JP7201905B2 - 再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法 - Google Patents

再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法に関する。
ボンド磁石成形体は、ポリアミドなどの熱可塑性樹脂と磁性粉末からなるボンド磁石用コンパウンドを射出成形することによって製造する。得られた射出成形体から、スプルー、ランナー、ゲート部などの端材を取り除き、これらの端材は、経済的な観点から、細断してボンド磁石用コンパウンドと混合し、新たな射出成形に再利用されている。しかしながら、熱履歴を受けた端材中の熱可塑性樹脂が熱分解により低分子量化して、成形体の物性が大きく低下することがある。そのため、得られた成形体の物性が大きく低下しないように、リサイクルの回数を制限し、ある程度リサイクルを繰り返した後に、端材を廃棄しているのが現状である。
このようなリサイクルの問題を解決するために、特許文献1には、ポリアミド樹脂を含有するボンド磁石用コンパウンドに特定の高分子系滑剤を配合することが開示されている。しかしながら、ポリアミド樹脂の熱分解による低分子量化に起因する成形体の物性低下を充分に解決することはできていないのが現状である。
一方、特許文献2には、SmFeN系磁性粉末と12ナイロンを含有すボンド磁石用コンパウンドに、数平均分子量が2000~6000の低分子量の12ナイロンを配合して、成形性を改善することが開示されている。しかしながら、射出成形で生じる端材をリサイクルすることについては、記載も示唆もない。
特開2007- 27480号公報 特開2005-209947号公報
本発明は、端材の廃棄を低減することにより、コストダウンや廃棄物の低減が達成可能な再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかる再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法は、
ボンド磁石用コンパウンドを射出成形し、ボンド磁石成形体と端材を得る第1射出成形工程、および、
第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合して、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程を含み、
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程において、前記再生ボンド磁石用コンパウンドの樹脂の数平均分子量が、前記ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の95%以上105%以下となるように調整する。
また、本発明の一態様にかかる再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法は、
ボンド磁石用コンパウンドを射出成形し、ボンド磁石成形体と端材を得る第1射出成形工程、および、
第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合して、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程を含み、
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程において、前記再生ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長が、前記ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長の85%以上115%以下となるように調整する。
端材の廃棄を低減することにより、コストダウンや廃棄物の低減が達成可能な再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法を提供する。
以下、本発明の実施形態について詳述する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための一例であり、本発明を以下のものに限定するものではない。なお、本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本実施形態の第1の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法は、
ボンド磁石用コンパウンドを射出成形し、ボンド磁石成形体と端材を得る第1射出成形工程、および、
第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合して、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程を含み、
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程において、前記再生ボンド磁石用コンパウンドの樹脂の数平均分子量が、前記ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の95%以上105%以下となるように調整することを特徴とする。本態様の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法では、リサイクル材中の樹脂の数平均分子量を特定の範囲内になるように調整するため、端材のリサイクルを繰り返しても、ボンド磁石用コンパウンドと同等の物性を持つ再生ボンド磁石用コンパウンドを得ることができるので、コストダウンや廃棄物の低減が達成できる。
第1射出成形工程で使用するボンド磁石用コンパウンドは、磁性粉末と熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
磁性粉末は特に限定されず、SmFeN系、NdFeB系、SmCo系の希土類磁性材料などが挙げられる。なかでも、耐熱性や、希少金属を含有しない点で、SmFeN系磁性粉末が好ましい。SmFeN系磁性粉末としては、ThZn17型の結晶構造をもち、一般式がSmFe100-x-yで表される希土類金属Smと鉄Feと窒素Nからなる窒化物である。ここで、xは、8.1原子%以上10原子%以下、yは13.5原子%以上13.9原子%以下、残部が主としてFeとされることが好ましい。
SmFeN磁性粉末については、特開平11-189811号公報に開示された方法により製造できる。NdFeB系磁性粉末については、国際公開2003/85147号公報に開示されたHDDR法により製造できる。SmCo系磁性粉末については、特開平08-260083号公報に開示された方法により製造できる。また、磁性粉末は、例えば特許文献1に示される方法よりシランカップリング剤で表面処理したものを用いることができる。磁性粉末の平均粒径は特に限定されないが、磁気特性の点より10μm以下が好ましく、6μm以下がより好ましく、4μm以下がさらに好ましい。
