JP2020077004A - 偏光板 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱試験を実施しても、反り及び気泡の混入が生じにくい粘着剤層付の偏光板を提供する。【解決手段】第1保護フィルムと、ポリビニルアルコール系樹脂で構成される偏光子と、粘着剤層とをこの順に含む偏光板であって、粘着剤層は、80℃における損失弾性率が0.06MPa未満であり、85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮量が500μm以下である偏光板が提供される。偏光板は、偏光子と粘着剤層との間に配置される第2保護フィルムをさらに含むことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、偏光板に関し、より詳しくは、粘着剤層を備える粘着剤層付偏光板に関する。
偏光板は、液晶表示装置等の表示装置、とりわけ近年ではスマートフォンのような各種モバイル機器に広く用いられている。偏光板としては、偏光子の片面又は両面に、接着剤を用いて保護フィルムを貼合した構成のものが一般的である。
偏光板は通常、粘着剤層を用いて表示装置の画像表示素子(液晶表示装置における液晶セル等)や、他の光学部材に貼合される。そこで偏光板は、その一方の外面に粘着剤層を予め積層した粘着剤層付偏光板として製造されることも多い(例えば、特許文献1〜3)。
特開2009−073896号公報 特開2004−002782号公報 特開2004−224873号公報
粘着剤層付偏光板には、熱によって特性や外観形状等が劣化しにくい耐熱性が求められるところ、従来の粘着剤層付偏光板は、耐熱試験を実施すると、反りを生じたり、粘着剤層とこれが貼合される基材(ガラス基板等)との界面に気泡が混入したりする問題があった。
そこで本発明は、耐熱試験を実施しても、反り及び気泡の混入が生じにくい粘着剤層付の偏光板の提供を目的とする。
本発明は、以下に示す偏光板を提供する。
[1] 第1保護フィルムと、ポリビニルアルコール系樹脂で構成される偏光子と、粘着剤層とをこの順に含む偏光板であって、
前記粘着剤層は、80℃における損失弾性率が0.06MPa未満であり、
85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮量が、500μm以下である、偏光板。
[2] 85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮率が0.48%より小さい、[1]に記載の偏光板。
[3] 前記偏光子と前記粘着剤層との間に配置される第2保護フィルムをさらに含む、[1]又は[2]に記載の偏光板。
[4] 前記粘着剤層は、前記偏光子における前記第1保護フィルムとは反対側の面に直接積層されている、[1]又は[2]に記載の偏光板。
[5] 前記粘着剤層は、厚みが25μm以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の偏光板。
本発明によれば、耐熱試験を実施しても、反り及び気泡の混入が生じにくい粘着剤層付の偏光板を提供することができる。
本発明に係る偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る偏光板の層構成の他の一例を示す概略断面図である。
(1)偏光板の構成
本発明に係る偏光板は、第1保護フィルムと偏光子と粘着剤層とをこの順に含む粘着剤層付の偏光板である。本発明に係る偏光板の層構成の例を図1及び図2に示す。図1に示される偏光板1は、偏光子5;偏光子5の一方の面に第1接着剤層15を介して積層される第1保護フィルム10;偏光子5の他方の面に第2接着剤層25を介して積層される第2保護フィルム20;第2保護フィルム20の外面(偏光子5とは反対側の面)に積層される粘着剤層30を含む。
第2保護フィルム20は、偏光子5と粘着剤層30との間に配置される、必要に応じて設けられるフィルムであり、このフィルムを省略した層構成の具体例が図2に示される。図2に示される偏光板2において粘着剤層30は、偏光子5における第1保護フィルム10とは反対側の面に直接積層されている。偏光板1,2において粘着剤層30の外面にはセパレータを積層してもよい。
(2)偏光板の寸法収縮特性
本発明に係る偏光板は、85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮量が500μm以下であり、好ましくは495μm以下である。寸法収縮量がこの範囲内であることにより、粘着剤層30の80℃における損失弾性率が0.06MPa未満であることを前提として、耐熱試験を実施したときの反り及び気泡混入を効果的に抑制することができる。寸法収縮量を上記範囲内とすることは、とりわけ気泡混入の抑制に有利である。寸法収縮量は、小さいほど好ましい傾向にあるが、例えば10μm以上、又は50μm以上であってもよい。
寸法収縮量は、加熱前における偏光板の吸収軸方向の長さをL0(μm)、加熱後における偏光板の吸収軸方向の長さをL1(μm)とするとき、下記式:
寸法収縮量(μm)=L0−L1
で表わされる。上記吸収軸は、より具体的には偏光板が有する偏光子5の吸収軸である。寸法収縮量は、偏光板をガラス基板に貼合した試料について測定され、その具体的な測定方法は、後述する実施例の項に記載の方法に従うことができる。
