JP2021131532A - 光学積層体 - Google Patents

光学積層体 Download PDF

Info

Publication number
JP2021131532A
JP2021131532A JP2021009396A JP2021009396A JP2021131532A JP 2021131532 A JP2021131532 A JP 2021131532A JP 2021009396 A JP2021009396 A JP 2021009396A JP 2021009396 A JP2021009396 A JP 2021009396A JP 2021131532 A JP2021131532 A JP 2021131532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
adhesive layer
resin
sensitive adhesive
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021009396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7193559B2 (ja
Inventor
貴景 田中
Takaaki Tanaka
貴景 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to CN202180014787.5A priority Critical patent/CN115104048A/zh
Priority to PCT/JP2021/003005 priority patent/WO2021166578A1/ja
Priority to KR1020227030088A priority patent/KR20220137930A/ko
Priority to TW110104005A priority patent/TW202142397A/zh
Publication of JP2021131532A publication Critical patent/JP2021131532A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7193559B2 publication Critical patent/JP7193559B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】偏光子と粘着剤層と光学異方性層とをこの順に有し、および耐湿熱性試験を行ったときでも偏光度(Py)の低下が抑制される偏光板、それを含む画像表示装置、および偏光板の製造方法を提供すること。【解決手段】偏光子と、粘着剤層と、光学異方性層とをこの順に有する光学積層体であって、光学異方性層は、重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物の硬化物を含む層であり、光重合開始剤は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含み、粘着剤層は樹脂(A)を含み、粘着剤層は式(1)を満たす光学積層体。【選択図】なし

