JP7193559B2 - 光学積層体 - Google Patents
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Description
[1] 偏光子と、粘着剤層と、光学異方性層とをこの順に有する光学積層体であって、
前記光学異方性層は、重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物の硬化物を含む層であり、
前記光重合開始剤は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含み、
前記粘着剤層は、樹脂(A)を含み、
前記粘着剤層は下記式(1)を満たす、光学積層体。
0≦α≦60 (1)
[式中、αは、前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率(質量%)と前記粘着剤層の厚み(μm)との積を表す。]
[2] 前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率は、0質量%以上1.0質量%以下である、[1]に記載の光学積層体。
[3] 前記粘着剤層の厚みは、100μm以下である、[1]または[2]に記載の光学積層体。
[4] 前記偏光子の光学異方性層側とは反対側に保護フィルムを備える、[1]~[3]のいずれかに記載の光学積層体。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の光学積層体を有し、前記光学異方性層の偏光子側とは反対側に粘着剤層をさらに備える、粘着剤層付き偏光板。
[6] [5]に記載の粘着剤層付き偏光板を含む画像表示装置。
[7] [1]に記載の光学積層体の製造方法であって、
前記偏光子を準備する工程、
前記重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物を硬化させて光学異方性層を形成する工程、
前記樹脂(A)を含む粘着剤層を形成する工程、および
前記偏光子と前記光学異方性層とを、前記粘着剤層を介して貼合する工程
を含む、光学積層体の製造方法。
本開示における光学積層体について図1を参照しながら説明する。図1に示すように、光学積層体1は、偏光子2、粘着剤層3、光学異方性層4がこの順に積層されることにより構成することができる。図示されていないが、光学積層体1は、図1に示した層以外の層、例えば後述の保護フィルムおよび接着剤層等を有していてよい。
偏光子2は、その吸収軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、吸収軸に直交する(透過軸と平行な)振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する吸収型の偏光子であることができる。偏光子2としては、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光子を好適に用いることができる。偏光子2は、例えばポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液等の架橋液で処理する工程;及び、架橋液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造できる。
粘着剤層3は、偏光子2と光学異方性層4との間に配置される。粘着剤層3は、偏光子2又は後述の直線偏光板と、光学異方性層4とを接合することができる。粘着剤層3は、1層又は2層以上から構成されてよいが、好ましくは1層から構成される。粘着剤層3は、偏光子2若しくは直線偏光板と接して積層されることが好ましい。また、粘着剤層3は、光学異方性層4と接して積層されることが好ましい。
粘着剤層3は、樹脂(A)を含有する粘着剤組成物から構成することができる。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型または熱硬化型であってよい。粘着剤層3は、透明性、耐候性および耐熱性の観点から好ましくは(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物から構成される。
活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、紫外線硬化型であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、ベースポリマー、架橋剤に加えて、活性エネルギー線重合性化合物をさらに含有する。さらに必要に応じて、光重合開始剤や光増感剤等を含有させてもよい。
活性エネルギー線重合性化合物としては、例えば、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマー;官能基含有化合物を2種以上反応させて得られ、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートオリゴマー等の(メタ)アクリロイルオキシ基含有化合物等の(メタ)アクリル系化合物が挙げられる。
0≦α≦60 (1)
[式中、αは、前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率(質量%)と粘着剤層の厚み(μm)との積を表す。]
粘着剤組成物が上記式を満たすことにより、光学異方性層が、重合性基を有する液晶性化合物および塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含有する組成物の硬化物を含む層である場合でも、耐湿熱性試験において光学積層体の偏光度(Py)が低下しにくい傾向にある。
光学異方性層4は、重合性基を有する液晶性化合物(以下、重合性液晶化合物ともいう)および光重合開始剤を含有する組成物(以下、硬化物層形成用組成物ともいう)の硬化物を含む層(以下、硬化物層ともいう)から構成される。本発明に用いる硬化物層形成用組成物は液状であると好ましい。液状の硬化物層形成用組成物は、適当な基材上に流延塗布することで、フィルム状はシート状の硬化物層を容易に形成できる利点がある。ここで、「液状」の硬化物層形成用組成物とは、当該硬化物層形成用組成物に含まれる液晶性化合物や光重合開始剤を適用な溶媒(後述)に溶解して成る溶液の硬化物層形成用組成物を含む概念である。
本明細書において、「λ/2の位相差を与える層」とは、ある特定の波長の直線偏光の偏光方位を90°変換する位相差層である。
