JP7196667B2 - 希土類磁石用焼結体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、希土類磁石用焼結体の製造方法に関する。
永久磁石は自動車部品や産業機械、家電製品などの各種モータに使用されている。
代表的な高性能磁石としてNd-Fe-B系磁石が挙げられる。Nd-Fe-B系磁石は、主として電気自動車(EV、HV、PHVなど)やハイブリッド自動車の駆動モータなどに使用されている。モータの更なる高効率化や小型化のニーズが高まり、より高い磁気物性を有する永久磁石の開発が期待されている。
Nd-Fe-B系磁石の磁気物性を超える永久磁石の主相系合金の候補の一つとして、ThMn12型結晶構造またはその類似構造を有するRT12化合物が注目されている。RT12化合物はNd-Fe-B系磁石の主相を構成する化合物であるR14B(Rは希土類元素の少なくとも一種、Tは少なくともFeを含んだ1種以上の鉄族遷移金属元素)より高い濃度の鉄族遷移金属を含有するため高い磁気物性が期待される。以下、ThMn12型結晶構造またはその類似構造を有するRT12化合物からなる相を1-12相と記述することがある。
特許文献1には、T元素であるFeの一部を、構造安定化元素であるTiにより部分的に置換して、高い磁化と引き換えに、熱安定性を高めた希土類永久磁石が開示されている。
特許文献2には、RFe12系化合物のR元素を、Zr、Hf等の置換元素により部分的に置換することで、遷移金属元素を置換するTi等の置換元素の量を減らして飽和磁化を保ったまま、ThMn12型結晶構造を安定化した希土類永久磁石が開示されている。
また、特許文献3には、RFe12のR元素の一部としてYまたはGdを選択した、R´-Fe-Co系強磁性合金が開示されており、このR´-Fe-Co系強磁性合金が、超急冷法により生成させたThMn12型結晶構造を有することで、高い磁気特性を示す点が記載されている。
また、特許文献4には、Cuを添加することで非磁性かつ低融点の1-4組成(SmCu相)の相が生成し、焼結と高保磁力化が可能なことが記載されている。
また、特許文献5には、ThMn12型の主相に対し副相としてSmFe17系相、SmCo系相、Sm系相、およびSmCu系相の少なくともいずれかを含むことで、高保磁力化が可能なことが記載されている。
また、特許文献6には、Cuを添加することで液相が生成し緻密なバルク体が形成可能なことが記載されている。
また、特許文献7には、Yを含むThMn12型の相を主相とする強磁性合金をストリップキャスト法で作製することで、主相組成の不均一性が少なく、主相比率が高い合金が得られることが記載されている。
また、特許文献8には、Yを含むThMn12型の相を主相とする磁石材料で高い飽和磁化や異方性磁界が得られることが記載されている。
特開昭64-76703号公報 特開平4-322406号公報 特開2015-156436号公報 特開2001-189206号公報 特開2017-112300号公報 国際公開第2016/162990号 特開2018-103211号公報 特開2018-125512号公報
高性能磁石に用いる焼結体の条件の一つとして、磁気特性に悪影響を及ぼす異相が少ない組織であることが必要である。焼結体中にbcc-Fe相に代表される軟磁性相が存在すると、その軟磁性相が磁化反転の起点となり、容易に磁化反転が進行するため、保磁力、角形性、残留磁束密度といった磁気特性が著しく低下する。そのため、このような軟磁性の異相が極力存在しないような焼結体が求められる。また、残留磁束密度(B)を高めるには焼結体を配向させる必要がある。そのためには微粉末の状態で主相量が多く、さらに主相が単結晶ライクな粒子になっていることが求められ、原料合金の段階で主相量が多く、さらに主相粒が微粉末のサイズに対して十分粗大であることが求められる。
特許文献1に記載の希土類永久磁石は、TiによるFeの元素置換により、熱安定性が高められているものの、TiによるFe置換量が多いため、その分磁化が小さくなり、十分な磁気特性を得られない。
一方、特許文献2に記載の希土類永久磁石では、Ti等で遷移金属元素を置換することによりThMn12構造の安定化を図っているものの、その効果は必ずしも十分でない。
特許文献3に記載のR´-Fe-Co系強磁性合金は、Fe元素を構造安定化元素M(Ti等)で置換していないため、高い磁化と大きい磁気異方性と高いキュリー温度を得られているが、非平衡相であるために、焼結等の高温での緻密化プロセスにおいて主相化合物が分解することがある。
特許文献4に記載の希土類磁石では、Ti添加量が多いために磁気物性値が高くないことがある。
特許文献5に記載の希土類磁石では、希土類リッチな副相SmCuを使用した場合、熱処理時に主相とSmCuの反応により、主相よりも希土類リッチな相が生成することが懸念される。
特許文献6に記載の希土類磁石では、Fe元素を構造安定化元素Mで置換していないため、高い磁化と大きい磁気異方性と高いキュリー温度を得られ、かつバルク体としての密度が高いが、非平衡相であるために、1000℃以上の焼結等の高温でのプロセスにおいて主相化合物が分解することがある。
特許文献7に記載の強磁性合金や特許文献8に記載の磁石材料の組成は、焼結体の作製工程で不可避的に混入する酸素の影響が考慮されていないため、酸素が希土類元素と優先的に反応し、主相が分解し、bcc-Fe相などの軟磁性相が生成することが懸念される。
本開示の実施形態は、磁気特性に悪影響を及ぼす異相が少なく、配向が可能な希土類磁石用焼結体の製造方法を提供する。
本開示の希土類磁石用焼結体の製造方法は、例示的な実施形態において、全体の組成が下記の組成式(1)で表され、
R11-x1R2x1(Fe1-y1Coy1w1-z1Tiz1Cuα1β1(1)、
R1はY又はYとGdであり、YはR1全体の50mol%以上であり、R2はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR2全体の50mol%以上であり、x、y、z、w、α、およびβは、それぞれ、0.3≦x≦0.9、0≦y≦0.4、0.38≦z≦0.70、7≦w≦12、0≦α≦0.70、0.02≦β≦0.5、および0≦1-x-2z/3-0.092α―8β/15≦0.05を満足する、ThMn12型結晶構造を有する相を主相とする希土類磁石用焼結体の製造方法であって、原料の溶湯を冷却して、全体の組成が下記の組成式(2)で表され、