耐熱試験を実施したときの反り及び気泡混入を効果的に抑制する観点から、本発明に係る偏光板は、85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮率が0.48%より小さいことが好ましく、0.45%以下であることがより好ましい。寸法収縮率は、下記式:
寸法収縮率(%)=100×(L0−L1)/L0
で表わされる。寸法収縮率は、上記の寸法収縮量から得ることができる。寸法収縮率は通常0.1%以上である。
吸収軸方向における寸法収縮量及び寸法収縮率を上述の範囲まで小さくする方法としては、例えば
a)偏光子5の厚みを小さくすることによって、偏光子5の吸収軸方向の収縮力を小さくする方法、
b)偏光子5の作製条件(一軸延伸条件、ホウ酸処理条件、洗浄処理条件、乾燥処理条件、又はこれらから選択される複数の条件等)を調整することによって、偏光子5の吸収軸方向の収縮力を小さくする方法、
c)偏光子5に貼合される第1保護フィルム10及び/又は第2保護フィルム20の弾性率を大きくする方法、
等が挙げられる。b)及びc)の詳細については、下記(3)及び(4)の項で述べる。
(3)偏光子
偏光子5としては、特に限定されるものではないが、ポリビニルアルコール系樹脂で構成される(好ましくはこれからなる)フィルムに二色性色素を吸着配向させてなる偏光フィルムが好ましく用いられる。このような偏光子5は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより、二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程;及び、ホウ酸水溶液による処理後に洗浄する工程を含む方法によって製造することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体の例は、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類及びアンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等を含む。本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」についても同様である。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は通常、85〜100mol%程度であり、98mol%以上が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール又はポリビニルアセタール等を用いることもできる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は通常、1000〜10000程度であり、1500〜5000程度が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726に準拠して求めることができる。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光子5(偏光フィルム)の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用される。ポリビニルアルコール系原反フィルムの膜厚は、例えば10〜150μm程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、ホウ酸処理の前又はホウ酸処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。吸収軸方向における偏光子5(ひいては偏光板)の寸法収縮量及び寸法収縮率を小さくするためには、一軸延伸をホウ酸処理の前とホウ酸処理中とに分けて行うことが好ましい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤を用いてポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は通常、3〜8倍程度である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素が含有された水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素として、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
ヨウ素による染色処理としては通常、ヨウ素及びヨウ化カリウムを含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法が採用される。この水溶液におけるヨウ素の含有量は、水100重量部あたり0.01〜1重量部程度であることができる。ヨウ化カリウムの含有量は、水100重量部あたり0.5〜20重量部程度であることができる。また、この水溶液の温度は、20〜40℃程度であることができる。一方、二色性有機染料による染色処理としては通常、二色性有機染料を含有する水溶液に、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬する方法が採用される。二色性有機染料を含有する水溶液は、硫酸ナトリウム等の無機塩を染色助剤として含有していてもよい。この水溶液における二色性有機染料の含有量は、水100重量部あたり1×10-4〜10重量部程度であることができる。この水溶液の温度は、20〜80℃程度であることができる。