本明細書において、「ポジティブC層」とは、面内における遅相軸方向の屈折率をnx、その面内における進相軸方向の屈折率をny、その厚み方向における屈折率をnzとしたときに、nz>nx=nyの関係を満足する層である。nxの値とnyの値との差は、nyの値の0.5%以内であれば、実質的にnx=nyと見なすことができ、0.3%以内であることがより好ましい。
重合性液晶化合物は、重合性基を有する化合物であって、液晶状態となりうる化合物である。重合性液晶化合物の重合性基同士が反応して重合性液晶化合物が重合することにより、重合性液晶化合物が硬化する。
本発明に用いる硬化物層形成用組成物は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含むが、かかる光重合開始剤以外の光重合開始剤(他の光重合開始剤)を含むこともできる。このような他の光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3-ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類な等光重合開始剤が挙げられる。その他の光重合開始剤の代表的市販品としては、例えばBASF社製のイルガキュア127(pKb=13)、イルガキュア184(pKb=17)、イルガキュア819(pKb=24)等が挙げられる。
硬化物層形成用組成物中の重合性液晶化合物の含有量は、硬化物層形成用組成物の固形分を基準に例えば50質量%以上99質量%以下であってよく、好ましくは60質量%以上95質量%以下である。
本発明の光学積層体において、当該光学積層体に含まれる光学異方性層は上記のとおり、硬化物層を含む。当該硬化物層は、硬化物層形成用組成物を、例えば配向層上に塗工し、活性エネルギー線を照射することによって形成することができる。より具体的には、適当な基材上に配向層を設け、その配向層上に硬化物層形成用組成物を塗工して、配向層上に塗工された硬化物層形成用組成物に含まれる重合性液晶化合物を、活性エネルギー線を照射することで重合させることにより硬化物層に転化させることで得られる。
硬化物層は、例えば基材に設けられた配向層上に形成することができる。基材は、配向層を支持する機能を有し、長尺に形成されている基材であってもよい。この基材は、離型性支持体として機能し、転写用の光学異方性層(位相差層)や配向層を支持することができる。さらに、その表面が剥離可能な程度の接着力を有するものが好ましい。基材としては、透光性を有する、好ましくは光学的に透明な熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;マレイミド系樹脂等からなるフィルムであることができる。
硬化物層は、好ましくは、配向層を介して基材上に形成される。すなわち、基材、配向層の順で積層され、硬化物層は配向層上に積層される。
配向層は、硬化物層を形成した後、偏光子2または直線偏光板等と積層させる工程の前後において、基材とともに剥離除去することができる。
単官能の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、炭素数4から16のアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のβカルボキシアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のアルキル化フェニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートおよびイソボニル(メタ)アクリレート等が挙げられ、
2官能の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート;1,3-ブタンジオール(メタ)アクリレート;1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジアクリレート;ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート;プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートおよび3-メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、イミド系モノマーを硬化させたイミド系樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。なお、イミド系樹脂としては、これらの1種類であってもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
また、配向層を形成する樹脂として、単官能や2官能の(メタ)アクリレート系モノマー、イミド系モノマーおよびビニルエーテル系モノマー以外のモノマーを含んでいてもよいが、単官能や2官能の(メタ)アクリレート系モノマー、イミド系モノマーおよびビニルエーテル系モノマーの含有割合が、総モノマー中で50質量%以上であってもよく、55質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。
光学積層体は、1以上の保護フィルムを有することができる。保護フィルムは、光学異方性層や偏光子等を保護する機能を有することができる。保護フィルムは、例えば偏光子および光学異方性層の少なくともいずれか一方の片側または両側に配置されてよく、好ましくは偏光子の光学異方性層側とは反対側、および光学異方性層の偏光子側とは反対側の少なくともいずれか一方に配置され、より好ましくは偏光子の光学異方性層側とは反対側に配置される。保護フィルムは、後述の接着剤層を介して光学異方性層や偏光子等の他の層に貼合することができる。偏光子と保護フィルムとからなる積層体のことを直線偏光板ともいう。
接着剤層は、例えば偏光子2と保護フィルムとの間、位相差層積層体における硬化物層同士の間に配置され、各層を接合する機能を有することができる。接着剤層は、単層であってもよいし多層であってもよい。
光学積層体は、光学異方性層の偏光子側とは反対側に粘着剤層をさらに備える粘着剤層付き偏光板とすることもできる。図2に示す粘着剤層付き偏光板10は、保護フィルム11、接着剤層12、偏光子2、粘着剤層3、光学異方性層4、粘着剤層13をこの順に備える。この場合、光学積層体10において、偏光子2は接着剤層12を介して保護フィルム10を有する片面保護フィルム付(直線)偏光板とすることもできる。粘着剤層13は、粘着剤層3を形成する粘着剤組成物と同種であってよく、異種であってもよい。粘着剤層13は、粘着剤層3を形成する粘着剤組成物の説明が適用される。