R31-x2R4x2(Fe1-y2Coy2w2-z2Tiz2Cuα2β2 (2)、
R3はY又はYとGdであり、YはR3全体の50mol%以上であり、R4はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR4全体の50mol%以上であり、x、y、z、w2、αおよびβはそれぞれ、0.3≦x≦0.9、0≦y≦0.4、0.38≦z≦0.70、9.4≦w≦12.0、0.44≦α≦0.70、およびβ≦0.5を満足する希土類磁石用合金Mを作製する工程と、原料の溶湯を冷却して、全体の組成が下記の組成式(3)で表され、
R51-x3R6x3T3w3Cuα3β3 (3)、
R5はY又はYとGdであり、YはR5全体の50mol%以上であり、R6はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR6全体の50mol%以上であり、T3はFe,Co,Tiからなる群から選択される少なくとも1種であり、x、w3、αおよびβはそれぞれ、0≦x<0.5、0≦w≦3、0≦α≦2、およびβ≦0.5を満足する希土類磁石用合金Lを作製する工程と、合金Lを全体の重量の1.5%以上10%以下の混合比で混合し、合金Mと合金Lの混合微粉を得る工程と、 上記混合微粉の圧粉体を作製する工程と、前記圧粉体を900℃以上1250℃以下で5分以上50時間以下熱処理して焼結体を得る工程と、を含む希土類磁石用焼結体の製造方法。
ある実施形態において、前記焼結体の粉末X線回折パターンにおいて、前記ThMn12型結晶構造を有する相の002反射に起因するピークの最大強度をIThMn12、bcc-(Fe,Co,Ti)相の011反射に起因するピークの最大強度をIbcc‐(Fe,Co,Ti)としたときに、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12≦0.75を満足する。
ある実施形態において、前記焼結体の粉末X線回折パターンにおいて、前記ThMn12型結晶構造を有する相の002反射に起因するピークの最大強度をIThMn12、ThNi17型結晶構造を有する相の023反射に起因するピークの最大強度をITh2Ni17としたときに、ITh2Ni17/IThMn12≦0.7を満足する。
本発明の実施形態によれば、磁気特性に悪影響を及ぼす異相が少なく、配向が可能な希土類磁石用焼結体の製造方法を提供することができる。
試料No.M1~M8における熱処理後合金の断面の反射電子(BSE)像を示す図である。 試料No.1~4における粉末X線回折測定結果を示す図である。 試料No.1~11における、1-x-2z/3-0.092α―8β/15の値に対する、粉末X線回折測定結果から求めたbcc‐(Fe,Co,Ti)相の相対強度を示す図である。 試料No.1~11における、1-x-2z/3-0.092α―8β/15の値に対する、粉末X線回折測定結果から求めた2-17相の相対強度を示す図である。 試料No.1~11における試料断面のBSE像を示す図である。
本発明者らが鋭意研究した結果、焼結体の最終組成を後述する組成式(1)を満たすようにすることで、磁気特性に悪影響を及ぼすbcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相などの生成を抑制可能であることを見出した。しかし、1種類の合金のみからそのような焼結体を作製しようとすると、合金の段階で2-17相のような1-12相よりもRリッチな相が多量生成してしまう。その場合、合金中の1-12相の比率が低くなり、かつ微粉砕のサイズに対して十分粗大な1-12相が得られないため、磁界中で成形する場合に十分に配向しない。本発明者らは、後述する組成式(2)を満たすような原料合金Mと後述する組成式(3)を満たすような原料合金Lを別々に作製し、途中で混合することで、配向も可能であり、かつ、焼結体も組成式(1)を満たして磁気特性に悪影響を及ぼす相を抑制できることを見出した。
[希土類磁石用焼結体の組成]
本開示の希土類磁石用焼結体は、全体の組成が下記の組成式(1)によって表される。
R11-x1R2x1(Fe1-y1Coy1w1-z1Tiz1Cuα1β1 (1)
ここで、R1はY又はYとGdであり、YはR1全体の50mol%以上であり、R2はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR2全体の50mol%以上である。R1は、Yのみ(不可避的不純物は除く)であることが好ましく、R2は、Smのみ(不可避的不純物は除く)であることが好ましい。また、x、y、z、w、αおよびβはそれぞれ、0.3≦x≦0.9、0≦y≦0.4、0.38≦z≦0.70、7≦w≦12、0.4≦α≦0.7および0.02≦β≦0.5を満足し、さらに関係式0≦1-x-2z/3-0.092α―8β/15≦0.05を満たす。
本発明者らが鋭意研究した結果、焼結体を上記の式(1)に示されるような組成範囲に設定することにより、磁気特性に悪影響を及ぼすbcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相などの生成を抑制可能であることを見出した。
[焼結体の組成等の限定理由について]
(R1およびR2の種類)
R1はYまたはYとGdであり、YはR1全体の50mol%以上である。R1が別の元素のとき、1-12相以外に安定な相が生成することがある。たとえば、R1がZrの場合、ThMn23型の相が生成し、bcc-(Fe,Co,Ti)相も多量生成するため所望の焼結体が得られない。なお、Gdは高価なため、R1はYのみである方が好ましい。また、1-12相の磁気物性値と相安定性から、R2はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR2全体の50mol%以上である。磁気物性値の観点から、R2はSmのみであることがより好ましい。
(R2の含有量)
R1とR2の総量に対するR2の含有量の原子数比率を示すx(R2置換量x)の範囲は0.3≦x≦0.9である。x-が0.3未満であると1-12相の磁気異方性が低下するため好ましくない。また、xが0.9より大きいと1-12相の安定性が低下し、bcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相が生成するおそれがあり、好ましくない。