熱可塑性樹脂は、射出成形可能な樹脂であれば特に限定されず、たとえばナイロン樹脂(ポリアミド樹脂);ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン;ポリエステル;ポリカーボネート(PC);ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS);ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);ポリアセタール(POM);液晶ポリマー(LCP)などが挙げられる。ナイロン樹脂としては、6ナイロン、11ナイロン、12ナイロンのようなポリラクタム類、6,6ナイロン、6,10ナイロン、6,12ナイロンのようなジカルボン酸とジアミンとの縮合物、6/6,6ナイロン、6/6,10ナイロン、6/12ナイロン、6/6,12ナイロン、6/6,10/6,10ナイロン、6/6,6/6,12ナイロン、6-ナイロン/ポリエーテルのような共重合ポリアミド類、ナイロン6T、ナイロン9T、ナイロンMXD6、芳香族ナイロン、非晶質ナイロン等が挙げられる。なかでも、吸水率の低さと成形性、機械強度との兼ね合いから、12ナイロンが好ましい。
樹脂の数平均分子量は特に限定されないが、2000以上7000以下が好ましく、3000以上6000以下がより好ましい。7000を超えると、射出成形時に十分な流動性が得られず成形不良が起こりやすく、2000未満ではボンド磁石成形体の機械的強度が不十分となる傾向がある。また、樹脂の重量平均分子量は特に限定されないが8000以上16000以下が好ましく、9000以上15000以下がより好ましい。16000を超えると、射出成形時に十分な流動性が得られず成形不良が起こりやすく、8000未満では、ボンド磁石成形体の機械的強度が不十分となる傾向がある。
熱可塑性樹脂の含有量は特に限定されないが、磁性粉末100重量部に対して、3質量部以上15質量部以下が好ましく、5質量部以上10質量部以下がより好ましい。熱可塑性樹脂の含有量が、3質量部未満では、樹脂層が少ないため機械特性が大きく低下し、15質量部を超えると、磁性層の割合が少なくなるため強力な磁石にはならなくなる傾向がある。
ボンド磁石用コンパウンドには、一般的に配合される成分、たとえば酸化防止剤、重金属不活性化剤、滑剤、可塑剤などを含んでいても良い。酸化防止剤を配合する場合の配合量は、磁性粉末100質量部に対して、0.01質量部以上5質量部以下が好ましい。この配合量が0.01質量部未満では、バインダー樹脂に対する酸化防止効果はほとんど現れず、他方で、5質量部を超えると、溶融状態における滑り性の低下およびボンド磁石の機械的強度の著しい低下をまねく傾向がある。
前述した磁性粉末および熱可塑性樹脂等を溶融混練して、ボンド磁石用コンパウンドを作製する。溶融混練機は特に限定されないが、単軸スクリュー混練機、二軸スクリュー混練機、ミキシングロール、ニーダ、バンバリーミキサ、噛み合わせ型二軸スクリュー押出機、非噛み合わせ二軸スクリュー押出機等を用いることができる。溶融混練温度は特に限定されず、使用する熱可塑性樹脂の特性に応じて設定できるが、180℃以上250℃以下が好ましい。
ボンド磁石用コンパウンドは、射出成形機のノズルから、金型内のスプルー、ランナー、ゲートを経由して流動し、金型内で固化して成形体が得られる。ここで、端材とは、ボンド磁石成形体以外の不要部位であり、たとえばスプルー、ランナー、ゲート部等で形成され、ボンド磁石成形体と繋がった部位である。これらの端材を取り除いて、ボンド磁石成形体が得られる。
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程では、第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合する。前記再生ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量が、前記ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の95%以上105%以下、好ましくは97%以上103%以下となるように、補強材を配合する。
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程は、端材中の樹脂の数平均分子量が、第1射出成形工程で使用したボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の75%以上90%以下、好ましくは77%以上88%以下に低下したことを確認した後に行うことが好ましい。75%未満では再生ボンド磁石用コンパウンドを射出成形して作製したボンド磁石成形体の機械的強度が不十分となり、90%を超えると、得られた端材の機械的強度の低下が小さく、補強材を混合して再生ボンド磁石用コンパウンドを得るコストメリットが小さい。
第1射出成形工程で得た端材は、必要により細断等を行った後に、補強材と混合し、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る。
補強材は、磁性粉末と熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。磁性粉末および熱可塑性樹脂としては、ボンド磁石用コンパウンドで説明したものと同じものを使用することができ、また、ボンド磁石用コンパウンドで説明した方法と同様にして得ることができる。ここで、補強材に含まれる樹脂の数平均分子量は、第1射出成形工程で使用したボンド磁石用コンパウンドに含まれる樹脂の数平均分子量よりも大きいことが好ましく、10%以上大きいことがより好ましく、12%以上大きいことがさらに好ましい。端材のリサイクルを繰り返すことによって、樹脂の分子量が低下するため、分子量の大きい樹脂を配合することによって、低下分の分子量を補うためである。
補強材の配合量は、再生ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量が、ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の95%以上105%以下となるように調整できればよいが、端材100質量部に対して、20質量部以上80質量部以下が好ましく、40質量部以上60質量部以下がより好ましい。20質量部未満では、再生ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量が、ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の95%以上105%以下となるように調整するうえで、数平均分子量が大きい樹脂を含む補強材を用いる必要があり、数平均分子量が大きい樹脂を用いて補強材を作製すると、混練工程における溶融温度を高くする必要があり、ボンド磁石成形体の保磁力が低下するおそれがある。また、80質量部を超えると、再生ボンド磁石用コンパウンド中の補強材の割合が高くなるため、コストメリットが小さくなる。