二色性色素による染色後のホウ酸処理は、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬することにより行うことができる。ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸の量は、水100重量部あたり0.1〜15重量部程度であることができるが、吸収軸方向における偏光子5(ひいては偏光板)の寸法収縮量及び寸法収縮率を小さくするためには、ホウ酸含有水溶液におけるホウ酸濃度を低めに設定して偏光子5中のホウ素含有率を低くすることが好ましい。また、かかるホウ酸濃度の調整と、寸法収縮量及び寸法収縮率を小さくするために好ましく採用される上述の延伸態様とを組み合わせることも好ましい。ホウ酸含有水溶液の温度は、50℃以上であることができ、例えば50〜85℃程度である。
二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液は、ヨウ化カリウムを含有することが好ましい。ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウムの量は通常、水100重量部あたり0.1〜15重量部程度であることができるが、寸法収縮量及び寸法収縮率を小さくするためには、ホウ酸含有水溶液におけるヨウ化カリウム濃度を高めに設定することが好ましいことから、ヨウ化カリウムの量は、水100重量部あたり5〜12重量部程度とすることが好ましい。
ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系樹脂フィルムは通常、水又はヨウ化カリウム水溶液に浸漬することによって洗浄処理される。水による洗浄とヨウ化カリウムによる洗浄とを組み合わせてもよい。寸法収縮量及び寸法収縮率を小さくするために、洗浄処理は、ヨウ化カリウムによる洗浄処理を含むことが好ましい。洗浄処理における水又はヨウ化カリウム水溶液の温度は通常、5〜40℃程度である。浸漬時間は通常、1〜120秒程度である。
洗浄処理後に乾燥処理を施して、偏光子5が得られる。乾燥処理は、熱風乾燥機や遠赤外線ヒーター、熱ロール等を用いて行うことができる。乾燥処理の温度は通常、30〜100℃程度であるが、寸法収縮量及び寸法収縮率を小さくするためには、50〜80℃であることが好ましい。乾燥処理前のフィルムの水分率は、乾燥効率の観点から、25〜55重量%であることが好ましい。また、乾燥処理後のフィルム(偏光子5)の水分率は、通常5〜35重量%であるが、搬送性の観点から、6〜33重量%であることが好ましい。
偏光子5の厚みは15μm以下であることが好ましく、12μm以下であることがより好ましい。偏光子5の厚みを15μm以下とすることにより偏光板の薄膜化を実現できる。また上述のように、偏光子5を薄くすることは、寸法収縮量及び寸法収縮率の低減にも有利である。偏光子5の厚みは通常、5μm以上である。
(4)第1及び第2保護フィルム
第1及び第2保護フィルム10,20はそれぞれ、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロースエステル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;又はこれらの混合物、共重合物等からなるフィルムであることができる。偏光板が第2保護フィルム20を含む場合、第1保護フィルム10と第2保護フィルム20は、互いに同種の保護フィルムであってもよいし、異種の保護フィルムであってもよい。
第1及び/又は第2保護フィルム10,20は、位相差フィルム、輝度向上フィルムのような光学機能を併せ持つ保護フィルムであることもできる。例えば、上記熱可塑性樹脂からなるフィルムを延伸(一軸延伸又は二軸延伸等)したり、該フィルム上に液晶層等を形成したりすることにより、任意の位相差値が付与された位相差フィルムとすることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂のような鎖状オレフィンの単独重合体のほか、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称である。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物等である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例は、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロースを含む。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものを用いることもできる。これらの中でもTACが特に好ましい。
