JP7193240B2 - 多層管の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂と繊維とを含む樹脂管に関する。また、本発明は、上記樹脂管を備える多層管に関する。また、本発明は、上記樹脂管及び上記多層管の製造方法に関する。
高層建築物に用いられる水道管には、高層階に水を供給するため、高圧の水が流れる。また、貯水槽と消火栓とを接続する消火管や、貯水槽とスプリンクラーとを接続する消火管には、使用時に高圧の水が流れる。このため、高層建築物に用いられる水道管や消火管等の配管は、高い耐圧性を有する必要がある。
下記の特許文献1及び特許文献2には、強化材と熱可塑性樹脂とを含む管状体が開示されている。特許文献2に記載の管状体では、強化材が管状体の長手方向及び周方向のいずれにもほぼ均一に配向している。
特開平10-296833号公報 特開平11-28756号公報
特許文献1及び特許文献2に記載のような従来の管状体では、耐圧性が低いことがある。そのため、特許文献1及び特許文献2に記載のような従来の管状体は、高い耐圧性が求められる配管として用いることができないことがある。
本発明の目的は、耐圧性に優れる樹脂管を提供することである。また、本発明は、上記樹脂管を備える多層管、上記樹脂管の製造方法、及び上記樹脂管を備える多層管の製造方法を提供することも目的とする。
本発明の広い局面によれば、樹脂と、複数の繊維とを含み、複数の前記繊維の全個数100%中の60%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している、樹脂管が提供される。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、複数の前記繊維の全個数100%中の80%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、複数の前記繊維の全個数100%中の60%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、60度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、複数の前記繊維の全個数100%中の80%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、60度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している繊維と、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜していない繊維との全ての繊維における傾斜角度の平均値が45度以上、90度未満である。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している繊維と、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜していない繊維との全ての繊維における傾斜角度の平均値が60度以上、90度未満である。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、前記樹脂が、ポリオレフィン樹脂、又は塩化ビニル樹脂である。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、前記繊維が、ガラス繊維である。
本発明に係る樹脂管のある特定の局面では、前記繊維の平均繊維長が、100μm以上、1500μm以下であり、前記繊維の平均繊維径が5μm以上、17μm以下である。
本発明の広い局面によれば、管状の複数の層を備え、前記複数の層が積層されていることによって多層の管構造を有し、前記複数の層のうちの少なくとも1層が、上述した樹脂管である、多層管が提供される。
本発明の広い局面によれば、上述した樹脂管の製造方法であって、樹脂と複数の繊維とを含む管状体を得る工程と、前記管状体を周方向にねじることにより、複数の前記繊維を、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜させる工程とを備える、樹脂管の製造方法が提供される。
本発明の広い局面によれば、上述した樹脂管を備える多層管の製造方法であって、管状の複数の層を備え、前記複数の層のうちの少なくとも1層が、樹脂と複数の繊維とを含む樹脂管である多層の管状体を得る工程と、前記多層の管状体を周方向にねじることにより、複数の前記繊維を、多層管の軸方向から多層管の周方向に向けて傾斜させる工程とを備える、多層管の製造方法が提供される。
本発明に係る樹脂管は、樹脂と、複数の繊維とを含み、複数の上記繊維の全個数100%中の60%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜しているので、耐圧性に優れる。
図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、本発明の一実施形態に係る多層管を示す図である。 図2は、樹脂管における繊維の傾斜角度を説明するための図である。 図3は、樹脂管における繊維の傾斜角度を説明するための図である。 図4は、実施例で作製した多層管における第2の層の断面の顕微鏡写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(樹脂管)