Description

本発明は、光学積層体に関し、さらにはそれを含む粘着剤層付き偏光板、画像表示装置および光学積層体の製造方法に関する。
特許文献1には、偏光子と粘着剤層と光学異方性層とをこの順に有し、光学異方性層が、重合性基を有する液晶性化合物および塩基解離定数pKbが8以上である光重合開始剤を含有する組成物を硬化させて得られる偏光板が開示されている。
国際公開第2016/194792号
偏光子と粘着剤層と光学異方性層とをこの順に有する偏光板において、耐湿熱性試験を行ったときに偏光度(Py)が低下する場合がある。
本発明は、偏光子と粘着剤層と光学異方性層とをこの順に有し、および耐湿熱性試験を行ったときでも偏光度(Py)の低下が抑制される偏光板、それを含む画像表示装置、および偏光板の製造方法を提供する。
本発明は、以下に示す偏光板、画像表示装置、粘着剤層付き偏光板および光学積層体の製造方法を提供する。
[1] 偏光子と、粘着剤層と、光学異方性層とをこの順に有する光学積層体であって、
前記光学異方性層は、重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物の硬化物を含む層であり、
前記光重合開始剤は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含み、
前記粘着剤層は、樹脂(A)を含み、
前記粘着剤層は下記式(1)を満たす、光学積層体。
0≦α≦60 (1)
[式中、αは、前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率(質量%)と前記粘着剤層の厚み(μm)との積を表す。]
[2] 前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率は、0質量%以上1.0質量%以下である、[1]に記載の光学積層体。
[3] 前記粘着剤層の厚みは、100μm以下である、[1]または[2]に記載の光学積層体。
[4] 前記偏光子の光学異方性層側とは反対側に保護フィルムを備える、[1]〜[3]のいずれかに記載の光学積層体。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の光学積層体を有し、前記光学異方性層の偏光子側とは反対側に粘着剤層をさらに備える、粘着剤層付き偏光板。
[6] [5]に記載の粘着剤層付き偏光板を含む画像表示装置。
[7] [1]に記載の光学積層体の製造方法であって、
前記偏光子を準備する工程、
前記重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物を硬化させて光学異方性層を形成する工程、
前記樹脂(A)を含む粘着剤層を形成する工程、および
前記偏光子と前記光学異方性層とを、前記粘着剤層を介して貼合する工程
を含む、光学積層体の製造方法。
上記した粘着剤層に含まれる樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率とは、樹脂(A)を製造するための全モノマーの質量に対しての、酸性基を有するモノマーの質量の含有率を質量比で表すものである。粘着剤層には、複数種の樹脂(A)を含むことができるが、その場合は、複数種の樹脂(A)を製造するための全モノマーの質量に対しての酸性基を有するモノマーの質量の含有率を求めればよい。
本発明によれば、偏光子と粘着剤層と光学異方性層とをこの順に有し、および耐湿熱性試験を行ったときでも偏光度(Py)の低下が抑制される偏光板、それを含む画像表示装置および偏光板の製造方法を提供することができる。
本発明の光学積層体の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明の粘着剤層付き偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の全ての図面においては、各構成要素を理解し易くするために縮尺を適宜調整して示しており、図面に示される各構成要素の縮尺と実際の構成要素の縮尺とは必ずしも一致しない。
<光学積層体>
本開示における光学積層体について図1を参照しながら説明する。図1に示すように、光学積層体1は、偏光子2、粘着剤層3、光学異方性層4がこの順に積層されることにより構成することができる。図示されていないが、光学積層体1は、図1に示した層以外の層、例えば後述の保護フィルムおよび接着剤層等を有していてよい。
(偏光子)
偏光子2は、その吸収軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、吸収軸に直交する(透過軸と平行な)振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する吸収型の偏光子であることができる。偏光子2としては、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光子を好適に用いることができる。偏光子2は、例えばポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液等の架橋液で処理する工程;及び、架橋液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造できる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体の例は、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、及びアンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等を含む。本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリレート」等においても同様である。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85mol%以上100mol%以下であり、好ましくは98mol%以上100mol%以下である。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えばアルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール又はポリビニルアセタール等を用いることもできる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、通常1000以上10000以下であり、好ましくは1500以上5000以下である。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726に準拠して求めることができる。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光子の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用される。ポリビニルアルコール系原反フィルムの厚みは特に制限されないが、後述する、好ましい厚みの偏光子を製造できるようにして定めることができる。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、架橋処理の前又は架橋処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤や水を用いてポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は、通常3倍以上8倍以下である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えばポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素が含有された水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素による染色後の架橋処理としては通常、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液は、ヨウ化カリウムを含有することが好ましい。
偏光子2の厚みは、通常30μm以下であり、好ましくは20μm以下であり、より好ましくは15μm以下であり、さらに好ましくは13μm以下である。偏光子2の厚みは、通常2μm以上であり、好ましくは3μm以上である。
(粘着剤層)
粘着剤層3は、偏光子2と光学異方性層4との間に配置される。粘着剤層3は、偏光子2又は後述の直線偏光板と、光学異方性層4とを接合することができる。粘着剤層3は、1層又は2層以上から構成されてよいが、好ましくは1層から構成される。粘着剤層3は、偏光子2若しくは直線偏光板と接して積層されることが好ましい。また、粘着剤層3は、光学異方性層4と接して積層されることが好ましい。
粘着剤層3は、樹脂(A)を含む。樹脂(A)は、例えば(メタ)アクリル系、ゴム系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系のような樹脂であってよい。樹脂(A)は、透明性、耐候性および耐熱性の観点から好ましくは(メタ)アクリル系樹脂である。粘着剤層3を形成するための樹脂(A)を以下、「ベースポリマー」ということがある。粘着剤層3は、樹脂(A)を1種のみ含んでもよいし、2種以上含んでもよい。
(メタ)アクリル系樹脂は、例えば(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルのような(メタ)アクリル酸エステルの1種または2種以上をモノマー成分とする重合体または共重合体であることができる。(メタ)アクリル系樹脂は、極性モノマーを共重合させたものであってもよい。極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボン酸基、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマーを挙げることができる。ただし、極性モノマーを共重合させる場合、この極性モノマーがカルボン酸基のような酸性基であるとき(極性モノマーが(メタ)アクリル酸であるとき等)、酸成分の含有量は上記の範囲になるように、共重合割合を調整する必要がある。
(粘着剤組成物)
粘着剤層3は、樹脂(A)を含有する粘着剤組成物から構成することができる。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型または熱硬化型であってよい。粘着剤層3は、透明性、耐候性および耐熱性の観点から好ましくは(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物から構成される。
粘着剤組成物は、上記ベースポリマーのみを含むものであってもよいが、通常は架橋剤をさらに含有する。架橋剤としては、(メタ)アクリル系樹脂にカルボン酸基が存在する場合は、当該カルボン酸基との間で金属塩を形成するような2価以上の金属イオン;カルボン酸基との間でアミド結合を形成するようなポリアミン化合物;(メタ)アクリル系樹脂に酸エステル結合(カルボキシル基)を有する場合には、エステル−アミド交換反応によりアミド結合を形成するようなポリアミン化合物;ポリエポキシ化合物やポリオールであって、ヒドロキシ基との間でエーテル結合を形成するものや、上記のとおり、ベースポリマーにカルボキシル基がある場合は、当該カルボキシル基との間でエステル結合を形成するもの;ポリイソシアネート化合物であって、ヒドロキシ基との間でウレタン結合を形成するものや、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するものが例示される。これらの中でも、ポリイソシアネート化合物が好ましい。なお、当該架橋剤は、カルボン酸基のような酸性基を有さないものが通常用いられる。
ポリイソシアネート系化合物としては、例えば、脂肪族イソシアネート系化合物(例えばヘキサメチレンジイソシアネート等)、脂環族イソシアネート系化合物(例えばイソホロンジイソシアネート)、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、芳香族イソシアネート系化合物(例えばトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等)等が挙げられる。また、ポリイソシアネート系化合物は、上記イソシアネート化合物の多価アルコール化合物による付加体(アダクト体)[例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン等による付加体]、イソシアヌレート化物、ビュレット型化合物、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等と付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネート化合物等の誘導体であってもよい。ポリイソシアネート系化合物は単独又は2種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、耐久性の観点からトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びこれらの多価アルコール化合物又はこれらのイソシアヌレート化合物が好ましい。
架橋剤の割合は、ベースポリマー100質量部に対して、例えば0.01質量部以上10質量部以下、好ましくは0.1質量部以上3質量部以下、さらに好ましくは0.1質量部以上1質量部以下であってもよい。
活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物とは、紫外線や電子線のような活性エネルギー線の照射を受けて硬化する性質を有しており、活性エネルギー線照射前においても粘着性を有してフィルム等の被着体に密着させることができ、活性エネルギー線の照射によって硬化して密着力等の調整ができる性質を有する粘着剤組成物である。
活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、紫外線硬化型であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、ベースポリマー、架橋剤に加えて、活性エネルギー線重合性化合物をさらに含有する。さらに必要に応じて、光重合開始剤や光増感剤等を含有させてもよい。
活性エネルギー線重合性化合物としては、例えば、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマー;官能基含有化合物を2種以上反応させて得られ、分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートオリゴマー等の(メタ)アクリロイルオキシ基含有化合物等の(メタ)アクリル系化合物が挙げられる。
粘着剤組成物は、シラン化合物をさらに含んでいてもよい。シラン化合物を含有することにより粘着剤層と、積層される層との密着性を高めることができる。なお、2種以上のシラン化合物を使用してもよい。
シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルエトキシジメチルシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また、シラン化合物は、上記シラン化合物に由来するオリゴマーを含むことができる。
粘着剤組成物におけるシラン化合物の含有量は、ベースポリマー100質量部に対して、通常0.01質量部以上10質量部以下であり、好ましくは0.03質量部以上5質量部以下であり、より好ましくは0.05質量部以上2質量部以下であり、さらに好ましくは0.1質量部以上1質量部以下である。
粘着剤組成物は、光散乱性を付与するための微粒子、ビーズ(樹脂ビーズ、ガラスビーズ等)、ガラス繊維、ベースポリマー以外の樹脂、粘着性付与剤、充填剤(金属粉やその他の無機粉末等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、着色剤、消泡剤、腐食防止剤、光重合開始剤等の添加剤を含むことができる。