(FeとCoの比率)
FeとCoの合計に対するCoの原子数比率を示すy(Co置換量y)の範囲は0≦y≦0.4である。1-12相のキュリー温度が低下する恐れを避けるためyは0.05以上であることがより好ましい。また、yが0.4より大きいと1-12相の体積磁化および磁気異方性磁界が低下するため好ましくない。
(Tiの含有量)
R1とR2の総量に対するTiの含有量の原子数比率を示すz(Ti含有量z)の範囲は0.38≦z≦0.70である。zが0.38未満であると焼結中に2-17相やbcc-(Fe,Co,Ti)相が安定して生成するため好ましくない。また、zが0.70より大きいと1-12相の磁気物性が低下するため好ましくない。より高い磁気特性、特にJを得るためにはTi量は少ない方が好ましい。具体的には、zの範囲が0.38≦z≦0.60であることがさらに好ましい。なお、Tiの50mol%以下をタングステン(W)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ケイ素(Si)といった1-12相の構造を安定化させる元素で置換してもよい。
(Cuの含有量)
R1とR2の総量に対するCuの含有量の原子数比率を示すαの範囲は、0.4≦α≦0.7である。αが0.7より大きいと、副相であるR-Cu相の比率が高くなり、主相の比率が低下し、焼結体全体としての磁化が低下するため好ましくない。また、αが0.4より小さいと、熱処理中の液相量が少なくなるため、溶体化処理時の異相低減や、焼結時の緻密化が進行しにくくなるため好ましくない。
(Fe、Co、Tiの総量)
R1とR2の総量に対するFe、Co、Tiの総量の原子数比率を示すwの範囲は、7≦w≦12である。wが12より大きいと、bcc-(Fe、Co、Ti)相が顕著に生成するため好ましくない。またwが7より小さいと、2-17相のような1-12相よりも希土類含有量が多く磁気特性に悪影響を及ぼす相が顕著に生成するため好ましくない。
(酸素の含有量)
R1とR2の総量に対する酸素の含有量の原子数比率を示すβは、0.02≦β≦0.5の範囲が適切である。βが0.02より小さいと、焼結前の微粉が発火しやすくなり、ハンドリングが困難になるため好ましくない。また、βが0.5より大きいと、焼結体中の酸化物相の比率が高くなり、1-12相の比率が低下し、磁石全体としての磁化が低下するため好ましくない。
(酸素量と他の元素の量の関係)
、z、α、およびβは関係式0≦1-x-2z/3-0.092α―8β/15≦0.05を満たす。焼結体は一般的に微粉を用いるため、通常、原料合金よりも酸素量が高くなる。そのため、原料合金の段階では異相が少ないような合金でも、微粉砕や焼結時に酸素が主相や粒界相(焼結時は液相)中の希土類と反応して酸化物相となり、結果として1-12相が分解してbcc-(Fe、Co、Ti)相が生成する場合がある。筆者らは鋭意研究の結果、R1に含まれているYが特に酸化しやすいこと、および、各相にR1がどのように配分されるかを突き止めた。上記関係式は、zの値から1-12相として消費されるR1の量を2z/3、αの値からR-Cu相として消費されるR1を0.092α、βの値からR酸化物相として消費されるR1を8β/15とそれぞれ記述し、R1の実際の量1-xからz、α、βから計算したR1の量を差し引いたものの上下限を定めた式である。1-x-2z/3-0.092α―8β/15がマイナス側で小さくなるほど、1-12相、R-Cu相およびR酸化物相生成に必要なR1が不足していることを意味し、特に0未満であると、bcc-(Fe、Co、Ti)相が多量生成するため好ましくない。逆にプラス側で大きくなるほどR1が余剰になることを意味し、特に0.05より大きいと2-17相のような1-12相よりも希土類含有量の多い相が多量生成するため好ましくない。また、bcc-(Fe、Co、Ti)相や2-17相が焼結体中にどの程度存在するかを調べる簡便な方法として、粉末X線回折測定が挙げられる。各相のピークのうち、ThMn12型結晶構造を有する相(1-12相)は002反射、bcc-(Fe、Co、Ti)相は011反射、ThNi17型結晶構造を有する相(2-17相)は023反射に起因するピークが他の相の影響が少なく、なおかつピーク強度が高い。そこで、1-12相の002反射に起因するピークの最大強度をIThMn12、bcc‐(Fe,Co,Ti)相の011反射に起因するピークの最大強度をIbcc‐(Fe,Co,Ti)、2-17相の023反射に起因するピークの最大強度をITh2Ni17としたときに、bcc‐(Fe,Co,Ti)相および2-17相のピークの相対強度はそれぞれ、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12およびITh2Ni17/IThMn12と記述できる。焼結体中のbcc‐(Fe,Co,Ti)相および2-17相は極力少ない方が望ましく、bcc‐(Fe,Co,Ti)相の相対強度Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12が0.75以下であることが望ましい。また、2-17相の相対強度ITh2Ni17/IThMn12が0.7以下であることが望ましい。
[希土類磁石用合金Mの組成]
本開示の希土類磁石用合金M(以下、単に「合金M」または「原料合金M」と記載する場合がある)は、全体の組成が下記の組成式(2)によって表される。
R31-x2R4x2(Fe1-y2Coy2w2-z2Tiz2Cuα2β2 (2)
ここで、R3はY又はYとGdであり、YはR3全体の50mol%以上であり、R4はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR4全体の50mol%以上である。R3は、Yのみ(不可避的不純物は除く)であることが好ましく、R4は、Smのみ(不可避的不純物は除く)であることが好ましい。また、x、y、z、w、αおよびβはそれぞれ、0.3≦x≦0.9、0≦y≦0.4、0.38≦z≦0.70、9.4≦w≦12.0、0.44≦α≦0.70およびβ≦0.5を満足する。
本発明者らが鋭意研究した結果、希土類磁石用合金Mを上記の式(1)に示されるような組成範囲に設定することにより、熱処理後の合金が結晶粒径数十μmの1-12相とR-Cu粒界相からなる組織になり、その後の微粉砕で1-12相が単結晶ライクな微粉末が得られることを見出した。