本発明に係る樹脂管は、樹脂と、複数の繊維とを含む。本発明に係る樹脂管では、複数の上記繊維の全個数100%中の60%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している。樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している繊維は、繊維の配向方向が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している。樹脂管の全体において軸方向が直線状である場合に、樹脂管の軸方向は、通常、樹脂管の長さ方向に相当する。
本発明に係る樹脂管では、上述した構成が備えられているので、耐圧性に優れる。
本発明に係る樹脂管では、上述した構成が備えられているので、樹脂管の厚みを小さくしても耐圧性を高くすることができ、また、高い耐圧性を長期間維持することができる。本発明に係る樹脂管では、上述した構成が備えられているので、耐衝撃性も高めることができる。
図2及び図3は、樹脂管における繊維の傾斜角度を説明するための図である。図2及び図3には、繊維21が示されている。繊維21は、一端21aと他端21bとを有する。図2及び図3において、Xは、樹脂管の軸方向であり、Yは、樹脂管の周方向であり、Lは、樹脂管中での繊維の配向方向である。繊維の傾斜角度θは、樹脂管の軸方向Xから樹脂管の周方向Yに向けて、繊維(繊維の配向方向)が傾斜している角度である。なお、図2と図3とに示すように、傾斜角度θは、軸方向Xの直線と繊維の配向方向Lの直線とにより形成される角度のうち、小さい方の角度を意味する。従って、繊維の傾斜角度θの最大値は90度である。なお、繊維が傾斜していない場合の傾斜角度θは0度である。繊維の傾斜角度θは90度以下である。本発明では、上記の繊維全個数100%中、繊維の傾斜角度θが45度以上、90度未満である繊維の個数割合が60%以上である。
繊維の傾斜角度が0度である場合には、繊維の配向方向が樹脂管の軸方向と一致する。繊維の傾斜角度が90度である場合には、繊維の配向方向が樹脂管の周方向と一致する。
本発明者らは、繊維の傾斜角度が45度以上である場合に、繊維の傾斜角度が45度未満である場合と比べて、耐圧性が高くなることを見出した。
樹脂管において、全ての繊維が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜していてもよい。樹脂管において、一部の繊維が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜してなくてもよい。樹脂管は、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜してない繊維を含んでいてもよい。樹脂管は、傾斜角度が45度以下である繊維を含んでいてもよい。
耐圧性をより一層高める観点からは、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している繊維の個数は、上記繊維の全個数100%中、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上、最も好ましくは100%である。樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している繊維の個数は、100%(全個数)以下である。傾斜している繊維の個数割合が多いほど、耐圧性がより一層高くなる。
耐圧性をより一層高める観点からは、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している繊維の傾斜角度は、好ましくは45度以上、より好ましくは50度以上、更に好ましくは60度以上、特に好ましくは70度以上である。耐圧性を高める観点から、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している繊維の傾斜角度は、90度未満である。樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している繊維の傾斜角度は、89度以下であってもよく、88度以下であってもよく、85度以下であってもよい。
耐圧性をより一層高める観点からは、複数の上記繊維の全個数100%中の60%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、60度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜していることが好ましい。耐圧性をより一層高める観点からは、複数の上記繊維の全個数100%中の80%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜していることが好ましい。耐圧性をより一層高める観点からは、複数の上記繊維の全個数100%中の80%以上が、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて、60度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜していることが好ましい。
樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している繊維と、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜していない繊維との全ての繊維における傾斜角度の平均値を、傾斜角度の平均値Aとする。耐圧性をより一層高める観点からは、傾斜角度の平均値Aは、好ましくは45度以上、より好ましくは50度以上、より一層好ましくは60度以上、更に好ましくは70度以上、特に好ましくは80度以上、最も好ましくは85度以上である。耐圧性をより一層高める観点からは、傾斜角度の平均値Aは、好ましくは90度未満である。傾斜角度の平均値Aは、89度以下であってもよく、88度以下であってもよく、85度以下であってもよい。
なお、上記繊維は、樹脂管の軸方向から樹脂管の厚み方向に向けて、傾斜していてもよく、傾斜していなくてもよい。
上記傾斜角度は、樹脂管を樹脂管の軸方向にスライスし、得られた断面を光学顕微鏡又は電子顕微鏡で撮影し、撮影した顕微鏡写真から、繊維の配向方向と、樹脂管の軸方向とのなす角度を求めることにより、算出することができる。
なお、上記繊維が、樹脂管の軸方向から樹脂管の厚み方向に向けて傾斜している場合には、得られる顕微鏡写真において、繊維の断面のみが撮影されて、該繊維が点状又はほとんど点状に観察されることがある。例えば、上記繊維が、樹脂管の軸方向から樹脂管の厚み方向に向けて30度以上で傾斜している場合には、得られる顕微鏡写真において、該繊維が点状又はほとんど点状に観察されることがある。点状又はほとんど点状に撮影された繊維が観察された顕微鏡写真では、画像解析ソフトを用いて、繊維が樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜している傾斜角度や上記個数割合を算出しにくいことがある。上記傾斜角度及び上記個数割合を精度良く算出するために、顕微鏡写真に画像処理を行い、点状又はほとんど点状に撮影された繊維を除いて、上記傾斜角度、及び上記個数割合を算出してもよい。
なお、得られる顕微鏡写真において、点状又はほとんど点状に観察される繊維は、樹脂管の軸方向から樹脂管の厚み方向に向けて30度以上で傾斜している繊維に限られない。点状又はほとんど点状に観察される繊維は、該繊維の繊維長、繊維径により適宜変更されてもよい。例えば、得られる顕微鏡写真において、繊維の断面の長径が28μm以下である繊維を、点状又はほとんど点状に観察される繊維としてもよい。
本発明に係る樹脂管は樹脂を含む。上記樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、及び塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
耐圧性をより一層高める観点からは、上記樹脂は、ポリオレフィン樹脂、又は塩化ビニル樹脂であることが好ましい。
上記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及びエチレン-α-オレフィン共重合体等が挙げられる。上記ポリオレフィン樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
耐圧性をより一層高める観点からは、上記ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン又はポリプロピレンであることが好ましく、ポリエチレンであることがより好ましい。
上記ポリエチレンとしては、エチレンの単独重合体、及びエチレンを含むモノマーの共重合体等が挙げられる。上記ポリエチレンを構成するモノマーの50重量%以上(好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上)がエチレンであることが好ましい。上記ポリプロピレンとしては、プロピレンの単独重合体、及びプロピレンを含むモノマーの共重合体等が挙げられる。上記ポリプロピレンを構成するモノマーの50重量%以上(好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上)がプロピレンであることが好ましい。
本発明に係る樹脂管100重量%中、上記樹脂の含有量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは75重量%以上、好ましくは95重量%以下、より好ましくは90重量%以下である。上記樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、樹脂管の耐圧性をより一層高めることができる。
本発明に係る樹脂管は繊維を含む。上記繊維は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記繊維は、無機繊維であってもよく、有機繊維であってもよい。
上記無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、シリコン・チタン・炭素複合繊維、ボロン繊維、及び金属繊維等が挙げられる。
上記有機繊維としては、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、及びポリアミド繊維等が挙げられる。
耐圧性をより一層高める観点からは、上記繊維は、ガラス繊維であることが好ましい。