粘着剤層3は、上記粘着剤組成物の例えば有機溶剤希釈液を基材上に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物を用いた場合は、形成された粘着剤層に、活性エネルギー線を照射することにより所望の硬化度を有する硬化物とすることができる。
粘着剤層3は、式(1)を満たす。
0≦α≦60 (1)
[式中、αは、前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率(質量%)と粘着剤層の厚み(μm)との積を表す。]
粘着剤組成物が上記式を満たすことにより、光学異方性層が、重合性基を有する液晶性化合物および塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含有する組成物の硬化物を含む層である場合でも、耐湿熱性試験において光学積層体の偏光度(Py)が低下しにくい傾向にある。
酸成分としては、上述のとおり、例えばカルボキシル基のような酸性基を有するモノマー等が挙げられる。カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸等が挙げられる。樹脂(A)を構成する酸成分の含有率と、粘着剤層の厚み(好ましい範囲は後述する)とからαは容易に式(1)を満たすものを得ることができる。粘着剤層に2種以上の樹脂(A)が含まれる場合、酸成分の含有率(質量%)は、全ての樹脂(A)を製造するのに用いる全モノマー成分(酸成分を含む)の質量に対する酸成分の質量の割合である。
式(1)におけるαの上限は、湿熱耐久試験における光学積層体の偏光度(Py)の低下を抑制する観点から好ましくは50以下であり、より好ましくは45以下であり、さらに好ましくは40以下であり、とりわけ好ましくは30以下であり、特に好ましくは25以下である。式(1)におけるαの下限は、例えば0.01以上または0.1以上または1以上であってよい。
樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率は、例えば5質量%以下であってよく、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率は、0質量%以上1.0質量%以下が好ましく、例えば、0.01質量%以上または0.1質量%以上であってもよい。樹脂(A)を構成する全モノマー成分中に酸成分が含まれないことが特に好ましい。
粘着剤層3の厚みは、例えば100μm以下であってよく、好ましくは1μm以上100μm以下であり、より好ましくは2μm以上70μm以下であり、さらに好ましくは3μm以上50μm以下であり、とりわけ好ましくは5μm以上25μm以下である。
(光学異方性層)
光学異方性層4は、重合性基を有する液晶性化合物(以下、重合性液晶化合物ともいう)および光重合開始剤を含有する組成物(以下、硬化物層形成用組成物ともいう)の硬化物を含む層(以下、硬化物層ともいう)から構成される。本発明に用いる硬化物層形成用組成物は液状であると好ましい。液状の硬化物層形成用組成物は、適当な基材上に流延塗布することで、フィルム状はシート状の硬化物層を容易に形成できる利点がある。ここで、「液状」の硬化物層形成用組成物とは、当該硬化物層形成用組成物に含まれる液晶性化合物や光重合開始剤を適用な溶媒(後述)に溶解して成る溶液の硬化物層形成用組成物を含む概念である。
光重合開始剤は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含む。本明細書において、塩基解離定数(pKb)とは、温度25℃でのpKbをいい、典型的には、水温25℃の水溶液中の塩基解離定数(pKb)を指し、塩基の強さを定量的に表すための指標のひとつであり、塩基性度定数と同義である。塩基解離定数(pKb)は、A.E.Martell,R.M.Smith,「Critical Stability Constants」, Vol.1〜3, Plenum Press (1974, 1975, 9177)に記載の方法で酸解離定数(pKa)を求めた上、pKb=14.0−pKaの式から求めることができる。
本発明者等の知見によれば、硬化物層形成用組成物が塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含む場合、耐湿熱性試験において偏光度(Py)は低下し易い傾向にあることが見出された。本発明によれば、偏光子、粘着剤層、光学異方性層をこの順に有する光学積層体において上記式(1)を満たすことにより、光学異方性層が塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含む硬化物層形成用組成物から形成された場合でも耐湿熱性試験において偏光度(Py)の低下を抑制することできる。
塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤としては、例えばモルホリン骨格を有する化合物等が挙げられる。その代表的市販品としては、例えばBASF社製のイルガキュア907(pKb=5.6)、イルガキュア369(pKb=5.3)、イルガキュア379(pKb=5.4)等が挙げられる。
硬化物層形成用組成物は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤に加えて、塩基解離定数pKbが8以上である光重合開始剤(以下、その他の光重合開始剤ともいう)を1種以上含むことができるが、硬化物層形成用組成物は、好ましくは塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤のみを1種以上含む。
光学異方性層4は、後述の配向層を有していてよい。光学異方性層4を後述するように基材上に形成する場合、この基材は通常、光学異方性層4が偏光子または直線偏光板に貼合される際に、除去される。なお「硬化物」は、形成された層単独でも変形、流動することなく自立して存在できる状態をいう。
光学異方性層4は、λ/2の位相差を与える層、λ/4の位相差を与える層またはポジティブC層であってよく、これらの少なくとも2つの層の積層体(以下、位相差層積層体ともいう)であってもよい。位相差層積層体の例としては、例えばλ/2の位相差を与える層とλ/4の位相差を与える層との積層体、λ/4の位相差を与える層とポジティブC層との積層体等が挙げられる。光学積層体1は、λ/4の位相差を与える層を含む光学異方性層4を偏光子2または後述の直線偏光板に積層することにより円偏光板としての機能を発揮することができる。
本明細書において、「λ/4の位相差を与える層」とは、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または円偏光を直線偏光に)変換する位相差層である。
本明細書において、「λ/2の位相差を与える層」とは、ある特定の波長の直線偏光の偏光方位を90°変換する位相差層である。
本明細書において、「ポジティブC層」とは、面内における遅相軸方向の屈折率をn、その面内における進相軸方向の屈折率をn、その厚み方向における屈折率をnとしたときに、n>n=nの関係を満足する層である。nの値とnの値との差は、nの値の0.5%以内であれば、実質的にn=nと見なすことができ、0.3%以内であることがより好ましい。
光学異方性層4の厚みは、0.5μm以上であることが好ましい。また、光学異方性層4の厚みは、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。なお、上述した上限値および下限値は、任意に組み合わせることができる。光学異方性層4が上記下限値以上であると、十分な耐久性が得られる。光学異方性層4の厚みが上記上限値以下であると、光学積層体1の薄層化に貢献し得る。光学異方性層4の厚みは、λ/4の位相差を与える層、λ/2の位相差を与える層、またはポジティブC層の所望の面内位相差値、および厚み方向の位相差値が得られるよう調整され得る。なお、光学異方性層4が上記のとおり、2つ以上の層の積層体である場合、この2つ以上の層のそれぞれの厚みの合計を、光学異方性層4の厚みとする。
以下、光学異方性層4を形成するための組成物に含有する重合性液晶化合物および光重合開始剤、ならびに、任意に当該組成物に含まれる添加物について説明する。なお、上記のとおり、本発明に用いる硬化物層形成用組成物は液状(上記のとおり、「溶液」を含む概念)であると好ましいので、後述するように、当該硬化物層形成用組成物は溶媒を含むものであると好ましい。かかる溶媒は、適当な基材上に当該硬化物層形成用組成物を流延塗布した後、例えば、乾燥等により除去するものが好ましいので、以下、硬化物層形成用組成物から、乾燥等により除去できる溶媒等を除いたものを、硬化物層形成用組成物を「固形分」ということがある。
(重合性液晶化合物)
重合性液晶化合物は、重合性基を有する化合物であって、液晶状態となりうる化合物である。重合性液晶化合物の重合性基同士が反応して重合性液晶化合物が重合することにより、重合性液晶化合物が硬化する。
重合性液晶化合物の種類については、特に限定されないものの、その形状から、棒状タイプ(棒状液晶化合物)と円盤状タイプ(円盤状液晶化合物、ディスコティック液晶化合物)とに分類できる。さらに、それぞれ低分子タイプと高分子タイプとがある。なお、高分子とは、一般に重合度が100以上のものをいう(高分子物理・相転移ダイナミクス、土井 正男著、2頁、岩波書店、1992)。
本実施形態では、何れの重合性液晶化合物を用いることもできる。さらに、2種以上の棒状液晶化合物や、2種以上の円盤状液晶化合物、または棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物との混合物を用いることもできる。
なお、棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報の請求項1に記載のものを好適に用いることができる。円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007−108732号公報の段落[0020]〜[0067]、または特開2010−244038号公報の段落[0013]〜[0108]に記載のものを好適に用いることができる。
重合性液晶化合物は、2種類以上を併用する場合、それら重合性液晶化合物の少なくとも1種類が分子内に2以上の重合性基を有している。すなわち、前記重合性液晶化合物が硬化した層は、重合性基を有する液晶化合物が重合によって固定されて形成された層であることが好ましい。この場合、層となった後はもはや液晶性を示す必要はない。
重合性液晶化合物が有する重合性基としては、例えば、重合性エチレン性不飽和基や環重合性基等の付加重合反応が可能な官能基が好ましい。より具体的には、重合性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基などを挙げることができる。その中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタアクリロイル基およびアクリロイル基の両者を包含する概念である。
重合性液晶化合物が有する液晶性はサーモトロピック性液晶でもリオトロピック液晶でもよく、サーモトロピック液晶を秩序度で分類すると、ネマチック液晶でもスメクチック液晶でもよい。
(他の光重合開始剤)
本発明に用いる硬化物層形成用組成物は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含むが、かかる光重合開始剤以外の光重合開始剤(他の光重合開始剤)を含むこともできる。このような他の光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、アゾ化合物、過酸化物類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類な等光重合開始剤が挙げられる。その他の光重合開始剤の代表的市販品としては、例えばBASF社製のイルガキュア127(pKb=13)、イルガキュア184(pKb=17)、イルガキュア819(pKb=24)等が挙げられる。
(硬化物層形成用組成物)
硬化物層形成用組成物中の重合性液晶化合物の含有量は、硬化物層形成用組成物の固形分を基準に例えば50質量%以上99質量%以下であってよく、好ましくは60質量%以上95質量%以下である。
硬化物層形成用組成物中の光重合開始剤の含有量は、硬化物層形成用組成物の固形分を基準に例えば0.01質量%以上20質量%以下であってよく、好ましくは0.5質量%以上5質量%以下である。
硬化物層形成用組成物には、塗工膜の均一性および膜の強度の点から、重合性モノマーが含まれていてもよい。重合性モノマーとしては、ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合物が挙げられる。その中でも、多官能性ラジカル重合性モノマーが好ましい。
なお、重合性モノマーとしては、上述した重合性液晶化合物と共重合することができるものが好ましい。重合性モノマーの使用量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、2質量部以上30質量部以下であることがより好ましい。
また、硬化物層形成用組成物には、塗工膜の均一性および膜の強度の点から、界面活性剤が含まれていてもよい。界面活性剤としては、従来公知の化合物が挙げられる。その中でも特に、フッ素系化合物が好ましい。
上述のとおり、本発明に適用する硬化物層形成用組成物は液状であることが好ましく、かかる硬化物層形成用組成物には、溶媒が含まれていている。この場合の溶媒は、重合性液晶化合物や光重合開始剤の溶解性が高いことが好ましいので、そのため、有機溶媒が好ましく用いられる。有機溶媒としては、例えば、アミド(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が挙げられる。その中でも、アルキルハライド、ケトンが好ましい。また、2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
また、硬化物層形成用組成物には、偏光子界面側垂直配向剤、空気界面側垂直配向剤等の垂直配向促進剤、並びに、偏光子界面側水平配向剤、空気界面側水平配向剤などの水平配向促進剤といった各種配向剤が含まれていてもよい。さらに、硬化物層形成用組成物には、上記成分以外にも、密着改良剤、可塑剤、ポリマー(増粘剤等)等の他の成分が含まれていてもよい。
(硬化物層)
本発明の光学積層体において、当該光学積層体に含まれる光学異方性層は上記のとおり、硬化物層を含む。当該硬化物層は、硬化物層形成用組成物を、例えば配向層上に塗工し、活性エネルギー線を照射することによって形成することができる。より具体的には、適当な基材上に配向層を設け、その配向層上に硬化物層形成用組成物を塗工して、配向層上に塗工された硬化物層形成用組成物に含まれる重合性液晶化合物を、活性エネルギー線を照射することで重合させることにより硬化物層に転化させることで得られる。
上記活性エネルギー線は、紫外線、可視光、電子線、X線を含み、好ましくは紫外線である。前記活性エネルギー線の光源としては、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマレーザー、波長範囲380〜440nmを発光するLED光源、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。
紫外線の照射強度は、通常、紫外線B波(波長域280nm以上310nm以下)の場合、100mW/cm以上3,000mW/cm以下である。紫外線照射強度は、好ましくはカチオン重合開始剤またはラジカル重合開始剤の活性化に有効な波長領域における強度である。紫外線を照射する時間は、通常0.1秒以上10分以下であり、好ましくは0.1秒以上5分以下であり、より好ましくは0.1秒以上3分以下であり、さらに好ましくは0.1秒以上1分以下である。