第1射出成形工程の後、前記再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程の前に第1射出成形工程で得た端材とボンド磁石用コンパウンドを混合し、射出成形してボンド磁石成形体と端材を得る第2射出成形工程を含むことが、端材の廃棄の低減およびコストの点から好ましい。第2射出成形工程は、任意工程であるが、繰り返す回数は2回以上が好ましく、10回以上がより好ましく、20回以上がさらに好ましい。
本実施形態の第2の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法は、
ボンド磁石用コンパウンドを射出成形し、ボンド磁石成形体と端材を得る第1射出成形工程、および、
第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合して、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程を含み、
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程において、前記再生ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長が、前記ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長の85%以上115%以下となるように調整することを特徴とする。本態様の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法では、リサイクル材中の樹脂のスパイラルフロー長を特定の範囲内になるように調整するため、端材のリサイクルを繰り返しても、ボンド磁石用コンパウンドと同等の物性を持つ再生ボンド磁石用コンパウンドを得ることができるので、コストダウンや廃棄物の低減が達成できる。
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程では、第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合するが、前記再生ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長が、前記ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長の85%以上115%以下、好ましくは90%以上110%以下となるように、補強材を配合する。スパイラルフロー長で調整すること以外は、本実施形態の第1の再生ボンド磁石成形体の製造方法で説明したことと同様である。
再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程は、第2射出成形工程で得たボンド磁石成形体の端材のメルトフロー長が、ボンド磁石用コンパウンドのメルトフロー長の115%以上250%以下、好ましくは130%以上200%以下に増加したことを確認後に行うことが好ましい。115%未満では、得られた端材の機械的強度の低下が小さく、補強材を混合して再生ボンド磁石用コンパウンドを得るコストメリットが小さい。一方、250%を超えると、再生ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長が、ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長の85%以上115%以下となるように調整するうえで、スパイラルフロー長がボンド磁石用コンパウンドに用いる樹脂よりも小さい樹脂を含む補強材を用いる必要がある。補強材を作製するにあたりスパイラルフロー長が小さい樹脂を用いた場合、補強材作製時の混練工程における溶融温度が高くなるので、ボンド磁石成形体の保磁力が低下するおそれがある。
本実施形態の第1のボンド磁石成形体の製造方法は、
前記再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法により得られた再生ボンド磁石用コンパウンドを、射出成形してボンド磁石成形体を得る工程を含むことを特徴とする。
再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法で説明した工程に、再生ボンド磁石用コンパウンドを、射出成形してボンド磁石成形体を得る工程を含むものである。
以下、実施例について説明する。なお、特に断りのない限り、「%」は質量基準である。
[評価]
分子量、密度、曲げ強度、スパイラルフロー長、磁気特性については以下の方法にて評価した。
<分子量>
各ボンド磁石組成物から、溶解溶剤としてテトラヒドロフランを用いて12ナイロン成分を抽出した。抽出した12ナイロン成分の分子量は、東ソー製のHLC-802Aを用いて測定し、ポリメチルメタクリレート換算で分子量を決定した。測定の際のカラム温度は40℃とした。
<密度>
アルキメデス法により行った。
<曲げ強度>
JISK7171に準拠し、80mm×10mm×3mmの試験片を使用して測定した。
<スパイラルフロー長>
スパイラル状に溝が形成された金型を用いて、成形温度230℃、金型温度90℃にて射出成形した。得られた成形体の重量値と密度値から、スパイラルフロー体積を求めた。
<磁気特性>
ボンド磁石用コンパウンドまたは再生ボンド磁石用コンパウンドを用いて、Φ10mm-高さ7mmの円柱状のボンド磁石を射出成形した。成形温度は230℃、金型温度は90℃とした。BHカーブトレーサー(理研電子株式会社製)により、磁束密度Br、bHc、iHc、BHmaxを測定した。
製造例1~5
ボンド磁石用コンパウンドの作製
SmFeN系磁性粉末9187gと、表1に記載した分子量を有する12ナイロン768gおよび酸化防止剤45gをミキサーで混合後、混合粉を二軸混練機に投入し、210℃にて混練して混練物を得た。得られた混練物を冷却後、切断しボンド磁石用コンパウンドを得た。
使用した12ナイロンの分子量と、磁気特性を測定した結果を、表1に示す。
Figure 0007201905000001
製造例6~10
端材の作製
製造例1~5で得たボンド磁石用コンパウンドを、成形体と、スプルーおよびランナーの割合が4:6の金型を用いて、270℃で射出成形した。得られたボンド磁石成形体に繋がったスプルーおよびランナーなどの端材を取り除いて、粉砕し、各製造例1~5で得たボンド磁石用コンパウンドと6:4の重量比率で混合し、射出成形した。このリサイクル工程を20回行った。20回目の成形で得られた端材に含まれる12ナイロンの分子量と、端材のみのスパイラルフロー長と、端材のみを射出成形して得られた成形体の磁気特性を測定した結果を、表2に示す。