光学積層体は、画像表示装置に用いることができる。画像表示装置としては特に限定されず、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(無機EL)表示装置、液晶表示装置、タッチパネル表示装置、電界発光表示装置等を挙げることができる。光学積層体を画像表示装置に適用する場合、偏光子2側が視認側となるように画像表示素子に貼合することができる。
光学積層体は、偏光子を準備する工程(偏光子準備工程)、重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物を硬化させて光学異方性層を形成する工程(光学異方性層形成工程)、樹脂(A)を含む粘着剤層を形成する工程(粘着剤層形成工程)、および偏光子と、光学異方性層とを、粘着剤層を介して貼合する工程(貼合工程)を含む。
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚み30μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素:ヨウ素カリウム:水の質量比が0.02:2:100である30℃の水溶液に浸漬してヨウ素染色を行った(以下、ヨウ素染色工程ともいう。)。ヨウ素染色工程を経たポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ化カリウム:ホウ酸:水の質量比が12:5:100である56.5℃の水溶液に浸漬してホウ酸処理を行った(以下、ホウ酸処理工程ともいう。)。ホウ酸処理工程を経たポリビニルアルコールフィルムを8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光子(延伸後の厚み12μm)を得た。この際、ヨウ素染色工程とホウ酸処理工程において延伸を行った。かかる延伸における総延伸倍率は5.3倍であった。
得られた偏光子の片面にポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤を塗布し、偏光子の片面に保護フィルム(ゼオン製COPフィルム ゼオノアZF14)を貼り合わせて片面保護フィルム付偏光板を得た。
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、モノマー成分100質量部(アクリル酸n-ブチル97.0質量%、アクリル酸2-ヒドロキシエチル3.0質量%)、酢酸エチル200質量部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、反応溶液を60℃に昇温し、6時間反応させた後、室温まで冷却した。このような製造により、重量平均分子量180万の(メタ)アクリル酸エステル重合体Aを得た。
セパレータ(リンテック株式会社製:SP-PLR382190)の離型処理面(剥離層面)に、アプリケーターにより、乾燥後の厚さが20μmとなるように前記塗工溶液を塗工した後、100℃で1分間乾燥し、粘着剤層のセパレータが貼合された面とは反対面に、もう1枚のセパレータ(リンテック株式会社製:SP-PLR381031)を貼合し、両面セパレータ付き粘着剤層[粘着剤層(1)]を得た。
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、モノマー成分100質量部(アクリル酸n-ブチル98.5質量%、アクリル酸1.0質量%、アクリル酸2-ヒドロキシエチル0.5質量%)、酢酸エチル200質量部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、反応溶液を60℃に昇温し、6時間反応させた後、室温まで冷却した。このような製造により、重量平均分子量180万の(メタ)アクリル酸エステル重合体Bを得た。
セパレータ(リンテック株式会社製:SP-PLR382190)の離型処理面(剥離層面)に、アプリケーターにより、乾燥後の厚さが25μmとなるように前記塗工溶液を塗工した後、100℃で1分間乾燥し、粘着剤層のセパレータが貼合された面とは反対面に、もう1枚のセパレータ(リンテック株式会社製:SP-PLR381031)を貼合し、両面セパレータ付き粘着剤層[粘着剤層(2)]を得た。
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、モノマー成分100質量部(アクリル酸n-ブチル95.0質量%、アクリル酸4.0質量%、アクリル酸2-ヒドロキシエチル1.0質量%)、酢酸エチル200質量部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、反応溶液を60℃に昇温し、6時間反応させた後、室温まで冷却した。このような製造により、重量平均分子量180万の(メタ)アクリル酸エステル重合体Cを得た。
セパレータ(リンテック株式会社製:SP-PLR382190)の離型処理面(剥離層面)に、アプリケーターにより、乾燥後の厚さがそれぞれ5μm、10μm、15μm又は25μmとなるように前記塗工溶液を塗工した後、100℃で1分間乾燥し、粘着剤層のセパレータが貼合された面とは反対面に、もう1枚のセパレータ(リンテック株式会社製:SP-PLR381031)を貼合した。この粘着剤層にベルトコンベア付き紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ社製、ランプはDバルブを使用)を用いて剥離シート越しに紫外線(照射強度500mW/cm2、積算光量500mJ/cm2)を照射し、両面セパレータ付き粘着剤層を得た。なお、粘着剤層厚みが5μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(3)、粘着剤層厚みが10μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(4)、粘着剤層厚みが15μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(5)、粘着剤層厚みが25μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(6)とそれぞれいう。