[合金Mの組成等の限定理由について]
(R3およびR4の種類)
R3はYまたはYとGdであり、YはR3全体の50mol%以上である。R3が別の元素のとき、1-12相以外に安定な相が生成することがある。なお、Gdは高価なため、R3はYのみである方が好ましい。また、1-12相の磁気物性値と相安定性から、R4はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR2全体の50mol%以上である。磁気物性値の観点から、R4はSmのみであることがより好ましい。
(R4の含有量)
R3とR4の総量に対するR4の含有量の原子数比率を示すx(R4置換量x)の範囲は0.3≦x≦0.9である。xが0.3未満であると1-12相の磁気異方性が低下するため好ましくない。また、xが0.9より大きいと1-12相の安定性が低下し、bcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相が生成するおそれがあり、好ましくない。
(FeとCoの比率)
FeとCoの合計に対するCoの原子数比率を示すy(Co置換量y)の範囲は0≦y≦0.4である。1-12相のキュリー温度が低下する恐れを避けるためyは0.05以上であることがより好ましい。また、yが0.4より大きいと1-12相の体積磁化および磁気異方性磁界が低下するため好ましくない。
(Tiの含有量)
R3とR4の総量に対するTiの含有量の原子数比率を示すz(Ti含有量z)の範囲は0.38≦z≦0.70である。zが0.38未満であると焼結中に2-17相やbcc-(Fe,Co,Ti)相が安定して生成するため好ましくない。また、zが0.70より大きいと1-12相の磁気物性が低下するため好ましくない。より高い磁気特性、特にJを得るためにはTi量は少ない方が好ましい。具体的には、zの範囲が0.38≦z≦0.60であることがさらに好ましい。なお、Tiの50mol%以下をW、V、Nb、Ta、Mo、Siといった1-12相の構造を安定化させる元素で置換してもよい。
(Cuの含有量)
R3とR4の総量に対するCuの含有量の原子数比率を示すαの範囲は、0.44≦α≦0.70である。αが0.70より大きいと、副相であるR-Cu相の比率が高くなり、主相の比率が低下し、焼結体全体としての磁化が低下するため好ましくない。また、αが0.44より小さいと合金熱処理時の異相低減や1-12相粒径粗大化が進行しにくくなるため好ましくない。
(Fe、Co、Tiの総量)
R3とR4の総量に対するFe、Co、Tiの総量の原子数比率を示すwの範囲は、9.4≦w≦12.0である。wが12.0より大きいと、bcc-(Fe、Co、Ti)相が顕著に生成するため好ましくない。またwが9.4より小さいと、2-17相のような1-12相よりも希土類含有量が多い相が生成し、合金熱処理時に1-12相の粗大化が進行しにくくなるため好ましくない。
(酸素の含有量)
R3とR4の総量に対する酸素の含有量の原子数比率を示すβは、β≦0.5の範囲が適切である。βが0.5より大きいと、焼結体中の酸化物相の比率が高くなり、1-12相の比率が低下し、磁石全体としての磁化が低下するため好ましくない。
[希土類磁石用合金Lの組成]
本開示の希土類磁石用合金L(以下、単に「合金L」または「原料合金L」と記載する場合がある)は、全体の組成が下記の組成式(3)によって表される。
R51-x3R6x3T3w3Cuα3β3 (3)
ここで、R5はY又はYとGdであり、YはR5全体の50mol%以上であり、R6はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR6全体の50mol%以上である。R5は、Yのみ(不可避的不純物は除く)であることが好ましく、R6は、Smのみ(不可避的不純物は除く)であることが好ましい。T3はFe,Co,Tiからなる群から選択される少なくとも1種である。また、x、w、αおよびはβそれぞれ、0≦x<0.5、0≦w≦3、0≦α≦2およびβ≦0.5を満足する。
[合金Lの組成等の限定理由について]
(R5およびR6の種類)
R5はYまたはYとGdであり、YはR5全体の50mol%である。なお、Gdは高価なため、R5はYのみである方が好ましい。また、焼結中は拡散により合金Lに含まれる希土類も一部1-12相形成に使われる。1-12相の磁気物性値と相安定性から、R6はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR6全体の50mol%以上である。磁気物性値の観点から、R6はSmのみであることがより好ましい。
(R6の含有量)
R5とR6の総量に対するR6の含有量の原子数比率を示すx(R6置換量x)の範囲は0≦x<0.5である。焼結中に希土類が酸化物になる反応が進むが、その際R6よりもR5の方が優先的に酸化するため、R5の含有量の原子数比率を多くする必要がある。xが0.5以上であると、焼結中に1-12相中の希土類の酸化が進行し、1-12相が分解してbcc-(Fe,Co,Ti)相が生成するため好ましくない。
(T3の種類と含有量)
T3は1-12相を構成する元素であるFe,Co,Tiからなる群から選択される少なくとも1種である。また、R5とR6の総量に対するT3の含有量の原子数比率を示すw(T3含有量w)の範囲は0≦w≦3である。T3は合金Lの必須元素ではない。また、wが3より大きいと合金Lの融点が高くなり、焼結中に全量液相とならず、拡散・反応が進行しにくくなるため好ましくない。なお、T3としてTiの代わりにW、V、Nb、Ta、Mo、Siといった1-12相の構造を安定化させる元素を入れてもよい。
(Cuの含有量)
R5とR6の総量に対するCuの含有量の原子数比率を示すαの範囲は、0≦α≦2である。Cuは合金Lの必須元素ではない。αが2より大きいと、副相であるR-Cu相の比率が高くなり、主相の比率が低下し、焼結体全体としての磁化が低下するため好ましくない。
(酸素の含有量)
R5とR6の総量に対する酸素の含有量の原子数比率を示すβは、β≦0.5の範囲が適切である。βが0.5より大きいと、焼結体中の酸化物相の比率が高くなり、1-12相の比率が低下し、磁石全体としての磁化が低下するため好ましくない。
[希土類磁石用焼結体の作製方法]