ポリエステル系樹脂はエステル結合を有する、上記セルロースエステル系樹脂以外の樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としてはジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。多価アルコールとしてはジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂の具体例は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレートを含む。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなる。ポリカーボネート系樹脂は、ポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、共重合ポリカーボネート等であってもよい。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を主な構成モノマーとする樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の具体例は、例えば、ポリメタクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂等);メタクリル酸メチルと脂環族炭化水素基を有する化合物との共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)を含む。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステルを主成分とする重合体が用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
第1保護フィルム10の偏光子5とは反対側の表面には、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)や、他の光学層又は光学フィルムを設けることもできる。
第1及び第2保護フィルム10,20の厚みは、偏光板の薄型化の観点から、好ましくは90μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは40μm以下である。当該厚みは、強度及び取扱性の観点から、通常5μm以上である。
上述のように、第1保護フィルム10及び/又は第2保護フィルム20の引張弾性率を大きくすることにより、吸収軸方向における偏光板の寸法収縮量及び寸法収縮率を小さくすることができる。かかる観点から、第1及び第2保護フィルム10,20の85℃における引張弾性率は、1000〜6000MPaであることが好ましく、1500〜5500MPaであることがより好ましく、2000〜5000MPaであることがさらに好ましい。
保護フィルムの引張弾性率は、次のようにして測定される。保護フィルムを1.5cm幅×15cm長さにカットして試験片を得る。次いで、引張試験機〔例えば、(株)島津製作所製 AUTOGRAPH AG−1S試験機〕の上下つかみ具で、つかみ具の間隔が10cmとなるように、上記試験片の長辺方向両端を挟み、85℃の環境下で引張速度50mm/分で引張り、得られる応力−ひずみ曲線における初期の直線の傾きから、85℃における引張弾性率を算出する。
(5)第1及び第2接着剤層
第1及び第2接着剤層15,25を形成する接着剤としては、水系接着剤又は活性エネルギー線硬化性接着剤を用いることができる。偏光板が第2保護フィルム20を含む場合において、第1接着剤層15を形成する接着剤と第2接着剤層25を形成する接着剤とは同種であってもよいし、異種であってもよい。
水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好適に用いられる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。水系接着剤は、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物等の添加剤を含むことができる。
水系接着剤を使用する場合は、偏光子5と保護フィルムとを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するために乾燥させる乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、例えば20〜45℃程度の温度で養生する養生工程を設けてもよい。
上記活性エネルギー線硬化性接着剤とは、紫外線のような活性エネルギー線を照射することで硬化する接着剤をいい、例えば、重合性化合物及び光重合開始剤を含むもの、光反応性樹脂を含むもの、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含むもの等を挙げることができる。重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性(メタ)アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマーのような光重合性モノマーや、光重合性モノマーに由来するオリゴマーを挙げることができる。光重合開始剤としては、紫外線のような活性エネルギー線の照射により中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルのような活性種を発生する物質を含むものを挙げることができる。重合性化合物及び光重合開始剤を含む活性エネルギー線硬化性接着剤として、光硬化性エポキシ系モノマー及び光カチオン重合開始剤を含むものを好ましく用いることができる。
活性エネルギー線硬化性接着剤を用いる場合は、偏光子5と保護フィルムとを貼合した後、必要に応じて乾燥工程を行い、次いで活性エネルギー線を照射することによって活性エネルギー線硬化性接着剤を硬化させる硬化工程を行う。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する紫外線が好ましく、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等を用いることができる。