下記の成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌した後、室温まで冷却して硬化物層形成用組成物を得た。
・重合性液晶化合物LC242(BASF社製)(19.2質量%):
・光重合開始剤(0.5質量%):
イルガキュア(登録商標)907(BASFジャパン社製)
・反応添加剤(1.1質量%):
Laromer(登録商標)LR-9000(BASFジャパン社製)
・溶剤(79.1質量%):プロピレングリコール1-モノメチルエーテル2-アセタート
配向層形成用の組成物として、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製、A-600)15質量部と、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製、A-DCP)15質量部と、光重合開始剤としてイルガキュア907(BASF社製)3.0質量部とを、溶媒メチルエチルケトン 70質量部中で溶解させ、配向層形成用組成物を調製した。
基材層として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備した。基材層の表面をコロナ処理した。当該コロナ処理は、コロナ処理装置(AGF-B10、春日電機株式会社製)を用いて、出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回行った。コロナ処理を施した面に、配向層形成用組成物をバーコーターを用いて塗布した。塗膜を90℃で1分間乾燥し、基材層上に配向層を得た(配向層付基材層)。得られた配向層の厚さをレーザー顕微鏡で測定したところ、2.8μmであった。
製造例1で得た片面保護フィルム付偏光板の保護フィルム面とは反対側の表面に、コロナ処理(800W、10m/分、バー幅700mm、1Pass)を施した。製造例2で得た粘着剤層(1)から一方のセパレータを剥離し、当該片面保護フィルム付偏光板のコロナ処理面と、粘着剤層(1)の粘着剤層を貼合して片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(I)を得た。次に、製造例10で得た基材層付き光学異方性層の硬化物層側の表面に同様にコロナ処理を施した後、片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(I)からもう一方のセパレータを剥離し、基材層付き光学異方性層のコロナ処理面と同様に貼合して、積層体(I)を得た。積層体(I)の硬化物層側の基材を剥離した後、同様にコロナ処理を施し、粘着剤層(1)から一方のセパレータを剥離して、コロナ処理面と、粘着剤層(1)の粘着剤層を貼合して積層体(II)を得た。積層体(II)からもう一方のセパレータを剥離し、無アルカリガラス板(コーニング社製の“Eagle-XG”)に貼合し、評価サンプルとした。前記評価サンプルをオートクレーブ中、温度50℃で圧力5MPaの条件下で20分間加圧処理を行ない、その後、温度23℃で相対湿度60%の雰囲気下で1日放置した。その後、紫外可視近赤外分光光度計(V7100、日本分光株式会社製)を用いて、偏光度(Py)を測定した。その後、80℃、湿度90%の環境に24時間放置した後、同様にPyを測定し、Pyの変化量(ΔPy)を算出した。結果を表1に示す。
実施例1の粘着剤層(1)を、それぞれ粘着剤層(2)~(6)に変更した以外は、同様に、偏光度(Py)の測定、およびPyの変化量(ΔPy)の算出を実施した。結果を表1に示す。
上記で準備した片面保護フィルム付偏光板の保護フィルム面とは反対側の表面に、コロナ処理(800W、10m/分、バー幅700mm、1Pass)を施した。上記で準備した粘着剤層(3)から一方のセパレータを剥離し、偏光板のコロナ処理面と粘着剤層を貼合して片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(II)を得た。次に、片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(II)からもう一方のセパレータを剥離した後、無アルカリガラス板(コーニング社製の“Eagle-XG”)に貼合し、評価サンプルとした。その後は、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
Claims (5)
- 偏光子と、粘着剤層と、光学異方性層とをこの順に有する光学積層体であって、
前記偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光子であり、
前記偏光子の厚みは、15μm以下であり、
前記光学異方性層は、重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物の硬化物を含む層と配向層とを含み、
前記配向層は、重合性化合物を光重合開始剤で硬化させた硬化物を含み、
前記光重合開始剤は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含み、
前記粘着剤層は、樹脂(A)を含み、
前記樹脂(A)は(メタ)アクリル系樹脂を含み、
前記粘着剤層は、前記偏光子に接して積層され、
前記粘着剤層の厚みは、25μm以下であり、
前記粘着剤層は下記式(1)を満たす、光学積層体。
0≦α≦25 (1)
[式中、αは、前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率(質量%)と前記粘着剤層の厚み(μm)との積を表す。] - 前記偏光子の光学異方性層側とは反対側に保護フィルムを備える、請求項1に記載の光学積層体。
- 請求項1または2に記載の光学積層体を有し、前記光学異方性層の偏光子側とは反対側に粘着剤層をさらに備える、粘着剤層付き偏光板。
- 請求項3に記載の粘着剤層付き偏光板を含む画像表示装置。
- 請求項1に記載の光学積層体の製造方法であって、
前記偏光子を準備する工程、
前記重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物を硬化させて光学異方性層を形成する工程、
前記樹脂(A)を含む粘着剤層を形成する工程、および
前記偏光子と前記光学異方性層とを、前記粘着剤層を介して貼合する工程
を含む、光学積層体の製造方法。
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