<工程A>合金Mを作製する工程
希土類磁石用焼結体の原料となる合金Mの作製方法としては、金型鋳造法、遠心鋳造法、ストリップキャスト法、液体超急冷法などの公知の方法を採用できる。これらの方法は、合金の溶湯を作製した後、この溶湯を冷却して凝固させる。合金溶湯の凝固時に粗大なbcc-(Fe、Co、Ti)相や2-17相の生成を極力抑えることが望ましい。比較的冷却速度の高い、ストリップキャスト法または液体超急冷法など、回転ロール上に溶湯を供給して凝固させ、薄帯又薄片状の合金を作製する方法を採用することにより、粗大なbcc-(Fe、Co、Ti)相や2-17相の生成を抑制することができる。凝固時の冷却速度が低いと、析出する異相の粒サイズが大きくなる。合金中に含まれる異相の粒サイズが大きくなると、合金の熱処理時や焼結時に異相を消失させにくくなる。合金Mの凝固過程で生成した異相の低減、および1-12相の粗大化を目的として熱処理をおこなってもよい。合金の組成に応じて変わるが、R-Cu相融点が850~900℃である。そのため、熱処理温度は900℃以上1250℃以下が好ましく、1000℃以上1150℃以下がより好ましい。また、熱処理時間は、熱処理温度によるが、5分以上50時間以下が望ましい。時間が短すぎると、異相を消失させるのに十分な反応が起こらない。時間が長すぎると、希土類元素の蒸発および酸化が生じ、かつ操業上の効率も悪い。合金Mに存在する2-17相は極力少ないほうが好ましく、合金断面の面積比率で2-17相が10%以下であることが好ましい。2-17相が10%を超えると1-12相の粒径が細かくなるため好ましくない。さらに、粉砕工程の前に、合金を水素中で熱処理してクラックを導入させてもよい。Cuを含有している場合、合金中のR-Cu相が水素を吸収および放出することができる。本合金によれば、たとえば、250℃から400℃の温度で水素の吸収が生じ、540℃から660℃の間で水素の放出が生じる。そのため、この合金を水素中で400℃以上まで昇温して水素を吸収させた後、真空雰囲気に切り替えて十分に水素を放出させることができる。その場合、真空雰囲気に切り替える温度は700℃以下である。このように本合金に含まれる副相は、少なくとも700℃以下の温度で水素吸収と放出が起こる。なお、700℃を超える温度で水素雰囲気中に本合金をさらすと水素化-不均化反応による主相の分解が起こる可能性がある。水素の吸収と放出を行うことにより、希土類リッチ相(副相)は体積膨張と収縮を起し、主相結晶粒と副相との間にクラックが生じる。これによって、粉砕工程における粉砕効率が高まる。
<工程B>合金Lを作製する工程
希土類磁石用焼結体の原料となる合金Lの作製方法としては、金型鋳造法、遠心鋳造法、ストリップキャスト法、液体超急冷法、アトマイズ法などの公知の方法を採用できる。これらの方法は、合金の溶湯を作製した後、この溶湯を冷却して凝固させる。合金は全体にわたって組成が均一になるよう、凝固時に偏析が起こらないようにすることが望ましい。比較的冷却速度の高い、ストリップキャスト法または液体超急冷法など、回転ロール上に溶湯を供給して凝固させ、薄帯又薄片状の合金を作製する方法や、アトマイズ法のように細かい粒子として凝固させる方法を採用することにより、凝固時の偏析を抑制することができる。また、得られた合金Lに対して組織均一化のための熱処理や、水素吸蔵・放出によるクラック導入・合金脆化をおこなってもよい。
<工程C>合金Mと合金Lの混合微粉を得る工程
工程Aで得られた合金Mと工程Bで得られた合金Lを粉砕・混合して混合微粉を得る。なお、合金Lをアトマイズ法のように微粒子となるように作製した場合、必ずしも合金Lを粉砕する必要はない。粉砕と混合の順番はどちらを先におこなってもよく。合金段階で混合したのちに微粉砕をおこなって混合微粉を得てもよいし、合金Mと合金Lをそれぞれ微粉砕したのちに混合して混合微粉を得てもよい。混合の際の混合比は、合金Lの混合比率が重量%で1.5%以上10%以下となるようにする。合金Lの混合比率が1.5%未満であると、合金Lの効果が十分得られず、焼結中にbcc-(Fe,Co,Ti)相が多量生成することがある。また、合金Lの混合比率が10%より高いと、焼結体中の1-12相比率の低下により磁気特性が低下するため好ましくない。また、合金の粉砕方法としては、ジェットミルやスタンプミル、ボールミルなどの公知の方法を採用できる。粉末の酸化の抑制、および発火や爆発の危険性の低減のために、窒素やアルゴン、ヘリウムといった不活性ガス中で粉砕をおこなう。粉砕後の微粉のハンドリング性の向上のために不活性ガスに少量の空気や酸素を混合してもよい。粉末のハンドリングや成形性を考慮して、混合微粉の粒度は、気流分散法によるレーザー回折法で得られたD50(頻度の累積が50%になるときの粒子の体積基準メジアン径)が1μm以上20μm以下となるようにすることが好ましい。D50が1μm未満であると、発火の危険性が高くなったり、成形時に金型を傷めたりするため好ましくない。また、D50が20μmより大きいと焼結工程において緻密化が進行しにくくなるため好ましくない。
<工程D>圧粉体を作製する工程
工程Dで得られた混合微粉を成形し、圧粉体を得る。結晶を配向させるために成形時に磁界を印加しながら成形してもよい。
<工程E>焼結工程
工程Eで得られた圧粉体を熱処理することで焼結体を得る。焼結方法として、真空や不活性ガス雰囲気で高温に保持して固相焼結や液相焼結を進行させる方法や、ホットプレスや熱間等方加圧(HIP)法などのような圧粉体に圧力を付与しながら高温に保持する方法を含む公知の方法を採用することができる。なお、焼結時の雰囲気による酸化を防止するために、焼結は真空雰囲気中やアルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス中でおこなうことが好ましい。さらに、高温では特にSmが顕著に蒸発するため、圧粉体を覆う、密閉する、Smを含む物質とともに密閉するなどの方法で、Smの蒸発を抑制することがより好ましい。焼結処理温度は900℃以上1250℃以下である。焼結処理温度が900℃未満であると液相が十分生成しないため緻密化しにくい。また、焼結処理温度が1250℃超であると1-12相が分解するおそれがある。焼結処理温度は1000℃以上1150℃以下がより好ましい。焼結処理時間は、5分以上50時間以下である。焼結処理時間が5分未満であると緻密化が十分進行しないおそれがある。また、焼結処理時間が50時間超であると、リードタイムが長くなり操業上好ましくない。加圧焼結する際の圧力は1000MPa以下が望ましい。また、焼結工程ののちに、磁気特性の向上などを目的とした熱処理や拡散処理を追加でおこなってもよい。