Figure 0007201905000002
製造例11~20
補強材の作製
SmFeN系磁性粉末9187gと、表3に記載した分子量を有する12ナイロン768gおよび酸化防止剤45gをミキサーで混合後、混合粉を二軸混練機に投入し、210℃にて混練して混練物を得た。得られた混練物を冷却後、切断し補強材を得た。
使用した12ナイロンの分子量と、磁気特性を測定した結果を、表3に示す。
Figure 0007201905000003
実施例1~5および比較例1~5
製造例6~10で得た端材1~5と、製造例11~20で作製した補強材1~10を表4に示す混合割合で混合して、220℃で混錬して混練物を得た。得られた混練物を冷却後、切断し再生ボンド磁石用コンパウンドを得た。
コンパウンド中の12ナイロンの分子量と、コンパウンドを射出成形して得られた成形体の磁気特性を測定した結果を表4に示す。曲げ強度、スパイラルフロー長、分子量の変化率を表5に示す。
Figure 0007201905000004
Figure 0007201905000005
表5より、実施例1~5では、比較例1~5と比較して、曲げ強度の変化率が90~110%の範囲にあり、再生材の曲げ強度がヴァージン材の曲げ強度に対して大きく低下しておらず、必要十分な曲げ強度を確保していた。また、スパイラルフロー値の変化率が85~115%の範囲にあり、再生材の流動性がヴァージン材の流動性に対して、大きな変化がなく、十分な流動性を確保していることを確認した。
本発明の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法は、リサイクルを繰り返しても物性低下が抑制された射出成形体を得ることができ、コストダウンや廃棄物の低減が達成できる。そのため、様々なボンド磁石射出成形体に、幅広く適用可能である。

Claims (12)

  1. ボンド磁石用コンパウンドを射出成形し、ボンド磁石成形体と端材を得る第1射出成形工程、および、
    第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合して、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程を含み、
    再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程において、前記再生ボンド磁石用コンパウンドの樹脂の数平均分子量が、前記ボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の95%以上105%以下となるように調整する再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  2. 第1射出成形工程の後、前記再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程の前に第1射出成形工程で得た端材とボンド磁石用コンパウンドを混合し、射出成形してボンド磁石成形体と端材を得る第2射出成形工程を含む請求項1に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  3. 再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程は、端材中の樹脂の数平均分子量が、第1射出成形工程で使用したボンド磁石用コンパウンド中の樹脂の数平均分子量の75%以上90%以下に低下したことを確認後に行う請求項2に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  4. ボンド磁石用コンパウンドを射出成形し、ボンド磁石成形体と端材を得る第1射出成形工程、および、
    第1射出成形工程で得た端材と補強材を混合して、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程を含み、
    再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程において、前記再生ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長が、前記ボンド磁石用コンパウンドのスパイラルフロー長の85%以上115%以下となるように調整する再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  5. 第1射出成形工程の後、前記再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程の前に第1射出成形工程で得た端材とボンド磁石用コンパウンドを混合し、射出成形してボンド磁石成形体と端材を得る第2射出成形工程を含む請求項4に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  6. 第2射出成形工程で得たボンド磁石成形体の端材のメルトフロー長が、ボンド磁石用コンパウンドのメルトフロー長の115%以上250%以下になったことを確認後に、再生ボンド磁石用コンパウンドを得る工程を行う請求項5に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  7. 第2射出成形工程を2回以上行う請求項2、3、5または6に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  8. 補強材に含まれる樹脂の数平均分子量が、第1射出成形工程で使用したボンド磁石用コンパウンドに含まれる樹脂の数平均分子量よりも大きいことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  9. ボンド磁石用コンパウンドまたは補強材が、12ナイロンを含む請求項1~8のいずれか1項に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  10. ボンド磁石用コンパウンドまたは補強材が、SmFeN系磁性粉末を含む請求項1~9のいずれか1項に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  11. 第1射出成形工程で得た端材100質量部に対して、補強材を20質量部以上80質量部以下混合する請求項1~10のいずれか1項に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の再生ボンド磁石用コンパウンドの製造方法により得られた再生ボンド磁石用コンパウンドを、射出成形してボンド磁石成形体を得る工程を含むボンド磁石成形体の製造方法。


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