上記繊維の平均繊維長は、好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上、更に好ましくは500μm以上、好ましくは1500μm以下、より好ましくは1000μm以下、更に好ましくは800μm以下である。上記繊維の平均繊維長が上記下限以上であると、樹脂管の耐圧性をより一層高めることができる。上記繊維の平均繊維長が上記上限以下であると、上記繊維が特定の方向に配置しやすくなる。
上記平均繊維長は、1本の繊維の繊維長を求め、複数の繊維の繊維長を平均することにより求められる。上記繊維長は、上記繊維を直線状にした場合の上記繊維の一端と他端との距離である。
上記繊維の平均繊維径は、好ましくは5μm以上、より好ましくは7μm以上、更に好ましくは9μm以上、好ましくは17μm以下、より好ましくは13μm以下、更に好ましくは11μm以下である。上記繊維の平均繊維径が上記下限以上であると、樹脂管の耐圧性をより一層高めることができる。上記繊維の平均繊維径が上記上限以下であると、上記繊維が特定の方向に配置しやすくなる。
上記平均繊維径は、1本の繊維の繊維径を求め、複数の繊維の繊維径を平均することにより求められる。
本発明に係る樹脂管100重量%中、上記繊維の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記繊維の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、樹脂管の耐圧性をより一層高めることができる。
上記樹脂管には、必要に応じて、各種の添加剤を用いてもよい。上記添加剤としては、相溶化剤、安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、顔料及び可塑剤等が挙げられる。上記樹脂管では特に、相溶化剤を用いることが好ましい。上記添加剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記相溶化剤としては特に限定されず、マレイン酸変性ポリオレフィン、シラン変性ポリオレフィン、及び塩素化ポリオレフィン等が挙げられる。なお、これらの相溶化剤は、上記ポリオレフィン樹脂に含まれない。上記相溶化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記安定剤としては特に限定されず、熱安定剤、及び熱安定化助剤等が挙げられる。上記熱安定剤としては特に限定されず、有機錫系安定剤、鉛系安定剤、カルシウム-亜鉛系安定剤、バリウム-亜鉛系安定剤、及びバリウム-カドミウム系安定剤等が挙げられる。上記有機錫系安定剤としては、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、及びジブチル錫ラウレートポリマー等が挙げられる。上記安定剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱安定化助剤としては特に限定されず、エポキシ化大豆油、りん酸エステル、ポリオール、ハイドロタルサイト、及びゼオライト等が挙げられる。上記熱安定化助剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記滑剤としては特に限定されず、内部滑剤、及び外部滑剤が挙げられる。上記内部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂の流動粘度を下げ、摩擦発熱を防止する目的で使用される。上記内部滑剤としては特に限定されず、ブチルステアレート、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エポキシ大豆油、グリセリンモノステアレート、ステアリン酸、及びビスアミド等が挙げられる。上記外部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂と金属面との滑り効果を上げる目的で使用される。上記外部滑剤としては特に限定されず、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、及びモンタン酸ワックス等が挙げられる。上記滑剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記加工助剤としては特に限定されず、アクリル系加工助剤等が挙げられる。上記アクリル系加工助剤としては、重量平均分子量が10万~200万であるアルキルアクリレート-アルキルメタクリレート共重合体等が挙げられ、具体的には、n-ブチルアクリレート-メチルメタクリレート共重合体、及び2-エチルヘキシルアクリレート-メチルメタクリレート-ブチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。上記加工助剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記衝撃改質剤としては特に限定されず、メタクリル酸メチル-ブタジエン-スチレン共重合体(MBS)、塩素化ポリエチレン、及びアクリルゴム等が挙げられる。上記衝撃改質剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記耐熱向上剤としては特に限定されず、α-メチルスチレン系、及びN-フェニルマレイミド系樹脂等が挙げられる。上記耐熱向上剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記酸化防止剤としては特に限定されず、フェノール系酸化防止剤等が挙げられる。