焼結体の最終組成を組成式(1)になるようにするだけであれば、合金Mと合金Lの2種類を使用しなくても、1種類の合金からのみで作製可能である。しかし、1種類の合金で焼結体の最終組成が組成式(1)になるような合金組成にすると、合金段階で2-17相のような1-12相よりもRリッチな相が多量生成してしまう。その場合、1-12相の比率が低くなり、かつ微粉砕のサイズに対して十分粗大な1-12相が得られないため、磁界中で成形する場合に十分に配向しない。そのため、磁界中で十分配向するようにするためには、合金Mと合金Lを分けて作製して途中で混合する必要がある。
<実験例>
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(合金Mを作製する工程)
まず、原料合金Mをストリップキャスト法で作製した。純度が99.9%以上のY、Sm、Fe、Co、Ti、Cuの原料金属を、溶解時の希土類元素の蒸発を加味し、得られる合金組成が最終的に表1に示す組成となるようにねらい値を決定し秤量した。秤量した各金属を混合してシリカ坩堝に投入し、高周波誘導加熱により1500℃まで昇温して原料を溶解した。その後、溶湯を1450℃まで降温させ、タンディッシュで一時的に貯湯した後、周速度1.5m/sで回転している銅製の冷却ロール上に供給して冷却させた。冷却された合金は冷却ロール下部に設置した解砕機で解砕された。
作製した原料合金Mの一部を乳鉢を用いてAr流気チャンバー内で粉砕し、425μmメッシュおよび75μmメッシュを用いて分級した。粒径75~425μmの粉砕粉を用いて、ICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法にてY・Sm・Fe・Co・Ti・Cuの成分分析をおこなった。また、粒径425μm以上の粉砕粉を用いて、不活性ガス溶融・熱伝導法にて酸素量の分析をおこなった。
作製した原料合金Mを、それぞれ500g秤量してモリブデン製の容器に入れ、容器を管状熱処理炉の内部に挿入した。炉内をArで置換したのち、Arを2L/分流気させた雰囲気で1100℃、1.5時間の熱処理をおこなった。熱処理終了後は熱処理炉を開放して合金を冷却させた。このとき、1100℃から100℃までの平均冷却速度は10℃/分以上であった。
上記工程で得た熱処理後合金Mを樹脂に埋め、研磨し、合金断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。SEMは日本電子(株)製JCM-6000Plus NeoScope(登録商標)を用い、加速電圧15kVでBSE像を撮影した。SEM用画像解析ソフトScandium 5.2を使用して、撮影した画像のうち230μm×150μmの領域のBSE像から各相の面積比率を算出し、各合金について2視野の平均値を計算した。
合金M1~M8の組成、x、y、z、w、α、βの値、および熱処理後合金の2-17相の面積比率を表1に示す。組成式(2)を満たしている合金には○を、満たしていない合金には×を記した。
Figure 0007196667000001
熱処理後の合金M1~M8の断面BSE像を図1に示す。M1~M3の合金は熱処理後の2-17相比率が低く、1-12相の粒径も概ね10μmを超えた粗大な組織となった。対してM4~M8の合金は熱処理後も2-17相が10%以上存在するため1-12相比率が低く、1-12相の粒径も細かい組織となった。
(合金Lを作製する工程)
次に、原料合金Lを作製した。原料合金No.L1に関しては、純度が99.9%以上のY、Smの原料金属を、溶解時の希土類元素の蒸発を加味し、得られる合金組成が最終的に表2に示す組成となるようにねらい値を決定し秤量した。秤量した各金属を混合して石英管に投入し、高周波誘導加熱により昇温して原料を溶解した。その後、石英管内で冷却して原料合金を得た。得られた原料合金L1をAr流気雰囲気のグローブボックス内で切削し、切り粉を回収した。得られた切り粉を乳鉢で粉砕し、粉砕粉を425μmメッシュおよび75μmメッシュで篩い分け、75μmメッシュを通った粉を混合用に回収した。また、原料合金No.L2に関しては、純度が99.9%以上のY、Sm、Cuの原料金属を、溶解時の希土類元素の蒸発を加味し、得られる合金組成がねらい値になるように秤量した。秤量した各金属を混合して石英管に投入し、高周波誘導加熱により昇温して原料を溶解した。その後、周速度20m/sで回転している銅製の冷却ロール上に出湯させることで冷却させて急冷合金を作製した。得られた原料合金L2をAr流気雰囲気のグローブボックス内で乳鉢を用いて粉砕し、粉砕粉を425μmメッシュおよび75μmメッシュで篩い分け、75μmメッシュを通った粉を混合用に回収した。原料合金Lの粉砕粉のうち、粒径75~425μmの粉砕粉を用いてICP(誘導結合プラズマ)発光分光分析法にてY・Sm・Cuの成分分析をおこなった。また、粒径425μm以上の粉砕粉を用いて、不活性ガス溶融・熱伝導法にて酸素量の分析をおこなった。合金L1およびL2の組成、x、w、αおよびβの値を表2に示す。合金L1およびL2はいずれも組成式(3)を満たしていた。
Figure 0007196667000002
(合金Mと合金Lの混合微粉を得る工程)
熱処理後合金Mを、Ar流気雰囲気のグローブボックス内で乳鉢を用いて粉砕した。粉砕粉を1mmメッシュで篩い分け、メッシュを通った粉を回収した。回収した粉砕粉にステアリン酸亜鉛を加え、ロッキングミキサーで15分間混合した。このとき、粉砕粉とステアリン酸亜鉛の重量比が100:0.035になるようにステアリン酸亜鉛を添加した。熱処理後合金Mの粉砕粉を日本ニューマチック工業(株)製の気流式ジェットミルPJM-100を用いて微粉砕して微粉を得た。粉砕ガスには窒素ガスを用い、粉砕圧7.5MPaで粉砕した。上記原料合金Mの微粉と、原料合金Lの粉砕粉のうち75μmメッシュを通った粉を混合した。混合は窒素流気雰囲気のグローブボックス内でおこない、表3に示す混合比でミルサーを使用して混合した。また、混合微粉の粒度を気流分散法によるレーザー回折法で測定し、いずれの混合微粉もD50が5μm以上6μm以下の範囲であった。