紫外線は、1回または複数回に分けて照射することができる。使用する重合開始剤にもよるが、波長365nmにおける積算光量は、700mJ/cm以上とすることが好ましく、1,100mJ/cm以上とすることがより好ましく、1,300mJ/cm以上とすることがさらに好ましい。上記積算光量とすることは、液晶層103を構成する重合性液晶化合物の重合率を高め、耐熱性を向上させるのに有利である。波長365nmにおける積算光量は、2,000mJ/cm以下とすることが好ましく、1,800mJ/cm以下とすることがより好ましい。上記積算光量とすることは、液晶層103の着色を招くおそれがある。
光学異方性層4が、2つ以上の硬化物層からなる位相差層積層体である場合、それぞれの硬化物層は、接着剤を用いて積層してもよいし、すでに形成された硬化物層の表面に重合性液晶化合物を含む硬化物層形成用組成物を塗工し、硬化させてもよい。この場合の硬化物層形成用組成物は、すでにある硬化物層を形成した硬化物層形成用組成物と同じものであってもよく、異なっていてもよい。
(基材)
硬化物層は、例えば基材に設けられた配向層上に形成することができる。基材は、配向層を支持する機能を有し、長尺に形成されている基材であってもよい。この基材は、離型性支持体として機能し、転写用の光学異方性層(位相差層)や配向層を支持することができる。さらに、その表面が剥離可能な程度の接着力を有するものが好ましい。基材としては、透光性を有する、好ましくは光学的に透明な熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;マレイミド系樹脂等からなるフィルムであることができる。
なお、基材は、種々のブロッキング防止処理が施されていてもよい。ブロッキング防止処理としては、例えば、易接着処理、フィラー等を練り込ませる処理、エンボス加工(ナーリング処理)等が挙げられる。このようなブロッキング防止処理を基材に対して施すことによって、基材を巻き取る際の基材同士の張り付き、いわゆるブロッキングを効果的に防止することができ、生産性が向上し易くなる傾向にある。
(配向層)
硬化物層は、好ましくは、配向層を介して基材上に形成される。すなわち、基材、配向層の順で積層され、硬化物層は配向層上に積層される。
なお、配向層は、垂直配向層に限らず、重合性液晶化合物の分子軸を水平配向させる配向層であってもよく、重合性液晶化合物の分子軸を傾斜配向させる配向層であってもよい。配向層としては、後述する重合性液晶化合物を含む組成物の塗工等により溶解しない溶媒耐性を有し、また、溶媒の除去や液晶化合物の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。配向層としては、配向性ポリマーを含む配向層、光配向膜および表面に凹凸パターンや複数の溝を形成し配向させるグルブ配向層が挙げられる。配向層の厚みは、通常10nm以上10000nm以下の範囲である。
また、配向層は液晶層を支持する機能を有し、離型性支持体として機能してもよい。転写用の液晶層を支持することができ、さらにその表面が剥離可能な程度の接着力を有するものでもよい。
配向層に用いる樹脂としては、重合性化合物が重合した樹脂が用いられる。重合性化合物は、重合性基を有する化合物であって、通常は、液晶状態とならない非液晶性の重合性非液晶性化合物である。重合性化合物の重合性基同士が反応して重合性化合物が重合することにより、樹脂となる。このような樹脂としては、液晶層の形成段階で重合性液晶化合物を配向させるための配向層として利用し、液晶層に含まれないものであれば、公知の配向層の材料として用いられる樹脂であれば特に限定されるものではなく、従来公知の単官能または多官能の(メタ)アクリレート系モノマーを重合開始剤下で硬化させた硬化物等を用いることができる。具体的に、(メタ)アクリレート系モノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテルアクリレート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルアクリレート、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテルアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ベンジルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、メタクリル酸、ウレタンアクリレート等を例示することができる。なお、樹脂としては、これらの1種類であってもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
配向層は、硬化物層を形成した後、偏光子2または直線偏光板等と積層させる工程の前後において、基材とともに剥離除去することができる。
また、基材との剥離性向上および硬化物層に膜強度を付与する目的で、硬化物層に配向層を含めることができる。硬化物層が配向層を含む場合、配向層に用いる樹脂として単官能や2官能の(メタ)アクリレート系モノマー、イミド系モノマーもしくはビニルエーテル系モノマーを硬化させた硬化物等を用いることが好ましい。
単官能の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、炭素数4から16のアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のβカルボキシアルキル(メタ)アクリレート、炭素数2から14のアルキル化フェニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートおよびイソボニル(メタ)アクリレート等が挙げられ、
2官能の(メタ)アクリレート系モノマーとしては、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート;1,3−ブタンジオール(メタ)アクリレート;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールジアクリレート;ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート;プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート;エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートおよび3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、イミド系モノマーを硬化させたイミド系樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。なお、イミド系樹脂としては、これらの1種類であってもよいし、2種類以上の混合物であってもよい。
また、配向層を形成する樹脂として、単官能や2官能の(メタ)アクリレート系モノマー、イミド系モノマーおよびビニルエーテル系モノマー以外のモノマーを含んでいてもよいが、単官能や2官能の(メタ)アクリレート系モノマー、イミド系モノマーおよびビニルエーテル系モノマーの含有割合が、総モノマー中で50質量%以上であってもよく、55質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。
配向層が光学異方性層4に含まれる場合、配向層の厚みは、通常10nm以上10000nm以下の範囲であり、光学異方性層4の配向性がフィルム面に対し面内配向である場合、配向層の厚みは、10nm以上1000nm以下であることが好ましく、光学異方性層4の配向性がフィルム面に対し垂直配向である場合は、100nm以上10000nm以下であることが好ましい。光学異方性層4の厚みが上記範囲内であると、基材の剥離性向上および適度な膜強度を付与することができる。
(保護フィルム)
光学積層体は、1以上の保護フィルムを有することができる。保護フィルムは、光学異方性層や偏光子等を保護する機能を有することができる。保護フィルムは、例えば偏光子および光学異方性層の少なくともいずれか一方の片側または両側に配置されてよく、好ましくは偏光子の光学異方性層側とは反対側、および光学異方性層の偏光子側とは反対側の少なくともいずれか一方に配置され、より好ましくは偏光子の光学異方性層側とは反対側に配置される。保護フィルムは、後述の接着剤層を介して光学異方性層や偏光子等の他の層に貼合することができる。偏光子と保護フィルムとからなる積層体のことを直線偏光板ともいう。
光学積層体が実質的に矩形であり、保護フィルムが延伸フィルムである場合、保護フィルムの延伸方向と、光学積層体(円偏光板)の短辺方向とが実質的に平行であることが好ましい。延伸方向と短辺方向とが、このような関係にあると、位相差フィルムの遅相軸の方向によらず、高温環境下で円偏光板の色相変化が小さくなる傾向にある。保護フィルムの延伸方向が短辺に平行である場合、高温環境下での偏光子及び保護フィルムの延伸緩和による保護フィルムの延伸方向への収縮力が長辺に平行な場合と比較して小さくなり、色相変化が小さくなると考えられる。
保護フィルムの延伸方向と、円偏光板の短辺方向とが実質的に平行であるとは、厳密に両者が平行である場合のみならず、両者のなす角度が0±10°である場合も含む。保護フィルムの延伸方向と、円偏光板の短辺方向とのなす角度は、好ましくは0±5°である。
保護フィルムは、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂等からなるフィルムであることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂(エチレンの単独重合体であるポリエチレン樹脂や、エチレンを主体とする共重合体)、ポリプロピレン樹脂(プロピレンの単独重合体であるポリプロピレン樹脂や、プロピレンを主体とする共重合体)のような鎖状オレフィンの単独重合体の他、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、およびこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマーのようなノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
ポリエステル系樹脂は、下記セルロースエステル系樹脂を除く、エステル結合を有する樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としては2価のジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルが挙げられる。多価アルコールとしては2価のジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。ポリエステル系樹脂の代表例として、テレフタル酸とエチレングリコールの重縮合体であるポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を主な構成モノマーとする樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の具体例は、例えば、ポリメタクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂等);メタクリル酸メチルと脂環族炭化水素基を有する化合物との共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)を含む。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキルエステルを主成分とする重合体が用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50質量%以上100質量%以下、好ましくは70質量%以上100質量%以下)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートを含む。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものも挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース)が特に好ましい。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなるエンジニアリングプラスチックである。
保護フィルムの厚みは通常、1μm以上100μm以下であるが、強度や取扱性等の観点から5μm以上60μm以下であることが好ましく、10μm以上55μm以下であることがより好ましく、15μm以上40μm以下であることがさらに好ましい。
光学積層体が2以上の保護フィルムを有する場合、保護フィルムは、同種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよいし、異種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。また、厚みが同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、同じ位相差特性を有していてもよいし、異なる位相差特性を有していてもよい。
上述のように、保護フィルムの少なくともいずれか一方は、その外面(偏光子とは反対側の面)に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、反射防止層、低屈折率層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を備えるものであってもよい。なお、保護フィルムの厚みは、表面処理層の厚みを含んだものである。
(接着剤層)
接着剤層は、例えば偏光子2と保護フィルムとの間、位相差層積層体における硬化物層同士の間に配置され、各層を接合する機能を有することができる。接着剤層は、単層であってもよいし多層であってもよい。
接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤又は熱硬化性接着剤を用いることができ、好ましくは水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤である。粘着剤層としては上述の粘着剤層が使用できる。
水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好適に用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。水系接着剤は、アルデヒド化合物(グリオキザール等)、エポキシ化合物、メラミン系化合物、メチロール化合物、イソシアネート化合物、アミン化合物、多価金属塩等の架橋剤を含むことができる。
水系接着剤を使用する場合は、層同士を貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するための乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、例えば20℃以上45℃以下の温度で養生する養生工程を設けてもよい。
上記活性エネルギー線硬化性接着剤とは、紫外線、可視光、電子線、X線のような活性エネルギー線の照射によって硬化する硬化性化合物を含有する接着剤であり、好ましくは紫外線硬化性接着剤である。
上記硬化性化合物は、カチオン重合性の硬化性化合物やラジカル重合性の硬化性化合物であることができる。カチオン重合性の硬化性化合物としては、例えば、エポキシ系化合物(分子内に1個又は2個以上のエポキシ基を有する化合物)や、オキセタン系化合物(分子内に1個又は2個以上のオキセタン環を有する化合物)、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。ラジカル重合性の硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル系化合物(分子内に1個又は2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物)や、ラジカル重合性の二重結合を有するその他のビニル系化合物、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。カチオン重合性の硬化性化合物とラジカル重合性の硬化性化合物とを併用してもよい。活性エネルギー線硬化性接着剤は通常、上記硬化性化合物の硬化反応を開始させるためのカチオン重合開始剤及びラジカル重合開始剤の少なくとも一方をさらに含む。