上記酸化防止剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記紫外線吸収剤としては特に限定されず、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、及びシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。上記紫外線吸収剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光安定剤としては特に限定されず、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。上記光安定剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記充填剤としては特に限定されず、炭酸カルシウム、及びタルク等が挙げられる。上記充填剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記顔料としては特に限定されず、有機顔料及び無機顔料が挙げられる。上記有機顔料としては、アゾ系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、スレン系有機顔料、及び染料レーキ系有機顔料等が挙げられる。上記無機顔料としては、酸化物系無機顔料、クロム酸モリブデン系無機顔料、硫化物・セレン化物系無機顔料、及びフェロシアニン化物系無機顔料等が挙げられる。上記顔料は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記可塑剤は、成形時の加工性を高める目的で添加されていてもよい。可塑剤の添加により成形体の耐熱性が低下することがあるため、可塑剤の添加量は少ない方が好ましい。上記可塑剤としては特に限定されず、ジブチルフタレート、ジ-2-エチルヘキシルフタレート、及びジ-2-エチルヘキシルアジペート等が挙げられる。上記可塑剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(多層管)
本発明に係る樹脂管は、多層管の一部又は全部として用いることができる。
上記多層管は、管状の複数の層を備える。上記多層管は、上記複数の層が積層されていることによって多層の管構造を有する。上記多層管では、上記複数の層のうちの少なくとも1層が、上述した樹脂管である。
上記多層管は、上記複数の層を2層有してもよく、3層以上有していてもよい。
上記多層管は、上記複数の層のうちの最も内側に位置する層(最内層)以外の層として、上述した樹脂管を備えることが好ましく、最も外側に位置する層(最外層)以外の層として、上述した樹脂管を備えることが好ましい。上記多層管が3層以上の構造を有する場合に、上記多層管は、最内層と、最外層と、最内層と最外層との間に配置された1以上の中間層を備える。上記多層管が3層以上の構造を有する場合に、上記多層管は、上記中間層として、上述した樹脂管を備えることが好ましい。
図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、本発明の一実施形態に係る多層管を示す図である。図1(b)は、図1(a)のI-I線に沿う図である。図1(c)は、図1(a)のII-II線に沿う図である。図1(a)及び(c)は、断面図である。図1(b)は、平面図である。
図1に示す多層管11は、第1の層1と、第2の層2と、第3の層3とを備える。第2の層2は、第1の層1の外側の表面に積層されており、第3の層3は、第2の層2の外側の表面に積層されている。第1の層1は最も内側の層であり、第2の層2は中間層であり、第3の層3は最も外側の層である。第1の層1は、最内層であり、表面層である。第3の層3は、最外層であり、表面層である。第1の層1と、第2の層2と、第3の層3とはそれぞれ管状である。
第2の層2は、繊維21を含む。繊維21は、一端21aと他端21bとを有する。なお、図1(b)において、1つの繊維の配向方向を模式的に示した。
本実施形態では、第2の層2は、上述した樹脂管である。第2の層2は、本発明の一実施形態に係る樹脂管である。第1の層が、本発明の一実施形態に係る樹脂管であってもよい。第3の層が、本発明の一実施形態に係る樹脂管であってもよい。第1の層及び第3の層の内の少なくとも一方が、本発明の一実施形態に係る樹脂管である場合に、第2の層は、本発明の一実施形態に係る樹脂管でなくてもよい。
本発明に係る多層管において、本発明に係る樹脂管に相当しない層を他の層と呼ぶ。多層管11では、第1の層1及び第3の層3が他の層に相当する。
上記他の層の材料としては、ポリオレフィン樹脂、及び塩化ビニル樹脂等が挙げられる。上記他の層の材料は、同一であってもよく、異なっていてもよい。上記他の層の材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
上記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、及びエチレン-α-オレフィン共重合体等が挙げられる。上記ポリオレフィン樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
多層管のクリープ性能を良好にする観点からは、上記他の層の材料は、ポリエチレン又はポリプロピレンであることが好ましく、ポリエチレンであることがより好ましい。