(圧粉体を作製する工程)
上記工程で得た混合微粉を、窒素流気雰囲気のグローブボックス内で成形した。成形にはハンドプレスを用い、直径16mm、高さ20mmの円柱形の圧粉体を作製した。成形後、鉄カプセルに圧粉体を充填した。鉄カプセルの材質はS20Cで、内側の直径が16mm、高さが20mmで、厚さは2mmのものを使用した。
(焼結工程)
圧粉体が充填された鉄カプセルに、真空中で電子ビーム溶接をおこない、カプセルの容器と蓋を溶接することで封止した。封止された試料にHIP処理をおこなった。圧媒ガスにはアルゴンを用い、ガス圧180MPaで処理した。温度は1100℃で、保持時間を3時間とした。
上記工程で得られた試料を外周刃切断機で切断し、カプセル中にあるHIP体を取り出した。HIP体の一部を乳鉢で粉砕し、425μmメッシュおよび75μmメッシュを用いて分級した。
粒径75~425μmの粉砕粉を用いて、ICP発光分光分析法にてY・Zr・Sm・Fe・Co・Ti・Cuの成分分析を、燃焼・赤外線吸収法にて炭素量の分析をおこなった。粒径425μm以上の粉砕粉を用いて、不活性ガス溶融・熱伝導法にて酸素量・窒素量の分析をおこなった。また、粒径75~425μmの粉砕粉を用いて、燃焼・赤外線吸収法にて炭素量の分析をおこなった。分析結果から、各焼結体のx、y、z、w、α、β、および1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値を求めた。
粒径75μm未満の粉砕粉を用いて粉末X線回折をおこなった。装置はブラッグ-ブレンターノ集中ビーム方式の広角X線回折装置(X-ray diffractiometer、XRD、ブルカー・エイエックス(株)製D8 ADVANCED/TXS)を使用した。X線発生源としてCu製回転対陰極を用い、印加する電圧は45kV、電流は360mAとし、KβフィルタはNiを使用した。走査軸を2θ/θ連動動作で間隔を0.04°、速度を0.6s/stepとし、20°≦2θ≦80°の範囲を室温において走査した。X線の強度プロファイルから、1-12相の002反射に起因するピークの最大強度をIThMn12、bcc‐(Fe,Co,Ti)相の011反射に起因するピーク最大強度をIα‐(Fe,Co,Ti)、2-17相の023反射に起因するピークの最大強度をITh2Ni17とし、bcc-(Fe,Co,Ti)相の相対的なX線強度Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12と、2-17相の相対的なX線強度ITh2Ni17/IThMn12をそれぞれ求めた。
切断したHIP体を樹脂に埋め、研磨し、HIP体断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、EDXによる局所的な組成分析をおこなった。SEMは日本電子(株)製JCM-6000Plus NeoScope(登録商標)を用い、加速電圧15kVでBSE像の取得、EDX分析をおこなった。
作製した各HIP体の組成と、使用した合金MおよびLの種類、および合金Lの混合比を表3に、x、y、z、w、α、β、1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12およびITh2Ni17/IThMn12の値、および焼結体、用いた合金M、合金Lがそれぞれ組成式(1)、(2)および(3)を満たすかを整理した表を表4に示す。
Figure 0007196667000003
Figure 0007196667000004
No.1~4は合金MをM1、合金LをL1にそれぞれ固定したときのL1の混合比を変えた実験例である。No.1~4の試料の粉末XRDパターンを図2に示す。また、No.1~11の試料の粉末XRDパターンから求めた、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12およびITh2Ni17/IThMn12の値と1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値の関係を図3および図4に示す。合金M1は合金熱処理後に2-17相比率が低く、十分1-12相が粗大に成長している。L1を混合していないNo.1やL1を1.1%混合したNo.2は多量のbcc-(Fe,Co,Ti)相が存在し、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12の値が高い結果となった。1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値が0以上0.05以下の範囲にあるNo.3の試料は、bcc-(Fe,Co,Ti)相および2-17相の生成が抑制されたため、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12およびITh2Ni17/IThMn12の値は低い結果となった。1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値が0.05より大きいNo.4の試料には、多量の2-17相が存在し、ITh2Ni17/IThMn12の値が高い結果となった。以上、No.3は、合金熱処理後に2-17相比率が低く、十分1-12相が粗大に成長していて異方化に適しており、かつ、焼結体もbcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相比率が低い結果となった。
No.5~7は合金MをM2~M4、合金LをL2にし、L2の混合比を変えることで、No.2~4と同等組成をねらった実験例である。合金M2とM3は合金熱処理後に2-17相比率が低く、十分1-12相が粗大に成長しているが、合金M4は1-12相が微粉サイズに対して細かく、2-17相も多く存在する結果となった。No.2と同等組成をねらったNo.5はNo.2と同様に多量のbcc-(Fe,Co,Ti)相が存在し、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12の値が高い結果となった。No.3と同等組成をねらったNo.6はNo.3と同様に、bcc-(Fe,Co,Ti)相および2-17相の生成が抑制されたため、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12およびITh2Ni17/IThMn12の値は低い結果となった。No.4と同等組成をねらったNo.7はNo.4と同様に多量の2-17相が存在し、ITh2Ni17/IThMn12の値が高い結果となった。以上、No.6は、合金熱処理後に2-17相比率が低く、十分1-12相が粗大に成長していて異方化に適しており、かつ、焼結体もbcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相比率が低い結果となった。
