した成形後の粒状カード(kg)/篩にかけた成形後の粒状カード(kg))×100
比較例3のダイス吐出孔が円形である場合と比べ、円形の孔の外周から中心に向かう凸部を有する形状である実施例1~4、三角形である実施例5及び四角形である実施例6で歩留を向上させる効果が見られた。歩留を向上させる効果は凸部、角それぞれ3個で最大となり、角が4個を超えると歩留を改善する効果は見られなかった。結果を表2に示す。
表2
Figure 2022085477000002
試験例1及び2の結果より、ダイス吐出孔の形状が円形である場合(比較例3)と比較して円形の孔の外周から円の中心に向かって凸部を持つ形状、あるいは角を有する形状の場合に麺やソースへの絡み、歩留の向上が確認された。ただし、凸部又は角が4個を超える場合は麺への絡みに対する効果があまり見られず、凸部の1つ少ない四葉型と比較してソースへの絡みと歩留を改善する効果が見られなかった。これらにより、押出し成形時の吐出孔の形状を外周から中心に向かって1~4の凸部を有する形状、三角形又は四角形とした場合にソースや麺への絡み、歩留を改善する効果があると言える。

Claims (5)

  1. 下記工程:
    (1)水分量68~88質量%の豆腐を調製する工程、
    (2)工程(1)で調製された豆腐に蛋白質原料を添加混合し、カードを生成する工程であって、前記豆腐の固形分100質量部に対し、前記蛋白質原料に含まれる蛋白質量が18~140質量部である工程、
    (3)工程(2)で得られたカードを所定の形状の吐出孔が形成されたダイスを介して押出すことにより押出し成形する工程、及び
    (4)工程(3)で成形したカードをスチーム加熱又はボイル加熱する工程、
    を含む、肉様食品の製造方法であって、
    前記吐出孔の形状が、円形の孔の外周から円の中心に向かって1~4個の凸部を有する形状、三角形又は四角形である、前記製造方法。
  2. 前記吐出孔の形状が、複数の円が互いに重なる形、正三角形、又は正方形である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程(3)においてカードを押出し成形と同時に脱気する工程を含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記蛋白質原料が、大豆分離蛋白、エンドウ蛋白、小麦蛋白、乳蛋白及び卵蛋白からなる群より選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記カードがさらに油脂を含む請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
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