上記他の層には、必要に応じて、上述した各種の添加剤を用いてもよい。
本発明に係る多層管において、本発明に係る樹脂層の厚みの、他の層の厚み(複数の層である場合には合計の厚み)に対する比は、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上、好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下である。上記比が上記下限以上であると、耐圧性がより一層良好になる。上記比が上記上限以下であると、寸法安定性がより一層良好になる。
本発明に係る多層管において、各層は、直接接するように積層されていてもよく、接着層などを介して間接的に積層されていてもよい。
第1の層/第2の層/第3の層の構造を有する多層管において、第1の層の厚みの、第1の層と第2の層と第3の層との合計の厚みに対する比(R1)は、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2以上、好ましくは0.4以下、より好ましくは0.3以下である。上記比(R1)が上記下限以上であると、クリープ性能がより一層良好になる。上記比(R1)が上記上限以下であると、寸法安定性がより一層良好になる。
第1の層/第2の層/第3の層の構造を有する多層管において、第2の層の厚みの、第1の層と第2の層と第3の層との合計の厚みに対する比(R2)は、好ましくは0.25以上、より好ましくは0.3以上、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.6以下である。上記比(R2)が上記下限以上であると、耐圧性がより一層高くなる。上記比(R2)が上記上限以下であると、寸法安定性がより一層良好になる。
第1の層/第2の層/第3の層の構造を有する多層管において、第3の層の厚みの、第1の層と第2の層と第3の層との合計の厚みに対する比(R3)は、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2以上、好ましくは0.4以下、より好ましくは0.3以下である。上記比(R3)が上記下限以上であると、クリープ性能、及び施工性がより一層良好になる。上記比(R3)が上記上限以下であると、寸法安定性がより一層良好になる。
第1の層と第2の層と第3の層とを備える多層管において、第1,第2,第3の層は、直接接するように積層されていてもよく、接着層などを介して間接的に積層されていてもよい。
(樹脂管の製造方法)
上記樹脂管の製造方法は特に限定されない。上記樹脂管の製造方法は、上記樹脂と複数の上記繊維とを含む管状体を得る工程と、上記管状体を周方向にねじることにより、複数の上記繊維を、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜させる工程とを備えることが好ましい。複数の上記繊維を、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜させる工程では、繊維の配向方向を、樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて傾斜させる。
上記管状体を得る工程においては、管状の成形体を得ることができる金型に、樹脂組成物と繊維とを供給した後、押出成形することで、上記樹脂と上記繊維とを含む管状体を得ることができる。この方法で得られた管状体では、上記繊維が管状体の軸方向に沿って配向していることが好ましい。この方法で得られた管状体では、上記繊維(繊維の配向方向)が管状体の軸方向から管状体の周方向に向けて傾斜していないことが好ましい。この方法で得られた管状体において、上記繊維(繊維の配向方向)が管状体の軸方向から管状体の周方向に向けて傾斜している場合に、傾斜角度は、好ましくは45度未満、より好ましくは15度未満、更に好ましくは10度以下、特に好ましくは5度以下である。この方法では、後述する管状体を得る方法に比べて、簡易な金型を用いることができ、また、金型を回転させないので金型と該金型と接続している配管との間隙に組成物が浸入することなく、長時間連続して製造を続けることができる。
また、上記管状体を得る工程においては、管状の成形体を得ることができる金型に、樹脂組成物と繊維とを供給した後、金型を回転させながら押出成形することで、上記樹脂と上記繊維とを含む管状体を得ることができる。押出時にせん断力が加わるため、この方法で得られた管状体では、上記繊維(繊維の配向方向)が管状体の軸方向から管状体の周方向に向けてある程度傾斜している。この方法では、前述した管状体を得る方法に比べて、得られる樹脂管において、上記傾斜角度をより大きくして繊維を配置することができる。
繊維(繊維の配向方向)が管状体の軸方向から管状体の周方向に向けて傾斜していない場合に、管状体において、繊維を45度以上、90度未満、又は、90度を超え、135度以下の角度にねじることにより、得られる樹脂層における繊維の傾斜角度を45度以上、90度未満にすることができる。
上記管状体を得る工程において、上記金型を回転させる場合、上記金型の回転速度は、押出量(又は押出速度)、及び繊維の傾斜角度に応じて、適宜設定される。
(多層管の製造方法)
上記多層管の製造方法は、管状の複数の層を備え、上記複数の層のうちの少なくとも1層が、上記樹脂と複数の上記繊維とを含む樹脂管である多層の管状体を得る工程を備えることが好ましい。上記多層管の製造方法は、上記多層の管状体を周方向にねじることにより、複数の上記繊維を、多層管の軸方向から多層管の周方向に向けて傾斜させる工程とを備えることが好ましい。