No.8~11は合金MをM5~M8にし、合金Lを混合せず、焼結体のY量およびSm量を変えた試料である。合金M5~M8はいずれも合金熱処理後1-12相が微粉サイズに対して細かく、2-17相が多く存在する結果となった。1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値が0より小さいNo.8の試料は多量のbcc-(Fe,Co,Ti)相が存在し、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12の値が高い結果となった。1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値が0以上0.05以下の範囲にあるNo.9、10の試料は、bcc-(Fe,Co,Ti)相および2-17相の生成が抑制されたため、Ibcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12およびITh2Ni17/IThMn12の値は低い結果となった。1-x-2z/3-0.092α-8β/15の値が0.05より大きいNo.11の試料には、多量の2-17相が存在し、ITh2Ni17/IThMn12の値が高い結果となった。以上、混合をおこなわなかった場合は、合金熱処理後に2-17相比率が低く、十分1-12相が粗大に成長していて異方化に適している組織であることと、焼結体のbcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相比率が低いことを両立することができなかった。
No.1~11の試料断面のBSE像を図5に示す。No.1、2,5および8の試料では多量のbcc-(Fe,Co,Ti)相が観察された。また、No.4、7および11の試料では多量の2-17相が観察された。No.3、6、9および10の試料ではbcc-(Fe,Co,Ti)相や2-17相の生成が抑制されており、粉末XRDの結果とよく対応した結果となった。
本開示の希土類磁石用焼結体は、希土類磁石に用いることが可能である。

Claims (3)

  1. 全体の組成が下記の組成式(1)で表され、
    R11-x1R2x1(Fe1-y1Coy1w1-z1Tiz1Cuα1β1 (1)
    R1はY又はYとGdであり、YはR1全体の50mol%以上であり、
    R2はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR2全体の50mol%以上であり、
    、y、z、w、α、およびβは、それぞれ、
    0.3≦x≦0.9、
    0≦y≦0.4、
    0.38≦z≦0.70、
    7≦w≦12、
    0≦α≦0.70、
    0.02≦β≦0.5、および
    0≦1-x-2z/3-0.092α―8β/15≦0.05
    を満足する、ThMn12型結晶構造を有する相を主相とする希土類磁石用焼結体の製造方法であって、
    原料の溶湯を冷却して、全体の組成が下記の組成式(2)で表され、
    R31-x2R4x2(Fe1-y2Coy2w2-z2Tiz2Cuα2β2 (2)
    R3はY又はYとGdであり、YはR3全体の50mol%以上であり、
    R4はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR4全体の50mol%以上であり、
    、y、z、w2、αおよびβはそれぞれ、
    0.3≦x≦0.9、
    0≦y≦0.4、
    0.38≦z≦0.70、
    9.4≦w≦12.0、
    0.44≦α≦0.70、および
    β≦0.5を満足する希土類磁石用合金Mを作製する工程と、
    原料の溶湯を冷却して、全体の組成が下記の組成式(3)で表され、
    R51-x3R6x3T3w3Cuα3β3 (3)
    R5はY又はYとGdであり、YはR5全体の50mol%以上であり、
    R6はSm、La、Ce、NdおよびPrからなる群から選択される少なくとも1種であり、Smを必ず含み、SmはR6全体の50mol%以上であり、
    T3はFe,Co,Tiからなる群から選択される少なくとも1種であり、
    、w3、αおよびβはそれぞれ、
    0≦x<0.5、
    0≦w≦3、
    0≦α≦2、および
    β≦0.5を満足する希土類磁石用合金Lを作製する工程と、
    合金Lを全体の重量の1.5%以上10%以下の混合比で混合し、合金Mと合金Lの混合微粉を得る工程と、
    上記混合微粉の圧粉体を作製する工程と、
    前記圧粉体を900℃以上1250℃以下で5分以上50時間以下熱処理して焼結体を得る工程と、を含む希土類磁石用焼結体の製造方法。
  2. 前記焼結体の粉末X線回折パターンにおいて、前記ThMn12型結晶構造を有する相の002反射に起因するピークの最大強度をIThMn12、bcc-(Fe,Co,Ti)相の011反射に起因するピークの最大強度をIbcc‐(Fe,Co,Ti)としたときに、
    bcc‐(Fe,Co,Ti)/IThMn12≦0.75
    を満足する、請求項1に記載の希土類磁石用焼結体の製造方法。
  3. 前記焼結体の粉末X線回折パターンにおいて、前記ThMn12型結晶構造を有する相の002反射に起因するピークの最大強度をIThMn12、ThNi17型結晶構造を有する相の023反射に起因するピークの最大強度をITh2Ni17としたときに、
    Th2Ni17/IThMn12≦0.7
    を満足する、請求項1または2に記載の希土類磁石用焼結体の製造方法。
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