接着性を高めるために、接着剤層および接着剤層に貼合する層の少なくともいずれか一方の貼合面に表面活性化処理を施してもよい。表面活性化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、放電処理(グロー放電処理等)、火炎処理、オゾン処理、UVオゾン処理、電離活性線処理(紫外線処理、電子線処理等)のような乾式処理;水やアセトン等の溶媒を用いた超音波処理、ケン化処理、アンカーコート処理のような湿式処理を挙げることができる。これらの表面活性化処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合わせてもよい。
2以上の接着剤層が設けられる場合、接着剤層に用いられる接着剤は同種であってもよいし異種であってもよい。
<粘着剤層付き偏光板>
光学積層体は、光学異方性層の偏光子側とは反対側に粘着剤層をさらに備える粘着剤層付き偏光板とすることもできる。図2に示す粘着剤層付き偏光板10は、保護フィルム11、接着剤層12、偏光子2、粘着剤層3、光学異方性層4、粘着剤層13をこの順に備える。この場合、光学積層体10において、偏光子2は接着剤層12を介して保護フィルム10を有する片面保護フィルム付(直線)偏光板とすることもできる。粘着剤層13は、粘着剤層3を形成する粘着剤組成物と同種であってよく、異種であってもよい。粘着剤層13は、粘着剤層3を形成する粘着剤組成物の説明が適用される。
粘着剤層付き偏光板において、耐湿熱性試験における偏光度(Py)の低下には偏光子と光学異方性層との間に配置される粘着剤層の影響が大きい傾向にある。粘着剤層付き偏光板において、偏光子と光学異方性層との間に配置される粘着剤層が上記式(1)を満たすことが好ましい。
<画像表示装置>
光学積層体は、画像表示装置に用いることができる。画像表示装置としては特に限定されず、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(無機EL)表示装置、液晶表示装置、タッチパネル表示装置、電界発光表示装置等を挙げることができる。光学積層体を画像表示装置に適用する場合、偏光子2側が視認側となるように画像表示素子に貼合することができる。
<光学積層体の製造方法>
光学積層体は、偏光子を準備する工程(偏光子準備工程)、重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物を硬化させて光学異方性層を形成する工程(光学異方性層形成工程)、樹脂(A)を含む粘着剤層を形成する工程(粘着剤層形成工程)、および偏光子と、光学異方性層とを、粘着剤層を介して貼合する工程(貼合工程)を含む。
偏光子準備工程において、偏光子は、上述の偏光子の説明において述べたように製造することができる。
光学異方性層形成工程において、光学異方性層は、基材および存在する場合には配向膜上に、重合性液晶化合物を含む硬化物層形成用組成物を塗布し、重合性液晶化合物を重合することで製造することができる。硬化物層形成用組成物は、溶剤、重合開始剤をさらに含み、場合により、上述の他の成分や光増感剤、重合禁止剤、レベリング剤等をさらに含み得る。基材および配向膜は光学異方性層に組み込まれてもよいし、あるいは、光学異方性層から剥離されて光学積層体の構成要素とはならなくてもよい。
硬化物層形成用組成物の塗布、乾燥および重合性液晶化合物の重合は、従来公知の塗布方法、乾燥方法および重合方法により行うことができる。
例えば硬化物層形成用組成物の塗布方法としては、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、および、ダイコーティング法等を採用することができる。
重合性液晶化合物の重合方法は、重合性液晶化合物の重合性基の種類に応じて選択すればよい。重合性基が光重合性基であれば光重合法により重合することができる。重合基が熱重合性基であれば熱重合法により重合することができる。重合性液晶化合物の重合方法としては光重合法が好ましい。光重合法は、必ずしも透明基材を高温に加熱する必要がないため、耐熱性の低い透明基材を使用することができる。光重合法は、重合性液晶化合物を含む偏光子形成用組成物または位相差層形成用組成物からなる膜に可視光、または紫外光を照射することにより行う。取り扱いやすい点で、紫外光が好ましい。
粘着剤層形成工程において、まず、モノマー成分を重合して樹脂(A)を調製し、次いで樹脂(A)と、その他の成分とを混合することにより粘着剤組成物を調製することができる。モノマー成分中の酸成分の含有率は、例えば0質量%以上1.0質量%以下であってよい。
次いで、粘着剤層は粘着シートとして準備することができる。粘着シートは、例えばトルエンや酢酸エチル等の有機溶剤に粘着剤組成物を溶解または分散させて粘着剤液を調製し、これを離型処理が施された剥離フィルム上に粘着剤からなる層をシート状に形成しておき、その粘着剤層上にさらに別の剥離フィルムを貼合する方式等により作製することができる。
粘着剤液を剥離フィルム上に塗工する方法としては、ダイコーター、カンマコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、ワイヤーバーコーター、ドクターブレードコーター、エアドクターコーター等を用いた通常のコーティング技術を採用すればよい。
剥離フィルムは、プラスチックフィルムと剥離層とから構成されることが好ましい。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、およびポリエチレンナフタレートフィルム等のポリエステルフィルムや、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。また、剥離層は、例えば剥離層形成用組成物から形成することができる。剥離層形成用組成物を構成する主な成分(樹脂)としては、特に限定されるもではないが、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、および長鎖アルキル樹脂等が挙げられる。
粘着剤層の厚みは、それぞれ粘着剤液の塗工条件によって調節することができる。粘着剤層の厚みを薄くするためには塗工厚みを小さくすることが効果的である。
貼合工程において、一方の剥離フィルムを剥離した粘着シートを一方の層に貼合し、次いで他方の剥離フィルムを剥離し、他方の層を貼合する方法により各層を貼合することができる。貼合面の一方または両方に対して、例えばコロナ処理等の表面活性化処理を施すことが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。実施例及び比較例中の「%」及び「部」は、特記しない限り、質量%及び質量部である。なお、以下の例における各物性の測定は、次の方法で行った。
(製造例1:片面保護フィルム付偏光板の作製)
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上で厚み30μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の純水に浸漬した後、ヨウ素:ヨウ素カリウム:水の質量比が0.02:2:100である30℃の水溶液に浸漬してヨウ素染色を行った(以下、ヨウ素染色工程ともいう。)。ヨウ素染色工程を経たポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ化カリウム:ホウ酸:水の質量比が12:5:100である56.5℃の水溶液に浸漬してホウ酸処理を行った(以下、ホウ酸処理工程ともいう。)。ホウ酸処理工程を経たポリビニルアルコールフィルムを8℃の純水で洗浄した後、65℃で乾燥して、ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している偏光子(延伸後の厚み12μm)を得た。この際、ヨウ素染色工程とホウ酸処理工程において延伸を行った。かかる延伸における総延伸倍率は5.3倍であった。
得られた偏光子の片面にポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤を塗布し、偏光子の片面に保護フィルム(ゼオン製COPフィルム ゼオノアZF14)を貼り合わせて片面保護フィルム付偏光板を得た。
(製造例2:粘着剤層(1)の作製)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、モノマー成分100質量部(アクリル酸n−ブチル97.0質量%、アクリル酸2−ヒドロキシエチル3.0質量%)、酢酸エチル200質量部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、反応溶液を60℃に昇温し、6時間反応させた後、室温まで冷却した。このような製造により、重量平均分子量180万の(メタ)アクリル酸エステル重合体Aを得た。
上記工程で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体A100質量部(固形分換算値;以下同じ)と、イソシアネート系架橋剤として、トリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネート(三井化学株式会社製、商品名「タケネート(登録商標)D−110N」)1.0質量部と、シランカップリング剤として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製,商品名「KBM403」)0.30質量部とを混合し、十分に撹拌して、酢酸エチルで希釈することにより、粘着剤組成物の塗工溶液を得た。
セパレータ(リンテック株式会社製:SP−PLR382190)の離型処理面(剥離層面)に、アプリケーターにより、乾燥後の厚さが20μmとなるように前記塗工溶液を塗工した後、100℃で1分間乾燥し、粘着剤層のセパレータが貼合された面とは反対面に、もう1枚のセパレータ(リンテック株式会社製:SP−PLR381031)を貼合し、両面セパレータ付き粘着剤層[粘着剤層(1)]を得た。
(製造例3:粘着剤層(2)の作製)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、モノマー成分100質量部(アクリル酸n−ブチル98.5質量%、アクリル酸1.0質量%、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.5質量%)、酢酸エチル200質量部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、反応溶液を60℃に昇温し、6時間反応させた後、室温まで冷却した。このような製造により、重量平均分子量180万の(メタ)アクリル酸エステル重合体Bを得た。
上記工程で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体B100質量部(固形分換算値;以下同じ)と、イソシアネート系架橋剤として、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(東ソー株式会社製、商品名「コロネート(登録商標)L」)0.30質量部と、シランカップリング剤として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製,商品名「KBM403」)0.30質量部とを混合し、十分に撹拌して、酢酸エチルで希釈することにより、粘着剤組成物の塗工溶液を得た。
セパレータ(リンテック株式会社製:SP−PLR382190)の離型処理面(剥離層面)に、アプリケーターにより、乾燥後の厚さが25μmとなるように前記塗工溶液を塗工した後、100℃で1分間乾燥し、粘着剤層のセパレータが貼合された面とは反対面に、もう1枚のセパレータ(リンテック株式会社製:SP−PLR381031)を貼合し、両面セパレータ付き粘着剤層[粘着剤層(2)]を得た。
(製造例4〜7:粘着剤層(3)〜(6)の作製)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置及び窒素導入管を備えた反応容器に、モノマー成分100質量部(アクリル酸n−ブチル95.0質量%、アクリル酸4.0質量%、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1.0質量%)、酢酸エチル200質量部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.08質量部を仕込み、上記反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、反応溶液を60℃に昇温し、6時間反応させた後、室温まで冷却した。このような製造により、重量平均分子量180万の(メタ)アクリル酸エステル重合体Cを得た。
上記工程で得られた(メタ)アクリル酸エステル重合体C100質量部(固形分換算値;以下同じ)と、イソシアネート系架橋剤として、トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート(東ソー株式会社製、商品名「コロネート(登録商標)L」)1.5質量部と、シランカップリング剤として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製,商品名「KBM403」)0.30質量部と、紫外線硬化性化合物としてエトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート(新中村化学工業株式会社製:品名「A−9300」)7.5質量部と、光重合開始剤として2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF社製:イルガキュア(登録商標)907)0.5質量部とを混合し、十分に撹拌して、酢酸エチルで希釈することにより、粘着剤組成物の塗工溶液を得た。
セパレータ(リンテック株式会社製:SP−PLR382190)の離型処理面(剥離層面)に、アプリケーターにより、乾燥後の厚さがそれぞれ5μm、10μm、15μm又は25μmとなるように前記塗工溶液を塗工した後、100℃で1分間乾燥し、粘着剤層のセパレータが貼合された面とは反対面に、もう1枚のセパレータ(リンテック株式会社製:SP−PLR381031)を貼合した。この粘着剤層にベルトコンベア付き紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ社製、ランプはDバルブを使用)を用いて剥離シート越しに紫外線(照射強度500mW/cm、積算光量500mJ/cm)を照射し、両面セパレータ付き粘着剤層を得た。なお、粘着剤層厚みが5μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(3)、粘着剤層厚みが10μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(4)、粘着剤層厚みが15μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(5)、粘着剤層厚みが25μmである両面セパレータ付き粘着剤層を粘着剤層(6)とそれぞれいう。
(製造例8:硬化物層形成用組成物の調製)
下記の成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌した後、室温まで冷却して硬化物層形成用組成物を得た。
・重合性液晶化合物LC242(BASF社製)(19.2質量%):
Figure 2021131532