上記多層の管状体を得る工程においては、多層の管状の成形体を得ることができる金型に、樹脂組成物と繊維とを供給した後、押出成形することで、上記樹脂と上記繊維とを含む多層の管状体を得ることができる。この方法で得られた多層の管状体では、上記繊維(繊維の配向方向)が多層の管状体の軸方向に沿って配向していることが好ましい。この方法で得られた多層の管状体では、上記繊維(繊維の配向方向)が該管状体の軸方向から該管状体の周方向に向けて傾斜していないことが好ましい。この方法で得られた多層の管状体では、上記繊維(繊維の配向方向)が多層の管状体の軸方向から該管状体の周方向に向けて傾斜している場合に、傾斜角度は、好ましくは45度未満、より好ましくは15度未満、更に好ましくは10度以下、特に好ましくは5度以下である。この方法では、後述する多層管を得る方法に比べて、簡易な金型を用いることができ、また、金型を回転させないので金型と該金型と接続している配管との間隙に組成物が浸入することなく、長時間連続して製造を続けることができる。
また、上記多層の管状体を得る工程においては、多層の管状の成形体を得ることができる金型に、樹脂組成物と繊維とを供給した後、金型を回転させながら押出成形することで、上記樹脂と上記繊維とを含む多層の管状体を得ることができる。押出時にせん断力が加わるため、この方法で得られた多層の管状体では、上記繊維(繊維の配向方向)が多層の管状体の軸方向から該管状体の周方向に向けてある程度傾斜している。この方法では、前述した管状体を得る方法に比べて、得られる多層管において、上記傾斜角度をより大きくして繊維を配置することができる。
繊維(繊維の配向方向)が多層の管状体の軸方向から該管状体の周方向に向けて傾斜していない場合に、管状体において、繊維を45度以上、90度未満、又は、90度を超え、135度以下の角度にねじることにより、得られる多層管の樹脂層における傾斜角度を45度以上、90度未満にすることができる。
上記多層の管状体を得る工程において、上記金型を回転させる場合、上記金型の回転速度は、押出量(又は押出速度)、及び繊維の傾斜角度に応じて、適宜設定される。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
以下の樹脂、繊維、及び相溶化剤を用意した。
(オレフィン樹脂)
ポリエチレン樹脂A(旭化成社製「B781」)
(繊維)
ガラス繊維(日本電気硝子社製「T-480」、平均繊維長3mm、平均繊維径13μm)
(相溶化剤)
シラン変性ポリオレフィン(三菱ケミカル社製「リンクロン XHE740N」)
参考例1)
参考例1では、図1に示す3層構造を有する多層管を作製した。
第1の層(最内層)及び第3の層(最外層)を形成するために、ポリエチレン樹脂Aを用いた。第2の層(中間層)を形成するために、ポリエチレン樹脂A65重量%とガラス繊維30重量%と相溶化剤5重量%とを混合した組成物を用いた。混合後、組成物中のガラス繊維の平均繊維長は220μmであった。
3層の管状の成形体を得ることができる金型に、各層の材料を供給した。次いで、表1に示す押出量及び引取速度で押出成形することで、第1,3の層にポリエチレン樹脂Aを含み、第2の層にポリエチレン樹脂Aとガラス繊維とを含み、ガラス繊維が管状体の軸方向から管状体の周方向に向けて傾斜していない3層の管状体を得た。
得られた3層の管状体を、回転速度3rpmでねじることにより、上記ガラス繊維を、多層管の軸方向から多層管の周方向に向けて傾斜させて、厚み10mmの多層管を得た。得られた多層管の各層の厚みの比(第1の層の厚み:第2の層の厚み:第3の層の厚み)は、1:1:1であった。
参考例2)
回転速度を4rpmとしたこと以外は、参考例1と同様にして多層管を得た。
参考例3)
回転速度を5rpmとしたこと以外は、参考例1と同様にして多層管を得た。
参考例4)
第2の層(中間層)を形成するために、ポリエチレン樹脂75重量%とガラス繊維20重量%と相溶化剤5重量%とを混合した組成物を用いたこと、第2の層(中間層)を形成するための組成物中のガラス繊維の平均繊維長を460μmとしたこと以外は、参考例3と同様にして多層管を得た。
(実施例5)
押出成形条件を表1のように変更し、各層の厚みの比(第1の層の厚み:第2の層の厚み:第3の層の厚み)を1:2:1としたこと以外は、参考例4と同様にして多層管を得た。
(比較例1)
3層の管状体をねじらなかったこと以外は、参考例1と同様にして多層管を得た。
(比較例2)
第2の層(中間層)を形成するために、ポリエチレン樹脂75重量%とガラス繊維20重量%と相溶化剤5重量%とを混合した組成物を用いたこと、第2の層(中間層)を形成するための組成物中のガラス繊維の平均繊維長を460μmとしたこと以外は、比較例1と同様にして多層管を得た。
(比較例3)
押出成形条件を表1のように変更し、各層の厚みの比(第1の層の厚み:第2の層の厚み:第3の層の厚み)を1:2:1としたこと以外は、比較例2と同様にして多層管を得た。
(評価)
(1)傾斜している繊維の個数割合、及び傾斜角度