(6)粘着剤層
粘着剤層30は、第2保護フィルム20の外面や、偏光子5の外面上に積層することができ、通常は、第2保護フィルム20の外面に直接積層されるか(図1の例)、又は偏光子5の外面に直接積層される(図2の例)。粘着剤層30は、表示装置の画像表示素子(液晶表示装置における液晶セル等)や、他の光学部材に偏光板を貼合するために用いることができる。
粘着剤層30は、(メタ)アクリル系、ゴム系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系のような樹脂を主成分とする粘着剤組成物で構成することができる。中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れる(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物が好適である。
上記(メタ)アクリル系ベースポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステル系ベースポリマーや、これらの(メタ)アクリル酸エステルを2種類以上用いた共重合系ベースポリマーが好適に用いられる。ベースポリマーには、極性モノマーを共重合させることが好ましい。極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマーを挙げることができる。
粘着剤組成物は通常、架橋剤をさらに含有する。架橋剤としては、2価以上の金属イオンであって、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成するもの;ポリアミン化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するもの;ポリエポキシ化合物やポリオールであって、カルボキシル基との間でエステル結合を形成するもの;ポリイソシアネート化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するものが例示される。中でも、ポリイソシアネート化合物が好ましい。
粘着剤組成物は、モノマー成分やオリゴマー成分のような、ベースポリマーよりも低分子量の化合物;光散乱性を付与するための微粒子;ビーズ;ベースポリマー以外の樹脂;粘着性付与剤;充填剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;顔料;着色剤等の添加剤を含むことができる。
粘着剤層30は、例えば上記粘着剤組成物の有機溶剤希釈液を基材上に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。基材は、第2保護フィルム20、偏光子5、セパレータ等であることができる。
粘着剤層30は、80℃において0.06MPa未満の損失弾性率を示すものである。損失弾性率がこの範囲内であることにより、偏光板の寸法収縮量が500μm以下であることを前提として、耐熱試験を実施したときの反り及び気泡混入を効果的に抑制することができる。損失弾性率を上記範囲内とすることは、とりわけ偏光板の反りの抑制に有利である。損失弾性率は、反り抑制の観点からは小さいほど好ましい傾向にあり、好ましくは0.055MPa以下である。損失弾性率の下限は、例えば0.01MPa又は0.03MPaであることができる。損失弾性率の測定方法は、後述する実施例の項に記載の方法に従うことができる。
損失弾性率を上記範囲に調整するための方法としては、ベースポリマーにおいて、そのガラス転移温度を低くするモノマーの含有量を増加させる方法や、粘着剤組成物に上記低分子量の化合物を添加したり、その添加量を増加させたりする方法を挙げることができる。
粘着剤層30の厚みは、1〜40μmであることができるが、良好な粘着性を確保する観点から、10μm以上であることが好ましく、15μm以上であることがより好ましい。また、偏光板の薄膜化の観点から、粘着剤層30の厚みは、25μm以下であることが好ましい。
偏光板における粘着剤層30の外面にセパレータを積層してもよい。セパレータは、粘着剤層30を他の部材に貼合するまでその表面を保護するために仮着されるフィルムであり、例えば、ポリエチレンテレフタレートのような透明樹脂からなるフィルムに、シリコーン系等の離型剤による処理を施したものが用いられる。
(7)偏光板の製造方法
上述の偏光子5(偏光フィルム)の一方の面に第1接着剤層15を介して第1保護フィルム10を常法に従って貼合し、他方の面に粘着剤層を貼合することにより、片面に保護フィルムが貼合された粘着剤層付の偏光板2(図2参照)を得ることができる。一方、偏光子5の一方の面に第1接着剤層15を介して第1保護フィルム10を貼合するとともに、他面に第2接着剤層25を介して第2保護フィルム20を貼合することにより偏光子5の両面に保護フィルムが貼合された偏光板を得た後、第2保護フィルム20の外面に粘着剤層30を積層することにより、両面に保護フィルムが貼合された粘着剤層付の偏光板1(図1参照)を得ることができる。第1及び第2保護フィルム10,20の貼合は、同時であってもよいし、逐次的であってもよい。