・光重合開始剤(0.5質量%):
イルガキュア(登録商標)907(BASFジャパン社製)
・反応添加剤(1.1質量%):
Laromer(登録商標)LR−9000(BASFジャパン社製)
・溶剤(79.1質量%):プロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート
(製造例9:配向層形成用組成物の調製)
配向層形成用の組成物として、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製、A−600)15質量部と、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート(新中村化学工業株式会社製、A−DCP)15質量部と、光重合開始剤としてイルガキュア907(BASF社製)3.0質量部とを、溶媒メチルエチルケトン 70質量部中で溶解させ、配向層形成用組成物を調製した。
(製造例10:基材層付き光学異方性層の製造)
基材層として、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを準備した。基材層の表面をコロナ処理した。当該コロナ処理は、コロナ処理装置(AGF−B10、春日電機株式会社製)を用いて、出力0.3kW、処理速度3m/分の条件で1回行った。コロナ処理を施した面に、配向層形成用組成物をバーコーターを用いて塗布した。塗膜を90℃で1分間乾燥し、基材層上に配向層を得た(配向層付基材層)。得られた配向層の厚さをレーザー顕微鏡で測定したところ、2.8μmであった。
配向層付基材層の配向層上に硬化物層形成用組成物を、バーコーターを用いて塗布した。得られた塗膜を90℃で1分間乾燥した。高圧水銀ランプ(ユニキュアVB―15201BY−A、ウシオ電機株式会社製)を用いて、塗膜に紫外線を照射した。紫外線照射は、窒素雰囲気下で行った。紫外線の波長は365nmであり、波長365nmにおける積算光量は500mJ/cmであった。このようにして、基材層付き光学異方性層を得た。
(実施例1)
製造例1で得た片面保護フィルム付偏光板の保護フィルム面とは反対側の表面に、コロナ処理(800W、10m/分、バー幅700mm、1Pass)を施した。製造例2で得た粘着剤層(1)から一方のセパレータを剥離し、当該片面保護フィルム付偏光板のコロナ処理面と、粘着剤層(1)の粘着剤層を貼合して片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(I)を得た。次に、製造例10で得た基材層付き光学異方性層の硬化物層側の表面に同様にコロナ処理を施した後、片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(I)からもう一方のセパレータを剥離し、基材層付き光学異方性層のコロナ処理面と同様に貼合して、積層体(I)を得た。積層体(I)の硬化物層側の基材を剥離した後、同様にコロナ処理を施し、粘着剤層(1)から一方のセパレータを剥離して、コロナ処理面と、粘着剤層(1)の粘着剤層を貼合して積層体(II)を得た。積層体(II)からもう一方のセパレータを剥離し、無アルカリガラス板(コーニング社製の“Eagle−XG”)に貼合し、評価サンプルとした。前記評価サンプルをオートクレーブ中、温度50℃で圧力5MPaの条件下で20分間加圧処理を行ない、その後、温度23℃で相対湿度60%の雰囲気下で1日放置した。その後、紫外可視近赤外分光光度計(V7100、日本分光株式会社製)を用いて、偏光度(Py)を測定した。その後、80℃、湿度90%の環境に24時間放置した後、同様にPyを測定し、Pyの変化量(ΔPy)を算出した。結果を表1に示す。
(実施例2〜5、比較例1)
実施例1の粘着剤層(1)を、それぞれ粘着剤層(2)〜(6)に変更した以外は、同様に、偏光度(Py)の測定、およびPyの変化量(ΔPy)の算出を実施した。結果を表1に示す。
(参考例)
上記で準備した片面保護フィルム付偏光板の保護フィルム面とは反対側の表面に、コロナ処理(800W、10m/分、バー幅700mm、1Pass)を施した。上記で準備した粘着剤層(3)から一方のセパレータを剥離し、偏光板のコロナ処理面と粘着剤層を貼合して片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(II)を得た。次に、片面セパレータ付き粘着剤層付き偏光板(II)からもう一方のセパレータを剥離した後、無アルカリガラス板(コーニング社製の“Eagle−XG”)に貼合し、評価サンプルとした。その後は、実施例1と同様に評価を実施した。結果を表1に示す。
Figure 2021131532
表1に示すように、実施例1〜5では、ΔPyが小さく、偏光度(Py)の変化が抑制されているのに対し、比較例1ではΔPyが大きく、偏光度(Py)が悪化していたことがわかった。
1 光学積層体、2 偏光子、3 粘着剤層、4 光学異方性層、10 粘着剤層付き偏光板、11 保護フィルム、12 接着剤層、13 粘着剤層。