得られた多層管において、第2の層(中間層)を切り出し、多層管の軸方向に第2の層をスライスし、得られた断面を走査電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した。図4は、実施例で作製した多層管における第2の層の断面の顕微鏡写真である。図4におけるXは、樹脂管の軸方向であり、Yは、樹脂管の周方向である。撮影した顕微鏡写真を画像解析ソフトを用いて、以下の1)~3)の項目を評価した。なお、1)及び2)の個数割合、並びに3)の傾斜角度の平均値は、点状又はほとんど点状に撮影された繊維(樹脂管の軸方向から樹脂管の厚み方向に向けて30度以上で傾斜している繊維)を除いて算出した。
1)樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて45度以上、90度未満で傾斜している繊維の個数割合
2)樹脂管の軸方向から樹脂管の周方向に向けて60度以上、90度未満で傾斜している繊維の個数割合
3)全ての繊維における傾斜角度の平均値
(2)耐圧性
得られた多層管に、水圧をかえつつ水を通過させて、多層管にひび又は割れが生じるまでの破壊水圧を求めた。
[耐圧性の判定基準]
○:破壊水圧が、6.4MPa以上
△:破壊水圧が、5.9MPa以上、6.4MPa未満
×:破壊水圧が、5.9MPa未満
詳細及び結果を下記の表1に示す。
Figure 0007193240000001
1…第1の層
2…第2の層(樹脂管)
3…第3の層
4…繊維
11…多層管
21…繊維
21a…一端
21b…他端
X…軸方向
Y…周方向
L…繊維の配向方向

Claims (9)

  1. 管状の複数の層を備え、前記複数の層が積層されていることによって多層の管構造を有し、前記複数の層が、第1の層と、第2の層と、第3の層とを備え、前記第2の層は、前記第1の層の外側の表面に積層されており、前記第3の層は、前記第2の層の外側の表面に積層されており、前記第2の層が、樹脂と、複数の繊維とを含む多層管の製造方法であって
    樹脂と複数の繊維とを含む層を備える多層の管状体を得る工程と、
    前記多層の管状体を周方向にねじることにより、複数の前記繊維を、得られる第2の層の軸方向から得られる第2の層の周方向に向けて傾斜させて前記第2の層を形成し、多層管を得る工程とを備え、
    前記第2の層において、複数の前記繊維の全個数100%中の60%以上が、前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて、45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜しており、
    前記第1の層の厚みの、前記第1の層と前記第2の層と前記第3の層との合計の厚みに対する比が、0.3以下であり、
    前記第2の層の厚みの、前記第1の層と前記第2の層と前記第3の層との合計の厚みに対する比が、0.4以上であり、
    前記第3の層の厚みの、前記第1の層と前記第2の層と前記第3の層との合計の厚みに対する比が、0.3以下である、多層管の製造方法
  2. 前記第2の層において、複数の前記繊維の全個数100%中の80%以上が、前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて、45度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している、請求項1に記載の多層管の製造方法
  3. 前記第2の層において、複数の前記繊維の全個数100%中の60%以上が、前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて、60度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している、請求項1又は2に記載の多層管の製造方法
  4. 前記第2の層において、複数の前記繊維の全個数100%中の80%以上が、前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて、60度以上、90度未満の傾斜角度で傾斜している、請求項1~3のいずれか1項に記載の多層管の製造方法
  5. 前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて傾斜している繊維と、前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて傾斜していない繊維との全ての繊維における傾斜角度の平均値が45度以上、90度未満である、請求項1~4のいずれか1項に記載の多層管の製造方法
  6. 前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて傾斜している繊維と、前記第2の層の軸方向から前記第2の層の周方向に向けて傾斜していない繊維との全ての繊維における傾斜角度の平均値が60度以上、90度未満である、請求項1~5のいずれか1項に記載の多層管の製造方法
  7. 前記樹脂が、ポリオレフィン樹脂、又は塩化ビニル樹脂である、請求項1~6のいずれか1項に記載の多層管の製造方法
  8. 前記繊維が、ガラス繊維である、請求項1~7のいずれか1項に記載の多層管の製造方法
  9. 前記繊維の平均繊維長が、100μm以上、1500μm以下であり、前記繊維の平均繊維径が5μm以上、17μm以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の多層管の製造方法
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