粘着剤層30を貼合する前の、保護フィルムが偏光子5の片面又は両面に貼合された偏光板は、単体(単独)フィルムからなる偏光子5に保護フィルムを貼合する方法に限らず、製造工程中のポリビニルアルコール系樹脂層及び偏光子を支持するための基材フィルムを利用して作製してもよい。この方法は、例えば特開2012−103466号公報等に記載されている。この場合、保護フィルムが偏光子5の片面に貼合された偏光板は、例えば下記工程:
基材フィルムの少なくとも一方の面にポリビニルアルコール系樹脂を含有する塗工液を塗工した後、乾燥させることによりポリビニルアルコール系樹脂層を形成して積層フィルムを得る樹脂層形成工程、
積層フィルムを一軸延伸して延伸フィルムを得る延伸工程、
延伸フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色して偏光子5を形成することにより偏光性積層フィルムを得る染色工程、
偏光性積層フィルムの偏光子5上に第1保護フィルム10を貼合して貼合フィルムを得る第1貼合工程、
貼合フィルムから基材フィルムを剥離除去して、保護フィルムが偏光子5の片面に貼合された偏光板を得る剥離工程
をこの順で含む方法によって製造することができる。
保護フィルムが偏光子5の両面に貼合された偏光板を作製する場合には、剥離工程の後に、さらに
保護フィルムが偏光子5の片面に貼合された偏光板の偏光子5側の面に第2保護フィルム20を貼合する第2貼合工程
を含む。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。以下の例において、偏光子及び保護フィルムの厚みは、(株)ニコン製のデジタルマイクロメーター「MH−15M」を用いて測定した。
(製造例1:偏光子1の作製)
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%で厚み30μmのポリビニルアルコールフィルム〔(株)クラレ製の「VF−PE#3000」〕を、37℃の純水に浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.04/1.5/100の水溶液に30℃で浸漬して染色処理を行った。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が12/3.6/100の水溶液に56.5℃で浸漬してホウ酸処理を行った。引き続き、10℃の純水で洗浄した後、85℃で乾燥処理を行って、一軸延伸ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された厚み約12μmの偏光子1を作製した。一軸延伸は、主にヨウ素染色及びホウ酸処理の工程で行った。ポリビニルアルコールフィルムを基準とする延伸倍率は4.8倍であった。
(製造例2:偏光子2の作製)
平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%で厚み60μmのポリビニルアルコールフィルム〔(株)クラレ製の商品名「VF−PE6000」〕を用いたこと、及びポリビニルアルコールフィルムを基準とする延伸倍率を5.3倍としたこと以外は製造例1と同様にして、一軸延伸ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向された厚み約23μmの偏光子2を作製した。
<実施例1>
(1)接着剤の調製
水100重量部に対し、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール〔(株)クラレ製の「KL−318」〕を3重量部溶解して、ポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液に水溶性ポリアミドエポキシ樹脂〔田岡化学工業(株)製の「スミレーズレジン650(30)」、固形分濃度30重量%〕を、水100重量部に対し、1.5重量部の割合で混合して、水系接着剤を得た。
(2)偏光子への保護フィルムの貼合
偏光子に貼合する保護フィルムとして、次の保護フィルム:
第1保護フィルム:ハードコート層付トリアセチルセルロース(TAC)フィルム〔凸版印刷(株)製の「25KCHCN−TC」、厚み32μm〕、
第2保護フィルム:環状ポリオレフィン系樹脂フィルム〔日本ゼオン(株)製の「ZF14」、厚み23μm〕
を用意した。
製造例1で作製した偏光子1の片面に、貼合面にケン化処理を施した第1保護フィルムを上で調製した水系接着剤を介して貼合するとともに、他方の面に、第2保護フィルムを同じ水系接着剤を介して貼合し、一対の貼合ロール間に通すことにより圧着した。次いで、80℃のオーブンで5分間乾燥させて、両面に保護フィルムが積層された偏光板を得た。
(3)粘着剤層の形成
アクリル酸ブチルとアクリル酸との共重合体にウレタンアクリレートオリゴマーを配合し、さらにイソシアネート系架橋剤と、帯電防止剤としてのイオン性化合物とを添加した有機溶剤溶液粘着剤aを、上で作製した偏光板の第2保護フィルムの外面に塗工して、粘着剤層A付の偏光板を作製した。粘着剤層Aの厚みは20μmであった。粘着剤層Aの上にセパレータ(離型処理が施された厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)を積層した。その後、この偏光板を7日間養生させた。
<実施例2>
実施例1と同様にして、両面に保護フィルムが積層された偏光板を得た。アクリル酸ブチルとアクリル酸との共重合体に、イソシアネート系架橋剤と、帯電防止剤としてのイオン性化合物とを添加した有機溶剤溶液粘着剤cを、上で作製した偏光板の第2保護フィルムの外面に塗工して、粘着剤層C付の偏光板を作製した。粘着剤層Cの厚みは20μmであった。粘着剤層Cの上にセパレータ(離型処理が施された厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)を積層した。その後、この偏光板を7日間養生させた。