Claims (7)

  1. 偏光子と、粘着剤層と、光学異方性層とをこの順に有する光学積層体であって、
    前記光学異方性層は、重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物の硬化物を含む層であり、
    前記光重合開始剤は、塩基解離定数pKbが8未満である光重合開始剤を含み、
    前記粘着剤層は、樹脂(A)を含み、
    前記粘着剤層は下記式(1)を満たす、光学積層体。
    0≦α≦60 (1)
    [式中、αは、前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率(質量%)と前記粘着剤層の厚み(μm)との積を表す。]
  2. 前記樹脂(A)を構成する全モノマー成分中の酸成分の含有率は、0質量%以上1.0質量%以下である、請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記粘着剤層の厚みは、100μm以下である、請求項1または2に記載の光学積層体。
  4. 前記偏光子の光学異方性層側とは反対側に保護フィルムを備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学積層体を有し、前記光学異方性層の偏光子側とは反対側に粘着剤層をさらに備える、粘着剤層付き偏光板。
  6. 請求項5に記載の粘着剤層付き偏光板を含む画像表示装置。
  7. 請求項1に記載の光学積層体の製造方法であって、
    前記偏光子を準備する工程、
    前記重合性基を有する液晶性化合物および光重合開始剤を含有する組成物を硬化させて光学異方性層を形成する工程、
    前記樹脂(A)を含む粘着剤層を形成する工程、および
    前記偏光子と前記光学異方性層とを、前記粘着剤層を介して貼合する工程
    を含む、光学積層体の製造方法。
JP2021009396A 2020-02-18 2021-01-25 光学積層体 Active JP7193559B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN202180014787.5A CN115104048A (zh) 2020-02-18 2021-01-28 光学层叠体
PCT/JP2021/003005 WO2021166578A1 (ja) 2020-02-18 2021-01-28 光学積層体
KR1020227030088A KR20220137930A (ko) 2020-02-18 2021-01-28 광학 적층체
TW110104005A TW202142397A (zh) 2020-02-18 2021-02-03 光學積層體