<比較例1>
偏光子1の代わりに製造例2で作製した偏光子2を用い、第1保護フィルムとしてハードコート層付TACフィルム〔凸版印刷(株)製の「40CHC」、厚み44μm〕を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着剤層A付の偏光板を作製した。
<比較例2>
偏光子1の代わりに偏光子2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、両面に保護フィルムが積層された偏光板を得た。アクリル酸ブチルとアクリル酸との共重合体にウレタンアクリレートオリゴマーを配合し、さらにイソシアネート系架橋剤を添加した有機溶剤溶液粘着剤bを、上で作製した偏光板の第2保護フィルムの外面に塗工して、粘着剤層B付の偏光板を作製した。粘着剤層Bの厚みは20μmであった。粘着剤層Bの上にセパレータ(離型処理が施された厚み38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)を積層した。その後、この偏光板を7日間養生させた。
〔粘着剤層の損失弾性率及び偏光板の寸法収縮特性の測定〕
(1)粘着剤層の損失弾性率G’’
粘着剤層を重ねて厚み100μmとした試料について、(株)Anton Paar製の動的粘弾性装置「MCR301」を用いて、温度80℃、周波数1Hz、初期歪み1Nの条件下で測定した。治具には、パラレルプレートを用いた。
(2)偏光板の寸法収縮特性
85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮量を次のようにして測定した。得られた粘着剤層付の偏光板から試験片を切り出した。試験片の形状は、長辺が延伸方向(偏光子の吸収軸方向)と平行な長辺200mm×短辺150mmとした。試験片からセパレータを剥離し、その粘着剤層を介してガラス基板に貼合した。この試験片貼合ガラス基板を85℃dry環境下で500時間加熱した。加熱前における偏光板の吸収軸方向(長辺方向)の長さL0(=200mm)、加熱後における偏光板の吸収軸方向の長さL1から下記式:
寸法収縮量(μm)=L0−L1
に従って寸法収縮量を求めた。結果を表1に示す。L0及びL1は、試験片貼合ガラス基板を偏光板が上を向くように台上に置き、(株)ニコン製の二次元測定器「NEXIV VMR−12072」を用いて測定した。
また、下記式:
寸法収縮率(%)=100×(L0−L1)/L0
に従って寸法収縮率を求めた。結果を併せて表1に示す。
〔評価試験〕
(1)偏光板の反りの評価
85℃で500時間加熱したときの偏光板の反り量を次のようにして測定した。得られた粘着剤層付の偏光板からセパレータを剥離し、その粘着剤層を介してガラス基板に貼合した。85℃dry環境下で500時間加熱した後、偏光板が上を向くように台上に置き、反りが最も大きい部分における台からの高さを定規により測定し、その高さを反り量とした。反り量が0.5mm未満である場合をA(反り量が小さい)、0.5mm以上である場合をB(反り量が大きい)とした。結果を表1に示す。
(2)気泡発生の評価
得られた粘着剤層付の偏光板から試験片を切り出した。試験片の形状は、長辺が延伸方向(偏光子の吸収軸方向)と平行な長辺200mm×短辺150mmとした。試験片からセパレータを剥離し、その粘着剤層を介してガラス基板に貼合した。この試験片貼合ガラス基板を85℃dry環境下で500時間加熱した。ガラス基板側から、ガラス基板と粘着剤層との界面に気泡が混入しているかどうかをルーペで観察した。気泡が認められない場合をA、認められる場合をBとした。結果を表1に示す。
Figure 2020077004
1,2 偏光板、5 偏光子、10 第1保護フィルム、15 第1接着剤層、20 第2保護フィルム、25 第2接着剤層、30 粘着剤層。

Claims (4)

  1. 第1保護フィルムと、ポリビニルアルコール系樹脂で構成される偏光子と、粘着剤層とをこの順に含む偏光板であって、
    前記粘着剤層は、80℃における損失弾性率が0.03MPa〜0.057MPaであり、
    長辺が偏光子の吸収軸方向と平行な長辺200mm×短辺150mmの試験片とし、前記粘着剤層を介してガラス基板に貼合し、前記第一保護フィルム側が露出した状態で85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮量が、500μm以下であり、
    85℃で500時間加熱したときの吸収軸方向における寸法収縮率が0.25%以下である、偏光板。
  2. 前記偏光子と前記粘着剤層との間に配置される第2保護フィルムをさらに含む、請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記粘着剤層は、前記偏光子における前記第1保護フィルムとは反対側の面に直接積層されている、請求項1に記載の偏光板。
  4. 前記粘着剤層は、厚みが25μm以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の偏光板。
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