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020025311 2020-02-18
JP2020025311 2020-02-18

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021131532A true JP2021131532A (ja) 2021-09-09
JP7193559B2 JP7193559B2 (ja) 2022-12-20

Family

ID=77552229

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021009396A Active JP7193559B2 (ja) 2020-02-18 2021-01-25 光学積層体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7193559B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024038667A1 (ja) * 2022-08-19 2024-02-22 住友化学株式会社 光学積層体及びその製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007277510A (ja) * 2006-03-15 2007-10-25 Nitto Denko Corp 粘着型光学フィルム、積層光学フィルムおよび画像表示装置
WO2016194792A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 富士フイルム株式会社 偏光板、表示装置および有機エレクトロルミネッセンス表示装置
US20180345709A1 (en) * 2015-11-30 2018-12-06 Agfa-Gevaert Laser markable compositions and methods to manufacture a packaging therewith
WO2019208611A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 住友化学株式会社 光学フィルム、光学積層体及びフレキシブル画像表示装置
JP2020020996A (ja) * 2018-08-02 2020-02-06 住友化学株式会社 偏光板、及び、液晶表示装置
JP2020023153A (ja) * 2018-07-25 2020-02-13 住友化学株式会社 積層体
WO2020031830A1 (ja) * 2018-08-09 2020-02-13 住友化学株式会社 樹脂及び粘着剤組成物

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007277510A (ja) * 2006-03-15 2007-10-25 Nitto Denko Corp 粘着型光学フィルム、積層光学フィルムおよび画像表示装置
WO2016194792A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 富士フイルム株式会社 偏光板、表示装置および有機エレクトロルミネッセンス表示装置
US20180345709A1 (en) * 2015-11-30 2018-12-06 Agfa-Gevaert Laser markable compositions and methods to manufacture a packaging therewith
WO2019208611A1 (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 住友化学株式会社 光学フィルム、光学積層体及びフレキシブル画像表示装置
JP2020023153A (ja) * 2018-07-25 2020-02-13 住友化学株式会社 積層体
JP2020020996A (ja) * 2018-08-02 2020-02-06 住友化学株式会社 偏光板、及び、液晶表示装置
WO2020031830A1 (ja) * 2018-08-09 2020-02-13 住友化学株式会社 樹脂及び粘着剤組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024038667A1 (ja) * 2022-08-19 2024-02-22 住友化学株式会社 光学積層体及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7193559B2 (ja) 2022-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019148734A (ja) 円偏光板
TWI707165B (zh) 偏光板
JP2010277063A (ja) 液晶表示装置
JP2024054876A (ja) 偏光板および表示装置
KR20160076435A (ko) 편광판 및 그 제조 방법, 그리고 편광판의 세트, 액정 패널, 액정 표시 장치
WO2019216068A1 (ja) 偏光板および表示装置
JP2020101815A (ja) 偏光板セット
JP5795193B2 (ja) 位相差層付偏光板
JP2019159200A (ja) 光学積層体の製造方法及び粘着層付き光学積層体の製造方法
JP2019159199A (ja) 粘着層付き光学積層体の製造方法
JP2021131532A (ja) 光学積層体
JP6775551B2 (ja) 偏光板のセットおよび液晶パネル
KR20200047378A (ko) 액정층 적층체
KR102412245B1 (ko) 편광판 세트
WO2021166578A1 (ja) 光学積層体
JP7226473B2 (ja) 偏光板のセットおよび液晶パネル
KR20210095553A (ko) 광학 적층체, 접합층 부착 광학 적층체, 및 그의 제조 방법
KR20100023749A (ko) 편광판
JP2020067623A (ja) 液晶層積層体
JP2019159198A (ja) 光学積層体の製造方法及び粘着層付き光学積層体の製造方法
JP7399756B2 (ja) 光学積層体及びその製造方法
WO2023189796A1 (ja) 偏光フィルム積層体、及び画像表示装置
JP2012247619A (ja) 位相差層付偏光板
TWI790337B (zh) 偏光板
JP2024019596A (ja) 光学積層体の製造方法及び光学積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210921

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220304

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220907

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220907

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220914

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7193559

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150